JP3038573B2 - 金属ガスケット - Google Patents

金属ガスケット

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JP3038573B2
JP3038573B2 JP8218440A JP21844096A JP3038573B2 JP 3038573 B2 JP3038573 B2 JP 3038573B2 JP 8218440 A JP8218440 A JP 8218440A JP 21844096 A JP21844096 A JP 21844096A JP 3038573 B2 JP3038573 B2 JP 3038573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダヘッドとシリンダブロックの合わせ面に介挿する金属
ガスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12に、従来の金属ガスケットを内燃
機関のシリンダヘッドとシリンダブロックの合わせ面に
介挿した断面状況を示す。
【0003】この図に示すように、シリンダブロック3
0の内周にはシリンダスリーブ31が設けてある。金属
ガスケット33は、副板34の燃焼室孔35の周りにグ
ロメット36を嵌合すると共に、このグロメット36の
外周の副板34の上下面に弾性基板38、38を重ね、
各弾性基板38の燃焼室41側と外周側とにハーフビー
ド39を形成したものである。
【0004】このような金属ガスケット33において
は、グロメット36の厚さを弾性基板38、38の厚さ
よりも厚く形成してシリンダヘッド40とシリンダブロ
ック30間の一次シールを成すストッパとして作用させ
てあり、その外周のハーフビード39が二次シールを成
すようにしてある。
【0005】従って、このような金属ガスケット33に
よれば、燃焼室41周りに作用する荷重分布をグロメッ
ト36に集中させるようにしたため、シリンダースリー
ブ31の上面に余分な荷重が加わって、このシリンダス
リーブ31を下方へ陥没させるという問題点があったの
である。
【0006】また、アルミ製シリンダヘッド40の燃焼
室近傍が燃焼室41からの熱の影響によって軟化して陥
没するように変形するという問題点もあった。
【0007】図13及び14は、従来からディーゼルエ
ンジンに使用されている副燃焼室43を備えたエンジン
のシリンダヘッド44とシリンダブロック45の合わせ
面に従来の金属ガスケット46を介挿した断面状況を示
す図である。
【0008】その構成は、シリンダヘッド44の下部に
ホットプラグ47を埋め込み、このホットプラグ47に
形成された副燃焼室43を、通路48を経てシリンダブ
ロック45の主燃焼室49に連通させたものであり、副
燃焼室43に送られた濃い混合ガスを着火させ、これを
火種として主燃焼室49内の薄い混合ガスを安定して燃
焼させるようにしてある。従って、副燃焼室43は主燃
焼室49の近傍となるシリンダヘッド44の下部に設け
られている。
【0009】このような副燃焼室付きエンジンに適用し
た従来の金属ガスケット46は、第一基板50と第二基
板51の二層に重合してあり、第一基板50に形成され
た燃焼室孔52の周縁にグロメット53を装着して、グ
ロメット53の荷重(図13において黒塗りの矢印で示
す)を増大させることにより、シリンダヘッド44とシ
リンダブロック45をボルト54で締めつけた際に生じ
る両者間の隙間をグロメット53でシールするようにし
てある。
【0010】ところが、このグロメット53が、ホット
プラグ47の下面に位置する状態でボルト54を締結す
ると、グロメット53の荷重がホットプラグ47の下面
に押圧して、ホットプラグ47を図13の矢印で示す方
向に傾けてしまい、さらには主燃焼室49からの爆発圧
力や燃焼熱の影響によって、図14に示すように、ホッ
トプラグ47の傾きを拡大し、シリンダヘッド44の周
辺面を変形するという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解消するために成されたもので、シリンダヘッドと
シリンダブロックの合わせ面に介挿した金属ガスケット
が、シリンダスリーブの陥没、燃焼室周辺のシリンダヘ
ッドの変形、副燃焼室を有するシリンダヘッド等の変形
を生じないように荷重を調整すると共に、シリンダヘッ
ドとシリンダブロックとをボルトで締付けた際に生じる
隙間(ボルト締結位置から遠ざかるに従って拡大する合
わせ面の隙間)をシールするようにした金属ガスケット
を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明の金属ガスケットは、内燃機関のシリンダヘ
ッドとシリンダブロックの合わせ面に介挿してボルト締
結される金属ガスケットにおいて、いずれも硬質金属板
から成るシリンダヘッド側の上側基板とシリンダブロッ
ク側の下側基板とを夫々一体的に形成して重合すると共
にこれらの上側基板と下側基板とは外周付近にて接合さ
れ、これらの上側基板と下側基板のいずれか一方または
両方の内側に夫々の上側基板と下側基板に形成した燃焼
室孔の周 縁から前記シリンダブロックの冷却水通路の内
周までの範囲で副板を接着することにより、前記ボルト
締結時における前記副板の荷重分布が前記副板の外周に
て最大となるようにし、さらに前記上側基板と前記副板
との重合箇所及び前記下側基板と前記副板との重合箇所
に前記燃焼室孔を囲繞するビードを形成し、前記ボルト
締結による前記合わせ面の隙間の変化に応じて前記ビー
ドの形状を変化するようにしたものである
【0013】また、前記上側基板と前記下側基板の間に
スペーサ板を介挿した構成としてもよい
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0015】(実施例1) 図1は本発明における実施例1の金属ガスケットの分解
斜視図である。図2は図1のA−A線位置に相当する結
合後の金属ガスケットの断面図である。図3は図2の金
属ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックの合
わせ面に介挿した荷重分布状況を示す断面図である。図
4乃至図8は実施例1に関連した金属ガスケットの他の
実施例を示す図である。
【0016】この実施例は、複数の燃焼室5が連続的に
形成されたオープンデッキ型の各燃焼室5の内周にシリ
ンダスリーブ12(図3参照)を設けたシリンダブロッ
ク13とシリンダヘッド15の合わせ面に本発明による
金属ガスケットを介挿した例を示すものである。
【0017】図1において、この金属ガスケットは、硬
質金属板によって夫々一体的に形成した上側基板2と下
側基板3とを有し、これらの上側基板2と下側基板3と
の間に副板4を配して、該副板4を後述するように下側
基板3に接着するようにしてある。
【0018】上側基板2と下側基板3には、シリンダブ
ロック13とシリンダヘッド15の形成状況に応じて、
燃焼室孔5、オイル孔6、冷却水孔7、ボルト孔8等が
形成され、これらの基板2、3は、その外周付近をリベ
ット9で固定して図2に示すように接合されている。
【0019】ところで、図3に示すように、本実施例の
金属ガスケット、上側基板2と下側基板3とがリベッ
ト9による固定位置の内側でボルト19によってシリン
ダブロック13とシリンダヘッド15に締結されている
ため、シリンダブロック13とシリンダヘッド15に異
なる熱膨張が生じることによって上側基板2と下側基板
3の夫々の面方向に異なる荷重が生じた場合でも、リベ
ット9の位置で上側基板2と下側基板3とをねじ曲ける
ような荷重が作用しない
【0020】図2において、副板4は下側基板3の燃焼
室孔5の周縁からシリンダブロック13の冷却水通路1
6の内周に至る範囲でこの下側基板3の上面に重合して
接着してあり、これらの下側基板3と副板4の重合箇所
に燃焼室孔5を囲繞するビード3a、4aを形成すると
共に上側基板2の同位置にもビード2aを形成してあ
る。このような構成において、副板4を燃焼室孔5の周
縁まで設けることにより、燃焼室孔5の周辺におけるデ
ッドスペースの発生を抑えることができる。なお、燃焼
室孔5の周辺にデッドスペースが生じた場合、燃焼室孔
5の混合ガスが侵入して不完全燃焼を起こし、エンジン
の性能低下或は燃料消費の無駄を生じさせるが、上記の
構成によりこのような問題が生じにくい
【0021】このビード2a、3aの形状は、燃焼室孔
5側に直線部2c、3cを有する非対称の円弧形として
あり、このビード2a、3aの形成部がシリンダスリー
ブ12の上面に作用しないように、夫々のビード2a、
3aの内周を平坦部11としてある。
【0022】なお、図2に示すように、燃焼室孔5の外
周近傍には複数の冷却水孔7(図1参照)が形成され、
上側基板2の外周近傍に沿って段差状のビード2bが形
成してある。
【0023】さらに、上側基板2の両面にはゴム被覆1
8を施すと共に、下側基板3には下面のみにゴム被覆1
8を施してある。
【0024】このような構成により、図3に示すよう
に、シリンダヘッド15とシリンダブロック13を結合
するためのボルト19をこれらの外周付近(図3のボル
ト19から延長した一点鎖線で示す位置)で締付けた場
合、副板4が均等な厚さであってもボルト19の近接位
置ほどボルト19の締付け力が大となるため、副板4に
よる荷重分布Wは、冷却水通路16の内周側が最大荷重
F1を有し、それから遠ざかるに従って徐々に減少して
燃焼室孔5の周縁にて最小荷重F2を有する。
【0025】また、上記のボルト19の締結によって、
シリンダヘッド15とシリンダブロック13の合わせ面
の隙間は、ボルト19の締結位置から遠ざかるに従って
拡大し、燃焼室14付近で最大の隙間を有することとな
る。
【0026】本発明においては、この隙間を上側基板2
と下側基板3に設けたビード2a、3aの荷重f1、f
2によって補充し、燃焼室14からの燃焼ガスの吹き抜
けをシールするようにしてある。
【0027】なお、シリンダヘッド15とシリンダブロ
ック13をボルト19で締結した際、シリンダヘッド1
5とシリンダブロック13との間に生じる隙間の高さは
ボルト19からの位置によって変化する。この隙間の変
化に応じたシール性能を確保するため、本発明において
は、上側基板2と下側基板3に設けた円弧形状のビード
2a、3aの頂点の位置を変化させてある。即ち、図1
乃至図4に示す金属ガスケットのように、ビード2a、
3aを非対象形状としてその頂点の位置を燃焼室孔14
側に近接し、また図5に示すように、ビード2a、3a
を非対称形状としてその頂点の位置を燃焼室孔14から
遠方側に設け、さらには図6に示すよう に、ビード2
a、3aの形状を対象形状としている。このような構成
において、同一の高さのビード形状を形成した場合、ビ
ードの頂点の位置が燃焼室孔から遠ざかるに従ってより
拡大したシリンダヘッド15とシリンダブロック13と
の隙間をシールすることが可能となる。
【0028】なお、上側基板2の外周近傍に設けたビー
ド2bは、荷重f3を有し、これがシリンダヘッド15
とシリンダブロック13の外周付近における合わせ面の
隙間をシールすることができる。
【0029】また隣設されたボルト19、19間(図1
の隣設する任意のボルト孔8、8に対応する)において
も夫々のボルト19から遠ざかるに従ってシリンダヘッ
ド15とシリンダブロック13の合わせ面の隙間が拡大
するため、この隙間の幅に応じてビード2a、3aの高
さを調整することができる。
【0030】なお、本発明においては、副板4を下側基
板3の燃焼室孔5の周縁から冷却水通路16の内周に至
る範囲で設けてあるため、図3に示すように、シリンダ
スリーブ12の上面にも副板4の荷重が作用する。ちな
みに、この副板4の内周をシリンダスリーブ12の外周
に形成すると、シリンダブロック13の上面に副板4の
荷重が集中するため、シリンダブロック13の上面が部
分的に陥没するおそれがある。
【0031】ところが、上記のように副板4の最小荷重
F2側の荷重がシリンダスリーブ12の上面にも分散的
に作用することによって、シリンダブロック13の陥没
とシリンダスリーブ12の陥没を同時に防止することが
可能となっている。
【0032】また、副板4の最大荷重F1が燃焼室14
から遠い側に作用するため、燃焼室14の熱作用を直接
受けるシリンダヘッド15の燃焼室近傍の変形をも回避
することができる。
【0033】さらに、副板4は下側基板3の内側に接着
されているため、この副板4は上側基板2と下側基板3
によって保護され、シリンダヘッド15またはシリンダ
ブロック13に接触することがない。従って、副板4
は、シリンダヘッド15とシリンダブロック13との熱
膨張の差による面方向の荷重を直接受けない
【0034】ちなみに、上側基板2または下側基板3の
外側に副板4が接着されている場合、シリンダヘッド1
5とシリンダブロック13との熱膨張率が異なると、副
板4に面方向の荷重が作用して、該副板4が上側基板2
または下側基板3から剥れてしまうおそれがある。とこ
ろが、本実施例において、副板4は下側基板3の内側に
接着され、副板4の両側が上側基板2と下側基板3とで
保護されているため、シリンダヘッド15とシリンダブ
ロック13との熱膨張の差による面方向の荷重が生じた
場合でも、副板4が下側基板3から剥されるようなこと
がない
【0035】このような効果は、図4に示すように副板
4が上側基板2の内側に接着された場合でも、図7に示
すように上側基板2と下側基板3の両方の内側に接着さ
れた場合でも、同様に得ることができる
【0036】このような副板4を有する下側基板3の作
成方法としては、ビード成形前の基板3に基板3より軟
質な副板4を接着した後に上記のビード3a、4aを一
括して形成するか、基板3にビード3aを形成する一方
で、硬質の副板4にビード4aを形成してから両者を接
着するようにしてもよい。
【0037】このような構成によれば、副板4のビード
4aの形状が基板3のビード3aの形状に合致するた
め、副板4のずれを防止するという利点もある。
【0038】副板4として使用する金属板の硬度は、副
板4のビード4aにいかなる大きさの弾性力を付与する
かによる。即ち、基板2、3のビード2a、3aだけで
はビード荷重が不足している場合に、副板4に使用する
金属板の硬度を選択して、副板4のビード4aで不足の
ビード荷重を補うようにするとよい。
【0039】以下、実施例1の金属ガスケットの変更例
を説明する。
【0040】図4に示す金属ガスケットは、図2の金属
ガスケットの上下を逆にしたもので、上側基板2の内側
に副板4を上記の範囲で重ねて接着すると共に、副板4
と上側基板2の重合箇所と下側基板3の燃焼室孔5周り
にビード2a、3a、4aを形成したものである。
【0041】これらのビードの形状としては、図2の金
属ガスケットと同様に、燃焼室孔5側に直線部2c、3
cを有する非対称の円弧形ビードとしてある。また、図
5に示す金属ガスケットは、図2の金属ガスケットのビ
ード形状を変更したものであり、冷却水孔7側に直線部
2c、3cを有する非対称の円弧形ビードとしてある。
【0042】このような図4(または図2)及び図5の
ビード形状は、双方とも非対称形であるが、図4におい
ては、ビード高さが冷却水孔7寄りに大とされているた
め、副板4の最大荷重F1をより強くすることができ
る。また、図5においては、ビード高さが燃焼室孔5寄
りに大とされているため、ボルト19の締結時に、燃焼
室14側においてより拡大するシリンダヘッド15とシ
リンダブロック13の合わせ面の隙間を効果的にシール
することができる。
【0043】さらに、図6に示す金属ガスケットは、左
右対称の円弧形ビードとしてあり、図4と図5のビード
形状の中間的な効果を有するものである。
【0044】図7に示す金属ガスケットは、図4の金属
ガスケットの上側基板2と下側基板3の中間にスペーサ
板17を介挿すると共に、上側基板2と下側基板3の両
側の外周付近に段差ビード2b、3bを形成したもの
で、金属ガスケット全体の厚さをこのスペーサ板17の
厚さ調節によって変化させることができる。
【0045】この金属ガスケットにおいて、副板4は上
側基板2の内側に設けてあるが、副板4を下側基板3の
内側に設けるようにしてもよい。
【0046】また、図8に示すように、副板4を上側基
板2と下側基板3の両方に設けるようにしてもよい。
【0047】なお、図7乃至図8における金属ガスケッ
トのビードは、すべて燃焼室孔5側に直線部を有する非
対称の円弧形状としてあるが、図4乃至図6で示したよ
うに冷却水孔7側に直線部を有する非対称、あるいは
称円弧の形状としてもよい。
【0048】(実施例2)図9 は本発明の実施例2に関する金属ガスケットの平面
図である。図10図9の二点鎖線Cで示す円形部分の
拡大図である。図11図9のB−B線位置に相当する
実施例2の金属ガスケットを副燃焼室付きエンジンに適
用した部分断面図である。
【0049】この実施例は、図11に示すように、ディ
ーゼルエンジン等に使用される副燃焼室20を備えたシ
リンダヘッド21とシリンダブロック22の合わせ面
に、本発明による金属ガスケットを適用した例である。
【0050】この実施例の金属ガスケットは、図2の金
属ガスケットと同様に、二枚の弾性基板2、3をリベッ
ト9で接合し、下側基板3の内面に副板4を接着し、該
副板4の重合範囲は燃焼室孔5の周縁から冷却水通路1
6の内周までとしてある。
【0051】また、燃焼室孔5周りのビードは二重の段
差ビード2d、2e、3d、3eを設けて両者のビード
間に平坦面11’を設けてあるが、ボルト19の締結
(この図11においても、図3と同様に金属ガスケット
の外周付近で締結される)時に最大荷重を発揮する副板
4の冷却水孔7側に設けられたビード2e、3eは副燃
焼室20のホットプラグ23を回避した位置に形成し
て、ホットプラグ23の変形を防止すると共に、ボルト
19の締結時に最大の隙間幅を有する燃焼室24側のビ
ード2d、3dによってこの隙間をシールするようにし
てある。
【0052】なお、この実施例2の金属ガスケットにお
いても、実施例1と同様にスペーサを設けたものや、一
枚の弾性基板によるもの等の様々な変更例が考えられ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属ガス
ケットによれば、いずれも硬質金属板から成るシリンダ
ヘッド側の上側基板とシリンダブロック側の下側基板と
を夫々一体的に形成して重合すると共にこれらの上側基
板と下側基板とは外周付近にて接合され、これらの上側
基板と下側基板のいずれか一方または両方の内側に夫々
の上側基板と下側基板に形成した燃焼室孔の周縁からシ
リンダブロックの冷却水通路の内周までの範囲で副板を
接着し、さらに上側基板と副板との重合箇所及び下側基
板と副板との重合箇所に燃焼室孔を囲繞するビードを形
成することにより、シリンダヘッドとシリンダブロック
の合わせ面にこの金属ガスケットを介挿してボルト締結
した際、副板の最大荷重を冷却水通路の内周側に作用さ
せ、同時にボルト締結位置から遠方側にて拡大する上記
合わせ面の隙間を燃焼室孔周りのビードによってシール
することができる。
【0054】従って、シリンダスリーブを有するエンジ
ンの場合、従来のように副板の最大荷重がシリンダスリ
ーブの上面に作用しない状態、即ちシリンダスリーブの
陥没或は燃焼室近傍のシリンダヘッドの変形等を回避し
た状態で、燃焼室周りのシリンダヘッドとシリンダブロ
ックの最大隙間をビードによってシールすることが可能
となる。
【0055】また、副燃焼室を有するディーゼルエンジ
ン等の場合、副板の最大荷重が副燃焼室のホットプラグ
の下面に作用しない状態、即ちホットプラグやその周辺
のシリンダヘッドの変形を回避した状態で、燃焼室周り
のシリンダヘッドとシリンダブロックの最大隙間をビー
ドによってシールすることが可能となる。
【0056】さらに、本発明においては、上側基板また
は下側基板のビードとこれに接着した副板のビードが重
合した状態にあるため、夫々の基板に対する副板のずれ
を防止することが可能となる。
【0057】また、副板は上側基板と下側基板のいずれ
か一方または両方の内側に接着されているため、この副
板は上側基板と下側基板によって保護され、シリンダヘ
ッドまたはシリンダブロックに接触することがなく、シ
リンダヘッドとシリンダブロックとの熱膨張の差による
面方向の荷重が生じた場合でも、副板が夫々の基板から
剥されるようなことがない
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関する金属ガスケットの分解
斜視図である。
【図2】図1のA−A線位置に相当する完成された金属
ガスケットの断面図である。
【図3】実施例の金属ガスケットをシリンダヘッドとシ
リンダブロックの合わせ面に介挿した荷重状況を示す断
面図である。
【図4】実施例1の変更例を示す断面図である。
【図5】実施例1の変更例を示す断面図である。
【図6】実施例1の変更例を示す断面図である。
【図7】実施例1の変更例を示す断面図である。
【図8】実施例1の変更例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例2に関する金属ガスケットの平
面図である
【図10】図9の二点鎖線Cで示す円形部分の拡大図で
ある
【図11】図9のB−B線位置に相当する実施例2の金
属ガスケットを副燃焼室付きエンジンに適用した部分断
面図である
【図12】従来の金属ガスケットをシリンダスリーブ付
きのエンジンに適用した状況を示す断面図である
【図13】従来の金属ガスケットを副燃焼室付きエンジ
ンに適用した状況を示す断面図である
【図14】従来の金属ガスケットのグロメットが副燃焼
室の構成部材をシリンダヘッド側へ押し上げている状況
を示す部分断面図である
【符号の説明】
2、3…基板、 2a、3a…基板のビード 2b…段差状のビード 4…副板 4a…副板のビード 5…燃焼室孔 6…オイル孔 7…冷却水孔 8…ボルト孔 9…リベット 11、11’…平坦面 12…シリンダスリーブ 13…シリンダブロック 14…燃焼室 15…シリンダヘッド 16…冷却水通路 18…ゴム被覆 19…ボルト 21…シリンダヘッド 20…副燃焼室 22…シリンダブロック 23…ホットプラグ 24…燃焼室

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のシリンダヘッドとシリンダブロ
    ックの合わせ面に介挿してボルト締結される金属ガスケ
    ットにおいて、いずれも硬質金属板から成るシリンダヘ
    ッド側の上側基板とシリンダブロック側の下側基板とを
    夫々一体的に形成して重合すると共にこれらの上側基板
    と下側基板とは外周付近にて接合され、これらの上側基
    板と下側基板のいずれか一方または両方の内側に夫々の
    上側基板と下側基板に形成した燃焼室孔の周縁から前記
    シリンダブロックの冷却水通路の内周までの範囲で副板
    を接着することにより、前記ボルト締結時における前記
    副板の荷重分布が前記副板の外周にて最大となるように
    し、さらに前記上側基板と前記副板との重合箇所及び前
    記下側基板と前記副板との重合箇所に前記燃焼室孔を囲
    繞するビードを形成することにより、前記ボルト締結の
    際に生じる前記合わせ面の隙間の変化を前記ビードの形
    状を調整することによってシールするようにしたことを
    特徴とする金属ガスケット。
  2. 【請求項2】前記上側基板と前記下側基板の間にスペー
    サ板を介挿したことを特徴とする請求項1記載の金属ガ
    スケット。
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