JPH0725692Y2 - 分析試料採取兼用凝固温度測定装置 - Google Patents

分析試料採取兼用凝固温度測定装置

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JPH0725692Y2
JPH0725692Y2 JP1989136722U JP13672289U JPH0725692Y2 JP H0725692 Y2 JPH0725692 Y2 JP H0725692Y2 JP 1989136722 U JP1989136722 U JP 1989136722U JP 13672289 U JP13672289 U JP 13672289U JP H0725692 Y2 JPH0725692 Y2 JP H0725692Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、製錬製鋼工程における溶鋼や溶銑等の溶融金
属中の炭素成分や、その他溶融金属の含有元素の測定を
する為に使用する分析試料採取兼用凝固温度測定装置に
関する。
〔従来の技術〕
製錬製鋼工程にある溶融金属の成分構成を知るために、
処理中の転炉や取鍋内にプローブを浸漬してプローブ内
に設けた採取容器に溶融金属を流入させ、該流入金属の
凝固温度を測定することにより溶融金属中の炭素成分の
含有比率を推定した後、該採取容器内で固化した金属塊
を取り出してこれを分光分析用の試料となし、溶融金属
中の各種元素の含有比率を測定することが従来より行わ
れている。
例えばこれに用いる装置としては、第10図で示すものが
知られている。この装置は多重紙管aで外装されたプロ
ーブ本体Aの先端に測温体bを耐火材cで埋設固定し、
且つプローブ長さ方向においてプローブ先端からやや離
間した位置の多重紙管外側面に多重紙管aを貫通して流
入口dを開設するとともに、該流入口dの形成位置に対
応する紙管内部の空間には脱酸室e及び採取室fを有す
る採取容器gを内装し、且つ採取室f内部には測温素子
hを内設した構成としている。
そしてこの装置では、プローブ先端の測温体bにより溶
融金属を測温すると同時に多重紙管aにおける外装紙管
iを溶融金属の熱により燃焼させて流入口dを開口さ
せ、該流入口dから溶融金属を採取室内に導入して溶融
金属の凝固温度を測定素子hを用いて測定し、その後、
採取室内で固化した金属塊を取り出してこれを分光分析
用の試料として用いている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、この種のプローブは製造コスト上の理由か
ら、一つの採取容器gに分析試料採取容器と凝固温度測
定用採取容器を兼用させ、且つ採取容器gの流入口dは
紙管側部に開設して側部流入型採取容器としているが、
これら構成に起因する多くの問題点が存在していた。
即ち、分析試料は急冷固化させることが好ましいのに対
し、凝固温度の測定は平衡点の検出の確実化という観点
からは徐冷によって行うのが好ましく、この為分析試料
を採取するには採取容器は小容積であることが好ましい
のに対し、凝固温度を測定するには採取容器は大容積で
あることが好ましいという相反した設計思想がある。し
かしながら、従来は分析試料の採取と凝固温度の測定は
同一の採取容器を用いて行っている為に、それぞれの設
計思想を採取容器の設計に反映させることができず、分
析試料採取容器若しくは凝固温度測定用採取容器のいず
れか一方の設計思想を犠牲にせざるを得ないという問題
があった。
又、側部流入式である為、流入口からの試料採取時に外
装紙管の燃焼炭化物が流入口から採取室内に巻き込みこ
とがあり、試料中の炭素含有量の値が実際より多くなる
ことがある上に、流入口を形成する為には外紙管jに開
設された流入用孔部kと内紙管lに開設された流入用孔
部mを穴合わせした上で口金nを嵌合して行わなければ
ならないが、この作業は煩雑で多大の手間を要し、従来
より製造工程の簡略化を阻害する大きな原因となってい
た。
更に、この種のプローブから分光分析用試料を得るに
は、プローブ本体を折曲破砕した上で、採取容器内の凝
固試料を取り出し、次いで分光分析用の面を得る為にカ
ッターを用いて採取試料を切断し、最後に切断端面を研
磨処理するという煩雑な工程を経る必要があり、多大の
労力を要するばかりか試料を得る迄に長時間を要し、分
析結果を操業条件に即座に反映させることができないと
いう問題があった。
そして、採取容器gはプローブ先端に配置された測温体
bから離間した位置に配置している為に、プローブを組
立る際には、採取容器gと測温体bという2部品をそれ
ぞれ個別にプローブ内所定位置に取付ける必要があり、
組立作業の効率化がはかれない問題もあった。
本考案はかかる現況に鑑みてなされたものであり、高精
度な成分測定が可能であるとともに、分析用試料の取り
出しも容易であり、加えてプローブの組立工程も短縮で
きる分析試料採取兼用凝固温度測定装置を提供せんとす
るものである。
〔課題を解決する為の手段〕
上記課題を解決した本考案の要旨は、プローブ先端部に
近接配置した分析試料採取容器と凝固温度測定用採取容
器を鋳物砂又は多孔性セラミックスよりなる耐熱保持部
材で一体的に保持するとともに、分析試料採取容器の流
入孔及び凝固温度測定用採取容器から延設された試料導
入管の導入孔を共にプローブ先端面に開設したことを特
徴とする点にある。
プローブ先端部に近接配置する分析試料採取容器と凝固
温度測定用採取容器との具体的配置関係は、両容器をプ
ローブ径方向に並設することも可能であるが、分析試料
採取容器を先端側となし、凝固温度測定用採取容器をプ
ローブ長さ方向基端側に位置をずらせて配置し、凝固温
度測定用採取容器への溶融金属の導入を分析試料採取容
器側方に配置した試料導入管を用いて行うことが好まし
い。
又、凝固温度測定用採取容器を設けず、耐熱保持部材内
における分析試料採取容器に近接する位置に凝固温度測
定用空間を直接形成してもよい。
〔作用〕 このような構成の本装置を使用するには、先ずプローブ
本体を測定対象である溶融金属中に浸漬させてプローブ
先端面を溶融金属中の一定深さに位置づける。プローブ
先端面には分析試料採取容器の流入孔及び試料導入管の
導入孔が開口しているので、分析試料採取容器及び凝固
温度測定用採取容器内に溶融金属が流入して両容器内は
溶融金属によって満たされる。溶融金属の採取が完了す
ればプローブを引き上げながら、この過程で採取試料を
凝固させる。本装置において分析試料採取容器は分析試
料採取専用であることから小容積に設計され、他方、凝
固温度測定用採取容器は凝固温度測定専用であることか
ら、大容積に設計されている。したがって分析試料採取
容器内に流入した溶融金属は急冷されて分光分析に適し
た凝固試料が作製され、他方凝固温度測定用採取容器内
の溶融金属は徐冷されながらその過程で凝固温度が測定
される。
そして溶融金属が完全に凝固した段階で分析用試料を取
り出すのであるが、特に耐熱保持部材として鋳物砂を用
いたときは分析試料採取容器を保持している鋳物砂は溶
融金属によって加熱されたことで極めて脆くなっている
ので、プローブを落下させてプローブ先端に衝撃を加え
るだけで簡単に取り出すことができるのである。
又、凝固温度測定用採取容器をプローブの長さ方向にお
いて分析試料採取容器の後方に位置をずらせて配置した
ときには、凝固温度測定用採取容器の容積はプローブ径
の範囲内で最大限に大きくすることができるので、凝固
温度の検出は一層容易となる。
〔実施例〕
次に本考案の詳細を図示した実施例に基づき説明する。
第1図は本考案の分析試料採取兼用凝固温度測定装置の
一実施例を示す要部断面説明図である。
図中Aは内紙管1、外紙管2及び外装紙管3の三層から
なる多重紙管4によって外装されたプローブ本体であ
り、プローブ本体Aの先端側には分光分析用試料を採取
する為の分析試料採取容器5がその流入孔6をプローブ
本体先端面から突出させた状態で内装され、且つプロー
ブ長さ方向における前記分析試料採取容器5の後方(図
中右)位置には測温体本体7を背後に配置するとともに
内部に該測温体本体7から突出形成した測温素子8を配
置した凝固温度測定用採取容器9を配置している。図中
10は石英等からなる試料導入管であり、該試料導入管10
は分析試料採取容器5の側方に配置され、一端をプロー
ブ先端面から外方へ突出させて先端に導入孔11を開設す
るとともに他端は凝固温度測定用採取容器内に挿入する
ことで凝固温度測定用採取容器内への試料導入を可能と
している。又、図中12として示すものは溶融金属測温用
の測温体であり、図例のものはスラグ通過用の鉄キャッ
プ13を外装した状態を示している。
分析試料採取容器5の流入孔6及び試料導入管10の導入
孔11にはそれぞれ鉄板14に厚紙15を積層して構成したス
ラグ通過用のキャップ16をそれぞれ外装している。
測温体12、分析試料採取容器5及び凝固温度測定用採取
容器9並びに試料導入管10は鋳物砂又は多孔性セラミッ
クスよりなる耐熱保持部材17によって一体的に保持さ
れ、プローブ組立作業時には測温体12、分析試料採取容
器5及び凝固温度測定用採取容器9並びに試料導入管10
は予め一体化された単一ユニットとして取り扱われる。
又、第2図として示す如く凝固温度測定用採取容器を用
いず、耐熱保持部材内に凝固温度測定用空間9Aを直接形
成してもよい。分析試料採取容器5及び凝固温度測定用
採取容器9はプローブ本体に組み込む際に一体化されて
いればよく、例えば第3図に示す如く測温体12、分析試
料採取容器5及び試料導入管10を鋳物砂又は多孔性セラ
ミックスよりなる耐熱保持部材17aで一体的に保持した
ものと、凝固温度測定用採取容器9を鋳物砂又は多孔性
セラミックスよりなる耐熱保持部材17bで保持したもの
とを別途作製しておき、これらを適宜組立てることによ
って予め分析試料採取容器5及び試料導入管10並びに凝
固温度測定用採取容器9が一体化された単一ユニットを
構成しておき、該単一ユニットをプローブ組立時にプロ
ーブ本体に組み込むようにしてもよい。
又、図示しないが凝固温度測定用空間9A及び分析試料採
取容器5を収容する為の空間を形成した耐熱保持部材17
の一体物を縦方向に二分割したものを作成し、これに分
析試料採取容器9並びに試料導入管10を組み込んだう
え、分割した耐熱保持部材17を貼り合わせて一体化して
もよい。
分析試料採取容器5の形状は採取試料に合わせて適宜選
択されるが、例えば第4図に示す如く側面にガス抜孔18
が開設された小容積の割り型タイプのディスク状容器を
用いることが好ましく、このような容器を用いれば小容
積である故に急冷が可能となり、しかもディスク状の試
料を得ることができるので取り出した試料に簡単な研磨
処理を施すだけで分光分析用の試料として即座に用いる
ことができ、分析時間の大幅な短縮が図れる。
凝固温度測定用採取容器9としては大容積であって且つ
凝固温度の検出が容易なものを用いることが好ましく、
例えば第1図に示すように鋳物砂製の側壁19を有する円
筒体を用いることができる。
凝固温度測定用採取容器9への試料導入管10の挿入は、
第5図に示すように、試料導入管端部20が測温素子8の
温接点21の形成位置よりも内奥側(第5図では図中上
側)となるようにして行うことが好ましく、このように
すれば凝固温度測定用採取容器内の溶融金属の凝固が不
充分な状態でプローブを溶融金属中から引き上げた場合
であっても、試料導入管端部20より下方に位置する溶融
金属が試料導入管10を通じてプローブ外部に流出するこ
とはないから、温接点21を溶融金属中に存在させ続ける
ことが可能となり、溶融金属試料の採取量不足に起因し
た測定不良が発生することを完全に防止できるのであ
る。
又、凝固温度測定用採取容器内の採取試料の流出を防止
する為に第6図に示す如く、試料導入管10の両端若しく
は一端に筒状の冷やし金22を外嵌することも好ましい。
特に両端に冷やし金を設けたときには試料導入管内で凝
固した試料をピン状試料として用いることができ、分析
試料採取容器5によって採取されるディスク状試料と共
に分析試料として用いることができる。
第7図として示すものは本考案の他の実施例であり、凝
固温度測定用採取容器9aを分析試料採取容器5のプロー
ブ径方向側方に隣接配置した場合である。この場合、凝
固温度測定用採取容器9aの側部位置には分析試料採取容
器5が存在することから凝固温度測定用採取容器9aの径
方向断面積を大きくすることには限界がある。しかしな
がら、本願考案においては分析試料採取容器と凝固温度
測定用採取容器とは別体であり、凝固温度測定用採取容
器の形状は自由に設計できるから、この場合は例えば第
9図に示す如く横断面形状を扇形等となした凝固温度測
定用採取容器9bを用いることとすれば、その容積を大き
くすることができるのである。
ところで、従来のプローブは第10図に示す如く、測温体
bの配設位置からプローブ基端側(第10図中右)に向か
う途中経路に熱容量の大きな採取容器gが存在する為
に、前記測温素子hから導出されたリード線pは内紙管
lと外紙管jの間を通過させて採取室からの熱伝導を内
紙管lの断熱性により遮断する必要があり、この為にこ
そプローブの外装部材に多重紙管を用いる必要があった
が、本考案の装置では測温素子8の背後位置には採取室
等の熱源は存在しないのでリード線を保護する為に多重
紙管を用いる必要性はない。したがって第2図及び第8
図に示す如く、単紙管1aを用いることができ、プローブ
構造の簡略化がはかれる。そして測温体12から導出され
るリード線の配設は耐熱保持部材17の外周面に溝を形成
し、この中を挿通させることによって行うことができ
る。
このようにして構成される本装置を使用するには、転炉
や取鍋内の溶鋼や溶銑等の溶融金属上方に位置づけた本
装置を降下させて、プローブ先端を溶融金属中に没入さ
せる。プローブ先端は先ずスラグ層を通過するが、導入
孔11及び分析試料採取容器5の流入孔6並びに測温体12
にはスラグ通過用キャップが外装されている為、スラグ
の流入は防止される。次いでプローブ先端が溶融金属内
一定深さに位置づけられると各キャップは溶融金属の熱
によって燃焼若しくは溶失する。キャップの燃焼は外装
部材である厚紙15が完全に焼失した後、鉄板14の溶融が
開始されるから、試料導入管内や分析試料採取容器内に
厚紙15の燃焼炭化物が流入することはない。又、外装紙
管3も溶融金属の熱によって燃焼してプローブ側方に燃
焼炭化物を飛散させるが、導入孔11及び流入孔6はプロ
ーブ先端面に開口しているから、これら燃焼炭化物を巻
き込むこともないのである。
キャップ16が消失すれば導入孔11及び流入孔6から溶融
金属が流入して凝固温度測定用採取容器内及び分析試料
採取容器内に溶融金属が満たされる。分析試料採取容器
5への溶融金属の流入は分析試料採取容器側壁に形成さ
れたガス抜孔18から容器内のガスを排出しながら行わ
れ、容器内に流入した溶融金属は該容器が鉄製である上
に容積が小さく設定されていることから急激に冷却さ
れ、分光分析に適した試料が作製される。
他方、導入孔11から流入した溶融金属は試料導入管内通
路を通じて凝固温度測定用採取容器内に導入されるが、
凝固温度測定用採取容器9の側壁は鋳物砂から形成して
いるので、容器内のガスは鋳物砂の気孔を通じてプロー
ブ外部に自然排気される。又、凝固温度測定用採取容器
は側壁が鋳物砂から形成されていることに加えて、大容
積に設計されているから該容器内の溶融金属は緩やかに
徐冷され、この徐冷過程で凝固温度の測定がなされる。
又、第2図及び第8図に示す如く凝固温度測定用空間9A
を耐熱保持部材内に直接形成したときには、凝固温度測
定用空間9Aの内壁は耐熱保持部材によって形成されるこ
とになるが、耐熱保持部材としては鋳物砂又は多孔性セ
ラミックスを用いているので凝固温度測定用空間内のガ
スの排気は内壁を通じてなされる。
次いで、溶融金属から引き上げられたプローブを適宜形
状となした受台上に落下させてプローブ先端部に衝撃を
与え、分析試料採取容器5を取り出す。分析試料採取容
器5は耐熱保持部材17によって保持されているが、特に
耐熱保持部材17として鋳物砂を用いたときには鋳物砂は
溶融金属の熱により脆化しており、落下衝撃を与えれば
分析試料採取容器5を保持している鋳物砂は崩れるので
分析試料採取容器5は簡単に取り出せる。そして取り出
した分析試料採取容器5を割り型の接合部より二つ割り
にして内部の凝固試料を取り出した上、表面を簡易に研
磨して分光分析用試料として用いるものである。本実施
例の分析試料採取容器5はディスク形状としているので
取り出した試料は簡単な表面研磨を施すだけでそのまま
分光分析用試料として用いることができ、分析時間の大
幅な短縮が可能である。
このように本願考案の分析試料採取兼用凝固温度測定装
置は凝固温度測定用採取容器9と分析試料採取容器5と
を別々に設けたので、凝固温度測定用採取容器9は大容
積となして溶融金属の徐冷を可能となし、他方分析試料
採取容器5は小容積となして溶融金属の急冷を可能にで
きる。又、それぞれの容器を形成する素材もそれぞれの
用途に適したものを自由に選択することができる。そし
て分析試料採取容器5の素材として鉄を用い且つ凝固温
度測定用採取容器9の素材として鋳物砂を用いることと
すれば分光分析用試料の冷却速度をより急速にでき、
又、ガス抜孔を別途設けなくても凝固温度測定用採取容
器内の残留ガスの排出を鋳物砂の気孔を通じて行うこと
もできる。
又、凝固温度測定用採取容器として鉄管を用いる必要の
ないことから、凝固温度測定用採取容器の存在を排除
し、凝固温度測定用空間を耐熱保持部材内に直接形成す
ることも可能となり装置の組立が大幅に簡略化する。
又、凝固温度測定用採取容器内空間に連通する試料導入
管10の導入孔11及び分析試料採取容器5の流入孔6は共
にプローブ先端面に設けたので、紙管の燃焼炭化物をこ
れら容器内に巻き込むおそれはなく、高精度な測定が可
能となる、しかも多重紙管側壁に流入口を開設する必要
がないので従来のように内紙管と外紙管の流入用孔部の
穴合わせをする必要もない。
又、プローブを外装する紙管として単紙管を用いたとき
には、プローブの組立が容易となる上にコストの低減が
はかれ、加えてプローブの軽量化も可能となって取り扱
いが容易となる。
又、分析試料採取容器5及び凝固温度測定用採取容器9
は耐熱保持部材17で一体化した上で、プローブ本体に収
納しているからプローブの組立も容易であり組立作業の
効率化がはかれる。そして耐熱保持部材として鋳物砂を
用いたときにはプローブに落下衝撃を与えるだけで分析
試料採取容器5を取り出すことができる。
そして分析試料採取容器5としてディスク状のものを用
いたときには分析試料採取容器5から取り出した試料は
簡単に研磨するだけで分光分析に供することができる。
又、凝固温度測定用採取容器と分析試料採取容器をプロ
ーブ径方向において隣接配置したときには測温体の背後
には大容量の熱源は存在しないのでリード線を熱から保
護する必要がなくなり、多重紙管を用いる必要もなくな
る。
又、凝固温度測定用採取容器内への試料導入管10の挿入
をその端部が測定素子8の温接点位置よりも内奥側とし
たときには、プローブ引き上げ時に凝固温度測定用採取
容器内の溶融金属が流出することがあったとしても温接
点21は常に溶融金属中に位置づけておくことができるの
で試料不足に起因した測定不良が発生することはない。
更に、試料導入管10の両端に筒状の冷やし金22を外嵌し
たときには試料導入管10からの溶融金属の流出を防止で
きるとともにピン状試料の採取も可能となる。
〔考案の効果〕
本考案の分析試料採取兼用凝固温度測定装置はプローブ
先端部に近接配置した分析試料採取容器と凝固温度測定
用採取容器を鋳物砂又は多孔性セラミックスよりなる耐
熱保持部材で一体的に保持するとともに、分析試料採取
容器の流入孔及び凝固温度測定用採取容器から延設した
試料導入管の先端開口を共にプローブ先端面に開設して
なるから、凝固温度測定用採取容器は大容積となし且つ
徐冷効果のある素材を用いることができるので溶融金属
の徐冷が可能となり、他方、分析試料採取容器は小容積
となり且つ急冷効果のある素材を用いることができるの
で溶融金属の急冷が可能となって溶融金属中の炭素量の
高精度な測定及び分光分析に適した試料入手が可能とな
る。
又、凝固温度測定用採取容器及び分析試料採取容器への
溶融金属の導入は共にプローブ先端面から行うこととし
たので、従来のように紙管の燃焼炭化物を採取試料内に
巻き込むことはなく測定精度を一層高めることができ、
しかも多重紙管の側壁に流入口を開設する必要もないの
で、内紙管及び外紙管にそれぞれ形成した流入用孔部の
穴合わせも不要となる。
又、プローブを外装する紙管として単紙管を用いること
が可能となる。そして単紙管を用いたときには組立が容
易となる上にコストの低減がはかれ、加えてプローブの
軽量化が可能となって取り扱いが容易となる。
更に、凝固温度測定用採取容器と分析試料採取容器とを
一体的にプローブ先端側に形成していることから、プロ
ーブの組立が容易であり、しかもその保持を鋳物砂で行
った場合は、分析試料採取容器の取り出しもプローブに
落下衝撃を与えるだけで行うことができる。
又、分析試料採取容器と凝固温度測定用採取容器とをプ
ローブ長さ方向にその位置をずらせて配置したときに
は、凝固温度測定用採取容器の容積をプローブ径の範囲
内で最大限に大きく設定することが可能となり、凝固温
度の測定は一層容易となる。
又、凝固温度測定用採取容器を設けず耐熱保持部材内に
凝固温度測定用空間を直接形成することも可能であり、
この場合は凝固温度測定用採取容器を別途形成する必要
がなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかる分析試料採取兼用凝固温度測定
装置の一実施例を示す要部断面説明図、第2図は同装置
の他の実施例であり、耐熱保持部材内に凝固温度測定用
空間を直接形成し且つ紙管として単紙管を用いた場合の
要部断面説明図、第3図は同装置における凝固温度測定
用採取容器と分析試料採取容器との一体化関係の他の態
様を示す要部断面説明図、第4図は同装置における分析
試料採取容器の一例を示す拡大斜視図、第5図は同装置
における凝固温度測定用採取容器の他の態様を示す要部
断面説明図、第6図は同装置における試料導入管の他の
態様を示す断面説明図、第7図及び第8図は本考案にか
かる分析試料採取兼用凝固温度測定装置の他の実施例を
示す要部断面説明図、第9図は同装置における凝固温度
測定用採取容器の他の態様を示す説明図、第10図は従来
例である。 a:多重紙管、b:測温体、c:耐火材、d:流入口、e:脱酸
室、f:採取室、g:採取容器、h:測温素子、i:外装紙管、
j:外紙管、k:流入用孔部、l:内紙管、m:流入用孔部、n:
口金、A:プローブ本体、1:内紙管、2:外紙管、3:外装紙
管、4:多重紙管、5:分析試料採取容器、6:流入孔、7:測
温体本体、8:測温素子、9:凝固温度測定用採取容器、1
0:試料導入管、11:導入孔、12:測温体、13:鉄キャッ
プ、14:鉄板、15:厚紙、16:キャップ、17:耐熱保持部
材、18:ガス抜孔、19:側壁、20:試料導入管端部、21:温
接点、22:冷やし金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩村 洋志 大阪府高槻市南総持寺町5番 (56)参考文献 特開 昭49−76577(JP,A) 実開 昭53−74286(JP,U)

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プローブ先端部に近接配置した分析試料採
    取容器と凝固温度測定用採取容器を鋳物砂又は多孔性セ
    ラミックスよりなる耐熱保持部材で一体的に保持すると
    ともに、分析試料採取容器の流入孔及び凝固温度測定用
    採取容器から延設された試料導入管の導入孔を共にプロ
    ーブ先端面に開設したことを特徴とする分析試料採取兼
    用凝固温度測定装置。
  2. 【請求項2】プローブ先端部において、分析試料採取容
    器と凝固温度測定用採取容器をプローブ長さ方向前後に
    位置をずらさせて近接配置するとともに、分析試料採取
    容器の側方には凝固温度測定用採取容器から延設された
    試料導入管を配設してなる前記実用新案登録請求の範囲
    第1項記載の分析試料採取兼用凝固温度測定装置。
  3. 【請求項3】プローブを外装する紙管として単紙管を用
    いてなる前記実用新案登録請求の範囲第1項又は第2項
    記載の分析試料採取兼用凝固温度測定装置。
  4. 【請求項4】プローブ先端部に配置した分析試料採取容
    器を鋳物砂又は多孔性セラミックスよりなる耐熱保持部
    材で保持し、且つ該耐熱保持部材内における前記分析試
    料採取容器に近接する位置には凝固温度測定用空間を形
    成するとともに、分析試料採取容器の流入孔及び凝固温
    度測定用空間から延設された試料導入管の導入孔を共に
    プローブ先端面に開設したことを特徴とする分析試料採
    取兼用凝固温度測定装置。
  5. 【請求項5】プローブ先端部において、分析試料採取容
    器と凝固温度測定用空間をプローブ長さ方向前後に位置
    をずらさせて近接配置するとともに、分析試料採取容器
    の側方には凝固温度測定用空間から延設された試料導入
    管を配設してなる前記実用新案登録請求の範囲第4項記
    載の分析試料採取兼用凝固温度測定装置。
  6. 【請求項6】プローブを外装する紙管として単紙管を用
    いてなる前記実用新案登録請求の範囲第4項又は第5項
    記載の分析試料採取兼用凝固温度測定装置。
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