JP3044448B2 - 溶融金属試料採取装置 - Google Patents

溶融金属試料採取装置

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JP3044448B2
JP3044448B2 JP7195801A JP19580195A JP3044448B2 JP 3044448 B2 JP3044448 B2 JP 3044448B2 JP 7195801 A JP7195801 A JP 7195801A JP 19580195 A JP19580195 A JP 19580195A JP 3044448 B2 JP3044448 B2 JP 3044448B2
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敬一 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼等の溶融金属を採
取し、採取した凝固試料を分析に供するための溶融金属
試料採取装置に関し、特に、発光分光分析又は蛍光X線
分析に供するための試料と、燃焼ガス分析に供するため
の試料とを同時に採取できるようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼等の溶融金属を試料として採
取するための溶融金属試料採取装置は、種々のものが公
知であるが、例えば、図4(A)に示すように、側方の
流入開口1から溶融金属を流入せしめ下方へ流下せしめ
る流路2を形成する流入案内容器3と、前記流入案内容
器3の下部に連通路4を介して連通され前記溶融金属を
充填凝固せしめる試料採取室5を形成するカップ状の試
料採取容器6とを有するサンプラー7を具備したものが
公知である。
【0003】そこで、前記カップ状の試料採取容器6に
より採取された円柱状の凝固試料8は、該試料を直径方
向に切断すると共に、切断面を研磨し、該研磨面を発光
分光分析又は蛍光X線分析による分析に供される。
【0004】ところで、発光分光分析や蛍光X線分析で
は求められない成分や成分精度を必要とする場合は、こ
れとは別に、燃焼ガス分析等の分析方法が用いられる。
この燃焼ガス分析を行うためには、凝固試料8から分析
に必要な重量の金属片を抜取ることが必要である。
【0005】このため、従来では、図4(B)に示すよ
うに、円柱状の凝固試料8を直径方向に切断して得られ
た板状片9をパンチングして小ブロックサンプル10を
採取し、これを燃焼ガス分析に供することが行われてい
るが、作業が困難かつ煩雑であると共に、迅速に分析を
行い得ないという問題がある。
【0006】また、従来では、図4(C)に示すよう
に、円柱状の凝固試料8をドリル等で切削し、この切削
により得られた切粉11を所定重量となるように集めて
燃焼ガス分析に供することが行われているが、切削作業
が煩雑であるばかりか、重量調整が困難であり、万一、
重量調整を誤ると分析精度の信頼性を損なうという問題
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記問題は、発光分光
分析又は蛍光X線分析に供するための試料と、燃焼ガス
分析に供するための試料とを同時に採取できるサンプラ
ーを提供することにより解決できる。
【0008】この点について、本発明に至る前に設計し
たサンプラーを図5(A)に比較例として示している。
このサンプラー7は、側方の流入開口1から溶融金属を
流入せしめ下方へ流下せしめる流路2を形成する流入案
内容器3と、前記流入案内容器3の下部に連通路4を介
して連通され前記溶融金属を充填凝固せしめる試料採取
室5を形成する皿状の試料採取容器6とを構成し、前記
試料採取室5に連通する小室から成るサンプル室12を
前記流入案内容器3に形成している。
【0009】そこで、図5(B)に示すように、前記試
料採取室5により採取されたディスク状の凝固試料13
は、前記サンプル室12に対応する小サンプル14を連
設しているので、ディスク状の凝固試料13を発光分光
分析又は蛍光X線分析に用いると共に、小サンプル14
を燃焼ガス分析に用いることが可能である。即ち、小サ
ンプル14は、折損せしめることによりディスク状の凝
固試料13から分離され、燃焼ガス分析に供される。
【0010】然しながら、小サンプル14は、折損によ
りディスク状の凝固試料13から分離するに際し、折損
位置が不安定なため、分離後の小サンプル14に重量の
バラツキを生じる虞れがある。また、その折損後、ディ
スク状の凝固試料13に折損片が残存と、該凝固試料1
3を研磨するために自動研削機にチャックせしめる際、
折損片が所望のチャッキングを妨げるという問題があ
る。
【0011】更に、前記比較例では、常に、ディスク状
の凝固試料13と小サンプル14を一体とした凝固金属
が採取されるので、例えば、燃焼ガス分析を必要とせ
ず、ディスク状の凝固試料13だけを分析の目的とする
場合でも、該凝固試料13から小サンプル14を除去し
なければならない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決した溶融金属試料採取装置を提供するものであり、そ
の第一の手段として構成したところは、流入する溶融金
属を通過せしめる流路と、該流路を経て流入した溶融金
属を充填凝固せしめる試料採取室とを有するサンプラー
を具備した溶融金属試料採取装置において、前記流路の
内壁部に形成した凹部により、該流路を通過する溶融金
属の一部を充填凝固せしめる小ブロックサンプル採取室
を構成して成る点にある。
【0013】また、本発明が第二の手段として構成した
ところは、流入する溶融金属を通過せしめる流路と、該
流路を経て流入した溶融金属を充填凝固せしめる試料採
取室とを有するサンプラーを具備した溶融金属試料採取
装置において、前記流路の内壁部が、流路に臨んで配置
された保温材から成る内側壁部材と、該内側壁部材の外
側に重ねて配置された金属材から成る外側壁部材との分
解自在な積層体により構成され、前記内側壁部材に設け
た貫通孔により該貫通孔に臨む外側壁部材を底部とする
凹部を形成し、該凹部により流路を通過する溶融金属の
一部を充填凝固せしめる小ブロックサンプル採取室を構
成して成る点にある。
【0014】更に、本発明が第三の手段として構成した
ところは、側方の流入開口から溶融金属を流入せしめ下
方へ流下せしめる流路を形成する流入案内容器と、前記
流入案内容器の下部に連通路を介して連通され前記溶融
金属を充填凝固せしめる試料採取室を形成する試料採取
容器とを有するサンプラーを具備した溶融金属試料採取
装置において、前記流入案内容器の頂部に、流路に臨ん
で配置された保温材から成る内側壁部材と、該内側壁部
材の上側に重ねて配置された金属材から成る外側壁部材
とにより形成された分解自在な積層体を構成し、前記内
側壁部材に設けた貫通孔により該貫通孔に臨む外側壁部
材を底部とする凹部を形成し、該凹部により流路を通過
する溶融金属の一部を充填凝固せしめる小ブロックサン
プル採取室を構成して成る点にある。
【0015】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳述す
る。
【0016】(第1実施例)図1に示す第1実施例にお
いて、先端を下向きとする円筒状のプローブ本体21
は、紙管から成る複数の保護管22、23を内外嵌合し
て形成され、該プローブ本体21の先端に近傍して内部
にサンプラー24を収納している。
【0017】前記サンプラー24は、側方の流入開口2
5から溶融金属を流入せしめ下方へ流下せしめる流路2
6を形成する流入案内容器27と、該流入案内容器27
の下部に連通路28を介して連通され前記溶融金属を充
填凝固せしめる試料採取室29を形成するカップ状の試
料採取容器30とを、上下に配置し、前記連通路28を
形成する環状の仕切部材31を両容器27、30の間に
介装せしめることにより構成されている。
【0018】前記流入開口25には、セラミックスその
他の耐熱材により形成されたノズル部材32が設けら
れ、該ノズル部材32の開口はプローブ本体21の外周
に設けられた薄紙等の保護膜33により被覆されてい
る。
【0019】前記試料採取容器30は、鋼等の金属によ
り形成され、試料採取室29により円柱状の凝固試料を
採取するようにコップ形状とされている。また、前記仕
切部材31は、シェルモールドやセラミックス等の保温
材により形成するのが好ましいが、金属材により形成し
ても良い。
【0020】プローブ本体21の先端部は、セラミック
ス製の栓体34により閉塞され、溶融金属浴の温度を測
定するための温度測定素子35を設けている。
【0021】上記のような構成において、前記流入案内
容器27は、円筒壁部材36と、該円筒壁部材36の頂
部を閉塞する頂壁部材37により構成されている。前記
頂壁部材37は、流路26に臨んで配置された内側壁部
材38と、該内側壁部材38の上側に重ねて配置された
外側壁部材39とにより形成された分解自在な積層体を
構成し、前記内側壁部材38をシェルモールドやセラミ
ックス等の保温性を有しかつ崩壊容易な材質により形成
すると共に、前記外側壁部材39を鋼等の金属材により
形成している。尚、前記円筒壁部材36は、シェルモー
ルドやセラミックス等の保温材又は金属材により形成す
ることができる。
【0022】そこで、前記内側壁部材38には少なくと
も一つ、好ましくは複数個(図例では3個)の貫通孔4
0が設けられている。従って、これにより貫通孔40に
臨む金属製の外側壁部材39を底部41とする凹部が形
成され、該凹部により小ブロックサンプル採取室42が
形成されている。
【0023】上記構成に基づく第1実施例によれば、プ
ローブ本体21を溶鋼等の溶融金属に浸漬すると、該プ
ローブ本体21がスラグ層を通過して溶融金属浴中の所
定位置まで沈下した後、保護膜33が喪失してノズル部
材32を開口せしめ、流入開口25から流入する溶融金
属を流路26に流入せしめる。流入した溶融金属は、流
路26内で攪拌され、小ブロックサンプル採取室42に
溶融金属の一部を充填した後、流下し、連通路28を介
して試料採取室29に充填される。
【0024】小ブロックサンプル採取室42に浸入する
溶融金属は、内側壁部材38と外側壁部材39の間に形
成された微小な隙間をエア抜きとして該小ブロックサン
プル採取室42に好適に充填され、金属製の外側壁部材
39により形成された底部41により凝固を促進される
一方、保温材製の内側壁部材39により形成された貫通
孔40の周面においては凝固を促進されず、徐冷されな
がら凝固する。
【0025】そして、プローブ本体21を溶融金属から
引き上げると、流路26中の溶融金属は、流入開口25
から外部へ流出するので、図1(C)に示すように、流
路26は、円筒壁部材36の内面に付着した少量を除い
ては溶融金属を残存せしめず空洞とされ、この際、頂壁
部材37を構成する保温材製の内側壁部材38の下面に
は溶融金属を付着しないので、小ブロックサンプル採取
室42に充填された溶融金属は、不要な金属を連設する
ことのない独立したブロックサンプル43として採取さ
れる。
【0026】プローブ本体21を溶融金属から引き上げ
た後、試料採取室29に充填凝固された凝固試料44
は、試料採取容器30から取り出され、発光分光分析又
は蛍光X線分析に供される。
【0027】一方、小ブロックサンプル採取室42に充
填凝固されたブロックサンプル43は、そこから取り出
され、燃焼ガス分析に供される。図例の場合、採取され
た複数個のブロックサンプル43は、予備サンプルとし
て用いることができる。
【0028】ブロックサンプル43の取り出しに際して
は、頂壁部材37を円筒壁部材36から分離すると共
に、分解自在な積層体を構成した内側壁部材38と外側
壁部材39を相互に分離することができるので、分離さ
れた内側壁部材38の貫通孔40からブロックサンプル
43を容易に取り出すことができる。この際、前述のよ
うに内側壁部材38をシェルモールド等の崩壊容易な材
質により形成しておけば、該内側壁部材38を破壊する
ことによりブロックサンプル43の取り出し作業が更に
容易となる。
【0029】そして、取り出されたブロックサンプル4
3は、小ブロックサンプル採取室42の形状及び容積に
対応して成形され、所定の通り、定形及び定量のものと
されているので、そのまま燃焼ガス分析に供することが
できる。例えば、小ブロックサンプル採取室42の容積
は、ブロックサンプル43の重量が0.3〜2.0gの
範囲で定められた定量のものとなるように設定されてい
る。
【0030】(第2実施例)図2は、第2実施例を示し
ており、プローブ本体21に関する構成は、上記第1実
施例と同様であるから、図1と同じ符号で示している。
【0031】前記サンプラー24は、ノズル部材32に
より構成された側方の流入開口25から溶融金属を流入
せしめ下方へ流下せしめる流路26を形成する流入案内
容器27と、該流入案内容器27の下部に連通路28を
介して連通され前記溶融金属を充填凝固せしめる試料採
取室29を形成する試料採取容器30とを上下に配置し
て構成されており、この点は、上記第1実施例と同様で
ある。
【0032】この第2実施例において、前記流入案内容
器27は、シェルモールドやセラミックス等の保温材又
は金属材により、円筒壁部36aと底壁部31aを一体
に形成し、該底壁部31aに連通路28を開設してい
る。また、前記試料採取容器30は皿状に形成され、浅
く形成された試料採取室29によりディスク状の凝固試
料44を採取することができる。
【0033】上記第1実施例と同様に、流入案内容器2
7は、円筒壁部36aの頂部を頂壁部材37により閉塞
されている。この頂壁部材37は、流路26に臨んで配
置された内側壁部材38と、該内側壁部材38の上側に
重ねて配置された外側壁部材39とにより形成された分
解自在な積層体を構成し、前記内側壁部材38をシェル
モールドやセラミックス等の保温性を有しかつ崩壊容易
な材質により形成すると共に、前記外側壁部材39を鋼
等の金属材により形成している。そして、前記内側壁部
材38には少なくとも一つ、好ましくは複数個(図例で
は3個)の貫通孔40が設けられている。従って、これ
により貫通孔40に臨む金属製の外側壁部材39を底部
41とする凹部が形成され、該凹部により小ブロックサ
ンプル採取室42が形成されている。
【0034】上記構成に基づく第2実施例の作用は、第
1実施例について前述したところと同様であるので、前
述の説明を援用する。
【0035】(その他の実施例)小ブロックサンプル採
取室42は、図3に示すような種々の実施態様を採用す
ることが可能である。
【0036】図3(A)は、小ブロックサンプル採取室
42の第1例を示しており、頂壁部材37を構成する分
離自在な内側壁部材38と外側壁部材39のうち、内側
壁部材38に開設された貫通孔40が、軸方向に同径と
なる孔に形成されている。この実施態様によれば、溶融
金属が貫通孔40に進入すると速やかに底部41により
冷却凝固し、内側壁部材38と外側壁部材39の間の隙
間を閉塞するので、小ブロックサンプル採取室42に充
填された溶融金属は落下しない。
【0037】図3(B)は、小ブロックサンプル採取室
42の第2例を示しており、内側壁部材38に開設され
た貫通孔40が、底部41の近傍から開口縁に向けて次
第に径小となるテーパ孔に形成され、該採取室42に充
填された溶融金属の凝固前の脱落防止を確実に行う。
【0038】図3(C)は、小ブロックサンプル採取室
42の第3例を示しており、内側壁部材38に開設され
た貫通孔40が、底部41の近傍に大径部40aを形成
する一方、開口部分を異径段部40bを介して小径部4
0cに形成しており、これにより、該採取室42に充填
された溶融金属の凝固前の脱落防止に寄与する。
【0039】図3(D)は、小ブロックサンプル採取室
42の第4例を示しており、内側壁部材38を分解自在
な内層部材38aと外層部材38bとにより形成し、内
外層部材38a、38bに貫通して貫通孔40を開設す
るに際し、外層部材38bにおいては大径部40aを形
成する一方、内層部材38aにおいては小径部40cを
形成している。これによれば、異径の貫通孔40を形成
することが容易であり、しかも、該採取室42に充填さ
れた溶融金属の凝固前の脱落防止を確実ならしめること
ができる。
【0040】図3(E)ないし(H)は、小ブロックサ
ンプル採取室42を構成する貫通孔40の孔形状を例示
しており、(E)は円形、(F)は長円形、(G)は四
角形、(H)は三角形を例示しているが、これに限定さ
れることなく、種々の形状を採用し得ることは勿論であ
る。
【0041】本発明が図示実施例に限定されないことは
いうまでもなく、種々の設計変更を行うことが自由であ
る。例えば、上記第1実施例及び第2実施例は、何れ
も、小ブロックサンプル採取室42を流入案内容器27
の頂壁部材37に形成したが、本発明の小ブロックサン
プル採取室42は、該採取室42により採取されたブロ
ックサンプル43に不要な金属を連設状に付着せしめな
い個所であれば、流路26の内壁部の任意の個所に設け
ることが可能である。また、図示実施例では、側方の流
入開口25から流入した溶融金属を上方の流路26から
下方の試料採取室29に流下せしめる所謂側注式のサン
プラーを示したが、下端の流入開口から溶融金属を流入
せしめ上方に向けて流路から試料採取室へと流動させる
所謂下注式のサンプラーにおいても、溶融金属が滞留せ
ず通過せしめられる流路の内壁部に、凹部から成る小ブ
ロックサンプル採取室を形成することにより、本発明を
実施することが可能である。
【0042】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、試料
採取室29により凝固試料44を採取すると同時に、小
ブロックサンプル採取室42によりブロックサンプル4
3を採取することができるので、一つのサンプラー24
により、発光分光分析又は蛍光X線分析に供するための
凝固試料44と、燃焼ガス分析に供するためのブロック
サンプル43を同時に採取することができる。
【0043】特に、試料採取室29と小ブロックサンプ
ル採取室42は、一つのサンプラー24において別個独
立に形成されているので、凝固試料44とブロックサン
プル43を分離独立状態で採取することができ、上述し
た比較例(図5)のような分離作業を要することなく、
それぞれを随時、分析に供し得る便利があり、しかも、
ブロックサンプル43は、流路26の内壁部に形成した
凹部から成る小ブロックサンプル採取室42を所定の形
状と容積に設定しておくことにより、定形かつ定量下で
採取できるため、従来例(図4)のような重量調整を必
要としないばかりか、比較例のような重量のバラツキを
生じる虞れもなく、精度の高いブロックサンプル43を
迅速容易に採取できるという効果がある。
【0044】請求項2に記載の本発明によれば、凹部か
ら成る小ブロックサンプル採取室42が、底部41を金
属材により形成する一方、周面を保温材により形成した
構成であるから、該採取室42に充填された溶融金属
が、底部41において冷却を促進されるので、該採取室
42からの脱落防止を図りながら、該採取室42に好適
に充填される。
【0045】特に、小ブロックサンプル採取室42を形
成すべき流路26の内壁部を、流路26に臨んで配置さ
れた保温材から成る内側壁部材38と、該内側壁部材3
8の外側に重ねて配置された外側壁部材39とにより構
成し、前記内側壁部材38に設けた貫通孔40により小
ブロックサンプル採取室42を構成する凹部を形成せし
めた構成であるから、前述のような底部41を金属材、
周面を保温材とした採取室42を容易に形成することが
でき、しかも、該採取室42の開口部を取り囲む内壁面
が保温材から成るため、溶融金属を該内壁面に付着凝固
せしめることがなく、不要金属を連設状に付着せしめな
い独立した所定形状のブロックサンプル43の採取を可
能とする。
【0046】そして、前記内側壁部材38と外側壁部材
39による積層体は、分解自在に構成しているので、採
取後のブロックサンプル43を小ブロックサンプル採取
室42から取り出すに際し、内側壁部材38を破壊し、
内外側壁部材38、39を分離することにより、取り出
し作業を容易ならしめる効果がある。
【0047】請求項3に記載の本発明によれば、所謂側
注式のサンプラーにおいて、流路26の頂部に形成した
下向きの凹部により小ブロックサンプル採取室42を構
成し、該採取室42を流入開口25よりも上位に配置し
ているので、流入後に流路26で攪拌される溶融金属を
採取室42に捕捉せしめつつ充填する一方、その余の溶
融金属は、該採取室42の周囲に付着せしめることなく
外部に流出せしめることができ、不要金属を連設状に付
着することのない独立した所定形状のブロックサンプル
43の採取を可能とする。
【0048】特に、何よりも、従来の側注式のサンプラ
ーに対して、頂壁部材37だけを取り替え、貫通孔40
を開設した内側壁部材38と金属製の外側壁部材39と
の積層体から成る頂壁部材37を設置することにより、
他の部材はそのままとして本発明を実施することができ
るので、低コストで容易に実施できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例を示しており、
(A)は溶融金属試料採取装置を組み込んだプローブを
示す断面図、(B)は溶融金属試料採取装置を構成する
サンプラーを示す分解斜視図、(C)は凝固試料及びブ
ロックサンプルを採取した状態のサンプラーを示す断面
図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例を示しており、
(A)は溶融金属試料採取装置を組み込んだプローブを
示す断面図、(B)は溶融金属試料採取装置を構成する
サンプラーを示す分解斜視図、(C)は凝固試料及びブ
ロックサンプルを採取した状態のサンプラーを示す断面
図である。
【図3】図3は、小ブロックサンプル採取室を例示して
おり、(A)は第1例を示す拡大断面図、(B)は第2
例を示す拡大断面図、(C)は第3例を示す拡大断面
図、(D)は第4例を示す拡大断面図であり、(E)
(F)(G)(H)はそれぞれ小ブロックサンプル採取
室を構成する孔形状を例示した平面図である。
【図4】図4は、従来例を示しており、(A)はサンプ
ラーの断面図、(B)は凝固試料から燃焼ガス分析用の
試料を形成するための一つの方法を示す斜視図、(C)
は他の方法を示す斜視図である。
【図5】図5は、比較例を示しており、(A)はサンプ
ラーの断面図、(B)は採取された凝固試料を示す斜視
図である。
【符号の説明】 21 プローブ本体 24 サンプラー 25 流入開口 26 流路 27 流入案内容器 28 連通路 29 試料採取室 30 試料採取容器 37 頂壁部材 38 内側壁部材 39 外側壁部材 40 貫通孔 41 底部 42 小ブロックサンプル採取室 43 ブロックサンプル 44 凝固試料
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−120455(JP,A) 特開 昭51−62780(JP,A) 特開 平4−359152(JP,A) 特開 昭61−201164(JP,A) 実開 平2−39157(JP,U) 実開 平6−87867(JP,U) 実開 平6−10863(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入する溶融金属を通過せしめる流路
    と、該流路を経て流入した溶融金属を充填凝固せしめる
    試料採取室とを有するサンプラーを具備した溶融金属試
    料採取装置において、 前記流路の内壁部に形成した凹部により、該流路を通過
    する溶融金属の一部を充填凝固せしめる小ブロックサン
    プル採取室を構成して成ることを特徴とする溶融金属試
    料採取装置。
  2. 【請求項2】 流入する溶融金属を通過せしめる流路
    と、該流路を経て流入した溶融金属を充填凝固せしめる
    試料採取室とを有するサンプラーを具備した溶融金属試
    料採取装置において、 前記流路の内壁部が、流路に臨んで配置された保温材か
    ら成る内側壁部材と、該内側壁部材の外側に重ねて配置
    された金属材から成る外側壁部材との分解自在な積層体
    により構成され、前記内側壁部材に設けた貫通孔により
    該貫通孔に臨む外側壁部材を底部とする凹部を形成し、
    該凹部により流路を通過する溶融金属の一部を充填凝固
    せしめる小ブロックサンプル採取室を構成して成ること
    を特徴とする溶融金属試料採取装置。
  3. 【請求項3】 側方の流入開口から溶融金属を流入せし
    め下方へ流下せしめる流路を形成する流入案内容器と、
    前記流入案内容器の下部に連通路を介して連通され前記
    溶融金属を充填凝固せしめる試料採取室を形成する試料
    採取容器とを有するサンプラーを具備した溶融金属試料
    採取装置において、 前記流入案内容器の頂部に、流路に臨んで配置された保
    温材から成る内側壁部材と、該内側壁部材の上側に重ね
    て配置された金属材から成る外側壁部材とにより形成さ
    れた分解自在な積層体を構成し、前記内側壁部材に設け
    た貫通孔により該貫通孔に臨む外側壁部材を底部とする
    凹部を形成し、該凹部により流路を通過する溶融金属の
    一部を充填凝固せしめる小ブロックサンプル採取室を構
    成して成ることを特徴とする溶融金属試料採取装置。
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