JP2001038403A - シャドウマスク用薄板の製造方法 - Google Patents

シャドウマスク用薄板の製造方法

Info

Publication number
JP2001038403A
JP2001038403A JP21428199A JP21428199A JP2001038403A JP 2001038403 A JP2001038403 A JP 2001038403A JP 21428199 A JP21428199 A JP 21428199A JP 21428199 A JP21428199 A JP 21428199A JP 2001038403 A JP2001038403 A JP 2001038403A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shadow mask
roll
cold rolling
dull
mask material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP21428199A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Shiotani
礼機 塩谷
Norihiko Nakamura
憲彦 中村
Noriyuki Nakanori
敬之 中乗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Steel Co Ltd filed Critical Nisshin Steel Co Ltd
Priority to JP21428199A priority Critical patent/JP2001038403A/ja
Publication of JP2001038403A publication Critical patent/JP2001038403A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャドウマスク用薄板のゼブラ模様の発生を
防止するとともに表面粗さを予め定める範囲内に均一に
収める。 【解決手段】 板厚0.15mm以上のシャドウマスク
用薄板を製造するとき、ロールを中心線平均粗さRa:
1.0μm≦Ra≦2.0μmにダル加工し、前記ダル
加工された一対のロールにロール幅1mm当りの荷重W
a:0.025トン≦Wa≦0.45トンを付与して相
互に接触させ、不等式N1≦N<1000を満たす積算
回転数Nの接触回転処理を施し、接触回転処理されたロ
ールを用いて仕上げ冷間圧延の最終パスを行う。積算回
転数Nの下限値N1は、ロール粗さRa、最終パスの冷
間圧下率r、荷重Wa、仕上げ板厚tを要因とする予め
定める回帰式に基づいて設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスク用
薄板の製造方法に関し、特に仕上げ冷間圧延に用いるロ
ールに特徴のあるシャドウマスク用薄板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビのブラウン管用シャドウマ
スクには、多数の小さな透孔がフォトエッチングによっ
て穿孔されている。フォトエッチングによる穿孔は、シ
ャドウマスク用薄板(以後、シャドウマスク材と呼ぶこ
とがある)にフォトレジストを塗布し、ガラス製基準パ
ターンを真空引きによってフォトレジストに密着させ、
光をあてて基準パターンをフォトレジストに焼付け、非
感光部のレジストを除去した後、エッチング液を噴射す
ることによって行われる。
【0003】真空引き時の空気の流路は、シャドウマス
ク材の表面の凹凸によって形成される。この空気の流路
が充分かつ均一に形成されていないと、ガラス製基準パ
ターンの密着性が悪くなり、また密着させるための真空
引きの所要時間が長くなる。ガラス製基準パターンの密
着性が悪くなると、エッチングによる穿孔精度が低下す
る。また、この空気の流路を充分に形成するためにシャ
ドウマスク材表面の凹凸を大きくすると、その凹凸自体
によって穿孔精度が低下する。したがって、シャドウマ
スク材の凹凸を表す表面粗さは予め定める範囲内に収め
ることが重要である。
【0004】シャドウマスク材の表面粗さを調整して適
正化することはエッチング後の焼なまし時における密着
防止のためにも重要である。近年、カラーテレビの高品
位化に伴って、色ずれの問題に対応できる低熱膨張のシ
ャドウマスク材料が求められており、Fe−Ni系のイ
ンバー合金が注目されている。インバー合金は低炭素鋼
に比べて焼なまし温度を高くする必要があるので、シャ
ドウマスクのエッチング後の焼なまし時に密着焼付きが
生じやすい。したがって、表面粗さの適正化は特に重要
である。
【0005】シャドウマスク材は、表面に凹凸を形成す
るためにダル加工されたロール(以後、ダルロールと呼
ぶことがある)を用いて、仕上げ冷間圧延される。ダル
ロールは、ロール表面にショットブラスト加工、液体ホ
ーニング加工、放電加工およびレーザビーム加工などの
ダル加工によって微細な凹凸加工を施したロールであ
る。シャドウマスク材の場合、このようなダルロールを
そのまま用いて仕上げ冷間圧延を行っても、表面に均一
に所望の形状の凹凸を転写することは困難である。特に
後記かたよりRskを目標範囲内に収めることは困難で
ある。また、圧延初期にダルロールの凸部の摩耗によっ
て長手方向の表面粗さのバラツキが生じやすい。
【0006】この問題を解決するための先行技術とし
て、特許第2841941号、特許第2842022
号、特許第2850612号、特許第2853069号
および特許第2853070号公報が開示されている。
すなわちこれらの先行技術には、0.8〜1.6μmR
aにダル加工した一対のロールを所定の荷重で接触さ
せ、1000回転〜10000回転の空転動処理を施
し、空転動処理した一対のロールを用いて冷間圧延する
シャドウマスク材の製造方法が開示されている。
【0007】これらの先行技術では、空転動処理によっ
て圧延初期に摩耗しやすいロールの凸部を冷間圧延前に
摩滅し、ロール粗さを安定した状態にして冷間圧延を行
っている。したがって、このダルロールを用いて冷間圧
延されたシャドウマスク材は長手方向の表面粗さを均一
にすることができ、エッチング時の穿孔精度を向上する
ことができる。またロールの凸部が摩滅したダルロール
で冷間圧延されるので、シャドウマスク材には山の多い
表面が形成されやすくなり、かたよりRskを目標範囲
内に収めることが可能になる。したがって、前記焼なま
し温度の高いFe−Ni系インバー合金から成るシャド
ウマスク材料に対してもエッチング後の焼なまし時にお
ける密着焼付きを防止することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記先行技術には次の
ような問題がある。
【0009】(1)前記先行技術の初期ロール粗さは
0.8〜1.6μmRaであり、ダルロールとしては粗
さが小さく、さらに空転動処理によって粗さが低下する
ので、1パス当りの冷間圧下率が通常レベルではシャド
ウマスク材の表面粗さを予め定める範囲の下限値以上に
することができない。したがって、シャドウマスク材の
表面粗さを確保するためには、1パス当りの冷間圧下率
を大きくする必要がある。しかしながら、本発明者らの
調査によると、ダル圧延において1パス当りの冷間圧下
率を大きくすると、シャドウマスク材の表面に後述する
ゼブラ模様と呼ばれる縞状の表面欠陥が発生しやすくな
る。
【0010】(2)前記(1)項の問題を回避するため
には1パス当りの冷間圧下率を大きくせずに、空転動処
理回数を減らして初期ロール粗さの低下を抑制すればよ
い。しかしながら、空転動処理回数の減少は、ロールの
初期摩耗を生じさせ、シャドウマスク材の長手方向にお
ける粗さの均一性を低下させる。さらに本発明者らの調
査によると、空転動処理回数の減少はシャドウマスク材
の表面にゼブラ模様を発生させやすくする。
【0011】(3)これらの先行技術は、ゼブラ模様に
全く着目しておらず、ロール粗さの設定および空転動処
理の回転数の設定にもゼブラ模様に対する配慮が全く成
されていない。したがって、これらの先行技術による条
件設定では、ゼブラ模様が発生するおそれがある。
【0012】本発明の目的は、シャドウマスク用薄板の
表面に縞状の表面欠陥を発生させることなく、かつシャ
ドウマスク用薄板の表面粗さを予め定める範囲内に均一
に収めることのできるシャドウマスク用薄板の製造方法
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、仕上げ冷間圧
延工程において、ダル加工されたロールを用いて薄板に
冷間圧延を行う板厚0.15mm以上のシャドウマスク
用薄板の製造方法において、ロールを中心線平均粗さR
a:1.0μm≦Ra≦2.0μmにダル加工し、前記
ダル加工された一対のロールに、ロール幅1mm当りの
荷重Wa:0.025トン≦Wa≦0.45トンを付与
して相互に接触させ、積算回転数を1000回転未満
で、かつ仕上げ板厚、最終パスの冷間圧下率、ロールの
中心線平均粗さRaおよび荷重Waに応じて予め定めら
れる値に設定して接触回転処理を施し、前記接触回転処
理されたロールを用いて冷間圧延を行うことを特徴とす
るシャドウマスク用薄板の製造方法である。
【0014】本発明に従えば、板厚0.15mm以上の
比較的板厚の厚いシャドウマスク材を製造するとき、一
対のロールに中心線平均粗さ1.0〜2.0μmRaの
ダル加工が施され、ダル加工された一対のロールに適正
条件で接触回転処理が施され、接触回転処理されたロー
ルを用いて冷間圧延が行われる。また接触回転処理の積
算回転数は、1000回転未満で、かつロールの粗さR
a、最終パスの冷間圧下率、荷重Wa、仕上げ板厚など
の要因に応じて予め定められる値に設定される。
【0015】これによって、ダル加工されたロールの凸
部を接触回転処理において適正量摩滅させることができ
るので、ロールの粗さプロフィールを所望の形状に適正
化することができる。したがって、シャドウマスク用薄
板の表面粗さを予め定める目標範囲内に均一に収めるこ
とができる。また、ロールの凸部の摩滅によってダル加
工されたロールとシャドウマスク材との接触界面におけ
る板幅方向の摩擦拘束力を低減することができる。後述
のように、前記接触界面における板幅方向の摩擦拘束力
が大きくなるほどゼブラ模様が発生しやすくなるので、
前記接触界面における摩擦拘束力の低減によってゼブラ
模様の発生を防止することができる。また積算回転数の
下限値を、たとえば後述の式1に示す回帰式に基づいて
前記各要因に応じて設定すれば、前記各要因に変動があ
っても積算回転数を1000回転未満で、かつ前記下限
値以上の予め定める値に合理的に設定することができ
る。また接触回転処理の積算回転数の上限値が従来技術
よりも大幅に低い1000回転未満に設定されるので、
接触回転処理時間を大幅に短くすることができ、接触回
転処理の能率を向上することができる。
【0016】また本発明は、仕上げ冷間圧延工程におい
てダル加工されたロールを用いて薄板に冷間圧延を行う
板厚0.15mm未満のシャドウマスク用薄板の製造方
法において、ロールを中心線平均粗さRa:1.6μm
<Ra≦2.2μmにダル加工し、前記ダル加工された
一対のロールにロール幅1mm当りの荷重Wa:0.0
25トン≦Wa≦0.45トンを付与して相互に接触さ
せ、積算回転数を仕上げ板厚、最終パスの冷間圧下率、
ロールの中心線平均粗さRaおよび荷重Waに応じて予
め定められる値に設定して接触回転処理を施し、前記接
触回転処理されたロールを用いて冷間圧延を行うことを
特徴とするシャドウマスク用薄板の製造方法である。
【0017】本発明に従えば、板厚0.15mm未満の
板厚の薄いシャドウマスク材を製造するとき、一対のロ
ールに中心線平均粗さ1.6〜2.2μmRaのダル加
工が施され、ダル加工された一対のロールに適正条件で
接触回転処理が施され、接触回転処理されたロールを用
いて冷間圧延が行われる。また接触回転処理の積算回転
数は、ロールの粗さRa、最終パスの冷間圧下率、荷重
Wa、仕上げ板厚などの要因に応じて予め定められる値
に設定される。
【0018】後述のように、板厚0.15mm未満のシ
ャドウマスク材は板厚0.15mm以上のシャドウマス
ク材よりもゼブラ模様が発生しやすい。したがって、板
厚0.15mm未満のシャドウマスク材に係る接触回転
処理の積算回転数Nは板厚0.15mm以上のシャドウ
マスク材に係る積算回転数よりも大きくなるように設定
される。接触回転処理において、積算回転数が大きくな
るとロール凸部の摩滅量が大きくなるけれども、板厚
0.15mm未満のシャドウマスク材に係るロール粗さ
は板厚0.15mm以上のシャドウマスク材に係るロー
ル粗さよりも大きく設定されているので、この粗さ増分
量によって積算回転数Nの増大に伴うロール凸部の摩滅
量の増分を相殺することができる。したがって、ロール
の粗さプロフィールが、所望の形状に適正化され、板厚
0.15mm未満のシャドウマスク材の表面粗さを予め
定める目標範囲内に均一に収めることができる。
【0019】また積算回転数の下限値を、たとえば後述
の式2に示す回帰式に基づいて前記各要因に応じて設定
すれば、前記各要因に変動があっても積算回転数を前記
下限値以上の予め定める値に合理的に設定することがで
きる。これによって、前記ロール凸部の摩滅が適正量生
じ、接触界面における摩擦拘束力が減少するので、ゼブ
ラ模様の発生を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係わるシャドウマスク用
薄板は、たとえば36%ニッケル−鉄合金から成り、そ
の仕上げ板厚は0.12〜0.25mmである。シャド
ウマスク材は、前述のように表面粗さを予め定める範囲
内に収める必要があり、その許容範囲はたとえば表1に
示すように取決められている。
【0021】
【表1】
【0022】表1中の中心線平均粗さRaは、JIS
B0601に規定されている粗さの振幅に関するパラメ
ータであり、測定長さ全体の凹凸を算術平均した数字で
ある。中心線平均粗さRaは、前述のように真空引き時
の空気の流路に関連するものである。平均山間隔Sm
は、ISO 468に規定されている粗さ曲線の波長に
関するパラメータであり、凹凸の山間隔を算術平均した
数字である。平均山間隔Smは、ガラス製基準パターン
を真空引きによってフォトレジストに密着させる際の真
空引き性に関連するものであり、Smが大きくなるほど
真空引き性が良く、短時間で真空引きが行える。かたよ
りRskはISO 4287/1に規定されている振幅
分布曲線の中心線に対する対称性を示すパラメータであ
り、粗さ曲線の高さ方向のかたよりの度合を示す。かた
よりRskは、山の多い粗さプロフィールであれば正の
値となり、谷の多い粗さプロフィールであれば負の値と
なる。かたよりRskが正の値であれば、シャドウマス
ク材を重合わせて高温で焼なましを行うときに板同志の
接触面積が減少するので、板同志の密着焼付けが防止さ
れる。
【0023】図1は、本発明の実施の一形態であるシャ
ドウマスク用薄板の製造方法を示すフローチャートであ
る。ステップa1〜a2では、36%ニッケル−鉄合金
の連続鋳造が行われ、連続鋳造された鋳片の疵取りが研
削といしを用いて行われる。ステップa3では、熱間圧
延が所定の熱間圧延条件で行われ、ステップa4では、
熱間圧延コイルの表面に形成されている酸化スケールが
デスケーリングされる。ステップa5では、冷間圧延が
所定の冷間圧延条件で行われる。本実施の形態では、冷
間圧延は12段クラスターミルによって行われる。12
段クラスターミルのワークロールは平滑なスムースロー
ルであり、その直径はたとえば100〜125mmであ
る。冷間圧延における圧延油としては、低粘度の鉱油の
ストレート油が使用される。鉱油の粘度は、たとえば7
cSt(40℃)である。ステップa6では、焼なまし
が行われ、冷間圧延によって加工硬化したシャドウマス
ク材が軟質化される。ステップa5〜a6は繰返して行
われることもある。
【0024】ステップa7では、仕上げ冷間圧延の最終
パス用ワークロールの準備が行われる。このワークロー
ルの準備工程は、後述するように一対のワークロールに
ダル加工を施し、さらにこの一対のダルロールに接触回
転処理を施すことによって行われる。
【0025】ステップa8では、仕上げ冷間圧延が行わ
れる。この仕上げ冷間圧延工程は、最終パスを除いてス
テップa5における冷間圧延と同じミルおよびワークロ
ールを用いて行われる。仕上げ冷間圧延の最終パスは、
12段クラスターミルのワークロールを前記準備したダ
ルロールに交換して1パスで行われる。この最終パスを
以後ダル仕上げ圧延と呼ぶ。ダル仕上げ圧延によってダ
ルロールの凹凸がシャドウマスク材に転写される。ダル
仕上げ圧延時、前述のようにシャドウマスク材の表面に
ゼブラ模様と呼ばれる表面欠陥が発生することがある。
本実施の形態では、後述のようにゼブラ模様の発生防止
とシャドウマスク材の表面粗さの確保とが両立できるよ
うに前記接触回転処理条件およびダル仕上げ圧延条件が
設定される。ダル仕上げ圧延の圧延条件については後述
する。ダル仕上げ圧延が1パスで行われるのは、多パス
通板によって前記平均山間隔Smが低下するのを回避す
るためである。
【0026】前記ゼブラ模様は、図2に示すようにダル
状肌のシャドウマスク材の表面Dに金属光沢を有する縞
状の領域Zが形成される表面欠陥であり、その表面欠陥
はシャドウマスク材のような板厚の薄い材料をダル仕上
げ圧延するときに発生しやすいことが経験上知られてい
る。本発明者らは、ゼブラ模様について様々な検討を重
ねた結果、次のような知見を得た。
【0027】(a)ゼブラ模様は、ダルロールとシャド
ウマスク材との接触界面における板幅方向の摩擦拘束力
が大きいときに発生する表面欠陥であり、その発生原因
は接触界面における板の幅広がりが摩擦拘束力によって
不均一になることによるものと推定される。 (b)ゼブラ模様は、シャドウマスク材の板厚が薄くな
るほど発生しやすくなり、特に板厚0.15mm未満に
おいて著しく発生しやすくなる。 (c)ゼブラ模様の発生を防止するには、ダル仕上げ圧
延時の摩擦拘束力を低減することが有効であり、そのた
めには、一対のダルロールに荷重を付加しながら接触回
転処理を施し、ダルロールの凸部を図3に示すように摩
滅させ、このような処理をしたダルロールを用いてシャ
ドウマスク材をダル仕上げ圧延することが有効である。 (d)接触回転処理におけるダルロールの凸部の摩滅
は、同時にシャドウマスク材の表面粗さの低下をもたら
す。したがって接触回転処理条件の設定に当たっては、
ゼブラ模様の発生防止とシャドウマスク材の表面粗さの
確保とが両立できる条件を見出す必要がある。
【0028】図4は、図1に示すダルロールの準備工程
の処理手順を示すフローチャートである。ステップs1
では、シャドウマスク材の仕上げ板厚tが指令される。
ステップs2では、仕上げ板厚tが0.15mm以上で
あるか否かが判断される。この判断が肯定で、仕上げ板
厚tが0.15mm以上であれば、ステップs3に進
む。ステップs3では、ワークロールのダル加工が行わ
れる。ダル加工は、Al23粒子を高い圧力でワークロ
ールに吹付ける液体ホーニング加工によって行われる。
ワークロールの表面粗さRaは、1.0μm≦Ra≦
2.0μmの範囲の値に選ばれる。ワークロールの表面
粗さRaの下限値を1.0μmに限定したのは、下限値
未満の表面粗さではシャドウマスク材の表面粗さRaが
表1に示す下限値を下回るおそれがあるからである。ワ
ークロールの表面粗さRaの上限値を2.0μmに限定
したのは、上限値を越える表面粗さでは接触回転処理の
積算回転数Nを後記1000回転未満に抑制することが
できなくなり、接触回転処理の能率が低下するからであ
る。
【0029】ステップs4では接触回転処理の荷重Wa
と最終パスの冷間圧下率rとが設定される。荷重Waは
一対のダルロールのロール幅1mm当りの荷重Waで表
され、0.025トン≦Wa≦0.45トンの範囲の値
に選ばれる。荷重Waの上限値を0.45トンに限定し
たのは、接触回転処理によってダルロールの凸部の摩滅
量が過大になるのを回避するためであり、荷重Waの下
限値を0.025トンに限定したのはダルロールの凸部
の摩滅量が過小になるのを回避するためである。荷重W
aは、たとえばロール幅1mm当り0.1トンである。
【0030】最終パスの冷間圧下率rは2%≦r<15
%の範囲の値に選ばれる。最終パスの冷間圧下率の下限
値を2%に限定したのは、下限値未満の冷間圧下率で
は、シャドウマスク材の表面粗さRaが表1に示す下限
値を下回るおそれがあるからであり、最終パスの冷間圧
下率の上限値を15%未満に限定したのは、上限値以上
の冷間圧下率ではダルロールとシャドウマスク材との接
触界面における摩擦拘束力が過大になり、ゼブラ模様の
発生を回避することができなくなるからである。最終パ
スの冷間圧下率rは、たとえば8%である。
【0031】ステップs5では、接触回転処理の積算回
転数Nの設定が行われる。積算回転数NはN1≦N<1
000の範囲の値に選ばれ、この範囲内の予め定める値
に設定される。下限値N1は次の式1によって求められ
る。 N1 = (k1・Ra + k2・r − k3・Wa)/t …(1)
【0032】式1は、ワークロールの中心線平均粗さR
a、最終パスの冷間圧下率r、荷重Waおよび仕上げ板
厚tを要因として積算回転数Nの下限値N1を推定する
回帰式であり、比Ra/t,r/t,Wa/tを変数と
し、積算回転数Nの下限値N1を観測値として構成され
ている。式1は、最小2乗法に基づいて重回帰分析によ
って求められる。式1中のk1,k2,k3は回帰係数
である。
【0033】式1は実操業を行う前に多数のダル仕上げ
圧延実験に基づいて次のような手順で事前に予め設定さ
れる。要因Ra,r,Wa,tの具体的な数値を前記
各範囲内からランダムに選び、前記選んだ数値Raの
ロール粗さを有する複数対のダルロールに数値Waの荷
重を付与し、複数水準の積算回転数Nの接触回転処理を
施し、接触回転処理された複数対のダルロールを用い
て数値rの冷間圧下率で、数値tの仕上げ板厚になるよ
うにダル仕上げ圧延を1パスで行い、このようなダル
仕上げ圧延の実験結果から、ゼブラ模様の発生防止とシ
ャドウマスク材の表面粗さの確保とが両立できる積算回
転数Nの下限値を求め、前記選んだ数値Ra,r,W
a,tの比Ra/t,r/t,Wa/tと、それに対応
する前記両立可能な積算回転数Nの下限値との組合わせ
データを求め、このような組合わせデータを多数採取
し、前記採取した多数の組合わせデータを最小2乗法
に基づいて重回帰分析する。
【0034】これによって、式1の変数Ra/t,r/
t,Wa/tにステップs1,s3,s4で設定した値
を代入すると、前記ゼブラ模様の発生防止と表面粗さと
の確保とが両立可能な積算回転数Nの下限値N1を求め
ることができる。したがって、下限値N1未満の積算回
転数では、ゼブラ模様の発生防止とシャドウマスク材の
表面粗さの確保とを両立させることができない。前述の
ように積算回転数Nの下限値をN1に限定したのはこの
理由によるものである。
【0035】また積算回転数Nの上限値を1000回転
に限定したのは、実操業実績に基づくものである。すな
わち前述のようにゼブラ模様は板厚0.15mm以上の
シャドウマスク材で発生しにくくなるので、1000回
転以上の積算回転数Nを付与しても、処理時間の増加に
見合うだけのゼブラ模様低減効果が得られないからであ
る。また板厚0.15mm以上のシャドウマスク材では
ゼブラ模様が発生しにくいので、最終パスの冷間圧下率
を高くすることができる。その結果、シャドウマスク材
の表面粗さプロフィルの指標Ra,Sm,Rskとも増
大するので、積算回転数Nは1000回転以上にする必
要がない。
【0036】前記ステップs2における判断が否定であ
れば、すなわちシャドウマスク材の仕上げ板厚tが0.
15mm未満であれば、ステップs6に進む。ステップ
s6では、ワークロールのダル加工がステップs3と同
様の方法で行われる。ワークロールの表面粗さRaは、
1.6μm<Ra≦2.2μmの範囲の値に選ばれる。
ワークロールの表面粗さRaの下限値を1.6μmに限
定したのは、下限値以下の表面粗さではシャドウマスク
材の表面粗さRaが表1に示す下限値を下回るおそれが
あるからである。ワークロールの表面粗さRaの上限値
を2.2μmに限定したのは、上限値を超える表面粗さ
ではゼブラ模様が発生しやすくなること、およびゼブラ
模様の発生を防止するために必要な積算回転数が増大し
て接触回転処理の能率が低下するからである。
【0037】またこの下限値(Ra:1.6μm)が仕
上げ板厚0.15mm以上のシャドウマスク材に係るワ
ークロールの表面粗さの下限値(Ra:1.0μm)よ
りも大きく設定されているのは、次の理由によるもので
ある。すなわち板厚0.15mm未満のシャドウマスク
材では,板厚0.15mm以上のシャドウマスク材に比
べ前述のようにゼブラ模様が発生しやすくなるので、接
触回転処理の積算回転数Nを増大して前記接触界面の摩
擦拘束力を低減する必要がある。この積算回転数Nの増
大はロール凸部の摩滅量の増大を招くけれども、この摩
滅量の増分量は前記粗さの増分量によって相殺される。
したがって、ロール粗さの過度の低下を来すことなく、
ロールの粗さプロフィールを所望の形状に適正化するこ
とができる。
【0038】ステップs7では、接触回転処理の荷重W
aと最終パスの冷間圧下率rとが設定される。ロール幅
1mm当りの荷重Waは、前記ステップs4の場合と同
様に0.025トン≦Wa≦0.45トンの範囲の値に
選ばれる。最終パスの冷間圧下率rは2%≦r<8%の
範囲の値に選ばれる。最終パスの冷間圧下率rの下限値
を2%に限定し、上限値を8%に限定したのはステップ
s4の場合と同様の理由によるものである。またこの上
限値(r:8%)が仕上げ板厚0.15mm以上のシャ
ドウマスク材における最終パスの冷間圧下率の上限値
(r:15%)よりも低く設定されているのは、仕上げ
板厚0.15mm未満のシャドウマスク材は仕上げ板厚
0.15mm以上のシャドウマスク材よりもゼブラ模様
が発生しやすいので、最終パスの冷間圧下率rを低く設
定することによって前記接触界面における摩擦拘束力を
低下させてゼブラ模様の発生を抑制しようとするもので
ある。
【0039】ステップs8では、接触回転処理の積算回
転数Nの設定が行われる。積算回転数Nは、N2≦Nの
範囲の値に選ばれ、この範囲内の予め定める値に設定さ
れる。下限値N2は次の式2によって求められる。 N2 = (c1・Ra + c2・r − c3・Wa)/t …(2)
【0040】式2は、式1と同様にワークロールの中心
線平均粗さRa、最終パスの冷間圧下率r、荷重Waお
よび仕上げ板厚tを要因として積算回転数Nの下限値N
2を推定する回帰式であり、比Ra/t,r/t,Wa
/tを変数とし、積算回転数Nの下限値N2を観測値と
して構成されている。式2は最小2乗法に基づいて重回
帰分析によって求められる。式2中のc1,c2,c3
は回帰係数である。式2は、式1と同様の方法で多数の
ダル仕上げ圧延実験に基づいて実操業を行う前に予め設
定される。式2の変数Ra/t,r/t,Wa/tにス
テップs1,s6,s7で設定した値を代入すると、ゼ
ブラ模様の発生防止と表面粗さの確保とが両立可能な積
算回転数Nの下限値N2を求めることができる。したが
って、下限値N2未満の積算回転数Nでは、ゼブラ模様
の発生防止と表面粗さの確保とを両立させることができ
ない。積算回転数Nの下限値をN2に限定したのはこの
理由によるものである。また積算回転数Nの上限値は、
ロールの疲労寿命によって限定される。
【0041】ステップs5またはステップs8における
積算回転数Nの設定が完了するとステップs9に進む。
ステップs9では接触回転処理が行われる。接触回転処
理は、一対のダルロールをロール幅1mm当りの荷重W
a:0.025〜0.45トン、洗浄剤流量Fa:20
00〜3000リットル/分および前述のようにして設
定された積算回転数Nの条件のもとで接触回転させるこ
とによって行われる。接触回転処理中、一対のダルロー
ルは軸線方向に相互に逆方向にオシュレーションされ
る。これによって、ダルロールの凸部の摩滅が均等に生
じる。洗浄剤流量Faの下限値を2000リットル/分
に限定したのは、ダルロールの凸部の摩滅粉が洗浄除去
されないで残留するのを回避するためであり、洗浄剤流
量Faの上限値を3000リットル/分に限定したの
は、これ以上洗浄剤流量を増大しても、洗浄効果が飽和
して洗浄効果の向上が認められないからである。本実施
の形態では、洗浄剤として前記圧延油が使用される。こ
のような一連の処理s1〜s9によってダルロールの準
備工程が完了する。
【0042】前記仕上げ冷間圧延の最終パスとして行わ
れるダル仕上げ圧延は、前記接触回転処理した一対のダ
ルロールを用いて、前記図4のステップs4またはステ
ップs7で設定された冷間圧下率rで、かつ前方張力T
fを40〜45kg/mm2、後方張力Tbを35〜4
5kg/mm2に設定して行われる。前方張力Tfおよ
び後方張力Tbの下限値をそれぞれ40,35kg/m
2に限定したのは、このように張力下限値を大きくす
ることによって圧延荷重の低減を図り、ダルロールとシ
ャドウマスク材との接触界面における板幅方向の摩擦拘
束力を低減してゼブラ模様の発生を防止するためであ
る。前方張力Tfおよび後方張力Tbの上限値を45k
g/mm2に限定したのは、シャドウマスク材の破断を
回避するためである。
【0043】このように、シャドウマスク材の板厚に応
じてダルロールの表面粗さRa、ロール幅1mm当りの
荷重Wa、洗浄剤流量Faおよび接触回転処理の積算回
転数Nを前記範囲内で適正に設定して一対のダルロール
の接触回転処理が行われ、仕上げ冷間圧延工程の最終パ
スであるダル仕上げ圧延時に前記接触回転処理した一対
のダルロールを用いて冷間圧下率r、前方張力Tfおよ
び後方張力Tbを前記範囲内で適正に設定して冷間圧延
が行われるので、シャドウマスク材の表面にゼブラ模様
を発生させることなく、かつシャドウマスク材の表面粗
さRaを予め定める許容範囲内に確実に収めることがで
きる。
【0044】また接触回転処理の積算回転数Nの下限値
はRa/t,r/t,Wa/tを変数とする予め定める
回帰式に基づいて設定されるので、前記各変数に変動が
あっても常に適正な下限値を合理的に設定することがで
きる。したがって、積算回転数Nを前記各要因に応じて
前記下限値以上の適正な値に予め定めることができる。
また仕上げ板厚0.15mm以上のシャドウマスク材の
積算回転数Nの上限値は操業実績に基づいて1000回
転に設定されているので、積算回転数の上限値が100
00回転に設定されている従来技術に比べて、大幅に積
算回転数を低減することができる。したがって本実施の
形態では従来技術に比べて接触回転処理時間を大幅に短
縮することができ、接触回転処理の能率を向上すること
ができる。
【0045】また前記ダルロールの接触回転処理によっ
てダルロールの凸部が摩滅するのでダルロールの表面粗
さRaを安定した状態にして冷間圧延を行うことができ
る。したがって、初期摩耗によるシャドウマスク材の長
手方向の表面粗さRaのバラツキが防止され、シャドウ
マスク材の長手方向の表面粗さRaを均一化することが
できる。また、図3に示すように凸部が摩滅したダルロ
ールを用いてダル仕上げ圧延が行われるので、シャドウ
マスク材の表面は図5に示すように前記かたよりRsk
が0以上の山の部分の多い粗さプロフィールになり、シ
ャドウマスク材を重合わせて焼まなしを行うとき、シャ
ドウマスク材が普通鋼よりも焼なまし温度の高い36%
ニッケル−鉄合金から成るシャドウマスク材であって
も、板同志の密着焼付けを防止することができる。また
ダル仕上げ圧延が1パスで行われるので、多パス圧延に
よる前記平均山間隔Smの低下を回避することができ、
平均山間隔Smを表1に示す許容範囲内に収めることが
できる。したがって、本発明によれば、表面品質に優れ
たシャドウマスク材を安定して製造することができる。
【0046】(実施例1)仕上げ板厚0.18mmの3
6%ニッケル−鉄合金から成るシャドウマスク材を製造
した。直径120mmのハイス製ワークロールを中心線
平均粗さRaで1.5μmにダル加工し、このダル加工
された一対のダルロールをロール幅1mm当りの荷重:
0.1トン、洗浄剤流量:2500リットル/分および
積算回転数:450回転(式1によるN1=398)の
条件で接触回転処理した。仕上げ冷間圧延工程におい
て、その最終パス時に前記接触回転処理したダルロール
を用いて板厚0.196mmから板厚0.18mmまで
ダル仕上げ圧延を行った。ダル仕上げ圧延条件は、冷間
圧下率8%、前方張力42kg/mm2、後方張力38
kg/mm2であった。ダル仕上げ圧延後のシャドウマ
スク材の表面粗さRaは表1に示す許容範囲内の0.5
5μmRaであり、シャドウマスク材の表面にはゼブラ
模様が認められなかった。
【0047】(実施例2)仕上げ板厚0.12mmの3
6%ニッケル−鉄合金から成るシャドウマスク材を製造
した。直径120mmのハイス製ワークロールを中心線
平均粗さRaで2.0μmにダル加工し、このダル加工
された一対のダルロールをロール幅1mm当りの荷重:
0.1トン、洗浄剤流量:2500リットル/分および
積算回転数:1300回転(式2によるN2=119
4)の条件で接触回転処理した。仕上げ冷間圧延工程に
おいて、その最終パス時に前記接触回転処理したダルロ
ールを用いて板厚0.125mmから板厚0.12mm
までダル仕上げ圧延を行った。ダル仕上げ圧延条件は、
冷間圧下率4%、前方張力42kg/mm2、後方張力
38kg/mm2であった。ダル仕上げ圧延後のシャド
ウマスク材の表面粗さRaは表1に示す許容範囲内の
0.52μmRaであり、シャドウマスク材の表面には
ゼブラ模様が認められなかった。
【0048】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の本発明によ
れば、板厚0.15mm以上のシャドウマスク材を製造
するとき、仕上げ冷間圧延を行うロールにダル加工が行
われ、ダル加工されたロールに接触回転処理が適正に行
われるので、ロールの粗さプロフィールを所望の形状に
適正化することができる。またこれによってダル加工さ
れたロールとシャドウマスク材との接触界面における板
幅方向の摩擦拘束力を低減することができる。したがっ
て、ゼブラ模様の発生を防止することができ、シャドウ
マスク材の表面粗さを予め定める範囲内に均一に収める
ことができる。また積算回転数の下限値が式1に基づい
て設定されるので、ロール粗さRa、最終パスの冷間圧
下率、荷重Wa、仕上げ板厚などの要因に変動があって
も、積算回転数を1000回転未満で、かつ前記下限値
以上の予め定める値に合理的に設定することができる。
また接触回転処理の積算回転数Nの上限値が従来技術よ
りも大幅に低く設定されるので、接触回転処理時間を大
幅に短くすることができ、接触回転処理の能率を向上さ
せることができる。
【0049】また請求項2記載の本発明によれば、板厚
0.15mm未満の板厚の薄いシャドウマスク材を製造
するとき、板厚0.15mm以上のシャドウマスク材を
製造するときよりもゼブラ模様が発生しやすいので、接
触回転処理の積算回転数Nが大きく設定される。積算回
転数Nの増大はロール凸部の摩滅量の増大を招くけれど
も、板厚0.15mm未満のシャドウマスク材を製造す
るとき、ロールの粗さが板厚0.15mm以上のシャド
ウマスク材を製造するときよりも大きく設定されている
ので、このロール粗さの増分量によってロール凸部の摩
滅量の増分を相殺することができる。したがって、ロー
ルの粗さプロフィールが所望の形状に適正化され、板厚
0.15mm未満のシャドウマスク材の表面粗さを予め
定める適正範囲内に均一に収めることができる。またロ
ール凸部の摩滅によって前記接触界面における摩擦拘束
力が減少するので、ゼブラ模様の発生を防止することが
できる。また積算回転数の下限値が式2に基づいて設定
されるので、ロールの粗さRa、最終パスの冷間圧下
率、荷重Wa、仕上げ板厚などの要因に変動があっても
積算回転数を前記下限値以上の予め定める値に合理的に
設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるシャドウマスク用
薄板の製造方法を示すフローチャートである。
【図2】ゼブラ模様の発生状況を示す平面図である。
【図3】接触回転処理されたダルロールの表面粗さプロ
フィールを示す断面図である。
【図4】図1に示すダルロールの準備工程の処理手順を
示すフローチャートである。
【図5】接触回転処理されたダルロールを用いて圧延さ
れたシャドウマスク材の表面粗さプロフィールを示す断
面図である。
フロントページの続き (72)発明者 中乗 敬之 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新製 鋼株式会社周南製鋼所内 Fターム(参考) 4E002 AA07 AD05 AD06 BB09 BC01 BC04 BC05 BC10 CA02 CA08 4E016 AA02 BA02 CA09 DA11 DA19 EA02 FA16 5C027 HH03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仕上げ冷間圧延工程において、ダル加工
    されたロールを用いて薄板に冷間圧延を行う板厚0.1
    5mm以上のシャドウマスク用薄板の製造方法におい
    て、 ロールを中心線平均粗さRa:1.0μm≦Ra≦2.
    0μmにダル加工し、前記ダル加工された一対のロール
    に、ロール幅1mm当りの荷重Wa:0.025トン≦
    Wa≦0.45トンを付与して相互に接触させ、積算回
    転数を1000回転未満で、かつ仕上げ板厚、最終パス
    の冷間圧下率、ロールの中心線平均粗さRaおよび荷重
    Waに応じて予め定められる値に設定して接触回転処理
    を施し、前記接触回転処理されたロールを用いて冷間圧
    延を行うことを特徴とするシャドウマスク用薄板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 仕上げ冷間圧延工程においてダル加工さ
    れたロールを用いて薄板に冷間圧延を行う板厚0.15
    mm未満のシャドウマスク用薄板の製造方法において、 ロールを中心線平均粗さRa:1.6μm<Ra≦2.
    2μmにダル加工し、前記ダル加工された一対のロール
    にロール幅1mm当りの荷重Wa:0.025トン≦W
    a≦0.45トンを付与して相互に接触させ、積算回転
    数を仕上げ板厚、最終パスの冷間圧下率、ロールの中心
    線平均粗さRaおよび荷重Waに応じて予め定められる
    値に設定して接触回転処理を施し、 前記接触回転処理されたロールを用いて冷間圧延を行う
    ことを特徴とするシャドウマスク用薄板の製造方法。
JP21428199A 1999-07-28 1999-07-28 シャドウマスク用薄板の製造方法 Withdrawn JP2001038403A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21428199A JP2001038403A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 シャドウマスク用薄板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21428199A JP2001038403A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 シャドウマスク用薄板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001038403A true JP2001038403A (ja) 2001-02-13

Family

ID=16653146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21428199A Withdrawn JP2001038403A (ja) 1999-07-28 1999-07-28 シャドウマスク用薄板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001038403A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036426A (ja) * 2013-08-12 2015-02-23 Jfeスチール株式会社 溶融亜鉛系めっき用鋼板の製造方法
JP2016135505A (ja) * 2015-01-20 2016-07-28 日立金属株式会社 Fe−Ni系合金薄板の製造方法
JP2017064763A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 日立金属株式会社 Fe−Ni系合金薄板の製造方法
KR20190034263A (ko) * 2016-08-31 2019-04-01 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 소재 및 그 제조 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036426A (ja) * 2013-08-12 2015-02-23 Jfeスチール株式会社 溶融亜鉛系めっき用鋼板の製造方法
JP2016135505A (ja) * 2015-01-20 2016-07-28 日立金属株式会社 Fe−Ni系合金薄板の製造方法
JP2017064763A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 日立金属株式会社 Fe−Ni系合金薄板の製造方法
KR20190034263A (ko) * 2016-08-31 2019-04-01 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 소재 및 그 제조 방법
EP3508604A4 (en) * 2016-08-31 2020-01-01 Hitachi Metals, Ltd. MATERIAL FOR METAL MASK, AND MANUFACTURING METHOD THEREOF
KR102200854B1 (ko) 2016-08-31 2021-01-11 히다찌긴조꾸가부시끼가이사 메탈 마스크용 소재 및 그 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10744600B2 (en) Metal plate for laser processing and method for producing stainless steel plate for laser processing
EP0292313B1 (en) Method for preliminary treatment of stainless steel for cold rolling
KR100625907B1 (ko) 스트립의 제조 방법 및 압연기 라인
EP1114871B1 (en) Process for the production of material of metals and alloys having fine microstructure or fine nonmetallic inclusions and having less segregation of alloying elements.
JP2001038403A (ja) シャドウマスク用薄板の製造方法
JP2842022B2 (ja) Fe−Ni系シャドウマスク用薄板およびその製造方法
JP3106673B2 (ja) Fe−Ni系シャドウマスク用薄板およびその製造方法
JP2853070B2 (ja) シャドウマスク用薄板の製造方法
JPH05161901A (ja) 表面光沢の良好な冷延金属帯の製造方法
JP2853069B2 (ja) Fe−Ni系シャドウマスク用薄板およびその製造方法
JPH07284836A (ja) 高温鋼板の冷却方法
JPH09176809A (ja) マクロ模様のないチタンまたはチタン合金板の製造方法
JPH09262603A (ja) シャドウマスク用金属板およびその製造方法
JP2017042824A (ja) 調質圧延方法およびこれを用いた鋼板の製造方法
JP2850612B2 (ja) Fe−Ni系シャドウマスク用薄板およびその製造方法
JPH08108210A (ja) 薄スケール熱延フェライト系ステンレス鋼帯の製造方法
JP2002241901A (ja) シャドウマスク用素材及びその製造方法
JPH04103744A (ja) シャドウマスク用Fe―Ni合金薄板およびその製造方法
JPH09241743A (ja) シャドウマスク用Fe−Ni系合金板の製造方法
JPH0751732A (ja) 表面性状の優れた鋼板の熱間圧延方法
JP3052506B2 (ja) 圧延ロールの表面粗さ制御方法
JP3049388B2 (ja) シャドウマスク用素材の製造方法
JPH07216522A (ja) 表面性状の優れたチタン板の製造方法
JP3433711B2 (ja) 高炭素ブライト仕上げ鋼帯の製造方法
JPH09316604A (ja) スジムラの発生を抑制したFe−Ni系合金シャドウマスク素材

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20061003