JP3040932B2 - 磁気特性及び表面性状に優れる方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents
磁気特性及び表面性状に優れる方向性けい素鋼板の製造方法Info
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Description
製造方法に関し、特に最終冷間圧延前の焼鈍後の鋼板表
面のスケール除去を効率よく行い、かつ鋼板表面を均質
化することにより、磁気特性ならびに表面性状の一層の
改善を図ろうとするものである。
の他の電気機器の鉄心材料として使用され、磁束密度及
び鉄損等の磁気特性に優れることが基本的に要求され
る。この方向性けい素鋼板の表面には、特殊な場合を除
いて、フォルステライト(Mg2SiO4) 質絶縁被膜が形成さ
れているのが普通である。この被膜は表面の電気的絶縁
被膜の下地となるだけでなく、その低熱膨脹性に起因す
る引張応力を鋼板に付与することにより、鉄損さらには
磁気歪をも効果的に改善している。
けい素鋼板に形成させるには、所望の最終厚みに冷間圧
延した後に、まず湿水素中で700 〜900 ℃の温度で連続
焼鈍を行って、冷延後の組織を1次再結晶させ、かつ磁
気特性にとって有害な炭素をできる限り減少させると共
に、酸化によりSiO2を主成分とするサブスケールを鋼板
表層に生成させる。その後、MgO を主成分とする焼鈍分
離剤を鋼板上に塗布してから、コイル状に巻取って還元
又は非酸化性雰囲気中、1000〜1200℃程度で高温仕上げ
焼鈍を施すことによって、フォルステライト質絶縁被膜
を形成させるのである。
イト質絶縁被膜の均一な形成とその過程の制御は、方向
性けい素鋼板のインヒビター挙動つまり2次再結晶組織
及び鋼の純化に大きな影響を及ぼすことから、製品品質
を左右する重要なポイントの一つである。
膜は、脱炭・1 次再結晶焼鈍において、鋼板表層に生成
した酸化物を一方の原料物質としてその鋼板上に生成す
るものであるから、この酸化物の種類、量、分布等は、
フォルステライトの核生成や粒成長挙動に関与するとと
もに被膜結晶粒の粒界や粒そのものの強度にも影響を及
ぼすことで仕上げ焼鈍後の被膜品質に多大な影響を及ぼ
す。
とする焼鈍分離剤は、水に懸濁させたスラリーとして鋼
板に塗布されるため、乾燥させた後も物理的に吸着した
H2Oを保有するほか、一部が水和してMg(OH)2 に変化し
ているため、仕上焼鈍中に鋼板表面は追加酸化を受け
る。この追加酸化は磁気特性を劣化させる大きな要因で
あるが、この追加酸化の受け易さも、脱炭・1次再結晶
焼鈍で生じた鋼板表層の酸化物層の物性に大きく左右さ
れる。
い素鋼板においては、仕上焼鈍中の脱N挙動あるいは焼
鈍雰囲気からのNの侵入挙動に、この酸化物層の物性が
影響することによっても磁気特性は左右される。
鈍の鋼板表層の状態は、方向性けい素鋼板の製造におけ
る重要な管理ポイントの一つであることが理解されるで
あろう。そのため、脱炭・1次再結晶焼鈍条件に関して
は種々の方法が提案されているのはもちろんのこと、そ
の管理項目についても特開昭59−41480 号公報、特開平
2−274817号公報、特開平6−192847号公報等にて酸素
量を制御することが示されている。
再結晶焼鈍を行う前における鋼板の形状及び表面性状
が、かかる焼鈍時の条件に劣らず製品品質に多大な影響
を及ぼすのである。特に、最終冷延前の鋼板の表面性状
はその後の工程においても引き続き維持されることか
ら、中間焼鈍後のスケールの有無は重要なポイントとな
る。
関して提案を行っている従来技術は必ずしも多くはない
が、特開平4−120215号公報では、中間焼鈍後の鋼板表
面を機械的手段又は化学的な方法、あるいは両者の組み
合わせにより脱スケール処理を行ってから冷間圧延を行
うことを提案している。この公報で提案されている脱ス
ケール処理は、鋼板を砥石、砥粒入りブラシ、研削盤及
びショットブラスト等で研削することを重要視してお
り、その補助的手段として酸洗(主にHCl による)処理
を用いている。すなわち、酸洗処理のみでは不十分であ
るとしている。また、この酸洗後のスケール有無の評価
については鋼板表面の粗度、あるいは酸素目付量で行っ
ている。しかしながら、研削によるスケール処理は、例
えば砥石やブラシ等の交換タイミング、ブラシロールに
かける荷重調整や振動に対する対策等、非常に細かな研
削装置のメンテナンスが要求されるうえ、コイルの幅方
向、長手方向に均一な研削を行うことが困難な状況にあ
る。また、酸洗の評価手段である表面粗度は、データの
ばらつきが大きいこと、広範囲の平均的なデータを得る
にはかなりの時間を要すること、さらに最終製品の表面
性状にこの粗度が必ずしも対応していない。
も、最終冷間圧延前の鋼板を表面が露出するまでスケー
ルを酸洗により除去する技術が開示されている。しか
し、このの技術では酸洗の方法及び程度といった具体的
手段については何ら触れられていない。よって通常の手
法で実際に鋼板の酸洗処理を行うと、焼鈍酸洗後の鋼板
表面は、目視ではスケールが完全に除去されていたとし
ても、圧延後の鋼板表面には部分的にスケールが残存し
て表面に露出している場合があり、その結果、磁気特性
は劣化した。この理由は、けい素鋼の酸化スケールが内
部酸化層と外部酸化層からなり、地鉄の内部に深く浸入
した内部酸化層の酸化物は、通常の目視検査では確認さ
れないからである。したがって、この特公昭62−56923
号公報の技術は磁気特性の不安定化をもたらすという欠
点があった。また、酸洗によるスケール除去において
も、生産性の向上という観点から迅速さが要求され、か
つ完全なスケール除去が必須である。
する提案とは別に、特公昭57−32716 号公報には、フォ
ルステライト質絶縁被膜を密着性が良く、かつ優れた均
一性をもって形成させる方法として、最終焼鈍を施す段
階で焼鈍分離剤中にSrの化合物を配合することが提案さ
れている。しかし、最終冷延前の焼鈍後にスケール除去
を行っていない場合は、スケールが残留したまま脱炭・
1次再結晶焼鈍時にサブスケールを形成することとな
り、最終焼鈍段階で形成されるフォルステライト質絶縁
被膜の表面は著しい凹凸を有するものとなる。
によるスケール処理は、例えば砥石やブラシ等の交換タ
イミング、ブラシロールにかける荷重調整や振動に対す
る対策等、非常に細かな研削装置のメンテナンスが要求
されるうえ、コイルの幅方向、長手方向に均一な研削を
行うことが困難な状況にある。また、従来の管理項目で
ある表面粗度は、データのばらつきが大きいこと、広範
囲の平均的なデータを得るにはかなりの時間を要するこ
と、さらに最終製品の表面性状にこの粗度が必ずしも対
応していないことから、他のスケール除去法及び評価法
によって適正な脱スケール処理を行う必要がある。
も、生産性の向上という観点から迅速さが要求され、か
つ完全なスケール除去が必須である。
この問題点に由来する要請に鑑みてなされたものであ
り、優れた磁気特性ならびに表面性状を得ることができ
る新規な方向性けい素鋼板の製造方法を提案することを
目的とする。
延前の焼鈍後のスケール除去、特に酸洗によるスケール
除去に注目して種々の検討を行ったところ、適切な評価
量をもってスケール除去に最適な酸洗を行うことによ
り、製品品質の向上をもたらすことを見出し、この発明
を完成するに至った。
を熱間圧延により熱延板とし、次いで1回又は2回の冷
間圧延を、最終回の冷間圧延直前に行う1回の焼鈍−酸
洗を含む1回又は2回の焼鈍−酸洗と組み合わせて施し
て最終板厚に仕上げた後、脱炭・1次再結晶焼鈍を施
し、次いで鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから仕上げ
焼鈍を施す方向性けい素鋼板の製造方法において、最終
回の冷間圧延直前に行う1回の焼鈍に引き続く酸洗を、
H2SO4, HCl, HNO3のうちから選ばれる1種以上の酸洗液
にて、酸洗液中の酸の濃度5〜50wt%、酸洗温度50℃以
上、酸洗時間10〜300 秒の条件で行ってこの酸洗による
溶解減量を10〜100 g/m2とすることを特徴とする磁気特
性及び表面性状に優れる方向性けい素鋼板の製造方法で
ある。
することが有効である。また、焼鈍分離剤中に、Sr化合
物を0.1 〜25%添加することにより、鋼板のスケール除
去による効果をより確実にすることができる。
その結果について説明する。工場のラインにおいて3.3
%Siを含有する方向性けい素鋼熱延板に冷間圧延を行
い、次いで中間焼鈍を施した板厚1.5 mmの試料を多数の
コイルから採取した。これらの試料を70℃、10%H2SO4
中で10〜400 s の種々の時間で酸洗しスケール除去を行
った。また、酸洗処理を行わないスケール付着したまま
の試料も準備した。
量及び酸洗後の粗度を測定した後、実験室で最終板厚ま
で冷間圧延し、さらに1次再結晶焼鈍を湿水素雰囲気中
で820 ℃、2分間の条件で行った。その後焼鈍分離剤の
塗布を、MgO のスラリーの塗布、及びSr化合物を添加し
たMgO スラリーの塗布の2条件で行い、乾燥させた後、
N2中で850 ℃、20時間の2次再結晶焼鈍と引き続くH2雰
囲気中で1200℃、5時間の純化焼鈍を行い、得られた製
品について磁気特性(B8 及びW17/50)を測定した。こ
れらの結果を図1,2に示す。なお、図1では各条件に
つき5回ずつ同一測定を行っている。
らつきが大きく、しかも酸洗時間との対応も不明確であ
るために磁気特性との対応が明確にはわかりにくく、評
価指標としては不十分であることがわかる。一方、酸洗
による溶解減量は測定のばらつきが小さく、酸洗時間と
の対応も明瞭であるから測定精度が高く、磁気特性との
対応が明確であって、酸洗減量が10〜100 g/m2の範囲で
良好な磁気特性が得られていることがわかる。また、焼
鈍分離剤中にSr化合物を添加した場合は、十分に酸洗さ
れていると、鉄損改善効果が大きく現れることがわかっ
た。
の範囲の溶解減量を得るような酸洗条件により、スケー
ルは内部酸化層における酸化物も含めてほぼ完全に除去
されるため、冷延後の脱炭・1 次再結晶焼鈍において均
一なサブスケールを形成することができ、その結果、仕
上焼鈍時に形成される被膜の地鉄への侵入が低減するこ
とにより、鉄損の向上が得られたものと思われる。な
お、溶解減量が100 g/m2を超える場合、つまり酸洗条件
が厳しいときであるが、この場合はスケール除去ばかり
でなく、鋼板表層部も溶解してしまうことから、かえっ
て表面荒れを助長する結果となり、均一な被膜形成を阻
害したものと思われる。
去の指標としては、脱スケール前後の溶解減量を用いる
ことが効果的であることが判明した。ここで溶解減量と
は、酸洗前の鋼板と酸洗後の鋼板との重量差を単位面積
で除した値である。なお、溶解減量は鋼板の表面性状に
着目したものであり、特に板厚の薄い鋼板を製造する場
合には有効であるといえる。
ケールを酸洗減量が10〜100 g/m2の範囲で除去した場合
は、仕上げ焼鈍時の焼鈍分離剤にSr化合物を添加するこ
とにより、さらなる鉄損特性の向上が得られることも明
らかとなった。この理由は明確ではないが、脱炭・1次
再結晶焼鈍時に生成するサブスケールがきわめて均一で
あるため、Sr化合物添加によってフォルステライトの地
鉄への侵入が有効に防止できたためだと考えられる。不
均一なサブスケール上では、焼鈍分離剤中にSr化合物を
添加してもフォルステライトの地鉄への侵入を阻止でき
ない。
体的に説明すると、まず、酸の種類であるが、H2SO4, H
Cl, NHO3のうちから選ばれる1種以上とする。なおH2SO
4 による酸洗では、スケール内に存在するき裂から酸が
浸透し、スケールの下層にある酸溶解性の良いFeO やFe
と反応して溶解させるとともに、この反応により発生す
るH2ガスあるいはスケールに内在する応力によってスケ
ールが剥離する。また、HCl による酸洗では、このHCl
がH2SO4 に比べ侵食性の強い酸であり、スケール外層か
ら順次溶解する。したがって、スケール状態により適切
な酸、あるいはその組み合わせを選択することは、より
望ましい。
とする。これは、5wt%に満たないと酸洗力が弱くスケ
ール除去に要する時間があまりに長期化してしまう。ま
た、50wt%を超えるとスケール除去は容易であるが、こ
の場合、ごく短時間においてスケールのみばかりでなく
鋼板をも同時に酸洗してしまい、逆に鋼板の表面荒れを
助長してしまうので50wt%以下とする。好ましくは10〜
30wt%である。
であるが、脱スケール性という観点からは50℃以上の温
度とする。50℃より低温ではスケール除去に要する時間
が長く生産性の向上という点においても、また鋼板表面
の均一性という点においても劣ってくる。好ましくは70
℃以上である。酸洗時間は、10秒未満では均一な鋼板表
面を得ることが難しく、逆に300 秒を超えると表面荒れ
を起こし易くなるうえ、長時間では酸の能力の劣化が速
いこと、生産性が落ちることを考慮すると、酸洗時間は
10〜300 秒の範囲とする。好ましくは10〜60s である。
を添加することは有効である。この酸化促進剤は例えば
S系の化合物であって、主な作用は、水素との反応によ
り新たな活性物質が金属表面にある水素ガス気泡を素早
く追い出して、水素気泡による分極を消去し、かつ、酸
洗液との溶解面を増加させて酸の攻撃を容易にすること
によって酸洗速度を高め、スケール除去を促進するもの
である。この促進剤の添加は、特に地鉄を溶解させるこ
となく効果的に内部酸化層を除去する。この酸洗促進剤
は、10 vol%以下の微量添加で十分に効果が発揮され
る。
善を行う際には、仕上焼鈍段階で焼鈍分離剤にSr化合物
を0.1 〜25%の範囲で添加することが効果的である。こ
こでいう、Sr化合物とは従来より公知の、例えばSrSO4,
Sr(OH)2・8H2O, SrCO3, Sr(NO3)2 等であり、これらの
うちから選ばれるいずれか1種又は2種以上とする。0.
1 %よりも少ない添加の場合、所期の目的である被膜表
面粗度低減効果が現れず、25%を超える場合は、フォル
ステライト被膜の形成を阻害し、不適合となる。より望
ましい範囲は1〜5%である。
9 wt%、Al:0.028 wt%及びN:0.0075wt%を含有し、
残部は実質的にFeの組成からなる多数のスラブを2.2 mm
厚に熱延後、1000℃で均一化焼鈍を行い、1次冷延で0.
70mm厚とした後に1100℃で1分間の中間焼鈍を行った。
ここでスケール残存量の異なる各コイルを作成するため
に、酸洗にHCl を用い、濃度0〜70wt%、温度は室温〜
80℃、時間は5〜500 秒の範囲になる種々の条件で酸洗
を行い、酸洗前後の溶解減量の測定を行った。その後、
最終冷間圧延により0.23mmの製品に仕上げ、次いで840
℃、3分間の脱炭・1次再結晶焼鈍を湿水素中で行い、
その後、8%TiO2を添加したMgO を焼鈍分離剤として塗
布し、N2中での850 ℃の2次再結晶焼鈍とH2中での純化
焼鈍からなる仕上げ焼鈍を行った。
の均一性、密着性を評価し、磁気特性(W17/50 ,B8 )
を測定した。この被膜密着性は、鋼板を種々の直径を持
つ円筒に巻き付け、被膜の剥離しない最小の円筒の直径
で示したものである。
を行わなかったNo. 0及び溶解減量が10g/m2より低いN
o. 1,3,5は製品特性が劣っており、また、被膜の
均一性、密着性ともに劣化している。これは、スケール
残存が製品特性に悪影響を及ぼしたものと思われる。ま
た、溶解減量が100 g/m2を超えているNo. 2,7,8に
おいても、同様の結果となり、過酸洗も表面性状、磁気
特性には有効でないといえる。それに比べ、この発明の
範囲であるNo. 4,6においては、磁気特性、被膜品質
ともに非常に良好である。
020 wt%、Al:0.025wt%、N:0.0080wt%を含有し、
残部は実質的にFeの組成よりなるスラブを実施例1と同
様に最終製品まで仕上げ、スケール除去時の溶解減量、
及び最終製品の磁気特性を測定し、被膜品質の評価を行
った。
った場合においても、実施例1に示したようにこの発明
の範囲であるNo. 2,3,6,9,10では被膜品質に優
れ、かつ磁気特性にも優れた製品を得ることが可能であ
る。なおNo. 9は酸洗促進剤を添加することにより、N
o. 10より酸洗時間は短いものの、同等の特性を得るこ
とができ、有効な手段であるといえる。
延後、1050℃で均一焼鈍を行い、その後、25wt%のH2SO
4 を用い、80℃,200 秒の酸洗を行いスケール除去を行
った。その後冷間圧延により0.27mmの製品に仕上げ、次
いで820 ℃で2分間の脱炭・1次再結晶焼鈍を湿水素雰
囲気中で行い、その後5%のTiO2を含むMgO にSr化合物
としてSr(OH)2 ・8H2Oを、その添加量を無添加及び0.05
%〜50%に種々に変化させて添加したものを焼鈍分離剤
として塗布してから、N2中での850 ℃の2次再結晶焼鈍
とH2中での1200℃の純化焼鈍からなる仕上げ焼鈍を行っ
た。その後、得られた製品の被膜表面粗度、及び鉄損
(W17/50 )の測定を行った。
・8H2O添加量がこの発明の範囲である0.1 〜25%では被
膜表面の粗度の値が低く、それに対応して鉄損値が向上
していることがわかる。
この発明によれば、所定の酸洗条件にてスケール除去に
おける酸洗軽減量を10〜100 g/m2の範囲とすること、好
ましくはさらに最終焼鈍における焼鈍分離剤にSr化合物
を添加することにより、最終製品の磁気特性及び表面性
状の向上が可能になる。
溶解減量に及ぼす酸洗時間の影響を示した図である。
影響を焼鈍分離剤別に示した図である。
性、表面粗度の改善効果を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 含けい素鋼スラブを熱間圧延により熱延
板とし、次いで1回又は2回の冷間圧延を、最終回の冷
間圧延直前に行う1回の焼鈍−酸洗を含む1回又は2回
の焼鈍−酸洗と組み合わせて施して最終板厚に仕上げた
後、脱炭・1次再結晶焼鈍を施し、次いで鋼板表面に焼
鈍分離剤を塗布してから仕上げ焼鈍を施す方向性けい素
鋼板の製造方法において、 最終回の冷間圧延直前に行う1回の焼鈍に引き続く酸洗
を、H2SO4, HCl, HNO3のうちから選ばれる1種以上の酸
洗液にて、酸洗液中の酸の濃度5〜50wt%、酸洗温度50
℃以上、酸洗時間10〜300 秒の条件で行ってこの酸洗に
よる溶解減量を10〜100 g/m2とすることを特徴とする磁
気特性及び表面性状に優れる方向性けい素鋼板の製造方
法。 - 【請求項2】 上記酸洗液中に、酸洗促進剤を添加する
ことを特徴とする請求項1記載の磁気特性及び表面性状
に優れる方向性けい素鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 上記焼鈍分離剤中に、Sr化合物を0.1 〜
25%添加することを特徴とする請求項1又は2記載の磁
気特性及び表面性状に優れる方向性けい素鋼板の製造方
法。
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