JP3051509B2 - 1−カルバセファロスポリン類の中間体およびその製造方法 - Google Patents

1−カルバセファロスポリン類の中間体およびその製造方法

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JP3051509B2
JP3051509B2 JP3225702A JP22570291A JP3051509B2 JP 3051509 B2 JP3051509 B2 JP 3051509B2 JP 3225702 A JP3225702 A JP 3225702A JP 22570291 A JP22570291 A JP 22570291A JP 3051509 B2 JP3051509 B2 JP 3051509B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、一般的には1−カルバセファロスポリン類
に関するものであり、より詳細にはこの様な化合物への
中間体およびこれらの中間体の製造方法に関するもので
ある。
【0002】発明の背景 ハシモト等(Hashimoto et al.)は、米国特許第4,3
35,211号に、望ましい抗生物質活性および経口活
性特性を有する1群の1−カルバセファロスポリン類を
開示している。これらの化合物は現在、病原菌である
H.influenzaによって惹起される通常の上部および下部
気道感染症の様な種々の症状の治療のために評価されて
いる。この様な化合物の1つである、ロラカルベフまた
はLY163892として知られている7−(R)−フェ
ニルグリシンアミド−3−クロロ−1−アザビシクロ
[4.2.0]オクタン−2−エン−8−オン−2−カルボ
ン酸は、研究室試験において、広範スペクトルの細菌に
対して活性を示した。ロラカルベフは、高い血中濃度お
よび比較的長い半減期を示す比較的安定な化合物である
ことが判明している。
【0003】今まで、1−カルバセファロスポリンは、
例えば微生物代謝物質の様な天然の供給源から得られて
いない。従って、これらの有望な化合物の全合成および
これらの化合物への中間体のための方法は非常に望まし
く、とりわけ大量生産に好適であり、好収率を与え、製
造コストを低減する方法が望ましい。
【0004】この様な化合物へのとりわけ望ましい重要
な中間体は、式(IA):
【化5】 [式中、R1は2−フリル、フェニル、置換フェニル、
カルボキシまたは保護カルボキシであり、R2はC1−C
6アルキル、水素またはカルボキシ保護基であり、Xは
酸付加塩を形成し得る酸である]を有する。次に、式
(IA)で表わされるこれらの中間体を更に、エバンス等
の米国特許第4,665,171号に概述されているのと
同様にして合成に付し、1−カルバセファロスポリンを
製造することができる。
【0005】式(IA)で表わされる具体的な化合物であ
る飽和メチルエステル・シュウ酸塩(IB)は、以下の反
応式1の方法によって製造することができる。
【化6】
【0006】反応式1の方法は、少なくとも一部分、式
(IB)で表わされる化合物の濾過が比較的遅いために、
約24時間を要する。また、式(III)で表わされる中
間体は、接触水素添加工程を行う前に単離され、これも
所要時間を増加させる。更に、反応式1の方法は、式
(IB)で表わされる化合物の収率、約20%を与える。
この比較的低い収率は、環を切断すること、より詳細に
はアゼチジノン環を切断し、式:
【化7】 を有する望ましくない化合物を生成することに起因する
かもしれない。
【0007】発明の要約 本発明は、1−カルバセファロスポリン類の新規かつ
改善された製造方法、より詳細には1−カルバセファロ
スポリン類への中間体の製造方法および新規な中間体を
提供することを目的とする。
【0008】本発明は、式(IA):
【化8】 [式中、R1は2−フリル、フェニル、置換フェニル、
カルボキシまたは保護カルボキシであり、R2はC1−C
6アルキル、水素、またはカルボキシ保護基であり、X
は酸付加塩を形成し得る酸である]で示される化合物の
製造方法であって、式(IIB):
【化9】 [式中、R1およびR2は上記と同意義でありR3は水
素、C1−C6アルキルまたはカルボキシ保護基である]
で示される化合物を接触水素添加触媒の存在下で接触水
素添加して、式(IVA):
【化10】 [式中、R1、R2およびR3は前記と同意義である]を
有する化合物を製造し、その後、この中間体化合物を単
離することなく、上記Xで定義される酸と反応させる工
程からなる製造方法を提供するものである。
【0009】本発明はまた、式(IVA)で示される新規
な中間体化合物を提供するものである。
【0010】本明細書に教示された全範囲の方法の変更
は行ない得ると思われるが、本発明の方法および中間体
は代表的な態様を有している。上の式で示される代表的
化合物は、R1が2−フリルであり、R2がメチルであ
り、R3がメチルであり、Xがシュウ酸である化合物で
ある。
【0011】その他の目的および利点は、本発明の以下
の記載から明らかとなろう。
【0012】発明の詳細な記述 本発明、およびその目的およびその利点は、以下の記
述を参照することによって最もよく理解することができ
る。しかしながら、本発明は、その精神またはその主要
な特性から逸脱することなく、他の特定の形態に包含さ
れ得ることは理解されるであろう。従って、この実施例
および実施態様は、全ての点において例示を目的とし、
制限を意図するものではなく、本発明は、本明細書に提
供された詳細な事項に限定されるものではない。
【0013】“置換フェニル”なる語句は、ハロゲン、
ヒドロキシ、保護ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1
6アルキル、C1−C4アルコキシ、カルボキシ、保護
カルボキシ、カルボキシメチル、保護カルボキシメチ
ル、ヒドロキシメチル、保護ヒドロキシメチル、アミ
ノ、保護アミノ、アミノメチル、保護アミノメチル、ト
リフルオロメチル、またはN−(メチルスルホニルアミ
ノ)からなる群から選択される1またはそれ以上の基で
置換されているフェニル基を意味する。
【0014】“置換フェニル”なる語句の例には、4−
クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,5−ジ
クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3−クロ
ロフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニ
ル、3,4−ジブロモフェニル、3−クロロ−4−フル
オロフェニル、2−フルオロフェニル等の様なモノ−ま
たはジ(ハロ)フェニル基;4−ヒドロキシフェニル、3
−ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニ
ル、その保護ヒドロキシ誘導体等の様なモノ−またはジ
(ヒドロキシ)フェニル基;3−または4−ニトロフェニ
ルの様なニトロフェニル基;例えば4−シアノフェニル
の様なシアノフェニル基;4−メチルフェニル、2,4
−ジメチルフェニル、2−メチルフェニル、4−(イソ
プロピル)フェニル、4−エチルフェニル、3−(n−プ
ロピル)フェニル等の様なモノ−またはジ(低級アルキ
ル)フェニル基;例えば、2,6−ジメトキシフェニル、
4−メトキシフェニル、3−エトキシフェニル、4−
(イソプロポキシ)フェニル、4−(t−ブトキシ)フェニ
ル、3−エトキシ−4−メトキシフェニル等の様なモノ
−またはジ(アルコキシ)フェニル基;3−または4−ト
リフルオロメチルフェニル;4−カルボキシフェニルま
たは2,4−ジ(保護カルボキシ)フェニルの様なモノ−
またはジカルボキシフェニルまたは(保護カルボキシ)フ
ェニル基;3−(保護ヒドロキシメチル)フェニルまたは
3,4−ジ(ヒドロキシメチル)フェニルの様なモノ−ま
たはジ(ヒドロキシメチル)フェニルまたは(保護ヒドロ
キシメチル)フェニル;2−(アミノメチル)フェニルま
たは2,4−(保護アミノメチル)フェニルの様なモノ−
またはジ(アミノメチル)フェニルまたは(保護アミノメ
チルフェニル);または3−(N−(メチルスルホニルア
ミノ))フェニルの様なモノ−またはジ(N−(メチルスル
ホニルアミノ))フェニルがある。また、“置換フェニ
ル”なる語句は、置換分が異なる二置換フェニル基、例
えば3−メチル−4−ヒドロキシフェニル、3−クロロ
−4−ヒドロキシフェニル、2−メトキシ−4−ブロモ
フェニル、4−エチル−2−ヒドロキシフェニル、3−
ヒドロキシ−4−ニトロフェニル、2−ヒドロキシ−4
−クロロフェニル等を表わす。好ましい置換フェニル基
には、2−および3−トリフルオロメチルフェニル、4
−ヒドロキシフェニル、2−アミノメチルフェニルおよ
び3−(N−(メチルスルホニルアミノ))フェニル基があ
る。
【0015】本明細書で使用する時、“カルボキシ−保
護基”なる語句は、化合物のその他の官能基で反応が行
われる間、カルボン酸基を遮断または保護するために通
常使用されるカルボン酸基のエステル誘導体の1つを意
味する。この様なカルボン酸保護基の例には、4−ニト
ロベンジル、4−メチルベンジル、3,4−ジメトキシ
ベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,4,6−ト
リメトキシベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、
ペンタメチルベンジル、3,4−メチレンジオキシベン
ジル、ベンズヒドリル、4,4'−ジメトキシベンズヒド
リル、2,2',4,4'−テトラメトキシベンズヒドリ
ル、t−ブチル、t−アミル、トリチル、4−メトキシ
トリチル、4,4'−ジメトキシトリチル、4,4',4''
−トリメトキシトリチル,2−フェニルプロパン−2−
イル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、
フェナシル、2,2,2−トリクロロエチル、β−(ジ(n
−ブチル)メチルシリル)エチル、p−トルエンスルホニ
ルエチル、4−ニトロベンジルスルホニルエチル、アリ
ル、シンナミル、1−(トリメチルシリルメチル)プロパ
ン−1−エン−3−イル等がある。誘導体化されたカル
ボン酸がアゼチジノン環のその他の位置における次の反
応の条件に対して安定であり、適当な時点で分子の残り
の部分を破壊することなく除去し得る限り、使用される
カルボキシ−保護基の種類は重要ではない。(アミノ−
保護基およびヒドロキシ−保護基を除去する時も、この
様な厳しい除去条件は回避されるべきである。)好まし
いカルボン酸保護基は、アリル基である。セファロスポ
リン、ペニシリンおよびペプチド技術で使用される同様
のカルボキシ−保護基を、アゼチジノンのカルボキシ基
置換分を保護するために使用することもできる。これら
の基の別の例は、ハスラム(E.Haslam)の“Protective G
roups in Organic Chemistry", J.G.W.McOmie, Ed., Pl
enum Press, New York, N.Y., 1973, Chapter 5, およ
びグリーン(T.W.Greene)の“Protective Groups in Org
anic Synthesis", John Wiley and Sons, NewYork, N.
Y., 1981, Chapter 5に見い出される。“保護カルボキ
シ”および“保護カルボキシメチル”なる同様の語句
は、カルボキシ基が上のカルボキシ−保護基の1つで置
換されていることを意味する。
【0016】“ヒドロキシ−保護基”なる語句は、テト
ラヒドロピラニル、2−メトキシプロパン−2−イル、
1−エトキシエタン−1−イル、メトキシメチル、β−
メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、t−ブチ
ル、t−アミル、トリチル、4−メトキシトリチル、
4,4'−ジメトキシトリチル、4,4',4''−トリメト
キシトリチル、ベンジル、アリル、トリメチルシリル、
(t−ブチル)ジメチルシリルおよび2,2,2−トリクロ
ロエトキシカルボニル基等の様な、ヒドロキシル基に結
合している容易に切断し得る基を意味する。
【0017】ヒドロキシ−保護基の別の例は、リースお
よびハスラム(C.B.Reese and E.Haslam,“Protective G
roups in Organic Chemistry", J.G.W.McOmie, Ed., Pl
enumPress, New York, N.Y., 1973, それぞれ Chapters
3 and 4)およびグリーン(T.W.Greene, “Protective G
roups in Organic Synthesis", John Wiley and Sons,
New York, N.Y., 1981, Chapter 2 and 3)によって記載
されている。好ましいヒドロキシ−保護基には、トリチ
ル基およびテトラヒドロピラニル基がある。“保護ヒド
ロキシ”および“保護ヒドロキシメチル”なる同様の語
句は、ヒドロキシ基が上のヒドロキシ−保護基の1つに
結合していることを意味する。
【0018】“アミノ−保護基”なる語句は、化合物の
その他の官能基で反応が行われる間、アミノ官能基を遮
断または保護するために通常使用されるアミノ基の置換
分を意味する。この様なアミノ−保護基の例には、ホル
ミル基、トリチル基、フタルイミド基、トリクロロアセ
チル基、クロロアセチル、ブロモアセチルおよびヨード
アセチル基、ウレタン−タイプ保護基、例えばベンジル
オキシカルボニル、4−フェニルベンジルオキシカルボ
ニル、2−メチルベンジルオキシカルボニル、4−メト
キシベンジルオキシカルボニル、4−フルオロベンジル
オキシカルボニル、4−クロロベンジルオキシカルボニ
ル、3−クロロベンジルオキシカルボニル、2−クロロ
ベンジルオキシカルボニル、2,4−ジクロロベンジル
オキシカルボニル、4−ブロモベンジルオキシカルボニ
ル、3−ブロモベンジルオキシカルボニル、4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル、4−シアノベンジルオキシ
カルボニル、2−(4−キセニル)イソプロポキシカルボ
ニル、1,1−ジフェニルエタン−1−イルオキシカル
ボニル、1,1−ジフェニルプロパン−1−イルオキシ
カルボニル、2−フェニルプロパン−2−イルオキシカ
ルボニル、2−(p−トルイル)プロパン−2−イルオキ
シカルボニル、シクロペンタニルオキシカルボニル、1
−メチルシクロペンタニルオキシカルボニル、シクロヘ
キサニルオキシカルボニル、1−メチルシクロヘキサニ
ルオキシカルボニル、2−メチルシクロヘキサニルオキ
シカルボニル、2−(4−トルイルスルホニル)エトキシ
カルボニル、2−(メチルスルホニル)エトキシカルボニ
ル、2−(トリフェニルホスフィノ)エトキシカルボニ
ル、9−フルオレニルメトキシカルボニル(“FMO
C")、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、ア
リルオキシカルボニル、1−(トリメチルシリルメチル)
プロパン−1−エンイルオキシカルボニル、5−ベンズ
イソキサリルメトキシカルボニル、4−アセトキシベン
ジルオキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシ
カルボニル、2−エチニル−2−プロポキシカルボニ
ル、シクロプロピルメトキシカルボニル、4−(デシル
オキシ)ベンジルオキシカルボニル、イソボルニルオキ
シカルボニル、1−ピペリジルオキシカルボニル等;ベ
ンゾイルメチルスルホニル基、2−(ニトロ)フェニルス
ルフェニル基、ジフェニルホスフィンオキシド基等のア
ミノ−保護基がある。好ましいアミノ−保護基は、アリ
ルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルおよびト
リチル基である。セファロスポリン、ペニシリンおよび
ペプチド技術で使用される同様のアミノ−保護基も上の
語句に包含される。上の語句によって意味される基の別
の例は、バートン(J.W.Barton,“Protective Groups in
Organic Chemistry",J.G.W.McOmie, Ed., Plenum Pres
s, New York, N.Y., 1973, Chapters 2)およびグリーン
(T.W.Greene, “Protective Groups in Organic Synthe
sis", John Wiley and Sons, New York, N.Y., 1981, C
hapter 7)によって記載されている。“保護アミノ”お
よび“保護アミノメチル”なる同様の語句は、アミノ基
が上記のアミノ−保護基で置換されていることを意味す
る。
【0019】本発明は、以下の反応式2の、1−カルバ
セファロスポリンへの中間体の製造方法を提供する。
【0020】
【化11】
【0021】[式中、R1は2−フリル、フェニル、置
換フェニル、カルボキシまたは保護カルボキシであり、
2はC1−C6アルキル、水素またはカルボキシ保護基
であり、R3は水素、C1−C6アルキルまたはカルボキ
シ保護基であり、Xは酸付加塩を形成し得る酸である。
より好ましくは、R2はC1−C6アルキルまたはカルボ
キシ保護基であり、R3はC1−C6アルキルまたはカル
ボキシ保護基である。]
【0022】式(IIB)で表わされる出発化合物、エナ
ミノβ−ラクタム類は、先行技術の方法によって容易に
製造される。例えば、ボーズ(Bose)の特許第4,26
0,743号は、式
【化12】 [R'は低級アルキル、アリールまたはアリール(低級ア
ルキル)を表わし、R''は水素または低級アルキルを表
わすか、または、R'とR''はこれらが結合している炭
素原子と一緒になって低級シクロアルキルを表わし、
R'''は低級アルキルまたは基:−OR(ここに、Rは低
級アルキルを表わす)、M1 +は塩基の陽イオンである]
で示されるビニルアミノ塩のカルボキシル基を適当な活
性化試薬で活性化し、この活性化された化合物を3級塩
基の存在下で式
【化13】 [式中、W1、Y1およびZ1は水素または選択された有
機ラジカルである]で示されるイミノ化合物(シッフ塩
基)と、しかしながら以下のシッフ塩基
【化14】 (式中、R1およびR2は前記と同意義である)を使用して
反応させることによる、式(IIB)の立体配置の化合物
の合成を一般的に教示している。
【0023】本発明の接触水素添加は、通常の接触水素
添加触媒の存在下で起こる。接触水素添加触媒には、ニ
ッケル、プラチナ、ロジウム、ルテニウム、亜クロム酸
銅、イリジウム、オスミウム、パラジウムおよびその組
み合わせがある。代表的な触媒は、支持されたパラジウ
ム、例えば炭素、炭酸バリウムまたはその他の好適な支
持体上5%または10%のパラジウムである。還元は通
常、大気中条件下、または幾分高められた圧力にて、実
質上室温で行われる。
【0024】次いで、式(IVA)で表わされる中間体
を、式(IA)で示される所望の化合物の様な酸付加塩を
形成し得る酸と反応させる。付加塩を製造するために使
用される酸は比較的強くなければならず、約2またはそ
れ以下のpKa値を有するのが好ましい。この様な酸に
は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、リン酸等
の無機酸、およびマレイン酸、p−トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニル
スルホン酸、ハロゲン化酢酸等の有機酸がある。酸は、
シュウ酸またはシュウ酸二水和物であるのが好ましい。
【0025】出発物質を除去するための沈澱剤として、
および単離および洗浄のために、極性有機相互溶媒を使
用することができる。この様な沈殿剤の1つはアセトニ
トリルである。
【0026】本発明の方法は、“1容器”2工程法であ
り、中間体を単離する必要性を回避し、式(IA)で示さ
れる重要な中間体を製造する時間、装置、およびヒトの
時間を節約することができる。更に、式(IA)で示され
る化合物の濾過は、比較的速く行われ、これは先行技術
の方法に比較して、全体に要する時間を短縮するのに役
立つ。また、本発明の方法によって得られる収率は、本
明細書に記載した反応式1の方法のそれより実質上、高
い。
【0027】以下に実施例を挙げて本発明の具体的な態
様を更に詳細に説明する。この実施例は、いかなる意味
においても本発明の範囲を限定する意図のものではな
く、その様に理解されるべきではない。
【0028】実験の部 本発明を例示する実験のための出発物質は式(II
A):
【化15】 を有し、接触水素添加の後に生成される中間体は式(I
VB):
【化16】 を有し、生成される重要な中間体は式(IB):
【化17】 を有している。
【0029】実施例1 式(IIA)で示される化合物の試料89.09グラム
を5%パラジウム炭素0.8グラムに加えた。次いで、
この混合物を3時間20分、20psiの水素雰囲気およ
び室温に置いた。HPLCした結果、接触水素添加の後
に非常に少量の出発物質が存在した。濾過してパラジウ
ム触媒を除去し、混合物をロータリーエバポレーター
(約25−40℃の温度)に入れ、混合物を濃縮して油状
物を得た。この混合物に、アセトニトリル350ml、シ
ュウ酸16.6グラムおよび水1mlを加え、混合物を2
1/2時間撹拌した。混合物を0−5℃に冷却し、次に濾
過した。得られたケーキをアセトニトリル500mlで洗
浄した。得られた沈澱を減圧下、約40℃の温度で乾燥
させた。
【0030】乾燥された沈澱は19.42グラムであ
り、理論量(31.5グラム)の61.6重量%の収率であ
った。この沈澱のHPLCによって示された純度は式
(IB)の化合物95.7%であり、59%の補正収率と
なった。
【0031】実施例2 式(IIA)で示される化合物0.10リットルに、5
%パラジウム炭素1.64グラムを加えた。混合物を2
0psiおよび室温で3時間接触水素添加した。この時点
で、HPLCは出発物質の29%がまだ残存しているこ
とを示した。そこで、混合物を一夜冷却し、その後、接
触水素添加を更に4 1/2時間続け、この時点でHPLC
は出発物質が存在していないことを示した。次いで、濾
過してパラジウム触媒を除去し、混合物を塩化メチレン
75mlで洗浄した。ロータリーエバポレーターにて、約
25−40℃の温度で加熱することによって、混合物を
濃縮して油状物を得た。この混合物に、アセトニトリル
650mlおよびシュウ酸二水和物21.4グラムを加え
た。混合物を2時間撹拌し、次に0−5℃に冷却した。
次いで、沈澱を濾過し、アセトニトリル800mlで洗浄
し、沈澱を減圧乾燥させた。得られた沈澱(式(IB)の
化合物)の質量は38.13グラムであり、理論(58.0
6グラム)の65.7%の重量パーセント収率を有した。
【0032】以下の式(V):
【化18】 で示される化合物が実施例のいずれの接触水素添加工程
でも製造されないということは特筆に値する。このこと
は、式(V)で表わされる化合物が製造されると本発明に
よって更に合成するのに不利益であるということに関係
があった。なぜなら、これは3−アルキルアミノ置換分
を残存させ、有用な3−アミノ中間体に容易に変換する
ことができないからである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 205:00 307:00) (72)発明者 エッディー・ビィ−ピン・タオ アメリカ合衆国46032インディアナ州カ ーメル、カッパーゲイト10596番 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 205/085 C07D 405/06 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(IA): 【化1】 [式中、R1は2−フリル、フェニル、置換フェニル、
    カルボキシまたは保護カルボキシであり、R2はC1−C
    6アルキル、水素、またはカルボキシ保護基であり、X
    は酸付加塩を形成し得る酸である]で示される化合物の
    製造方法であって、式(IIB): 【化2】 [式中、R1およびR2は上記と同意義であり、R3は水
    素、C1−C6アルキルまたはカルボキシ保護基である]
    で示される化合物を接触水素添加触媒の存在下で接触水
    素添加して、式(IVA): 【化3】 [式中、R1、R2およびR3は前記と同意義である]を
    有する化合物を製造し、その後、この中間体化合物を単
    離することなく、上記Xで定義される酸と反応させる工
    程からなる製造方法。
  2. 【請求項2】 R1が2−フリルであり、R2がメチルで
    あり、R3がメチルである請求項1に記載の化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 Xがシュウ酸またはシュウ酸二水和物で
    ある請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 接触水素添加触媒がパラジウムである請
    求項1または3に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 式(IVA): 【化4】 [式中、R1は2−フリル、フェニル、置換フェニル、
    カルボキシまたは保護カルボキシであり、R2はC1−C
    6アルキル、水素またはカルボキシ保護基であり、R3
    水素、C1−C6アルキルまたはカルボキシ保護基であ
    る]で表わされる化合物。
  6. 【請求項6】 R1が2−フリルであり、R2がメチルで
    あり、R3がメチルである請求項5に記載の化合物。
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