JP3048307B2 - 昇降体の落下阻止構造 - Google Patents

昇降体の落下阻止構造

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JP3048307B2 JP6176109A JP17610994A JP3048307B2 JP 3048307 B2 JP3048307 B2 JP 3048307B2 JP 6176109 A JP6176109 A JP 6176109A JP 17610994 A JP17610994 A JP 17610994A JP 3048307 B2 JP3048307 B2 JP 3048307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、昇降体の落下阻止構
造に関する。詳しくは、重量物を載せて昇降作動する昇
降体が上限停止位置から異常事態として不測に落下する
のを食い止めるための構造に関し、特に、車両を載せて
昇降するパレットの落下を食い止めるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から駐車装置として、車両載置用の
パレットを適数段に連結してなる昇降体を格納用ピット
の底面四隅に立設した固定柱に沿って昇降させるもの、
あるいは、地下格納部を構成する対向壁上端に横架した
横梁間に前記昇降体を配置し、この昇降体をモータにて
駆動されるチェーンによって昇降させるもの(特公昭6
2−40496号公報等参照)などが知られている。
【0003】上記のような駐車装置にあっては、上昇さ
せた昇降体が何らかの原因により落下すると、装置の損
傷のみならず人的損害を伴い極めて危険である。
【0004】そこで、このような危険を防止するため、
前記昇降体が上限停止位置から異常事態として不測に落
下する瞬間に、その落下を最小限に食い止める落下阻止
装置が提供されている。
【0005】前記落下阻止装置は、例えば、固定部に沿
って昇降する昇降体の昇降通路に突出するように昇降体
の上限停止位置の若干下方の固定部側に設けられたセー
フティーアームと、このセーフティーアームと連結され
たプランジャを有し前記セーフティーアームを前記昇降
通路から退避せしめるソレノイドとから構成されていた
(例えば、本件出願人の出願に係る、実公昭62−29
546号公報等参照)。
【0006】前記落下阻止装置は、従来、前記昇降体の
ほぼ四隅に対応する前記固定部側にそれぞれ配設されて
いた。そして、前記昇降体が上限停止位置にあるとき、
その若干下方の固定部側から昇降体の昇降通路に前記セ
ーフティーアームが突出しており、何らかの原因で不測
に前記昇降体が落下したとき、前記昇降体のほぼ四隅を
前記セーティーアームがそれぞれ支えることによって、
前記昇降体の落下を最小限に食い止めるようになってい
た。
【0007】なお、前記昇降体が上限停止位置から正常
に下降作動するときには、各ソレノイド及び各プランジ
ャの作用によって各セーフティーアームが前記昇降通路
から同時に退避させられるので、前記昇降体の正常な下
降作動の妨げとはならなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
一基の駐車装置について少なくとも四つの落下阻止装置
が必要であるため、安全性重視の観点から経済性を犠牲
にせざるを得なかった。電気的に作動する部分を有する
前記落下阻止装置の付設数を少なくすれば、部品の減少
のみならずそれらの制御回路も単純化できるのでコスト
を抑えられるが、それでは、駐車装置の製造において最
も重視すべき安全性が損なわれてしまうからである。
【0009】本発明は、前記のような事情に鑑みてなさ
れたもので、安全性を少しも低下させることなく、コス
トを削減できる昇降体の落下阻止構造を提供しようとす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る昇降体の落下阻止構造は、次の各要素
から構成したものである。
【0011】固定部に沿って昇降する昇降体の昇降通路
内に突出するように昇降体の上限停止位置の若干下方の
固定部側に設けられたセーフティーアームと、前記昇降
体の正常な下降作動に際して前記セーフティーアームを
前記昇降通路から退避せしめる手段とを備えてなる落下
阻止装置。
【0012】前記昇降体の裏面に設けられ、該昇降体が
上限停止位置から落下したときに前記セーフティーアー
ムに当接して作動せしめられる作動レバー。
【0013】前記昇降体に設けられ、前記作動レバーの
作動と連係して前記昇降通路の外側へ突出する従動アー
ム。
【0014】前記固定部側に設けられ、前記昇降通路の
外側へ突出した前記従動アームを受け止める受部。
【0015】前記のような構成において、前記作動レバ
ーを前記昇降体の裏面に揺動可能に軸支し、前記従動ア
ームを前記昇降体に揺動可能に軸支し、前記作動レバー
と前記従動アームとを作動上互いに連結し、この従動ア
ームを前記昇降通路内に引っ込むように付勢することも
できる。
【0016】さらに、前記昇降体の第一の側部側に前記
作動レバーを設け、前記第一の側部と対向する第二の側
部側に前記従動アームを設けると好適である。
【0017】具体的には、前記昇降体を平面視で実質的
に長方形の車両載置用パレットとし、このパレットの長
手側部の内の一側部側の両端部寄りに前記作動レバーを
それぞれ設け、これらの作動レバーと対応させて他側部
側の両端部寄りに前記従動アームをそれぞれ設け、これ
ら作動レバーと従動アームとに対応させて前記落下阻止
装置と前記受部とをそれぞれ配設すればよい。
【0018】なお、前記落下阻止装置として種々の構成
のものが考えられるが、特に、自重でその先端部側が昇
降体の昇降通路に突出するように前記昇降体の上限位置
の若干下方の固定部側に揺動可能に軸支されたセーフテ
ィーアームと、該セーフティーアームの後部上方に設け
られたソレノイドと、前記セーフティーアームの後端部
上部を上方から押圧し該セーフティーアームを回動せし
めてその先端部側を昇降通路から退避せしめる前記ソレ
ノイドのプランジャとからなるものを採用することが望
ましい。
【0019】
【作用】昇降体が上限停止位置にあるとき、その若干下
方の固定部側から昇降体の昇降通路にセーフティーアー
ムが突出している。
【0020】前記昇降体が上限停止位置から正常に下降
作動するときには、前記セーフティーアームが前記昇降
通路から退避させられる。よって、前記昇降体の正常な
下降作動の妨げにはならない。
【0021】前記昇降体が異常事態として上限停止位置
から不測に落下したとき、該昇降体の裏面に設けられた
作動レバーが前記セーフティーアームに当接し、同時
に、前記昇降体が前記セーフティーアームに支えられ
る。
【0022】前記作動レバーは、前記セーフティーアー
ムに当接することによって作動し、前記昇降体に設けら
れた従動アームを昇降通路の外側へ突出させる。突出し
た前記従動アームは固定部側に設けられた受部で受け止
められる。
【0023】前記昇降体が前記セーフティーアームの上
に落ちたとき、前記作動レバーの作動と前記従動アーム
の突出とが互いに連動して同時に起こり、その結果、前
記セーフティーアームと前記従動アームとによって前記
昇降体の落下が食い止められる。
【0024】よって、例えば、前記昇降体の第一の側部
側に前記作動レバーを設け、前記第一の側部と対向する
第二の側部側に前記従動アームを設けておけば、それら
が対をなして作動する。したがって、前記セーフティー
アームとそれを昇降通路から退避させる手段とからなる
落下阻止装置の付設数を従来の半分にしても、従来と全
く同様の安全性を保つことができる。
【0025】なお、落下阻止装置として請求項5に記載
のものを採用したときの作用は次の通りである。
【0026】通常状態では、前記セーフティーアーム
自重によってその先端部側が前記昇降通路に突出してい
る。そして、前記セーフティーアームは、前記昇降体が
上昇する際には、例えば、上昇する昇降体によって上方
へ回動して逃がされる等して昇降通路から退避させら
れ、昇降体の上昇の邪魔になることはない。
【0027】一方、前記昇降体が下降する際には、該昇
降体の下降を邪魔しないように前記セーフティーアーム
は一時的に昇降通路から退避させられなければならない
が、該セーフティーアームの退避作動は、該セーフティ
ーアームを伝わって侵入して来る雨水、塵芥等の被害を
避けるべく前記セーフティーアームの後部上方に設けら
れたソレノイドによって行われる。
【0028】すなわち、昇降体を下降させるときには、
前記ソレノイドに例えば通電する。すると、該ソレノイ
ドのプランジャが下方へ突出し、前記セーフティーアー
ムの後端部上部を上方から押圧する。これにより、前記
セーフティーアームが軸支部分を中心として回動せしめ
られ、該セーフティーアームの先端部側が昇降通路から
外れるように上方へ移動する。
【0029】そして、前記ソレノイドの通電を例えば解
除すると、下方へ突出していた前記プランジャが引っ込
み、前記セーフティーアームが自重によって再び昇降通
路に突出する。
【0030】前記のように、ソレノイドをセーフティー
アームの上方に設け、セーフティーアームの後端部をプ
ランジャで押し下げることによってセーフティーアーム
を回動させて昇降通路から退避させるようにしたので、
セーフティーアームの後端部とプランジャの先端部とを
従来行われていたようにピン等の連結具を用いて連結す
る必要がなくなった。このため、従来の落下阻止装置に
比べて構造が簡易であり、製造が容易でコストも低減で
きる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0032】図2及び図3には、地下格納タイプの二段
駐車装置が示されている。
【0033】すなわち、地表面Sを掘削して前後方向に
延びるほぼ直方体形状の格納用ピット1が設けられ、こ
のピット1の内部の左右側壁に沿って、固定部としての
基礎支柱2a,2b,2a,2bが前後に二本ずつそれ
ぞれ立設させられる。
【0034】つぎに、四本の基礎支柱2a,2bの間に
は、上下二段構成の昇降体3が配設される。この昇降体
3は、それぞれ車両Cを載置し得る広さを有する平面視
でほぼ長方形の上段パレット4及び下段パレット5を、
それらの左右両側部においてそれぞれ前後二か所ずつ適
当長さの連結柱6で上下に連結してなるものである。
【0035】さらに、前記下段パレット5の前部及び後
部の下面の左右両側対向位置にそれぞれ前側吊上げ用ス
プロケット7及び後側吊上げ用スプロケット8が軸支さ
れ、該前側吊上げ用スプロケット7及び後側吊上げ用ス
プロケット8にそれぞれ吊上げ用チェーン9,10が巻
き掛けられる。
【0036】そして、該吊上げ用チェーン9,10の各
一端部9a,10aが前記ピット1の地上付近位置の固
定部(例えば、H形鋼よりなる横梁部材11)に止着さ
れ、各他端部9b,10b側が巻上げ自在に構成され
る。
【0037】すなわち、前記ピット1の内部の地上付近
に駆動軸12を前後方向に延びるように横たえて設け、
該駆動軸12を減速機付きモータ13で正逆回転可能に
構成し、駆動軸12の前後適位置に固着した巻上げ用ス
プロケット14,15に前記吊上げ用チェーン9,10
の各他端部9b,10b側を巻き掛けている。
【0038】したがって、前記減速機付きモータ13を
正逆回転させることにより、水平状態を実質的に維持し
たまま前記昇降体3を昇降させることができる。
【0039】図中、16,17は周知のバランスチェー
ンであり、各一端部16a,17aが地上付近位置の固
定部(例えば、前記横梁部材11)に止着され、各他端
部16b,17bが地下付近の固定部18に止着され、
前記昇降体3の下段パレット5の下面の両側に設けたバ
ランスチェーン用スプロケット19,20にたすき掛け
の状態に巻き掛けられているものである。
【0040】前記のような構成の二段駐車装置におい
て、前記ピット1の前後長さ方向一側部側の前後二本の
基礎支柱2a,2aには、本発明の構成要素である落下
阻止装置21がそれぞれ設けられている。
【0041】この落下阻止装置21はセーフティーアー
ム22を備えてなり、このセーフティーアーム22は前
記昇降体3の昇降通路23に突出自在及び該昇降通路2
3から退避自在に構成されている。
【0042】前記セーフティーアーム22の設置高さ
は、前記昇降体3の上限停止位置(図2に示すように、
前記下段パレット5の車両載置面が地表面Sと面一であ
る停止位置)の若干下方とされる。
【0043】図4には、前記落下阻止装置21の一例が
示されている。
【0044】同図において、24は、固定部側(すなわ
ち図示例では基礎支柱2a)にボルト25等により固定
されるベースである。
【0045】上記ベース24には、相互間に適当間隔を
開けて二枚のプレート26,26が溶接等により固着さ
れ、これらのプレート26,26の間の上方に支軸27
により前記セーフティーアーム22が回動自在に軸支さ
れる。
【0046】該セーフティーアーム22は、その重心G
が前記支軸27より昇降体3の昇降通路23側へ位置す
るように止着されている。その結果、セーフティーアー
ム22は、自重によってその先端部22a側が前記昇降
通路23内に突出するようになっており、さらに、下段
パレット受け面22bを上にして昇降通路23内に突出
した状態で定位置に停止するように構成される。
【0047】図面実施例においては、前記ベース24の
上端面24aが前記セーフティーアーム22のストッパ
ーを兼ねており、このストッパーが前記下段パレット受
け面22bを上向きにして前記セーフティーアーム22
を定位置に停止させている。
【0048】そして、前記プレート26のベース24と
反対側であって前記セーフティーアーム22の上方に直
流ソレノイド28が設けられ、そのプランジャ29が前
記セーフティーアーム22の後端部上面に形成された被
押圧部30に向って設けられている。前記プランジャ2
9の先端部と前記セーフティーアーム22の後端部と
は、何ら連結する必要はない。
【0049】前記直流ソレノイド28は、コイル31が
巻回されてなるコイルボビンに形成された空洞部を前記
プランジャ29が自由に上下運動する構成となってお
り、交流ソレノイドに比べて作動音が生じないものであ
る。
【0050】すなわち、磁力バランスのみでプランジャ
29の作動位置を制御でき、交流ソレノイドのごとく、
プランジャ29側にソレノイド28との当り面を構成す
る必要がないものである。
【0051】前記構成において直流ソレノイド28に通
電すると、プランジャ29が下方へ突出してセーフティ
ーアーム22の前記被押圧部30を押圧する。これによ
りセーフティーアーム22が支軸27を中心として図4
で見て反時計回り方向に回動し、昇降通路23内に突出
していた前記セーフティーアーム22の先端部22aが
弧を描きながら上方へ移動して前記昇降体3の昇降通路
23から退避する。
【0052】前記プレート26の上方には、前記セーフ
ティーアーム22が退避した時に該セーフティーアーム
22の背部22cが当接して内部が接続するリミットス
イッチ32が設けられている。
【0053】前記のように構成される落下阻止装置21
によれば、直流ソレノイド28に通電されていない時に
はプランジャ29が引っ込んでいるので、セーフティー
アーム22は自重により昇降体3の昇降通路23内に突
出している。
【0054】そして、前記セーフティーアーム22は、
昇降体3が上昇させられる際には昇降体3を構成する下
段パレット5の側面に当接して上方へ逃がされる。この
下段パレット5が上方へ通過すると前記セーフティーア
ーム22は元の位置に復帰(すなわち、昇降通路23内
に突出)して、例えば、前記吊上げ用チェーン9又は1
0が切れた場合等の非常時における昇降体3の落下を最
小限に食い止める。
【0055】もっとも、昇降体3の上昇用スイッチ(図
示せず)を入れると同時に直流ソレノイド28に通電さ
れるように構成することによって、昇降体3の上昇時に
はセーフティーアーム22が自動的に昇降通路23から
退避するようにし、さらに、図示しないが昇降体3の上
限停止位置検知スイッチにより直流ソレノイド28への
通電を断つように構成して、昇降体3が上昇し終わって
停止すると同時に前記セーフティーアーム22を昇降通
路23内に突出させることも可能である。
【0056】つぎに、昇降体3を下降させる場合には、
図示していないが下降用スイッチの操作と同時に直流ソ
レノイド28に通電すると、プランジャ29が下方へ延
び出し、セーフティーアーム22の後端部上部に形成さ
れた前記被押圧部30を押圧する。その結果、前記セー
フティーアーム22が前記支軸27を中心として回動
し、昇降体3の昇降通路23より退避させられ、昇降体
3の正常な下降が可能となるものである。
【0057】そして、その際前記セーフティーアーム2
2の背部22cが前記リミットスイッチ32に当接し、
該リミットスイッチ32の内部の帯状電動板が接続する
ので、セーフティーアーム22が完全に退避したことの
電気信号を得ることができる。よって、該電気信号を昇
降体の正常な下降動作の条件とすれば、安全な下降を行
うことができるものである。
【0058】さらに、昇降体3が下降し終わったら直流
ソレノイド28の通電状態が解除され、プランジャ29
が引っ込み、セーフティーアーム22が自重によって再
び昇降通路23内に突出する。
【0059】前記落下阻止装置21は、直流ソレノイド
28をセーフティーアーム22の上方に設けたので、セ
ーフティーアーム22を伝わって雨水や塵芥等が落下阻
止装置21内に入り込んでも、これらの雨水等がソレノ
イド28の内部に侵入することがない。このため、故障
が少ない。
【0060】また、ソレノイド28をセーフティーアー
ム22の上方に設けた結果、セーフティーアーム22の
後端部をプランジャ29で押し下げることによってセー
フティーアーム22を回動させて昇降通路23から退避
させることができるようになった。このことは、セーフ
ティーアーム22の後端部とプランジャ29の先端部と
を従来行われていたようにピン等の連結具を用いて連結
する必要がなくなったことを意味している。したがっ
て、本実施例のものによれば、従来のものに比べて製造
が容易である。
【0061】さらに、セーフティーアーム22を自重に
よって常に昇降通路23内に突出するように設け、必要
なとき(すなわち、上昇した昇降体3を下降させると
き)のみソレノイド28のプランジャ29によってセー
フティーアーム22の後端部上面を押圧してセーフティ
ーアーム22を昇降通路23から退避させるようにした
ので、従来のものに比べて構成が簡易でコストを抑える
ことができる。
【0062】前記下段パレット5の前後長さ方向一側部
の裏面であって前記セーフティーアーム22に対応する
前後位置には、前記下段パレット5の幅方向に揺動可能
な作動レバー33が設けられている。この作動レバー3
3は、前記昇降体3が異常事態として不測に落下したと
きに、その下方に位置している前記セーフティーアーム
22の下段パレット受け面22bに当接して作動するも
のである。
【0063】前記作動レバー33は、例えば図5及び図
6に示すように、第一及び第二の二枚の鋼製板体34,
35を全体形状がほぼく字形となるように互いに溶接等
により固着してなる。前記下段パレット5の下面には、
二枚の鋼製ブラケット板36,36がそれら同士の間に
前記第二の板体35の厚みに相当する間隔を開けて前後
方向に並べて固着されている。
【0064】そして、前記作動レバー33は、前記ブラ
ケット板36,36の間に前記第二の板体35を緩く挟
み込み、該第二の板体35の上部に前後方向に延びるよ
うに回動可能に挿通した支軸37を前記ブラケット板3
6,36に支持させることによって、前記下段パレット
5の下面に揺動可能に取り付けられている。
【0065】前記作動レバー33は、前記第一の板体3
4を上方に押し上げると、前記支軸37を中心として回
動して前記第一の板体34の上面が前記下段パレット5
の裏面に密着するようになっている。
【0066】前記下段パレット5の前記一側部と平行に
対向している長さ方向他側部側の裏面であって、前記作
動レバー33の付設位置と対応する前後位置には、前記
下段パレット5の幅方向に揺動可能に従動アーム38が
軸支されている。この従動アーム38は、図5及び図7
に示すように、前記下段パレット5の裏面に固着された
二枚の鋼製ブラケット板39,39の間に、前後方向に
延びる支軸40で回動可能に支持されている。
【0067】前記従動アーム38は付勢手段である引っ
張りばね41によって付勢されており、平常時には、前
記昇降体3の昇降通路23内に引き込まれている。ま
た、前記従動アーム38は前記作動レバー33と連結部
材42で互いに連結されており、非常時に前記作動レバ
ー33の作動に連動して前記引っ張りばね41の引っ張
り力に抗して回動し、前記昇降体3の昇降通路23から
外側へ突出するものである。前記従動アーム38は、前
記作動レバー33を構成する第一の部材34が前記セー
フティーアーム22に当接して前記下段パレット5の裏
面に密着させられたときに、前記ブラケット板39,3
9の間に設けられた塊状部材よりなるストッパ43に当
接してその回動を規制される。
【0068】図面実施例では、前記連結部材42とし
て、二本の鋼棒44,45を長さ調節用のターンバック
ル46で互いに連結したものが用いられている。前記各
鋼棒44,45の各外端部44a,45aは、前記作動
レバー33を構成する前記第二の板体35の下部と前記
従動アーム38の上部とに、それぞれ枢止軸47,48
にて回動可能に止着されている。
【0069】前記従動アーム38の付設位置に対応する
固定部側には、前記昇降通路23から外側へ突出した前
記従動アーム38を受け止める作用をする受部49が設
けられている。図示例では、固定部としての前記基礎支
柱2bに孔50を設け、この孔の下縁部を前記受部49
としている。
【0070】前記受部49の位置は、前記昇降体3が上
限停止位置にあるときの前記従動アーム38の若干下方
位置とし、前記セーフティーアーム22の前記下段パレ
ット受け面22bより若干低位置に設けられる。これ
は、前記昇降体3の片側が前記セーフティーアーム22
で受け止められると同時に前記従動アーム38が完全な
突出状態となることに鑑み、前記受部49による前記従
動アーム38の受け止めを確実になさしめるためであ
る。
【0071】前記昇降体3の後部側の左右にも、後部側
の基礎支柱2aに設けた落下阻止装置21に対応させ
て、前記作動レバー33と前記従動アーム38とが対を
なして設けられている。
【0072】次に、前記のように構成される本実施例に
係る落下阻止構造の作動について説明する。
【0073】前記昇降体3が上限停止位置にあるとき
に、例えば前記チェーン9又は10が切れる等の非常事
態が発生したとする。すると、落下し始めた前記昇降体
3は、前記セーフティーアーム22でその片側を支えら
れる。
【0074】前記セーフティーアーム22が前記下段パ
レット5を受け止めるとき、前記作動レバー33を構成
する第一の板体34が前記セーフティーアーム22の下
段パレット受け面22bに当接し、前記第一の板体34
が前記下段パレット5の裏面に密着するように前記作動
レバー33が前記支軸37を中心として回動させられ
る。
【0075】前記作動レバー33が回動すると、前記連
結部材42を介して前記従動アーム38が前記支軸40
を中心として回動させられる。そして、前記従動アーム
38が前記昇降通路23の外側へ突出し、前記ストッパ
43に当接してその回動を規制される。
【0076】前記昇降通路23の外側へ突出した前記従
動アーム38は前記受部49によって受け止められ、前
記昇降体3の片側の落下が阻止される。
【0077】前記の一連の動作は、前記昇降体3が落下
し始めると同時に瞬時にして起こるので、前記昇降体3
は大きく落下することなくその長さ方向左右両側を確実
に支えられる。その状態が図8に示されている。
【0078】なお、前記作動レバー33の作動と連動し
て突出作動する前記従動アーム38が前記受部49によ
ってより確実に受け止められるように、前記バランスチ
ェーン16,17を利用して、前記従動アーム38側が
若干高くなるように前記昇降体3をあらかじめセットし
ておくと好適である。
【0079】
【発明の効果】請求項1乃至5に係る本発明によれば、
落下阻止装置と従動アームとが対をなして設けられ、こ
れらが作動レバーを介して連動して作動するので、落下
阻止装置の付設数を従来の半分にしても、安全性の面に
おいて従来のものに劣ることはない。よって、安全性を
犠牲にすることなくコストの削減を図ることができる。
【0080】具体的には、請求項4に係る発明により、
パレット落下という非常事態には、パレットの長手側部
の内の一側部側の安全性が落下阻止装置のセーフティー
アームで分担され、パレットの他側部側の安全性が従動
アームと受部とで分担され、これらが作動レバーを介し
て連動して作動するので、従来のようにパレットの周り
に四つの落下阻止装置を配設する場合と比べて、安全性
を低下させることなくコストを抑えることが可能とな
る。
【0081】さらに、請求項5に係る発明によれば、セ
ーフティーアームを通じて侵入して来る雨水、塵芥等に
よってソレノイドが損傷することがないほか、個々の落
下阻止装置の構成が簡易であるため、落下阻止構造全体
としての製作も容易でコストもさらに削減できる等の効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2におけるI−I線断面図である。
【図2】本発明の適用対象の一例としての二段駐車装置
の内部概略側面図である。
【図3】図2に示す駐車装置の昇降機構を示す概略斜視
図である。
【図4】落下阻止装置の一実施例を示す側面図である。
【図5】図1の要部を拡大して示した断面図である。
【図6】図5におけるVI矢視図である。
【図7】図5におけるVII−VII線矢視図である。
【図8】図1に対応したものであり、本発明の作動状態
を示す断面図である。
【符号の説明】
2a,2b 固定部 3 昇降体 21 落下阻止装置 22 セーフティーアーム 28 ソレノイド 29 プランジャ 23 昇降通路 33 作動レバー 38 従動アーム 49 受部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部に沿って昇降する昇降体の昇降通
    路内に突出するように昇降体の上限停止位置の若干下方
    の固定部側に設けられたセーフティーアームと、前記昇
    降体の正常な下降作動に際して前記セーフティーアーム
    を前記昇降通路から退避せしめる手段とを備えてなる落
    下阻止装置と、 前記昇降体の裏面に設けられ、該昇降体が上限停止位置
    から落下したときに前記セーフティーアームに当接して
    作動せしめられる作動レバーと、 前記昇降体に設けられ、前記作動レバーの作動と連係し
    て前記昇降通路の外側へ突出する従動アームと、 前記固定部側に設けられ、前記昇降通路の外側へ突出し
    た前記従動アームを受け止める受部とからなる昇降体の
    落下阻止構造。
  2. 【請求項2】 前記作動レバーを前記昇降体の裏面に揺
    動可能に軸支し、前記従動アームを前記昇降体に揺動可
    能に軸支し、前記作動レバーと前記従動アームとを作動
    上互いに連結し、従動アームを前記昇降通路内に引っ込
    むように付勢してなる請求項1記載の昇降体の落下阻止
    構造。
  3. 【請求項3】 前記昇降体の第一の側部側に前記作動レ
    バーを設け、前記第一の側部と対向する第二の側部側に
    前記従動アームを設けてなる請求項1又は2記載の昇降
    体の落下阻止構造。
  4. 【請求項4】 前記昇降体が平面視で実質的に長方形の
    車両載置用パレットであり、このパレットの長手側部の
    内の一側部側の両端部寄りに前記作動レバーをそれぞれ
    設け、これらの作動レバーと対応させて他側部側の両端
    部寄りに前記従動アームをそれぞれ設け、これら作動レ
    バーと従動アームとに対応させて前記落下防止装置と前
    記受部とをそれぞれ配設してなる請求項1又は2記載の
    昇降体の落下阻止構造。
  5. 【請求項5】 前記落下阻止装置が、自重でその先端部
    側が昇降体の昇降通路に突出するように前記昇降体の上
    限位置の若干下方の固定部側に揺動可能に軸支されたセ
    ーフティーアームと、該セーフティーアームの後部上方
    に設けられたソレノイドと、前記セーフティーアームの
    後端部上部を上方から押圧し該セーフティーアームを回
    動せしめてその先端部側を昇降通路から退避せしめる前
    記ソレノイドのプランジャとからなる請求項1,2,3
    又は4記載の昇降体の落下阻止構造。
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