JP3048020U - 紙幣収容装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 閉店後等の人目に付かない時間帯にレジスタ
ーによる精算に支障を来すこと無く紙幣を回収すること
ができる紙幣収容装置を提供する。 【構成】 ケース体２の取り出し口１１を閉鎖する蓋体
１２にロック機構を設ける。装置本体３に、上部搬送機
構２１及び下部搬送機構２２からなる紙幣搬送機構２３
を設け、紙幣搬送機構２３の下部に収容部２６を形成す
る。上部搬送機構２１に、挿入部１８より挿入された紙
幣２４を検出する第１及び第２ののセンサー３３，３４
を設け、各センサー３３，３４を制御回路３５に接続す
る。下部搬送機構２２の下部ローラー４３及び搬送ベル
ト４４を駆動する駆動モータ４５を制御回路３５に接続
し、第１及び第２のセンサー３３，３４が紙幣２４を検
出した際に、駆動モータ４５を回転させ、搬送路２５の
紙幣２４を折り返し壁２７を介して収容部２６の紙幣受
け６１に順次積み重ねていく。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、紙幣を収容する紙幣収容装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、マーケットのレジスターにおいて、一万円札の入金があった場合、この 一万円札を釣り銭として使用することができないため、硬貨ケースの下に重ねて 収容していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記レジスターにあっては、硬貨ケースの下部における収容空 間の大きさに限界があるため、硬貨ケースの下部に収容された一万円札を所定時 間毎に回収しなければならず、人手がかかるという問題点があった。また、回収 時においては、レジスターによる精算を一時中断しなければならず、効率の悪化 を招いてしまう。さらに、人目に付きやすい営業時間中に、各レジスターから紙 幣を回収しなければならないため、盗難等を招く恐れがあった。

【０００４】 本考案は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、閉店後等の人 目に付かない時間帯にレジスターによる精算に支障を来すこと無く紙幣を回収す ることができる紙幣収容装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するために、本考案の紙幣収容装置にあっては、紙幣を挿入す る挿入部と、該挿入部に前記紙幣が挿入されたことを検出する検出手段と、該検 出手段が前記紙幣の挿入を検出した際に、前記挿入部に挿入された前記紙幣を搬 送する搬送手段と、該搬送手段にて搬送された紙幣を収容するとともに、該紙幣 の取り出し口を有する収容部と、前記取り出し口を開閉自在に閉鎖する施錠可能 な蓋体と、を備えている。

【０００６】 すなわち、この紙幣収容装置を使用する際には、該紙幣収容装置をマーケット 等に配設された各レジスターの下部に設置する。そして、前記レジスターにおい て、一万円札の入金があった場合、この一万円札は釣り銭として使用することが できないので、レジスター下部に設置された前記紙幣収容装置の挿入部へ挿入す る。すると、該挿入部に前記一万円札が挿入されたことを検出手段が検出すると ともに、前記挿入部に挿入された前記一万円札は、搬送手段によって搬送され、 施錠された蓋体により取り出し口が閉鎖された収容部に収容される。

【０００７】 また、前記収容部に収容された前記紙幣の枚数を計測する計測手段をさらに備 えている。

【０００８】 これにより、前記収容部に収容された一万円札は、計測手段によって、その枚 数が計測される。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態を図にしたがって説明する。図１は、本実施の形 態に係る紙幣収容装置１を示す斜視図であり、該紙幣収容装置１は、前面開口状 のケース体２と、該ケース体２内に収容された装置本体３とにより構成されてい る。

【００１０】 前記ケース体２には、前面に開口した取り出し口１１を閉鎖する蓋体１２が開 閉自在に設けられており、該蓋体１２には、前記取り出し口１１を閉鎖した状態 で、当該蓋体１２の開放を防止するロック機構１３が設けられている。該ロック 機構１３は、ロック状態以外において、当該ロック機構１３よりキー（図示せず ）が抜けないように構成されており、前記蓋体１２の施錠忘れを確実に防止でき るように構成されている。また、前記蓋体１２の裏面には、内側に突出したカバ ー部１４が設けられており、該カバー部１４には、リセットスイッチ１５を備え た計測手段としてのカウンター１６が設けられている。そして、前記ケース体２ の前端上部には、切欠部１７が設けられており、該切欠部１７には、前記装置本 体３に設けられた挿入部１８が開口している。

【００１１】 前記装置本体３は、図２にも示すように、上部搬送機構２１及び下部搬送機構 ２２からなる搬送手段としての紙幣搬送機構２３を備えており、前記上部搬送機 構２１と下部搬送機構２２との間には、紙幣２４が搬送される搬送路２５が形成 されている。前記紙幣搬送機構２３の下部には、紙幣２４，・・・を重ねた状態 で収容する収容部２６が形成されており、前記搬送路２５を搬送されるとともに 、該搬送路２５先端に設けられた断面Ｕ字状の折り返し壁２７を介して折り返さ れた紙幣２４を、順次積み重ねていくように構成されている。

【００１２】 前記上部搬送機構２１は、ケーシング３１と、該ケーシング３１の下面より突 出した複数の上部ローラー３２，・・・と、ケーシング３１下部の紙幣２４を検 出する検出手段としての前面側の第１のセンサー３３及び後面側の第２のセンサ ー３４と、各センサー３３，３４からの入力を処理する制御回路３５とにより構 成されている。

【００１３】 前記下部搬送機構２２の天面４１は、前記上部搬送機構２１のケーシング３１ 下面に対向する対向部４２ａと、該対向部４２ａより前方へ突出する突出部４２ ｂとからなり、両側部が上方へ屈曲された断面コ字状に形成されている（図１参 照）。また、前記下部搬送機構２２は、前記対向部４２より上方へ突出した複数 の下部ローラー４３，・・・と、各下部ローラー４３，・・・により駆動される 搬送ベルト４４と、前面側に設けられた下部ローラー４３を回転駆動する駆動モ ータ４５とを備えており、前記上部搬送機構２１に設けられた第１及び第２のセ ンサー３３，３４が前記搬送路２５内の紙幣２４を検出している間、前記制御回 路３５が、前記駆動モータ４５を回転させるように構成されている。さらに、前 記折り返し壁２７にも、前記下部ローラー４３に連動する送りローラー４６が設 けられており、折り返し壁２７にて折り返された紙幣２４，・・・を、前記収容 部２６へ送り出せるように構成されている。

【００１４】 また、前記下部搬送機構２２は、前記搬送路２５を通過する紙幣２４，・・・ の通過状態を検出する第１の検出スイッチ５１と、前記折り返し壁２７にて折り 返された紙幣２４の通過状態を検出する第２の検出スイッチ５２とを備えており 、両検出スイッチ５１，５２は、前記制御回路３５に接続されている。これによ り、該制御回路３５は、前記紙幣２４が前記搬送路２５を通過するとともに、前 記収容部２６に確実に収容されたことを確認した後に、前記駆動モータ４５への 通電を遮断して、搬送動作を終了するように構成されている。また、前記制御回 路３５は、前記搬送動作を終了する度に、前記蓋体１２に設けられたカウンター １６へカウントアップ信号を出力するように構成されており、前記紙幣２４が前 記収容部２６に収容される度に、カウンター１６の表示が加算されるように構成 されている。

【００１５】 そして、前記下部搬送機構２２は、前記収容部２６に収容された紙幣２４，・ ・・が重ねられた状態で載置される紙幣受け６１が上下動可能に設けられており 、該紙幣受け６１は、基端部に設けられたコイルスプリング６２によって、上方 へ付勢されている。これにより、前記紙幣受け６１に重ねられた前記紙幣２４， ・・・を、その厚み方向に付勢できるように構成されており、収容部２６におけ る限られたスペースにて、３００枚前後の一万円札を収容できるように構成され ている。

【００１６】 以上の構成からなる本実施の形態において、この紙幣収容装置１を使用する際 には、該紙幣収容装置１をマーケット等に配設された各レジスターの下部に設置 する。そして、前記レジスターにおいて、一万円札の入金があった場合、この一 万円札は釣り銭として使用することができないので、レジスター下部に設置され た前記紙幣収容装置１における挿入部１８へ挿入する。すると、紙幣搬送機構２ ３を構成する上部搬送機構２１に設けられた第１のセンサー３３が、これを検出 することにより、制御回路３５に接続された駆動モータ４５が通電される。これ により、前記一万円札は、駆動モータ４５により駆動される下部ローラー４３， ・・・及び搬送ベルト４４と、上部搬送機構２１の上部ローラー３２，・・・と に挟まれた状態で搬送路２５を搬送された後、該搬送路２５先端に設けられた折 り返し壁２７にて折り返されるとともに、送りローラー４６によって収容部２６ の紙幣受け６１上に積み重ねられる。

【００１７】 このように、レジスターに入金された釣り銭として使用することができない一 万円札を、ロック機構１３によって施錠された蓋体１２により閉鎖された収容部 ２６内に一時的に保管しておくことができるので、入金された一万円札が、レジ スターにおける硬貨ケース下部の限られた収容スペースに収容されるため、この 一万円札を所定時間毎に回収しなければならなかった従来と比較して、人手によ る回収作業が不要となり、人件費を削減することができる。また、一万円札を収 容する前記紙幣収容装置１は、レジスターと別体であることから、レジスターの 硬貨ケースの下部に一万円札を収容していた従来のように、回収時において、レ ジスターによる精算に支障を来すこと無く、紙幣収容装置１内の一万円札を回収 することができる。これにより、レジスターの稼働効率を向上させることができ る。

【００１８】 さらに、本実施の形態にかかる紙幣収容装置１にあっては、前記収容部２６に ３００枚前後の一万円札を保管しておくことができるので、閉店後の人目に付か ない時間帯に、保管された一万円札をまとめて回収することも可能となる。した がって、人目に付きやすい営業時間中に各レジスターから紙幣を回収しなければ ならなかった従来と比較して、盗難等の発生を未然に防止することができる。

【００１９】 また、前記収容部２６に収容された一万円札は、蓋体１２裏面に設けられたカ ウンター１６により、その収容枚数が計測されているので、レジスターにおいて 、一万円札の枚数を数える等の作業が不要となり、回収時におけるレジスター付 近での滞在時間の短縮化を図ることができる。これにより、レジスターの稼働効 率をさらに向上させることができるとともに、盗難等の発生防止効果を高めるこ とができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の紙幣収容装置にあっては、レジスターに入金され た釣り銭として使用することができない一万円札を、施錠された蓋体によって取 り出し口が閉鎖された収容部内に一時的に保管しておくことができるので、入金 された一万円札が、レジスターにおける硬貨ケース下部の限られた収容スペース に収容されるため、この一万円札を所定時間毎に回収しなければならなかった従 来と比較して、人手による回収作業が不要となる。これにより、人件費を削減す ることができる。

【００２１】 また、一万円札を収容する前記紙幣収容装置は、レジスターと別体であること から、レジスターの硬貨ケースの下部に一万円札を収容していた従来のように、 回収時において、レジスターによる精算に支障を来すこと無く、収容された一万 円札を回収することができる。これにより、レジスターの稼働効率を向上させる ことができる。

【００２２】 さらに、一万円札を前記収容部に保管しておくことができるので、閉店後等の 人目に付かない時間帯に、保管された一万円札をまとめて回収することができる 。したがって、人目に付きやすい営業時間中に各レジスターから紙幣を回収しな ければならなかった従来と比較して、盗難等の発生を未然に防止することができ る。

【００２３】 また、前記収容部に収容された前記紙幣の枚数を計測する計測手段をさらに設 けることにより、入金された一万円札の枚数を、計測手段によって計測すること ができる。これにより、レジスターにおいて、一万円札の枚数を数える等の作業 が不要となり、回収時におけるレジスター付近での滞在時間の短縮化を図ること ができる。したがって、レジスターの稼働効率をさらに向上させることができる とともに、盗難等の発生防止効果を高めることができる。

【００２４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態を示す斜視図である。

【図２】同実施の形態の要部を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 紙幣収容装置 １１ 取り出し口 １２ 蓋体 １３ ロック機構 １６ カウンター（計測手段） １８ 挿入部 ２３ 紙幣搬送機構（搬送手段） ２４ 紙幣 ２５ 搬送路 ２６ 収容部 ３３ 第１のセンサー（検出手段） ３４ 第２のセンサー（検出手段） ３５ 制御手段

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙幣を挿入する挿入部と、 該挿入部に前記紙幣が挿入されたことを検出する検出手
   段と、 該検出手段が前記紙幣の挿入を検出した際に、前記挿入
   部に挿入された前記紙幣を搬送する搬送手段と、 該搬送手段にて搬送された紙幣を収容するとともに、該
   紙幣の取り出し口を有する収容部と、 前記取り出し口を開閉自在に閉鎖する施錠可能な蓋体
   と、 を備えたことを特徴とする紙幣収容装置。
2. 【請求項２】 前記収容部に収容された前記紙幣の枚数
   を計測する計測手段をさらに備えたことを特徴とする請
   求項１記載の紙幣収容装置。