JP3046803U - 骨盤矯正ベルト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 骨盤の腸骨稜の状態が左右対称をとらない症
例に対し、骨盤を左右対称になるよう矯正可能で、更に
は装着部の蒸れが少ない使用感の良好な骨盤矯正ベルト
の提供を目的とする。 【解決手段】 伸縮性のある弾性体よりなる長方形状の
ベルト本体の両端部に、係止手段として面状ファスナー
を設けた骨盤矯正ベルトにおいて、該ベルトを面状ファ
スナーが腹部中心に位置するように腰部に巻き付け係止
するとき、左右非対称の骨盤の、相対的に体中心に対し
て内側に向いている側の腸骨稜に引っかかる位置に、該
腸骨稜を外側に引っ張る目的で、棒状の突起部材を設
け、更に弾性ベルト本体全面に多数の通気用の小孔を設
けて解決手段とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 本考案は成形外科用コルセットの技術分野に属し、詳し くは、人体の腰部に巻付け装着して用いる骨盤矯正ベルトに関する。

【０００２】

【従来の技術】 従来、骨盤矯正の目的で人体腰部に巻付け装着するベルトとし ては、伸縮性素材のベルトの両端部に面状ファスナーを設け装着、取り外しでき るもので、該ベルトを引っ張った状態で腰部に巻付け、面上ファスナーにより係 止固定して骨盤を圧迫して使用するものが一般的に知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、従来の骨盤矯正ベルトには次のよう な問題がある。 従来では、ベルトにより腰部を圧迫して骨盤を矯正するが、骨盤の腸骨稜の状 態が左右対称をとらない例、すなわち一方の腸骨稜が他方に比較して相対的に体 中心に対して外側に向き、他方が内側に向いている場合では、従来の骨盤矯正ベ ルトでは腰部を締め付ける力が左右均一となるため、左右対称に矯正したいとい った要望に対応できない。

【０００４】 また弾性体に通気性がない、あるいは乏しい場合は装着部が蒸れて不快感をも たらすといった問題点があった。

【０００５】 そこで本考案は骨盤の腸骨稜の状態が左右対称をとらない前述の例において、 骨盤を左右対称になるよう矯正可能で、更には装着部の蒸れが少ない使用感の良 好な骨盤矯正ベルトの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案は前記のような従来の問題点を解決する ため、ゴム様伸縮性のある弾性体よりなる長方形状のベルト本体の両端部に、該 ベルトを腰部に巻付けたとき相対的に重なり合う位置に係止手段として面状ファ スナーを設け、更に所定の位置、詳しくは、該ベルトを面状ファスナーが腹部中 心に位置するように腰部に巻き付け係止するとき、骨盤が左右非対称の前記症例 において、左右比較して体中心に対して内側に向いている側の腸骨稜に係合し引 っかかる位置に、該ベルト裏面に短手方向に平行してベルトの幅とほぼ同様の長 さの棒状の突起部材を、腸骨稜に引っかけ、体中心より外側に引っ張る目的で、 固着して設ける。

【０００７】 棒状の突起部材の形状は、直方体の角を曲面に取ったものや、細長のドーム型 等で、材質としては硬質でない弾性材料、例えばゴム材、シリコン材等の装着感 の良好な形状、材質が好ましく選択される。 また、突起部材の弾性ベルト本体への固着手段としては、突起部材単体の接着 、縫いつけ、あるいは該ベルトの短手方向を一巻きする、あらかじめ突起体を装 着した筒状体を、該ベルトの所望の任意の位置に取り付けるようしたものでも良 い。

【０００８】 更に弾性ベルト本体全面に多数の通気用の小孔を設ける。

【０００９】

【作用】 本考案のベルトを腰部に締め付け装着することにより、骨盤腸骨稜 の一方は外側に引っ張られる力及び圧迫する力、他方は圧迫する力のみが働き、 左右骨盤に異なった力が作用する。

【００１０】 通常通気性に乏しい弾性材料であっても小孔より空気の流通を得ることができ る。

【００１１】

【実施例】 以下、本考案の実施例を図面を参照して、説明する。図１は実施例 の正面図、図２は実施例の断面図、図３は突起部材の一例をを示す斜視図。

【００１２】 図示の骨盤矯正ベルト１は、弾性ベルト本体１０、及び突起部材２０より構成 される。 弾性ベルト本体１０は、適当な長さと幅の細長い長方形状の伸縮材料よりなる ベルト帯で、長手側の両端には該ベルトを腰部に装着するときの係止手段となる 面状ファスナー１１、１２が装着時互いに重なり合う対応面に縫着接続あるいは 接着により取り付けられている。また面状ファスナー部１１、１２を除く弾性ベ ルト本体１０全面に通気のための小孔１３が多数設けられている。 突起部材２０は、弾性ベルト本体１０の短手方向を一巻きする内径の筒状体２ １に、該ベルト短手側の幅とほぼ同様の長さの細長ドーム型でゴム材よりなる突 起体２２が取り付けられている。 更に弾性ベルト本体１０の所定の位置、詳しくは、該ベルトを面状ファスナー １１、１２が腹部中心に位置するように腰部に巻き付け係止するとき、骨盤が左 右非対称の症例において、左右比較して体中心に対して内側に向いている側の腸 骨稜に係合し引っかける位置に、突起部材２０の筒状体２１を縫着あるいは接着 により接続して構成される。

【００１３】 本考案の骨盤矯正ベルト１は、主に骨盤が左右対称でない、すなわち左右腸 骨稜の一方が体中心に対して相対的に内側に、他方が外側に向いている症例に適 用される。 使用方法は、先ず前記症例の相対的に内側に向いた腸骨稜に突起部材２０の突起 体２２部を係合して引っかけ、弾性ベルト本体１０の伸縮性を利用して腰部に引 っ張りつつ巻き回し、装着強度、使用者の体格等に応じ面状ファスナー１１、１ ２の重なる部分を任意に調整して相互連結する。

【００１４】 本実施例の突起部材２０は２部品よりなったが、突起体２２のみを弾性ベルト 本体１０に直接接続しても良い。

【００１５】

【考案の効果】 本考案によれば、左右非対称な骨盤、すなわち左右腸骨稜の一 方が体中心に対して相対的に内側に、他方が外側に向いている症例に対して、突 起部材により相対的に内側に向いた腸骨稜側には、弾性ベルトによる圧迫する力 の他、体中心より外側に引っ張られる力が働くため、腰部装着部を均一に圧迫す るだけの骨盤矯正ベルトでは不可能であった、骨盤が左右対称になるように矯正 することが可能となる。

【００１６】 通常通気性に乏しい弾性材料であっても表面の小孔より空気の流通を得ること ができるため、装着部の蒸れが解消され装着感が向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の１実施例の正面図

【図２】 図１の実施例の断面図

【図３】 突起部材の一例を示す斜視図

【符号の説明】

１ 骨盤矯正ベルト １０ 弾性ベルト本体 １１、１２ 面状ファスナー １３ 小孔 ２０ 突起部材 ２１ 筒状体 ２２ 突起体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 伸縮性をもつ長方形状の弾性ベルト本体
   の長手側両端部に、該ベルトを腰部に装着したとき互い
   に対応面が係合するように係止手段を設け、該ベルトの
   所定位置に、短手方向に平行して短手側の幅とほぼ同様
   の長さで棒状の突起部材を固着し設けたことを特徴とす
   る骨盤矯正ベルト。
2. 【請求項２】 前記弾性ベルト本体に多数の小孔を設け
   ることを特徴とした、請求項１の骨盤矯正ベルト。