JP3049388B2 - シャドウマスク用素材の製造方法 - Google Patents

シャドウマスク用素材の製造方法

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JP3049388B2
JP3049388B2 JP9149915A JP14991597A JP3049388B2 JP 3049388 B2 JP3049388 B2 JP 3049388B2 JP 9149915 A JP9149915 A JP 9149915A JP 14991597 A JP14991597 A JP 14991597A JP 3049388 B2 JP3049388 B2 JP 3049388B2
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rolling
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普三 菅井
孝 久世
二三男 盛
典章 八木
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はシャドウマスク用素
材およびその製造方法に関し、更に詳しくは、高精度・
高精細のシャドウマスクを達成するシャドウマスク用素
材およびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】カラー受像管蛍光面の直前には、所定の
設計基準に基づいて穿設された多数の開孔(ドット状、
すだれ状)を有するシャドウマスクが配設されている。 【0003】このシャドウマスクの材料としては、通
常、厚み約0.15mmの薄い軟鋼板が採用される。最
近では、低熱膨張特性を備えた鉄−ニッケル系合金であ
るインバ合金(Invar)が採用され始めている。 【0004】このシャドウマスクの板材は次のように製
造されている。 【0005】 まず、所望組成に調整した素材を溶解・
鍛造し、その後熱間圧延を施し板材とし、次にあらさ8
0メッシュ程度の機械研削(バフ研磨、ベルト研削、ス
カルピング等)で板材の表面に生成した酸化をおと
し、その後冷間圧延と焼鈍とを繰り返し、最終に仕上げ
圧延を施してシャドウマスク用板材が製造される。 【0006】次にこの板材を用いてシャドウマスクは、
次のように製造されている。 【0007】まず、この板材を洗浄し、フォトレジスト
を塗り露光した後、塩化第二鉄でエッチングすることに
より開孔を形成する。 【0008】その後、全体にプレス加工を施して所定の
曲率半径の湾曲面を形成し、最後にスチームで酸化して
熱輻射能の向上・乱反射防止のためにその表面全体を黒
化する。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして製造されたシャドウマスクは、エッチングの
際、幅0.5〜5mm程度のスジ状のムラが発生するこ
とがあった。 【0010】本発明者らは、このスジムラを研究したと
ころ、このスジムラは、シャドウマスクの開孔速度がス
ジ状の部分と、そうでない部分とで異なり、その結果、
光の透過率が異なることにより、スジ状のムラとして見
えるものであることをつきとめた。 【0011】 本発明は、スジムラのないシャドウマス
クを達成するシャドウマスク用素材の製造方法を提供す
ることを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】 本発明者らは、シャド
ウマスクを鋭意研究した結果、このスジムラは、板材の
圧延方向に発生し、更に板材の製造工程中、主に酸化
を板材表面から除去する仕方に依存して発生することを
見い出した。 【0013】本発明は、この知見をもとに完成されたも
のである。 【0014】 【0015】 【0016】 発明のシャドウマスク用素材の製造方
法は、所望の鉄−ニッケル系合金または鉄−ニッケル−
コバルト系合金組成を調整し、これを溶解・鍛造した後
熱間圧延を施して板材とするシャドウマスク用素材の製
造方法において、前記熱間圧延において前記板材の表面
に生成した酸化、熱間圧延後均一かつ残存すること
なく除去することを特徴とするものである。 【0017】 特に板材の表面に生成した酸化層を、熱
間圧延後均一かつ残存することなく除去した後、前記
面に生成した酸化層を除去した板材に冷間圧延・焼鈍を
施すことが好ましい。また表面に生成した酸化層を除去
した板材に冷間圧延・焼鈍の工程を複数回繰り返し施す
ことは特に好適である。 【0018】 すなわち熱間圧延後の表面酸化層除去
は、板材に対して連続的にバフ研磨、ベルト研削、スカ
ルピング等の機械研削で行われているが、例えば、表面
酸化層が均一に除去されていないと、その跡はスジ状に
残る。しかし、その後工程の冷間圧延で表面は平滑にな
るが、この板材を用いてシャドウマスクを製造すると、
板材の表面には、スジ状のエッチングしやすい所と、エ
ッチングしにくい所とが残っているため、エッチング工
程でスジムラが現れてくる。 【0019】なお、表面酸化層を除去する際に、表面酸
化層を残存することなく完全に除去することが必要であ
る。これは均一除去の際に表面酸化層が残存すると、後
のエッチング工程においてスジムラが発生しやすくなる
ためである。 【0020】したがって、表面酸化層を均一かつ残存す
ることなく除去することにより、このスジムラは防止で
きる。 【0021】この防止方法としては、圧延方向に依存し
ない研磨方法であれば良く、例えば、化学的研磨方法及
びサンドブラスト法等がある。 【0022】すなわち、酸等の液体あるいは固体粉末を
吹きつける方法を用いることにより、表面酸化層を均一
かつ残存することなく除去できる。また、圧延方向に依
存する機械研削を用いる場合でも、複数回に分け、順次
あらさを変えて処理を行うことにより、表面酸化層を均
一かつ残存することなく除去できる。 【0023】 【発明の実施の形態】具体的には、まず熱間圧延後、6
0〜100メッシュ程度のあらさの第1の機械研削を行
い、次に150〜300メッシュ程度のあらさの第2の
機械研削を行うと良い。また、第2の機械研削として
は、冷間圧延と焼鈍とを繰り返す工程中に行われるのが
望ましい。 【0024】以上述べた機械研削方法としては、ベルト
研削、バフ研磨、スカルピング等が工業的に使用しやす
い。 【0025】次にシャドウマスクの素材としては、イン
バ合金(36Ni−Fe合金)、Ni−Fe−Co系合
金等があるが、このうち、インバ合金、Ni−Fe−C
o系合金は、そのエッチング速度が軟鋼板に比べて著し
く小さく、特にスジムラが発生しやすいため、本発明は
有効である。 【0026】(実施例)ピッチ0.38mmの円状開孔
を有する14インチ用の鉄−ニッケル系合金または鉄−
ニッケル−コバルト系合金からなるシャドウマスク用素
材を用いてシャドウマスクを表1に示すように製造し、
そこにスジムラが発生するかどうかを観察した。 【0027】 【表1】 この表1から明らかな如く、本発明の実施例のシャドウ
マスク用素材を用いたシャドウマスクは、スジムラが少
なく、良好なシャドウマスクということができる。 【0028】 【発明の効果】以上述べた如く本発明は、熱間圧延後に
表面酸化層が均一かつ残存することなく除去されたこと
により、スジムラの少ない良好な鉄−ニッケル系合金ま
たは鉄−ニッケル−コバルト系合金からなるシャドウマ
スク用素材の製造方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 盛 二三男 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式 会社東芝 横浜金属工場内 (72)発明者 八木 典章 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8 株式 会社東芝 横浜金属工場内 (56)参考文献 特開 昭60−56053(JP,A) 特開 昭60−128253(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.所望の鉄−ニッケル系合金または鉄−ニッケル−コ
    バルト系合金組成を調整し、これを溶解・鍛造した後熱
    間圧延を施して板材とするシャドウマスク用素材の製造
    方法において、前記熱間圧延において前記板材の表面に
    生成した酸化、熱間圧延後均一かつ残存することな
    く除去することを特徴とするシャドウマスク用素材の製
    造方法。 2.板材の表面に生成した酸化、熱間圧延後均一か
    つ残存することなく除去した後、前記表面に生成した酸
    化層を除去した板材に冷間圧延・焼鈍を施す請求項
    載のシャドウマスク用素材の製造方法。 3.表面に生成した酸化層を除去した板材に冷間圧延・
    焼鈍の工程を複数回繰り返し施す請求項1または2記載
    のシャドウマスク用素材の製造方法。
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