JP3045699B2 - 段ボール製トレー - Google Patents

段ボール製トレー

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JP3045699B2
JP3045699B2 JP9341263A JP34126397A JP3045699B2 JP 3045699 B2 JP3045699 B2 JP 3045699B2 JP 9341263 A JP9341263 A JP 9341263A JP 34126397 A JP34126397 A JP 34126397A JP 3045699 B2 JP3045699 B2 JP 3045699B2
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康志 中谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主として苺パッ
クを仕切壁で区画された部分に収納して運搬する段ボー
ル製トレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のトレーとして、特開平6−31
2735号公報に示されたものが知られている。このト
レーの展開基板は、図11に示すように、一枚の段ボー
ルシートから成り、対向する一対の上枠板1の両側縁に
側壁2、底板3及び縦仕切板4を順次連設すると共に、
上枠板1の内端縁に内端板5及び外端板6を順次連設
し、側壁2、2の中央部間に折目線を介して連接する一
対の横仕切板7、7を設け、内端板5及び横仕切板7と
側壁2との間に45°の斜折線8を斜辺とする三角形の
連結片9を介在させ、縦仕切板4の両端部及び中央部に
切込10を、内端板5、外端板6及び横仕切板7の中央
部に切込11をそれぞれ形成し、両端部の切込10の外
側縁に係合突起12を設けた構成とされている。
【0003】この展開基板は、図12に示すような過程
を経て図13に示すような形態に組み立てられる。その
組み立てに際しては、連結片9を段ボールシートの裏面
側に折り込むことにより両側壁2、2、内端板5、横仕
切板7を同時に鉛直方向に折り曲げる。そして、横仕切
板7、7を重ね合わせて横仕切壁13を、外端板6を内
端板5の外面に重ね合わせて端壁14を、底板3、3を
水平方向へ折り曲げてその先端縁を突き合わせることに
より底壁15を、縦仕切板4、4を鉛直方向に折り曲げ
て重ね合わせることにより縦仕切壁16をそれぞれ形成
する。このとき、切込10、11を相互に差し込み、係
合突起12を外端板6に引っ掛けて端壁14と縦仕切壁
16とを係合させる。
【0004】また、このほか、実開昭57−15462
4号公報に示されたようなトレーも知られている。この
トレーは、図14乃至図16に示すようなものであり、
上記のものとの相違点は、横仕切壁13を、展開基板の
段ボールシートの中央部を切り抜いた一枚の平板とし、
連結片9を省略し、内端板5を側壁2から切り離すと共
に、縦仕切板4の両端部の切込10を円弧状とし、内端
板5に係止孔18を形成したことにある。
【0005】そして、その組み立てに際しては、端壁1
4を先に起立させた縦仕切壁16の切欠10に沿って起
立方向に回動させ、係止孔18に係合突起12を挿入
し、端壁14と縦仕切壁16とを係合させる。また、横
仕切壁13は、その切込11を、縦仕切壁16の中央部
の切込10にトレーの上面側から差し込むことにより、
縦仕切壁16に取り付ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
トレーのうち、前者のトレーは、組み立てに際し、両側
壁2、2、端壁14及び横仕切壁13を同時に起立させ
なければならないので、治具を用いたり、予め折癖をつ
けておいたりしなければ組み立て難いという問題があ
る。
【0007】一方、後者のトレーは、比較的容易に組み
立てられるが、端壁14が内側へ揺動して縦仕切壁16
との係合が外れた場合、底板3、3が下方へ揺動して底
抜けする恐れがある。
【0008】そこで、この発明は、組み立てが容易で、
底抜けしにくい段ボール製トレーを提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明は、対向する一対の上枠板の両側縁に側
壁、底板及び縦仕切板を順次連設すると共に、前記上枠
板の内端縁に内端板及び外端板を順次連設し、前記内端
板と外端板とを重ね合わせて端壁を、前記一対の底板の
先端縁を突き合わせて底壁を、前記一対の縦仕切板を重
ね合わせて縦仕切壁をそれぞれ形成し、前記端壁と縦仕
切壁とを係合させ、前記縦仕切壁に交差する横仕切壁を
設けた段ボール製トレーにおいて、前記端壁の両側縁及
び横仕切壁を側壁から分離させ、端壁を鉛直方向に折り
曲げた後、前記縦仕切板を鉛直方向に折り曲げて、端壁
の切込に縦仕切板の端部を差し込むこととし、前記底壁
及び縦仕切壁に、前記横仕切壁が底面側から差し込まれ
る差込孔及び切込をそれぞれ形成し、この差込孔から前
記横仕切壁を抜け止めしたのである。
【0010】このトレーは、端壁の両側縁及び横仕切壁
が側壁から分離した構成であるので、組み立て時にこれ
らを同時に起立させる必要がなく、内端板及び外端板を
鉛直方向に折り曲げて端壁を起立させた後、底板を内方
向へ、縦仕切板を鉛直方向へ折り曲げて底壁及び縦仕切
壁を形成することにより、簡単に組み立てられる。
【0011】また、差込孔からの抜け出しが阻止された
横仕切壁により縦仕切壁が支持されるので、縦仕切壁に
内端縁が繋がる底板の下方への揺動も阻止され、底抜け
が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に基づいて説明する。なお、上記従来のトレーの
各部に対応する部分については、同一の符号を使用す
る。
【0013】図1乃至図4は、この発明に係るトレーの
第1実施形態を示す。図1に示す展開基板は一枚の段ボ
ールシートから成り、これに形成された対向する一対の
上枠板1の両側縁には側壁2、底板3及び縦仕切板4が
順次連設され、上枠板1の内端縁には内端板5及び外端
板6が順次連設されている。内端板5及び外端板6の両
側縁は側壁2から切り離され、側壁2、2及び外端板
6、6に囲まれた段ボールシートの中央部は切り抜かれ
て横仕切壁13となっている。
【0014】前記内端板5及び外端板6の中央部には、
その稜線に交わる切込11と、その反対側端部に位置す
る係止孔18とが形成されている。縦仕切板4の両端縁
は切り欠かれ、その先端部に係合突起12が設けられて
いる。内端板5の先端縁両端部にはロック片19が、外
端板6の先端縁中央部にはロック片20がそれぞれ形成
され、底板3の両端側部にはロック孔21が、上枠板1
の中央部には内端板5との稜線に沿ってロック孔22が
それぞれ形成されている。
【0015】また、前記底板3及び縦仕切板4には、そ
の稜線に交差する差込孔23及び切込24がそれぞれ形
成されている。差込孔23は、両端部がこの段ボールシ
ートの厚さよりも幅の狭い狭幅部25とされ、その間に
挟まれた部分がほぼ段ボールシートの厚さに等しい広幅
部26とされている。狭幅部25と広幅部26との境界
部には円形に切り欠かれた案内部27が設けられてい
る。
【0016】この展開基板は、図2及び図3に示すよう
な過程を経て図4に示すような形態に組み立てられる。
その組み立てに際しては、まず、段ボールシートを裏向
きにし、内端板5及び外端板6を重ね合わせて端壁14
を形成し、この端壁14を鉛直方向に折り曲げ、ロック
片20をロック孔22に挿入する。
【0017】そして、側壁2を起立させ、底板3、3を
水平方向へ折り曲げてその先端縁を突き合わせることに
より底壁15を、縦仕切板4、4を鉛直方向に折り曲げ
て重ね合わせることにより縦仕切壁16をそれぞれ形成
する。このとき、切込11に縦仕切板4、4の端部を差
し込むと共に、係合突起12を係止孔18に挿入し、端
壁14と縦仕切壁16とを係合させる。また、ロック片
19をロック孔21に挿入する。
【0018】次いで、横仕切壁13を底面側から差込孔
23及び切込24に差し込む。このとき、狭幅部25で
は、横仕切壁13を底板3の抵抗に抗して押し入れる必
要があるが、図示のように、狭幅部25の両脇に折目線
28を設けておくと、この折目線28に沿って底板3が
屈曲し、無理なく横仕切壁13を差し込むことができ
る。底板3は、その後、弾力により復元する。また、差
込孔23へ横仕切壁13を位置付けるとき、横仕切壁1
3の突出部が案内部27に案内されるので、この位置付
けを容易に行うことができる。
【0019】上記のように、このトレーは、端壁14の
両側縁及び横仕切壁13が側壁2から分離した構成であ
るので、組み立てに際し、これらを同時に起立させる必
要がなく、また、その作業時に上を向いた底面側から横
仕切壁13を差し込むので、作業性がよく、手作業でも
容易に組み立てることができる。
【0020】また、狭幅部25により差込孔23からの
横仕切壁13の抜け出しが阻止され、この横仕切壁13
により縦仕切壁16が支持されるので、縦仕切壁16に
内端縁が繋がる底板3、3の下方への揺動も阻止され、
底抜けが防止される。
【0021】なお、図5に示すように、縦仕切板4を上
方に延長して取手孔29を有する取手片30を設け、運
搬時にこの部分を把持するようにすると、底板3、3の
内端部が引き上げられるので、底抜けは完全に防止され
る。
【0022】図6乃至図9は、この発明に係るトレーの
第2実施形態を示す。このトレーと上記第1実施形態の
ものとの相違点は、図6の展開基板に示すように、縦仕
切壁4の両端部に切込10及び係止孔18が形成され、
内端板5の切込11の奥部に係合突起12が設けられた
こと、並びに外端板6のロック片20及び上枠板1のロ
ック孔22が省略されていることにある。
【0023】そして、この展開基板を図8に示す形態に
組み立てる際、図7及び図9に示すように、切込10、
11を相互に差し込み、係止孔18に係合突起12を挿
入することにより、端壁14と縦仕切壁16とを係合さ
せる。
【0024】このような構成としても、上記第1実施形
態のものと同様に、容易に組み立てられ、底抜けも防止
される。
【0025】なお、横仕切壁13を差込孔23から抜け
止めするには、図10に示すように、横仕切壁13の両
端部に折曲片31を設けると共に、差込孔23の両端部
に広幅部32を形成し、折曲片31を折り畳んで広幅部
32を通過させつつ横仕切壁13を差込孔23に差し込
み、その後、反発した折曲片31を差込孔23の開口縁
に係合させるようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るト
レーは、端壁の両側縁及び横仕切壁が側壁から分離した
構成であるので、組み立て時にこれらを同時に起立させ
る必要がなく、内端板及び外端板を鉛直方向に折り曲げ
て端壁を起立させた後、底板を内方向へ、縦仕切板を鉛
直方向へ折り曲げて底壁及び縦仕切壁を形成することに
より、簡単に組み立てられる。
【0027】また、差込孔からの抜け出しが阻止された
横仕切壁により縦仕切壁が支持されるので、縦仕切壁に
内端縁が繋がる底板の下方への揺動も阻止され、底抜け
が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るトレーの第1実施形態の展開基
板を示す図
【図2】同上の組立過程を示す斜視図
【図3】同上の組立過程を示す斜視図
【図4】同上の完成状態を示す斜視図
【図5】同上の変形例を示す斜視図
【図6】この発明に係るトレーの第2実施形態の展開基
板を示す図
【図7】同上の組立過程を示す斜視図
【図8】同上の完成状態を示す斜視図
【図9】同上の端壁と縦仕切壁の係合部を示す断面図
【図10】同上の横仕切壁の他の抜止手段を示す底面図
【図11】従来のトレーの展開基板を示す図
【図12】同上の組立過程を示す斜視図
【図13】同上の完成状態を示す斜視図
【図14】従来の他のトレーの展開基板を示す図
【図15】同上の組立過程を示す斜視図
【図16】同上の完成状態を示す斜視図
【符号の説明】
1 上枠板 2 側壁 3 底板 4 縦仕切板 5 内端板 6 外端板 13 横仕切壁 14 端壁 15 底壁 16 縦仕切壁 23 差込孔 24 切込 25 狭幅部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 5/497 B65D 85/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の上枠板の両側縁に側壁、
    底板及び縦仕切板を順次連設すると共に、前記上枠板の
    内端縁に内端板及び外端板を順次連設し、前記内端板と
    外端板とを重ね合わせて端壁を、前記一対の底板の先端
    縁を突き合わせて底壁を、前記一対の縦仕切板を重ね合
    わせて縦仕切壁をそれぞれ形成し、前記端壁と縦仕切壁
    とを係合させ、前記縦仕切壁に交差する横仕切壁を設け
    た段ボール製トレーにおいて、前記端壁の両側縁及び横仕切壁を側壁から分離させ、端
    壁を鉛直方向に折り曲げた後、前記縦仕切板を鉛直方向
    に折り曲げて、端壁の切込に縦仕切板の端部を差し込む
    こととし、 前記底壁及び縦仕切壁に、前記横仕切壁が底
    面側から差し込まれる差込孔及び切込をそれぞれ形成
    し、この差込孔から前記横仕切壁を抜け止めしたことを
    特徴とする段ボール製トレー。
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