JP3037153B2 - 連続鋳造用タンデッシュストッパー - Google Patents
連続鋳造用タンデッシュストッパーInfo
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Description
物の弱点である耐酸化性・耐摩耗性をセラミックス溶射
膜の形成により解決を図った溶融金属の連続鋳造用タン
デッシュストッパーに関するものである。
方に位置するタンデッシュ5に溶融金属を溜めここから
鋳造条件に合わせた速度で溶融金属をモールドに注入す
る。この注入速度を調整するのがタンデッシュストッパ
ー1で、溶融金属のモールドへの流入を加減する。図2
にタンデッシュ5内に設定された連続鋳造用タンデッシ
ュストッパー1と注入用浸漬ノズル4との関係を示す。
ストッパーの先端3はストッパーヘッド12と称され、
流量を調整し易いように半球状或は紡錘状となり、上部
はスリーブ11と称され円筒状である。ストッパーヘッ
ド12とスリーブ11が一体につくられた一体型ストッ
パー(ロングストッパー1)と別々につくられ分離でき
る分離型のストッパーとがある。
時間曝されるため、一般にAl2O3−C質・ZrO2−C
質・MgO−C質等カーボン含有耐火材でつくられてい
る。カーボン含有耐火材は、カーボンの特徴である低熱
膨張性・高熱伝導性により高耐スポール性を有している
一方、耐酸化性・耐摩耗性の劣る欠点を有している。実
際に、連続鋳造のおける溶融金属の流入にともないヘッ
ド部は溶融金属による摩耗溶損や溶融金属中の各種成分
(例えば[Ca][Mn][Cr])等との化学的反応
により耐火材内部へ浸透し組織を脆弱化更には損耗が引
き起こされている。
部8においては、減圧された部位が発生し5〜30重量
%含まれているカーボンを著しく酸化損耗させる。以上
の鋳造中の問題の発生により流量を調整し易いように半
球状或は紡錘状としたストッパーヘッド12の流入量調
整部8が形状を損なうため、あらかじめ設定された鋳造
条件での操業ができない更には鋳造そのものができない
状況となる。溶融金属の品質面においても損耗された耐
火材が溶融金属内に混入するため所定の品質条件を満足
できない問題が生じていた。
いては上記の問題が深刻で鋳造時間が短くなったり、鋳
造途中で流入調整ができなくなるなど、耐火材コストの
上昇や操業スケジュールの突発的な変更を頻発してい
る。これらの対策として、一般に鋼中の[Ca]に対し
て比較的に化学的に安定なカーボン20重量%以下に低
減させたZrO2−C質が用いられているが、前述したカ
ーボンの酸化損耗により鋼中の[Ca]成分が耐火材内
部へ浸透し組織を脆弱化更には損耗させることを防止出
来ていない。
パーヘッド12の流入量調整部8の損耗を完全防止する
ためには、耐酸化性・耐摩耗性の改善が不可欠となる。
耐酸化性については、鋳造前に行われるタンデッシュ5
予熱の際に同時に行われるロングストッパー1の予熱に
よりヘッド部が高温かつ弱酸化雰囲気に長時間にわたっ
て曝されることから、ヘッド中のカーボンが酸化損耗す
ることがある。又、耐摩耗性については、カーボン含有
耐火材のカーボン自体の硬度が低いため、低耐摩耗性と
なっている。本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたもので、耐酸化性・耐摩耗性に強く、安定した流
入調整が可能となる連続鋳造用タンデッシュストッパー
を提供するものである。
の手段は、次の(1)〜(6)に記載する連続鋳造用タ
ンデッシュストッパーである。 (1)連続鋳造用タンデッシュストッパー1のストッパ
ー先端部3の半球状或は紡錘状としたストッパーヘッド
12にジルコニア質、またはスピネル質からなるセラミ
ックス溶射膜2をプラズマ溶射により形成させる。 (2)プラズマ溶射は、セラミックスを15000〜2
0000℃の超高温のフレームトーチで溶融させて母材
であるカーボン含有耐火材へ溶着させる。この時、溶射
材のセラミックは液相状となっており、被溶射物(連続
鋳造用タンデッシュストッパー本体)の表面の微小な凹
凸に食い込み接着強度の強い溶射膜2が形成される。 (3)溶射膜2の厚みは100〜1000ミクロン、そ
の中でも、100〜250ミクロンが望ましい。100
ミクロン以下の厚みでは膜強度が不十分で機械的衝撃に
より剥れやすくなる。1000ミクロン以上の厚みでは
溶射膜2自体の耐スポール性が低下し、熱衝撃にたいし
て剥れやすくなる。なお、250ミクロンという数値
は、後段に記載する実施例の溶射膜の厚さである。 (4)セラミックス溶射膜2は、CaO10重量%以下
のZrO2質、またはスピネル質が望ましい。CaO1
0重量%以下のZrO2質としたのは、ZrO2自体が高
硬度を有し、かつ鋼中の[Ca]に対して比較的に化学
的に安定であるからである。又CaO10重量%以下と
したのは、CaOにより部分安定化させたZrO2は熱
膨張特性が安定し高耐スポール性を得られるからであ
る。又、10重量%以上では鋼中の[Ca]との反応性
が高くなり、耐食性が不十分であるからである。又、ス
ピネル質としたのは、高硬度を有しているからである。 (5)被溶射物である連続鋳造用タンデッシュストッパ
ー本体はカーボンを5〜30重量%含有し、その他の無
機材料としてアルミナ、マグネシア、ジルコニア、スピ
ネル、およびシリカ等の耐火材料が少なくとも1種以上
用いられていることが望ましい。被溶射物のカーボン5
重量%以上としたのは、5重量%以下では連続鋳造用タ
ンデッシュストッパー1自体の耐スポール性が不十分で
あるからである。又、カーボン30重量%以下としたの
は30重量%以上では連続鋳造用タンデッシュストッパ
ー1自体の強度が不足して実機の鋳造に耐えられないか
らである。 (6)ストッパーヘッド12とスリーブ11が一体につ
くられた一体型のストッパー(ロングストッパー)1と
別々につくられ分離できる分離型のストッパーのいずれ
も本発明のセラミックス溶射を適用することができる。
また、ストッパーヘッド12の溶鋼が流れる先端であっ
てノズルと嵌合する部分から先端にかけて前述の溶射膜
を形成することが望ましい。
鋼の連続鋳造において、溶鋼注入量の調整を連続鋳造用
タンデッシュストッパー1をもちいて制御する4ストラ
ンド式ビレットCCで従来品と対比して説明する。図1
に示すように1・2ストランドA・Bの連続鋳造用タン
デッシュストッパー1先端に長さ50mm厚さ250ミ
クロンの4重量%CaOを含有する部分安定化ZrO2を
あらかじめ溶射し、一方、3・4ストランドC・Dは溶
射を施さないもので比較した。被溶射物(連続鋳造用タ
ンデッシュストッパー本体)は1〜4ストランドすべて
Al2O3−SiC−C質とした。鋼中に[Ca]を25
−30ppm有するCa添加鋼において、400分間鋳
造した後のストッパー開度の変化率及びヘッドの溶鋼量
調整部位の損耗量を測定した。鋳造条件を表1、試験条
件と結果を表2に示す。この結果、従来のタイプではヘ
ッドの損耗が大きく400分鋳造後、止まり不良に至っ
た。これに対して、本発明の、4重量%CaOの部分安
定化ZrO2を溶射したタイプではストッパー開度も安定
しヘッドの損耗も全くみられなかった。
クス溶射した連続鋳造用タンデッシュストッパーによれ
ば優れた耐溶損性を得ることができ、しかも、鋼の連続
鋳造における操業の安定化や高耐用による炉材コストの
低減ができるといった有用な効果がもたらされる。
連続鋳造用タンデッシュストッパーを示す断面図であ
る。
ッシュストッパーと注入用浸漬ノズルとの関係を示す断
面図である。
パー) 2 溶射膜 3 ストッパー先端部 4 浸漬ノズル 5 タンデッシュ 6 マスレンガ7 ストッパーヘッド 8 流入量調整部 11 スリーブ 12 ストッパーヘッド
Claims (3)
- 【請求項1】 連続鋳造用タンデッシュストッパーにお
いて、ストッパーヘッドであるストッパー先端部の溶鋼
流を調整する部位に100〜250ミクロンの厚みでセ
ラミックス溶射膜を形成させたことを特徴とする連続鋳
造用タンデッシュストッパー。 - 【請求項2】 上記、セラミックス溶射膜はCaO10
重量%以下のZrO2質、またはスピネル質からなるこ
とを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用タンデッシ
ュストッパー。 - 【請求項3】 ストッパー先端部の被溶射物(連続鋳造
用タンデッシュストッパー本体)はカーボンを5〜30
重量%含有し、その他の無機材料としてアルミナ、マグ
ネシア、ジルコニア、スピネル、およびシリカ等の耐火
材料が少なくとも1種以上が用いられていることを特徴
とする請求項1、2記載の連続鋳造用タンデッシュスト
ッパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8242693A JP3037153B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 連続鋳造用タンデッシュストッパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8242693A JP3037153B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 連続鋳造用タンデッシュストッパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1058099A JPH1058099A (ja) | 1998-03-03 |
JP3037153B2 true JP3037153B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=17092844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8242693A Expired - Fee Related JP3037153B2 (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 連続鋳造用タンデッシュストッパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3037153B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115403374B (zh) * | 2022-08-25 | 2023-04-07 | 淄博龙程耐火材料有限公司 | 一种防絮流及防堵塞的塞棒及其加工工艺 |
-
1996
- 1996-08-26 JP JP8242693A patent/JP3037153B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1058099A (ja) | 1998-03-03 |
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