JP3042718U - 木造複合梁 - Google Patents

木造複合梁

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JP3042718U
JP3042718U JP1997002416U JP241697U JP3042718U JP 3042718 U JP3042718 U JP 3042718U JP 1997002416 U JP1997002416 U JP 1997002416U JP 241697 U JP241697 U JP 241697U JP 3042718 U JP3042718 U JP 3042718U
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Inventor
節也 松本
和久 森元
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松本建工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、接着充腹梁又は釘打ち充腹梁と類
似形態の複合梁を、合理的に製作し、且つ従来のこれら
複合梁よりも信頼性の高い梁とすることを目的とする。 【解決手段】 1枚の木質板材から成る上弦材1及び下
弦材2の各対向内面に溝S1 を形成し、同一厚みd2
有する同寸の複数のウエブ3,4を、各溝S1 を介し
て、且つ各ウエブ間寸法l1 ′がウエブ外側の弦材張出
寸法l1 より大であるように、上下弦材1,2間に張設
した木造複合梁。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は木造住宅に用いる木造複合梁に関する。詳しくは、複数枚の板材を構 造力学的に組合せた複合梁であり、合理化された木造建築に於て有効に利用され る梁である。
【0002】
【従来の技術】
木造住宅に用いる梁としては、従来より木材から切り出した角材が普通であり 、最近では、木材資源の合理的利用の観点から薄い木板を複数枚重合接着した集 成材を用いるようになり、最近になって板材と木材とを組合せた接着充腹梁又は 釘打ち充腹梁が開発利用されるようになり、I型梁の出現を見るに至った。
【0003】 図5は接着充腹梁であって、(A)は分割した上弦材11,12,13及び下 弦材21,22,23をそれぞれウエブ30,30に接着剤Aによって接着一体 化したものであり、(B)は一枚板の上下弦材1,2に対し外側からウエブ30 ,30を接着剤Aによって接着一体化したものである。また、接着剤Aの代りに 釘を用いれば釘打ち充腹梁となる。
【0004】 また、図6はI型梁を2本接合して使用するものであって、基準高さH及び基 準幅W0 を備えたI型複合梁(図3)の2本を並置してそれぞれ上弦材10,1 0及び下弦材20,20を釘Nで固定一体化したものである。
【0005】 I型複合梁としては図3に示すように、一枚板の上弦材10及び下弦材20の 各対向内面に溝S0 を切欠いて、ウエブ3の上下端縁をそれぞれ溝S0 内に嵌入 して接着剤Aで固定している。
【0006】 木造建築に於ける梁材の利用は、I型複合梁にあっても、図4(A)に示す如 く、柱Pに組付けた横架材B0 の上面と梁材BIの上面を一致させて用いるか、 図4(B)の如く横架材B0 の上にI型複合梁BIを乗せて用いている。
【0007】 そして、建物の骨組として荷重を負担する木質角材梁の強度は、木材のヤング 率と梁の断面幅及び断面高さで決まるものであり、従来の木質I型梁にあっては 、荷重の変化に対応するため、梁の幅、梁の高さ、及びウエブ材の厚さを変えて 対処する必要がある。
【0008】 しかし、図4(A)の梁の使用方法にあっては、梁の高さHを高めれば梁の下 面が降りて来るため、居室空間が狭められる結果を招来し、また、図4(B)の 梁の使用方法にあっては、梁の高さHを高めれば、建物の外壁面積が大きくなり 不経済となるのは勿論、場所によっては建物の高さ制限による使用禁止をも招来 することとなる。
【0009】 従って、木造I型複合梁の利用に際し、梁高さの変更の困難に対処するために 、梁高さはそのまゝで梁幅を増加して荷重負担の増大に対応して、前述の図5に 示す接着充腹梁とするか、その接着剤に代えて釘を用いた釘打ち充腹梁としてい た。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
図5に示す接着充腹梁手段によって荷重負担の増大に対処するためには、各弦 材部片1,2,11,12,13,21,22,23とウエブ30との接触面全 面を均一且つ強固な接着面とする必要上、接着面仕上げ、使用接着剤のコスト、 及び製造上の手間の面から非常なコスト増となって実施上不利である。また、釘 打ち充腹梁にあっては、釘打ちを一定間隔に正しく行なう必要がある。
【0011】 従って、I型複合梁に於ける荷重負担増加に対処する手段としては、図6に示 すI型梁を複数接合する事が合理的であるが、釘打ち位置は点固定であり、しか も梁の全長に亘って均質固定とならないため、即ち、全面接着でないため、地震 その他の衝撃荷重に対しては、使用材料に基づく設計値どおりの機能の果せない 場合のある事が経験上判明した。
【0012】 即ち、例えば図3の基準のI型複合梁を2本並列使用した場合にも、設計値で あるI型複合梁の2倍の構造的強度を奏するのは衝撃荷重を受けない場合の、し かも建築初期の比較的短期間にすぎないことが経験上判明し、結局、釘打ち充腹 梁は使用上の信頼性が劣り、費用効果の面からも不利であることが判明した。 従って、本考案はこれら問題点を改善又は解決することを目的とするものであ る。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】
例えば、図1及び図2に示す如く、1枚の木質板材から成る幅W及び厚みd1 を備えた同寸の上弦材1及び下弦材2の各対向内面に溝S1 ,S2 を形成し、同 一厚みd2 を有する同寸の複数枚のウエブ3,4,5を、各溝S1 ,S2 を介し て、且つ各ウエブ間寸法l1 ′,l2 ′がウエブ外側の弦材張出寸法l1 ,l2 より大であるように、上下弦材1,2間に張設して木造複合梁とする。
【0014】 従って、I型複合梁と殆んど同程度の製造手間でありながら、接着充腹梁と同 等かそれ以上の設計強度の持続維持の可能な複合梁となり、耐久性の極めて高い 、且つ衝撃荷重によっても劣化しない信頼性の極めて高い複合梁となる。
【0015】 しかも、複数枚のウエブの特定の配置間隔によって静荷重の理想的分散負担が 可能であるのは勿論、抗捩り応力の大な梁材として動的荷重耐久力も発揮し、設 計値どおりの力学的特性を長期に亘って維持出来る。
【0016】 また、各ウエブ2,3,4の適所に、強度上影響の無い状態で通気用小孔hを 設けたため、梁内の閉鎖空間の外気との連通が可能となり、木材の腐蝕劣化が防 止出来る。 また、各弦材内面の各溝S1 ,S2 の深さが各弦材1,2の厚みd1 の1/4 以下であるため、弦材の力学的弱体化を、必要最少限の範囲内にとどめる事が出 来る上、複数枚ウエブ構造のため、抗捩り力の低下が防止出来る。
【0017】 また、上下弦材がL.V.L(Laminated Veneer Lumber)であり、ウエブがO SB(Oriented Strand Board)であるため、軽量且つ高強度であり、しかも均質 な量産工業製品であるため、設計製作上のバラツキが抑えられ、施工も容易であ る。
【0018】
【実施例】
(例1(図1)) 2枚のウエブを備えたII型複合梁BIIであって、図1に示す如く、上弦材1及 び下弦材2はLVL(ラミネーテド、ベニヤ、ランバー)材の、厚さd1 が38 mm、幅Wが89mmの長尺材を用い、各弦材の対向内面に深さ9.5mm、幅9.6 mmの溝S1 ,S1 を、両側の弦材張出長l1 ,l1 が21mmで溝間寸法l1 ′が 28mmに形成し、次いで厚さd2 が9.5mmで上下幅が178mmで、且つ幅中央 部に距離を置いて3mmφの小孔hを設けたOSB(オリエンテド、ストランドボ ード)の長尺物から成るウエブ3,4をその上下端縁に接着剤Aを塗布して上下 弦材の各溝S1 に嵌入し、各ウエブ3,4を上下弦材1,2間に張設固定した。
【0019】 LVL材もOSB材も木質ではあるが大量工場生産によって接着剤で加熱固定 された板材であるので、軽量で均一厚みを有するため梁の製造作業及び建築作業 は容易であった。そして、ウエブを2枚間隔を置いて配置する構造であるため、 溝S1 が弦材の厚みd1 の1/4としても抗捩り力を備えた剛構造梁となり、従 って、弦材の張出部の機械的強度の低下は必要最少限の範囲に抑えることが出来 た。
【0020】 しかも、弦材に於て、張出長l1 が21mmでウエブ間寸法l1 ′が28mmであ るため、弦材の受ける荷重は略等分布となり、各ウエブ3,4がl1 ′の間隔を 有するため、抗捩り力の非常に大な構造となった。その上、各ウエブには小孔h があるため、各ウエブ間の空間内への外気の流通が可能となり、長期使用にあっ ても黴の発生や材質の腐蝕劣化を最少限に抑えることが出来た。
【0021】 (例2(図2)) ウエブが3枚のIII 型複合梁BIII であって、例1と同一材料、且つ同一寸法 のLVL及びOSB材を用い、ウエブ材(OSB)のみは、3枚を各ウエブ間寸 法l2 ′が18mmとし、弦材の張出長l2 ≒12.5mmに配置した。 得られた複合梁BIII は、断面二次モーメントが計算値どおりに向上した上、 耐動荷重特性、即ち耐震強度が向上し、力学的機能の耐久性が向上し、信頼性の 極めて高いものとなった。その他は例1と同様の効果を奏し、考案の所期の目的 が達成出来た。
【0022】 即ち、例1又は例2で得られた複数枚ウエブを特定の寸法関係の下に具備する 複合梁は、単に従来のI型複合梁の並列配置使用で予測した材料力学的機能以上 に力学的に信頼性があり、しかも製造上及び施工上の効果が得られた。
【0023】
【考案の効果】
一枚板の上下弦材間に複数ウエブを、各ウエブ間寸法がウエブ外側の弦材の張 出寸法より大であるように張設したため、I型複合梁の製造手間と殆んど同じで ありながら、I型複合梁の複数本を並列固定して用いるよりも、むしろ信頼性の ある耐久性の極めて高い複合梁となる。
【0024】 しかも、複数枚のウエブの特定配置間隔によって静荷重の理想的分散負荷が可 能である上、抗捩り応力の大な梁材として動的荷重耐久力も発揮し、設計値どお りの力学的特性を長期に亘って維持出来る。
【0025】 また、複数ウエブそれぞれには、通気用小孔があるため、梁内の閉鎖空間の外 気との通気によって黴の発生や木材の腐蝕劣化が防止出来る。 また、弦材のウエブ嵌入用溝が弦材厚みの1/4以下であるため、弦材の溝切 込みによる力学的弱体化を必要最少限の範囲内にとどめる事が出来る。
【0026】 また、上下弦材がLVLであり、ウエブがOSBであるため、軽量且つ高強度 であり、しかも均質な量産工業製品を用いるため、設計製作上のバラツキが抑え られ、施工も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1の梁の図であって、(A)は
斜視図、(B)は側断面図である。
【図2】本考案の実施例2の梁の図であって、(A)は
斜視図、(B)は側断面図である。
【図3】従来のI型複合梁を表わす図であって、(A)
は斜視図、(B)は側断面図である。
【図4】I型複合梁の使用説明図であって、(A)はI
型複合梁の上面を横架材の上面と面一に用いる状態を、
(B)はI型複合梁を横架材上に乗せて用いる状態を示
している。
【図5】従来の接着充腹梁の側断面図であって、(A)
は複数ウエブを上下弦材間に張設したタイプを、(B)
は複数ウエブが上下弦材を挾持したタイプを示す図であ
る。
【図6】従来のI型複合梁を2本接合した梁の側断面図
であって、(A)は弦材の各外端面から釘を打込んだタ
イプを、(B)は弦材に釘をクロス打ちしたタイプを示
す図である。
【符号の説明】
1,2,10,20…弦材 3,4,5,30…ウエブ A…接着剤 H…梁高さ W…梁幅 d1 …弦材厚 d2 …ウエブ厚 S1 ,S2 …溝

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の木質板材から成る幅(W)及び厚
    み(d1 )を備えた同寸の上弦材(1)及び下弦材
    (2)の各対向内面に溝(S1 ,S2 )を形成し、同一
    厚み(d2 )を有する同寸の複数枚のウエブ(3,4,
    5)を、各溝(S 1 ,S2 )を介して、且つ各ウエブ間
    寸法(l1 ′,l2 ′)がウエブ外側の弦材張出寸法
    (l1 ,l2 )より大であるように、上下弦材(1,
    2)間に張設した木造複合梁。
  2. 【請求項2】 各ウエブ(2,3,4)の適所に、強度
    上影響の無い状態で通気用小孔(h)を設けた請求項1
    の木造複合梁。
  3. 【請求項3】 各溝(S1 ,S2 )の深さが各弦材
    (1,2)の厚み(d1)の1/4以下である請求項1
    又は2の木造複合梁。
  4. 【請求項4】 上下弦材がL.V.Lであり、ウエブが
    O.S.Bである請求項1から3のいずれか1項の木造
    複合梁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002021252A (ja) * 2000-07-03 2002-01-23 J Kenchiku Syst Kk 木製梁及び木製梁や柱などの建築部材の製造方法
JP2006328766A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Aqura Home Co Ltd 門型ラーメンフレーム
JP2010216145A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Misawa Homes Co Ltd 複合梁および複合梁の製造方法

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