JPH11236975A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents
シリンダヘッドガスケットInfo
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- JPH11236975A JPH11236975A JP5595098A JP5595098A JPH11236975A JP H11236975 A JPH11236975 A JP H11236975A JP 5595098 A JP5595098 A JP 5595098A JP 5595098 A JP5595098 A JP 5595098A JP H11236975 A JPH11236975 A JP H11236975A
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Abstract
1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3とを備えて
いる。各ガスケット基板2、3には互いに逆方向に突出
する第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aが形成さ
れ、両者間に空隙14が形成されている。これらガスケ
ット基板2、3がシリンダヘッドとシリンダブロックと
の間に挟持された際には、各内側突出部2A、3Aは両
者間の空隙14に向けて塑性変形されるようになる。 【効果】 上記内側突出部2A、3Aは、接触面圧の大
小に応じて大きいところでは大きく、小さいところでは
小さく塑性変形されるようになるので、従来に比較して
均一の面圧が得られるようになり、それによって燃焼ガ
スの吹き抜けを防止することができる。
Description
シリンダヘッドガスケットに関する。
として、相互に重合されてシリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボアに合わ
せて穿設した燃焼室孔を有する第1ガスケットプレート
と第2ガスケットプレートとを備えたものが知られてい
る。また近年、エンジンの軽量化のためにアルミ製のシ
リンダブロックが採用されつつあり、一般にそのシリン
ダボアにおいては耐摩耗性を確保するために鋳鉄製のラ
イナーを備えている。そしてそのライナーの固定方法と
しては圧入式と鋳込み式があり、圧入式ではその端部に
フランジ部を形成するとともに、ブロック側にそのフラ
ンジ部を受入れる段差部を形成し、ライナーをシリンダ
ブロックに圧入固定するとともに、上記フランジ部を段
差部に当接させて両者の位置決めを行なわせている。
を備えた多気筒エンジンの場合、各ライナーをシリンダ
ブロックに対して均等に取付けるようにしても各ライナ
ー毎にシリンダブロックの表面からの突出量が微妙に異
なることが多かった。その結果、シリンダヘッドガスケ
ットをシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介在
させてそのシリンダヘッドとシリンダブロックとを締結
ボルトで締結した際に、シリンダブロックの表面から突
出しているライナーに接触する部分のシリンダヘッドガ
スケットにおいては、その接触面圧が過大となってビー
ド部の破損や、ライナーのフランジ部に当接するシリン
ダブロックの段差部が変形して燃焼室内のガスが吹き抜
ける可能性があった。他方、シリンダブロックの表面よ
り沈み込んでいるライナーに接触する部分のシリンダヘ
ッドガスケットにおいては、その接触面圧が過小となっ
てやはり燃焼室内のガスが吹き抜ける危険性があった。
また、上記締結ボルトによってシリンダヘッドとシリン
ダブロックとを締結した際に、締結ボルトに近接した部
分の面圧は高く、遠い部分の面圧は低くなるので、エン
ジンによっては締結ボルトから遠い部分においてシール
性が低下して、その部分から燃焼室内のガスが吹き抜け
ることがあった。本発明はそのような事情に鑑み、締結
ボルトによってシリンダヘッドとシリンダブロックとを
締結した際に、可及的に均一な面圧を得ることができる
ようにして、燃焼ガスの吹き抜けを防止することができ
るようにしたシリンダヘッドガスケットを提供するもの
である。
に重合されてシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に挟持され、それぞれシリンダボアに合わせて穿設した
燃焼室孔を有する第1ガスケット基板と第2ガスケット
基板とを備えたシリンダヘッドガスケットにおいて、シ
リンダヘッド側となる第1ガスケット基板に、上記燃焼
室孔を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突出
部を形成するとともに、シリンダブロック側となる第2
ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダブロ
ック側に突出する第2内側突出部を形成して、上記第1
ガスケット基板と第2ガスケット基板とを相互に重合さ
せて互いに逆方向に突出する第1内側突出部と第2内側
突出部との間に空隙を形成し、さらに上記第1ガスケッ
ト基板と第2ガスケット基板とをシリンダヘッドとシリ
ンダブロックとの間に挟持して上記第1内側突出部と第
2内側突出部とを両者間の空隙に向けて塑性変形させる
ようにしたものである。
をシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して
締結ボルトで締結した際には、上記第1ガスケット基板
の第1内側突出部と第2ガスケット基板の第2内側突出
部は両者間の空隙に向けて塑性変形されるようになる。
このとき、ライナー毎にシリンダブロックの表面からの
突出量が微妙に異なっていたり、或いは締結ボルトに近
接した部分の面圧が高く、遠い部分の面圧が低くなった
としても、両内側突出部はその部分の面圧に応じた量だ
け塑性変形されるようになるので、結果として均一な接
触面圧を確保することができ、それによって局部的な吹
き抜けを防止することができる。
ンダヘッドガスケットに適用した実施例について説明す
る。図1ないし図3において、シリンダヘッドガスケッ
ト1は相互に重合した相対的に厚肉の第1ガスケット基
板2と第2ガスケット基板3とを備えており、これらガ
スケット基板2の表裏面に相対的に薄肉の第1プレート
4と第2プレート5とを重合させている。これらガスケ
ット基板2、3とプレート4、5には、図1に示すよう
に、それぞれエンジンのシリンダボア9に合わせて穿設
した4つの燃焼室孔10と、図示しない締結ボルトが貫
通されるボルト孔11と、さらに冷却水が流通される水
孔12とをそれぞれ形成している。また上記ガスケット
基板2、3とプレート4、5とは、例えばランスロック
等の手段により相互に一体に連結してある。上記シリン
ダヘッドガスケット1は、従来周知のように、エンジン
のシリンダヘッド(図示せず)とシリンダブロック13
との間に介在され、上述した締結ボルトによってシリン
ダヘッドとシリンダブロック13とを一体に連結するこ
とによりそれらの間に挟持されて両者間をシールするよ
うになっている。
側となる第1ガスケット基板2には、上記燃焼室孔10
を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突出部2
Aを形成してあり、また下方すなわちシリンダブロック
13側となる第2ガスケット基板3には、上記燃焼室孔
10を囲んでシリンダブロック13側に突出する第2内
側突出部3Aを形成してある。これら第1内側突出部2
Aと第2内側突出部3Aとは両ガスケット基板2、3の
合わせ面を中心として対称に形成してあり、両ガスケッ
ト基板2、3を相互に重合させた際には、互いに逆方向
に突出する第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aと
の間に空隙14(図4参照)を形成することができるよ
うにしている。そしてさらに、上記第1ガスケット基板
3には、上記第1内側突出部2Aを囲んでシリンダヘッ
ド側に突出する第1外側突出部2Bを形成するととも
に、第2ガスケット基板3には、上記第2内側突出部3
Aを囲んでシリンダブロック13側に突出する第2外側
突出部3Bを形成してある。これら第1外側突出部2B
と第2外側突出部3Bも両ガスケット基板2、3の合わ
せ面を中心として対称に形成してあり、それによって両
ガスケット基板2、3を相互に重合させた際には、互い
に逆方向に突出する第1外側突出部2Bと第2外側突出
部3Bとの間に空隙15(図4参照)を形成することが
できるようにしている。
3Aとの対向面側は上記燃焼室孔10を囲む環状溝とな
っており、それらの環状溝によって上記空隙14が形成
されている。そして各環状溝は、図4に拡大して示すよ
うに、燃焼室孔10側となる内周側の側壁2Aa、3A
aと外周側となる側壁2Ab、3Abとを備えている。
これに対し、上記第1外側突出部2Bと第2外側突出部
3Bとの対向面側は環状溝とはなっておらずに単に凹部
となっている。つまり、両外側突出部2B、3Bは、燃
焼室孔10側にはこれを囲む側壁2Ba、3Baを備え
ているが、反対側には側壁を備えていない。その結果、
図3に示すように、相互に隣接する燃焼室孔10、11
間においては、相互に隣接する側壁2Ba、3Ba間に
上記空隙15が形成されるようになるが、燃焼室孔1
0、11間となる部分以外の部分では、両外側突出部2
B、3Bにおける凹部の内面が相互に接触するようにな
る。したがって上記空隙15は、上記側壁2Ba、3B
aから両凹部の内面が相互に接触する部分までの範囲で
形成されることになる。
0を囲む第1フルビード部4Aとこの第1フルビード部
4Aを囲む第1ハーフビード部4Bとを形成してあり、
第1フルビード部4Aは第1ガスケット基板2の第1内
側突出部2Aに向けて突出するように形成し、また第1
ハーフビード部4Bは第1ガスケット基板2の第1外側
突出部2Bに向けて突出するように形成してある。同様
に、上記第2プレート5には燃焼室孔10を囲む第2フ
ルビード部5Aとこの第2フルビード部5Aを囲む第2
ハーフビード部5Bとを形成してあり、第2フルビード
部5Aは第2ガスケット基板3の第2内側突出部3Aに
向けて突出するように形成し、また第2ハーフビード部
5Bは第2ガスケット基板3の第2外側突出部3Bに向
けて突出するように形成してある。これらフルビード部
4A、5Aとハーフビード部4B、5Bも、面対称に形
成してある。
ように、上記シリンダブロック13はライナー16を備
えており、このライナー16はその上端部に半径方向外
方に突出するフランジ部16Aを備えている。そしてラ
イナー16を上記シリンダブロック13内に圧入固定す
るとともに、上記フランジ部16Aの下面をシリンダブ
ロック13に形成した段差部13Aの上面に当接させる
ことにより、該ライナー16をシリンダブロック13に
対して位置決めしている。そして上記第1ガスケット基
板2の第1内側突出部2A、第2ガスケット基板3の第
2内側突出部3A、第1プレート4の第1フルビード部
4A、および第2プレート5の第2フルビード部5A
は、相互に重合した状態で上記ライナー16のフランジ
部16Aの上面に載置してある。他方、第1ガスケット
基板3の第1外側突出部2B、第2ガスケット基板3の
第2外側突出部3B、第1プレート4の第1ハーフビー
ド部4B、および第2プレート5の第2ハーフビード部
5Bは、相互に重合した状態で上記フランジ部16Aよ
りも外周側におけるシリンダブロック13上に載置して
あり、該シリンダヘッドガスケット1は、その状態で上
記締結ボルトによりシリンダヘッドとシリンダブロック
13との間に挟持されている。
ガスケット1は、エンジンのシリンダヘッドとシリンダ
ブロック13との間に介在され、その状態で締結ボルト
によってシリンダヘッドとシリンダブロック13とを一
体に連結することによってそれらの間をシールする。こ
のとき、上記第1ガスケット基板2の第1内側突出部2
Aと第2ガスケット基板3の第2内側突出部3Aとはそ
の面圧によって空隙14側に向けて塑性変形されるよう
になり、また第1ガスケット基板3の第1外側突出部2
Bと第2ガスケット基板3の第2外側突出部3Bも空隙
15に向けて塑性変形されるようになる。そして図5に
示すように、ライナー16がシリンダブロック13から
僅かに突出してその部分の面圧が高くなる場合には、上
記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはその面
圧によって空隙14側に向けて大きく塑性変形されるよ
うになる。これに対し図6に示すように、ライナー16
がシリンダブロック13から僅かに埋没してその部分の
面圧が小さくなる場合には、上記第1内側突出部2Aと
第2内側突出部3Aとはその面圧によって空隙14側に
向けて僅かに塑性変形されるようになる。その結果、4
気筒エンジンの全域において可及的に均一の面圧が得ら
れ、面圧の小さな部分から燃焼ガスの吹き抜けが生じる
ことが防止できる。また単一のライナー16において
も、上記ボルト孔11に近接した位置では面圧が高く、
またボルト孔11から離れた位置では面圧が低くなる
が、上記第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとは
その面圧の大小に応じて燃焼室孔10の円周方向で塑性
変形量が異なることになり、それにより燃焼室孔10の
円周方向で面圧を可及的に均一に保つことが可能とな
る。さらに、面圧が高くなった部位では、図5に示すよ
うに、第1内側突出部2Aと第2内側突出部3Aとはそ
の面圧によって空隙14側に向けて大きく塑性変形され
るようになるが、その際、各突出部2A、3Aの側壁2
Aa、2Ab、3Aa、3Abの近傍は、中央部分より
も塑性変形しにくいので、該側壁部分がビードストッパ
として働くようになり、上記各フルビード部4A、5A
が過度に圧縮されて破損されるのを防止するようにな
る。このような現象は、第1外側突出部2B、第2外側
突出部3B、第1ハーフビード部4B、および第2ハー
フビード部5Bでも同様である。
で、本実施例では各内側突出部2A、3Aの燃焼室孔1
0側を密着させずに開放させてあり、また外側突出部2
B、3Bの内周側と外周側に側壁を形成して両側壁の外
側をそれぞれ密着させるように構成している。そして上
記第1実施例のフルビード部4A、5Aとハーフビード
部4B、5Bとの位置を逆にするとともに、ハーフビー
ド部4B、5Bを各内側突出部2A、3A上に重合さ
せ、さらにフルビード部4A、5Aを各外側突出部2
B、3B上に重合させている。そしてフルビード部4
A、5Aと外側突出部2B、3Bとは第1実施例よりも
燃焼室孔10側に寄せて形成してあり、それによって各
外側突出部2B、3Bの内周側をライナー16上に重合
させるとともに、フルビード部4A、5Aをライナー1
6とシリンダブロック13とに跨らせて配置している。
で、本実施例では上記第1実施例から、第1ガスケット
基板3の第1外側突出部2B、第2ガスケット基板3の
第2外側突出部3B、第1プレート4の第1ハーフビー
ド部4B、および第2プレート5の第2ハーフビード部
5Bを省略している。他方、シール性の向上を図るため
に、上記空隙14内にシム21を配設している。このシ
ム21は、取扱上の理由から少なくともいずれか一方の
ガスケット基板2又は3に固定することが好ましく、例
えばシム21の中心線上をスポット溶接することによ
り、該シム21を第2ガスケット基板3に固定すること
ができる。このシム21の厚さは、内側突出部2Aと3
Aで形成される空隙14の高さの1/2以下が好まし
い。なお、上記シム21を設ける代わりに樹脂シートを
接着し又は樹脂をコーティングして樹脂層を形成しても
よい。樹脂層としては耐熱性の高いポリイミド、オリア
ミドイミド等がよく、強度、耐熱性、接着性の向上のた
めに、充填材として黒鉛、カーボンファイバー、ガラス
ファイバー、クレー等を配合することができる。また、
上記シム21や樹脂層の代わりに、溶射層を設けてもよ
い。これらシム21、樹脂層或いは溶射層を、上記第1
実施例や第2実施例に設けてもよいことは勿論である。
で、本実施例の基本的構成は上記第1実施例と同様に構
成してある。本実施例においては、より最適なシール性
能を得るためにフルビード部4A、5A側の内側突出部
2A、3Aの強さを、ハーフビード部4B、5B側の外
側突出部2B、3Bの強さよりも大きくなるように設定
したものである。より具体的には、内側突出部2A、3
Aの突出量hf を外側突出部2B、3Bの突出量hh よ
りも大きく設定している。そしてこれと共に、又はこれ
に代えて、内側突出部2A、3Aにおけるの各側壁の立
ち上がり角度θh を外側突出部2B、3Bにおける各側
壁の立ち上がり角度θf を大きくしてもよい。このよう
に、フルビード部4A、5A側の内側突出部2A、3A
の強さを、ハーフビード部4B、5B側の外側突出部2
B、3Bの強さよりも大きくなるように設定すると、締
め付け時にフルビード部4A、5Aに発生する面圧がハ
ーフビード部4B、5Bに発生する面圧よりも大きくな
るため、より最適なシール性能を得ることができる。こ
れをより具体的に説明すると、一般にハーフビード部に
要求されるシール力は3〜4MPa程度であり、これは
ライナー端面に冷却水が進入するのを防ぐとともに、フ
ルビード部から万一漏れたガスが冷却水に混入しないよ
うにするためである。他方、フルビード部に要求される
シール力は60〜90MPa程度で、これはエンジンの
爆発圧力をシールするためである。このように、フルビ
ード部に要求されるシール力はハーフビード部に供給さ
れるシール力よりも高い。また、シリンダヘッドとシリ
ンダブロックとの間隙は、周辺部が狭く、ボア付近が広
く設計されている。したがって内側突出部2A、3Aの
段差高さを外側突出部2B、3Bと同じ高さとすると、
外側突出部2B、3Bの方が相対的に面圧が高くなり、
望ましくない。さらに、ライナー16がシリンダブロッ
ク13の表面よりも沈んでいる場合には、外側突出部2
B、3Bの方が相対的に面圧が高くなり、これは望まし
くない。これに対し、ライナー16がシリンダブロック
13の表面から突出している場合には、内側突出部2
A、3Aの方が相対的に面圧が高くなり、この場合には
望ましいことになる。以上のことから、ライナー16が
シリンダブロック13の表面から突出している場合に、
ハーフビード部が冷却水をシールできる程度に、外側突
出部2B、3Bのシール力を設定すればよい。
側突出部2Aと第2内側突出部3Aとは燃焼室孔10の
円周方向に同一の断面形状を有しているが、締結ボルト
すなわちボルト孔11の位置に応じてその形状を変化さ
せ、ボルト孔11の近傍と離隔したところでより均一な
面圧を得るようにしてもよい。より具体的にはボルト孔
11の近傍、例えば燃焼室孔10の中心とボルト孔11
の中心とを結ぶ線を中心として約20〜30度の範囲に
おいては、それ以外のボルト孔11から離隔した位置に
比較して、図4に示す各内側突出部2A、3Aの突出量
hを小さくしたり、或いは半径方向の幅wを広くした
り、各側壁の立ち上がり角度θを小さくしたりすればよ
い。これらを複合させて適用してもよいことは勿論であ
る。また、面圧を円周方向で可及的に均一とせずに、隣
接する燃焼室孔10の部分だけは若干面圧が高くなるよ
うに設定してもよい。
ー毎にシリンダブロックの表面からの突出量が異なって
いたり、或いは締結ボルトに近接した部分の面圧が高
く、遠い部分の面圧が低くなったとしても、従来に比較
して可及的に均一な接触面圧を確保することができるの
で、燃焼ガスの吹き抜けを防止することができるという
効果が得られる。
大きく塑性変形した状態を示す拡大断面図。
小さく塑性変形した状態を示す拡大断面図。
ケット基板 2A…第1内側突出部 2B…第1外
側突出部 3…第2ガスケット基板 3A…第2内
側突出部 3B…第2外側突出部 4…第1プレ
ート 4A…第1フルビード部 4B…第1ハ
ーフビード部 5…第2プレート 5A…第2フ
ルビード部 5B…第2ハーフビード部 9…シリンダ
ボア 10…燃焼室孔 11…ボルト
孔 12…水孔 13…シリン
ダブロック 14、15…空隙
で、本実施例の基本的構成は上記第1実施例と同様に構
成してある。本実施例においては、より最適なシール性
能を得るためにフルビード部4A、5A側の内側突出部
2A、3Aの強さを、ハーフビード部4B、5B側の外
側突出部2B、3Bの強さよりも大きくなるように設定
したものである。より具体的には、内側突出部2A、3
Aの突出量hfを外側突出部2B、3Bの突出量hhよ
りも大きく設定している。そしてこれと共に、又はこれ
に代えて、内側突出部2A、3Aにおけるの各側壁の立
ち上がり角度θhを外側突出部2B、3Bにおける各側
壁の立ち上がり角度θfを大きくしてもよい。このよう
に、フルビード部4A、5A側の内側突出部2A、3A
の強さを、ハーフビード部4B、5B側の外側突出部2
B、3Bの強さよりも大きくなるように設定すると、締
め付け時にフルビード部4A、5Aに発生する面圧がハ
ーフビード部4B、5Bに発生する面圧よりも大きくな
るため、より最適なシール性能を得ることができる。こ
れをより具体的に説明すると、一般にハーフビード部に
要求されるシール力は0.3〜0.4MPa程度であ
り、これはライナー端面に冷却水が進入するのを防ぐと
ともに、フルビード部から万一漏れたガスが冷却水に混
入しないようにするためである。他方、フルビード部に
要求されるシール力は6〜9MPa程度で、これはエン
ジンの爆発圧力をシールするためである。また、エンジ
ンの種類によっては、フルビード部にさらに高いシール
カが要求される場合もある。このように、フルビード部
に要求されるシールカはハーフビード部に要求されるシ
ール力よりも高い。また、シリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間隙は、周辺部が狭く、ボア付近が広く設計
されている。したがって内側突出部2A、3Aの段差高
さを外側突出部2B、3Bと同じ高さとすると、外側突
出部2B、3Bの方が相対的に面圧が高くなり、望まし
くない。さらに、ライナー16がシリンダブロック13
の表面よりも沈んでいる場合には、外側突出部2B、3
Bの方が相対的に面圧が高くなり、これは望ましくな
い。これに対し、ライナー16がシリンダブロック13
の表面から突出している場合には、内側突出部2A、3
Aの方が相対的に面圧が高くなり、この場合には望まし
いことになる。以上のことから、ライナー16がシリン
ダブロック13の表面から突出している場合に、ハーフ
ビード部が冷却水をシールできる程度に、外側突出部2
B、3Bのシール力を設定すればよい。
Claims (12)
- 【請求項1】 相互に重合されてシリンダヘッドとシリ
ンダブロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボア
に合わせて穿設した燃焼室孔を有する第1ガスケット基
板と第2ガスケット基板とを備えたシリンダヘッドガス
ケットにおいて、 シリンダヘッド側となる第1ガスケット基板に、上記燃
焼室孔を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1内側突
出部を形成するとともに、シリンダブロック側となる第
2ガスケット基板に、上記燃焼室孔を囲んでシリンダブ
ロック側に突出する第2内側突出部を形成して、上記第
1ガスケット基板と第2ガスケット基板とを相互に重合
させて互いに逆方向に突出する第1内側突出部と第2内
側突出部との間に空隙を形成し、 さらに上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板と
をシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して
上記第1内側突出部と第2内側突出部とを両者間の空隙
に向けて塑性変形させることを特徴とするシリンダヘッ
ドガスケット。 - 【請求項2】 上記第1ガスケット基板に、上記第1内
側突出部を囲んでシリンダヘッド側に突出する第1外側
突出部を形成するとともに、上記第2ガスケット基板
に、上記第2内側突出部を囲んでシリンダブロック側に
突出する第2外側突出部を形成して、上記第1ガスケッ
ト基板と第2ガスケット基板とを相互に重合させて互い
に逆方向に突出する第1外側突出部と第2外側突出部と
の間に空隙を形成し、 さらに上記第1ガスケット基板と第2ガスケット基板と
をシリンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持して
上記第1外側突出部と第2外側突出部とを両者間の空隙
に向けて塑性変形させることを特徴とする請求項1に記
載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項3】 重合された2枚のガスケット基板の表面
と裏面とに、上記シリンダボアに合わせて穿設した燃焼
室孔を有する第1プレートと第2プレートとが設けら
れ、第1ガスケット基板に重合された第1プレートは、
燃焼室孔を囲んで第1内側突出部に向けて突出される第
1フルビード部を備え、また第2ガスケット基板に重合
された第2プレートは、燃焼室孔を囲んで第2内側突出
部に向けて突出される第2フルビード部を備えることを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリンダヘッ
ドガスケット。 - 【請求項4】 重合された2枚のガスケット基板の表面
と裏面とに、上記シリンダボアに合わせて穿設した燃焼
室孔を有する第1プレートと第2プレートとが設けら
れ、第1ガスケット基板に重合された第1プレートは、
燃焼室孔を囲んで第1内側突出部に向けて突出される第
1フルビード部と該第1フルビード部の外側で第1外側
突出部に向けて突出される第1ハーフビード部とを備
え、また第2ガスケット基板に重合された第2プレート
は、燃焼室孔を囲んで第2内側突出部に向けて突出され
る第2フルビード部と該第2フルビード部の外側で第2
外側突出部に向けて突出される第2ハーフビード部とを
備えることを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッ
ドガスケット。 - 【請求項5】 上記内側突出部の突出量を、外側突出部
の突出量よりも大きく設定したことを特徴とする請求項
4に記載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項6】 上記内側突出部のガスケット基板からの
立上がり角度を、外側突出部のガスケット基板からの立
上がり角度よりも大きく設定したことを特徴とする請求
項4又は請求項5に記載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項7】 上記第1内側突出部と第2内側突出部と
の少なくともいずれか一方の内面に、シムを設けたこと
を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項8】 上記第1内側突出部と第2内側突出部と
の少なくともいずれか一方の内面に、溶射層を形成した
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに
記載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項9】 上記第1内側突出部と第2内側突出部と
の少なくともいずれか一方の内面に、樹脂層を形成した
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに
記載のシリンダヘッドガスケット。 - 【請求項10】 上記第1内側突出部と第2内側突出部
の突出量を、上記シリンダヘッドとシリンダブロックと
を締結する締結ボルトの近傍において小さく、該締結ボ
ルトから離隔した位置において大きく設定したことを特
徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のシ
リンダヘッドガスケット。 - 【請求項11】 上記第1内側突出部と第2内側突出部
の幅を、上記シリンダヘッドとシリンダブロックとを締
結する締結ボルトの近傍において広く、該締結ボルトか
ら離隔した位置において狭く設定したことを特徴とする
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のシリンダ
ヘッドガスケット。 - 【請求項12】 上記第1内側突出部と第2内側突出部
のガスケット基板からの立上がり角度を、上記シリンダ
ヘッドとシリンダブロックとを締結する締結ボルトの近
傍において小さく、該締結ボルトから離隔した位置にお
いて大きく設定したことを特徴とする請求項1ないし請
求項11のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05595098A JP3700960B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | シリンダヘッドガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05595098A JP3700960B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | シリンダヘッドガスケット |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236975A true JPH11236975A (ja) | 1999-08-31 |
JP3700960B2 JP3700960B2 (ja) | 2005-09-28 |
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ID=13013366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05595098A Expired - Fee Related JP3700960B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | シリンダヘッドガスケット |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3700960B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102005019689A1 (de) * | 2005-04-28 | 2006-11-16 | Elringklinger Ag | Flachdichtung, insbesondere Zylinderkopfdichtung |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5750859B2 (ja) * | 2010-10-07 | 2015-07-22 | 日本ガスケット株式会社 | シリンダヘッドガスケット |
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1998
- 1998-02-20 JP JP05595098A patent/JP3700960B2/ja not_active Expired - Fee Related
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DE102005019689A1 (de) * | 2005-04-28 | 2006-11-16 | Elringklinger Ag | Flachdichtung, insbesondere Zylinderkopfdichtung |
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