JP2002240678A - シートベルトの小児用補助具 - Google Patents

シートベルトの小児用補助具

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JP2002240678A
JP2002240678A JP2001088753A JP2001088753A JP2002240678A JP 2002240678 A JP2002240678 A JP 2002240678A JP 2001088753 A JP2001088753 A JP 2001088753A JP 2001088753 A JP2001088753 A JP 2001088753A JP 2002240678 A JP2002240678 A JP 2002240678A
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Taku Doi
卓 土居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小児を自動車のシートに確実かつ安全に着座さ
せておくとともに、製造コストを低くおさえ簡単に着用
できるようなものとした、シートベルトの小児用補助具
を提供すること。 【解決手段】既存のシートベルトの二本を一本状に寄せ
合わせて挿通できる大きさの筒体を含む下帯の上側に、
二本の肩当て帯の下端を連設し、肩当て帯の上部に連結
具を取り付け、小児が着座したときに肩当て帯を連結具
により既存のヘッドレストの裏側で連結できるように
し、かつ前記二本の肩当て帯の間に胸当てを配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小児、例えば3歳
から10歳くらいまでの間の、身長が100cmから1
30cm位になっている小児を、自動車のシートに確実
かつ安全に着座させておくのに、最も適したシートベル
トの小児用補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】幼児を確実かつ安全に自動車のシートに
着座させておくため、幼児用として作られた背当部に対
し、幼児の両肩と下腹部とをしっかりと固定するように
構成した自動車用チャイルドホルダーとしては、特開平
11−222062号公報に開示されたものが存在す
る。その概要を図7に示す。
【0003】このものは、幼児用として作られた背当部
を自動車のシートの背凭れ部に固定ベルトで固定してお
き、その背当部の下端縁に続けて股部と腹当部を連設
し、腹当部の左右両側部と背当部の下方両側部とをベル
トで締め付けて幼児の下腹部を背当部に固定し、腹当部
の左右上部に連設した二本の肩当てで幼児の両肩を前記
背当部に押しつけるようにするとともに、腹当部に取り
付けたシートベルト挿通ガイドで既存のシートベルトを
側方に片寄らせるように構成されている。
【0004】叙上の先行技術にあっては、幼児をほぼ確
実かつ安全にシートに着座させておくことはできるもの
の、幼児の下半身の固定は、ベルトで下腹部を前記の背
当部に押しつけることにより行うものであって、既存の
シートベルトのみによって行うものではなく、幼児の上
半身の固定は、肩当てで両肩を前記の背当て部に押しつ
けることにより行うものであって、両肩を既存のシート
に直接押しつけることができるようにしたものではな
い。
【0005】これらを完成した製品とするには、背当
部、股部と腹当部と肩当て、背当部を既存のシートの背
凭れ部に固定するための固定ベルト、着座した幼児の下
腹部を固定するためのベルト、二本の肩当てを背当部に
取り付ける二個のサスペンダー等多数の部品が必要にな
る。そのため、製作コストを低くおさえることができな
い。
【0006】またこれを、自動車のシートに取り付ける
には、まず固定ベルトをシートの背凭れ部の裏面に回し
て背当部を背凭れ部に固定してから、幼児の体を背当部
と腹当部の間に位置させ、二本の肩当てを二個のサスペ
ンダーに取り付けて幼児の両肩を背当部に固定し、腹当
部の左右両側部と背当部の下方両側部とをベルトで締め
付けて幼児の下腹部を背当部に固定し、その後に、既存
のシートベルトをシートベルト挿通ガイドに挿通し、そ
の先端の差し込み金具をシートベルト用バックルに差し
込んでシートベルトを側方に片寄らせなければならな
い。したがって、あらかじめ、背当部を既存のシートの
背凭れ部に固定しておくとしても、着座の際には、二本
の肩当ての取り付け、両脇のベルトの締め付け、シート
ベルトの挿通、その先端のバックルへの差し込み、とい
う四種の操作が必要になる。すなわち、幼児をシートに
着座させる操作が極めて繁雑になる。そして、非常に手
間がかかる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、幼児
用等として特に作られた背当て部等を用いなくとも、小
児の下半身の固定を既存の三点式または二点式シートベ
ルトのみを用いて行い、小児の上半身の固定を肩当て帯
と胸当てとで既存のシートに直接押しつけるようにする
ことによって行うことができるようにし、それにより小
児を自動車のシートに確実かつ安全に着座させておくこ
とを可能にし、しかも、廉価に製造でき、簡単な操作で
迅速に着座させることができるようにして、端的に言え
ば、既存のシートベルトに組み付けられる補助具によっ
て、前記先行技術が有する諸問題を解決したところの、
シートベルトの小児用補助具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、次の手段を用いた。ともすれば、シートベルトか
ら脱け出して車内を自由に動き回りたがる小児を、確実
かつ安全に着座させておく手段として、腰骨のできるだ
け低い位置にかけることのできる既存の三点式または二
点式シートベルトを利用し、それと一体化した下帯によ
り小児の下半身を固定し、既存のヘッドレストを利用
し、胸当てと二本の肩当て帯とによりその上半身を既存
のシートの背凭れ部に押しつけるようにした。
【0009】製作コストを低くおさえる一手段として、
部品点数を減らし、筒体を含む下帯、二本の肩当て帯と
胸当て、肩当て帯の連結具および既存のシートベルトを
寄せ合わせ固定するベルト固定具のみ(二点式シートベ
ルトに限って用いられるものとするときは、このベルト
固定具は省略してもよい。)とした。また、簡単な操作
で迅速に着座させる手段として、一本状に寄せ合わせた
既存のシートベルトを前記筒体に挿通し、寄せ合わせ点
をベルト固定具で固定しておき(二点式シートベルトの
場合は、この操作は省略できる)、着座の際には、前記
シートベルトを常用どおり既存の取付部分に取り付け、
肩当て帯を既存のヘッドレストの裏側で連結するという
二種の操作だけをすればよいようにした。
【0010】すなわち、既存のシートベルトの二本を一
本状に寄せ合わせて挿通できる大きさの筒体を含む下帯
の上側に、二本の肩当て帯の下端を連設し、肩当て帯の
上部に連結具を取り付け、小児が着座したときに肩当て
帯を連結具により既存のヘッドレストの裏側で連結でき
るものにし、かつ前記二本の肩当て帯の間に胸当てを配
設して補助具本体とした。または、該補助具本体に前記
シートベルトを寄せ合わせ固定するベルト固定具を組み
合わせた。
【0011】本発明の小児用補助具を、着用する小児の
体格や体形や好み等に合わせ最適なものに変える手段と
して、縦幅を所定の長さにした胸当ての、肩当て帯に対
する配設位置を自在に変更できるように構成した。
【0012】着用した小児が手を伸ばして、シートベル
トの取り付けまたはベルト固定具を故意に外したりしな
いようにする手段として、筒体の一方の外側端部がシー
トベルトの既存の取付部分を被覆できる位置にあるか、
または筒体の他方の外側端部が二本のシートベルトの寄
せ合わせ点のベルト固定具を被覆できる位置にあるよう
に、筒体を形成し、かつ該筒体の外側端部の外端縁から
内方へ向けて所定の長さの切目を入れ、該切目に開閉具
を取り付け、着座した小児が前記ベルト固定具または既
存の取付部分に手を触れないように構成した。
【0013】大柄な小児にも小柄な小児にも容易に適合
できるように、また背凭れ部のサイズの大小にも対応で
きるように調整する手段として、肩当て帯の長さを自在
に調節できるように構成した。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を示す図面を参照
しながら、発明の実施の形態について説明する。図1は
既存の三点式シートベルトに組み付けられた本発明のシ
ートベルトの小児用補助具の概念図である。図2は筒体
1兼用の下帯2の一例を示す。図3は筒体1を含む下帯
2の各種の実施例を示す。図4は肩当て帯3に対する胸
当て5の配設位置を自在に変更できるように構成した二
種の実施例を示す。図5は筒体1の外側端部と三点式シ
ートベルトの既存の取付部分および寄せ合わせ点との位
置関係を示す。図6は既存の三点式シートベルトに本発
明品を取り付け、小児を着座させる手順を図解した説明
図である。図7において、自動車用チャイルドホルダー
における先行技術の概略を示した。
【0015】筒体1を含む下帯2の長さは、小児の体格
等に応じて選ぶことができる。短くすれば、既存のシー
トベルトの一部が直接小児の体に触れることになるが、
着座した小児の一側から他側に達する長さにすれば、小
児の腰部の前面および側面全体を下帯によりしっかり押
さえ付けることができるものとなる。筒体1は、図3
(a)〜(d)に示すようにこの下帯2と兼用させても
よいし、同図(e)〜(h)に示すように別体に作り下
帯2に取り付けるようにしてもよい。さらには、複数に
し各種の形状にすることもできる。その長さは必ずしも
下帯2と同じにする要はない。筒体1の大きさは、既存
のシートベルトの二本を一本状に寄せ合わせて挿通でき
るものとする。したがって、この筒体1は、三点式シー
トベルトにも二点式シートベルトにもそのまま変わりな
く適用できる。
【0016】下帯2の上側には二本の肩当て帯3の下端
を連設する。肩当て帯3の間隔は、通常は平均的小児の
肩甲骨間の間隔程度としておけば足りる。肩当て帯3の
上部に連結具4を取り付け、小児が着座したときに肩当
て帯3を連結具4により既存のヘッドレストの裏側で連
結し、シートの背凭れ部にその上半身を押しつけること
ができるようにする。連結具4は特別のものである必要
はないが、バックルとタングプレート(差し込み金具)
のように一動作で連結が完了しその連結が強固に保持さ
れるようなものが望ましい。その一例を図1に示す。
【0017】前記二本の肩当て帯3、3の間に胸当て5
を配設する。胸当て5は、小児が肩から体の前面にかか
る肩当て帯3をいやがって、肩当て帯3から腕を抜き出
してしまうのを防ぐことのできる形状、大きさとしなけ
ればならない。複数の帯条のものであってもその目的は
十分に達成できる。その取り付け位置は、着座した小児
の胸の上部に位置させるようにしたほうが効果的であ
る。
【0018】上述した補助具本体に組み合わせて用いら
れるところの、既存の三点式シートベルトを寄せ合わせ
固定するベルト固定具6は、二本のベルトを寄せ合わせ
動かないように固定できる構造のものであれば何でもよ
い。任意の位置で固定や解除ができるベルト固定具6を
用いたとすれば、小児の体格や筒体1の外側端部の位置
に応じ、その固定位置(すなわち、二本のベルトの寄せ
合わせ点)を随時変更することが可能になる。また、上
方に伸びる既存のシートベルトを側方に片寄らせた位置
で固定するようにすれば、該ベルトを小児の体から遠く
に離しておき、それが小児の頭や顔等に当たったり擦れ
たりしないようにすることもできる。実際には、例え
ば、叙上の機能を備えた金属または合成樹脂製のクリッ
プ等が用いられる。なお、二点式シートベルトに適用す
る場合は、このベルト固定具6は省略してもよい。
【0019】胸当て5の縦幅を所定の長さにし、肩当て
帯3に対する胸当て5の配設位置を自在に変更できるよ
うにして、着用する小児の上半身の確保とともに、その
体形や好みに合わせるようにする。例えば、幼児用とし
て胸当て5の縦幅を下帯2から幼児の胸の上方にまで達
する長さにし、成長するに従いそれを上方に移動させ、
大きくなった後においてもその小児の胸の上部だけは覆
うことができるようなものとする。胸当て5を複数の帯
で形成した場合にも前記と同様の考慮が払われる。そし
て、その上には子供の好きなキャラクターを縫い付ける
などすることもできる。
【0020】胸当て5の配設位置を変更できるようにし
た二種の実施例を図4(a)および(b)に示す。
(a)においては、両側に肩当て帯3の挿通する挿通孔
9を形成し、挿通孔9の内面に面ファスナー10を取り
付け、中央部を手の挿入空間11を残して縫い合わせ、
肩当て帯3の表面には(前記面ファスナー10とは雌雄
逆の)面フアスナー12を設けておくものとした。この
ような構造にすれば、必要に応じ、手を挿入空間11か
ら差し込みファスナーの結着を剥がし胸当て5の配設位
置を変更し所定の位置で再び結着するという操作が容易
にできる。(b)においては、挿通孔9を、胸当て5の
両側端を裏側に巻き返しホック17で止め付けることに
より形成し、挿通孔9のホック18と肩当て帯3のホッ
ク19とで、胸当て5の配設位置を決めることができる
ようにした。このような構造にすれば、挿通孔9を形成
する前の胸当て5を肩当て帯3の適正位置に当てつけ、
ホック18をホック19に結着した後、胸当て5の両側
端を裏側に巻き返しホック17で止め付けることができ
るため、配設位置を変更する操作がさらに容易になる。
前記のホックを面ファスナーやボタン等にしてもよいこ
とは勿論である。
【0021】図2および図5に、着用した小児が手を伸
ばして、シートベルトの取り付けまたはベルト固定具6
を故意に外したりしないようにした一例を示す。図2に
拡大して明示されているように、筒体1の外側端部の外
端縁から内方へ向けて、シートベルトの既存の取付部分
(例えば、バックル)またはベルト固定具6を被覆する
に足りる程の長さの切目7を入れ、該切目7に開閉具8
を取り付ける。それにより、開閉具8を開いた筒体1に
シートベルトを挿通してから開閉具8を閉じるように
し、筒体1のシートベルトへの取り付けが容易になる。
なお、筒体1を複数にするときは、前記外側端部は最も
外側に位置する筒体1の端部を意味する。図には開閉具
8の具体例としてジッパーを示したが、ホック等でもよ
いことは勿論である。
【0022】筒体1または下帯2が屈撓し易いものであ
るときは、小児が手でそれを手繰り寄せたりして、シー
トベルトの既存の取付部分(例えば、バックル)または
ベルト固定具6がむき出しになり小児が容易にそれらを
外してしまうようなことが起こる。それを防ぐ方策とし
ては、図2に示すように、結着ベルト14を筒体1の外
側端部の外端部に設けておき、開閉具8を閉じた後、前
記取付部分の根元またはベルト固定具6の外側にある既
存のシートベルトに対し、該結着ベルト14を筒体1の
前記外端部とともに絞り付け、その結着ベルト14の先
端を面ファスナー13で止める、あるいはまた、前記外
側端部の切目の両外端部に結着ホックまたは結着紐等
(その図示は省略した。)を取り付けておき、それらを
互いに結着する、等の手段が考えられる。叙上の切目
7、開閉具8または結着ベルト14の先端もしくは結着
ホック、結着紐等の結着部を、着座した小児の手の届か
ないような位置に設けて、小児が前記取付部分またはベ
ルト固定具6に手を触れないようなものとすることは言
うまでもない。
【0023】筒体1は、その一方の外側端部がシートベ
ルトの既存の取付部分を被覆できる位置にあるか、また
は筒体1の他方の外側端部が二本のシートベルトの寄せ
合わせ点のベルト固定具6を被覆できる位置にあるよう
に形成され、(換言すると、筒体1を、その外側端部が
前記の両位置にあるように形成するか、あるいはまた、
前記の両位置のいずれか一方の位置にあるように形成
し、)その外端には切目7と開閉具8が設けられている
が、それは、シートベルトの既存の取付部分への取り付
け(例えば、バックルに対するタングプレート)および
ベルト固定具6の双方が小児により容易に外されるおそ
れのある構造のものである場合にも、あるいはまた、そ
の一方のみが外されるおそれのある構造のものである場
合にも容易に対応できるようにするためである。
【0024】三点式シートベルトに本発明を適用する際
において、前者の場合には筒体1の外側端部の双方に被
覆する手段を設けるが、後者の場合にはその一方にのみ
被覆する手段を設けれは足りる。小児を着座させるシー
トは、既存の取付部分が右側に設けられているものもあ
れば左側に設けられているものもある。そこで、該取付
部分への取り付け(例えば、バックルに対するタングプ
レート)のみが外され易いものである場合において、該
取付部分が例えば右側にあるシートに小児を乗せるとき
は、筒体1の右方の外側端部にのみ被覆する手段を設け
れば足りることになる。筒体1の双方の外側端部に被覆
する手段を設けておけば、前記取付部分がいずれの側に
あってもそのままで対応できるものとなるのは、勿論の
ことである。本発明を二点式シートベルトに適用する際
においてベルト固定具6を省略した場合は、ベルト固定
具6についての上述の配慮や対策は不要になる。
【0025】前述の結着ベルト14、結着ホック、結着
紐等は、上述した小児の故意の取り外しを防ぐという機
能のほかにも、使用中に筒体1がずれてシートベルトの
既存の取付部分の方へ移動して筒体1が片側に偏在して
しまうのを防ぐという機能をも有している。それ故、二
点式シートベルトにベルト固定具6を併用し、結着ベル
ト14、結着ホック、結着紐等で筒体1の外側端部の外
端部を前述のとおりに結着しておけば、前記の筒体1偏
在を一層効果的に防ぐことができる。
【0026】肩当て帯3は、小児の体格に応じて大柄な
小児にも小柄な小児にも適合するように、また既存のシ
ートの背凭れ部のサイズの大小に対応できるように、そ
の長さを自在に調節できる構造とする。簡単にかつ確実
に調節できる方法や器具であれば公知の方法や器具を用
いることができるが、小児の顔や首などに接触して擦れ
たりしないような構造および材質のものとすることが望
ましい。
【0027】既存の三点式シートベルトに本発明の実施
品を組み付け、小児を着座させる手順を図6を参照して
説明する。あらかじめ、着用する小児に合わせて肩当て
帯3の長さと胸当て5の位置を調整しておく。まず、
(a)で、既存の三点式シートベルトの二本を、着用す
る小児に合わせた長さに亘り一本状に寄せ合わせ、その
寄せ合わせ点をベルト固定具6で固定する。(b)は、
その一本状に寄せ合わせたシートベルトを筒体1に挿通
し、ベルト固定具6側における筒体1の外側端部の外端
部を前述のとおりに結着ベルト14で絞り付け結着した
たところである。(c)で小児をシートに座らせる。
(d)で常用どおりシートベルトのタングプレートをシ
ートのバックルに差し込む。そして、必要に応じ、筒体
1の外側端部の切れ目7を開閉具8で閉じ結着ベルト1
4で筒体1の外側端部の外端部を前述のとおりにシート
ベルトの根元に絞り付け結着する。(e)で、肩当て帯
3を既存のヘッドレストの裏側で連結する。なお、前記
シートベルトが既存の二点式シートベルトであっても、
ベルト固定具6での固定が省略できる以外は、叙上の手
順は同じである。
【0028】下帯2、胸当て5等、小児の体に直接触れ
るものの表面素材は、すべて厚手の綿等の布やポリエス
テル等の化学繊維であって、強度のある肌触りのよいも
のが望ましい。筒体1兼用の下帯2は、さらに図2に示
す次のようなものにすることもできる。すなわち、前例
のような表面素材は一般に屈撓し易いから、その内部ま
たは外部に形状を保ちやすいウレタン等の補強材を添設
する。その補強材を筒体1の全長に亘らせず、切目7お
よび開閉具8が存在する端部15と中央部16とに配置
し、両者の間をHだけ離しておく。このような構成にす
ると、このHの部分の伸縮により筒体1兼用の下帯2の
長さが自動的に調節できることになる。下帯2の長さの
調節は、小児の成長に随時対応できるのみならず、図6
(c)、(d)、(e)に示すようなジュニアシートを
併用する場合には、併用しない場合よりも長くする必要
があるから、前記の調節はさらに有効な手段となる。
【0029】
【発明の効果】小児、特に力も知恵もついてきた年代の
子供は、自動車の走行中、拘束されるのを嫌がり、車内
を動き回りたがるから、非常に危険である。これらの子
供をシートに動かないように着座させておく機器は、前
記した先行技術でみたとおり、複雑な構造をもつ特製の
チャイルドホルダーを必要としているため、部品点数が
多く、着座の操作が繁雑で、その取扱も容易でない。
【0030】本発明によれば、既存のシートベルトを利
用して小児の下半身を固定し、そこに連設した二本の肩
当て帯を既存のヘッドレストの裏側で連結し両肩を押さ
え胸当てで腕を抜き出させないようにすることによって
小児の上半身を既存のシートに押しつけ固定する、とい
う独特の基本構成を採用したため、前記の小児を確実か
つ安全にシートに着座させておくことができ、しかも、
部品点数を少なくし、着座の操作も簡単になった。さら
に、適用できる既存のシートベルトは、三点式のものの
みならず二点式のものであってもよく、下帯の長さを調
節することができるようにすればジュニアシートとの併
用も容易となり、小児に対してのみならず幼児用として
も使用することができる等、その利用範囲は広い。
【0031】前記の小児においては特に、自動車に長い
間おとなしく座っているのは一般に難しい。本発明によ
れば、胸当てのサイズや数および肩当て帯に対する配設
位置を変え、着用する小児の体格や体形や好み等に合っ
たものとし、無理のない姿勢で長い間安全に座らせてお
くことができる。
【0032】小児はシートに座っていても、知恵が付く
と、手を伸ばしてシートベルトの取り付けを解除し(例
えば、タングプレートをバックルから外し)、窮屈な着
座から自力で容易に逃れ出たり、またはベルト固定具を
容易にとり外したりすることができるようになる。本発
明によれば、シートベルトの取付部分またはベルト固定
具を筒体で被覆し、小児が該取付部分またはベルト固定
具に手を触れないようにしてあるから、窮屈な着座から
逃れ出られず安全に座らせておくことができる。その
上、シートベルトの取付部分が右側にあっても左側にあ
っても、いずれのシートに乗せる場合にも直ちに対応で
きるものとすることができる。また、ベルト固定具は、
筒体1がずれて偏在するのを防ぐという機能をも併有さ
せることができる。
【0033】小児の成長は速く、身に付けるものは直ぐ
に体に合わなくなってしまう。本発明にかかる小児用ベ
ルトにあっては、肩当て帯の長さを調節自在とすること
によって、それに対応できるようにしてある。なお、こ
れに加えて下帯の長さを調節できるようにしておけば、
下半身の拘束をも一層適度なものにすることができるの
みならず、ジュニアシートとの併用にも適したものにす
ることができる。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】既存の三点式シートベルトに組み付けられた本
発明のシートベルトの小児用補助具の一実施例の斜視図
である。
【図2】筒体1兼用の下帯2の一例を示す斜視図であ
る。
【図3】筒体1を含む下帯2の各種の実施例を示す斜視
図である。
【図4】肩当て帯3に対する胸当て5の配設位置を自在
に変更できる構成について二種の実施例を示す斜視図で
ある。
【図5】筒体1の外側端部と三点式シートベルトの既存
の取付部分および寄せ合わせ点との位置関係を示す説明
図である。
【図6】既存の三点式シートベルトに本発明の実施品を
組み付け、小児を着座させる手順を図解した説明図であ
る。
【図7】自動車用チャイルドホルダーにおける先行技術
の概略を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 筒体 2 下帯 3 肩当て帯 4 連結具 5 胸当て 6 ベルト固定具 7 切れ目 8 開閉具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】既存のシートベルトの二本を一本状に寄せ
    合わせて挿通できる大きさの筒体を含む下帯の上側に、
    二本の肩当て帯の下端を連設し、肩当て帯の上部に連結
    具を取り付け、小児が着座したときに肩当て帯を連結具
    により既存のヘッドレストの裏側で連結できるものに
    し、かつ前記二本の肩当て帯の間に胸当てを配設したこ
    とを特徴とするシートベルトの小児用補助具。
  2. 【請求項2】既存のシートベルトの二本を一本状に寄せ
    合わせて挿通できる大きさの筒体を含む下帯の上側に、
    二本の肩当て帯の下端を連設し、肩当て帯の上部に連結
    具を取り付け、小児が着座したときに肩当て帯を連結具
    により既存のヘッドレストの裏側で連結できるものに
    し、かつ前記二本の肩当て帯の間に胸当てを配設したと
    ころの補助具本体と、前記シートベルトを寄せ合わせ固
    定するベルト固定具とよりなることを特徴とするシート
    ベルトの小児用補助具。
  3. 【請求項3】縦幅を所定の長さにした胸当ての、肩当て
    帯に対する配設位置を自在に変更できるように構成した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシー
    トベルトの小児用補助具。
  4. 【請求項4】筒体の一方の外側端部がシートベルトの既
    存の取付部分を被覆できる位置にあるか、または筒体の
    他方の外側端部が二本のシートベルトの寄せ合わせ点の
    ベルト固定具を被覆できる位置にあるように、筒体を形
    成し、かつ該筒体の外側端部の外端縁から内方へ向けて
    所定の長さの切目を入れ、該切目に開閉具を取り付け、
    着座した小児が前記ベルト固定具または既存の取付部分
    に手を触れないように構成したことを特徴とする請求項
    1、請求項2または請求項3に記載のシートベルトの小
    児用補助具。
  5. 【請求項5】肩当て帯の長さを自在に調節できるように
    構成したことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項
    3または請求項4に記載のシートベルトの小児用補助
    具。
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