JP3045437B2 - 塗料組成物 - Google Patents
塗料組成物Info
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- JP3045437B2 JP3045437B2 JP5200208A JP20020893A JP3045437B2 JP 3045437 B2 JP3045437 B2 JP 3045437B2 JP 5200208 A JP5200208 A JP 5200208A JP 20020893 A JP20020893 A JP 20020893A JP 3045437 B2 JP3045437 B2 JP 3045437B2
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Description
昇華型熱転写材の背面層の形成に有用な塗料組成物に関
する。
ートの一方の面に染料又は顔料をバインダー樹脂で担持
させて感熱記録層を形成し、その裏面からパターン状に
加熱してインクを被転写材に転写する熱転写方法や、更
には上記の染料として加熱昇華性の染料を使用し、同様
に染料のみを被転写材に昇華熱転写する昇華型熱転写方
法が公知である。
面から熱エネルギーを付与する方式である為に、使用す
る感熱転写材の基材シートの裏面が充分な滑り性、剥離
性、非粘着性等を有し、且つサーマルヘッドが裏面に粘
着(スティッキング現像)しないことが要求されてい
る。その為に、従来技術においては、感熱記録材料の基
材シートの裏面に、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、変性セ
ルロース樹脂或いはこれらの混合物からなる層が形成さ
れている(特開昭58−13359号公報参照)。
これらの樹脂は殆ど各種の硬化剤を使用した熱硬化性樹
脂である為、感熱記録材料の背面層形成時に硬化の為の
加熱工程を要し、煩雑であるという問題がある。更に、
形成されたこれらの背面層の融点は高いものの、膜自体
が脆く接着性に劣る為、印字の際に剥離し、サーマルヘ
ッドに滓となって溜り、印字に支障をきたすという問題
がある。
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂等の熱可
塑性樹脂にイソシアネート等を添加して、これらの樹脂
を硬化させて背面層を設け、更にサーマルヘッドの滑り
性を持たせる為に、その背面層中に滑剤等を添加するこ
とが提案されている(特開昭59−225994号公報
参照)。かかる公報の中では、イソシアネートによる硬
化は常温で進行するとされているが、実際には可使時間
(ポットライフ)の問題、或いは水分や他の不純物とイ
ソシアネートとの反応による硬化不良等の問題が生じ易
い。又、滑り性付与の為に添加される滑剤は、使用が長
期にわたる場合には、背面層の表面に滑剤がブリードア
ウトしたり、印字の際にヘッド滓となったりして印字に
支障をきたすという問題がある。
する代わりに、背面層の形成にシリコーン共重合樹脂を
使用することにより、感熱記録材が耐熱性、滑り性、非
粘着性等を兼ね備えた優れた性能となることを提案して
いる(特開昭61−227087号公報及び特開昭62
−202786号公報参照)。従って、本発明の目的
は、従来技術を更に一歩進め、背面層の形成工程が簡略
化され、且つ優れた性能を有する背面層を形成すること
が出来る背面層用の塗料組成物を提供することである。
によって達成される。即ち、本発明は、有機官能基を有
するポリシロキサン化合物(但し、アミノ基を有するポ
リシロキサン化合物及び下記の一般式(1)及び(2)
で示されるポリシロキサン化合物は除く)と有機ポリイ
ソシアネートとの反応生成物であって、少なくとも1個
の遊離イソシアネート基を有する樹脂を液媒体中に含む
ことを特徴とする感熱記録材料の背面塗料組成物であ
る。 (但し、R 1 〜R 4 はメチル基又はフェニル基又は水酸
基、R 5 はオキシアルキレンキ基、ポリオキシアルキレ
ン基又はアルキレン基、Xは水酸基又はメルカプト基を
示す。m及びnは3〜200の整数を示す。)
ポリシロキサン化合物と有機ポリイソシアネートとの反
応生成物であって、少なくとも1個の遊離イソシアネー
ト基を有する樹脂で形成する際、該背面層が空気中の水
分や湿気によって架橋する為、塗膜の一液型硬化が可能
となり、背面層の形成工程を簡略化することが出来る。
更に遊離イソシアネート基の存在により背面層の基材シ
ートへの密着性が向上し、優れた性能を有する感熱記録
材料が提供される。
形成成分を構成する有機官能基を有するポリシロキサン
化合物の好ましい例としては、例えば、次の如き化合物
が挙げられる。又、本発明で使用する有機官能基を有す
るポリシロキサン化合物の好ましい例としては、下記の
如き各種の化合物が挙げられる。
カルボン酸等と反応させ末端活性水素を有する様にして
使用することが出来る。
ル
ル
イル
キサン化合物は、本発明において使用する好ましい化合
物の例示であって、本発明はこれらの例示に限定される
ものではない。従って、上述の例示の化合物のみなら
ず、その他現在市販されており市場から容易に入手し得
る化合物は、いずれも本発明において使用することが出
来る。
物と反応させる有機ポリイソシアネートとしては、従来
公知のいずれのものも使用することが出来るが、例え
ば、好ましいものとしては、 トルエン−2,4−ジイソシアネート 4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート 4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネー
ト 4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート 4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート 2,4−ジイソシアネート−ジフェニルエーテル メチレンジイソシアネート 4,4−メチレンビス(フェニルイソシアネート) ジュリレンジイソシアネート 1,5−ナフタレンジイソシアネート ベンジシンイソシアネート o−ニトロベンジジンジイソシアネート 4,4−ジイソシアネートジベンジル 1,4−テトラメチレンジイソシアネート 1,6−テトラメチレンジイソシアネート 1,10−デカメチレンジイソシアネート 1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート キシリレンジイソシアネート 4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト) 1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が
挙げられる。
他の化合物との付加体、例えば、下記構造式のものが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
オールやポリアミンとを末端イソシアネートとなる様に
反応させて得られるウレタンプレポリマー等も、本発明
に当然使用することが出来る。
如き有機官能基を有するポリシロキサン化合物と上記の
如き有機ポリイソシアネートとを、それらの有機官能基
とイソシアネート基とが、1分子中でイソシアネート基
が1個以上過剰になる官能基比で、無溶剤下又は有機溶
剤下で、通常のウレタン触媒の存在又は不存在下で、約
0〜150℃、好ましくは20〜80℃の温度で約10
〜4時間反応させることによって容易に得ることが出来
る。
反応生成物は単独で使用することが出来るが、基材シー
ト等に対するコーティング適性や、成膜性等を向上させ
る為に、従来公知の各種樹脂が混合して使用することが
出来る。この各種樹脂は、本発明の反応生成物の遊離イ
ソシアネートと化学的に反応し得るものが好ましいが、
反応性を有しないものでも本発明では使用することが出
来る。
リウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹
脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、アルキッド樹脂、変性セル
ロース樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂等を使用する
ことが出来る。又、各種樹脂をシリコーンやフッ素で変
性した樹脂等も使用することが出来る。これら各種樹脂
を併用する場合、その使用量は上記の反応生成物に対
し、固型分比で0.1重量%〜90重量%である。
は、空気中の水分、或いは水、スチーム等に接触させる
ことにより、遊離イソシアネートが反応して硬化する
為、硬化の為の特別の加熱装置や処理は必要としない。
又、一部の遊離イソシアネートは、基材シートの界面と
の相互作用により、背面層の接着性を向上させると共
に、ポリシロキサン部分が背面層の表面に配向するの
で、本発明によれば、耐熱性、滑り性、ヘッド滓の発生
が少ない等の優れた性能を兼ね備えた感熱記録材料を提
供することが出来る。
明を更に具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるの
は特に断りのない限り重量基準である。 参考例1 ヘキサメチレンジイソシアネートと水との付加体(ジュ
ラネート24A−100、旭化成製、NCO%=23.
5%)150部と酢酸エチル100部とを80℃でよく
撹拌しながら、この中に上記の構造を有する末端水酸基
のポリジメチルシロキサン(分子量2,200)5部を
徐々に滴下して反応させた。
ポリブチレンアジペートポリオール20部を添加して反
応させ反応生成物(1)を得た。得られた反応生成物
(1)は、赤外吸収スペクトルによれば、2,270cm
-1に遊離イソシアネート基による吸収が認められ、又、
1,090cm-1に−SiO−基に基づく吸収帯を示して
いた。又、この反応生成物(1)のフリーのイソシアネ
ート基を定量したところ、理論値が19.5%であるの
に対して、実測値は17.6%であった(純分とし
て)。最終的に酢酸エチルを加えて、固型分50%の樹
脂溶液(A)とした。
2,4−ジイソシアネートとの付加体(コロネートL、
日本ポリウレタン製、NCO%=13.0%、固型分7
5%)200部と酢酸エチル100部とを80℃でよく
撹拌しながら、この中に上記の構造を有する両末端水酸
基のポリジメチルシロキサン(分子量3,200)10
部を徐々に滴下して反応させた。
のポリカプロラクトンポリエステルポリオール25部を
添加して反応させ反応生成物(2)を得た。得られた反
応生成物(2)は、赤外吸収スペクトルによれば、2,
270cm-1に遊離イソシアネート基による吸収が認めら
れ、又、1,090cm-1に−SiO−基に基づく吸収帯
を示していた。又、この反応生成物(2)のフリーのイ
ソシアネート基を定量したところ、理論値が13.2%
であるのに対して、実測値は11.7%であった(純分
として)。最終的に酢酸エチルを加えて、固型分50%
の樹脂溶液(B)とした。
トン300部を配合し、よく撹拌して感熱記録材料の背
面層形成用の本発明の塗料組成物を得た。 実施例2 参考例1の樹脂溶液(A)100部、ニトロセルロース
樹脂(固型分20%、ダイセル化学製)10部及びメチ
ルエチルケトン306部を配合し、よく撹拌して感熱記
録材料の背面層形成用の本発明の塗料組成物を得た。
トン300部を配合し、よく撹拌して感熱記録材料の背
面層形成用の本発明の塗料組成物を得た。 実施例4 参考例2の樹脂溶液(B)100部、シリコーン−ポリ
ウレタン樹脂〔固型分20%、大日精化工業製(ダイア
ロマー)〕10部及びメチルエチルケトン306部を配
合し、よく撹拌して感熱記録材料の背面層形成用の本発
明の塗料組成物を得た。
及び1,3−ブタンジオール15部を、200部のメチ
ルエチルケトンと50部のトルエンに溶解し、60℃で
よく撹拌しながら、171部のメチルエチルケトンに6
2部の水添加MDIを溶解したものを徐々に滴下し、滴
下終了後80℃で6時間反応させた。この溶液は、固型
分が40%であり、24,000cps(20℃)の粘
度を有していた。更に、この溶液をメチルエチルケトン
で固型分濃度12.5%に調整して比較試験用の塗料組
成物とした。
(ダイキン工業)3部、ポリエチレンワックス2部及び
メチルエチルケトン/トルエン(=1/1)255部を
配合して配合液とした。上記配合液にイソシアネート
(固形分75%,日本ポリウレタン製)を樹脂液:イソ
シアネート=24:3(重量比)の配合で添加し、比較
試験用の塗料組成物とした。 比較例3 シリコーン樹脂(信越化学製、KS−841)100部
と触媒(PL−7)1部とをトルエン1,000部に溶
解し、比較試験用のシリコーン樹脂の塗料組成物とし
た。
それぞれ用い、グラビア印刷により、厚み6μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(東レ製)の表面に、
乾燥後の厚みが0.3μmになる様に塗布した後、乾燥
機中で溶剤を乾燥して基材表面に比較試験用の耐熱滑性
背面層を形成した。
対側の基材フイルム面に、下記の組成のインキ組成物
を、100℃に加熱して、ホットメルトによるロールコ
ート法にて塗布厚みが5μmになる様に塗布して、転写
インキ層を形成し、実施例1〜6及び比較例1〜3の塗
料組成物を用いた感熱転写材料を得た。インキ組成物 パラフィンワックス 10部 カルナバワックス 10部 ポリブテン(日本石油製) 1部 カーボンブラック 2部
ンプルをそれぞれ用い、薄膜型サーマルヘッドで、印字
エネルギー:1mJ/ドット(4×10−4cm2)の
条件で印字を行った。この時のスティッキング性、ヘッ
ド汚染性、接着性及び静止摩擦係数を観察及び測定して
評価を行った。尚、これらの物性試験は上記の各々の感
熱記録材料を室温で1日間放置後行った。その結果を下
記表1に示した。
実装試験に供した場合のサーマルヘッドと感熱記録材料
との間の押圧操作時における、感熱記録材料のサーマル
ヘッドからの離脱性を目視で5段階評価した。尚、最も
離脱性の良いものを5とした。又、サーマルヘッドの汚
れは、感熱記録の実装試験に供した場合のサーマルヘッ
ドの汚れ状態を観測し、最も汚れの少ないものを5とし
て5段階評価した。接着性試験は、背面層の基盤目セロ
テープ剥離試験を行って評価した。又、静止摩擦係数は
耐熱滑性層の静止摩擦係数を表面性試験機(新東科学
製)で評価した。
組成物によれば、背面層の摩擦係数が低く、粘着性及び
ヘッドの汚染が少ない為、優れた性能の感熱記録材料が
提供される。又、感熱記録材料の背面層が、少なくとも
1個の遊離イソイシアネートを有している為、該背面層
が空気中の水分や湿気によって架橋し、一液硬化可能と
なり、背面層の形成工程を著しく簡略化することが出来
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 有機官能基を有するポリシロキサン化合
物(但し、アミノ基を有するポリシロキサン化合物及び
下記の一般式(1)及び(2)で示されるポリシロキサ
ン化合物は除く)と有機ポリイソシアネートとの反応生
成物であって、少なくとも1個の遊離イソシアネート基
を有する樹脂を液媒体中に含むことを特徴とする感熱記
録材料の背面塗料組成物。 (但し、R 1 〜R 4 はメチル基又はフェニル基又は水酸
基、R 5 はオキシアルキレンキ基、ポリオキシアルキレ
ン基又はアルキレン基、Xは水酸基又はメルカプト基を
示す。m及びnは3〜200の整数を示す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5200208A JP3045437B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5200208A JP3045437B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 塗料組成物 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8263748A Division JP3045476B2 (ja) | 1996-09-13 | 1996-09-13 | 感熱記録材料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0732756A JPH0732756A (ja) | 1995-02-03 |
JP3045437B2 true JP3045437B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=16420610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5200208A Expired - Lifetime JP3045437B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3045437B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62202786A (ja) * | 1986-03-04 | 1987-09-07 | Dainichi Color & Chem Mfg Co Ltd | 感熱記録材料 |
JP2938578B2 (ja) * | 1990-12-14 | 1999-08-23 | フジコピアン株式会社 | 熱転写記録媒体 |
JPH04323085A (ja) * | 1991-04-23 | 1992-11-12 | Kao Corp | 熱転写インクシート及びこれに用いる耐熱フィルム |
-
1993
- 1993-07-21 JP JP5200208A patent/JP3045437B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0732756A (ja) | 1995-02-03 |
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