JP3046374B2 - アキシャルピストン型液圧ポンプ - Google Patents

アキシャルピストン型液圧ポンプ

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JP3046374B2 JP3058285A JP5828591A JP3046374B2 JP 3046374 B2 JP3046374 B2 JP 3046374B2 JP 3058285 A JP3058285 A JP 3058285A JP 5828591 A JP5828591 A JP 5828591A JP 3046374 B2 JP3046374 B2 JP 3046374B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば土木・建設機
械、その他の一般機械に用いられる斜軸型油圧ポンプま
たは斜板型油圧ポンプとしてのアキシャルピストン型液
圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アキシャルピストン型液圧ポンプ
として、例えば図8ないし図11に示すような斜軸型油
圧ポンプが知られている。
【0003】図中、1はケーシングを示し、該ケーシン
グ1は略「く」字状に形成され、筒形状をなすケーシン
グ本体1Aと、該ケーシング本体1Aのヘッド側端面に
固着されたヘッドケーシング1Bとからなっている。2
は前記ケーシング本体1Aの一側に軸受3,3を介して
回転自在に軸支された回転軸を示し、該回転軸2の一端
側には図示しないエンジン等の駆動源が連結され、他端
側のケーシング本体1A内先端にはドライブディスク4
が一体的に設けられている。
【0004】5はケーシング1内に回転軸2と共に回転
するように設けられたシリンダブロックを示し、該シリ
ンダブロック5には中心軸に沿ってセンタシャフト挿通
穴6が穿設されると共に、該挿通穴6を中心に軸方向に
複数本(通常5本、7本など奇数本)のシリンダ7,
7,…が穿設され、また他側の端面は凹球面状の摺動面
8となっている。そして、シリンダブロック5には該摺
動面8に開口し、各シリンダ7に連通する複数のシリン
ダポート7A(1本のみ図示)が形成される。
【0005】9はシリンダブロック5のセンタリングを
行なうためにセンタシャフト挿通穴6に挿通されたセン
タシャフトを示し、該センタシャフト9の一端側は球形
状継手部9Aを介してドライブディスク4に対して揺動
自在に連結され、その他端側は後述の弁板12に挿入さ
れている。そして、シリンダブロック5とセンタシャフ
ト9との間にはばね10が張設され、該ばね10はシリ
ンダブロック5に弁板12側への初期荷重を与えてい
る。
【0006】11,11,…はシリンダブロック5の各
シリンダ7内に往復動可能に挿嵌されたピストンを示
し、該各ピストン11の一端側には球形状継手部11A
が設けられ、該継手部11Aはドライブディスク4に揺
動可能に連結される。
【0007】12は弁板を示し、該弁板12は図10に
示すようにほぼ正方形状の板材からなり、該弁板12の
前面側には凸球面状の切換面13が形成され、該切換面
13に対して前記シリンダブロック5の摺動面8が摺接
しつつ回転するようになる。また、該弁板12の背面側
は平坦面となり、ヘッドケーシング1Bに固着されてい
る。さらに、前記切換面13の中心には前記センタシャ
フト9の先端側が挿入される挿入穴12Aが形成され
る。
【0008】14,15は前記弁板12に形成され、前
面側から背面側に連通する吸入ポート,吐出ポートを示
し、該各ポート14,15はシリンダブロック5の回転
によって各シリンダ7のシリンダポート7Aと間欠的に
連通する半円弧状の眉形ポートとして形成されている。
また、各ポート14,15の各両端縁部14A,15A
はシリンダ7のシリンダポート7Aと同一半径で半円形
状をなしている。
【0009】また、各ポート14,15上を各シリンダ
ポート7Aが移動し、この円軌道上で切換面13で遮断
される部分が下死点側遮断面13A,上死点側遮断面1
3Bとなり、該各遮断面13A,13Bはシリンダ7の
シリンダポート7Aよりも大きく形成され、吸入ポート
14および吐出ポート15が連通しないようにしてい
る。そして、シリンダブロック5の各シリンダ7内のピ
ストン11の動きにより吸入行程にあるとき、即ち、シ
リンダ7内のピストン11が上死点から下死点に移動す
るときには、シリンダポート7Aが吸入ポート14上を
上死点側遮断面13Bから下死点側遮断面13Aに向け
て移動しつつ油をシリンダ7内に吸入する。一方、シリ
ンダブロック5の各シリンダ7内のピストン11が吐出
行程にあるとき、即ち、シリンダ7のピストン11が下
死点から上死点に移動するときには、シリンダポート7
Aが吐出ポート15上を下死点側遮断面13Aから上死
点側遮断面13Bに向けて移動しつつ圧油をシリンダ7
から吐出する。
【0010】従来技術による斜軸型油圧ポンプは上述の
ごとき構成を有するもので、次にその作動について説明
する。
【0011】まず、エンジン等の駆動源によって、回転
軸2を例えば図中矢示方向に回転駆動すると、回転軸2
のドライブディスク4とピストン11とは球形状継手部
11Aを介して連結されているから、回転軸2の回転に
追従してシリンダブロック5が回転せしめられる。この
シリンダブロック5の回転中心と回転軸2の回転中心と
は所定角度だけ傾斜した状態となっているから、該シリ
ンダブロック5の回転により、各ピストン11が各シリ
ンダ7内で往復動する。そして、シリンダ7が吸入ポー
ト14と連通する間(即ち、シリンダ7内のピストン1
1が上死点から下死点まで移動す間)は吸入行程とな
り、一方シリンダ7が吐出ポート15と連通する間(即
ち、シリンダ7内のピストン11が下死点から上死点ま
で移動す間)は吐出行程となり、この吸入行程と吐出行
程の繰返しにより、ポンプ作用が行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、シリンダ7内に油を吸入する吸入行程の最
終段階(下死点付近)にあるときには、吸入ポート14
の端縁部14Aとシリンダ7のシリンダポート7Aとの
連通面積が徐々に減少し、図11に示す如く、下死点側
遮断面13A上にシリンダポート7Aが移動し、ピスト
ン11が下死点になったときに、吸入ポート14から吸
入された油が完全に遮断される。次に、吐出行程に移り
吐出ポート15上をシリンダポート7Aが移動して、圧
油を吐出ポート15に吐出するようになる。
【0013】ここで、吸入行程の最終段階では、吸入ポ
ート14の端縁部14Aとシリンダポート7Aとによる
連通面積は図4の点線で示すように急激に減少する。し
かし、シリンダ7内のピストン11は最下死点に達して
いないから、シリンダ7内の容積は増加している。この
ため、シリンダ7では油を吸い込もうとするが、連通面
積が急激に減少しているために、シリンダ7内へは油が
吸入されず、シリンダ7内が負圧になり、いわゆる自吸
性能が低下する。
【0014】このため、シリンダ7内にキャビテーショ
ンが発生し、このキャビテーションが原因となって、シ
リンダポート7Aが移動する弁板12の切換面13や各
シリンダ7内にキャビテーションエロージョンが発生し
て騒音が発生すると共に、シリンダブロック5の回転抵
抗となるばかりでなく、ポンプ効率を低下させるという
問題がある。
【0015】さらに、キャビテーションエロージョンに
より弁板12の切換面13およびシリンダブロック5の
摺動面8を損傷し、油の漏洩事故を起こし、ポンプ効率
を一層低下させ、ポンプの寿命を著しく短くするという
問題がある。
【0016】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は吸入行程の最終段階において、
油を下死点まで確実に吸込み、ポンプ効率を向上するこ
とができるようにしたアキシャルピストン型液圧ポンプ
を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、ケーシングと、該ケーシング内に回
転軸と一体に回転自在に設けられたシリンダブロック
と、該シリンダブロックの軸方向に穿設され該シリンダ
ブロックの端面にシリンダポートとして開口した複数の
シリンダと、該各シリンダ内に上死点と下死点との間で
往復動可能に挿嵌した複数本のピストンと、前記ケーシ
ングとシリンダブロックの端面との間に設けられ、下死
点側遮断面と上死点側遮断面との間で前記各シリンダポ
ートと間欠的に連通する半円弧状の吸入ポート,吐出ポ
ートが穿設された弁板とからなるアキシャルピストン型
液圧ポンプに適用される。 そして、請求項1の発明が採
用する構成の特徴は、弁板に吸入ポートの下死点側
縁部に位置して切欠き段部を設け、該切欠き段部は、吸
入ポートの下死点側先端部と上死点側先端部とを結ぶ仮
想円をCとし、前記弁板の中心点Oと吸入ポートの下死
点側先端部とを結ぶ線をOBとしたとき、線OBと仮想
円Cとが交わる接触点の内側に形成された内側テーパ面
部と、外側に形成された外側テーパ面部とにより構成し
たことにある。また、請求項2の発明は、内側テーパ面
部と外側テーパ面部とは、前記下死点側遮断面から吸入
ポートの端縁部に向けて順次深くなるテーパ面として形
成したことにある。 さらに、請求項3の発明は、内側テ
ーパ面部と外側テーパ面部の一側端縁部は、前記上死点
側遮断面に円形または楕円形のシリンダポートが位置し
たときの当該シリンダポートと同一の円弧形状となり、
前記内側テーパ面部と外側テーパ面部の他側端縁部は前
記吸入ポートの端縁部と同一の円弧形状に切欠かれ、前
記内側テーパ面部と外側テーパ面部は一側端縁部から他
側端縁部に向けて順次深くなるテーパ面として形成した
ことにある。
【0018】
【作用】上記構成により、吸入行程の最終段階におい
て、ピストンが下死点に到達するまで、切欠き段部の内
側テーパ面部と外側テーパ面とによってシリンダポート
と吸入ポートとを連通させ、シリンダ内に確実に油を吸
込むことができ、油の自吸性能を確保できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図7に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0020】まず、図1ないし図4に基づき本発明の第
1の実施例を説明する。
【0021】図中、21は本実施例に用いる弁板を示
し、該弁板21は従来技術の弁板12とほぼ同様に形成
され、その前面側はシリンダブロック5の摺動面8と摺
接する凸球面状の切換面22となり、背面側は平坦面と
なり、ヘッドケーシング1Bに固着され、シリンダブロ
ック5と該ヘッドケーシング1Bとの間に位置して設け
られている。さらに、前記切換面22の中心にはセンタ
シャフト9の先端側が挿入される挿入穴21Aが形成さ
れている。
【0022】23,24は前記弁板21に形成され、前
面側から背面側に連通する吸入ポート,吐出ポートを示
し、該各ポート23,24はシリンダブロック5の回転
によって各シリンダ7のシリンダポート7Aと間欠的に
連通する半円弧状の眉形ポートとして形成されている。
また、各ポート23,24の各両端縁部23A,24A
はシリンダ7のシリンダポート7Aと同一半径を有する
半円形状となっている。そして、該各ポート23,24
間において、切換面22は下死点側遮断面22A,上死
点側遮断面22Bとなっている。
【0023】ここで、後述する切欠き段部25の形状を
説明するために、幾つかの基準線を設定する。まず、弁
板21の中心点Oとシリンダポート7Aの最下死点位置
A(シリンダ7内のピストン11が最下死点となる位
置)とを結ぶ線を線OAとし、弁板21の中心点Oと吸
入ポート23の下死点側端縁部23Aの先端部23Bと
を結ぶ線を線OBとし、吸入ポート23の各端縁部23
Aの下死点側先端部23B,上死点側先端部23Cおよ
び吐出ポート24の各端縁部24Aの下死点側先端部2
4B,上死点側先端部24Cを結ぶ円を仮想円Cとし、
線OAと線OBとの開き角度をαとして設定する。
【0024】25は吸入ポート23の下死点側に位置す
る端縁部23Aに隣接して下死点側遮断面22Aに形成
された切欠き段部を示し、該切欠き段部25は線OBと
仮想円Cとが交わる接触点25Aの内,外側にそれぞれ
形成されたテーパ状の内側テーパ面部25B,外側テー
パ面部25Cとからなっている して、該各テーパ面
部25B,25Cの一側端縁部25D,25Eは同一
円の円弧となり、下死点側遮断面22Aに先端側が接触
点25Aとなるシリンダポート7Aと同一半径で半円に
切り欠かれている。また、他側端縁部25F,25G
同一の円弧となり、吸入ポート23の端縁部23A
と同一半径で半円に切り欠かれている。さらに、先端側
の接触点25Aおよび一側端縁部25D,25Eは
死点側遮断面22Aと同じ高さ位置となり、接触点25
Aおよび一側端縁部25D,25Eから他側端縁部25
F,25Gに向けて遠ざかるに従って順次下死点側遮断
面22Aよりも下がり、吸入ポート23と接線方向で交
わる両基端側位置では下死点側遮断面22Aより所定寸
法だけテーパ状に深くなっている して、当該切欠き
段部25の各テーパ面部25B,25Cの先端側は開き
角度α内に伸長しているから、シリンダポート7Aが最
下死点位置Aに到達する寸前まで、各テーパ面25B,
25Cによりシリンダポート7Aと吸入ポート23とを
連通させて、油をシリンダ7内に吸入させる。
【0025】本実施例による斜軸型液圧ポンプは上述の
如き構成を有するもので、その基本的作動については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0026】然るに、本実施例では、弁板21に形成さ
れた吸入ポート23の下死点側に位置する端縁部23A
に隣接して下死点側遮断面22Aに切欠き段部25を形
成することにより、シリンダブロック5が回転してピス
トン11が下死点側にきても図1に示す如く、シリンダ
7のシリンダポート7Aが移動するときに、吸入ポート
23との連通面積を切欠き段部25の表面積分だけ従来
技術に比べ広げることができる。この結果、図4に示す
ように、従来技術ではシリンダ7のシリンダポート7A
と吸入ポート23との連通面積が下死点側の端縁部23
A近傍において、点線で示すように急激に減少していた
のを、本実施例では切欠き段部25を設けることによ
り、実線で示すようにシリンダ7のシリンダポート7A
が最下死点位置Aになる瞬間まで連通面積を大きく確保
させることができる。そして、前記シリンダポート7A
が最下死点位置Aとなるまで、シリンダ7内に最後まで
油を吸入させることができるから、シリンダ7への油の
自吸性能を確実に向上させることができる。
【0027】かくして、本実施例においては、切欠き段
部25により吸入ポート23からシリンダ7内に吸入さ
れる油の自吸性能を向上させることができるから、シリ
ンダ7内が負圧になるのを確実に防止する。これによ
り、キャビテーションの発生を効果的に防止することが
できるから、キャビテーションによるエロージョンの発
生を防止し、油の自吸性能低下によるシリンダブロック
5の回転不良を防止して、ポンプ効率の向上を図ことが
できる。また、シリンダ7内やシリンダブロック5の摺
動面8と弁板21の切換面22との間の損傷を防止し、
ポンプの寿命を効果的に延ばすことができる。
【0028】なお、前記第1の実施例では、シリンダ7
のシリンダポート7Aの形状が真円状の場合について説
明したが、楕円形状に形成された吸入口のときには、切
欠き段部25の一側端縁部25D,25Eをこの楕円形
シリンダポートの形状と同一形状することによって、前
記第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0029】次に、図5ないし図7は本発明の第2の実
施例を示し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構
成要素には同一の符号にダッシュ(´)を付し、その説
明を省略するものとする。
【0030】然るに、本実施例の特徴は、吸入ポート2
3´の下死点側に位置して、弁板21´に設けた切欠き
段部31の一側端縁部31D,31Eを円弧状に丸みを
もって形成したことにある。なお、本実施例のシリンダ
ポート7A´は楕円形状のシリンダポートであり、また
吸入ポート23´の下死点側端縁部23A´と吐出ポー
ト24´の上死点側端縁部24A´は、第1の実施例の
ような真円形ではなく、楕円形状、または2つの所定の
半径を合成した弧状となっている。
【0031】図中、31は弁板21′の吸入ポート2
3′の下死点側に位置する端縁部23A′に隣接して下
死点側遮断面22A′に形成された本実施例の切欠き段
部を示し、該切欠き段部31は線OBと仮想円Cとが交
わる接触点31Aの内,外側にそれぞれ形成されたテー
パ状の内側テーパ面部31B,外側テーパ面部31Cと
からなっている して、該内側テーパ面部31Bの一
側端縁部31Dは所定半径の円弧をなし、接触点31
A付近ではシリンダポート7A′の楕円形状の一部と同
一になっている。また、前記外側テーパ面部31Cの一
側端縁部31Eは前記一側端縁部31Dの円弧の所定
半径よりも大径の所定円弧をなし、接触点31A付近で
はシリンダポート7A′の楕円形状の一部と同一にな
一方、前記各テーパ面部31B,31Cの他側端縁
部31F,31Gは吸入ポート23′の端縁部23
A′と同一形状になる。また、先端側の接触点31Aお
よび一側端縁部31D,31Eは、下死点側遮断面22
A′と同じ高さ位置となり、接触点31Aおよび一側端
縁部31D,31Eから他側端縁部31F,31Gに向
けて遠ざかるに従って順次下死点側遮断面22A′より
も下がり、他側端縁部31F,31Gでは下死点側遮断
面22A′より所定寸法だけテーパ状に深くなってい
して、当該切欠き段部31の各テーパ面部31
B,31Cの先端側は開き角度α内に一側端縁部31
D,31Eが円弧状にそれぞれ伸長しているから、シリ
ンダポート7A′が最下死点位置Aに到達する寸前ま
で、各テーパ面31B,31Cによりシリンダポート7
A′と吸入ポート23′とを連通させて、油をシリンダ
7内に吸入させる。
【0032】このように構成される第2の実施例におい
ても、前述した第1の実施例と同様の作用効果を得るこ
とができる。しかも、本実施例では、内側テーパ面部3
1B、外側テーパ面部31Cは、その一側端縁部31
D,31Eを任意の円弧とすることができるから、第1
の実施例に比較して、容易に加工することができる。
【0033】なお、本発明による切欠き段部は各実施例
による切欠き段部25,31に限らず、吸入ポート2
3,23´の端縁部23A,23A´と連通し、線OB
と線OAとによる開き角度α内に切欠き段部が伸びるよ
うに形成し、該切欠き段部は仮想円Cの内,外側にそれ
ぞれ内側テーパ面部,外側テーパ面部を有していればよ
く、シリンダ7内でピストン11が最下死点位置になる
寸前まで吸入ポート23,23´と連通させることがで
きる。
【0034】また、前記各実施例では、アキシャルピス
トン型液圧ポンプとして斜軸型液圧ポンプを用いた場合
について説明したが、本発明は斜軸型液圧ポンプに替え
て、斜板型液圧ポンプ等を用いてもよい。
【0035】さらに、前記実施例では、容量固定式の斜
軸型液圧ポンプについて説明したが、シリンダブロック
を弁板に傾転させる容量可変式の斜軸型液圧ポンプ、ま
たは斜板を傾転させる容量可変式の斜板型液圧ポンプ等
に用いてもよい。
【0036】さらにまた、吐出ポート24,24´の端
縁部24A,24A´にノッチを形成することにより、
下死点側遮断面22A,22A´をシリンダポート7
A,7A´のポート径よりも長く形成するようにしても
よい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、弁板を吸入ポートの下死点側端縁部に位置して切
欠き段部を設け、該切欠き段部を、吸入ポートの下死点
側先端部と上死点側先端部とを結ぶ仮想円をCとし、前
記弁板の中心点と吸入ポートの下死点側先端部とを結ぶ
線をOBとしたとき、線OBと仮想円Cとが交わる接触
点の内側に形成された内側テーパ面部と、外側に形成さ
れた外側テーパ面部とにより構成したから、ピストンが
下死点側に近づいてもシリンダ内に油液を確実に吸入す
ることができ、シリンダ内への油液の自吸性能を確実に
向上させ、シリンダ内でのキャビテーションの発生を防
止することができる。これにより、ポンプ効率を確実に
向上させることができると共に、ポンプの寿命を効果的
に延ばすことができる。また、請求項2の発明によれ
ば、内側テーパ面部と外側テーパ面部とを、下死点側遮
断面から吸入ポートの端縁部に向けて順次深くなるテー
パ面として形成したから、シリンダポートが下死点側に
近づいてもシリンダと吸入ポートとの連通面積を大きく
確保することができる。このため、シリンダポートが下
死点側に近づいても、シリンダ内に油を吸入することが
できるから、シリンダへの油の自吸性能を確実に向上さ
せることができる。 さらに、請求項3の発明によれば、
内側テーパ面部と外側テーパ面部の一側端縁部を、上死
点側遮断面に円形または楕円形のシリンダポートが位置
したときの当該シリンダポートと同一の円弧形状とな
り、内側テーパ面部と外側テーパ面部の他側端縁部は吸
入ポートの端縁部と同一の円弧形状に切欠かれ、内側テ
ーパ面部と外側テーパ面部は一側端縁部から他側端縁部
に向けて順次深くなるテーパ面として形成したから、円
形のシリンダポート、楕円形のシリンダポートのいずれ
についてもシリンダ内への油液の自吸性能を確実に向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による弁板の正面図であ
る。
【図2】第1の実施例による弁板の斜視図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】シリンダブロックの回転角度に対する吸入ポー
トの連通面積の関係を示す特性線図である。
【図5】本発明の第2の実施例による弁板の正面図であ
る。
【図6】第2の実施例による弁板の斜視図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【図8】従来技術による斜軸型液圧ポンプの縦断面図で
ある。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向からみた断面図であ
る。
【図10】従来技術による弁板を示す斜視図である。
【図11】図8に示す弁板の要部正面図である。
【符号の説明】 1 ケーシング 2 回転軸 5 シリンダブロック 7 シリンダ 7A シリンダポート 11 ピストン 21,21´ 弁板 23,23´ 吸入ポート 24,24´ 吐出ポート 25,31 切欠き段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/24 F04B 1/20 F04B 11/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(1)と、該ケーシング
    (1)内に回転軸と一体に回転自在に設けられシリン
    ダブロック(5)と、該シリンダブロック(5)の軸方
    向に穿設され該シリンダブロック(5)の端面にシリン
    ダポート(7A,7A′)として開口した複数のシリン
    ダ(7)と、該各シリンダ(7)内に上死点と下死点と
    の間で往復動可能に挿嵌した複数本のピストン(11)
    と、前記ケーシング(1)とシリンダブロック(5)
    端面との間に設けられ、下死点側遮断面(22A,22
    A′)と上死点側遮断面(22B,22B′)との間で
    前記各シリンダポート(7A,7A′)間欠的に連通
    する半円弧状の吸入ポート(23,23′),吐出ポー
    (24,24′)が穿設された弁板(21,21′)
    とからなるアキシャルピストン型液圧ポンプにおいて 記弁板(21,21′)には吸入ポート(23,2
    3′)の下死点側端縁部(23A,23A′)に位置し
    て切欠き段部(25,31)を設け、該切欠き段部(2
    5,31)は、吸入ポート(23,23′)の下死点側
    先端部(23B,23B′)と上死点側先端部(23
    C,23C′)とを結ぶ仮想円を(C)とし、前記弁板
    (21,21′)の中心点(O)と吸入ポート(23,
    23′)の下死点側先端部(23B,23B′)とを結
    ぶ線を(OB)としたとき、線(OB)と仮想円(C)
    とが交わる接触点(25A,31A)の内側に形成され
    た内側テーパ面部(25B,31B)と、外側に形成さ
    れた外側テーパ面部(25C,31C)とにより構成し
    たことを特徴とするアキシャルピストン型液圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記内側テーパ面部(25B,31B)
    と外側テーパ面部(25C,31C)とは、前記下死点
    側遮断面(22A,22A′)から吸入ポート(23,
    23′)の端縁部(23A,23A′)に向けて順次深
    くなるテーパ面として形成してなる請求項1に記載のア
    キシャルピストン型液圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記内側テーパ面部(25B,31B)
    と外側テーパ面部(25C,31C)の一側端縁部(2
    5D,25E,31D,31E)は、前記上死点側遮断
    面(22B,22B′)に円形または楕円形のシリンダ
    ポート(7A,7A′)が位置したときの当該シリンダ
    ポート(7A,7A′)と同一の円弧形状となり、前記
    内側テーパ面部(25B,31B)と外側テーパ面部
    (25C ,31C)の他側端縁部(25F,25G,3
    1F,31G)は前記吸入ポート(23,23′)の端
    縁部(23A,23A′)と同一の円弧形状に切欠か
    れ、前記内側テーパ面部(25B,31B)と外側テー
    パ面部(25C,31C)は一側端縁部(25D,25
    E,31D,31E)から他側端縁部(25F,25
    G,31F,31G)に向けて順次深くなるテーパ面と
    して形成してなる請求項1に記載のアキシャルピストン
    型液圧ポンプ。
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