JP3700960B2 - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、エンジンに用いられるシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に、シリンダヘッドガスケットとして、相互に重合されてシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1ガスケットプレートと第2ガスケットプレートとを備えたものが知られている。
また近年、エンジンの軽量化のためにアルミ製のシリンダブロックが採用されつつあり、一般にそのシリンダボアにおいては耐摩耗性を確保するために鋳鉄製のライナーを備えている。そしてそのライナーの固定方法としては圧入式と鋳込み式があり、圧入式ではその端部にフランジ部を形成するとともに、ブロック側にそのフランジ部を受入れる段差部を形成し、ライナーをシリンダブロックに圧入固定するとともに、上記フランジ部を段差部に当接させて両者の位置決めを行なわせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
複数の圧入式ライナーを備えた多気筒エンジンの場合、各ライナーをシリンダブロックに対して均等に取付けるようにしても各ライナー毎にシリンダブロックの表面からの突出量が微妙に異なることが多かった。
その結果、シリンダヘッドガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介在させてそのシリンダヘッドとシリンダブロックとを締結ボルトで締結した際に、シリンダブロックの表面から突出しているライナーに接触する部分のシリンダヘッドガスケットにおいては、その接触面圧が過大となってビード部の破損や、ライナーのフランジ部に当接するシリンダブロックの段差部が変形して燃焼室内のガスが吹き抜ける可能性があった。他方、シリンダブロックの表面より沈み込んでいるライナーに接触する部分のシリンダヘッドガスケットにおいては、その接触面圧が過小となってやはり燃焼室内のガスが吹き抜ける危険性があった。
また、上記締結ボルトによってシリンダヘッドとシリンダブロックとを締結した際に、締結ボルトに近接した部分の面圧は高く、遠い部分の面圧は低くなるので、エンジンによっては締結ボルトから遠い部分においてシール性が低下して、その部分から燃焼室内のガスが吹き抜けることがあった。
本発明はそのような事情に鑑み、締結ボルトによってシリンダヘッドとシリンダブロックとを締結した際に、可及的に均一な面圧を得ることができるようにして、燃焼ガスの吹き抜けを防止することができるようにしたシリンダヘッドガスケットを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、相互に重合されてシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを備えたシリンダヘッドガスケットにおいて、
シリンダヘッド側となる第1ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突出部を形成するとともに、シリンダブロック側となる第2ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダブロック側に突出する第2内側突出部を形成して、上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを相互に重合させて互いに逆方向に突出する第1内側突出部と第2内側突出部との間に空隙を形成し、
さらに上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して上記第1内側突出部と第2内側突出部とを両者間の空隙に向けて塑性変形させるようにしたものである。
【0005】
【作用】
上記構成によれば、シリンダヘッドガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して締結ボルトで締結した際には、上記第1ガスケット基板の第1内側突出部と第2ガスケット基板の第2内側突出部は両者間の空隙に向けて塑性変形されるようになる。
このとき、ライナー毎にシリンダブロックの表面からの突出量が微妙に異なっていたり、或いは締結ボルトに近接した部分の面圧が高く、遠い部分の面圧が低くなったとしても、両内側突出部はその部分の面圧に応じた量だけ塑性変形されるようになるので、結果として均一な接触面圧を確保することができ、それによって局部的な吹き抜けを防止することができる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を直列4気筒エンジン用のシリンダヘッドガスケットに適用した実施例について説明する。
図1ないし図3において、シリンダヘッドガスケット1は相互に重合した相対的に厚肉の第1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3とを備えており、これらガスケット基板2の表裏面に相対的に薄肉の第1プレート4と第2プレート5とを重合させている。これらガスケット基板2、3とプレート4、5には、図1に示すように、それぞれエンジンのシリンダボア9に合わせて穿設した4つの燃焼室孔10と、図示しない締結ボルトが貫通されるボルト孔11と、さらに冷却水が流通される水孔12とをそれぞれ形成している。
また上記ガスケット基板2、3とプレート4、5とは、例えばランスロック等の手段により相互に一体に連結してある。
上記シリンダヘッドガスケット1は、従来周知のように、エンジンのシリンダヘッド(図示せず)とシリンダブロック13との間に介在され、上述した締結ボルトによってシリンダヘッドとシリンダブロック13とを一体に連結することによりそれらの間に挟持されて両者間をシールするようになっている。
【0007】
上方側すなわち図示しないシリンダヘッド側となる第1ガスケット基板2には、上記燃焼室孔10を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突出部2Aを形成してあり、また下方すなわちシリンダブロック13側となる第2ガスケット基板3には、上記燃焼室孔10を囲んでシリンダブロック13側に突出する第2内側突出部3Aを形成してある。
これら第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとは両ガスケット基板2、3の合わせ面を中心として対称に形成してあり、両ガスケット基板2、3を相互に重合させた際には、互いに逆方向に突出する第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとの間に空隙14(図4参照)を形成することができるようにしている。
そしてさらに、上記第1ガスケット基板3には、上記第1内側突出部2Aを囲んでシリンダヘッド側に突出する第1外側突出部2Bを形成するとともに、第2ガスケット基板3には、上記第2内側突出部3Aを囲んでシリンダブロック13側に突出する第2外側突出部3Bを形成してある。
これら第1外側突出部2Bと第2外側突出部3Bも両ガスケット基板2、3の合わせ面を中心として対称に形成してあり、それによって両ガスケット基板2、3を相互に重合させた際には、互いに逆方向に突出する第1外側突出部2Bと第2外側突出部3Bとの間に空隙15(図4参照)を形成することができるようにしている。
【0008】
上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとの対向面側は上記燃焼室孔10を囲む環状溝となっており、それらの環状溝によって上記空隙14が形成されている。そして各環状溝は、図4に拡大して示すように、燃焼室孔10側となる内周側の側壁2Aa、3Aaと外周側となる側壁2Ab、3Abとを備えている。
これに対し、上記第1外側突出部2Bと第2外側突出部3Bとの対向面側は環状溝とはなっておらずに単に凹部となっている。つまり、両外側突出部2B、3Bは、燃焼室孔10側にはこれを囲む側壁2Ba、3Baを備えているが、反対側には側壁を備えていない。
その結果、図3に示すように、相互に隣接する燃焼室孔10、11間においては、相互に隣接する側壁2Ba、3Ba間に上記空隙15が形成されるようになるが、燃焼室孔10、11間となる部分以外の部分では、両外側突出部2B、3Bにおける凹部の内面が相互に接触するようになる。したがって上記空隙15は、上記側壁2Ba、3Baから両凹部の内面が相互に接触する部分までの範囲で形成されることになる。
【0009】
他方、上記第1プレート4には燃焼室孔10を囲む第1フルビード部4Aとこの第1フルビード部4Aを囲む第1ハーフビード部4Bとを形成してあり、第1フルビード部4Aは第1ガスケット基板2の第1内側突出部2Aに向けて突出するように形成し、また第1ハーフビード部4Bは第1ガスケット基板2の第1外側突出部2Bに向けて突出するように形成してある。
同様に、上記第2プレート5には燃焼室孔10を囲む第2フルビード部5Aとこの第2フルビード部5Aを囲む第2ハーフビード部5Bとを形成してあり、第2フルビード部5Aは第2ガスケット基板3の第2内側突出部3Aに向けて突出するように形成し、また第2ハーフビード部5Bは第2ガスケット基板3の第2外側突出部3Bに向けて突出するように形成してある。
これらフルビード部4A、5Aとハーフビード部4B、5Bも、面対称に形成してある。
【0010】
さらに図示実施例では、図2、図3に示すように、上記シリンダブロック13はライナー16を備えており、このライナー16はその上端部に半径方向外方に突出するフランジ部16Aを備えている。そしてライナー16を上記シリンダブロック13内に圧入固定するとともに、上記フランジ部16Aの下面をシリンダブロック13に形成した段差部13Aの上面に当接させることにより、該ライナー16をシリンダブロック13に対して位置決めしている。
そして上記第1ガスケット基板2の第1内側突出部2A、第2ガスケット基板3の第2内側突出部3A、第1プレート4の第1フルビード部4A、および第2プレート5の第2フルビード部5Aは、相互に重合した状態で上記ライナー16のフランジ部16Aの上面に載置してある。
他方、第1ガスケット基板3の第1外側突出部2B、第2ガスケット基板3の第2外側突出部3B、第1プレート4の第1ハーフビード部4B、および第2プレート5の第2ハーフビード部5Bは、相互に重合した状態で上記フランジ部16Aよりも外周側におけるシリンダブロック13上に載置してあり、該シリンダヘッドガスケット1は、その状態で上記締結ボルトによりシリンダヘッドとシリンダブロック13との間に挟持されている。
【0011】
以上の構成において、上記シリンダヘッドガスケット1は、エンジンのシリンダヘッドとシリンダブロック13との間に介在され、その状態で締結ボルトによってシリンダヘッドとシリンダブロック13とを一体に連結することによってそれらの間をシールする。このとき、上記第1ガスケット基板2の第1内側突出部2Aと第2ガスケット基板3の第2内側突出部3Aとはその面圧によって空隙14側に向けて塑性変形されるようになり、また第1ガスケット基板3の第1外側突出部2Bと第2ガスケット基板3の第2外側突出部3Bも空隙15に向けて塑性変形されるようになる。
そして図5に示すように、ライナー16がシリンダブロック13から僅かに突出してその部分の面圧が高くなる場合には、上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはその面圧によって空隙14側に向けて大きく塑性変形されるようになる。これに対し図6に示すように、ライナー16がシリンダブロック13から僅かに埋没してその部分の面圧が小さくなる場合には、上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはその面圧によって空隙14側に向けて僅かに塑性変形されるようになる。
その結果、4気筒エンジンの全域において可及的に均一の面圧が得られ、面圧の小さな部分から燃焼ガスの吹き抜けが生じることが防止できる。
また単一のライナー16においても、上記ボルト孔11に近接した位置では面圧が高く、またボルト孔11から離れた位置では面圧が低くなるが、上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはその面圧の大小に応じて燃焼室孔10の円周方向で塑性変形量が異なることになり、それにより燃焼室孔10の円周方向で面圧を可及的に均一に保つことが可能となる。
さらに、面圧が高くなった部位では、図5に示すように、第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはその面圧によって空隙14側に向けて大きく塑性変形されるようになるが、その際、各突出部2A、3Aの側壁2Aa、2Ab、3Aa、3Abの近傍は、中央部分よりも塑性変形しにくいので、該側壁部分がビードストッパとして働くようになり、上記各フルビード部4A、5Aが過度に圧縮されて破損されるのを防止するようになる。
このような現象は、第1外側突出部2B、第2外側突出部3B、第1ハーフビード部4B、および第2ハーフビード部5Bでも同様である。
【0012】
図7は本発明の第2実施例を示したもので、本実施例では各内側突出部2A、3Aの燃焼室孔10側を密着させずに開放させてあり、また外側突出部2B、3Bの内周側と外周側に側壁を形成して両側壁の外側をそれぞれ密着させるように構成している。
そして上記第1実施例のフルビード部4A、5Aとハーフビード部4B、5Bとの位置を逆にするとともに、ハーフビード部4B、5Bを各内側突出部2A、3A上に重合させ、さらにフルビード部4A、5Aを各外側突出部2B、3B上に重合させている。
そしてフルビード部4A、5Aと外側突出部2B、3Bとは第1実施例よりも燃焼室孔10側に寄せて形成してあり、それによって各外側突出部2B、3Bの内周側をライナー16上に重合させるとともに、フルビード部4A、5Aをライナー16とシリンダブロック13とに跨らせて配置している。
【0013】
図8は本発明の第3実施例を示したもので、本実施例では上記第1実施例から、第1ガスケット基板3の第1外側突出部2B、第2ガスケット基板3の第2外側突出部3B、第1プレート4の第1ハーフビード部4B、および第2プレート5の第2ハーフビード部5Bを省略している。
他方、シール性の向上を図るために、上記空隙14内にシム21を配設している。このシム21は、取扱上の理由から少なくともいずれか一方のガスケット基板2又は3に固定することが好ましく、例えばシム21の中心線上をスポット溶接することにより、該シム21を第2ガスケット基板3に固定することができる。このシム21の厚さは、内側突出部2Aと3Aで形成される空隙14の高さの1/2以下が好ましい。
なお、上記シム21を設ける代わりに樹脂シートを接着し又は樹脂をコーティングして樹脂層を形成してもよい。樹脂層としては耐熱性の高いポリイミド、オリアミドイミド等がよく、強度、耐熱性、接着性の向上のために、充填材として黒鉛、カーボンファイバー、ガラスファイバー、クレー等を配合することができる。
また、上記シム21や樹脂層の代わりに、溶射層を設けてもよい。
これらシム21、樹脂層或いは溶射層を、上記第1実施例や第2実施例に設けてもよいことは勿論である。
【0014】
図9は本発明の第4実施例を示したもので、本実施例の基本的構成は上記第1実施例と同様に構成してある。本実施例においては、より最適なシール性能を得るためにフルビード部4A、5A側の内側突出部2A、3Aの強さを、ハーフビード部4B、5B側の外側突出部2B、3Bの強さよりも大きくなるように設定したものである。
より具体的には、内側突出部2A、3Aの突出量hを外側突出部2B、3Bの突出量hよりも大きく設定している。そしてこれと共に、又はこれに代えて、内側突出部2A、3Aにおけるの各側壁の立ち上がり角度θを外側突出部2B、3Bにおける各側壁の立ち上がり角度θを大きくしてもよい。
このように、フルビード部4A、5A側の内側突出部2A、3Aの強さを、ハーフビード部4B、5B側の外側突出部2B、3Bの強さよりも大きくなるように設定すると、締め付け時にフルビード部4A、5Aに発生する面圧がハーフビード部4B、5Bに発生する面圧よりも大きくなるため、より最適なシール性能を得ることができる。
これをより具体的に説明すると、一般にハーフビード部に要求されるシール力は0.3〜0.4MPa程度であり、これはライナー端面に冷却水が進入するのを防ぐとともに、フルビード部から万一漏れたガスが冷却水に混入しないようにするためである。他方、フルビード部に要求されるシール力は6〜9MPa程度で、これはエンジンの爆発圧力をシールするためである。また、エンジンの種類によっては、フルビード部にさらに高いシールカが要求される場合もある。このように、フルビード部に要求されるシールカはハーフビード部に要求されるシール力よりも高い。
また、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間隙は、周辺部が狭く、ボア付近が広く設計されている。したがって内側突出部2A、3Aの段差高さを外側突出部2B、3Bと同じ高さとすると、外側突出部2B、3Bの方が相対的に面圧が高くなり、望ましくない。
さらに、ライナー16がシリンダブロック13の表面よりも沈んでいる場合には、外側突出部2B、3Bの方が相対的に面圧が高くなり、これは望ましくない。これに対し、ライナー16がシリンダブロック13の表面から突出している場合には、内側突出部2A、3Aの方が相対的に面圧が高くなり、この場合には望ましいことになる。
以上のことから、ライナー16がシリンダブロック13の表面から突出している場合に、ハーフビード部が冷却水をシールできる程度に、外側突出部2B、3Bのシール力を設定すればよい。
【0015】
なお、上記実施例ではいずれも上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとは燃焼室孔10の円周方向に同一の断面形状を有しているが、締結ボルトすなわちボルト孔11の位置に応じてその形状を変化させ、ボルト孔11の近傍と離隔したところでより均一な面圧を得るようにしてもよい。
より具体的にはボルト孔11の近傍、例えば燃焼室孔10の中心とボルト孔11の中心とを結ぶ線を中心として約20〜30度の範囲においては、それ以外のボルト孔11から離隔した位置に比較して、図4に示す各内側突出部2A、3Aの突出量hを小さくしたり、或いは半径方向の幅wを広くしたり、各側壁の立ち上がり角度θを小さくしたりすればよい。これらを複合させて適用してもよいことは勿論である。
また、面圧を円周方向で可及的に均一とせずに、隣接する燃焼室孔10の部分だけは若干面圧が高くなるように設定してもよい。
【0016】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ライナー毎にシリンダブロックの表面からの突出量が異なっていたり、或いは締結ボルトに近接した部分の面圧が高く、遠い部分の面圧が低くなったとしても、従来に比較して可及的に均一な接触面圧を確保することができるので、燃焼ガスの吹き抜けを防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す平面図。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図。
【図4】図3の要部の拡大断面図。
【図5】第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとが大きく塑性変形した状態を示す拡大断面図。
【図6】第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとが小さく塑性変形した状態を示す拡大断面図。
【図7】本発明の第2実施例を示す断面図。
【図8】本発明の第3実施例を示す断面図。
【図9】本発明の第4実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…シリンダヘッドガスケット 2…第1ガスケット基板
2A…第1内側突出部 2B…第1外側突出部
3…第2ガスケット基板 3A…第2内側突出部
3B…第2外側突出部 4…第1プレート
4A…第1フルビード部 4B…第1ハーフビード部
5…第2プレート 5A…第2フルビード部
5B…第2ハーフビード部 9…シリンダボア
10…燃焼室孔 11…ボルト孔
12…水孔 13…シリンダブロック
14、15…空隙

Claims (12)

  1. 相互に重合されてシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを備えたシリンダヘッドガスケットにおいて、
    シリンダヘッド側となる第1ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突出部を形成するとともに、シリンダブロック側となる第2ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダブロック側に突出する第2内側突出部を形成して、上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを相互に重合させて互いに逆方向に突出する第1内側突出部と第2内側突出部との間に空隙を形成し、
    さらに上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して上記第1内側突出部と第2内側突出部とを両者間の空隙に向けて塑性変形させることを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  2. 上記第1ガスケット基板に、上記第1内側突出部を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1外側突出部を形成するとともに、上記第2ガスケット基板に、上記第2内側突出部を囲んでシリンダブロック側に突出する第2外側突出部を形成して、上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを相互に重合させて互いに逆方向に突出する第1外側突出部と第2外側突出部との間に空隙を形成し、
    さらに上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板とをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して上記第1外側突出部と第2外側突出部とを両者間の空隙に向けて塑性変形させることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケット。
  3. 重合された2枚のガスケット基板の表面と裏面とに、上記シリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1プレートと第2プレートとが設けられ、第1ガスケット基板に重合された第1プレートは、燃焼室孔を囲んで第1内側突出部に向けて突出される第1フルビード部を備え、また第2ガスケット基板に重合された第2プレートは、燃焼室孔を囲んで第2内側突出部に向けて突出される第2フルビード部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  4. 重合された2枚のガスケット基板の表面と裏面とに、上記シリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1プレートと第2プレートとが設けられ、第1ガスケット基板に重合された第1プレートは、燃焼室孔を囲んで第1内側突出部に向けて突出される第1フルビード部と該第1フルビード部の外側で第1外側突出部に向けて突出される第1ハーフビード部とを備え、また第2ガスケット基板に重合された第2プレートは、燃焼室孔を囲んで第2内側突出部に向けて突出される第2フルビード部と該第2フルビード部の外側で第2外側突出部に向けて突出される第2ハーフビード部とを備えることを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  5. 上記内側突出部の突出量を、外側突出部の突出量よりも大きく設定したことを特徴とする請求項4に記載のシリンダヘッドガスケット。
  6. 上記内側突出部のガスケット基板からの立上がり角度を、外側突出部のガスケット基板からの立上がり角度よりも大きく設定したことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のシリンダヘッドガスケット。
  7. 上記第1内側突出部と第2内側突出部との少なくともいずれか一方の内面に、シムを設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  8. 上記第1内側突出部と第2内側突出部との少なくともいずれか一方の内面に、溶射層を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  9. 上記第1内側突出部と第2内側突出部との少なくともいずれか一方の内面に、樹脂層を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  10. 上記第1内側突出部と第2内側突出部の突出量を、上記シリンダヘッドとシリンダブロックとを締結する締結ボルトの近傍において小さく、該締結ボルトから離隔した位置において大きく設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  11. 上記第1内側突出部と第2内側突出部の幅を、上記シリンダヘッドとシリンダブロックとを締結する締結ボルトの近傍において広く、該締結ボルトから離隔した位置において狭く設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  12. 上記第1内側突出部と第2内側突出部のガスケット基板からの立上がり角度を、上記シリンダヘッドとシリンダブロックとを締結する締結ボルトの近傍において小さく、該締結ボルトから離隔した位置において大きく設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
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