JP3047922U - 外用貼付剤の貼付治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 他の人の手を借りずに、身体背部等の手の届
かないところに外用貼付剤を貼ることが出来る貼付治具
に関するものである。 【解決手段】 略Ｕ字形の操作棒Ａの一端部内面に、軟
質発泡シート２または粘着シート４を貼設した展着板Ｂ
と、必要に応じて、展着板Ｂに装着可能で粘着シート４
または軟質発泡シート２を貼設した装着板Ｃを取り付け
る。不織布を基材とする外用貼付剤は軟質発泡シート２
面に、フィルムを基材とする外用貼付剤は粘着シート４
面に展着保持し、保護フィルムを剥離除去後、操作棒Ａ
によって身体背部等の手の届かない患部に外用貼付剤を
貼付する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、身体背部等の手の届かないところに外用貼付剤を貼るための貼付治 具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

日常、肩こりや腰痛、筋肉痛、関節痛、打撲、捻挫などの鎮痛や消炎のため外 用貼付剤が使用されている。しかしながら、一般に、外用貼付剤の基材は柔軟で あり、また薬剤層が粘着性を有しているため、貼る際に薬剤層同志が粘着してし まったり、適切な位置に貼れないなどの理由から、身体背部など手が届かないと ころに外用貼付剤を貼る際は、家人など他の人の手を借りる必要があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような従来の課題を解決するものであって、即ち、他の人の 手を借りず、身体背部等の手の届かないところに外用貼付剤を貼ることが出来る 貼付治具を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、略Ｕ字形の操作棒の一端部の内側に、 基板上に軟質発泡シートまたは粘着シートを貼設した展着板を取付け、該軟質発 泡シートまたは粘着シート上にそれぞれ粘着シートまたは軟質発泡シートを着脱 可能に覆設した外用貼付剤の貼付治具である。

【０００５】 また、本考案は、上記の展着板の基板の裏面に、壁面等への取付具を取り付け 貼付治具の壁面等への固定を可能とした貼付治具である。

【０００６】 さらに、本考案は、展着板と操作棒とが着脱可能で、必要に応じて展着板のみ を壁面等に固定して使用でき、また展着板と操作棒とを分離して収納可能な貼付 治具である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図１は、請求項１記載の貼付治具の一実施例の全体斜視図である。 図１において、略Ｕ字形の操作棒Ａは、プラスチック、金属、木、竹の棒、パ イプ、板を用いる。 展着板Ｂを構成する基板１は、プラスチック、金属、木を用い、外用貼付剤以 上の大きさ（縦方向の長さ及び横方向の長さ）を有する。 さらに、軟質発泡シート２としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリオ レフィンなどの軟質発泡シートを用い、接着剤、両面テープなどを用いて基板面 に貼設する。

【０００８】 一般に、外用貼付剤の構成は、図９（イ）、（ロ）に示すように、不織布５０ またはフィルム等５３の基材上に薬剤層５１、５４が塗布され、さらに、薬剤層 ５１、５４は保護フィルム５２、５５でカバーされている。外用貼付剤 Ｄ１、 Ｄ２を使用するには、周知のように、保護フィルム５２、５５を剥離除去し、薬 剤層５１、５４が皮膚と直接密着するように患部に貼付する。

【０００９】 本考案の貼付治具においては、外用貼付剤Ｄ１、Ｄ２の保護フィルム ５２、 ５５を剥離除去した状態で、軟質発泡シート２または粘着シート４上に展着保持 して患部に貼付するが、この際外用貼付剤の基材が不織布５０の場合は軟質発泡 シート２を用い、フィルム等５３の場合は粘着シート４を用いる。 即ち、軟質発泡シート２表面の微細な凹凸に不織布５０の繊維が絡み、また、 フィルム等５３は粘着シート４表面に粘着して展着保持され、外用貼付剤を患部 に貼付する通常の操作によって外用貼付剤が剥離してしまうような不都合は生じ ない。

【００１０】 図１に例示した本考案の貼付治具の使用に当たっては、先ず外用貼付剤Ｄ１の 不織布基材側５０を図１（イ）に示した展着板Ｂの軟質発泡シート２上に押圧し て展着させる。その後、図３に示すように、外用貼付剤Ｄ１の保護フィルム５２ を剥離除去し展着保持する。次に、図２に示すように、操作棒Ａの他端部を把持 して軟質発泡シート２上に展着保持した外用貼付剤が患部に貼付されるように位 置を定め、操作棒Ａを操作して薬剤層５１を患部に圧着貼付する。

【００１１】 外用貼付剤の基材が不織布でなくフィルム５３である場合は、図４に示すよう に、先ず展着板Ｂの軟質発泡シート２上に、図１（ロ）に示した、粘着シート４ を貼着した装着板Ｃを装着し、この粘着シート４上に外用貼付剤Ｄ２の基材５３ 側を押圧して展着させる。次いで、図４に図示するように、外用貼付剤Ｄ２の保 護フィルム５５を剥離除去して展着保持し、上記同様図２に図示した如く操作棒 Ａを操作して薬剤層５４を患部に圧着貼付する。

【００１２】 なお、軟質発泡シート２上に粘着シート４を着脱可能に覆設する方法として図 １（ロ）に例示したが、この方法に限られるものではない。 図１（ロ）においては、プラスチック、金属などの基材を用い、基板１とほぼ 同じ高さを有し、両側部を展着板Ｂとほぼ同じ厚さに曲げ加工した装着板基板３ の表面に粘着シート４を貼着して装着板Ｃを形成する。この装着板Ｃを展着板Ｂ に装着する。 装着板Ｃに用いる粘着シート４としては、ゴムやプラスチックの粘着シートを 用いる。

【００１３】 また、図５は展着板Ｂの基板の裏面に粘着シート２１を貼設した貼付治具であ る。図５のように、展着板Ｂの基板の裏面に粘着シート２１や吸盤２３などの壁 面等への取付具を取り付けた請求項２の貼付治具は、図６のように壁面等に固定 して使用することが出来る。 すなわち、外用貼付剤を貼付すべき患部の位置に合わせ、貼付治具を壁やドア 、窓、家具、家電製品等の平坦面に固定する。次いで、外用貼付剤を軟質発泡シ ートまたは粘着シート面に展着し、保護フィルムを剥離除去した後、身体背部等 の患部を押し付けて外用貼付剤を貼付する。 この方法によれば、老人など力の弱い者でも患部を押し付けるだけで貼付する ことが出来る。

【００１４】 さらに、請求項３の貼付治具は、図７に例示したように操作棒Ａと展着板Ｂが 着脱可能となっているので、上記のように、操作棒Ａを使用して貼付することも 出来るし、操作棒Ａを外し、図８のように展着板Ｂのみを壁面等に固定して使用 することも出来る。 したがって、操作棒Ａが邪魔になるような肥満体型の者などは、展着板Ｂのみ を壁面等に固定して使用することが出来る。また、請求項１及び請求項２の貼付 治具とも、使用時以外は操作棒Ａを外しておけば場所をとらず、収納や持ち運び に便利である。 図７において、基板１と操作棒Ａはボルトと蝶ナット２４で止められており、 操作棒Ａは容易に着脱可能となっている。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、以下のような効果を奏す る。 本考案の貼付治具は、外用貼付剤の保護フィルムを剥離除去した状態で展着 保持できるので、他の人の手を借りずに容易に身体背部等の手の届かない患部に 外用貼付剤を貼付することが出来る。 本考案の貼付治具は、外用貼付剤の基材が不織布の場合にも、またフィルム の場合にも用いることが出来る。 請求項２の貼付治具は、壁面等に取り付けて使用することができるので、老 人など力の弱い者でも患部を押し付けるだけで外用貼付剤を手の届かないところ に貼付することが出来る。 請求項３の貼付治具は、展着板と操作棒が着脱可能となっているので、展着 板だけを使用して貼付することが出来る。また、操作棒を外せるので場所をとら ず、収納や持ち運びに便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の貼付治具の一実施例における全体斜視
図である。

【図２】本考案の貼付治具の使用態様を示す図である。

【図３】展着板に、保護フィルムを剥離除去した外用貼
付剤を展着保持した状態を示す要部斜視図である。

【図４】展着板に装着板を装着し、装着板に保護フィル
ムを剥離除去した外用貼付剤を展着保持した状態を示す
要部斜視図である。

【図５】（イ）は、展着板基板の裏面に粘着シートを貼
設した状態を示す要部平面図である。（ロ）は、（イ）
のＩ−Ｉ面における要部断面図である。

【図６】図５の貼付治具を壁面に固定して使用した使用
態様を示す図である。

【図７】展着板基板の裏面に吸盤を取り付けると共に、
操作棒を着脱可能とした状態を示す要部平面図である。

【図８】操作棒を外した図７の貼付治具を壁面に固定し
て使用した使用態様を示す図である。

【図９】外用貼付剤の材質構成を示す図であり、（イ）
は基材が不織布の場合、（ロ）は基材がフィルム等の場
合である。

【符号の説明】

Ａ：操作棒 Ｂ：展着板 Ｃ：装着板 Ｄ１：不織布を基材とする外用貼付剤 Ｄ２：フィルム等を基材とする外用貼付剤 １：展着板基板 ２：軟質発泡シート ３：装着板基板 ４：粘着シート ２１：展着板基板の裏面に貼設した粘着シート ２２：操作棒の止めネジ ２３：展着板基板の裏面に取り付けた吸盤 ２４：蝶ナット ５０：不織布 ５１、５４：薬剤層 ５２、５５：保護フィルム

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【手続補正書】

【提出日】平成９年１１月４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略Ｕ字形の操作棒の一端部の内側に、基
   板上に軟質発泡シートまたは粘着シートを貼設した展着
   板を取り付け、該軟質発泡シートまたは粘着シート上に
   それぞれ粘着シートまたは軟質発泡シートを着脱可能に
   覆設して成る外用貼付剤の貼付治具。
2. 【請求項２】 展着板の基板の裏面に、壁面等への取付
   具を取り付けた請求項１記載の貼付治具。
3. 【請求項３】 操作棒と展着板とが着脱可能となってい
   る請求項１及び請求項２記載の貼付治具。