JP3044944B2 - 気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造法 - Google Patents
気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造法Info
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Description
ド膜形成用基体を製造する方法に関するものである。
スなどの切削工具の表面に気相合成ダイヤモンド膜を形
成し、AlまたはAl合金の切削するための気相合成ダ
イヤモンド膜被覆切削工具として用いられるようになっ
てきた。この気相合成ダイヤモンド膜は、一般に、研磨
され、化学エッチングされた切削工具を基体とし、その
基体表面をダイヤモンド粉末が浮遊分散した溶液中で超
音波研磨処理し、かかる通常の超音波研磨処理された基
体の表面に通常の気合成法によりダイヤモンド膜を析出
生成させることにより作製されることも知られている
(例えば、特開昭60−86096号公報参照)。
磨処理した切削工具などの基体表面に生成される核生成
密度は十分でなく、核生成密度が高いほど気相合成ダイ
ヤモンド膜の付着強度が向上することが知られている
が、前記通常の超音波研磨処理した基体表面に生成され
る核生成密度は1平方センチメートル当り1×1010個
が限界であり、かかる程度の核生成密度では十分な気相
合成ダイヤモンド膜の付着強度は得られない。
切削工具などの基体表面に生成される気相合成ダイヤモ
ンド膜の付着強度を一層向上させるべく研究を行った結
果、平均粒径が30〜100オングストローム、好まし
くは平均粒径:40〜60オングストロームの範囲内に
ある爆発法により製造された超微粒ダイヤモンド粉末を
用いて切削工具などの基体表面を摩擦処理した基体の表
面に気相合成ダイヤモンド膜を形成すると、初期核生成
密度が高く、したがって、付着強度の優れた気相合成ダ
イヤモンド膜が形成され、この気相合成ダイヤモンド膜
被覆切削工具を用いて切削すると従来よりも気相合成ダ
イヤモンド膜が長時間剥離することなく切削することが
できる、という知見を得たのである。
たものであって、 (1) 表面研磨された基体を平均粒径:30〜100
オングストロームの範囲内にある爆発法により製造され
た超微粒ダイヤモンド粉末を用いて摩擦する気相合成ダ
イヤモンド膜形成用基体の製造法、に特徴を有するもの
である。
ームの範囲内にある爆発法により製造された超微粒ダイ
ヤモンド粉末を用いて摩擦処理すると、切削工具などの
基体の表面に大きな傷が付くことなくダイヤモンド核生
成に効果的な歪みを加えることができると同時に基体表
面の細かな凹凸に超微粒ダイヤモンド粉末が入り込み被
覆され、ダイヤモンド膜の気相合成に際し、前記入り込
んだ超微粒ダイヤモンド粉末が核発生の起点となり核生
成密度を高めることができると考えられ、かかる処理し
た基体表面に、気相合成法によりダイヤモンド膜の析出
生成させると、付着強度のに優れた気相合成ダイヤモン
ド膜が形成されると考えられる。
超微粒ダイヤモンド粉末は、不活性雰囲気内において爆
発させ、炭素をダイヤモンドに合成することによって製
造され、球体、楕円体などの球に近い形状を示し、その
平均粒径は30〜100オングストローム、特に平均粒
径:40〜60オングストロームの範囲内にあるのが好
ましい。前記丸形状超微粒ダイヤモンド粉末の平均粒径
を30〜100オングストロームに限定した理由は、平
均粒径が30オングストローム未満では、微細すぎて効
率的に基体表面を超音波研磨処理または摩擦処理しても
ダイヤモンド核生成に十分な歪みを表面に加えることが
できないと同時に核発生の起点となる核生成密度を十分
に高めることができず、一方、100オングストローム
を越えると、大きな傷が残ると同時にかえって核生成密
度が低下することによるものである。
製チップを用意し、このセラミックス製チップを爆発法
によって製造され表1に示される平均粒径の丸形状超微
粒ダイヤモンド粉末によりセラミックス製チップ表面を
摩擦し、本発明基体1〜5および比較基体1〜2を作製
した。これら摩擦して得られた本発明基体1〜5および
比較基体1〜2の表面を電子顕微鏡で観察したところ、
丸形状超微粒ダイヤモンド粉末が本発明基体1〜5およ
び比較基体1〜2の表面に埋め込まれた状態で存在して
いた。
1〜2を金属Wフィラメントを備えた石英製反応容器に
装入し、 雰囲気圧力:30Torr、 基体温度 :800℃、 反応ガス :メタンガス/水素ガス=1.0%の混合ガ
ス、 の条件で気相合成反応を行い、平均層厚:10μmの気
相合成ダイヤモンド膜を被覆したダイヤモンド被覆セラ
ミックス製チップ1〜7を作製した。
製チップを、平均粒径:15μmの通常の超高圧合成法
で製造された角形状超微粒ダイヤモンド粉末により摩擦
して従来基体1を作製し、この従来基体1を実施例1と
同じ条件の気相合成法により平均層厚:10μmの気相
合成ダイヤモンド膜を被覆したダイヤモンド被覆セラミ
ックス製チップ8を作製した。
プ1〜8を用い、 被削材 :18%Si−Al合金(A390−T6) 切削速度:330m/min 送り :0.08mm/rev 切り込み:0.6mm 潤滑油 :なし の条件で連続切削試験を行ない、気相合成ダイヤモンド
膜が剥離するまでの時間を測定し、その測定結果を表1
に示した。
〜100オングストロームの丸形状超微粒ダイヤモンド
粉末を用い、摩擦して得られた本発明基体1〜5を用い
て作製したダイヤモンド被覆超硬合金製チップ1〜5
は、従来基体1用いて作製したダイヤモンド被覆超硬合
金製チップ8に比べて気相合成ダイヤモンド膜が剥離す
ることなく長時間切削を行なうことができることがわか
る。しかし、この発明の範囲外の丸形状超微粒ダイヤモ
ンド粉末を用いて作製された基体によるダイヤモンド被
覆超硬合金製チップ6および7は、気相合成ダイヤモン
ド膜が剥離することなく切削できる時間は少し短くなる
ことが分かる。
に、同じ条件で切削試験しても、本発明法により作製し
た基体の表面に形成された気相合成ダイヤモンド膜は、
従来法により作製した基体の表面に形成された気相合成
ダイヤモンド膜よりも剥離するまでの時間が長いところ
から、本発明法により作製した基体の表面に形成された
気相合成ダイヤモンド膜の付着強度は、従来法により作
製した基体の表面に形成された気相合成ダイヤモンド膜
の付着強度よりも優れていることが分かる。
成ダイヤモンド膜に対する付着強度の優れた基体を提供
することができ、使用寿命長い切削工具などを提供する
ことができ、産業上優れた効果がある。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面研磨された基体を平均粒径:30〜
100オングストロームの範囲内にある爆発法により製
造された超微粒ダイヤモンド粉末を用いて摩擦すること
を特徴とする気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4241214A JP3044944B2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4241214A JP3044944B2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665758A JPH0665758A (ja) | 1994-03-08 |
JP3044944B2 true JP3044944B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=17070901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4241214A Expired - Lifetime JP3044944B2 (ja) | 1992-08-18 | 1992-08-18 | 気相合成ダイヤモンド膜形成用基体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3044944B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100387385C (zh) | 2003-07-31 | 2008-05-14 | 联合材料公司 | 金刚石膜被覆工具 |
-
1992
- 1992-08-18 JP JP4241214A patent/JP3044944B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0665758A (ja) | 1994-03-08 |
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