JP3039058U - ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズル構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミグ溶接トーチのノズル先端部のガスノズル
の構造および素材を変えることにより、スパッタを付着
し難くし、さらに製造の容易なミグ溶接トーチにおける
先端部のガスノズル構造を提供することにある。 【解決手段】 ミグ溶接トーチ１における先端部におい
て、チューブスリーブを取り囲むノズル２を、前部２ａ
と後部２ｂとに分割して設け、これら接合部に傾斜段部
３を形成して、はめ込み可能に設け、前部のノズルの素
材をセラミックあるいはカーボン等の不良導体で形成し
たことを特徴とするガスノズル構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズル構造に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ミグ溶接は、炭酸ガス（ＣＯ₂ ）や炭酸ガスを主にした混合ガスを用い て溶接部を保護しながら溶接するものである。この溶接法は、鉄鋼の溶接に限ら れるが、ワイヤ径のわりに大電流を使用するため溶け込みが大きく、また、安価 なガスを使用するため経済的である。

【０００３】 しかしながら、溶接中に溶融金属より溶けた粒子が飛び出すことがあり、これ をスパッタと呼んでいるが、この現象は溶融金属内のガス気泡が放出されるとき 、棒端の溶滴が爆発したとき、アーク力で溶滴が飛ばされた時などに発生し、こ のスパッタが、ミグ溶接トーチの先端部のチューブスリーブやガスノズルに順次 付着し、ガスノズルやチューブスリーブの先端部を度々取り替えたりする必要が あり、そのまま使用を継続すると、溶接線の芯が狂ってしまうという欠点があっ た。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、上記の欠点を除去するために考案されたものであり、ミグ 溶接トーチのノズル先端部のガスノズルの構造および素材を変えることにより、 スパッタを付着し難くし、さらに製造の容易なミグ溶接トーチにおける先端部の ガスノズル構造を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案によるミグ溶接トーチにおける先端部にお いて、ガスノズルの先端付近に小径の傾斜段部を形成し、該段部に着脱自在の先 端片を設け、該先端片の素材をセラミック、あるいはカーボン系の素材で形成す ることにより、スパッタの付着し難いガスノズルを開発することにある。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面と共に本考案の一実施例を詳述すると、ミグ溶接トーチ（１）にお ける先端部において、チューブスリーブを取り囲むノズル（２）を、前部（２ａ ）と後部（２ｂ）とに分割して設け、これら接合部に傾斜段部（３）を形成して 、はめ込み可能に設け、前部（２ａ）のノズルの素材を不良導体で形成したこと を特徴とするガスノズル構造よりなるものである。

【０００７】 そして、前記傾斜段部（３）の角度は、一例としては、約１．１４°であり、 また、（４）は、チューブスリーブであり、（５）は、溶接ワイヤである。

【０００８】

【考案の効果】

本考案によると、ミグ溶接トーチにおける先端部のガスノズルの前部をセラミ ック等の不良導体で構成することにより、スパッタが付着し難くなり、その結果 、芯が狂わない等極めて有益なる効果を奏し、さらに、ガスノズルの先端片との 係合を傾斜段部を形成することにより、螺子を切らないため、製造が簡単である との優れた効果も有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるガスノズルの一部欠截側面図であ
る。

【図２】本考案による溶接トーチの全体図である。

【図３】従来のガスノズルの斜視図である。

【符号の説明】

１ ミグ溶接トーチ ２ ガスノズル ２ａ 前部 ２ｂ 後部 ３ 傾斜段部 ４ チューブスリーブ ５ 溶接ワイヤ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミグ溶接トーチにおける先端部におい
   て、チューブスリーブを取り囲むノズルを、前部と後部
   とに分割して設け、これら接合部に傾斜段部を形成し
   て、はめ込み可能に設け、前部のノズルの素材を不良導
   体で形成したことを特徴とするガスノズル構造。
2. 【請求項２】 前部のノズルの素材が、セラミック、あ
   るいはカーボン系素材であることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のミグ溶接トーチにおける先
   端部のガスノズル構造。