JP3038518B2 - 着色発煙油 - Google Patents

着色発煙油

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JP3038518B2 JP4059349A JP5934992A JP3038518B2 JP 3038518 B2 JP3038518 B2 JP 3038518B2 JP 4059349 A JP4059349 A JP 4059349A JP 5934992 A JP5934992 A JP 5934992A JP 3038518 B2 JP3038518 B2 JP 3038518B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として航空機用発煙
装置を用いて着色煙を形成するための着色発煙油に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特にジェット機によるアクロバット飛行
等において、着色煙を発生させて空中に図形や文字等を
描くことが多い。五輪のマークや宣伝用文字等が描かれ
ることもある。このような着色煙は、例えば特開平2−
37098号公報に記載されている如き発煙装置を用い
てジェット機等における高熱排気中へ着色発煙油を放出
することにより得られる。
【0003】通常、着色発煙油は、ナフテン系またはパ
ラフィン系の鉱油等の発煙用基油に、着色剤を分散乃至
溶解混合することにより製造される。発煙用基油は、4
00乃至600℃で白煙化して嵩高い白煙となるので、
着色剤が分散乃至溶解混合されていれば、その着色剤の
微粒子によって白煙が着色されることにより着色煙を形
成することが可能となる。地上において模擬的に着色煙
を発生させる場合、二重管構造のノズル状加熱器を備え
てなる発熱装置が用いられる。その際の発煙油の加熱温
度は、通常500乃至600℃である。
【0004】発煙油用の着色剤としては、従来、塩基性
染料や油溶性染料が使用されている。例えば特公昭39
−20099号公報には、パラジメチルアミノアゾベン
ゼンやフェニルアゾ−2−ナフトール等の、カラーイン
デックスに掲載されている種々の油溶性アゾ染料を使用
することが開示されており、特公昭41−12759号
公報には、アントラキノン系のC.I.ソルベントレッド1
11やC.I.ソルベントブルー11等の油溶性染料を使用
することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
着色発煙油は、次のような欠点を有していた。 発煙用基油としてのナフテン系もしくはパラフィン
系鉱油または石油系溶剤に対する着色剤の溶解性が悪
い。従来この種着色剤として用いられてきた油溶性染料
は、発煙用基油に対する常温での飽和濃度が10重量%
を上回るものは少ない。例えば軽油やスピンドル油に対
する常温での飽和濃度は5重量%以下である。
【0006】 発煙用基油に対する着色剤の分散性が
悪い。そのため、所望の色濃度の着色煙を得るために
は、発煙用基油に対して通常20乃至30重量%の着色
剤を加え、それを分散剤等を用いて均一に加熱溶融分散
しなければならなかった。例えば、発煙用基油としてナ
フテン系もしくはパラフィン系鉱油100重量部と、着
色剤として油溶性染料または塩基性染料25乃至30重
量部と、分散剤0乃至10重量部からなる配合物をボー
ルミル等を用いて加熱溶融混合することにより、分散ま
たはコロイド状の着色発煙油が得られる。また、予め着
色剤を加熱溶融し、冷却、固化、粉砕して後、これを使
用することもできる。何れにせよ、発煙油中の着色剤の
大半は分散状態で存在する。
【0007】 保存安定性が悪い。従来の着色発煙油
は、分散系のものであるため、長期間経過すると染料と
発煙用基油が分離して容器底部に染料が沈降固化してし
まう。そのため、十分に撹拌するといったような分散処
理をフライト直前に行わなければならず、使用の際の作
業性が非常に悪いものであった。
【0008】 着色剤は、微粒子状の白煙化された基
油中に、効果的に昇華拡散される必要がある。従来の着
色発煙油は、発煙用基油に対する着色剤の溶解性乃至分
散性の悪さにより微粒子化着色煙が効果的且つ有効に形
成されることがあまり容易ではないことと、着色剤自体
の着色力の低さとに起因して、着色煙の色濃度が低いも
のであった。
【0009】本発明の目的とするところは、加熱溶融に
よる分散処理などを要することなく容易に着色剤を溶解
して製造することができ、長期間に亙る保存においても
着色剤の溶解安定性が保たれ、而も着色煙の色が鮮明且
つ濃色である着色発煙油を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のア
ゾ系油溶性染料またはアントラキノン染料を含有する着
色発煙油が上記目的を達成することを見出し本発明を完
成した。
【0011】すなわち本発明の着色発煙油は、ナフテン
系もしくはパラフィン系鉱油および/または高沸点石油
系有機溶剤からなる発煙用基油と着色剤とを備えてなる
着色発煙油であって、着色剤として、下記一般式[I]
で表わされるsec-ブチルフェニルアゾ油溶性染料、下記
一般式[II]で表わされるアントラキノン系油溶性染料
及び下記一般式[III]で表わされるアントラキノン系油
溶性染料のうちR 6 および/またはR 7 が異なる2種以上
のものの混合物からなる群から選ばれた、前記発煙用基
油に20重量%以上の濃度で溶解し得る油溶性染料の1
種または2種以上を、溶解状態で15乃至40重量%含
有することを特徴とするものである。
【0012】
【化7】
【0013】[式[I]中、Cpは、下記式(a) 、(b)
及び(c) からなる群から選ばれたカップリング成分残基
を示す。
【0014】
【化8】
【0015】〔式(a) 中、R1 及びR2 は、互いに独立
して、炭素数1乃至8のアルキル基、ヒドロキシアルキ
ル基或はアルコキシアルキル基を示し、Yは、水素原
子、炭素数1または2のアルキル基或は炭素数1または
2のアルコキシ基を示す。〕
【0016】
【化9】
【0017】〔式(b) 中、 (R3)0-2 は、0乃至2個の
置換基R3 を意味し、各R3 は、互いに独立して、炭素
数1乃至4のアルキル基或は炭素数1乃至8のアルコキ
シ基を示す。〕
【0018】
【化10】
【0019】〔式(c) 中、R4 は、水素原子、炭素数1
乃至12のアルキル基、炭素数1乃至8のアルコキシ基
或はスチリル基を示す。〕]
【0020】上記一般式[I]で表わされるsec-ブチル
フェニルアゾ油溶性染料は、モノアゾ系の黄色乃至橙色
系染料である。
【0021】このsec-ブチルフェニルアゾ油溶性染料
は、sec-ブチルアニリンを常法によりジアゾ化したもの
を、上記式(a) 、(b) 及び(c) からなる群から選ばれた
カップリング成分残基Cpを形成するためのカップラー
(以下、「 (H)Cp」ということもある。)と反応させ
ることにより得ることができる。この場合の反応は、例
えば、水−有機溶剤混合系または水系で行うことができ
る。その後、析出した染料を有機溶剤(例えばトルエ
ン、キシレン等の疎水性有機溶剤)によって抽出し、そ
の溶剤を除去することによって、染料を単離することが
できる。カップリング成分 (H)Cpにおける置換基の種
類及び位置並びに置換基の有無は、実質上本発明の効果
に影響を与えない。
【0022】ジアゾ成分であるsec-ブチルアニリンに
は、sec-ブチル基の置換位置がオルト位のもの、メタ位
のもの、及びパラ位のものがあるが、何れであってもよ
い。本発明の着色発煙油に含有させる場合には、sec-ブ
チル基の置換位置が異なるものの混合物であってもよ
い。
【0023】上記sec-ブチルフェニルアゾ油溶性染料
は、新規なモノアゾ染料であって、−20乃至25℃の
温度範囲で融点及び凝固点を有しない液体染料である。
【0024】式(a) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、 N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリ
ン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジプロピルア
ニリン、N,N−ジメトキシエチルアニリン、N−エチ
ル−N−イソプロピルアニリン、N,N−ジエチル−ト
ルイジン、及びN,N−ジエチルアニシジン等のN,N
−ジアルキルアニリン及びその誘導体;並びにN,N−
ビス(β−オキシエチル)アニリン、及びN−(β−オ
キシエチル)−N−エチルアニリン等のN,N−(オキ
シアルキル)アルキルアニリン等が挙げられる。
【0025】式(b)に対応するカップリング成分
(H)Cpの例としては、1−フェニル−3−メチル−
5−ピラゾロン、及び1−(4−メチルフェニル)−3
−メチル−5−ピラゾロン等のピラゾロン誘導体が挙げ
られる。
【0026】式(c) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、 β−ナフトール、メチル基置換β−ナフトール、エチル
基置換β−ナフトール、オクチル基置換β−ナフトー
ル、ノニル基置換β−ナフトール、及びドデシル基置換
β−ナフトール等のアルキル基置換β−ナフトール;並
びにスチリル基置換β−ナフトールが挙げられる。
【0027】
【化11】
【0028】[式[II]中、R5 は、炭素数4乃至12
のアルキル基或は炭素数4乃至12のアルコキシ基を示
す。前者の例としては、n−ブチル、sec−ブチル、
アミル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、及び
ドデシル等が挙げられる。また後者の例としては、ブト
キシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシ等が挙げられ
る。]上記一般式[II]で表わされるアントラキノン系
油溶性染料は、ナフテン系もしくはパラフィン系精製ま
たは高沸点石油系有機溶剤に対する溶解性に優れる赤色
系染料である。
【0029】このアントラキノン系油溶性染料は、例え
ば2−ブロム置換アントラキノン系化合物とアルキル基
またはアルコキシ基置換フェノールとを反応させること
により得られる。
【0030】
【化12】
【0031】[式[III]中、R 及びR は、互いに
独立して、炭素数4乃至12のアルキル基或は炭素数4
乃至12のアルコキシアルキル基を示す。前者の例とし
ては、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、
アミル、及びオクチル等が挙げられる。また後者の例と
しては、3−メトキシプロピル、3−オクトキシプロピ
ル等が挙げられる。]上記一般式[III]で表わされるア
ントラキノン系油溶性染料のうちR 6 および/またはR 7
が異なる2種以上のものの混合物は、ナフテン系もしく
はパラフィン系鉱油または高沸点石油系有機溶剤に対す
る溶解性に優れる青色系染料である。一般式[III]で表
わされるアントラキノン系油溶性染料のうちR 6 及びR 7
の何れか一方又は両方が異なるもの同士は、互いに種類
の異なるアントラキノン系油溶性染料である。
【0032】このアントラキノン系油溶性染料は、例え
ばキニザリンと、酸素で中断されていてもよい炭素数4
乃至12の種々の脂肪族アミンの混合物とを反応させる
ことにより得られる。
【0033】本発明に用いる着色剤は、酸性染料や塩基
性染料の部類に属さない、着色力に優れた鮮明色の油溶
性染料である。その分子量は、600以下であることが
望ましい。分子量が600を越えるものを用いた着色発
煙油は、昇華性が低くなって鮮明で色濃度の濃い着色煙
を得難くなるおそれがあるからである。
【0034】本発明の着色発煙油における発煙用基油と
しては、従来公知の揮発性の低いもの、例えば、原油か
ら得られるナフテン系もしくはパラフィン系鉱油または
高沸点石油系有機溶剤或はこれらの混合物を使用するこ
とができる。
【0035】鉱油としては、その沸点範囲がおよそ20
0乃至400℃のものがよく、例えば原油の蒸留に際し
灯油と重油の間で留出する軽油の如き精製鉱油やスピン
ドル油の如き石油系潤滑油等を使用することができる。
沸点の低いものを用いた場合は、発煙性が悪くなって嵩
高い白色煙が得られにくくなり、微粒子化された着色剤
の拡散効果が低下して所望の着色煙が得られないことと
なり易い。
【0036】高沸点石油系有機溶剤としては、沸点が1
00℃以上のものを使用することが望ましい。その例と
しては、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シク
ロオクタン、デカリン及びテトラリン等の環状脂肪族炭
化水素系溶剤;並びにn−オクタン、n−ノナン及びn
−デカン等の脂肪族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
これらは、前記鉱油と併用することが望ましい。また例
えば、キシレンやエチルナフタレンなどの芳香族炭化水
素を併用することもできる。
【0037】次に、本発明に使用する油溶性染料の例
と、比較染料の例を、軽油やスピンドル油等の石油系製
品に対する溶解性及び溶解色と共に表1、表2及び表3
に示す。各表に示す油溶性染料は、例に過ぎず、本発明
がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0038】
【表1】
【表2】
【表3】
【0039】本発明の着色発煙油は、基本的には、前記
発煙用基油に、上記油溶性染料を直接加え、混合溶解す
ることにより調製することができる。その油溶性染料の
含有量は、着色発煙油全量に対し15乃至40重量%で
ある。好ましい含有量は20乃至30重量%である。
【0040】また本発明の着色発煙油は、上記油溶性染
料を高沸点石油系有機溶剤に高濃度に溶解した濃厚液状
物として前記発煙用基油に加えて混合することにより調
製することもできる。その場合の濃厚液状物における油
溶性染料の濃度は35重量%以上であることが好まし
い。濃厚液状物として発煙用基油に加えた場合、油溶性
染料はその発煙用基油に極めて容易に均一に溶解し、長
期間に亙る保存における溶解安定性にも一層優れたもの
となる。濃厚液状物に用いる高沸点石油系有機溶剤は、
発煙用基油と同じであってもよい。
【0041】例えば、発煙用基油としてナフテン系もし
くはパラフィン系鉱油100重量部(以下の記述におい
て、「重量部」を「部」と略す。)と上記油溶性染料2
0乃至25部からなる配合物を室温または30乃至50
℃で混合することにより、常温で粘度10乃至100c
P[centipoise]の着色発煙油(基油:軽油)を得るこ
とができる。着色剤としての油溶性染料は、着色発煙油
中に溶解しているため、その着色発煙油の粘度は実質上
経時的に増粘することなく安定である。
【0042】また例えば、発煙用基油としてナフテン系
もしくはパラフィン系鉱油50部と上記油溶性染料を3
0重量%含有する濃厚液状物100部からなる配合物を
混合することにより、発煙油全量に対して着色剤として
の油溶性染料を20重量%含有するところの、常温で粘
度10乃至100cPの着色発煙油(基油:スピンドル
油)を得ることができる。着色剤としての油溶性染料
は、着色発煙油中に溶解しているため、その着色発煙油
の粘度は実質上経時的に増粘することなく安定である。
【0043】本発明の着色発煙油を用いて二重管構造の
ノズル状加熱基を備えてなる発熱装置により地上におい
て模擬的に着色煙を発生させる場合、発煙油の加熱温度
は通常の加熱温度より100乃至200℃低い温度で十
分である。
【0044】
【発明の効果】本発明の着色発煙油は、発煙用基油に対
する溶解性及び着色力に優れた特定の油溶性染料を溶解
状態で含有するものであるため、発煙装置を用いて微粒
子化された着色煙の色は鮮明且つ濃色である。また、着
色剤が発煙用基油に完溶しているため、長期間に亙る保
存においても着色剤の溶解安定性が保たれる。更に、本
発明の着色発煙油に含有される着色剤は、それ自体が液
体染料であるかまたは濃厚溶液として調製され得るもの
であるから、本発明の着色発煙油の製造は、加熱溶融に
よる厄介な分散処理などを要することなく容易に着色剤
を溶解して行うことができる。また更に、従来の加熱温
度より100乃至200℃低い温度で十分に着色煙を発
生させることができ、排気温度が比較的低いジェットエ
ンジンや他の航空機用エンジンを始めとする様々な装置
等にも利用可能な範囲が広がる。
【0045】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を、更に詳細に
説明する。 −本発明の着色発煙油の調製及び性能試験−
【0046】実施例1 発煙用基油(スピンドル油)75部に本発明の液体染料
(染料例A−1)25部を加え、室温で1時間撹拌する
ことにより、前記染料を均一に溶解させて保存安定性の
良好な着色発煙油を得た。
【0047】図1に示す内径約30mmの二重管構造の
鋼製のノズル状加熱管10を備えたテスト用発煙装置に
前記着色発煙油16をセットした。電熱線12によりノ
ズル状加熱管10を400乃至500℃に加熱した状態
で、コンプレッサ14によりノズル状加熱管10内に秒
速3乃至5mの空気を通しながら着色発煙油16をノズ
ル状加熱管10内に滴下して供給したところ、鮮やかな
濃黄色の着色煙18が得られた。着色煙の性状及び着色
発煙油の保存安定性を後記表4に示す。なお、図1中、
20は摺動式単巻変圧器、22は圧力計、24は温度計
である。
【0048】実施例2乃至7 実施例1で使用した液体染料(染料例A−1)を表4に
示した本発明の染料に代えたほかは実施例1と同様にし
て、それぞれ着色発煙油を得た。着色発煙油の保存安定
性を後記表4に示す。
【0049】得られた着色発煙油について実施例1と同
様に試験したところ、表4に示すような着色煙が得られ
た。
【0050】比較例1乃至5 上記実施例で使用した本発明の油溶性染料を表1乃至表
に示した比較染料に代えて従来法により着色発煙油を
調製したが、着色剤の大半は未溶解の状態で残り、保存
安定性に劣るものであった。
【0051】また、この着色発煙油について実施例1と
同様に試験したところ、表4に示すように、実施例のも
のに比し色濃度及び鮮明性に欠ける着色煙が得られた。
【0052】
【表4】
【0053】実施例8 発煙用基油(パラフィン系 引火点120℃)70部
に、石油系溶剤(n−オクタン 沸点125.6℃)5
0部及び本発明の染料(染料例B−1)30部からなる
濃厚液状物80部を加えて均一に混合することにより着
色発煙油を調製した。
【0054】得られた着色発煙油について実施例1と同
様に試験したところ、嵩高い、青味赤色の濃色着色煙が
得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】テスト用発煙装置の概略図である。
【符合の説明】
10 ノズル状加熱管 12 電熱線 14 コンプレッサ 16 着色発煙油 18 着色煙
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−271560(JP,A) 特開 平2−37098(JP,A) 特公 昭41−12759(JP,B1) 特公 昭39−20099(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C06D 3/00 C09B 1/00 C09B 29/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフテン系もしくはパラフィン系鉱油およ
    び/または高沸点石油系有機溶剤からなる発煙用基油と
    着色剤とを備えてなる着色発煙油であって、 着色剤として、下記一般式[I]で表わされるsec-ブチ
    ルフェニルアゾ油溶性染料、下記一般式[II]で表わさ
    れるアントラキノン系油溶性染料及び下記一般式[III]
    で表わされるアントラキノン系油溶性染料のうちR 6
    よび/またはR 7 が異なる2種以上のものの混合物から
    なる群から選ばれた、前記発煙用基油に20重量%以上
    の濃度で溶解し得る油溶性染料の1種または2種以上
    を、溶解状態で15乃至40重量%含有することを特徴
    とする着色発煙油。 【化1】 [式[I]中、Cpは、下記式(a) 、(b) 及び(c) から
    なる群から選ばれたカップリング成分残基を示す。 【化2】 〔式(a) 中、R及びRは、互いに独立して、炭素数
    1乃至8のアルキル基、ヒドロキシアルキル基或はアル
    コキシアルキル基を示し、Yは、水素原子、炭素数1ま
    たは2のアルキル基或は炭素数1または2のアルコキシ
    基を示す。〕 【化3】 〔式(b) 中、 (R)0−2は、0乃至2個の置換基R
    を意味し、各R は、互いに独立して、炭素数1乃
    至4のアルキル基或は炭素数1乃至8のアルコキシ基を
    示す。〕 【化4】 〔式(c) 中、R は、水素原子、炭素数1乃至12の
    アルキル基、炭素数1乃至8のアルコキシ基或はスチリ
    ル基を示す。〕] 【化5】 [式[II]中、R は、炭素数4乃至12のアルキル
    基或は炭素数4乃至12のアルコキシ基を示す。] 【化6】 [式[III]中、R6及びR7は、互いに独立して、炭素数
    4乃至12のアルキル基或は炭素数4乃至12のアルコ
    キシアルキル基を示す。]
  2. 【請求項2】着色剤として含有する油溶性染料の分子量
    が600以下である請求項1記載の着色発煙油。
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