JP3039233B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents
内燃機関のバルブタイミング制御装置Info
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- JP3039233B2 JP3039233B2 JP28846593A JP28846593A JP3039233B2 JP 3039233 B2 JP3039233 B2 JP 3039233B2 JP 28846593 A JP28846593 A JP 28846593A JP 28846593 A JP28846593 A JP 28846593A JP 3039233 B2 JP3039233 B2 JP 3039233B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関の運転状態に
応じて吸気バルブ或いは排気バルブの開閉タイミングを
連続的に可変にする可変バルブタイミング機構を備えた
バルブタイミング制御装置に関するものである。
応じて吸気バルブ或いは排気バルブの開閉タイミングを
連続的に可変にする可変バルブタイミング機構を備えた
バルブタイミング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から可変バルブタイミング機構を備
えたエンジンにおいては、可変バルブタイミング機構が
設定エンジン回転数を境に切換動作を行うようにしてい
る。この切換動作により、低回転時には吸気弁と排気弁
とのオーバラップ量を小さくし、高回転時にはバルブオ
ーバラップ量を大きくしてトルク特性を良好にして高出
力を図るようにしている。
えたエンジンにおいては、可変バルブタイミング機構が
設定エンジン回転数を境に切換動作を行うようにしてい
る。この切換動作により、低回転時には吸気弁と排気弁
とのオーバラップ量を小さくし、高回転時にはバルブオ
ーバラップ量を大きくしてトルク特性を良好にして高出
力を図るようにしている。
【0003】ところで、このような可変バルブタイミン
グ機構付きのエンジンにおいては、変速機のアップ変速
又はダウン変速において次のような問題がある。すなわ
ち、変速機のアップ変速又はダウン変速時にエンジン回
転数が前記設定回転数を跨いで急変すると、この変化に
バルブタイミング制御の追従ができない問題がある。こ
のため、エンジン回転数の上昇が遅れ、車両の前後加速
度に一時的な落込みが生じ、加速性能の向上を図ること
ができない。
グ機構付きのエンジンにおいては、変速機のアップ変速
又はダウン変速において次のような問題がある。すなわ
ち、変速機のアップ変速又はダウン変速時にエンジン回
転数が前記設定回転数を跨いで急変すると、この変化に
バルブタイミング制御の追従ができない問題がある。こ
のため、エンジン回転数の上昇が遅れ、車両の前後加速
度に一時的な落込みが生じ、加速性能の向上を図ること
ができない。
【0004】特に可変バルブタイミング機構が油圧にて
制御されるタイプでは、系に流入する油量にて、ピスト
ン移動に伴い油室容積を充満させる必要があるため、応
答性が悪くなる傾向がある。通常の運転状態ではカム位
相目標値の変化は少ないため、オイルポンプが吐出する
油量が少ないアイドル時を除けば、応答性は問題とはな
らない。しかし、変速時はエンジン回転数変化が急であ
り、それに伴ってカム位相目標値が急変することにな
る。
制御されるタイプでは、系に流入する油量にて、ピスト
ン移動に伴い油室容積を充満させる必要があるため、応
答性が悪くなる傾向がある。通常の運転状態ではカム位
相目標値の変化は少ないため、オイルポンプが吐出する
油量が少ないアイドル時を除けば、応答性は問題とはな
らない。しかし、変速時はエンジン回転数変化が急であ
り、それに伴ってカム位相目標値が急変することにな
る。
【0005】この問題を解決するために特開平5−44
508号の技術では、エンジン回転により可変バルブタ
イミング機構をオーバラップ大あるいは小のマップを持
ち、変速後のエンジン回転数を予測して、可変バルブタ
イミング機構のオン・オフに必要な時間だけ切換信号を
先出しして制御するようにしている。このことによって
可変バルブタイミング機構の切換遅れによる加速性の悪
化を防止するものである。
508号の技術では、エンジン回転により可変バルブタ
イミング機構をオーバラップ大あるいは小のマップを持
ち、変速後のエンジン回転数を予測して、可変バルブタ
イミング機構のオン・オフに必要な時間だけ切換信号を
先出しして制御するようにしている。このことによって
可変バルブタイミング機構の切換遅れによる加速性の悪
化を防止するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の技術
は可変バルブタイミング機構が2段切換のものに対して
は有効であっても、複数のパラメータにて連続的に可変
制御するバルブタイミング機構の場合、カム位相の目標
値が任意の値から任意の値に変化するため、制御が非常
に困難となる。すなわち、上記技術が備えている変速終
了後の状態を推定する手段、及び、切換指令を出力する
タイミングを決定する手段がかなり複雑となる問題があ
る。
は可変バルブタイミング機構が2段切換のものに対して
は有効であっても、複数のパラメータにて連続的に可変
制御するバルブタイミング機構の場合、カム位相の目標
値が任意の値から任意の値に変化するため、制御が非常
に困難となる。すなわち、上記技術が備えている変速終
了後の状態を推定する手段、及び、切換指令を出力する
タイミングを決定する手段がかなり複雑となる問題があ
る。
【0007】又、2段切換の可変バルブタイミング機構
ではバルブタイミング切換のため、変速終了後において
は確実に切換えがすんでいればよく、制御の打ち切り処
理を行う必要がない。一方、連続可変を行う可変バルブ
タイミング機構においては変速終了後には制御を通常の
制御に戻す必要があり、この点においては上記の技術で
は解決できないものである。
ではバルブタイミング切換のため、変速終了後において
は確実に切換えがすんでいればよく、制御の打ち切り処
理を行う必要がない。一方、連続可変を行う可変バルブ
タイミング機構においては変速終了後には制御を通常の
制御に戻す必要があり、この点においては上記の技術で
は解決できないものである。
【0008】この発明の目的は内燃機関のエンジン回転
数、吸入空気量とに基づいて可変バルブタイミング機構
のバルブタイミングを連続的に制御する場合、変速中に
おける可変バルブタイミング機構の追従性を向上して可
変バルブタイミング機構の切換遅れによる加速性の悪化
を防止することができる内燃機関のバルブタイミング制
御装置を提供することにある。
数、吸入空気量とに基づいて可変バルブタイミング機構
のバルブタイミングを連続的に制御する場合、変速中に
おける可変バルブタイミング機構の追従性を向上して可
変バルブタイミング機構の切換遅れによる加速性の悪化
を防止することができる内燃機関のバルブタイミング制
御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに第一の発明は、図1に示すように、吸気バルブM2
及び排気バルブM3の少なくとも一方の開閉タイミング
を連続的に可変にするためにねじり駆動される可変バル
ブタイミング機構M4と、前記内燃機関M1の運転状態
を検出する運転状態検出手段M5と、運転状態検出手段
M5の検出結果に基づいてバルブタイミング目標値を決
定するバルブタイミング決定手段M6と、前記バルブタ
イミング目標値に基づき開閉タイミングを制御すべく前
記可変バルブタイミング機構M4を駆動制御する駆動制
御手段M7と、前記運転状態検出手段M5の検出結果に
基づき変速すべきか否かを判断する運転変速状況判断手
段M8とを備え、前記駆動制御手段M7は、運転変速状
況判断手段M8の判断結果に基づいて変速開始時点から
終了までの間は、運転状態に応じた目標値への制御を中
止し、変速終了時点の運転状態のうち可変バルブタイミ
ング機構M4がカム回転トルクで移動する方向と反対方
向の最大カム位相目標値を目標値として制御を行うこと
を要旨とするものである。
めに第一の発明は、図1に示すように、吸気バルブM2
及び排気バルブM3の少なくとも一方の開閉タイミング
を連続的に可変にするためにねじり駆動される可変バル
ブタイミング機構M4と、前記内燃機関M1の運転状態
を検出する運転状態検出手段M5と、運転状態検出手段
M5の検出結果に基づいてバルブタイミング目標値を決
定するバルブタイミング決定手段M6と、前記バルブタ
イミング目標値に基づき開閉タイミングを制御すべく前
記可変バルブタイミング機構M4を駆動制御する駆動制
御手段M7と、前記運転状態検出手段M5の検出結果に
基づき変速すべきか否かを判断する運転変速状況判断手
段M8とを備え、前記駆動制御手段M7は、運転変速状
況判断手段M8の判断結果に基づいて変速開始時点から
終了までの間は、運転状態に応じた目標値への制御を中
止し、変速終了時点の運転状態のうち可変バルブタイミ
ング機構M4がカム回転トルクで移動する方向と反対方
向の最大カム位相目標値を目標値として制御を行うこと
を要旨とするものである。
【0010】又、第二の発明は可変バルブタイミング機
構M4は油圧駆動タイプであり、駆動制御手段M7は変
速開始時点から終了までの間は可変バルブタイミング機
構M4の油圧系に設けられたその制御油圧を制御する制
御弁開度を一定値に駆動制御することをその要旨として
いる。
構M4は油圧駆動タイプであり、駆動制御手段M7は変
速開始時点から終了までの間は可変バルブタイミング機
構M4の油圧系に設けられたその制御油圧を制御する制
御弁開度を一定値に駆動制御することをその要旨として
いる。
【0011】
【作用】上記の構成により、図1に示すように、変速中
でない場合には、運転状態検出手段M5の検出結果に基
づいてバルブタイミング決定手段M6はバルブタイミン
グ目標値を決定する。そして、駆動制御手段M7はバル
ブタイミング目標値に基づき開閉タイミングを制御すべ
く前記可変バルブタイミング機構M4を駆動制御する。
でない場合には、運転状態検出手段M5の検出結果に基
づいてバルブタイミング決定手段M6はバルブタイミン
グ目標値を決定する。そして、駆動制御手段M7はバル
ブタイミング目標値に基づき開閉タイミングを制御すべ
く前記可変バルブタイミング機構M4を駆動制御する。
【0012】運転変速状況判断手段M8が運転状態検出
手段M5の検出結果に基づき変速すべきであると判定す
ると、駆動制御手段M7は、運転変速状況判断手段M8
の判断結果に基づいて変速開始時点から終了までの間
は、運転状態に応じた目標値への制御を中止する。そし
て、駆動制御手段M7は、変速終了時点の運転状態のう
ち可変バルブタイミング機構M4がカム回転トルクで移
動する方向と反対方向の最大カム位相目標値を目標値と
して制御を行う。
手段M5の検出結果に基づき変速すべきであると判定す
ると、駆動制御手段M7は、運転変速状況判断手段M8
の判断結果に基づいて変速開始時点から終了までの間
は、運転状態に応じた目標値への制御を中止する。そし
て、駆動制御手段M7は、変速終了時点の運転状態のう
ち可変バルブタイミング機構M4がカム回転トルクで移
動する方向と反対方向の最大カム位相目標値を目標値と
して制御を行う。
【0013】又、第二の発明においては駆動制御手段M
7は変速開始時点から終了までの間は可変バルブタイミ
ング機構M4の油圧系に設けられたその制御油圧を制御
する制御弁開度を一定値に駆動制御する。
7は変速開始時点から終了までの間は可変バルブタイミ
ング機構M4の油圧系に設けられたその制御油圧を制御
する制御弁開度を一定値に駆動制御する。
【0014】
【実施例】以下、本発明における内燃機関のバルブタイ
ミング装置を具体化した一実施例を図2〜図9に従って
説明する。
ミング装置を具体化した一実施例を図2〜図9に従って
説明する。
【0015】図2はこの実施例の車両に搭載された内燃
機関としてのガソリンエンジン1を示す(1気筒分のみ
図示した)概略構成図である。エンジン1は、その各気
筒のシリンダ2内においてピストン3が上下動可能に設
けられている。ピストン3はロッドを介して図示しない
クランクシャフトに連結されている。そして、ピストン
3の上側が燃焼室4となっている。
機関としてのガソリンエンジン1を示す(1気筒分のみ
図示した)概略構成図である。エンジン1は、その各気
筒のシリンダ2内においてピストン3が上下動可能に設
けられている。ピストン3はロッドを介して図示しない
クランクシャフトに連結されている。そして、ピストン
3の上側が燃焼室4となっている。
【0016】各燃焼室4には点火プラグ5が設けられて
いる。又、燃焼室4には吸気通路6と排気通路7とがそ
れぞれ連通して設けられている。吸気通路6の燃焼室4
に開口する吸気ポート6aには、吸気バルブ8が組付け
られている。又、排気通路7の燃焼室4に開口する排気
ポート7aには、排気バルブ9が組付けられている。こ
れらの吸気バルブ8及び排気バルブ9は吸気側カムシャ
フト10及び排気側カムシャフト11の回転により駆動
される。又、各カムシャフト10,11の一端には、吸
気側タイミングプーリ12及び排気側タイミングプーリ
13がそれぞれ設けられている。さらに、各タイミング
プーリ12,13はタイミングベルト14を介して、図
示しないクランクシャフトに駆動連結されている。
いる。又、燃焼室4には吸気通路6と排気通路7とがそ
れぞれ連通して設けられている。吸気通路6の燃焼室4
に開口する吸気ポート6aには、吸気バルブ8が組付け
られている。又、排気通路7の燃焼室4に開口する排気
ポート7aには、排気バルブ9が組付けられている。こ
れらの吸気バルブ8及び排気バルブ9は吸気側カムシャ
フト10及び排気側カムシャフト11の回転により駆動
される。又、各カムシャフト10,11の一端には、吸
気側タイミングプーリ12及び排気側タイミングプーリ
13がそれぞれ設けられている。さらに、各タイミング
プーリ12,13はタイミングベルト14を介して、図
示しないクランクシャフトに駆動連結されている。
【0017】従って、エンジン1の運転時には、クラン
クシャフトからタイミングベルト14及び各タイミング
プーリ12,13を介して各カムシャフト10,11に
回転動力が伝達され、各カムシャフト10,11の回転
により吸気バルブ8及び排気バルブ9が開閉駆動され
る。又、これら吸気バルブ8及び排気バルブ9はクラン
クシャフトの回転に同期して。すなわち、吸気行程、圧
縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一連の4行程に
同期して、所定の開閉タイミングで駆動される。
クシャフトからタイミングベルト14及び各タイミング
プーリ12,13を介して各カムシャフト10,11に
回転動力が伝達され、各カムシャフト10,11の回転
により吸気バルブ8及び排気バルブ9が開閉駆動され
る。又、これら吸気バルブ8及び排気バルブ9はクラン
クシャフトの回転に同期して。すなわち、吸気行程、圧
縮行程、爆発・膨張行程及び排気行程の一連の4行程に
同期して、所定の開閉タイミングで駆動される。
【0018】吸気通路6にはエアクリーナ15を介して
外気が導入される。又、吸気通路6にはその各気筒毎の
吸気ポート6aの近傍において燃料噴射用のインジェク
タ16が設けられ、吸気通路6に燃料が取り込まれるよ
うになっている。周知のように、このインジェクタ16
には、図示しないフューエルタンクから燃料ポンプの動
作により所定圧力の燃料が供給されるようになってい
る。そして、そのインジェクタ16から噴射されて吸気
通路6に取込まれた燃料と外気との混合気が、吸気バル
ブ8が開かれる際に、吸気ポート6aを通じて燃焼室4
へ導入される。又、燃焼室4に導入された混合気が爆発
・燃焼されることにより、ピストン3及びクランクシャ
フト等を介してエンジン1の駆動力が得られる。さら
に、燃焼室4にて燃焼された既燃焼ガスは、排気バルブ
9が開かれる際に、排気ポート7aから排気通路7を通
じて外部へと排出される。
外気が導入される。又、吸気通路6にはその各気筒毎の
吸気ポート6aの近傍において燃料噴射用のインジェク
タ16が設けられ、吸気通路6に燃料が取り込まれるよ
うになっている。周知のように、このインジェクタ16
には、図示しないフューエルタンクから燃料ポンプの動
作により所定圧力の燃料が供給されるようになってい
る。そして、そのインジェクタ16から噴射されて吸気
通路6に取込まれた燃料と外気との混合気が、吸気バル
ブ8が開かれる際に、吸気ポート6aを通じて燃焼室4
へ導入される。又、燃焼室4に導入された混合気が爆発
・燃焼されることにより、ピストン3及びクランクシャ
フト等を介してエンジン1の駆動力が得られる。さら
に、燃焼室4にて燃焼された既燃焼ガスは、排気バルブ
9が開かれる際に、排気ポート7aから排気通路7を通
じて外部へと排出される。
【0019】吸気通路6の途中には、図示しないアクセ
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
17が設けられている。そして、このスロットルバルブ
17が開閉されることにより、吸気通路6への吸入空気
量が調節される。又、スロットルバルブ17よりも下流
側には、吸入空気量の脈動を平滑化させるサージタンク
18が設けられている。
ルペダルの操作に連動して開閉されるスロットルバルブ
17が設けられている。そして、このスロットルバルブ
17が開閉されることにより、吸気通路6への吸入空気
量が調節される。又、スロットルバルブ17よりも下流
側には、吸入空気量の脈動を平滑化させるサージタンク
18が設けられている。
【0020】さらに、吸気通路6においてエアークリー
ナ15の近傍には、吸気温THAを検出するための吸気
温センサ71が設けられている。スロットルバルブ17
の近傍には、そのスロットル開度TAを検出するスロッ
トルセンサ72が設けられている。さらに、サージタン
ク18には、同タンク18に連通して吸気圧を検出する
ための吸気圧センサ73が設けられている。
ナ15の近傍には、吸気温THAを検出するための吸気
温センサ71が設けられている。スロットルバルブ17
の近傍には、そのスロットル開度TAを検出するスロッ
トルセンサ72が設けられている。さらに、サージタン
ク18には、同タンク18に連通して吸気圧を検出する
ための吸気圧センサ73が設けられている。
【0021】一方、排気通路7の途中には排気ガスを浄
化するための三元触媒を内蔵してなる触媒コンバータ1
9が設けられている。又、排気通路7の途中には排気中
の酸素濃度を検出する酸素センサ74が設けられてい
る。
化するための三元触媒を内蔵してなる触媒コンバータ1
9が設けられている。又、排気通路7の途中には排気中
の酸素濃度を検出する酸素センサ74が設けられてい
る。
【0022】さらに、エンジン1にはその冷却水の温度
(冷却水温)THWを検出する水温センサ75が設けら
れている。前記点火プラグ5はディストリビュータ21
て分配された点火信号に基づいて駆動される。ディスト
リビュータ21ではイグナイタ22から出力される高電
圧をエンジン1のクランク角に同期して点火プラグ5に
分配される。そして、各点火プラグ5の点火タイミング
はイグナイタ22からの高電圧出力タイミングにより決
定される。ディストリビュータ28にはエンジン1の回
転に連動して回転される図示しないロータが設けられる
とともに、そのロータの回転からエンジン回転数NEを
検出する回転数センサ76が設けられている。又、ディ
ストリビュータ21には、前記ロータの回転に応じてエ
ンジン1のクランク角基準位置を所定の割合で検出し、
その基準信号GPを出力する気筒判別センサ77が設け
られている。この実施例では、エンジン1の一連の4行
程に対してクランクシャフトが2回転するものとして、
回転数センサ76では1パルス当たり30゜CAの割合
でクランク角が検出される。又、気筒判別センサ77で
は1パルス当たり360゜CAの割合でクランク角が検
出される。
(冷却水温)THWを検出する水温センサ75が設けら
れている。前記点火プラグ5はディストリビュータ21
て分配された点火信号に基づいて駆動される。ディスト
リビュータ21ではイグナイタ22から出力される高電
圧をエンジン1のクランク角に同期して点火プラグ5に
分配される。そして、各点火プラグ5の点火タイミング
はイグナイタ22からの高電圧出力タイミングにより決
定される。ディストリビュータ28にはエンジン1の回
転に連動して回転される図示しないロータが設けられる
とともに、そのロータの回転からエンジン回転数NEを
検出する回転数センサ76が設けられている。又、ディ
ストリビュータ21には、前記ロータの回転に応じてエ
ンジン1のクランク角基準位置を所定の割合で検出し、
その基準信号GPを出力する気筒判別センサ77が設け
られている。この実施例では、エンジン1の一連の4行
程に対してクランクシャフトが2回転するものとして、
回転数センサ76では1パルス当たり30゜CAの割合
でクランク角が検出される。又、気筒判別センサ77で
は1パルス当たり360゜CAの割合でクランク角が検
出される。
【0023】吸気バルブ8の上流側の吸気通路6には、
スロットルバルブ17を迂回して同バルブ17の上流側
と下流側とを連通させるバイパス通路23が設けられて
いる。このバイパス通路23の途中には、スロットルバ
ルブ17が全閉となるエンジン1のアイドリング時に、
そのアイドリングを安定させるべく吸気量を調整するた
めのリニアソレノイド式のアイドルスピードコントロー
ルバルブ(ISCV)24が設けられている。このIS
CV24が所定の信号に応じて駆動制御されることによ
り、バイパス通路23の開度等が調節される。
スロットルバルブ17を迂回して同バルブ17の上流側
と下流側とを連通させるバイパス通路23が設けられて
いる。このバイパス通路23の途中には、スロットルバ
ルブ17が全閉となるエンジン1のアイドリング時に、
そのアイドリングを安定させるべく吸気量を調整するた
めのリニアソレノイド式のアイドルスピードコントロー
ルバルブ(ISCV)24が設けられている。このIS
CV24が所定の信号に応じて駆動制御されることによ
り、バイパス通路23の開度等が調節される。
【0024】従って、エンジン1のアイドリング時に、
ISCV24の開度及びその開き時期等が制御されるこ
とにより、バイパス通路23を流れる空気量が調節さ
れ、燃焼室4に供給されるべき吸気量が制御される。
ISCV24の開度及びその開き時期等が制御されるこ
とにより、バイパス通路23を流れる空気量が調節さ
れ、燃焼室4に供給されるべき吸気量が制御される。
【0025】吸気側タイミングプーリ12には吸気バル
ブ8の開閉タイミングを可変にするために油圧により駆
動される可変バルブタイミング機構(以下、単に「VV
T」という)25が設けられている。
ブ8の開閉タイミングを可変にするために油圧により駆
動される可変バルブタイミング機構(以下、単に「VV
T」という)25が設けられている。
【0026】次に、このVVT25等の構成について説
明する。図3はVVT25等の構成を示す断面図であ
る。吸気側のカムシャフト10はそのジャーナル10a
がエンジン1のシリンダヘッド31とベアリングキャッ
プ32とによって回転可能に支承されている。カムシャ
フト10の前端には筒状の固定ギヤ33がボルト34と
によって締め付け固定されている。カムシャフト10の
前端外周にはタイミングプーリ35が回転可能に設けら
れている。タイミングプーリ35のボス部36の前端は
前記固定ギヤ33とカムシャフト10の外周間に遊挿さ
れるとともに、ボス部36の後端はカムシャフト10の
外周から突出したフランジ10bに摺動可能に当接され
ている。
明する。図3はVVT25等の構成を示す断面図であ
る。吸気側のカムシャフト10はそのジャーナル10a
がエンジン1のシリンダヘッド31とベアリングキャッ
プ32とによって回転可能に支承されている。カムシャ
フト10の前端には筒状の固定ギヤ33がボルト34と
によって締め付け固定されている。カムシャフト10の
前端外周にはタイミングプーリ35が回転可能に設けら
れている。タイミングプーリ35のボス部36の前端は
前記固定ギヤ33とカムシャフト10の外周間に遊挿さ
れるとともに、ボス部36の後端はカムシャフト10の
外周から突出したフランジ10bに摺動可能に当接され
ている。
【0027】タイミングプーリ35にはタイミングベル
ト14が掛装され、クランクシャフト(図示しない)の
回転がこのタイミングベルト14を介してタイミングプ
ーリ35に伝達される。タイミングプーリ35の前端面
にはキャップ38がボルト39にて締付け固定されてい
る。同キャップ38によりカムシャフト10の前端が覆
われている。タイミングプーリ35間には前記ボルト3
9にて締付け固定された筒状のギヤ40が配置されてい
る。前記タイミングプーリ35、ギヤ40、キャップ3
8とによって囲まれる空間が環状空間41とされ、同環
状空間41にはほぼ二重円筒状をなすリングギヤ42が
配設されている。このリングギヤ42によりタイミング
プーリ35と固定ギヤ33とが駆動連結されている。す
なわち、リングギヤ42の最外周及び最内周にはそれぞ
れヘリカルスプライン42a,42bが形成されてい
る。一方、前記固定ギヤ33の後端外周及びギヤ40の
内周にはヘリカルスプライン33a,40aが形成され
ている。そして、ヘリカルスプライン42a,40a同
士が噛み合い、又、ヘリカルスプライン42b,33a
同士が相互に噛み合っている。
ト14が掛装され、クランクシャフト(図示しない)の
回転がこのタイミングベルト14を介してタイミングプ
ーリ35に伝達される。タイミングプーリ35の前端面
にはキャップ38がボルト39にて締付け固定されてい
る。同キャップ38によりカムシャフト10の前端が覆
われている。タイミングプーリ35間には前記ボルト3
9にて締付け固定された筒状のギヤ40が配置されてい
る。前記タイミングプーリ35、ギヤ40、キャップ3
8とによって囲まれる空間が環状空間41とされ、同環
状空間41にはほぼ二重円筒状をなすリングギヤ42が
配設されている。このリングギヤ42によりタイミング
プーリ35と固定ギヤ33とが駆動連結されている。す
なわち、リングギヤ42の最外周及び最内周にはそれぞ
れヘリカルスプライン42a,42bが形成されてい
る。一方、前記固定ギヤ33の後端外周及びギヤ40の
内周にはヘリカルスプライン33a,40aが形成され
ている。そして、ヘリカルスプライン42a,40a同
士が噛み合い、又、ヘリカルスプライン42b,33a
同士が相互に噛み合っている。
【0028】従って、クランクシャフトの回転がタイミ
ングベルト14を介してタイミングプーリ35に伝達さ
れると、リングギヤ42によって連結されたタイミング
プーリ35と固定ギヤ33とが一体的に回転され、カム
シャフト10が回転駆動される。
ングベルト14を介してタイミングプーリ35に伝達さ
れると、リングギヤ42によって連結されたタイミング
プーリ35と固定ギヤ33とが一体的に回転され、カム
シャフト10が回転駆動される。
【0029】前記環状空間41におけるリングギヤ42
の前側は第一の圧力室43とされ、リングギヤ42の後
側は第二の圧力室44とされている。この圧力室43,
44には作動油が供給される。すなわち、カムシャフト
10の前端部、タイミングプーリ35のボス部36及び
シリンダヘッド31には進角制御用通路45が形成され
ている。カムシャフト10における進角側制御用通路4
5の一端はボス部36の開口を介して第二の圧力室44
と連通され、他端はカムジャーナル部10aの幅方向の
中央部に設けた開口部45aに連通されている。そし
て、その開口部45aはシリンダヘッド31の軸受部に
開口するシリンダヘッド側の進角制御用通路45に連通
されている。
の前側は第一の圧力室43とされ、リングギヤ42の後
側は第二の圧力室44とされている。この圧力室43,
44には作動油が供給される。すなわち、カムシャフト
10の前端部、タイミングプーリ35のボス部36及び
シリンダヘッド31には進角制御用通路45が形成され
ている。カムシャフト10における進角側制御用通路4
5の一端はボス部36の開口を介して第二の圧力室44
と連通され、他端はカムジャーナル部10aの幅方向の
中央部に設けた開口部45aに連通されている。そし
て、その開口部45aはシリンダヘッド31の軸受部に
開口するシリンダヘッド側の進角制御用通路45に連通
されている。
【0030】又、カムシャフト10の前端部軸芯、ボル
ト34及びシリンダヘッド31には遅角制御用通路46
が形成されている。すなわち、カムシャフト10におけ
る遅角側制御用通路46の一端はボルト34の軸芯に沿
って穿設された透孔34aを介して第一の圧力室43と
連通され、他端はカムジャーナル部10aのスラスト面
側に設けた開口部46aに連通されている。そして、そ
の開口部46aはシリンダヘッド31の軸受部において
カムジャーナル10aに開口するシリンダヘッド31側
の進角制御用通路46に連通されている。
ト34及びシリンダヘッド31には遅角制御用通路46
が形成されている。すなわち、カムシャフト10におけ
る遅角側制御用通路46の一端はボルト34の軸芯に沿
って穿設された透孔34aを介して第一の圧力室43と
連通され、他端はカムジャーナル部10aのスラスト面
側に設けた開口部46aに連通されている。そして、そ
の開口部46aはシリンダヘッド31の軸受部において
カムジャーナル10aに開口するシリンダヘッド31側
の進角制御用通路46に連通されている。
【0031】前記進角制御通路45及び遅角制御通路4
6は制御弁としての電磁切換弁47、オイルポンプ48
を介してオイルパン49に接続されている。オイルポン
プ48はエンジン1のクランクシャフトに駆動連結され
ており、エンジン1の作動に連動してオイルパン49内
の作動油を汲み上げ、電磁切換弁47にて選択された進
角制御用通路45、あるいは遅角制御用通路46を介し
ていずれかの油圧室へ供給される。この供給により、リ
ングギヤ42に油圧が作用するようになっている。
6は制御弁としての電磁切換弁47、オイルポンプ48
を介してオイルパン49に接続されている。オイルポン
プ48はエンジン1のクランクシャフトに駆動連結され
ており、エンジン1の作動に連動してオイルパン49内
の作動油を汲み上げ、電磁切換弁47にて選択された進
角制御用通路45、あるいは遅角制御用通路46を介し
ていずれかの油圧室へ供給される。この供給により、リ
ングギヤ42に油圧が作用するようになっている。
【0032】又、前記電磁切換弁47は4ポート3位置
タイプのリニアソレノイドバルブであって、電磁部47
aと調圧バルブ47bが一体となっている。電磁部47
aのスプール(図示しない)は、電流値に応じて調圧バ
ルブ47bを図示しない調圧部のスプリングを縮める方
向に荷重を発生し、調圧バルブ47bはこの電磁部47
aの荷重と対抗するように油圧を発生して電流の大きさ
と比例した油圧が得られるようになっている。そして、
同電磁切換弁の電磁部47aの励磁・消磁により中立位
置、遅角制御位置及び進角制御位置の三位置に切換作動
されるようになっている。すなわち、電磁切換弁47が
中立位置に位置するときには、進角及び遅角制御通路4
5,46への作動油の供給がともに停止される。電磁切
換弁47が遅角制御位置に位置するときには、遅角制御
用通路46が第一の圧力室43への作動油の供給路とな
り、進角制御用通路45が第二の圧力室44からオイル
パン48への作動油が戻される戻し路となっている。
又、電磁切換弁47が進角制御位置に位置するときに
は、進角制御用通路45が第二の圧力室44への作動油
の供給路となり、遅角制御用通路46が第一の圧力室4
3からオイルパン49への作動油が戻される戻し路とな
っている。
タイプのリニアソレノイドバルブであって、電磁部47
aと調圧バルブ47bが一体となっている。電磁部47
aのスプール(図示しない)は、電流値に応じて調圧バ
ルブ47bを図示しない調圧部のスプリングを縮める方
向に荷重を発生し、調圧バルブ47bはこの電磁部47
aの荷重と対抗するように油圧を発生して電流の大きさ
と比例した油圧が得られるようになっている。そして、
同電磁切換弁の電磁部47aの励磁・消磁により中立位
置、遅角制御位置及び進角制御位置の三位置に切換作動
されるようになっている。すなわち、電磁切換弁47が
中立位置に位置するときには、進角及び遅角制御通路4
5,46への作動油の供給がともに停止される。電磁切
換弁47が遅角制御位置に位置するときには、遅角制御
用通路46が第一の圧力室43への作動油の供給路とな
り、進角制御用通路45が第二の圧力室44からオイル
パン48への作動油が戻される戻し路となっている。
又、電磁切換弁47が進角制御位置に位置するときに
は、進角制御用通路45が第二の圧力室44への作動油
の供給路となり、遅角制御用通路46が第一の圧力室4
3からオイルパン49への作動油が戻される戻し路とな
っている。
【0033】前記電磁切換弁47はその作動を制御する
ために電子制御装置(エンジンECU)80に電気的に
接続されている。そして、エンジンECU80からの制
御信号に基づいて電磁切換弁47が遅角制御位置に作動
位置すると、遅角制御用通路46への作動油の供給が許
容され、作動油は遅角制御用通路46から第一の圧力室
43に導入される。そして、その油圧によりリングギヤ
42が軸方向の一方(図3の右方向)へ押圧される。こ
の結果、カムシャフト10に捩りが付与されてギヤ40
との回転位相がずれる。すなわち、吸気バルブ8の開き
・閉じが遅らせられ、吸気行程おける吸気バルブ8と排
気バルブ9とのバルブオーバラップが小さくなる方向へ
変えられる。
ために電子制御装置(エンジンECU)80に電気的に
接続されている。そして、エンジンECU80からの制
御信号に基づいて電磁切換弁47が遅角制御位置に作動
位置すると、遅角制御用通路46への作動油の供給が許
容され、作動油は遅角制御用通路46から第一の圧力室
43に導入される。そして、その油圧によりリングギヤ
42が軸方向の一方(図3の右方向)へ押圧される。こ
の結果、カムシャフト10に捩りが付与されてギヤ40
との回転位相がずれる。すなわち、吸気バルブ8の開き
・閉じが遅らせられ、吸気行程おける吸気バルブ8と排
気バルブ9とのバルブオーバラップが小さくなる方向へ
変えられる。
【0034】反対に、エンジンECU80からの制御信
号に基づいて電磁切換弁47が進角制御位置に作動位置
すると、進角制御用通路45への作動油の供給が許容さ
れ、作動油は進角制御用通路45から第二の圧力室44
に導入される。そして、その油圧によりリングギヤ42
が軸方向の一方(図1の左方向)へ押圧される。この結
果、カムシャフト10に前記とは逆の捩りが付与されて
ギヤ40との回転位相がずれる。すなわち、吸気バルブ
8の開き・閉じが早められ、吸気行程おける吸気バルブ
8と排気バルブ9とのバルブオーバラップが大きくなる
方向へ変えられる。
号に基づいて電磁切換弁47が進角制御位置に作動位置
すると、進角制御用通路45への作動油の供給が許容さ
れ、作動油は進角制御用通路45から第二の圧力室44
に導入される。そして、その油圧によりリングギヤ42
が軸方向の一方(図1の左方向)へ押圧される。この結
果、カムシャフト10に前記とは逆の捩りが付与されて
ギヤ40との回転位相がずれる。すなわち、吸気バルブ
8の開き・閉じが早められ、吸気行程おける吸気バルブ
8と排気バルブ9とのバルブオーバラップが大きくなる
方向へ変えられる。
【0035】以上のようにVVT25が構成され、同V
VT25を駆動させることにより、吸気バルブ8の開閉
タイミング、ひいては吸気バルブ8と排気バルブ9との
バルブオーバラップが図6(a)に示す大きさと、図6
(b)に示す大きさとの間で連続的に変更可能となって
いる。
VT25を駆動させることにより、吸気バルブ8の開閉
タイミング、ひいては吸気バルブ8と排気バルブ9との
バルブオーバラップが図6(a)に示す大きさと、図6
(b)に示す大きさとの間で連続的に変更可能となって
いる。
【0036】又、このVVT25はカム駆動トルクに対
抗するため、中間保持状態では電磁切換弁47の調圧に
より常に進角室側となる第二の圧力室44が遅角室側と
なる第一の圧力室43よりも高く保たれ、「遅角側→進
角側」の応答性よりも「進角側→遅角側」の応答性の方
がよくなっている。
抗するため、中間保持状態では電磁切換弁47の調圧に
より常に進角室側となる第二の圧力室44が遅角室側と
なる第一の圧力室43よりも高く保たれ、「遅角側→進
角側」の応答性よりも「進角側→遅角側」の応答性の方
がよくなっている。
【0037】そして、図2に示すように、各インジェク
タ16、イグナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁
47はエンジンECU80に電気的に接続され、同エン
ジンECU80の作動によりそれらの駆動タイミングが
制御される。この実施例では、エンジンECU80によ
りバルブタイミング決定手段及び駆動制御手段が構成さ
れている。そして、エンジンECU80には前述した吸
気温センサ71、スロットルセンサ72、吸気圧センサ
73、酸素センサ74、水温センサ75、回転数センサ
76及び気筒判別センサ77がそれぞれ接続されてい
る。
タ16、イグナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁
47はエンジンECU80に電気的に接続され、同エン
ジンECU80の作動によりそれらの駆動タイミングが
制御される。この実施例では、エンジンECU80によ
りバルブタイミング決定手段及び駆動制御手段が構成さ
れている。そして、エンジンECU80には前述した吸
気温センサ71、スロットルセンサ72、吸気圧センサ
73、酸素センサ74、水温センサ75、回転数センサ
76及び気筒判別センサ77がそれぞれ接続されてい
る。
【0038】エンジンECU80はこれら各センサ71
〜77からの出力信号に基づき各インジェクタ16、イ
グナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁47を好適
に駆動制御する。又、この実施例では、スロットルセン
サ72、吸気圧センサ73及び回転数センサ76等によ
り、バルブタイミングの制御に必要なエンジン1の運転
状態を検出するための運転状態検出手段が構成されてい
る。
〜77からの出力信号に基づき各インジェクタ16、イ
グナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁47を好適
に駆動制御する。又、この実施例では、スロットルセン
サ72、吸気圧センサ73及び回転数センサ76等によ
り、バルブタイミングの制御に必要なエンジン1の運転
状態を検出するための運転状態検出手段が構成されてい
る。
【0039】次に、エンジンECU80に係る電気的構
成について図4のブロック図に従って説明する。エンジ
ンECU80は中央処理装置(CPU)81、所定の制
御プログラム等を予め記憶した読出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果を一時記憶するランダ
ムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデー
タを保存するバックアップRAM84等と、これら各部
と外部入力回路85及び外部出力回路86等とをバス8
7によって接続した論理演算回路として構成されてい
る。
成について図4のブロック図に従って説明する。エンジ
ンECU80は中央処理装置(CPU)81、所定の制
御プログラム等を予め記憶した読出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果を一時記憶するランダ
ムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデー
タを保存するバックアップRAM84等と、これら各部
と外部入力回路85及び外部出力回路86等とをバス8
7によって接続した論理演算回路として構成されてい
る。
【0040】外部入力回路85には、前記吸気温センサ
71、スロットルセンサ72、吸気圧センサ73、酸素
センサ74、水温センサ75、回転数センサ76及び気
筒判別センサ77がそれぞれ接続されている。一方、外
部出力回路47には、インジェクタ16、イグナイタ2
2、ISCV24及び電磁切換弁47がそれぞれ接続さ
れている。
71、スロットルセンサ72、吸気圧センサ73、酸素
センサ74、水温センサ75、回転数センサ76及び気
筒判別センサ77がそれぞれ接続されている。一方、外
部出力回路47には、インジェクタ16、イグナイタ2
2、ISCV24及び電磁切換弁47がそれぞれ接続さ
れている。
【0041】そして、CPU81は外部入力回路85を
介して入力される各センサ71〜77等の検出信号を入
力値として読み込む。又、CPU81は各センサ71〜
77から読み込んだ入力値に基づき、燃料噴射量値制
御、点火時期制御、アイドル回転制御、或いはバルブタ
イミング制御等を実行するために、各インジェクタ1
6、イグナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁47
等を好適に制御する。
介して入力される各センサ71〜77等の検出信号を入
力値として読み込む。又、CPU81は各センサ71〜
77から読み込んだ入力値に基づき、燃料噴射量値制
御、点火時期制御、アイドル回転制御、或いはバルブタ
イミング制御等を実行するために、各インジェクタ1
6、イグナイタ22、ISCV24及び電磁切換弁47
等を好適に制御する。
【0042】前述したスロットルセンサ72、吸気圧セ
ンサ73、回転数センサ76、水温センサ75及び気筒
判別センサ77はエンジン1の運転状態を検出する運転
状態検出手段を構成している。さらに、この実施例で
は、車両の走行速度(車速)SPを検出する車速センサ
78が設けられている。この車速センサ78は、自動変
速機61の出力軸側のギアの回転数No (出力軸回転
数)を検出するものであり、運転状態検出手段を構成し
ている。又、自動変速機61にはその入力軸側の回転数
Nt (入力軸回転数)を検出するインプットスピードセ
ンサ79が設けられている。
ンサ73、回転数センサ76、水温センサ75及び気筒
判別センサ77はエンジン1の運転状態を検出する運転
状態検出手段を構成している。さらに、この実施例で
は、車両の走行速度(車速)SPを検出する車速センサ
78が設けられている。この車速センサ78は、自動変
速機61の出力軸側のギアの回転数No (出力軸回転
数)を検出するものであり、運転状態検出手段を構成し
ている。又、自動変速機61にはその入力軸側の回転数
Nt (入力軸回転数)を検出するインプットスピードセ
ンサ79が設けられている。
【0043】上記のようにエンジンECU80はバルブ
タイミング制御、燃料噴射制御及び点火時期制御を司さ
どる装置であり、これにくわえてエレクトリックコント
ロールドトランスミッション電子制御装置(ECTEC
U)62が設けられている。すなわち、エンジン1には
その変速状態を切換えるための直結クラッチ付きオーバ
ドライブ4速式の自動変速機61が連結されている。そ
して、ECTECU62はその自動変速機61における
直結クラッチ制御、変速制御を司どるようになってい
る。そのために、ECTECU62の入力側には、自動
変速機61のギヤ変速機構に設けられてそのシフト位置
Psiftを検出するシフト位置センサ63が電気的に接続
されている。又、ECTECU62の出力側には自動変
速機61に内蔵された図示しないアクチュエータが電気
的に接続されている。
タイミング制御、燃料噴射制御及び点火時期制御を司さ
どる装置であり、これにくわえてエレクトリックコント
ロールドトランスミッション電子制御装置(ECTEC
U)62が設けられている。すなわち、エンジン1には
その変速状態を切換えるための直結クラッチ付きオーバ
ドライブ4速式の自動変速機61が連結されている。そ
して、ECTECU62はその自動変速機61における
直結クラッチ制御、変速制御を司どるようになってい
る。そのために、ECTECU62の入力側には、自動
変速機61のギヤ変速機構に設けられてそのシフト位置
Psiftを検出するシフト位置センサ63が電気的に接続
されている。又、ECTECU62の出力側には自動変
速機61に内蔵された図示しないアクチュエータが電気
的に接続されている。
【0044】さらに、ECTECU62はエンジンEC
U80との間でデータ信号のやりとりを行うようになっ
ている。そして、ECTECU62はエンジンECU8
0から吸気圧センサ73及び各センサ72,75,76
等の検出値や演算結果等のデータ信号を読み込むととも
に、シフト位置センサ63の検出値を読み込み、その時
々の変速条件に応じて自動変速機61を好適に制御す
る。シフトポジションの状態により、変速アップパター
ンを図示しないROMから選び出し、この決められたパ
ターンに基づきスロットル開度TAとそのときの車速S
Pに応じて変速作動を行う。又、ECTECU62の入
力側には、前記車速センサ78及びインプットスピード
センサ79が電気的に接続されている。
U80との間でデータ信号のやりとりを行うようになっ
ている。そして、ECTECU62はエンジンECU8
0から吸気圧センサ73及び各センサ72,75,76
等の検出値や演算結果等のデータ信号を読み込むととも
に、シフト位置センサ63の検出値を読み込み、その時
々の変速条件に応じて自動変速機61を好適に制御す
る。シフトポジションの状態により、変速アップパター
ンを図示しないROMから選び出し、この決められたパ
ターンに基づきスロットル開度TAとそのときの車速S
Pに応じて変速作動を行う。又、ECTECU62の入
力側には、前記車速センサ78及びインプットスピード
センサ79が電気的に接続されている。
【0045】なお、このECTECU62もエンジンE
CU80と同様に中央処理装置(CPU)、読出し専用
メモリ(ROM)及び読出し書き換え可能なメモリ(R
AM)等よりなる論理演算回路として構成され、運転変
速状況判断手段を構成している。
CU80と同様に中央処理装置(CPU)、読出し専用
メモリ(ROM)及び読出し書き換え可能なメモリ(R
AM)等よりなる論理演算回路として構成され、運転変
速状況判断手段を構成している。
【0046】さて、上記のように構成された内燃機関の
バルブタイミング制御装置の作用について図5、図7乃
至図9に従って説明する。図7は変速アップする際にV
VT23を駆動制御するためにECTECU62及びエ
ンジンECU80により実行されるVVT制御ルーチン
のフローチャートであり、所定時間毎の定時割り込みで
実行される。なお、この制御ルーチンに入る前にその時
々に入力される前記各種センサからの検出信号に基づい
て各ECUのRAMにはこれらの検出値が格納される。
バルブタイミング制御装置の作用について図5、図7乃
至図9に従って説明する。図7は変速アップする際にV
VT23を駆動制御するためにECTECU62及びエ
ンジンECU80により実行されるVVT制御ルーチン
のフローチャートであり、所定時間毎の定時割り込みで
実行される。なお、この制御ルーチンに入る前にその時
々に入力される前記各種センサからの検出信号に基づい
て各ECUのRAMにはこれらの検出値が格納される。
【0047】このルーチンではまずECTECU62は
ステップ101で冷却水温THW、スロットル開度TA
等が各々所定値以上になっているか否かの制御成立条件
を満足しているかを判定し、制御成立条件を満足してい
なければ、この後の処理を一旦中止してこの制御ルーチ
ンを抜け出る。制御成立条件が満足しているならば、E
CTECU62はステップ102においてアップ変速し
ているか否かをスロットル開度TA及び車速SPに基づ
いて判定する。この判定はシフト位置センサ63からの
シフト位置検出信号に基づいてそのときのシフト位置に
対応した例えば図9に示すようなマップが読み出されて
判定される。
ステップ101で冷却水温THW、スロットル開度TA
等が各々所定値以上になっているか否かの制御成立条件
を満足しているかを判定し、制御成立条件を満足してい
なければ、この後の処理を一旦中止してこの制御ルーチ
ンを抜け出る。制御成立条件が満足しているならば、E
CTECU62はステップ102においてアップ変速し
ているか否かをスロットル開度TA及び車速SPに基づ
いて判定する。この判定はシフト位置センサ63からの
シフト位置検出信号に基づいてそのときのシフト位置に
対応した例えば図9に示すようなマップが読み出されて
判定される。
【0048】図9に示すアップ変速線αを横切っていな
い場合には、アップ変速ではないと判定し、その後の処
理を一旦中止してこの制御ルーチンを抜け出る。一方、
アップ変速線αを横切った場合にはECTECU62は
アップ変速がなされたと判定し、図8に示すT1時にエ
ンジンECU80に対してオンの許可信号を出力し、ス
テップ103に移行する。ステップ103においては変
速中か否かを判定する。すなわち、変速開始条件を満足
し、かつ変速終了条件を満足していなければ変速中と判
定する。又、変速開始条件を満足しなかったり、変速終
了条件を満足している場合には変速中ではないと判定す
る。
い場合には、アップ変速ではないと判定し、その後の処
理を一旦中止してこの制御ルーチンを抜け出る。一方、
アップ変速線αを横切った場合にはECTECU62は
アップ変速がなされたと判定し、図8に示すT1時にエ
ンジンECU80に対してオンの許可信号を出力し、ス
テップ103に移行する。ステップ103においては変
速中か否かを判定する。すなわち、変速開始条件を満足
し、かつ変速終了条件を満足していなければ変速中と判
定する。又、変速開始条件を満足しなかったり、変速終
了条件を満足している場合には変速中ではないと判定す
る。
【0049】この実施例のステップ103では変速開始
条件及び変速終了条件は以下の通りとなっている。変速
開始条件は、No*ilow−A≧Ntである。
条件及び変速終了条件は以下の通りとなっている。変速
開始条件は、No*ilow−A≧Ntである。
【0050】すなわち、出力軸回転数Noと変速前ギヤ
比ilowとの積から判定定数Aを減算した値が入力軸回
転数Nt以上であれば変速開始条件を満足することにな
る。又、変速終了条件は、No*ihigh≧Nt−Bであ
る。
比ilowとの積から判定定数Aを減算した値が入力軸回
転数Nt以上であれば変速開始条件を満足することにな
る。又、変速終了条件は、No*ihigh≧Nt−Bであ
る。
【0051】すなわち、出力軸回転数Noと変速後ギヤ
比ihighとの積が入力軸回転数Ntから判定定数Bを減
算した値以上であれば変速終了条件を満足する。なお、
各ギヤ比は予めECTECU62のROMに格納されて
おり、ステップ102においてアップ変速と判定された
ときに使用されたマップに基づき変速前ギヤ比及び変速
後ギヤ比として選択的にこのステップ103において読
み込まれる。
比ihighとの積が入力軸回転数Ntから判定定数Bを減
算した値以上であれば変速終了条件を満足する。なお、
各ギヤ比は予めECTECU62のROMに格納されて
おり、ステップ102においてアップ変速と判定された
ときに使用されたマップに基づき変速前ギヤ比及び変速
後ギヤ比として選択的にこのステップ103において読
み込まれる。
【0052】ステップ103において変速開始条件を満
足し、かつ変速終了条件を満足していないときは、すな
わち、変速中であるときは、ステップ104においてE
CTECU62は図8に示すT2時においてオンの実行
信号をエンジンECU80に対して出力する。この実行
信号によりエンジンECU80は図5に示されているエ
ンジン回転数NEとトルクとからなるマップに基づいて
目標バルブタイミング進角値αを求める。なお、実行信
号は変速終了条件が満たされた時(図8に示すT3時)
においてオフとなる。
足し、かつ変速終了条件を満足していないときは、すな
わち、変速中であるときは、ステップ104においてE
CTECU62は図8に示すT2時においてオンの実行
信号をエンジンECU80に対して出力する。この実行
信号によりエンジンECU80は図5に示されているエ
ンジン回転数NEとトルクとからなるマップに基づいて
目標バルブタイミング進角値αを求める。なお、実行信
号は変速終了条件が満たされた時(図8に示すT3時)
においてオフとなる。
【0053】ここでマップについて説明すると、マップ
の変速アップ後のエンジン回転数は、スロットル開度T
Aが一定値でかつ変速前のエンジン回転数NEが所定値
の状態において、予め変速アップを行ったことにより得
られた変速後の試験値を採用している。そして、スロッ
トル開度TAが一定値でかつ変速アップ後のエンジン回
転数が所定値のときに、好適なトルク特性を得るための
カム位相に対応するバルブタイミング進角値θVTAが
各スロットル開度TA毎にそれぞれ予め定められてい
る。
の変速アップ後のエンジン回転数は、スロットル開度T
Aが一定値でかつ変速前のエンジン回転数NEが所定値
の状態において、予め変速アップを行ったことにより得
られた変速後の試験値を採用している。そして、スロッ
トル開度TAが一定値でかつ変速アップ後のエンジン回
転数が所定値のときに、好適なトルク特性を得るための
カム位相に対応するバルブタイミング進角値θVTAが
各スロットル開度TA毎にそれぞれ予め定められてい
る。
【0054】そして、この実施例のステップ104での
目標カム位相に対応する目標バルブタイミング進角値α
の求め方は下記のようにして求められている。すなわ
ち、そのときの変速前エンジン回転数NEが既知である
ため、変速後エンジン回転数NEも前記マップにより求
められる。そして、その変速後エンジン回転数NEにお
いては各スロットル開度TAに対応して複数のバルブタ
イミング進角値θVTAがあるが、そのうち最大である
目標バルブタイミング進角値θVTAを変速後の目標バ
ルブタイミング進角値αとしてエンジンECU80は選
択する。
目標カム位相に対応する目標バルブタイミング進角値α
の求め方は下記のようにして求められている。すなわ
ち、そのときの変速前エンジン回転数NEが既知である
ため、変速後エンジン回転数NEも前記マップにより求
められる。そして、その変速後エンジン回転数NEにお
いては各スロットル開度TAに対応して複数のバルブタ
イミング進角値θVTAがあるが、そのうち最大である
目標バルブタイミング進角値θVTAを変速後の目標バ
ルブタイミング進角値αとしてエンジンECU80は選
択する。
【0055】この目標バルブタイミング進角値αに基づ
いてエンジンECU80は電磁切換弁47の開度を、実
際のカム移動速度が変速後の目標カム角へ変速終了時に
到達可能な速度となるような値の一定値に駆動制御し、
VVT25の駆動を制御する。従って、吸気バルブ8の
開閉タイミングが最進角値に変更され、もって変速中は
バルブオーバラップが変速終了後のエンジン回転数にお
ける最進角値で制御がなされることになる。
いてエンジンECU80は電磁切換弁47の開度を、実
際のカム移動速度が変速後の目標カム角へ変速終了時に
到達可能な速度となるような値の一定値に駆動制御し、
VVT25の駆動を制御する。従って、吸気バルブ8の
開閉タイミングが最進角値に変更され、もって変速中は
バルブオーバラップが変速終了後のエンジン回転数にお
ける最進角値で制御がなされることになる。
【0056】又、ステップ103において変速中ではな
いと判断される場合は、ステップ105においてエンジ
ンECU80は現在の運転状態に応じたバルブタイミン
グ進角値θVTAをスロットル開度TA及びエンジン回
転数NE等の入力値に基づいて算出する。なお、この場
合のバルブタイミング進角値θVTAの算出は、スロッ
トル開度TA及びエンジン回転数NE等の大きさに応じ
て定められた図示しない進角値マップを参照して行われ
る。そして、カム目標値に対応するこの算出されたバル
ブタイミング進角値θVTAに基づいてエンジンECU
80は電磁切換弁47の駆動を制御し、VVT25の駆
動を制御する。
いと判断される場合は、ステップ105においてエンジ
ンECU80は現在の運転状態に応じたバルブタイミン
グ進角値θVTAをスロットル開度TA及びエンジン回
転数NE等の入力値に基づいて算出する。なお、この場
合のバルブタイミング進角値θVTAの算出は、スロッ
トル開度TA及びエンジン回転数NE等の大きさに応じ
て定められた図示しない進角値マップを参照して行われ
る。そして、カム目標値に対応するこの算出されたバル
ブタイミング進角値θVTAに基づいてエンジンECU
80は電磁切換弁47の駆動を制御し、VVT25の駆
動を制御する。
【0057】なお、ECTECU62は図8に示すよう
に実行信号がオフとなった時(T3時)からt時間経過
後に変速の許可信号をオフとする。このように本実施例
では、変速中はVVT25が変速終了後のエンジン回転
数における進角値のうち最も大きな進角値にて制御され
る。すなわち、実際の変速終了後の最適目標カム位相以
上の目標を設定して制御していることになる。従って、
変速終了時に実際のカム位相が最適目標カム位相に達し
ていない場合にも、図8の実カム位相に示すようにその
分応答性が高められた効果だけ進角していることにな
る。因みに、従来の場合には変速中に図8の二点鎖線で
示す目標カム位相で制御すると、作動遅れにより従来技
術の実カム位相は点線で示すようになる。
に実行信号がオフとなった時(T3時)からt時間経過
後に変速の許可信号をオフとする。このように本実施例
では、変速中はVVT25が変速終了後のエンジン回転
数における進角値のうち最も大きな進角値にて制御され
る。すなわち、実際の変速終了後の最適目標カム位相以
上の目標を設定して制御していることになる。従って、
変速終了時に実際のカム位相が最適目標カム位相に達し
ていない場合にも、図8の実カム位相に示すようにその
分応答性が高められた効果だけ進角していることにな
る。因みに、従来の場合には変速中に図8の二点鎖線で
示す目標カム位相で制御すると、作動遅れにより従来技
術の実カム位相は点線で示すようになる。
【0058】従って、図8に示すように変速後における
自動変速機61の出力軸トルクは従来技術の出力軸トル
クよりもトルクの落込みが改善され、変速後の加速性を
向上することができる。
自動変速機61の出力軸トルクは従来技術の出力軸トル
クよりもトルクの落込みが改善され、変速後の加速性を
向上することができる。
【0059】反対に、変速終了時に実際のカム位相が最
適目標カム位相以上に進角している場合には、オーバシ
ュートとなる。しかし、リングギヤ42の両側が油圧に
て駆動されるタイプのVVT25はカム駆動の反力によ
り「遅角側→進角側」の応答性よりも「進角側→遅角
側」の応答性の方がよいため、オーバシュートの場合に
も通常の制御に移行した場合、直ちに最適のカム位相に
戻すことができる。
適目標カム位相以上に進角している場合には、オーバシ
ュートとなる。しかし、リングギヤ42の両側が油圧に
て駆動されるタイプのVVT25はカム駆動の反力によ
り「遅角側→進角側」の応答性よりも「進角側→遅角
側」の応答性の方がよいため、オーバシュートの場合に
も通常の制御に移行した場合、直ちに最適のカム位相に
戻すことができる。
【0060】このため、この実施例では変速中における
VVT25の制御のための構成が従来と異なり、簡単な
構成で実現できるとともに、制御そのものが簡便な方法
とすることができる。
VVT25の制御のための構成が従来と異なり、簡単な
構成で実現できるとともに、制御そのものが簡便な方法
とすることができる。
【0061】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で任
意に変更することも可能である。 (1)前記実施例では、変速中であるか、否かの判定を
出力軸回転数NO、入力軸回転数Nt、変速前ギヤ比ilo
w、変速後ギヤ比ihigh等から算出することにより、判
定したが、その代りに公知の変速時トルクダウン制御
(点火遅角制御)を行う場合にエンジンECU80から
出力される点火遅角実行指令信号の立ち上がりを変速開
始と判定し、同じくその実行指令信号の指令終了(実行
指令信号の立ち下がり)を変速終了と判定してもよい。
ものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範囲で任
意に変更することも可能である。 (1)前記実施例では、変速中であるか、否かの判定を
出力軸回転数NO、入力軸回転数Nt、変速前ギヤ比ilo
w、変速後ギヤ比ihigh等から算出することにより、判
定したが、その代りに公知の変速時トルクダウン制御
(点火遅角制御)を行う場合にエンジンECU80から
出力される点火遅角実行指令信号の立ち上がりを変速開
始と判定し、同じくその実行指令信号の指令終了(実行
指令信号の立ち下がり)を変速終了と判定してもよい。
【0062】(2)又、変速中か否かの判定を変速判断
を行ったT1時からt1後に変速開始と判定し、T1時
からt2(t1<t2)後に変速終了と判定し、その間
を変速中と判定するようにしてもよい。
を行ったT1時からt1後に変速開始と判定し、T1時
からt2(t1<t2)後に変速終了と判定し、その間
を変速中と判定するようにしてもよい。
【0063】(3)吸気バルブ9の開閉タイミングのみ
を可変にするVVT23を設けたが、排気バルブ10の
開閉タイミングのみを可変にするVVTや、吸気バルブ
9及び排気バルブ10の両方の開閉タイミングをそれぞ
れ可変にするVVTを設けることもできる。
を可変にするVVT23を設けたが、排気バルブ10の
開閉タイミングのみを可変にするVVTや、吸気バルブ
9及び排気バルブ10の両方の開閉タイミングをそれぞ
れ可変にするVVTを設けることもできる。
【0064】(4)前記実施例では、ガソリンエンジン
1に具体化したが、ディーゼルエンジンに具体化するこ
ともできる。
1に具体化したが、ディーゼルエンジンに具体化するこ
ともできる。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、第一の発明によれ
ば、内燃機関のエンジン回転数、吸入空気量とに基づい
て可変バルブタイミング機構のバルブタイミングを連続
的に制御する場合、変速中における可変バルブタイミン
グ機構の追従性を向上して可変バルブタイミング機構の
切換遅れによる加速性の悪化を防止することができる。
ば、内燃機関のエンジン回転数、吸入空気量とに基づい
て可変バルブタイミング機構のバルブタイミングを連続
的に制御する場合、変速中における可変バルブタイミン
グ機構の追従性を向上して可変バルブタイミング機構の
切換遅れによる加速性の悪化を防止することができる。
【0066】又、第二の発明によれば制御切換弁の応答
性を高める必要がないため、制御弁のコストダウン及び
耐久性を向上することができるという優れた効果を奏す
る。
性を高める必要がないため、制御弁のコストダウン及び
耐久性を向上することができるという優れた効果を奏す
る。
【図1】本発明の基本的な概念構成を説明する概念構成
図である。
図である。
【図2】本発明を具体化した一実施例におけるガソリン
エンジンを説明する概略構成図である。
エンジンを説明する概略構成図である。
【図3】同じくVVTの構成を示す断面図である。
【図4】同じくエンジンECUの電気的構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図5】エンジン回転数とトルクとの特性図である。
【図6】(a)、(b)はそれぞれバルブオーバラップ
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図7】同じく「VVT制御ルーチン」を説明するフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図8】変速時におけるエンジン回転数、出力軸トル
ク、許可信号、実行信号、カム位相等のタイムチャート
である。
ク、許可信号、実行信号、カム位相等のタイムチャート
である。
【図9】車速とスロットル開度との関係を予め定めた変
速時に使用されるマップである。
速時に使用されるマップである。
【符号の説明】 1…内燃機関としてのエンジン、4…燃焼室、6…吸気
通路、7…排気通路、8…吸気バルブ、9…排気バル
ブ、25…VVT、14…スロットルセンサ、14a…
全閉スイッチ、30…回転数センサ、47…制御弁とし
ての電磁切換弁、62…運転変速状況判断手段を構成す
るECTECU、71…吸気温センサ、72…スロット
ルセンサ、73…吸気圧センサ、75…水温センサ、7
6…回転数センサ、78…車速センサ(72,73,7
6とともに運転状態検出手段を構成している)、79…
インプットスピードセンサ、80…バルブタイミング決
定手段及び駆動制御手段を構成するエンジンECU。
通路、7…排気通路、8…吸気バルブ、9…排気バル
ブ、25…VVT、14…スロットルセンサ、14a…
全閉スイッチ、30…回転数センサ、47…制御弁とし
ての電磁切換弁、62…運転変速状況判断手段を構成す
るECTECU、71…吸気温センサ、72…スロット
ルセンサ、73…吸気圧センサ、75…水温センサ、7
6…回転数センサ、78…車速センサ(72,73,7
6とともに運転状態検出手段を構成している)、79…
インプットスピードセンサ、80…バルブタイミング決
定手段及び駆動制御手段を構成するエンジンECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−44508(JP,A) 特開 平3−199633(JP,A) 特開 平4−269339(JP,A) 特開 平4−303153(JP,A) 特開 平3−202640(JP,A) 特開 平4−303142(JP,A) 特開 平4−301146(JP,A) 特開 平2−102341(JP,A) 特開 昭61−113526(JP,A) 特開 平2−303937(JP,A) 特開 平5−104991(JP,A) 特開 平5−133313(JP,A) 特開 平3−286155(JP,A) 特開 平4−252838(JP,A) 特開 平5−104987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F02D 29/00
Claims (2)
- 【請求項1】 吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも
一方の開閉タイミングを連続的に可変にするためにねじ
り駆動される可変バルブタイミング機構と、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、 運転状態検出手段の検出結果に基づいてバルブタイミン
グ目標値を決定するバルブタイミング決定手段と、 前記バルブタイミング目標値に基づき開閉タイミングを
制御すべく前記可変バルブタイミング機構を駆動制御す
る駆動制御手段と、 前記運転状態検出手段の検出結果に基づき変速すべきか
否かを判断する運転変速状況判断手段とを備え、 前記駆動制御手段は、運転変速状況判断手段の判断結果
に基づいて変速開始時点から終了までの間は、運転状態
に応じた目標値への制御を中止し、変速終了時点の運転
状態のうち可変バルブタイミング機構がカム回転トルク
で移動する方向と反対方向の最大カム位相目標値を目標
値として制御を行うことを特徴とする内燃機関のバルブ
タイミング制御装置。 - 【請求項2】 可変バルブタイミング機構は油圧駆動タ
イプであり、 駆動制御手段は変速開始時点から終了までの間は可変バ
ルブタイミング機構の油圧系に設けられたその制御油圧
を制御する制御弁開度を一定値に駆動制御することを特
徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング
制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28846593A JP3039233B2 (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28846593A JP3039233B2 (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07139380A JPH07139380A (ja) | 1995-05-30 |
JP3039233B2 true JP3039233B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=17730563
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28846593A Expired - Fee Related JP3039233B2 (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | 内燃機関のバルブタイミング制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3039233B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7233912B2 (en) | 1997-08-26 | 2007-06-19 | Walker Digital, Llc | Method and apparatus for vending a combination of products |
US7546277B1 (en) | 1997-10-09 | 2009-06-09 | Walker Digital, Llc | Method and apparatus for dynamically managing vending machine inventory prices |
JP2003094987A (ja) | 2001-09-20 | 2003-04-03 | Toyota Motor Corp | エンジンおよび変速機の制御装置 |
JP5574159B2 (ja) | 2010-03-26 | 2014-08-20 | アイシン精機株式会社 | 弁開閉時期制御装置 |
WO2012039052A1 (ja) * | 2010-09-24 | 2012-03-29 | トヨタ自動車株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
1993
- 1993-11-17 JP JP28846593A patent/JP3039233B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07139380A (ja) | 1995-05-30 |
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