JP3043936U

JP3043936U - ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの接合構造

Info

Publication number: JP3043936U
Application number: JP1997005118U
Authority: JP
Inventors: 勝博川原
Original assignee: 音戸工業株式会社
Priority date: 1997-05-30
Filing date: 1997-05-30
Publication date: 1997-12-12
Anticipated expiration: 2003-05-30

Abstract

(57)【要約】【課題】ミグ溶接トーチのノズル先端部のガスノズル
の構造および素材を変えることにより、スパッタを付着
し難くし、さらに製造の容易なミグ溶接トーチにおける
先端部のガスノズルの接合構造に関するものである。【解決手段】ミグ溶接トーチ１における先端部であっ
て、チューブスリーブを取り囲むノズル２を、前部ノズ
ル２ａと後部ノズル２ｂとに分割して設け、これら接合
部に傾斜段部を形成して、はめ込み可能に設けたガスノ
ズルにおいて、前部ノズルの素材をセラミック等の不良
導体で形成するとともに、周囲に環状の凹溝４を穿設
け、後部ノズルは、銅を素材とし、かつ前部ノズルに嵌
挿すると共に、前記環状の凹溝に応当する部分Ｘをカシ
メて固定することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの接合構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ミグ溶接は、炭酸ガス（ＣＯ₂）や炭酸ガスを主にした混合ガスを用いて溶接部を保護しながら溶接するものである。この溶接法は、鉄鋼の溶接に限られるが、ワイヤ径のわりに大電流を使用するため溶け込みが大きく、また、安価なガスを使用するため経済的である。

【０００３】しかしながら、溶接中に溶融金属より溶けた粒子が飛び出すことがあり、これをスパッタと呼んでいるが、この現象は溶融金属内のガス気泡が放出されるとき、棒端の溶滴が爆発したとき、アーク力で溶滴が飛ばされた時などに発生し、このスパッタが、ミグ溶接トーチの先端部のチューブスリーブやガスノズルに順次付着し、ガスノズルやチューブスリーブの先端部を度々取り替えたりする必要があり、そのまま使用を継続すると、溶接線の芯が狂ってしまうという欠点があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、上記の欠点を除去するために考案されたものであり、ミグ溶接トーチのノズル先端部のガスノズルの構造および素材を変えることにより、スパッタを付着し難くし、さらに製造の容易なミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの接合構造に関するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案によるミグ溶接トーチにおける先端部において、ガスノズルの先端付近に小径の傾斜段部を形成し、該段部に着脱自在の先端片を設け、該先端片，即ち、前部の素材をセラミック、あるいはカーボン系の素材で形成することにより、スパッタの付着し難いガスノズルを開発することにある。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面と共に本考案の一実施例を詳述すると、ミグ溶接トーチ（１）における先端部であって、チューブスリーブを取り囲むノズル（２）を、前部ノズル（２ａ）と後部ノズル（２ｂ）とに分割して設け、これら接合部に傾斜段部（３）を形成して、はめ込み可能に設けたガスノズルにおいて、前部ノズル（２ａ）の素材をセラミック等の不良導体で形成するとともに、周囲に環状の凹溝（４）を穿設け、後部ノズル（２ｂ）は、銅を素材とし、かつ前部ノズル（２ａ）に嵌挿すると共に、前記環状の凹溝（４）に応当する部分（Ｘ）をカシメて固定することを特徴とするミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの接合構造ガスノズル構造より構成される。

【０００７】さらに、図に示すように、前部ノズル（２ａ）の周囲に穿設する環状の凹溝（３）が、２条以上であってもよく、そして、前記傾斜段部（３）の角度は、一例としては、約１．１４°であり、また、（５）は、チューブスリーブであり、（６）は、溶接ワイヤである。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によると、ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの前部ノズルをセラミック等の不良導体で構成することにより、スパッタが付着し難くなり、その結果、芯が狂わない等極めて有益なる効果を奏し、さらに、ガスノズルの先端片との係合を傾斜段部を形成することにより、螺子を切らないため、製造が簡単であり、さらに、後部ノズルは銅を素材するため、前記ノズルとの接合が簡単、容易であるとの優れた効果も有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるガスノズルの前部ノズルと後部ノ
ズルの断面図である。

【図２】本考案によるガスノズルの一実施例を示す組み
立て断面図である。

【図３】本考案によるガスノズルの他の実施例を示す組
み立て断面図である。

【図４】本考案によるガスノズルの他の実施例を示す組
み立て断面図である。

【図５】本考案による溶接トーチの全体図である。

【符号の説明】

１ミグ溶接トーチ２ノズル２ａ前部ノズル２ｂ後部ノズル３傾斜段部４環状の凹溝５チューブスリーブ６溶接ワイヤＸ応当する部分

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ミグ溶接トーチにおける先端部であって、
チューブスリーブを取り囲むノズルを、前部ノズルと後
部ノズルとに分割して設け、これら接合部に傾斜段部を
形成して、はめ込み可能に設けたガスノズルにおいて、
前部ノズルの素材をセラミック等の不良導体で形成する
とともに、周囲に環状の凹溝を穿設け、後部ノズルは、
銅を素材とし、かつ前部ノズルに嵌挿すると共に、前記
環状の凹溝に応当する部分をカシメて固定することを特
徴とするミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの
接合構造ガスノズル構造。
【請求項２】前部ノズルの周囲に穿設する環状の凹溝
が、２条以上であることを特徴とする実用新案登録請求
の範囲第１項記載のミグ溶接トーチにおける先端部のガ
スノズルの接合構造。