JPH05271560A - モノアゾ化合物 - Google Patents
モノアゾ化合物Info
- Publication number
- JPH05271560A JPH05271560A JP6144492A JP6144492A JPH05271560A JP H05271560 A JPH05271560 A JP H05271560A JP 6144492 A JP6144492 A JP 6144492A JP 6144492 A JP6144492 A JP 6144492A JP H05271560 A JPH05271560 A JP H05271560A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- compound
- carbon atoms
- group
- coloring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Coloring (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 水と不混和性のほとんど全ての有機液体に対
する相溶性、溶解性及び着色力に優れ、融点が低く、溶
融状態のプラスチックや合成繊維原液等の着色用とし
て、及び溶融転写用インキの着色用としても好適なモノ
アゾ化合物、並びに石油製品等の被着色系に素早く且つ
均一に拡散溶解し、燃料油等の着色について、少量で識
別可能な所望の色濃度に着色できる濃厚溶液。 【構成】 一般式[I] [式[I]中、Rはsec-ブチル、Cpはカップリング成
分残基]具体的には、例えば で表わされるモノアゾ化合物及びそのモノアゾ化合物の
少なくとも1種が炭化水素系溶剤に溶解してなる濃厚溶
液。
する相溶性、溶解性及び着色力に優れ、融点が低く、溶
融状態のプラスチックや合成繊維原液等の着色用とし
て、及び溶融転写用インキの着色用としても好適なモノ
アゾ化合物、並びに石油製品等の被着色系に素早く且つ
均一に拡散溶解し、燃料油等の着色について、少量で識
別可能な所望の色濃度に着色できる濃厚溶液。 【構成】 一般式[I] [式[I]中、Rはsec-ブチル、Cpはカップリング成
分残基]具体的には、例えば で表わされるモノアゾ化合物及びそのモノアゾ化合物の
少なくとも1種が炭化水素系溶剤に溶解してなる濃厚溶
液。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油製品や炭化水素系
溶剤の着色等に用いられるモノアゾ化合物及びそのモノ
アゾ化合物が炭化水素系溶剤に溶解した濃厚溶液に関す
る。
溶剤の着色等に用いられるモノアゾ化合物及びそのモノ
アゾ化合物が炭化水素系溶剤に溶解した濃厚溶液に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】合成樹脂、ラ
ッカー、天然及び合成ワックス、固形パラフィン等の着
色剤として、カラーインデックスに掲載されている種々
のモノアゾ油溶性染料(例えば、C.I. Solvent Colour
s: YELLOW 2, 7, 9, 10, 11, 12, 14, 16, 18, 56, 58;
ORANGE 2, 7; RED 2, 24)が知られている。
ッカー、天然及び合成ワックス、固形パラフィン等の着
色剤として、カラーインデックスに掲載されている種々
のモノアゾ油溶性染料(例えば、C.I. Solvent Colour
s: YELLOW 2, 7, 9, 10, 11, 12, 14, 16, 18, 56, 58;
ORANGE 2, 7; RED 2, 24)が知られている。
【0003】工業用有機溶剤や、ガソリン、灯油、軽油
等の石油製品は、識別のために着色される。例えば燃料
油の着色には、炭化水素系有機溶剤に対する溶解性が改
良された油溶性染料が用いられる。その場合油溶性染料
は、通常、炭化水素系有機溶剤にできるだけ高い濃度に
溶解させた液状物として使用される。
等の石油製品は、識別のために着色される。例えば燃料
油の着色には、炭化水素系有機溶剤に対する溶解性が改
良された油溶性染料が用いられる。その場合油溶性染料
は、通常、炭化水素系有機溶剤にできるだけ高い濃度に
溶解させた液状物として使用される。
【0004】このような用途のアゾ系油溶性染料に関す
る提案が、英国特許第1142239号明細書、特公昭
56−17390号公報、特公昭57−36940号公
報、特開昭46−2525号公報、特開昭50−940
29号公報、特開昭55−99959号公報及び特開昭
58−187456号公報に開示されている。
る提案が、英国特許第1142239号明細書、特公昭
56−17390号公報、特公昭57−36940号公
報、特開昭46−2525号公報、特開昭50−940
29号公報、特開昭55−99959号公報及び特開昭
58−187456号公報に開示されている。
【0005】例えば英国特許第1142239号明細書
には、m−トルイジンとN,N−ジエチルアニリンまた
はN,N−ジプロピルアニリンから合成されたモノアゾ
染料、及びそのモノアゾ染料を含有するところの、石油
着色等に用いられる濃厚溶液が記載されている。
には、m−トルイジンとN,N−ジエチルアニリンまた
はN,N−ジプロピルアニリンから合成されたモノアゾ
染料、及びそのモノアゾ染料を含有するところの、石油
着色等に用いられる濃厚溶液が記載されている。
【0006】また特開昭46−2525号公報には、次
式
式
【0007】
【化6】
【0008】で表わされるモノアゾ染料を、キシレン等
の芳香族炭化水素系溶剤に溶解した濃厚溶液が、石油製
品を青味がかった赤に着色できることが記載されてい
る。
の芳香族炭化水素系溶剤に溶解した濃厚溶液が、石油製
品を青味がかった赤に着色できることが記載されてい
る。
【0009】特開昭55−99959号公報には、炭素
数8乃至18の長鎖アルキル置換アニリンとカルボン酸
基を有するピラゾロン誘導体またはβ−ナフトールとを
反応させて得られる、脂肪族アミンによる造塩可能なモ
ノアゾ染料が開示されている。
数8乃至18の長鎖アルキル置換アニリンとカルボン酸
基を有するピラゾロン誘導体またはβ−ナフトールとを
反応させて得られる、脂肪族アミンによる造塩可能なモ
ノアゾ染料が開示されている。
【0010】特開昭50−94029号公報には、カッ
プリング成分として、例えばβ−ナフトールから誘導さ
れる炭素数4乃至21のアルキルアミノ置換化合物と反
応して得られるモノアゾ染料が開示されている。この赤
色染料は、芳香族物質及び脂肪族物質に良好に或は無制
限に溶解し、自動車用燃料、ワニス、ワックス及び脂肪
の着色のために使用できる旨記載されている。
プリング成分として、例えばβ−ナフトールから誘導さ
れる炭素数4乃至21のアルキルアミノ置換化合物と反
応して得られるモノアゾ染料が開示されている。この赤
色染料は、芳香族物質及び脂肪族物質に良好に或は無制
限に溶解し、自動車用燃料、ワニス、ワックス及び脂肪
の着色のために使用できる旨記載されている。
【0011】上述の、カラーインデックスに掲載されて
いる前記油溶性染料は、次の何れかの欠点を有してい
た。
いる前記油溶性染料は、次の何れかの欠点を有してい
た。
【0012】 炭化水素系溶剤、特にパラフィン系溶
剤に対する溶解性が悪い。従来のこの種の油溶性染料の
パラフィン系溶剤に対する常温での飽和濃度は15重量
%を上回ることはない。例えばヘキサンに対する常温で
の飽和濃度は5重量%以下である。
剤に対する溶解性が悪い。従来のこの種の油溶性染料の
パラフィン系溶剤に対する常温での飽和濃度は15重量
%を上回ることはない。例えばヘキサンに対する常温で
の飽和濃度は5重量%以下である。
【0013】 燃料油等の石油製品に対する着色力が
低い。着色燃料油は、数10PPM程度の濃度の着色剤
による着色により、課税対象となる石油製品同士が識別
されなければならない。
低い。着色燃料油は、数10PPM程度の濃度の着色剤
による着色により、課税対象となる石油製品同士が識別
されなければならない。
【0014】 結晶性や分子間凝集力が高いので、被
着色系から抽出され易い。課税対象となる石油製品が脱
色されることによる脱税行為が排除される必要がある。
着色系から抽出され易い。課税対象となる石油製品が脱
色されることによる脱税行為が排除される必要がある。
【0015】 長鎖アルキル置換構造の染料の場合、
分子量が大きいため単位重量部あたりの着色濃度が低下
する。
分子量が大きいため単位重量部あたりの着色濃度が低下
する。
【0016】また、特開昭55−99959号公報記載
の染料のリグロインやケロシンへの溶解性は、0.5乃
至1.5g/10ccであり、着色力に問題がある。
の染料のリグロインやケロシンへの溶解性は、0.5乃
至1.5g/10ccであり、着色力に問題がある。
【0017】本発明の目的とするところは、水と不混和
性のほとんど全ての有機液体、すなわち種々の炭化水素
系溶剤、石油系溶剤、燃料油、潤滑油等、並びにプラス
チック、疎水性合成繊維等に対する相溶性、溶解性及び
着色力に優れると共に、融点が低く、溶融状態のプラス
チックや合成繊維原液等の着色用として、及び溶融転写
用インキの着色用としても好適なモノアゾ化合物、並び
に液状であるため粉立ちや粉塵飛散の問題がなく、溶解
作業が容易であり、石油製品等の被着色系に素早く且つ
均一に拡散溶解し、而も、燃料油等の着色について、少
量で識別可能な所望の色濃度に着色できるところの、モ
ノアゾ化合物の濃厚溶液を提供することにある。
性のほとんど全ての有機液体、すなわち種々の炭化水素
系溶剤、石油系溶剤、燃料油、潤滑油等、並びにプラス
チック、疎水性合成繊維等に対する相溶性、溶解性及び
着色力に優れると共に、融点が低く、溶融状態のプラス
チックや合成繊維原液等の着色用として、及び溶融転写
用インキの着色用としても好適なモノアゾ化合物、並び
に液状であるため粉立ちや粉塵飛散の問題がなく、溶解
作業が容易であり、石油製品等の被着色系に素早く且つ
均一に拡散溶解し、而も、燃料油等の着色について、少
量で識別可能な所望の色濃度に着色できるところの、モ
ノアゾ化合物の濃厚溶液を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定のア
ゾ系化合物が上記目的を達成することを見出し本発明を
完成した。
ゾ系化合物が上記目的を達成することを見出し本発明を
完成した。
【0019】すなわち本発明のアゾ系化合物は、下記一
般式[I]で表わされるものである。
般式[I]で表わされるものである。
【0020】
【化7】
【0021】[式[I]中、Rはsec-ブチルを示し、C
pは、下記式(a) 、(b) 、(c) 及び(d) からなる群から
選ばれたカップリング成分残基を示す。
pは、下記式(a) 、(b) 、(c) 及び(d) からなる群から
選ばれたカップリング成分残基を示す。
【0022】
【化8】
【0023】〔式(a) 中、R1 及びR2 は、互いに独立
して、直鎖または枝分かれしたアルキル基、ヒドロキシ
アルキル基或はβ−アルコキシエチル基、X及びYは、
互いに独立して、水素原子、炭素数1または2のアルキ
ル基或は炭素数1または2のアルコキシ基である。〕
して、直鎖または枝分かれしたアルキル基、ヒドロキシ
アルキル基或はβ−アルコキシエチル基、X及びYは、
互いに独立して、水素原子、炭素数1または2のアルキ
ル基或は炭素数1または2のアルコキシ基である。〕
【0024】
【化9】
【0025】〔式(b) 中、 (R3)0-2 は、0乃至2個の
置換基R3 を意味し、各R3 は、互いに独立して、炭素
数1または2のアルキル基、炭素数1または2のアルコ
キシ基或はハロゲン原子である。〕
置換基R3 を意味し、各R3 は、互いに独立して、炭素
数1または2のアルキル基、炭素数1または2のアルコ
キシ基或はハロゲン原子である。〕
【0026】
【化10】
【0027】〔式(c) 中、R4 は、水素原子、炭素数1
乃至4のアルキル基、炭素数1または2のアルコキシ基
或はハロゲン原子である。〕
乃至4のアルキル基、炭素数1または2のアルコキシ基
或はハロゲン原子である。〕
【0028】
【化11】
【0029】〔式(d) 中、 (R5)0-2 は、0乃至2個の
置換基R5 を意味し、各R5 は、互いに独立して、炭素
数1または2のアルキル基、炭素数1または2のアルコ
キシ基、ニトロ基或はハロゲン原子である。〕]
置換基R5 を意味し、各R5 は、互いに独立して、炭素
数1または2のアルキル基、炭素数1または2のアルコ
キシ基、ニトロ基或はハロゲン原子である。〕]
【0030】本発明のモノアゾ化合物(以下、「モノア
ゾ染料」ということもある。)は、特に、特定のジアゾ
成分を有することに特徴がある。そのカップラーは、染
料中間体としてよく知られたスルホン酸基やカルボン酸
基を有しないものから選択される。
ゾ染料」ということもある。)は、特に、特定のジアゾ
成分を有することに特徴がある。そのカップラーは、染
料中間体としてよく知られたスルホン酸基やカルボン酸
基を有しないものから選択される。
【0031】上記一般式[I]で表わされる本発明のモ
ノアゾ化合物は、sec-ブチルアニリンを常法によりジア
ゾ化したものを、上記式(a) 、(b) 、(c) 及び(d) から
なる群から選ばれたカップリング成分残基Cpを形成す
るためのカップラー(以下、「 (H)Cp」ということも
ある。)と反応させることにより得ることができる。カ
ップリング成分 (H)Cpにおける置換基の種類及び位置
並びに置換基の有無は、実質上本発明の効果に影響を与
えない。
ノアゾ化合物は、sec-ブチルアニリンを常法によりジア
ゾ化したものを、上記式(a) 、(b) 、(c) 及び(d) から
なる群から選ばれたカップリング成分残基Cpを形成す
るためのカップラー(以下、「 (H)Cp」ということも
ある。)と反応させることにより得ることができる。カ
ップリング成分 (H)Cpにおける置換基の種類及び位置
並びに置換基の有無は、実質上本発明の効果に影響を与
えない。
【0032】ジアゾ成分であるsec-ブチルアニリンに
は、sec-ブチル基の置換位置がオルト位のもの、メタ位
のもの、及びパラ位のものがあるが、何れであってもよ
い。sec-ブチル基の置換位置は、本発明のモノアゾ化合
物の有機溶剤への溶解性や色調等の性質に実質的に影響
を与えないからである。それゆえ、このモノアゾ化合物
を様々な着色の用途に用いる場合には、sec-ブチル基の
置換位置が異なるものの混合物であってもよい。従っ
て、モノアゾ化合物の製造に用いるsec-ブチルアニリン
についても、通常の市販品がそうであるように、o-ブチ
ルアニリンとm-ブチルアニリンとp-ブチルアニリンとの
混合物であっても差し支えない。
は、sec-ブチル基の置換位置がオルト位のもの、メタ位
のもの、及びパラ位のものがあるが、何れであってもよ
い。sec-ブチル基の置換位置は、本発明のモノアゾ化合
物の有機溶剤への溶解性や色調等の性質に実質的に影響
を与えないからである。それゆえ、このモノアゾ化合物
を様々な着色の用途に用いる場合には、sec-ブチル基の
置換位置が異なるものの混合物であってもよい。従っ
て、モノアゾ化合物の製造に用いるsec-ブチルアニリン
についても、通常の市販品がそうであるように、o-ブチ
ルアニリンとm-ブチルアニリンとp-ブチルアニリンとの
混合物であっても差し支えない。
【0033】式(a) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−m−トルイジ
ン、N,N−ジブチルアニリン、N−エチル−N−イソ
プロピルアニリン、N,N−ジメトキシエチルアニリ
ン、及びN,N−ジエチルアニシジン等のN,N−ジア
ルキルアニリン及びその誘導体;N,N−ビス(β−オ
キシエチル)アニリン;並びにN−(β−オキシエチ
ル)−N−エチルトルイジンが挙げられる。
pの例としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−
ジエチルアニリン、N,N−ジエチル−m−トルイジ
ン、N,N−ジブチルアニリン、N−エチル−N−イソ
プロピルアニリン、N,N−ジメトキシエチルアニリ
ン、及びN,N−ジエチルアニシジン等のN,N−ジア
ルキルアニリン及びその誘導体;N,N−ビス(β−オ
キシエチル)アニリン;並びにN−(β−オキシエチ
ル)−N−エチルトルイジンが挙げられる。
【0034】式(b) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、1−フェニル−3−メチル−5−ピラ
ゾロン、1−(4−メチルフェニル)−3−メチル−5
−ピラゾロン、及び1−(2−クロロフェニル)−3−
メチル−5−ピラゾロン等のピラゾロン誘導体が挙げら
れる。
pの例としては、1−フェニル−3−メチル−5−ピラ
ゾロン、1−(4−メチルフェニル)−3−メチル−5
−ピラゾロン、及び1−(2−クロロフェニル)−3−
メチル−5−ピラゾロン等のピラゾロン誘導体が挙げら
れる。
【0035】式(c) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、β−ナフトール、メチル基置換β−ナ
フトール、及びエチル基置換β−ナフトール等が挙げら
れる。
pの例としては、β−ナフトール、メチル基置換β−ナ
フトール、及びエチル基置換β−ナフトール等が挙げら
れる。
【0036】式(d) に対応するカップリング成分 (H)C
pの例としては、ナフトールAS、ナフトールAS−
D、ナフトールAS−OL、ナフトールAS−E、及び
ナフトールAS−TR等が挙げられる。
pの例としては、ナフトールAS、ナフトールAS−
D、ナフトールAS−OL、ナフトールAS−E、及び
ナフトールAS−TR等が挙げられる。
【0037】本発明のモノアゾ化合物の例を、その融点
(mp)(但し、温度範囲−20℃乃至20℃において
融点または凝固点を有しないものについては、「液体染
料」と表示する。)、色相に対応する可視最大吸収波長
(λmax)(但し、溶媒はクロロホルム)及び分子吸
光係数(ε)と共に表1に示す。
(mp)(但し、温度範囲−20℃乃至20℃において
融点または凝固点を有しないものについては、「液体染
料」と表示する。)、色相に対応する可視最大吸収波長
(λmax)(但し、溶媒はクロロホルム)及び分子吸
光係数(ε)と共に表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】本発明のモノアゾ化合物のうちカップリン
グ成分残基Cpが式(a) 、(b) 及び(c) に対応するもの
は、黄色または橙色を呈し、常温において粘稠な、或は
粘性の小さい液状物(液体染料)であって、石油製品や
発煙油の着色用として優れた効果を奏する。発煙油の着
色に用いた場合、その着色発煙油は長期に亙る保存安定
性に優れ、従来に比し非常に低い温度で着色煙を発生し
得、従来よりも少ない使用量により、鮮明で而も濃色の
着色煙が得られる。
グ成分残基Cpが式(a) 、(b) 及び(c) に対応するもの
は、黄色または橙色を呈し、常温において粘稠な、或は
粘性の小さい液状物(液体染料)であって、石油製品や
発煙油の着色用として優れた効果を奏する。発煙油の着
色に用いた場合、その着色発煙油は長期に亙る保存安定
性に優れ、従来に比し非常に低い温度で着色煙を発生し
得、従来よりも少ない使用量により、鮮明で而も濃色の
着色煙が得られる。
【0040】また本発明のモノアゾ化合物のうちカップ
リング成分残基Cpが式(d) に対応するもの、すなわち
顔料用カップラーとして知られるナフトールAS類の残
基であるものは、赤色系の色彩を呈し、C.I. Pigment R
ed21及び22並びにジアゾ成分がアニリン、n-ブチルアニ
リン及びt-ブチルアニリンであるものに比し、融点が約
45乃至100℃低く、長鎖アルキル置換アニリンをジ
アゾ成分としたものと同程度の融点を有する。そしてプ
ラスチックや炭化水素系溶剤等に対する相溶性や溶解性
は従来に比し飛躍的に向上している。
リング成分残基Cpが式(d) に対応するもの、すなわち
顔料用カップラーとして知られるナフトールAS類の残
基であるものは、赤色系の色彩を呈し、C.I. Pigment R
ed21及び22並びにジアゾ成分がアニリン、n-ブチルアニ
リン及びt-ブチルアニリンであるものに比し、融点が約
45乃至100℃低く、長鎖アルキル置換アニリンをジ
アゾ成分としたものと同程度の融点を有する。そしてプ
ラスチックや炭化水素系溶剤等に対する相溶性や溶解性
は従来に比し飛躍的に向上している。
【0041】次に、本発明の濃厚溶液は、上記一般式
[I]で表わされるモノアゾ化合物の少なくとも1種が
炭化水素系溶剤に溶解してなる溶液であって、そのモノ
アゾ化合物の濃度が20乃至80重量%のものである。
[I]で表わされるモノアゾ化合物の少なくとも1種が
炭化水素系溶剤に溶解してなる溶液であって、そのモノ
アゾ化合物の濃度が20乃至80重量%のものである。
【0042】この濃厚溶液におけるモノアゾ化合物の濃
度は、好ましくは25乃至50重量%である。
度は、好ましくは25乃至50重量%である。
【0043】この濃厚溶液における炭化水素系溶剤の例
としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−ノナン、n−デカン、及び軽油等の脂肪族炭化
水素;シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロ
ヘプタン、及びシクロオクタン等の環状脂肪族炭化水
素;トルエン、キシレン、及びアルキルナフタレン等の
芳香族炭化水素などが挙げられる。
としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、n−ノナン、n−デカン、及び軽油等の脂肪族炭化
水素;シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロ
ヘプタン、及びシクロオクタン等の環状脂肪族炭化水
素;トルエン、キシレン、及びアルキルナフタレン等の
芳香族炭化水素などが挙げられる。
【0044】炭化水素系溶剤は、1種類であってもよ
く、2種以上を適宜混合したものでもよい。
く、2種以上を適宜混合したものでもよい。
【0045】本発明の濃厚溶液は、石油製品着色用とし
て特に有用である。染料自体が液状であるものについて
は、上記溶剤で希釈することなく被着色物質に直接添加
してもよいが、十分な流動性を付与してより使用し易く
するためには、適度に希釈して本発明の濃厚溶液とする
ことが好ましい。
て特に有用である。染料自体が液状であるものについて
は、上記溶剤で希釈することなく被着色物質に直接添加
してもよいが、十分な流動性を付与してより使用し易く
するためには、適度に希釈して本発明の濃厚溶液とする
ことが好ましい。
【0046】本発明の濃厚溶液は、ガソリン、ケロシ
ン、ナフサ、ディーゼル燃料、ジェット燃料及び潤滑油
のような被着色物にきわめて容易且つ均一に拡散溶解し
て、ガソリン等の燃料油を、識別可能な所望の色濃度に
着色することができる。そのための添加量は、例えば3
0%濃度の濃厚溶液であれば、石油製品1000ccあ
たり、0.1g程度で十分である。
ン、ナフサ、ディーゼル燃料、ジェット燃料及び潤滑油
のような被着色物にきわめて容易且つ均一に拡散溶解し
て、ガソリン等の燃料油を、識別可能な所望の色濃度に
着色することができる。そのための添加量は、例えば3
0%濃度の濃厚溶液であれば、石油製品1000ccあ
たり、0.1g程度で十分である。
【0047】
【発明の効果】本発明のモノアゾ化合物は、水と不混和
性のほとんど全ての有機液体、すなわち種々の炭化水素
系溶剤、石油系溶剤、燃料油、潤滑油等、並びにプラス
チック、疎水性合成繊維等に対する相溶性、溶解性及び
着色力に優れる。染料の親油性を向上させるために染料
分子に長鎖アルキル基等を導入した場合に比し、本発明
のモノアゾ化合物は分子量が小さいため、分子吸光係数
εを考慮しても明らかなように、より少ない添加質量で
同等の着色濃度が得られる。
性のほとんど全ての有機液体、すなわち種々の炭化水素
系溶剤、石油系溶剤、燃料油、潤滑油等、並びにプラス
チック、疎水性合成繊維等に対する相溶性、溶解性及び
着色力に優れる。染料の親油性を向上させるために染料
分子に長鎖アルキル基等を導入した場合に比し、本発明
のモノアゾ化合物は分子量が小さいため、分子吸光係数
εを考慮しても明らかなように、より少ない添加質量で
同等の着色濃度が得られる。
【0048】また本発明のモノアゾ化合物は、常温で粘
稠な液状物であるか、または、常温で固体であってもそ
の融点が低く、何れにせよ低融点性が顕著である。その
ため、溶融状態のプラスチックや合成繊維原液等を素早
く均一状に着色する上で好適であると共に、溶融転写用
インキの着色用としても好適である。
稠な液状物であるか、または、常温で固体であってもそ
の融点が低く、何れにせよ低融点性が顕著である。その
ため、溶融状態のプラスチックや合成繊維原液等を素早
く均一状に着色する上で好適であると共に、溶融転写用
インキの着色用としても好適である。
【0049】例えば石油製品に溶解させた場合、10P
PM程度の濃度においても識別できる程度に鮮明に着色
し、且つ脱色剤によっても容易に脱色されない。そのた
め本発明モノアゾ化合物の使用量は少なくて済むので、
その石油製品の燃焼による排ガスが大気中に飛散して
も、環境に対する悪影響をより有効に防止し得る。
PM程度の濃度においても識別できる程度に鮮明に着色
し、且つ脱色剤によっても容易に脱色されない。そのた
め本発明モノアゾ化合物の使用量は少なくて済むので、
その石油製品の燃焼による排ガスが大気中に飛散して
も、環境に対する悪影響をより有効に防止し得る。
【0050】また、長鎖アルキル置換アニリン、例えば
ドデシルアニリン等をジアゾ成分としたものに比し、同
一添加質量での着色濃度は大きく上回る。
ドデシルアニリン等をジアゾ成分としたものに比し、同
一添加質量での着色濃度は大きく上回る。
【0051】また、アニリンやトルイジン、キシリジン
をジアゾ成分とする染料に比べ3乃至10倍程度の溶解
度を示し、融点は100℃ほど低い。炭素数3乃至4の
直鎖アルキル置換アニリン、例えばn−ブチルアニリン
をジアゾ成分とするモノアゾ染料に比べても、2倍以上
の溶解度を示し、融点は45℃以上低い。
をジアゾ成分とする染料に比べ3乃至10倍程度の溶解
度を示し、融点は100℃ほど低い。炭素数3乃至4の
直鎖アルキル置換アニリン、例えばn−ブチルアニリン
をジアゾ成分とするモノアゾ染料に比べても、2倍以上
の溶解度を示し、融点は45℃以上低い。
【0052】一方、本発明の濃厚溶液は、液状であるた
め粉立ちや粉塵飛散の問題がなく、溶解作業が容易であ
り、イソオクタン、ガソリン、ディーゼル油を始めとす
る石油製品等の被着色系に素早く且つ均一に拡散溶解
し、而も、燃料油等の着色について、少量で識別可能な
所望の色濃度に着色できる。
め粉立ちや粉塵飛散の問題がなく、溶解作業が容易であ
り、イソオクタン、ガソリン、ディーゼル油を始めとす
る石油製品等の被着色系に素早く且つ均一に拡散溶解
し、而も、燃料油等の着色について、少量で識別可能な
所望の色濃度に着色できる。
【0053】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を、更に詳細に
説明する。以下の記述において、「重量部」を「部」と
略す。
説明する。以下の記述において、「重量部」を「部」と
略す。
【0054】−本発明化合物の合成例− 実施例1(化合物例1の合成) 水 300部とp−(sec-ブチル)アニリン 75部と
の混合液に、36%塩酸 130部を攪拌下滴下し、そ
の混合液を0℃以下に冷却した。次いでその混合液に対
し、36%亜硝酸ソーダ水溶液 88部を徐々に滴下
し、0℃以下で1時間攪拌した後、その混合物を濾過し
てジアゾ液を得た。
の混合液に、36%塩酸 130部を攪拌下滴下し、そ
の混合液を0℃以下に冷却した。次いでその混合液に対
し、36%亜硝酸ソーダ水溶液 88部を徐々に滴下
し、0℃以下で1時間攪拌した後、その混合物を濾過し
てジアゾ液を得た。
【0055】一方、N,N−ジエチルアニリン 75部
に、メタノール 200部及び酢酸33部を加え、その
N,N−ジエチルアニリンを溶解した。この溶液にスル
ファミン酸 5部を加えて10℃以下に冷却し、前記ジ
アゾ液を徐々に加え、次いで酢酸ソーダでpHを3乃至
4に調整して、10℃以下で20時間攪拌した。
に、メタノール 200部及び酢酸33部を加え、その
N,N−ジエチルアニリンを溶解した。この溶液にスル
ファミン酸 5部を加えて10℃以下に冷却し、前記ジ
アゾ液を徐々に加え、次いで酢酸ソーダでpHを3乃至
4に調整して、10℃以下で20時間攪拌した。
【0056】その後、この反応混合物にトルエン 20
0部を加えた。それによって析出した染料を抽出し、そ
れを希釈苛性ソーダ水溶液で洗浄し、次いで水洗した
後、トルエンを回収し、液体染料(化合物例1)147
部を得た。
0部を加えた。それによって析出した染料を抽出し、そ
れを希釈苛性ソーダ水溶液で洗浄し、次いで水洗した
後、トルエンを回収し、液体染料(化合物例1)147
部を得た。
【0057】得られた染料を、分子蒸留器(神鋼ファド
ラー社製の2−03型薄膜蒸留装置)で精製したとこ
ろ、この精製物は、−20℃で1か月間保存しても固化
(結晶化)しなかった。精製物の構造式、可視最大吸収
波長及び分子吸光係数は表1に示したとおりである。
ラー社製の2−03型薄膜蒸留装置)で精製したとこ
ろ、この精製物は、−20℃で1か月間保存しても固化
(結晶化)しなかった。精製物の構造式、可視最大吸収
波長及び分子吸光係数は表1に示したとおりである。
【0058】実施例2(化合物例2の合成) 実施例1で用いたN,N−ジエチルアニリンを、N−エ
チル−N−(β−オキシエチル)トルイジンに代えるほ
かは実施例1と同様にして、液体染料(化合物例2)を
得た。
チル−N−(β−オキシエチル)トルイジンに代えるほ
かは実施例1と同様にして、液体染料(化合物例2)を
得た。
【0059】染料の構造式、可視最大吸収波長及び分子
吸光係数は表1に示したとおりである。
吸光係数は表1に示したとおりである。
【0060】実施例3(化合物例3の合成) 水 75部とp−(sec-ブチル)アニリン 14.9部
との混合液に、36%塩酸 30部を攪拌下滴下し、そ
の混合液を0℃以下に冷却した。次いでその混合液に対
し、36%亜硝酸ソーダ水溶液 19.5部を徐々に滴
下し、0℃以下で1時間攪拌した後、スルファミン酸で
過剰の亜硝酸ソーダを分解してジアゾ液を得た。
との混合液に、36%塩酸 30部を攪拌下滴下し、そ
の混合液を0℃以下に冷却した。次いでその混合液に対
し、36%亜硝酸ソーダ水溶液 19.5部を徐々に滴
下し、0℃以下で1時間攪拌した後、スルファミン酸で
過剰の亜硝酸ソーダを分解してジアゾ液を得た。
【0061】一方、1−フェニル−3−メチル−5−ピ
ラゾロン 18部に、水150部、48%苛性ソーダ水
溶液 12部及び酢酸ソーダ15部を加え、その1−フ
ェニル−3−メチル−5−ピラゾロンを溶解した。これ
を10℃以下に冷却し、この溶液にトルエン 100部
を加え、次いで前記ジアゾ液を徐々に加え、更に、10
℃以下で4時間攪拌した。
ラゾロン 18部に、水150部、48%苛性ソーダ水
溶液 12部及び酢酸ソーダ15部を加え、その1−フ
ェニル−3−メチル−5−ピラゾロンを溶解した。これ
を10℃以下に冷却し、この溶液にトルエン 100部
を加え、次いで前記ジアゾ液を徐々に加え、更に、10
℃以下で4時間攪拌した。
【0062】トルエン溶液を分取し、水洗し、次いでト
ルエンを回収して、液体染料(化合物例3)32部を得
た。得られた染料の構造式、可視最大吸収波長及び分子
吸光係数は表1に示したとおりである。
ルエンを回収して、液体染料(化合物例3)32部を得
た。得られた染料の構造式、可視最大吸収波長及び分子
吸光係数は表1に示したとおりである。
【0063】実施例4(化合物例4の合成) 実施例3で用いた1−フェニル−3−メチル−5−ピラ
ゾロンを、β−ナフトールに代えるほかは実施例3と同
様にして、液体染料(化合物例4)を得た。
ゾロンを、β−ナフトールに代えるほかは実施例3と同
様にして、液体染料(化合物例4)を得た。
【0064】染料の構造式、可視最大吸収波長及び分子
吸光係数は表1に示したとおりである。
吸光係数は表1に示したとおりである。
【0065】実施例5(化合物例5の合成) p−(sec-ブチル)アニリンを、実施例3と同様に処理
してジアゾ液を得た。一方、ナフトールAS 26部
を、水 400部と48%苛性ソーダ水溶液15部との
混合物に加えて溶解した。この溶液を10℃以下に冷却
し、この溶液にノニオン系分散剤 2部を加え、次いで
前記ジアゾ液を加え、更に、10℃以下で6時間攪拌し
た。
してジアゾ液を得た。一方、ナフトールAS 26部
を、水 400部と48%苛性ソーダ水溶液15部との
混合物に加えて溶解した。この溶液を10℃以下に冷却
し、この溶液にノニオン系分散剤 2部を加え、次いで
前記ジアゾ液を加え、更に、10℃以下で6時間攪拌し
た。
【0066】撹拌後、析出物を濾取し、その濾取物を水
洗、乾燥して、低融点赤色染料(化合物例5)40.5
部を得た。それをメチルエチルケトンを用いて再結晶さ
せたものの構造式、可視最大吸収波長、分子吸光係数及
び融点は表1に示したとおりである。
洗、乾燥して、低融点赤色染料(化合物例5)40.5
部を得た。それをメチルエチルケトンを用いて再結晶さ
せたものの構造式、可視最大吸収波長、分子吸光係数及
び融点は表1に示したとおりである。
【0067】−比較化合物の合成例− 実施例1、3、4及び5でジアゾ成分として用いたp−
(sec-ブチル)アニリンを、アニリン、2,4−キシリ
ジン、p−(n-ブチル)アニリン、p−(t-ブチル)ア
ニリンまたはp−(n-ドデシル)アニリンに代えるほか
は、実施例1、3、4及び5と同様に処理して、下記表
2にジアゾ成分とカップリング成分との組合せで表わさ
れる比較化合物(モノアゾ化合物)a乃至pを得た。
(sec-ブチル)アニリンを、アニリン、2,4−キシリ
ジン、p−(n-ブチル)アニリン、p−(t-ブチル)ア
ニリンまたはp−(n-ドデシル)アニリンに代えるほか
は、実施例1、3、4及び5と同様に処理して、下記表
2にジアゾ成分とカップリング成分との組合せで表わさ
れる比較化合物(モノアゾ化合物)a乃至pを得た。
【0068】表2における各比較化合物の欄において、
上段が融点(℃)、中段が色相に対応する可視最大吸収
波長(nm)(但し、溶媒はクロロホルム)、下段が分
子吸光係数である。例えば比較化合物aでは、融点は9
5℃、可視最大吸収波長は420nm、分子吸光係数は
28700である。なお、メチルエチルケトンやn−ヘ
プタンで精製可能なものについての融点は、再結晶法に
より精製したものについて測定した。それ以外の比較化
合物についての融点は未補正である。
上段が融点(℃)、中段が色相に対応する可視最大吸収
波長(nm)(但し、溶媒はクロロホルム)、下段が分
子吸光係数である。例えば比較化合物aでは、融点は9
5℃、可視最大吸収波長は420nm、分子吸光係数は
28700である。なお、メチルエチルケトンやn−ヘ
プタンで精製可能なものについての融点は、再結晶法に
より精製したものについて測定した。それ以外の比較化
合物についての融点は未補正である。
【0069】
【表2】
【0070】−石油着色用濃厚溶液の調製例− 実施例6 パラフィン系炭化水素(n−ヘキサン)60部に、実施
例1乃至4で得られた本発明のモノアゾ化合物40部を
加え、室温で均一に混合溶解させて、各モノアゾ化合物
がそれぞれ溶解した40%濃厚溶液をそれぞれ調製し
た。
例1乃至4で得られた本発明のモノアゾ化合物40部を
加え、室温で均一に混合溶解させて、各モノアゾ化合物
がそれぞれ溶解した40%濃厚溶液をそれぞれ調製し
た。
【0071】低温・高温器(商品名:INCUBATOR 、三洋
電機社製)にて、濃厚溶液の保存安定性を試験した。−
10℃から25℃の温度範囲を、半周期が60分間の一
定速度で繰り返し昇温及び降温させたところ、3か月間
のテストにおいても、染料等の析出は見られなかった。
電機社製)にて、濃厚溶液の保存安定性を試験した。−
10℃から25℃の温度範囲を、半周期が60分間の一
定速度で繰り返し昇温及び降温させたところ、3か月間
のテストにおいても、染料等の析出は見られなかった。
【0072】実施例7 芳香族炭化水素(キシレン)20部に、実施例5で得ら
れた本発明のモノアゾ化合物 5部を加え、40℃で均
一に混合溶解して、25%濃厚溶液を調製した。
れた本発明のモノアゾ化合物 5部を加え、40℃で均
一に混合溶解して、25%濃厚溶液を調製した。
【0073】実施例6と同様にして、濃厚溶液の保存安
定性を試験したところ、染料等の析出は見られなかっ
た。
定性を試験したところ、染料等の析出は見られなかっ
た。
【0074】−石油系溶剤の着色例− 実施例8 実施例6及び実施例7で得られた本発明の濃厚溶液を、
それぞれn−ヘキサンで希釈して20ppm濃度に調製
した。
それぞれn−ヘキサンで希釈して20ppm濃度に調製
した。
【0075】化合物例1乃至3の染料で着色されたもの
は黄色、化合物例4の染料で着色されたものは橙色、化
合物例5の染料で着色されたものは赤色であった。
は黄色、化合物例4の染料で着色されたものは橙色、化
合物例5の染料で着色されたものは赤色であった。
【0076】また、各着色液(20ppm濃度)200
ccにシリカゲル1gを加えて振盪し、静置した後上澄
み液を観察したところ、完全に脱色されるに至っていな
かった。
ccにシリカゲル1gを加えて振盪し、静置した後上澄
み液を観察したところ、完全に脱色されるに至っていな
かった。
【0077】−溶液調製及び着色の比較例− 比較化合物(染料)a、d、e、k及びoについて、実
施例7と同様に溶液を調製したところ、着色剤の大半は
未溶解の状態で残り、化合物例5に比し溶解性は大きく
劣っていた。
施例7と同様に溶液を調製したところ、着色剤の大半は
未溶解の状態で残り、化合物例5に比し溶解性は大きく
劣っていた。
【0078】また、得られた溶液を、実施例8と同様に
してn−ヘキサンで希釈して20ppm濃度の着色液を
調製したところ、シリカゲルによる脱色は容易であっ
た。
してn−ヘキサンで希釈して20ppm濃度の着色液を
調製したところ、シリカゲルによる脱色は容易であっ
た。
Claims (2)
- 【請求項1】下記一般式[I]で表わされるモノアゾ化
合物。 【化1】 [式[I]中、Rはsec-ブチルを示し、Cpは、下記式
(a) 、(b) 、(c) 及び(d) からなる群から選ばれたカッ
プリング成分残基を示す。 【化2】 〔式(a) 中、R1 及びR2 は、互いに独立して、直鎖ま
たは枝分かれしたアルキル基、ヒドロキシアルキル基或
はβ−アルコキシエチル基、X及びYは、互いに独立し
て、水素原子、炭素数1または2のアルキル基或は炭素
数1または2のアルコキシ基である。〕 【化3】 〔式(b) 中、 (R3)0-2 は、0乃至2個の置換基R3 を
意味し、各R3 は、互いに独立して、炭素数1または2
のアルキル基、炭素数1または2のアルコキシ基或はハ
ロゲン原子である。〕 【化4】 〔式(c) 中、R4 は、水素原子、炭素数1乃至4のアル
キル基、炭素数1または2のアルコキシ基或はハロゲン
原子である。〕 【化5】 〔式(d) 中、 (R5)0-2 は、0乃至2個の置換基R5 を
意味し、各R5 は、互いに独立して、炭素数1または2
のアルキル基、炭素数1または2のアルコキシ基、ニト
ロ基或はハロゲン原子である。〕] - 【請求項2】請求項1のモノアゾ化合物の少なくとも1
種が炭化水素系溶剤に溶解してなる溶液であって、前記
モノアゾ化合物の濃度が20乃至80重量%である濃厚
溶液。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/010,659 US5428137A (en) | 1992-01-31 | 1993-01-28 | Monoazo liquid dye and solutions thereof |
DE69302408T DE69302408T2 (de) | 1992-01-31 | 1993-01-29 | Monoazoverbindung sowie deren konzentrierte Lösung |
EP93101419A EP0553858B1 (en) | 1992-01-31 | 1993-01-29 | Monoazo compound and dense solution thereof |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4624892 | 1992-01-31 | ||
JP4-46248 | 1992-01-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271560A true JPH05271560A (ja) | 1993-10-19 |
JP3005877B2 JP3005877B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6576747B1 (en) | Processes for preparing dianthranilate compounds and diazopyridone colorants | |
JP5633894B2 (ja) | 着色剤化合物 | |
US6646111B1 (en) | Dimeric azo pyridone colorants | |
FR2485555A1 (fr) | Colorants tris-azoiques et composition de cristaux liquides incluant de tels colorants | |
AU2009220400A1 (en) | Azo pigments, and pigment dispersion, coloring composition and ink for inkjet recording containing the azo pigment | |
JP2008255358A (ja) | 着色剤化合物 | |
US5428137A (en) | Monoazo liquid dye and solutions thereof | |
EP0317859A2 (de) | Polyethylenimin enthaltende Azofarbstoffe | |
US4296028A (en) | Pyrazolonyl substituted disazo pigments | |
JP5449692B2 (ja) | 着色剤化合物を含む相変化インク | |
JP3005877B2 (ja) | モノアゾ化合物の濃厚溶液 | |
JPH05271560A (ja) | モノアゾ化合物 | |
US4101540A (en) | 3-Trifluoromethyl-4-phenyl-pyrazolium azo dyestuffs | |
EP0163113A2 (de) | Farbsalze anionischer Farbstoffe | |
US2361566A (en) | Azo pigments | |
EP0281920A2 (de) | Farbstoffe mit N-(2-Aminoethyl)-piperazingruppen und ihre Verwendung | |
US2274717A (en) | Azo derivatives of carboxylic acid amides and method of making | |
JP3038518B2 (ja) | 着色発煙油 | |
KR19980701509A (ko) | 모노아조 안료(monoazo pigments) | |
KR19980701510A (ko) | 모노아조 안료(monoazo pigments) | |
JP2001316600A (ja) | 金属錯塩アゾ染料 | |
US4122278A (en) | 3-Trifluoromethyl-4-aryl-5-aminopyrazoles | |
EP0266569A2 (de) | Solventfarbstoffe mit Carbonsäurefunktionen | |
EP0573809B1 (en) | Liquid azo dye and ink composition containing the same | |
Boruszczak et al. | The synthesis of monoazo pigments derived from 5-(3'-Hydroxy-2'-Naphthoylamion)-Benzimidazol-2-One |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |