JPS63235001A - シヤドウマスク用金属薄板およびその製造方法 - Google Patents

シヤドウマスク用金属薄板およびその製造方法

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JPS63235001A
JPS63235001A JP6406387A JP6406387A JPS63235001A JP S63235001 A JPS63235001 A JP S63235001A JP 6406387 A JP6406387 A JP 6406387A JP 6406387 A JP6406387 A JP 6406387A JP S63235001 A JPS63235001 A JP S63235001A
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roll
flat
peak
average
roughness
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JP6406387A
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Toshihiro Terada
利坦 寺田
Hikari Mitsui
光 三井
Makoto Takada
高田 信
Kusuo Furukawa
九州男 古川
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/005Rolls with a roughened or textured surface; Methods for making same
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/22Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling plates, strips, bands or sheets of indefinite length
    • B21B1/227Surface roughening or texturing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明はシャドウマスク用金属薄板およびその製造方
法に関する。
〈従来の技術〉 シャドウマスク型カラー受像管の蛍光面の直前には、所
定の設計基準に基づいてフォトエツチングにより穿設さ
れた多数の小さな開孔(ドツト状、すだれ状など)を有
するシャドウマスクが配設されている。この材料として
は、通常厚み0.1〜0.2園の薄い軟鋼板が採用され
ているが、最近では低熱膨張特性を備えた鉄−ニッケル
系合金であるインバ合金(Invar )が採用され始
めている。
これらシャドウマスクは概ね次のようにして製造されて
いる。
まず、この板材をトリクレンあるいはトリエタンなどで
洗浄し、フォトレジストを塗布し、乾燥後、所定のガラ
ス製基準パターンを真空密着させて露光した後、塩化第
二鉄でヱツチングすることにより開孔を形成する。その
後、焼鈍・レベラ・プレスの加工処理工程を経て所定の
曲率半径を有する球面状に形成され、最後にスチームで
酸化して熱輻射能の向上・乱反射防止のためにその表面
全体を黒化処理する。
このようなシャドウマスクとして、例えば特開昭61−
3934.1号公報に開示されているように、開孔の形
状および開孔間のピッチなどを比較的均一にすべく中心
線平均粗さくRa・・・J I S  BO601。
以下表面粗度という)を0.1〜0.4μm、好ましく
は0.15〜0.35μmとする軟鋼あるいは鉄−ニッ
ケル系合金あるいは鉄−ニッケルーコバルト系合金が提
案されている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 ところで、特開昭61−39344号公報に記載されて
いる表面粗度が0.1〜0.4μmではガラス製の基準
パターンとの真空密着性が悪い。
また、ショツトブラスト法や放電加工法によるダル仕上
げ材では真空引きし露光する時の真空密着性が悪くなり
、その後の原板エツチングでの穿孔品質が低下する。す
なわち、ダル仕上げ材は、従来ショツトブラスト法や放
電加工法によってダル仕上げされた圧延用ワークロール
を用いて製造されるのであるが、圧延の際に薄板の表面
は不規則な山と谷で構成された粗面を呈し、水平な面が
非常に少ない。このような板材にフォトレジストを塗布
すれば、山と谷との間の斜面に沿って塗膜が形成される
ため、水平な塗膜面の占める割合が少なくなり、板材と
ガラス性基準パターンとの真空密着性が悪くなり、原板
エツチングでの穿孔品質が低下することになるのである
。すなわち、このような状態で真空引きを行うと空気の
流路抵抗が大きくなり単位時間当りの流量が少なくなる
から、真空度が局部的に劣化することになるのである。
さらに、表面粗度が0.3μm未満ではエツチング後の
焼鈍工程において密着現象による不良品が発生する。
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであっ
て、レーザ等の高密度エネルギーにより規則性のあるダ
ル仕上げを施した圧延用ワークロールを用いることによ
り、真空密着性を向上させ原板エツチングでの穿孔性に
優れた金属薄板およびその製造方法を提供することを目
的とする。
く問題点を解決するための手段〉 本発明は、表面の中心線平均粗さRaが0.3〜1.0
μmの範囲内にあり、かつその表面粗さを構成する微視
的形態が、平坦な山頂面を有する台形状の山部と、その
周囲の全部または一部を取囲むように形成された溝状の
谷部と山部の間であってかつ谷部の外側にその谷部の底
よりも高くかつ山部の山頂部より低いかまたは同じ高さ
に形成された中間平坦部とによって構成され、しかも隣
り合う山部の平均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均
直径をD、山部の平坦な山頂面の平均直径をdo、山部
の平坦な山頂面と前記中間平坦部の平坦面の面積の和が
全面積に占める割合をη(%)と定義したとき、 S m / D≦1.9 Sm−D< 100(μm) 30≦do≦500(μm) 20≦ η ≦ 78(%) を満足するように構成されていることを特徴とするシャ
ドウマスク用金属薄板であり、 また、予め圧延用ワークロールの表面に、微小のクレー
タ状の凹部とその凹部の外縁において表側にリング状に
盛り上がった盛り上がり部の集合からなりかつ隣り合う
凹部間の平均中心間距離Smとリング状盛り上がり部の
外縁の直径りとの比S m / Dが1.9以下、Sm
−Dが100μm未満とされた表面模様を形成する模様
付は加工を高密度エネルギー源を用いて施しておき、そ
の表面模様付けされたワークロールを圧延すべき金属薄
板の片面もしくは両面に用いて圧延することにより゛、
ワークロール表面の模様を金属薄板表面に転写すること
を特徴とするシャドウマスク用金属薄板の製造方法であ
る。
〈作 用〉 本発明者らは、圧延用ワークロールのダル仕上げの方法
について従来とは異な°るレーザ加工による方法を検討
し、種々実験・研究を重ねたところ、レーザ加工により
ダル仕上げしたロールにより圧延した金属薄板は、表面
粗度を構成する山の頂部が平坦となり、また山と山の間
の谷部も平坦部が多くなることを見出した。このように
平坦部が多いことは、フォトレジストの塗布時における
塗膜層の平坦化に有利であることを意味する。すなわち
、この場合にはショツトブラスト法や放電加工法による
場合のような不規則な粗面に比べて板材とガラス性基準
パターンとの真空密着性を向上させることが可能である
ここで前記高密度エネルギー源としては、レーザが最適
であるが、このほかプラズマ、電子ビーム等も適用可能
である。
以下に、本発明の限定理由について説明する。
[1]レーザによるロールのダル目イ寸け:先ず高密度
エネルギー源、例えばレーザにより圧延用のワークロー
ルにダル目付けを行う際の作用について説明する。
ロールを回転させながら、ロールの表面にレーザパルス
を次々に投射し、レーザエネルギーによりロール表面を
規則的に溶融させて、規則的にクレータ状の凹部を形成
する。その状態を第1図に示す、第1図において1はロ
ール3の表面に形成されたクレータ状の凹部(以下単に
クレータと記す)であり、そのクレータ1の周囲には溶
融したロール母材金属がロール表面6よりも上方にリン
グ状に盛り上がってフランジ状の盛り上がり部(以下単
にフランジと記す)2が形成される。なおこのフランジ
2を含むクレータ1の内壁層は、ロール母材組!fi4
に対し熱影響部5となっている。
さらに上記のようなレーザによるダル目付けについて詳
細に説明する。
レーザパルスによって形成されたロール表面上のクレー
タ1の深さと直径は、入射されるレーザのエネルギーの
大きさと投射時間によって決定されるが、これは通常の
ショツトブラストロールのRa粗度に相当する粗さを定
義する量を与える。
レーザにより加熱されたロールを形成する金属は、大き
な照射エネルギー密度によって瞬時に金f;i、g気と
なり、このとき発生する蒸気圧力によってロール表面の
溶融金属が吹き飛ばされてクレータ1を形成し蒸散して
クレータ1の周囲に再固着して、クレータ1を取囲むフ
ランジ2を形成する。
これらの一連の反応は、酸素ガス等の補助ガスを反応点
に目がけて吹き付けることにより一層効率良く実行され
る。
そしてロールを回転もしくは軸方向移動させつつ規則的
なレーザパルスを照射することにより上記のようなりレ
ータ1が規則的に形成され、これらの次々に形成される
クレータの集合によってロール表面に粗面を与えること
ができる。このようにして形成されたロールの表面の粗
面の状況を第2図、第3図に示す、これらの図から明ら
かなように、隣り合うクレータ1の間の部分は、もとの
ロール表面のまま平坦面6となっている。ここで、隣り
合うクレータの相互間の間隔は、ロールの回転方向には
ロールの回転速度と関連付けてレーザパルスの周波数を
制御することにより、またロールの軸方向に対してはロ
ールが1回転するごとにレーザの照射位置をロール軸方
向へ移動させるピッチを制御することによって、調節可
能である。
なお以上の説明は高密度エネルギー源としてレーザを用
いた場合について説明したが、プラズマあるいは電子ビ
ーム等の他の高密度エネルギー源を用いた場合も同様で
ある。
[21圧延による金属薄板へのダル回転写:前述のよう
にしてレーザ等によりダル加工を施したワークロールを
用い、圧延工程において金属薄板(以下単に薄板という
)、例えば焼鈍済みの冷延鋼板に軽圧下率の圧延を施す
ことによってロールのダル目が薄板表面に転写され、薄
板表面に粗面が形成される。
この過程における薄板表面を微視的に観察すれば、第4
図に示すように、ロール3の表面が、薄板7の表面に強
い圧力で押し付けられ、これにより、ロール3の材質よ
り軟質な薄板7の表面近傍で材料の局所的塑性流動が生
じ、ロール3のクレータ1の内側へ薄板7の金属が流れ
込んで粗面が形成される。このとき、クレータ1の内側
において盛り上がった薄板金属の頂面8は、もとの薄板
表面のまま平坦面となり、またロール3における隣り合
うクレータ1間のフランジ2の外側の平坦面6に押し付
けられた薄板表面の部分9はそのまま平坦面となり、か
つ前者の平坦面8は後者の平坦面9よりも高いかまたは
同じ高さとなる。したがって圧延後の薄板7の表面の粗
面の微視的形態は、第5図、第6図に示すように、平坦
な山頂面8を有する台形状の山部10と、その周囲を取
囲むように形成された連続溝状の谷部11と、隣り合う
山部10の間であってかつ谷部11の外側にその谷部1
1の底よりも高くかつ山部10の山頂面8より低いかま
たは同じ高さに形成された中間平坦部9とによって構成
されることになる。
上記のことから明らかなように、圧延材の薄板表面は、
山部10の山頂面8と中間平坦部9からなる平坦な部分
の占める割合が多くなり、山部10と谷部11の間の傾
斜面13の割合は原理的に少なくなる。
これに対してショツトブラスト加工や放電加工によって
粗度材は加工を施されたロールの場合は、粗度を形成す
るロール表面の山は第7図囚、■に示すように正規分布
に近い種々の山高さを有しており、この場合は圧延の過
程で第8図に示すようにロール3の表面の山が薄板7の
板面に食い込み、ロール表面の粗面プロフィルと薄板7
の原板表面の粗面プロフィルとが合成されて、圧延後の
薄板7には原理的に山と谷によって形成される傾斜面の
割合が多(なるのである、したがってこの場合はレーザ
によりダル目イ寸けされたロールによって圧延された薄
板とはその表面構造およびその形成過程が全く異なるこ
とがわかる。
[3コロールおよび圧延後の薄板表面の粗度プロフィル
各部の寸法の定義: ここでは前述のようにレーザによりダル加工されたロー
ル表面の粗度プロフィルにおける各部の寸法、およびそ
のロールにより圧延された薄板の粗度プロフィルにおけ
る各部の寸法を、第9図を参照して次のように定義する
D :ロール表面のフランジ2の平均外径−薄板表面の
谷部11の外縁の平均直径 d :ロール表面のクレータ1の平均直径do:薄板表
面の山部10の平坦な山頂面8の平均直径 ■1:クレータ1のロール表面からの深さhl :フラ
ンジ2のロール表面からの高さ=薄板表面の中間平坦部
9から谷部11の底までの深さ h2 :薄板表面の山部10の平坦な山頂面8の中間平
坦部9からの高さ Sm:ロール表面の隣り合うクレータ1の平坦中心間距
離=薄板表面の隣り合う山部IOの平均中心間距離 α :ロール表面のフランジ2の幅 [4]圧延後の薄板表面の平坦部の面積率ηにおよぼす
影響: 前述のように定義される値を用い、ロール表面の粗度プ
ロフィルを構成するパターンと圧延の条件が、圧延後の
表面の平坦部の面積率ηにどのような影響を与えるかに
ついて検討を行った。
ここで平坦部の面積率ηは、第10図に示すように、山
部10の平坦な山頂面8の面積占有率η、と、中間平坦
部9の面積占有率ηアとの和で表される。
すなわち、 η = η 1 + η2             
      ・・・(1)である、ここで、η、の値は
圧延における圧下率によって変化する。なぜならば、圧
下率が変化すれば、薄板金属がクレータ1の内側に流入
する程度が変化し、そのため山部10の山頂面8の直径
dOが変化するからである。一方η2の値はSm/Dの
比の値に応して一定の数値となる。このSm/Dの比は
、後述するように次の(2)式の範囲内とされる。
S m / D≦ 1 、9           −
(2)そしてη1 は次の(3)式により定まり、また
(4)弐で示すようにdoはdと一定の関係となり、η
はS m / Dの値に応じて式(5)によって求めら
れる。
η1−π(do/5I11) ” /4       
 ・・・(3)do−kd             
  ・・・(4)ηt ” 1−π(D/Sm) ” 
/4+a ((、D/Sm)” CO3−’(Sm/D
) −ウ7[丁73][[7−コ]−)・・・(5) ただしく5)弐において、 Sv/d≧1のとき a = 0        ・=
(6))SLl/d<  lのとき a =  1  
      、(7)前記の(2)、(5)、(6)、
(7)より、η2は次の範囲で変化することになる。
0.06<η”  <0.81           
  ・・・(8)ここで、ロール表面およびFjJ板表
面の粗度プロフィル断面形状について第11図に示すよ
うにX軸、Y軸をとり、クレータlの断面形状をY=C
O5Xであると仮定すれば、d=πと置いて CO5d/2 = O・・・(9) またCO3d o/2 ”” ht から、d o −
2CO3−’ h z         −00)ここ
で、クレータ1により薄板表面に転写された山部10の
高さhz と、クレータ1の深さHとの比ht /Hを
粗度転写率ということができるが、上記の例ではクレー
タ1の深さHを1としているから、粗度転写率はhz/
1、すなわちh2で表せることになる。
[5]平坦部面積率ηの上限、下限= 平坦部面積率ηが20%以上であれば、フォトレジスト
塗布は均一に実施できるが、20%未満ではフォトレジ
ストの塗布むらが発生する。またηが78%以上の場合
には真空密着性が劣化するので、20%≦η≦78%と
した。
[6] Srn/D、Sm−Dの上限:既に[3]項に
おいて定義したり、Sm、H等のロールの粗度プロフィ
ル各部の寸法は、ここまでの説明で明らかなように、圧
延用ロールにレーザにより粗度付は加工を施す際のロー
ル回転数、レーザパルス周波数、レーザ出力、レーザ照
射点の送り速度、レーザ照射時間、あるいは02ガス等
の補助ガスの吹き付は条件などを調節することによって
変化させることができる。
一方、薄板表面に形成される粗度プロフィルは、S m
 / Dの値によって第12囚人、■、(Qに示す3種
のパターンが得られる。すなわちS m / Dが1の
場合には第1囚人に示すように隣り合う連続溝状の谷部
11が丁度接する状態となり、S m / D >1の
場合には第12図■に示すように隣り合う谷部11が離
れ、逆にS m / D < 1の場合には第12図(
Qに示すように隣り合う谷部11同士が互いに重なり合
う状態となる。・ このようにS m / Dの値を変えることによって種
々のtn度プロフィルパターンを得ることができる。
3 m / Dの値が1.9を超えると真空引き時にお
いて空気の流路が途切れて真空引き性(真空密着性)が
悪くなり、原板エツチング時の穿孔品質の均一性が悪化
する。したがって、S m / Dの上限は1.9とす
る。
またここで、中間平坦部9の幅、すなわち(Sm−D)
の絶対値についても真空引き性に影響するので規制する
必要がある。
すなわち、真空引き性の劣化を防止するためには、(S
m−D)の絶対値を100μm未満とする。
[7]Sm/Dの下限: S m / Dの比が0.85未満ではレーザ等の高密
度エネルギー源によるロールの粗度付は作業が不安定と
なり、Ra粗度の制御が困難となる。また圧延作業中に
ロール面の粗度の変化が著しく、粗面を構成するロール
の一部の剥離による疵発生が生し易くなる。これは次の
ような理由による。
通常フランジの幅αは、フランジ外径りに対して、α−
0,1−0,3Dの範囲程度で形成される。ここでS 
m / Dが1を超える場合は第13囚人に示すように
隣り合うフランジ2の相互間が離れているが、S m 
/ Dが1以下となれば隣り合うフランジ2が重なるよ
うになる。そしてα= 0.3Dの場合はS m =0
.85Dにおいて第X3図■に示すように隣り合うフラ
ンジ2の上に、次に形成される隣のクレータから発生す
る溶融金属が乗り上げてフランジが重畳され、したがっ
てフランジ2の高さhlは重なりが全くない場合の2倍
程度となる。
さらにS m / Dが小さくなってSm<0.85D
となれば(但しα= 0.3Dとする)、第13図(C
)に示すように、既に形成されているクレータの内側へ
次に形成される隣のクレータの溶融金属が流入し、クレ
ータlの深さH、フランジ高さhl、幅αを変動させて
しまうことになる。またこのように既に溶融金属が冷却
凝固したクレータ内に、隣のクレータ生成時において再
び溶融金属が流入すれば、その部分で先に凝固した層と
後に凝固した層とが明確な境界面13を形成し、外力に
対してその境界面で剥離し易くなり、圧延時に疵を発生
し易くなる。
これらの理由から、S m / Dはその下限を0.8
5とする必要がある。
[8]薄板表面の山部の平坦な山頂面の径do:薄板表
面の粗面の微視的プロフィルを構成する山部10の平坦
な山頂面8は、真空引き時の薄板−ガラス製基準パター
ン間の空気の流路に関係する。
この山頂面8の径dOが大きければ、その山頂面の平坦
面積が大きくなり、前述の[6]項において述べたS 
m / D 、ηが大きい場合と同様に空気の流路を防
げるから真空引き性が悪くなる傾向を示す。本発明者ら
の実験によればdoが500μmを超えると真空引き性
が悪化することが判明している。またこのようにdoが
500μmを超える広い山頂面8を形成するためには、
ロールのクレータ1の径口体も大きくする必要があり、
その場合クレータ生成のためのレーザパルス照射に要す
るエネルギー星が過大となり、必要以上に大出力のレー
ザ発振器を用いるか、またはロールの回転数を遅くして
照射時間を長くすることが必要となり、いずれにしても
経済的に不利となるばかりでなく、全体的な処理効率や
信頼性の低下を招く。
したがってdoは500μm以下であることが必要であ
る。
一方山部10の山頂面8の径doが小さ過ぎれば、逆に
空気の流路が拡がり過ぎて途切れるから真空引き性が悪
化し易くなる。本発明者らの実験によれば特にdoが3
0μm未満の場合に真空引き性を悪化し易くなることが
判明している。さらに、dOを小さくすればそれに伴っ
て必然的にDの値も小さくなるから、doを小さくして
、しかも前述の[6]項で述べたようにS m / D
≦1.9を満足させるためには、Smの値・自体も小さ
くしなければならない。すなわちロールのクレータ間隔
を小さくしなければならない。そのためには、ロールに
レーザ加工を施す際のロール回転数を極端に低くするか
またはレーザパルス周波数を極端に上げなければならず
、いずれにしても経済的に不利となる。これらの理由か
ら、山部10の山頂面8の径doは30μm以上とする
必要がある。
なおここでは山頂面8の径doは平均直径で30〜50
0μmの範囲内であれば良いが、実際にレーザ等の高密
度エネルギー源を用いてクレータ1をロールに形成しか
つ圧延により山部10を形成した場合、山部10の平坦
な山頂面8の平面形状は必ずしも真円形となるとは限ら
ず、長円形となったりあるいは不規則な形状となること
も多い。したがってその場合には、各山頂面の長径の平
均値が500I!m以下で、かつ各山頂面の短径の平均
値が30μm以上となるように調整することが望ましい
もちろん、すべての山頂面の長径のうち最大のものが5
00μm以下、すべての山頂面の短径のうち最小のもの
が30μm以上となるようにすることが最も適切である
[9]1板の中心線表面粗さRa: 前述のようにこの発明では薄板の粗面を形成する微視的
プロフィルを規制することが最も重要であるが、微視的
プロフィルばかりでなり、薄板表面の粗さも規制する必
要がある。
すなわち粗面の微視的プロフィルを前述のように規制し
ても、中心線平均粗さRaが1.0μmを超えれば真空
引き性が劣化し、エツチング時の穿孔品質において不均
一となり、一方Raが0.3μm未満ではエツチング後
の焼鈍工程において密着不良が発生し易くなる。したが
ってRaは0.3〜1.0μmの範囲内とした。
[10]ま と め: 以上から、レーザ等の高密度エネルギー源によリダル加
工したロールによって圧延された薄板が良好な真空引き
性を有する薄板表面の微視的粗度プロフィルの条件とし
て、 (i)  平坦部分(山部の山頂面および中間平坦部)
の面積の和が全体の面積に占める割合(平坦部面積占有
率)ηが20%以上、78%以下であること、(ii)
  山部の平均中心間距離Smと谷部の外縁の平均直径
りとの比S m / Dが0.85以上、1.9以下の
範囲内にあり、かつSm−Dが100μm未満であるこ
と、 (iii)  山部の山頂面の平均直径dOが30μm
以上、500μm以下の範囲内にあること、 が必要であり、さらにこのほか中心線平均粗さRaが0
.3〜1.0μmの範囲内にあることが必要である。
上記各条件のうち、特に重要なS m / Dの比およ
びdoの適正範囲の関係をその範囲の限定理由の要約と
ともに第14図に示す。
なおここで用いられるワークロールは、Cuめっきなど
の硬質めっきを施したものを用いてもよい。
〈実施例〉 〔実施例1〕 素材金属薄板として、C:0.05%、Mn:0.2%
P:0.02%、Sjo、017%、N:0.003%
、0:o、oos%を含有した板厚0.5onの普通冷
延薄板をゼンジミアミルにより第1表に示すような条件
により7パス仕上げで板厚0.15mmに圧延し、最終
パスにおいてレーザダル加工を施した圧延ロールを用い
て鍔板表面に転写加工を行ってシャドウマスク用金属薄
板を製造した。このときのレーザダルおよび転写条件を
変化させて、第2表に示すようなA、B、Cの3個の試
料を作成した。
第2表 次いで、これらの3個の試料をそれぞれ洗浄した後フォ
トレジストを塗布し、乾燥後所定のガラス製基準パター
ンを真空密着させて露光した。その後、塩化第二鉄でエ
ツチングし開孔を形成した。
それらの粗度パターン(Sm−D)とエツチング後の開
孔不良率を第2表に併せて示した。
この第2表から明らかなように、本発明の条件により製
造した試料Aはエツチング後の開孔不良率は比較例B、
Cに比べ1/3以下であって歩留りが向上していること
がわかる。
〔実施例2〕 素材金属薄板として、C:  0.006%、 Si 
: 0.14%、 Mn : 0.36%、  P :
 0.018%、 A ffi : 0.002%。
Ni : 36.4%、 Cr : 0.01%、  
S :  0.002%、N:0.0010%、Oi 
O,0036%を含存した板厚0.5鴫の36%N1j
i仮をゼンジミアミルにより、前出第1表と同じ条件に
より7パス仕上げで板厚0.15mmに圧延し、最終パ
スにおいてレーザダル加工を施した圧延ロールを用いて
鋼板表面に転写加工を行ってシャドウマスク用金属薄板
を製造した。このときのレーザダルおよび転写条件を変
化させて、第3表に示すようなり、E、Fの3個の試料
を作成した。
ついで、これらの3個の試料をそれぞれ洗浄した後フォ
トレジストを塗布し、乾燥後所定のガラス製基4ζパタ
ーンを真空密着させて露光した。その後、塩化第二鉄で
エンチングし開孔を形成した。
それらの)■度パターン(Sm−D)とエツチング後の
開孔不良率とを第3表に併せて示した。
この第3表から明らかなように、本発明の条件により製
造した試料りはエツチング後の開孔不良率は比較例E、
Fに比べ1/3以下であって歩留りが向上していること
がわかる。
第3表 上記の実施例は、普通冷延薄板と36%Ni鋼薄板をい
ずれもゼンジミアミルの最終パスにおいてワークロール
の表面模様番転写するようにしたが、本発明はこれに限
らず51例えば難加工性の32%Ni−5%Cr−Pe
合金などに適用でき、さらにアルミニュームや銅の薄板
にも適用できることはいうまでもない。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば、表面粗度を均一
にかつ規則的に規定するようにしたので、シャドウマス
クの製造工程のエツチング工程において、金属薄板に塗
布するフォトレジストを均一化することができ、したが
って所定のガラス製基準パターンを完全に真空密着させ
ることができるから、原板エツチング時における穿孔品
質i著しく向上させることが可能であり、またエツチン
グ後の焼鈍工程における密着不良をも著しく軽減させる
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法において高密度エネルギーとし
てレーザパルスを用いてワークロールの表面をダル加工
したときのロール断面の状態を示す模式的な断面図、第
2図は上記レーザパルスによりダル目付けされたロール
の表面の粗面プロフィルを示す模式的な断面図、第3図
は第2図に対する平面図、第4図は上記ロールにより圧
延を施している状態を示す模式的な断面図、第5図は上
記ロールにより圧延された薄板表面の粗面のプロフィル
を示す模式的な断面図、第6図は第5図に対する平面図
、第7回内は従来のシッソトプラスト加工によりダル加
工されたロール表面の粗面の山高さ分布を示す図、第7
図■は従来の放電加工によりダル加工されたロール表面
の粗面の山高さ分布を示す図、第8図は従来の方法でダ
ル加工されたロールにより薄板を圧延してダル目付けす
る際の状況を示す略解図、第9図は圧延用ロールおよび
薄板の表面の粗面を形成するプロフィルの各部の寸法の
定義を示すための説明図、第10図は平坦部の面積率η
(−η、+η8)の定義を説明するための模式図、第1
1図はロール表面および薄板表面の粗度プロフィルの近
似計算のための説明図、第12図(At、[3+、C1
は、S m / Dを変えた場合の薄板表面の平面的な
粗度プロフィルの変化を示す略解図、第13図IAI、
B、iQは、S m / Dの値を0.85を中心とし
て変化させた場合のロールに対するレーザ加工時の状況
を示すための説明図、第14図はS m / Dの値と
薄板表面の山部山頂面の直径dOの適正範囲の関係を示
す説明図である。 1・・・クレータ(ロール表面のクレータ状凹部)2・
・・フランジ(ロール表面のリング状盛り上り部)3・
・・ロール 7・・・薄板 8・・・薄板表面の山部の平坦な山頂面9・・・薄板表
面の中間平坦部 10・・・薄板表面の山部 11・・・薄板表面の谷部 特許出願人       川崎製鉄株式会社第  1 
 図 第  2  図 第  3  図 第  4  図 第  5  図 第  6  図 第  8  図 第  12 図 (A) (13)       (C) 第14図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)表面の中心線平均粗さRaが0.3〜1.0μm
    の範囲内にあり、かつその表面粗さを構成する微視的形
    態が、平坦な山頂面を有する台形状の山部と、その周囲
    の全部または一部を取囲むように形成された溝状の谷部
    と山部の間であってかつ谷部の外側にその谷部の底より
    も高くかつ山部の山頂部より低いかまたは同じ高さに形
    成された中間平坦部とによって構成され、しかも隣り合
    う山部の平均中心間距離をSm、谷部の外縁の平均直径
    をD、山部の平坦な山頂部の平均直径をd_0、山部の
    平坦な山頂面と前記中間平坦部の平坦面の面積の和が前
    面積に占める割合をη(%)と定義したとき、Sm/D
    ≦1.9 Sm−D<100(μm) 30≦d_0≦500(μm) 20≦η≦78(%) を満足するように構成されていることを特徴とするシャ
    ドウマスク用金属薄板。
  2. (2)予め圧延用ワークロールの表面に、微小のクレー
    タ状の凹部とその凹部の外縁において表側にリング状に
    盛り上がった盛り上がり部の集合からなりかつ隣り合う
    凹部間の平均中心間距離Smとリング状盛り上がり部の
    外縁の直径Dとの比Sm/Dが1.9以下、Sm−Dが
    100μm未満とされた表面模様を形成する模様付け加
    工を高密度エネルギー源を用いて施しておき、その表面
    模様付けされたワークロールを圧延すべき金属薄板の片
    面もしくは両面に用いて圧延することにより、ワークロ
    ール表面の模様を金属薄板表面に転写することを特徴と
    するシャドウマスク用金属薄板の製造方法。
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JP2008254061A (ja) * 2007-04-09 2008-10-23 Nippon Steel Corp 調質圧延時の圧延安定性を高めた鋼板の冷間圧延方法、冷間圧延設備、及びその方法に使用する冷延鋼板

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