JP3017306U - 健康帯の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰痛の治療や腰部の疲労回復などを適切かつ
効果的に行い、特に個人個人の身体の程度に合わせて腰
部の歪みを矯正する。 【構成】 少なくとも長手方向に伸縮自在に形成され、
外側の全面にパイル状の面ファスナー４が配設されると
ともに、内側の一端には、パイル状の面ファスナー４に
係合する鉤状の面ファスナー５が配設された太帯体１
と、少なくとも長手方向に伸縮自在で、太帯体１よりも
幅狭で長手方向が短く形成され、内面の両端には、太帯
体１のパイル状の面ファスナー４に係合する鉤状の面フ
ァスナー６が配設された細帯体２と、雌ホック３ａ（雄
ホック）が太帯体１の外面の中央部分に配設され、雄ホ
ック３ｂ（雌ホック）が細帯体２の内面の中央部分に配
設されて、細帯体２を太帯体１に対して着脱自在かつ回
動自在に係着する雌雄ホックよりなる係着部材３とを備
えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、主として、腰痛治療用や腰部の疲労回復などに用いる健康帯の構造 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、腰痛の治療や腰部の疲労回復などを行うために、腰部に巻回される 健康帯が用いられている。 具体的には、実開平４−１０４８２５号公報に所載のように、腰部周回用本体 と、腰部周回用本体の外周において中間部が腰部周回用本体の長手方向に移動可 能に挿通されるとともに、その長手方向両端部が腰部周回用本体の外周に係合さ れる補助バンドとで構成された腰部サポータが開示されている。 この腰部サポータでは、腰部周回用本体を腰部外周に装着し、補助バンドを所 望の強さで引張させながら長手方向両端部を腰部周回用本体の外周に係合させる ことによって、腰部への締め付け強さを微細に調整している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の健康帯の構造では、腰部への締め付けが、腰部 周回用本体の長手方向のみにしか行われておらず、これでは単に胴を締め付ける だけであって、一般に腰痛や腰部の疲労などの原因は骨盤および脊椎の歪みから 起こり得るものなので、これらを正常な位置に矯正するような適切な治療効果を 発揮できないという問題があった。 さらに、単に胴を締め付けるだけであると、それが微細な締め付けに調整でき たとしても、個人個人の腰部の歪みの程度に合わせて十分に矯正することができ ないという問題もあった。

【０００４】 そこで本考案は、上記課題を解消するために、腰痛の治療や腰部の疲労回復な どを適切かつ効果的に行い、特に個人個人の身体の程度に合わせて腰部の歪みを 矯正することができる健康帯の構造を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案による健康帯の構造は、少なくとも長手方向に 伸縮自在に形成され、外側の全面にパイル状の面ファスナー４が配設されるとと もに、内側の一端には、前記パイル状の面ファスナー４に係合する鉤状の面ファ スナー５が配設された太帯体１と、 少なくとも長手方向に伸縮自在で、該太帯体１よりも幅狭で長手方向が短く形 成され、内面の両端には、前記太帯体１のパイル状の面ファスナー４に係合する 鉤状の面ファスナー６が配設された細帯体２と、 一方３ａが前記太帯体１の外面の中央部分に配設され、他方３ｂが前記細帯体 ２の内面の中央部分に配設されて、細帯体２を太帯体１に対して着脱自在かつ回 動自在に係着する雌雄ホックよりなる係着部材３と、 を備えたことを特徴としている。

【０００６】 また、少なくとも長手方向に伸縮自在に形成され、外側の全面にパイル状の面 ファスナー４が配設されるとともに、内側の一端には、前記パイル状の面ファス ナー４に係合する鉤状の面ファスナー５が配設された太帯体１と、 少なくとも長手方向に伸縮自在で、該太帯体１よりも幅狭で長手方向が短く形 成され、内面の両端には、前記太帯体１のパイル状の面ファスナー４に係合する 鉤状の面ファスナー６が配設された細帯体２と、 一方３ａが前記太帯体１の外面に複数配設され、他方３ｂが前記細帯体２の内 面の中央部分に配設されて、細帯体２を太帯体１に対して着脱自在かつ回動自在 に係着する雌雄ホックよりなる係着部材３と、 を備えた構成としてもよい。

【０００７】

【作用】

太帯体１を背中側から胴部に巻回し、腹部にて各面ファスナー４，５を係合さ せて身体の腰部に装着した後、細帯体２を背中側から所望の強さに調節して引張 し、その両端に設けられた鉤状の面ファスナー６を太帯体１のパイル状の面ファ スナー４に係合させる。これによって、身体の腰部は、太帯体１に締め付けられ るとともに、細帯体２により所望の強さに調節して締め付けられる。

【０００８】 この際、細帯体２を太帯体１に対し、係着部材３を中心に回動させて太帯体１ に斜めに係合させることによって、腰部が斜めに締め付けられ、骨盤および脊椎 の歪みを正常な位置に矯正する。

【０００９】 さらに、細帯体２を係着部材３を介して長手方向に左右異なる強さで引張する ことによって、腰部が左右異なる強さで締め付けられ、骨盤および脊椎の歪みの 矯正を補う。

【００１０】 また、係着部材３の一方３ａが太帯体１の外面に複数配設されている場合、細 帯体２は太帯体１に対する係着位置の変更が可能とされ、腰部の矯正すべき箇所 に対応して的確な締め付けを行う。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して具体的に説明する。 図１は本考案による健康帯の構造の一実施例を示す斜視図である。

【００１２】 この実施例の健康帯の構造は、少なくとも長手方向に伸縮できる太帯体１と、 同様に伸縮できる細帯体２と、これら太帯体１および細帯体２を係着させる係着 部材３とにより構成されている。

【００１３】 太帯体１は、その外側の全面にパイル状の面ファスナー４が備えられている。 また、太帯体１の内側の一端には、パイル状の面ファスナー４に着脱自在に係合 する鉤状の面ファスナー５が備えられていて、いわゆるバンド止めの機能を果た している。

【００１４】 細帯体２は、太帯体１よりも幅狭に形成されるとともに、長手方向が短く形成 されていて、その内面の両端には、太帯体１のパイル状の面ファスナー４に着脱 自在に係合する鉤状の面ファスナー６が備えられている。

【００１５】 係着部材３は、雌雄ホック（以下係着部材を雌雄ホックと言う）であって、一 方の雌ホック３ａが太帯体１の外面の中央部分に配設され、他方の雄ホック３ｂ が細帯体２の内面の中央部分に配設されている。 また、雌雄ホック３は、円形状に形成されていて、互いに着脱自在かつ回動自 在に係着される。

【００１６】 ゆえに、細帯体２の中央部分は、太帯体１の中央部分に対し、雌雄ホック３を 介して着脱自在かつ回動自在に係着される。

【００１７】 このような健康帯を使用するには、図２に示すように、まず太帯体１を身体の 背中側から胴部に巻回し、腹部にて各面ファスナー４，５を係合させて腰部を締 め付ける。 次に細帯体２を背中側から所望の強さに調節して引張し、その両端に設けられ た鉤状の面ファスナー６を太帯体１のパイル状の面ファスナー４に係合させ、腰 部を所望の強さに調節して締め付ける。

【００１８】 また、この細帯体２は、太帯体１に対して雌雄ホック３により回動自在に係着 されているので、図３に示すように雌雄ホック３を中心に細帯体２を回動させて 太帯体１に斜めに係合させることによって、腰部が斜めに締め付けられる。 さらに、細帯体２を雌雄ホック３を介して長手方向に左右異なる強さで引張す ることによって、腰部が左右異なる強さで締め付けられる。 そして、細帯体２が必要ない場合には、雌雄ホック３を外すことによって、太 帯体１のみで腰部が締め付けられる。

【００１９】 したがって、このように構成された健康帯の構造では、太帯体１による腰部の 締め付けに加え、細帯体２により所望の強さで調節して腰部を締め付けることに よって、腰痛の治療や腰部の疲労回復などをその程度に合わせて適切かつ効果的 に行うことができる。

【００２０】 また、細帯体２が雌雄ホック３により、太帯体１に対して回動自在に係着され ていることによって、細帯体２が太帯体１に対して所望角度に傾いた状態で腰部 を締め付けるので、個人個人の身体の程度にあわせて骨盤および脊椎の歪みを正 常な位置に矯正することができる。

【００２１】 そして、細帯体２が雌雄ホック３によって係着されていて、この雌雄ホック３ を介して長手方向に異なる強さで引張できるので、骨盤および脊椎の歪みを正常 な位置に矯正する適切な治療を補うことができる。

【００２２】 さらに、細帯体２が太帯体１よりも長手方向が短く形成されているので、腹部 まで細帯体２が巻回されず、腹部における各帯体の重複が減少されることから、 衣服の下に装着した場合等で装着状態が不自然に見られることがなく、日常生活 に支障無く使用することができる。

【００２３】 また、細帯体２が雌雄ホック３により、太帯体１に対して着脱自在に係着され ていることによって、太帯体１のみを使用する場合に細帯体２を外すことができ る。

【００２４】 なお、太帯体１に配設された雌ホック３ａは、図４に示すように太帯体１の長 手方向に位置をずらせて、複数個設けられていてもよく、この場合には、各雌ホ ック３ａの選択により太帯体１に対する細帯体２の係着位置の変更が可能となり 、腰部の矯正すべき箇所に対応して、より的確な治療効果を発揮することができ る。

【００２５】 また、上述した実施例において、雌雄ホック３は、雌ホック３ａが細帯体２の 内面に配設され、雄ホック３ｂが太帯体１の外面に配設されていてもよい。

【００２６】 さらに、上述した実施例では、太帯体１に対して細帯体２を着脱自在に係着さ せる構成に雌雄ホック３が用いられているが、別の構成として雌雄ホック３を設 けずに、細帯体２の略中央部分に鉤状の面ファスナーを設けたものでもよい。 これにより、太帯体１の外面のパイル状の面ファスナー４に対して細帯体２を 係着させるとともに、細帯体２を傾斜させることや、その係着位置を変更するこ とが可能なので、上述した実施例と同様な効果を得ることができる。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明したように本考案による健康帯の構造は、少なくとも長手方向に伸縮 自在で身体の腰部に巻回装着される太帯体に対し、太帯体よりも幅狭で長手方向 が短かく形成されて両端部が太帯体の外側に係合される伸縮自在な細帯体を係着 部材にて着脱自在かつ回動自在に備えたことにより、太帯体による腰部の締め付 けに加え、細帯体により所望の強さで調節して腰部を締め付けることによって、 腰痛の治療や腰部の疲労回復などをその程度に合わせて適切かつ効果的に行うこ とができる。

【００２８】 また、細帯体が係着部材により、太帯体に対して回動自在に係着されているこ とによって、細帯体が太帯体１に対して所望角度に傾いた状態で腰部を締め付け るので、個人個人の身体の程度にあわせて骨盤および脊椎の歪みを正常な位置に 矯正することができる。

【００２９】 そして、細帯体が係着部材によって太帯体に係着されていて、係着部材を介し て長手方向に異なる強さで引張できるので、骨盤および脊椎の歪みを正常な位置 に矯正する適切な治療を補うことができる。

【００３０】 また、太帯体に配設された係着部材の一方を太帯体の長手方向に位置をずらせ て、複数個設けたことにより、太帯体に対する細帯体の係着位置の変更が可能と なり、腰部の矯正すべき箇所に対応して、より的確な治療効果を発揮することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による健康帯の構造の一実施例を示す斜
視図。

【図２】同実施例の使用状態を示す斜視図。

【図３】同実施例の使用状態を示す一部展開図。

【図４】太帯体の別の実施例を示す斜視図。

【符号の説明】

１…太帯体、２…細帯体、３…雌雄ホック（係着部
材）、３ａ…雌ホック（係着部材の一方）、３ｂ…雄ホ
ック（係着部材の他方）、４…パイル状の面ファスナ
ー、５…鉤状の面ファスナー、６…鉤状の面ファスナ
ー。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも長手方向に伸縮自在に形成さ
   れ、外側の全面にパイル状の面ファスナーが配設される
   とともに、内側の一端には、前記パイル状の面ファスナ
   ーに係合する鉤状の面ファスナーが配設された太帯体
   と、 少なくとも長手方向に伸縮自在で、該太帯体よりも幅狭
   で長手方向が短く形成され、内面の両端には、前記太帯
   体のパイル状の面ファスナーに係合する鉤状の面ファス
   ナーが配設された細帯体と、 一方が前記太帯体の外面の中央部分に配設され、他方が
   前記細帯体の内面の中央部分に配設されて、細帯体を太
   帯体に対して着脱自在かつ回動自在に係着する雌雄ホッ
   クよりなる係着部材と、 を備えたことを特徴とする健康帯の構造。
2. 【請求項２】 少なくとも長手方向に伸縮自在に形成さ
   れ、外側の全面にパイル状の面ファスナーが配設される
   とともに、内側の一端には、前記パイル状の面ファスナ
   ーに係合する鉤状の面ファスナーが配設された太帯体
   と、 少なくとも長手方向に伸縮自在で、該太帯体よりも幅狭
   で長手方向が短く形成され、内面の両端には、前記太帯
   体のパイル状の面ファスナーに係合する鉤状の面ファス
   ナーが配設された細帯体と、 一方が前記太帯体の外面に複数配設され、他方が前記細
   帯体の内面の中央部分に配設されて、細帯体を太帯体に
   対して着脱自在かつ回動自在に係着する雌雄ホックより
   なる係着部材と、 を備えたことを特徴とする健康帯の構造。