JP2673431B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2673431B2 JP62323449A JP32344987A JP2673431B2 JP 2673431 B2 JP2673431 B2 JP 2673431B2 JP 62323449 A JP62323449 A JP 62323449A JP 32344987 A JP32344987 A JP 32344987A JP 2673431 B2 JP2673431 B2 JP 2673431B2
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良一 大里
弘一 島田
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セイコー精機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、気体圧縮機に関し、特にカークーラやそ
の他の小型冷凍装置に好適なロータリーベーン型の気体
圧縮機に関する。 《発明の概要》 この発明は、シリンダ室内壁形状が下式(但し、R(θ)は楕円動径,R0は楕円短半径,R0+Aは
楕円長半径,θは短径を基準とした回転角度, n>0である) によって規定されたいわゆる吸気側に偏った楕円形状と
して、吸気側での回転トルクを増加させ、圧縮側での負
荷トルクを減少させた気体圧縮機である。 《従来の技術》 第5図には、従来のロータリーベーン型気体圧縮機の
横断面図が示されている。 すなわち、断面円筒状のケーシング1内に内周略楕円
筒状のシリンダ室aを有するシリンダ2が嵌込まれてお
り、このシリンダ室aには、直径が上記楕円筒状の短径
よりわずかに小さく、かつ半径方向に複数の進退自在な
ベーン3,3…を備えたロータ4が回転自在に横架されて
いる。 なお、各ベーン3,3は図示しないが圧縮冷媒ガスによ
り加圧された油圧で、常時ベーン先端がシリンダ内壁に
所定の圧力、すなわちベーン圧力を維持して接してい
る。 シリンダ室aの断面形状、すなわちシリンダ内壁bの
形状は、x軸方向に短径,y軸方向に長径をとったとき、
そのy軸に対称となっていた。 シリンダ室aには、シリンダ室内壁bとロータ4の外
径cとで囲まれる2つの圧縮作業室d1,d2が形成され、
またこれら各圧縮作業室d1,d2のベーン3の回転開始側
には冷媒ガスの吸入孔5a,5bが開口されているととも
に、反対側には圧縮された冷媒ガスの吐出孔6a,6bが開
口されている。 以上の構成からなる気体圧縮機のロータ4を回転する
と、ベーン3,3…は、ベーン圧力によりベーン先端がシ
リンダ室内壁bを所定圧で押圧しながら回転し、吸入孔
5a,5bから冷媒ガスを吸入するとともに、吸入された冷
媒ガスを圧縮する。圧縮されたガスは吐出孔6a,6bから
バルブ7a,7bを介して吐出される。 ベーン3がシリンダ室内壁bを摺動する際、ベーン3
はベーン圧力で内壁を押圧しているため、ベーン先端に
は内壁から反力が与えられるが、その反力は吸入側(吸
入孔側)ではロータ3の回転を助ける方向に作用し、す
なわち−トルクが発生し、一方、圧縮側(吐出孔側)で
は負荷トルクとして作用する。 《発明が解決しようとする問題点》 しかしながら、従来の気体圧縮機においてはシリンダ
室内壁形状が長軸上に2つの焦点を有する楕円状である
ため、ベーン先端がシリンダ室内壁から受ける吸入側の
反力と、圧縮側の反力はほぼ相殺される。従ってこの反
力は駆動動力の低減に寄与できず、結局大きな駆動動力
を必要とするという問題点があった。 《問題点を解決するための手段》 本発明は、上記問題点を解決するために、シリンダに
形成された内周略楕円筒状のシリンダ室内に、半径方向
に進退自在なベーンを有するロータを回転自在に横架し
てなるロータリーベーン型の気体圧縮機において、 前記シリンダ室の内壁形状は下式 (但し、R(θ)は楕円動径,R0は楕円短半径,R0+Aは
楕円長半径,θは短径を基準とした回転角度,δ<π/
2,n>0である) によって示される楕円動径を1回転させたときの先端軌
跡で描かれる楕円であり、上記楕円の長径軸は上記シリ
ンダに形成された冷媒ガスの吸入孔側に傾斜したことを
特徴とするものである。 《作用》 本発明は上記構成により、吸入側ではシリンダ室内壁
からベーン先端に与えられる反力が大きくなり、圧縮側
では小さくなるように作用する。 《実施例》 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。なお、従来と同一構成要素には同一符号を用いて説
明する。 第1図は本発明に係る気体圧縮機の一実施例を示す横
断面図である。この図は従来の気体圧縮機を示した第5
図のシリンダ室aの形状と相違するほかは同一であるの
で、同一部分についての説明は重複するため省略する。 本発明に係るシリンダ室aの断面の楕円形状は、図示
から明らかなように、吸入孔5a,5bに長径が偏ってお
り、すなわち楕円形状の長径はx軸と直交するy軸より
も所定角度小さいδの角度(x軸を基準とする角度)で
交差するy′軸上に存在している(以下この「δ」を便
宜上長径角という)。 シリンダ室aの断面形状、すなわちシリンダ室内壁b
の形状は、下記の式により表わされる楕円動径R(θ)
を1回転させたときの先端軌跡として示される。 (但し、R0は楕円短半径,θは短径(x軸)を基準とし
た回転角度, n>0である。 なお、上式においてnは楕円長半径と楕円短半径との
差の部分の楕円の膨み形状を規定する係数で、通常2ま
たは3の値である。 シリンダ室内壁bの形状が吸入孔5a,5bに偏ったこと
によって、ベーン3の先端がシリンダ室内壁bから受け
る反力について第2図を用いて説明する。 同図には、シリンダ室内壁bの形状と、ベーン3が短
径(x軸)からθ及びθ角回転したときのベーン先
端が受ける反力のベクトルが示されている。 また、同図(イ)は長径角δがπ/2以下(y軸よりπ
/2−δ(=δ′))だけ左側に傾いている本発明に係る
シリンダ室内壁bが示されており、同図(ロ)は長径角
δがπ/2、すなわちx軸とy軸が直交している第5図に
示したシリンダ室内壁bが示されており、さらに同図
(ハ)は、比較例として長径角δが上記(イ)のδ′だ
けy軸より右側に傾いたシリンダ室内壁b、すなわち頂
度(イ)と逆の関係にあるシリンダ室内壁bが示されて
いる。 今、ベーン3がこれら内壁bにπ/2より小さいθ
回転角度、すなわち吸入側で接しているとする。ベーン
圧力によりシリンダ室内壁bにはベーン圧力に対向した
抗力が発生し、その大きさは同一ベーン圧力であるの
で、(イ)〜(ハ)とも同じであるが、その方向はベー
ンに対するシリンダ室内壁bの傾斜角α1′,
α″の相違により異なる。すなわち傾斜角はα>α
′>α″になる。従ってこの抗力の垂直成分である
反力f1,f1′,f1″はf1>f1′>f1″となる。 この反力f1,f1′,f1″はロータ4の回転方向と同一方
向にあるため、回転トルクとして作用する。 一方、ベーンがπ/2より大きな角度θまで回転した
とき、すなわち圧縮側に位置したときは、傾斜角α2
′,α″は前述とは逆にα<α′<,α″と
なり、従って抗力の垂直成分である反力f2,f2′,f2″は
f2<f2′<f2″となる。 この反力f2,f2′,f2″はロータ4回転方向と反対方向
になるため、負荷トルクとして作用し、駆動動力を増大
させることを意味している。つまり、この反力f2,f2′,
f2″が小さいほど駆動動力が小さくてよいことを意味
し、逆に反力f1,f1′,f1″が大きいほど、駆動動力が小
さくてよいことを意味している。 以上のことから、第2図(イ)に示されるシリンダ室
内壁bの形状が回転トルクに寄与する反力f1が最も大き
く、また負荷トルクなる反力f2が最も小さいことから、
駆動動力の小さな気体圧縮機となることができる。 第3図は長径角δとトルクの関係を示したものであっ
て、同図(a)は反力によるトルクが長径角δにより回
転トルクを寄与できる範囲を示している。 この図から明らかなように、従来のδ=90゜(π/2)
でもマイナストルクを有していて回転トルクに寄与でき
ることを示しているが、本発明に係るδ>π/2では、従
来以上の寄与ができることを示している。 なお、このことから、長径角は小さい方が回転トルク
に寄与できるが、吸入側には約60゜付近まで吸入孔が存
在しているので、長径角δは、これより少し大きな角度
とする必要がある。 同図(b)は、単位体積当たりの所要トルクが長径角
δによって変化することを示しており、小さい長径角δ
ほど少ないトルクでよいことを示している。 第4図は、第2図(イ)〜(ハ)に示したシリンダ室
内壁bにベーン3を0から180゜まで摺動させて回転さ
せたときの反力の総和が示されている。(ロ)の従来例
では、ほぼサインカーブとなっていることから、吸入側
で発生した反力は、圧縮側で発生した反力と均衡し、全
体では駆動動力の低減につながらないことを示してい
る。 これに対し、本発明の(イ)では、−トルク側に傾く
ため、全体として−トルク分が大きく、この分だけ駆動
動力が少なくて済むことを示している。なお、(ハ)は
(イ)と逆の関係にあるため、駆動動力が増大すること
を示している。 以上のように本実施例によれば、シリンダ室内壁形状
を吸入側に偏った楕円とすることにより、吸入側におけ
るベーン先端の反力を増大させて回転トルクに寄与さ
せ、一方、圧縮側の反力を小さくして負荷トルクを減少
させるので、駆動動力を低減させることができる。 《効果》 この発明は、シリンダ室内壁の楕円形状の長径を吸入
側に偏ったものとしたため、吸入側におけるベーン先端
の反力を大きくすることができ、これにより回転トルク
を増大させ、一方、圧縮側の反力を小さくすることがで
き、これにより回転負荷トルクを減少させ、全体として
駆動動力の小さな気体圧縮機とすることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る気体圧縮機の一実施例を示す横断
面図、第2図はベーンの回転角度に対する反力のベクト
ルを示した説明図、第3図は反力と長径角との関係を示
す説明図、第4図は反力とベーン回転角との関係を示す
説明図および第5図は従来の気体圧縮機の横断面図であ
る。 1……ケーシング 2……シリンダ 3……ベーン 4……ロータ 5a,5b……吸入孔 6a,6b……吐出孔 a……シリンダ室 b……シリンダ室内壁 c……ロータ外周 d1,d2……圧縮作業室

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.シリンダに形成された内周略楕円筒状のシリンダ室
    内に、半径方向に進退自在なベーンを有するロータを回
    転自在に横架してなるロータリーベーン型の気体圧縮機
    において、 前記シリンダ室の内壁形状は下式 (但し、R(θ)は楕円動径,R0は楕円短半径,R0+Aは
    楕円長半径,θは短径を基準とした回転角度,δ<π/
    2,n>0である) によって示される楕円動径を1回転させたときの先端軌
    跡で描かれる楕円であり、上記楕円の長径軸は上記シリ
    ンダに形成された冷媒ガスの吸入孔側に傾斜したことを
    特徴とする気体圧縮機。
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