JP3040066B2 - 中空成形体 - Google Patents

中空成形体

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JP3040066B2
JP3040066B2 JP23742095A JP23742095A JP3040066B2 JP 3040066 B2 JP3040066 B2 JP 3040066B2 JP 23742095 A JP23742095 A JP 23742095A JP 23742095 A JP23742095 A JP 23742095A JP 3040066 B2 JP3040066 B2 JP 3040066B2
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重広 桶本
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/20Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor of articles having inserts or reinforcements ; Handling of inserts or reinforcements
    • B29C2049/2017Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor of articles having inserts or reinforcements ; Handling of inserts or reinforcements outside the article
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/30Vehicles, e.g. ships or aircraft, or body parts thereof
    • B29L2031/3055Cars
    • B29L2031/3058Spoilers

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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロー成形体にイ
ンサートを埋設固定した中空成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用部品、家電電化製品、玩
具などに用いる樹脂製の中空成形体を形成するために、
パリソンをブロー成形金型内でブロー延伸(ブローアッ
プ)したブロー成形体が用いられている。また、この中
空成形体を他の部品などに取り付けるために、予めブロ
ー成形金型にインサートを配設し、垂下されたパリソン
をブロー延伸して、インサートに一体的に密着させるよ
うになっている。
【0003】しかしながら、中空成形体を他の部品に確
実に取り付けるために、インサートは、鉄板やエンジニ
アリングプラスチックなど、ブロー成形に用いられる樹
脂よりも強度や剛性が大きい材料が用いられるが、これ
ら材料は、ブロー成形体の樹脂材料との接着性が一般に
低く、インサートをブロー成形体に確実に固定すること
が困難である問題を有している。
【0004】この点、例えば、実開平7−15324号
公報に記載された構成が知られている。この構成では、
インサートに、略円板状の補強板を備え、この補強板の
外縁部に、樹脂側に向かう傾斜面が形成されている。そ
こで、パリソンをブロー成形金型内でブロー延伸した際
には、樹脂材料が傾斜面と金型との間に回り込み、イン
サートをブロー成形体に固定できるようになっている。
【0005】しかしながら、実開平7−15324号公
報記載の構成では、樹脂材料が傾斜面と金型との間に回
り込むようにブロー延伸されるため、中空成形体の外観
の向上が困難である問題を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、インサ
ートは、鉄板やエンジニアリングプラスチックなど、ブ
ロー成形体の樹脂材料との接着性が低い材料が用いられ
るため、インサートをブロー成形体に確実に固定するこ
とが困難である問題を有している。また、インサートに
設けた、略円板状の補強板の外縁部に、樹脂側に向かう
傾斜面を形成した構成では、樹脂材料が傾斜面と金型と
の間に回り込むようにブロー延伸されるため、中空成形
体の外観の向上が困難である問題を有している。
【0007】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、ブロー成形体にインサートを強固に固定できる中
空成形体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の中空成形
体は、ブロー成形にて形成されたブロー成形体と、この
ブロー成形体に埋設固定されたインサートとを具備し、
前記インサートは、前記ブロー成形体の外側に密着する
基板部と、この基板部に形成された孔部と、この孔部の
縁部に沿って前記基板部が前記ブロー成形体の内側に折
り返された折返部とを備えたものである。
【0009】そして、この構成では、ブロー成形体の樹
脂材料をブローした際に、インサートの基板部の外側に
樹脂材料が密着するとともに、内側に折り返された折返
部に樹脂材料が密着し、特に、折返部と基板部との間に
侵入した樹脂材料により、インサートがブロー成形体に
強固に固定される。
【0010】請求項2記載の中空成形体は、請求項1記
載の中空成形体において、折返部は、孔部の全周に沿っ
て形成されたものである。
【0011】そして、この構成では、折返部は、筒状に
形成され、樹脂材料は、この筒状の折返部に連続的に密
着するので、応力が集中する部分がなくなり、インサー
トがブロー成形体に強固に固定される。
【0012】請求項3記載の中空成形体は、請求項1ま
たは2記載の中空成形体において、インサートの孔部を
介してブロー成形体の内側と外側とを連通する開口部が
開口形成されたものである。
【0013】そして、この構成では、開口部を介して、
ブロー成形体の内側と外側とが連通され、電線などを中
空成形体の内側に導入する作業が可能になる。開口部
は、インサートの孔部を挿通して形成されるので、ブロ
ー成形体の強度が低下することもない。
【0014】請求項4記載の中空成形体は、請求項1な
いし3記載の中空成形体において、インサートには、ブ
ロー成形体に埋設される埋設部と、前記ブロー成形体か
ら突出する取付部とを備えた固定具が設けられたもので
ある。
【0015】そして、この構成では、固定具の埋設部に
より、インサートがブロー成形体に強固に固定されると
ともに、固定具の取付部を用いて中空成形体が他の部品
に取り付けられる。
【0016】請求項5記載の中空成形体は、請求項1な
いし4いずれか記載の中空成形体において、インサート
の基板部の外周の縁部に、ブロー成形体の内側に向かっ
て拡開する傾斜面部が設けられたものである。
【0017】そして、この構成では、ブロー成形体の樹
脂材料が、ブロー成形体の内側に向かって拡開する傾斜
面部に回り込んで密着し、インサートがブロー成形体に
強固に固定される。また、インサートの縁部に凹凸を形
成する必要がないため、樹脂材料の延伸が抑制され、ブ
ロー成形体の肉厚寸法が容易に確保される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の中空成形体の一実
施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】図1および図2において、1は中空成形体
としてのエアスポイラで、このエアスポイラ1は、ブロ
ー成形にて中空状に一体形成されたブロー成形体として
のスポイラ本体2を備え、乗用車(自動車)の車体後部
の他の部品としてのトランクリッド3に、図1および図
2に示すF方向を前側として取り付けられている。そし
て、このエアスポイラ1のスポイラ本体2には、両側方
向を長手方向とする羽部5と、この羽部5の中央部の下
側に突設された中央脚部6と、羽部5の両端部に滑らか
に連続して下側に突設された一対の端脚部7,7とが形
成され、トランクリッド3から羽部5が離間したいわゆ
るスタンドオフ式(ウイング型)のエアスポイラ1が構
成されている。
【0020】また、このスポイラ本体2の羽部5の後側
(図1および図2に示すB方向)部には、発光ダイオー
ド8aなどを備えた燈火具8が取り付けられている。そし
て、この発光ダイオード8aは、配線8bにより車体側の電
気部品に接続され、図示しないブレーキペダルに連動し
て点灯するようになっている。
【0021】さらに、各脚部6,7の下面部6a,7aに
は、それぞれインサート11が一体的に埋設固定されてい
る。そして、このインサート11は、図1ないし図4に示
すように、取付板12と、この取付板12に固着された固定
具としての取付ボルト14とから構成されている。そし
て、取付板12は、平面略楕円状をなす平板状の基板部15
を備え、この基板部15には、取付ボルト14を固着するボ
ルト用孔部17と、円孔状の通孔をなす孔部としての挿通
部21とが形成されているとともに、この挿通部21の周囲
には、基板部15が周縁部から折り返され、上方に向かっ
て拡開状に傾斜した折返部22が形成されている。さら
に、基板部15の外周部には、上方に向かって拡開状に傾
斜した傾斜面部24が形成されている。すなわち、図4に
示すように、この傾斜面部24と基板部15の下面のなす角
αは、鋭角になっている。
【0022】一方、取付ボルト14は、図1ないし図3に
示すように、埋設部としての円板状の頭部26と、ねじ山
が形成された取付部としてのねじ部27とを備え、ねじ部
27を取付板12の基板部15のボルト用孔部17に上側から挿
入し、頭部26を基板部15の上面に密着して、基板部15の
下面にねじ部27が突出した状態で、取付板12に溶接など
して固着されている。
【0023】そして、このインサート11は、取付板12の
基板部15の下面が、各脚部6,7の下面部6a,7aの下面
と面一になるようにスポイラ本体2に密着するととも
に、取付板12の折返部22と取付ボルト14の頭部26とがス
ポイラ本体2に埋設された状態で、スポイラ本体2に一
体的に埋設固定されている。
【0024】さらに、中央脚部6では、インサート11の
挿通部21の内側を通過するようにして、スポイラ本体2
に、いわゆるアクセスホールとなる円孔状の開口部28が
穿設すなわち開口形成されている。
【0025】そして、このように構成されたエアスポイ
ラ1は、各脚部6,7の下面部6a,7aをトランクリッド
3上に当接し、各脚部6,7の下側に突出する取付ボル
ト14のねじ部27を、トランクリッド3に形成されたボル
ト用孔部41に挿入した状態で、このねじ部27にトランク
リッド3の下側からナット42を螺合して締め付けること
により、トランクリッド3に固定されている。さらに、
この状態で、中央脚部6の開口部28に対向して、配線用
孔部44が形成され、これら開口部28および配線用孔部44
を挿通して、燈火具8の配線8bが車体側に導入されてい
る。
【0026】次に、このエアスポイラ1の製造方法を説
明する。
【0027】まず、図示しない開閉可能なブロー成形金
型を両側方向に開いた状態で、一方の金型の各脚部6,
7を形成する部分にそれぞれインサート11を配置する。
なお、このインサート11を配置する部分は、略平面状を
なし、取付ボルト14のねじ部27に対向する部分に、この
取付ボルト14が挿入される円形の凹部が形成されている
とともに、インサート11の挿通部21の中央部に対向する
部分には、僅かな突部が形成されている。続いて、これ
らブロー成形金型間に、溶融樹脂、例えば、変性ポリフ
ェニレンオキサイド(m−PPO)、ABS、ポリプロ
ピレンなどを筒状に押し出した樹脂材料としてのパリソ
ンを垂下して、ブロー成形金型を閉じ、パリソンの上下
をピンチオフして閉じる。この状態で、ブロー成形金型
内のパリソンの内部に、圧縮ガス、例えば、エアーを数
キログラムf毎平方センチメートルないし十数キログラ
ムf毎平方センチメートルの圧力で注入し、パリソンを
ブロー成形金型の内部形状すなわちキャビティ面に沿っ
て延伸させる。
【0028】すると、各脚部6,7を形成する部分で
は、パリソンは、図1に示すA方向に延伸され、インサ
ート11の取付板12の折返部22および基板部15の上面に当
接し、インサート11をキャビティ面に押し付けながら、
折返部22を包み込むように延伸され、さらに、インサー
ト11の挿通部21および外周部で延伸され、キャビティ面
に当接して基板部15の下面とほぼ面一になるまで延伸さ
れる。この状態で、パリソンは、図4に示すように、そ
れぞれパリソンの延伸方向に対してアンダーカット部と
なる、インサート11の基板部15と折返部22との間のV字
状の溝部51およびインサート11の基板部15の外周部の傾
斜面部24とブロー成形金型のキャビティ面との間のV字
状の溝部52に侵入する。そして、パリソンが冷却固化し
た状態で、ブロー成形金型を開くと、3個のインサート
11が埋設固定されたスポイラ本体2が取り出される。ま
た、この状態で、図5に示すように、インサート11の挿
通部21の内側には、この挿通部21を閉塞するようにし
て、壁部54が形成されているとともに、この壁部54の略
中央部には、内側に向かって凹設された位置決め凹部55
が形成されている。
【0029】そして、中央脚部6に開口部28を形成する
には、例えば、図5に示すように、略円柱状をなす内刃
T1 と、この内刃T1 と同軸状で、かつ、この内刃T1
よりも径寸法が大きく後退した位置に設けられた外刃T
2 とを備えた工具としてのホールソーTを用いる。そし
て、内刃T1 の先端部をスポイラ本体2の壁部54の位置
決め凹部55に当接して、このホールソーTを回転して前
進させると、内刃T1により位置決めして案内されつ
つ、外刃T2 が挿通部21内にこの挿通部21より径寸法の
小さい開口部28を形成する。
【0030】そして、この状態で、スポイラ本体2に燈
火具8を取り付け、配線8bを開口部28から引き出すこと
により、エアスポイラ1が構成される。
【0031】そして、本実施の形態によれば、インサー
ト11の基板部15を折り返して傾斜した折返部22を形成す
るとともに、基板部15の外周部に傾斜面部24を形成した
ため、パリソンをブローしてスポイラ本体2を形成する
際には、インサート11の基板部15の上面にパリソンが密
着するとともに、このパリソンは、アンダーカット部と
なる、インサート11の基板部15と折返部22との間のV字
状の溝部51およびインサート11の基板部15の外周部の傾
斜面部24の外側の溝部52に回り込み係合するようにして
密着するため、インサート11をスポイラ本体2に強固に
固定することができる。
【0032】また、インサート11の折返部22は、円孔状
をなす挿通部21の周囲の全周に筒状に形成されているた
め、パリソンはこの筒状の折返部22に連続的に密着し、
応力が集中する部分がなくなり、インサート11をスポイ
ラ本体2に強固に固定することができる。
【0033】さらに、インサート11の基板部15の外周の
縁部に設けた傾斜面部24は、基板部15の高さ寸法に形成
され、基板部15の上面に突部などを形成しないため、イ
ンサート11の周縁部近傍においてパリソンを隆起させる
ように変形させることがなく、インサート11の保持のた
めのパリソンの延伸を抑制できる。そこで、羽部5から
の突出寸法が大きくパリソンが大きく延伸される各脚部
6,7を形成する場合にも、パリソンを各脚部6,7の
下面部6a,7aの四隅の端部に向けて放射状に十分に延伸
させるように分配でき、エアスポイラ1の各部の肉厚寸
法を確保できる。このため、トランクリッド3の取付面
に対して各脚部6,7の下面部6a,7aをシャープな端末
形状に形成でき、外観や強度を容易に向上することがで
きる。
【0034】そして、スポイラ本体2に固定されたイン
サート11の取付ボルト14により、エアスポイラ1をトラ
ンクリッド3に容易に取付できるとともに、取付ボルト
14の頭部26をスポイラ本体2に埋設することにより、イ
ンサート11をスポイラ本体2に強固に固定することがで
きる。
【0035】また、インサート11の挿通部21を介して、
スポイラ本体2の内側と外側とを連通する開口部28を開
口形成したため、この開口部28を介して、スポイラ本体
2の内側と外側とを連通させ、スポイラ本体2内部への
アクセスが可能になり、例えば、配線8bをスポイラ本体
2から導出する作業が可能になる。そして、開口部28
は、インサート11の挿通部26より径寸法が小さく形成さ
れ、インサート11の挿通部26を挿通して形成されるた
め、工具Tを用いて加工する場合にも、インサート11か
ら樹脂が剥離変形することがなく、スポイラ本体2の強
度の低下を抑制することができる。
【0036】なお、上記の実施の形態では、図4に示す
ように、インサート11は、基板部15の挿通部21の周縁部
の下側の縁部を垂直状に形成したが、例えば、図6に示
すように、折返部22を基板部15の下面から曲面状に屈曲
するなどして、基板部15の挿通部21の周縁部の下側の縁
部に、下方に向かって拡開状をなす傾斜面部58を形成す
ることもできる。そして、この構成では、この傾斜面部
58の下側の部分がアンダーカット部となってパリソンが
密着し、インサート11をスポイラ本体2により強固に固
定することができる。
【0037】また、インサート11の取付ボルト14は、図
7に示すように、頭部26に他の部分より径寸法の大きい
フランジ部26a を形成したいわゆる段付きボルト14a を
用いることもできる。そして、このような段付きボルト
14a を用いることにより、フランジ部26a の下側にアン
ダーカット形状である円環状の溝部59が形成され、この
溝部59にパリソンが侵入して密着することにより、イン
サート11をスポイラ本体2により強固に固定することが
できる。
【0038】さらに、例えば、図8及び図9に示すよう
に、インサート11は、折返部22の上側部を、この折返部
22に一体に形成された蓋部22a により覆い、折返部22の
上側を閉塞することもできる。そして、この構成では、
基板部15を下側から円柱状にプレス成形して蓋部22a を
形成した後、蓋部22a を上側から十字状に潰し、上面端
縁の4か所にアンダーカット形状となる折返部22を形成
している。また、この構成において、蓋部22a の上面の
全面を潰して、筒状をなす折返部22を形成することもで
きる。
【0039】なお、上記の各実施の形態では、乗用車の
トランクリッド3に取り付けるエアスポイラ1の3個の
脚部6,7にインサート11を取り付けた例について説明
したが、例えば、中央脚部6のみに本実施の形態のイン
サート11を取り付け、他の端脚部7,7には異なる形状
のインサートを用いることもでき、あるいは、複数の部
材にて形成したエアスポイラについて、左右の脚部、燈
火具、付加羽部などを取り付けるためのインサートにつ
いて適用することもできる。また、エアスポイラに限ら
れず、エアダクトなどの取付ブラケットや、複写機など
の筐体パネルを組み合わせるブラケットなど、およそイ
ンサートを用いるブロー成形体に広範に適用することが
可能である。
【0040】また、上記の実施の形態では、取付板12に
取付ボルト14などを取り付けた構成について説明した
が、例えば、取付板にナットを固着した構成とすること
もできる。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の中空成形体によれば、ブ
ロー成形体の樹脂材料をブローした際に、インサートの
基板部の外側に樹脂材料が密着するとともに、内側に折
り返された折返部に樹脂材料が密着し、特に、折返部と
基板部との間に侵入した樹脂材料により、インサートを
ブロー成形体に強固に固定できる。
【0042】請求項2記載の中空成形体によれば、請求
項1記載の効果に加え、孔部の全周に沿って折返部を形
成したため、折返部が筒状に形成され、樹脂材料は、こ
の筒状の折返部に連続的に密着して、応力が集中する部
分がなくなり、インサートをブロー成形体に強固に固定
できる。
【0043】請求項3記載の中空成形体によれば、請求
項1または2記載の効果に加え、インサートの孔部を介
してブロー成形体の内側と外側とを連通する開口部を開
口形成したため、開口部を介して、ブロー成形体の内側
と外側とを連通させ、電線などを中空成形体の内側に導
入する作業が可能になる。そして、開口部は、インサー
トの孔部を挿通して形成されるため、ブロー成形体の強
度が低下することを抑制できる。
【0044】請求項4記載の中空成形体によれば、請求
項1ないし3記載の効果に加え、インサートに、ブロー
成形体に埋設される埋設部と、ブロー成形体から突出す
る取付部とを備えた固定具を設けたため、固定具の埋設
部により、インサートをブロー成形体に強固に固定でき
るとともに、固定具の取付部を用いて中空成形体を他の
部品に取り付けできる。
【0045】請求項5記載の中空成形体によれば、請求
項1ないし4いずれか記載の効果に加え、インサートの
基板部の外周の縁部に、ブロー成形体の内側に向かって
拡開する傾斜面部を設けたため、ブロー成形体の樹脂材
料が、アンダーカットとなる傾斜面部に回り込んで密着
し、インサートをブロー成形体に強固に固定できる。そ
して、インサートの縁部には、ブロー成形体の厚さ方向
に向かう凹凸を形成する必要がないため、樹脂材料の延
伸が抑制され、ブロー成形体の肉厚寸法を容易に確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の中空成形体としてのエ
アスポイラを乗用車に取り付けた状態を示す図2のI−
I断面図である。
【図2】同上エアスポイラの斜視図である。
【図3】同上インサートの斜視図である。
【図4】同上エアスポイラの図3のII−II断面図であ
る。
【図5】同上エアスポイラの製造工程を示す説明図であ
る。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す一部の断面図で
ある。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す一部の断面図で
ある。
【図8】本発明のインサートの他の実施の形態を示す斜
視図である。
【図9】同上インサートを用いたエアスポイラの一部の
断面図である。
【符号の説明】
1 中空成形体としてのエアスポイラ 2 ブロー成形体としてのスポイラ本体 11 インサート 14 固定具としての取付ボルト 15 基板部 21 孔部としての挿通部 22 折返部 24 傾斜面部 26 埋設部としての頭部 27 取付部としてのねじ部 28 開口部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロー成形にて形成されたブロー成形体
    と、 このブロー成形体に埋設固定されたインサートとを具備
    し、 前記インサートは、 前記ブロー成形体の外側に密着する基板部と、 この基板部に形成された孔部と、 この孔部の縁部に沿って前記基板部が前記ブロー成形体
    の内側に折り返された折返部とを備えたことを特徴とす
    る中空成形体。
  2. 【請求項2】 折返部は、孔部の全周に沿って形成され
    たことを特徴とする請求項1記載の中空成形体。
  3. 【請求項3】 インサートの孔部を介してブロー成形体
    の内側と外側とを連通する開口部が開口形成されたこと
    を特徴とする請求項1または2記載の中空成形体。
  4. 【請求項4】 インサートには、ブロー成形体に埋設さ
    れる埋設部と、前記ブロー成形体から突出する取付部と
    を備えた固定具が設けられたことを特徴とする請求項1
    ないし3いずれか記載の中空成形体。
  5. 【請求項5】 インサートの基板部の外周の縁部に、ブ
    ロー成形体の内側に向かって拡開する傾斜面部が設けら
    れたことを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の
    中空成形体。
JP23742095A 1995-09-14 1995-09-14 中空成形体 Expired - Fee Related JP3040066B2 (ja)

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