JP3038995U - 移動式仮設階段 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 踊り場を設けることなく、種々の高低差
にある箇所に簡易に移動及び設置が可能な、移動式仮設
階段を提供すること。 【解決手段】 梯子部２の両端に連結板３を設け、
種々の高さに合わせて連結し、前記連結板３を高低差の
ある掛渡構造物に夫々接地させて、連結板３に固定ピン
９を差し込んで固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はダム堤体等の各種掛渡構造物を構築する際に使用する移動式仮設階段 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

コンクリート製のダムの構築に当たって、躯体に段差を持たせて構築すること が知られている。

【０００３】 この種の現場の場合、高低差のある躯体間に階段を設けて作業者等の通行に供 している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記した従来の階段は、高低差の増大に対して連結不可能な構造である。

【０００５】 そのため、階段を連結するときはその都度、踊り場を設けて階段を設置する必 要があり、その不便さが指摘されている。

【０００６】 本考案は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは、踊り場 を設けることなく、簡易に移動及び設置が可能な、移動式仮設階段を提供するこ とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

請求項１に係る考案は、一対の斜材と、これらの斜材間に横架した複数の踏板 とよりなる梯子部を具備する移動式仮設階段において、前記梯子部の両端に、高 低差のある掛渡構造物に夫々接地してピン固定可能な連結板を設けたことを特徴 とする、移動式仮設階段である。

【０００８】 請求項２に係る考案は、請求項１に記載の移動式仮設階段において、前記梯子 部の斜材に手摺部を立設したことを特徴とする、移動式仮設階段である。

【０００９】 請求項３に係る考案は、請求項１に記載の移動式仮設階段において、前記連結 板にピン孔が開設されていると共に、この連結板が前記踏板と平行であることを 特徴とする、移動式仮設階段である。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下図面を参照しながら本考案の実施の形態について説明する。

【００１１】 ＜イ＞移動式仮設階段の基本構成 図１に移動式仮設階段１の一例を示す。 移動式仮設階段１は梯子部２と、梯子部２の両端に固着した複数の連結板３と 、梯子部２に設けた手摺部４より構成されている。

【００１２】 尚、本実施の形態では梯子部２に手摺部４を設けた場合について示すが、手摺 部４は必須のものではなく、省略する場合もある。

【００１３】 ＜ロ＞梯子部 梯子部２は一定の距離を隔てて相互に平行に配置した一対の斜材５，５と、こ れらの斜材５，５間に水平に横架した複数の踏板６とにより構成されている。

【００１４】 斜材５は例えばＣ形鋼等の軽量鋼材からなり、また踏板６は滑り止めの隆起を 形成したる鉄板製で、その端部に丸みを帯びた折曲加工が施されている。

【００１５】 斜材５，５と踏板６間は溶接等により固着されている。

【００１６】 尚、斜材５，５の全長や、傾斜角度等は使用現場に応じて適宜選択して設計す る事項であり、図示する形態に限定されるものではない。

【００１７】 ＜ハ＞連結板 連結板３は踏板６とほぼ平行に配置され、梯子部２をダム堤体等の高低差のあ る掛渡構造物７に接地される板体で、斜材２の端部に溶接等により固着されてい る。

【００１８】 連結板３の板面には単数又は複数のピン孔８が開設され、例えば、鉄筋、アン カーボルト、コンクリート釘等の固定ピン９を用いて掛渡構造物７に固定される 。

【００１９】 本考案は、連結板３を介して移動式仮設階段１を掛渡構造物７に簡易かつ確実 に固定できる構造とした点に特徴を有する。

【００２０】 連結板３は図示するように梯子部２を構成する各斜材２，２の両端部の４箇所 すべてに設けても良いが、いづれか一方の斜材２，２の各端部で１箇所のみ、す なわち掛渡構造物７の高位部と低位部に少なくとも１枚の連結板３を接地できる ようにしてもよい。

【００２１】

【作用】

つぎに移動式仮設階段１の使用方法について説明する。

【００２２】 ＜イ＞据え付け と、移動式仮設階段１を設置現場へ搬入し、移動式仮設階段１の上位の連結板３ を掛渡構造物７の上位部に載置する。そして、図２に示すように上位の連結板３ のピン孔８に固定ピン９を差し込んで、移動式仮設階段１を掛渡構造物７の上位 部に仮固定する。

【００２３】 さらに図３に示すように掛渡構造物７の低位部に接面する移動式仮設階段１の 下部の連結板３にも固定ピン９を差し込んで、移動式仮設階段１の下部を掛渡構 造物７の低位部に仮固定する。

【００２４】 このようにして、掛渡構造物７の低位部と上位部の間に移動式仮設階段１を斜 めに設置したら、作業者の通行に供する。

【００２５】 〈ロ〉撤去・移動 移動式仮設階段１の使用を終えたら、連結板３に差し込んだ固定ピン９を抜き 取り、掛渡構造物７との固定を解除してやる。 掛渡構造物７との固定を解除したら、移動式仮設階段１をつぎの場所へ移動し 、既述した操作を行って移動式仮設階段１を仮固定する。

【００２６】

【考案の効果】

本考案は以上説明したようになるから、従来の階段のように踊り場を設ける必 要がない。

【００２７】 さらに、移動式仮設階段の固定や移動は固定ピンの着脱操作だけで済み、移動 式仮設階段の移動及び設置が極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係る移動式仮設階段の斜視図

【図２】 移動式仮設階段の上部と掛渡構造物の設置部
の断面図

【図３】 移動式仮設階段の下部と掛渡構造物の設置部
の断面図

【符号の説明】

１……移動式仮設階段 ２……梯子部 ３……連結板 ４……手摺部 ５，５……斜材 ６……踏板 ７……掛渡構造物 ８……ピン孔 ９……固定ピン

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の斜材と、これらの斜材間に横架
   した複数の踏板とよりなる梯子部を具備する移動式仮設
   階段において、 前記梯子部の両端に、高低差のある掛渡構造物に夫々接
   地してピン固定可能な連結板を設けたことを特徴とす
   る、 移動式仮設階段。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の移動式仮設階段にお
   いて、前記梯子部の斜材に手摺部を立設したことを特徴
   とする、移動式仮設階段。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の移動式仮設階段にお
   いて、前記連結板にピン孔が開設されていると共に、こ
   の連結板が前記踏板と平行であることを特徴とする、移
   動式仮設階段。