JP3036652B2 - ケーブル終端接続箱 - Google Patents

ケーブル終端接続箱

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JP3036652B2 JP14814391A JP14814391A JP3036652B2 JP 3036652 B2 JP3036652 B2 JP 3036652B2 JP 14814391 A JP14814391 A JP 14814391A JP 14814391 A JP14814391 A JP 14814391A JP 3036652 B2 JP3036652 B2 JP 3036652B2
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信幸 瀬間
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機器とケーブル終端間
の電気接続等に使用され、機器内部回路等とケーブル導
体との断路を可能としたケーブル終端接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧受電設備における開閉器等は、一般
に変電所と電力ケーブルを介して接続される。図5に、
そのような機器とケーブルの接続部縦断面図を示す。図
において、機器1には給電のために碍子2からなる端子
が設けられている。そして、機器1を収容するケースの
外壁3には、貫通型端子4が取付けられ、機器1の碍子
2とリード線5を介して電気接続されている。貫通型端
子4の他端には、銅帯6を介してケーブルヘッド7が接
続されている。このケーブルヘッド7は、機器の外壁3
に固定された支持枠8上に取付けられている。このケー
ブルヘッド7において終端するケーブル9により、上記
機器1に給電が行われる。ここで、受電設備工事とケー
ブル布設工事が完工すると、受電開始直前に、一定の電
気設備基準で制定されている耐電圧試験を行う。この場
合、ケーブル9の側と機器1側とを電気的に分離して、
それぞれ所定の試験が行われる。従って、この際には図
5に示す銅帯6が取外され、試験後再びその取付けが行
われる。
【0003】ところで、近年、土地の有効利用や地下変
電所の縮小化等のため、機器のより一層の小型化が進
み、キュービクルタイプのGIS(ガス絶縁スイッチ)
が開発され、広く使用されるに至っている。このような
機器に対しては、ケーブルヘッドが機器に直接組み込ま
れる構成とされる。図6にその一例を示す。
【0004】図6には、従来のそのような機器とケーブ
ルの接続部縦断面図を示す。図において、機器1は絶縁
性ガス例えば6フッ化硫黄等のガス中に配置され、機器
1の外壁3の内側には、ブッシング11が取付けられて
ケーブル終端12を受け入れるよう構成されている。ブ
ッシング11の導体と機器1の碍子2との間は、リード
線5或は図示しない母線等により電気接続される。この
ような構成を採用した場合、受電開始直前の完工時試験
では、図5に示した例ほど容易にケーブル9と機器1と
を電気的に切り離して課電する事ができない。即ち、こ
のような構成の場合、一旦ケーブル終端12を解体して
ブッシング11から切り離し、それぞれ別々に課電試験
を行った後再び両者を接続する必要があった。
【0005】しかしながら、これではケーブル終端12
とブッシング11の間の接続部自体に課電試験が行われ
ない部分が残るという問題があった。ここで、ケーブル
と機器との電気接続に使用される従来一般の接続箱の構
成を説明する。図7に従来のケーブル終端接続箱縦断面
図を示す。図において、ブッシング20は全体としてエ
ポキシ樹脂等の絶縁材を用いてモールド成型されたもの
である。このブッシング20はいわゆるT型構成をして
おり、ブッシング内部に埋設された導体引出棒21の図
示しない下端は、高電圧機器に接続されている。
【0006】そして、このブッシング20は、2つの端
に、ケーブル終端を装着できる構成とされている。
尚、ここで、2つの端部の一方はケーブル終端部Aとさ
れ、他方は空き終端部Bとされている。ケーブル終端部
Aはケーブル30が装着される。このケーブル30は、
遮蔽体31を露出させ、その端部において絶縁体32を
剥離し、導体33を露出させている。そして、絶縁体3
2の外側には、電気的ストレスを緩和するためにストレ
スコーン34が装着されている。
【0007】このケーブル終端部Aは、保護カバー35
によって保護されるが、その内部に配置した座金40に
は、シャフト41が挿入されており、シャフト41の先
端に押し金具42を固定し、これをストレスコーン34
に押し当てるとともに、シャフト41にはめ込んだスプ
リング43の弾性力によってストレスコーン34をケー
ブル30の先端方向に押し、ブッシング20の内壁面と
の間に一定の圧力を加えるようにしている。
【0008】尚、ケーブル導体33は、導体引出棒21
に対し、プラグ44とクランパ45とによってはめ込み
固定されるよう構成されている。一方、空き終端部Bに
はケーブルが装着されないため、その電気的機械的保護
のために盲栓が装着される。この盲栓は、図のようにブ
ッシング20の内部に挿入されるコーン部と、コーン部
背面に設けられ、電界を整えるために設けられる遮蔽
金具22を有している。
【0009】そして、盲栓は、保護カバー23をブッシ
ング20の外壁に固定ボルト24を用いて固定すること
により保護される。保護カバー23の内部には座金25
が配置され、ここにシャフト26が貫通している。この
シャフト26は複数本設けられ、いずれもその先端が遮
蔽金具22にねじ込まれている。そして、シャフト26
装着され、座金25と遮蔽金具22の間に挟み込まれ
たスプリング27によって、遮蔽金具22が導体引出棒
21の方向に押圧力を加えられる。これによって、コー
部がブッシング20の内壁面に所定の圧力で押し付け
られ、所定の絶縁特性が確保される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上の構成で、機器側
にのみ課電を行おうとすれば、図7に示すボルト36を
ゆるめて保護カバー35を取外し、ケーブル30の終端
をストレスコーン34やプラグ44とともに抜き取り、
空き終端部Bに装着されていたような盲栓を装着するこ
とになる。従って、機器の課電試験結果が合格であって
も、その後再組立てしたケーブル30の終端部Aに欠陥
があれば、後に障害が発生するため、信頼性の点で問題
がある。また、図7から明らかなように、ケーブル終端
部A終端の着脱作業は煩雑で、作業性向上の妨げともな
っていた。本発明は以上の点に着目して成されたもの
で、電気機器とケーブルとを断路し、ケーブル終端部の
課電試験を実行することのできるケーブル終端接続箱を
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁性ガスの
封入されている電気機器に固定される絶縁性のブッシン
グと、該ブッシングに埋設され、前記電気機器側の機器
端子に接続される導体引出棒と、前記ブッシングに取付
けられて前記導体引出棒に接続される通電ケー ブルの終
端部と、前記ブッシングに設けられ、前記終端部の課電
試験時に課電用ケーブルが前記導体引出棒と接続可能な
空き終端部とを備えるケーブル終端接続箱において、前
記導体引出棒の、前記機器端子と接続するための導体部
と、該導体部に、前記空き終端部に連通して設けられる
中空部と、前記ブッシングに、前記中空部に連通し、前
記機器端子側で開口して設けられる空隙と、該空隙に移
動可能に配され、前記空き終端部及び前記中空部を介す
る移動操作で前記機器端子に対し電気的に接続及び切離
される補助導体と、該補助導体に設けられ、前記電気機
器内の前記絶縁性ガスを前記空隙に導入するためのガス
通路とを含むことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】ブッシングに埋設された導体引出棒には、機器
の端子側と接続するための中空の導体部が設けられる。
この導体部に連通するブッシングの空隙には、導体部と
機器端子を接続する移動可能な補助導体が挿入される。
補助導体に設けた絶縁性ガス通路は電気機器内の絶縁ガ
スを空隙に送り込み、空隙の絶縁を確保する。従って、
補助導体を空き終端部と導体部の中空部を介して取除け
ば、ケーブル終端部と、機器端子との間を容易に断路で
きる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図の実施例を用いて詳細に説
明する。図1は、本発明の実施例を示すケーブル終端接
続箱縦断面図である。図の接続箱は、先に図7を用いて
説明した接続箱とほぼ同様の構成のものである。従って
ケーブル終端部Aと空き終端部は図示を省略している。
ここでは図示しない空き終端部Bから垂直下方に延びる
導体引出棒の導体部50Bと、機器側接続端子50C
の間の具体的構成を図示している。ここで、本発明にお
いては、ブッシング20の内部に埋設された導体引出棒
の導体部50Bの下端に、その長手方向の電気的接続を
遮断する不連続部51が形成されている。
【0014】この不連続部51を形成するブッシング2
0の空隙63には、棒状の補助導体52が挿入されてい
る。この補助導体52は、その頭部53を機器側接続端
子50Cの貫通孔に挿入しており、反対側にある上端に
は雌ねじ部54が形成されている。導体部50Bには、
ちょうど補助導体52を抜きさしできるような中空部5
5が、その長手方向に沿って形成されている。そして、
この中空部55に連結ピン56が挿入されている。この
連結ピン56は、両端に雄ねじ部57,58を有してお
り、下側の雄ねじ部57は補助導体52の雌ねじ部54
にねじ込まれている。また連結ピン56の上端にある雄
ねじ部58は、雄形コンタクト61にねじ込まれてい
る。
【0015】図1に示したチューリップコンタクト62
は、雄形コンタクト61を受け入れて、導体引出棒と空
き終端部Bに取付けられる課電用のケーブルとを、雄形
コンタクト61と連結ピン56と補助導体52を介して
電気接続する構成とされている。
【0016】補助導体52の下端にある頭部53は、機
器の内壁を通じて機器内部に開放されている。そしてこ
の補助導体52には、その頭部53絶縁性ガス通路6
5が設けられている。この絶縁性ガス通路65は、機器
側と不連続部51との間を絶縁性ガスが流通するのに充
分な程度の貫通孔から構成される。この貫通孔の形状や
数については、補助導体52の形状や長さに応じて自由
に選定してよい。以上のように構成すると、不連続部5
1において補助導体52を配するためにブッシング20
形成された空隙63が機器側と連通する。この結果、
機器の内部の電気的絶縁の為に機器内部に充填された絶
縁性ガスが、絶縁性ガス通路65を通じて上記空隙63
に流れ込み、この空隙63を満たす。この絶縁性ガスと
しては、たとえば、六フッ化硫黄などが適当である。こ
のようにすると、補助導体52とブッシング20との間
の絶縁を充分に補強することができる。
【0017】以下、本発明の効果を、図2から図4を用
いて具体的に説明する。図2は、上記のような絶縁性ガ
ス通路65を設けない補助導体52′を採用した場合の
ケーブル終端接続箱要部縦断面図を示す。この補助導体
52′は、導体部50Bと機器側接続端子50Cとの間
を電気接続するように空隙63に挿入されている。機器
側接続端子50Cにはその不連続部51側の電界を緩和
する為にガードリング66が設けられている。そして、
電界を整える為に筒状のガード部67が不連続部51方
向に張り出している。ここで、先に図1で説明した連結
ピン56を空き終端部Bを介して図2に示す矢印Xの側
に引くことによって、補助導体52′を抜き取ることが
できる。これにより導体部50Bと機器側接続端子50
Cとの間の電気的連続性が遮断され、それぞれ独立に高
い電圧を加えて電気試験を行うことができる。
【0018】ところが、図2に示すように導体部50B
と機器側接続端子50Cの間を再び電気接続するように
補助導体52′を挿入すると、補助導体52′とブッシ
ング20との間にわずかに生じた空隙63(図1参照)
に高い電界が加わる。これによってその空隙の内部には
コロナ放電が発生する。このようなコロナ放電はブッシ
ング20を劣化させる恐れがある。従って、コロナ放電
発生防止のために、図3に示すように、ガードリング6
6の不連続部51側に長い筒状のガード部68を設ける
ことが好ましい。ところがこのようにすると、ガード部
68と導体部50Bとの間に生じた矢印Yに示す絶縁ギ
ャップが狭くなってしまう。これでは、補助導体52′
を抜き去った後の、導体部50Bと機器側接続端子50
Cとの間の絶縁を保つことが困難になる。
【0019】そこで本発明においては、図1に示すよう
に補助導体52の外周面とブッシング20との間に生じ
た空隙63に常に絶縁性ガスを満たすようにする。即
ち、図4に示すように、補助導体52を矢印X方向に抜
き取った状態では、絶縁性ガスが空隙63に満たされ、
その電気的絶縁を保つ一方、補助導体52を矢印Xと反
対方向に挿入し、図1に示したような状態にすると、絶
縁性ガスが補助導体52の絶縁性ガス通路65を通っ
て、ブッシング20と補助導体52との間の空隙63に
流れ込み、コロナ放電を防止する。従って、図2に示し
たような構成にした場合には、不連続部51の長さを充
分長く選定しなければならないのに対し、本発明の接続
箱では不連続部51を短くし、比較的短い補助導体を用
いて、導体部50Bと機器側接続端子50Cの間の電気
的な接続を遮断することができる。本発明は以上の実施
例に限定されない、補助導体52を設ける位置は導体引
出棒長手方向のどのような位置であってもよい。また、
補助導体の形状やその絶縁性ガス通路の形状や数などは
自由に選定して差し支えない。
【0020】
【発明の効果】以上説明した本発明のケーブル終端接続
箱は、導体引出棒の導体部と電気機器の機器端子間で補
助導体を移動させてこれらの間を接続し又は切離するよ
うにしたので、ケーブル終端部が完成された状態で電気
機器とケーブル終端部との間の電気接続を遮断できる。
これにより、ケーブル終端部を、分解及び再組み立てせ
ずに、課電試験を行うことができる。また、補助導体に
設けた絶縁性ガス通路によって、ブッシングに形成され
た空隙に絶縁性ガスを導入し、その絶縁性を高めること
ができ、従って、導体部から機器端子までのブッシング
の寸法を小さく設計することができるので、接続箱の小
型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すケーブル終端接続箱縦断
面図である。
【図2】本発明の作用を説明するための絶縁性ガス通路
を有しない補助導体を用いたケーブル終端接続箱要部縦
断面図である。
【図3】図2と同様の接続箱であってそのガードリング
が長いものの要部縦断面図である。
【図4】本発明の接続箱において補助導体を抜き取った
場合のケーブル終端接続箱要部縦断面図である。
【図5】従来の機器とケーブルの接続部縦断面図であ
る。
【図6】従来の別の機器とケーブルの接続部縦断面図で
ある。
【図7】従来のケーブル終端接続箱縦断面図である。
【符号の説明】
20 ブッシング゛ 50B 導体引出棒の導体部 50C 機器側接続端子 51 不連続部 52 補助導体 53 補助導体の頭部 54 雌ねじ部 55 中空部 56 連結ピン 57,58 雄ねじ部 61 雄形コンタクト 62 チューリップコンタクト 63 空隙 65 絶縁性ガス通路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−133492(JP,A) 特開 平5−184043(JP,A) 特開 平5−191916(JP,A) 特開 平5−95619(JP,A) 特開 平4−347520(JP,A) 実開 昭52−25290(JP,U) 実開 昭54−695(JP,U) 実開 昭59−117119(JP,U) 特公 昭55−31684(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 15/00 - 15/196 H02G 15/20 - 15/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性ガスの封入されている電気機器に
    固定される絶縁性のブッシングと、該ブッシングに埋設
    され、前記電気機器側の機器端子に接続される導体引出
    棒と、前記ブッシングに取付けられて前記導体引出棒に
    接続される通電ケーブルの終端部と、前記ブッシングに
    設けられ、前記終端部の課電試験時に課電用ケーブルが
    前記導体引出棒と接続可能な空き終端部とを備えるケー
    ブル終端接続箱において、 前記導体引出棒の、前記機器端子と接続するための導体
    部と、 該導体部に、前記空き終端部に連通して設けられる中空
    部と、 前記ブッシングに、前記中空部に連通し、前記機器端子
    側で開口して設けられる空隙と、 該空隙に移動可能に配され、前記空き終端部及び前記中
    空部を介する移動操作で前記機器端子に対し電気的に接
    続及び切離される補助導体と、 該補助導体に設けられ、前記電気機器内の前記絶縁性ガ
    スを前記空隙に導入するためのガス通路とを含むことを
    特徴とするケーブル終端接続箱。
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