JP3036630B2 - 2サイクルエンジンの排気装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの排気装置

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JP3036630B2
JP3036630B2 JP8335068A JP33506896A JP3036630B2 JP 3036630 B2 JP3036630 B2 JP 3036630B2 JP 8335068 A JP8335068 A JP 8335068A JP 33506896 A JP33506896 A JP 33506896A JP 3036630 B2 JP3036630 B2 JP 3036630B2
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英三郎 内西
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2サイクルエンジ
ンの排気装置に関し、特に、排気ポートの上縁位置を変
更することにより排気タイミングを制御する排気通路制
御機構を有する2サイクルエンジンの排気装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンの排気装置において
は、シリンダボアに形成される排気ポートの上縁位置を
変更することによりピストン行程における排気タイミン
グを制御することが行われている。この排気タイミング
の制御は、低速回転時には上縁位置を低くして排気タイ
ミングを遅角させるとともにポート面積を減少させ、高
速回転時には上縁位置を高くして排気タイミングを進角
させるとともにポート面積を増加させることにより、低
速回転から高速回転までの全回転領域にわたって出力を
高めるように制御される。
【0003】前記排気ポートのポート面積の制御は、シ
リンダに形成される排気通路の上壁部に装着される排気
通路制御機構によって行われる。この排気通路制御機構
は、例えば、前記排気通路の上壁に開口するガイド孔に
沿って摺動可能な排気バルブ(スライドバルブ)を設
け、低速回転時には前記排気バルブを排気ポートボアま
で前進させることにより排気ポートの上縁部を閉じ、高
速回転時には前記排気バルブを後退させて排気ポートを
全開させるように構成される。このような排気通路制御
機構を開示する先行文献には、例えば実開平1−765
19号や実公平8−5308号などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記排
気バルブの摺動移動を案内するガイド孔は排気通路の上
壁に開口するように(交差する方向)に形成されている
ことから、従来の排気通路制御機構の構成によっては、
全閉時の排気バルブ(スライドバルブ)の先端形状をシ
リンダボアに一致させても、そのような形状では排気バ
ルブを後退させた全開時に凹凸が生じることから排気通
路の上壁を滑らかな曲面にすることができず、そのため
に排気通路内でスムーズな排気流れが得られなくなり、
高速回転時の出力を十分に高めることができないという
技術的課題がある。
【0005】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、全閉時には排気ポ
ートの上縁部をシリンダ摺接面に近接した位置で確実に
閉じることで低速回転時の排気通路をスムーズな形状に
して出力を向上させることができ、かつ、全開時にも排
気通路の上壁を凹凸のない滑らかな曲面にしてスムーズ
な排気流れを形成することにより高速回転時の出力を向
上させることができる2サイクルエンジンの排気装置を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、排気ポートの上縁位置を変更することによ
り排気タイミングを制御する排気通路制御機構を有する
2サイクルエンジンの排気装置において、前記排気通路
の上部には該排気通路の上壁部に開口するとともに該排
気通路に対して傾斜した方向に延びるガイド孔が形成さ
れており、該ガイド孔内に前記排気通路制御機構が配設
されており、前記排気通路制御機構は、所定位置に固定
保持されたバルブホルダーと、該バルブホルダーの上面
に形成された前後方向の案内溝に沿って摺動移動可能に
案内支持され排気ポートに近接した前進位置で遅角タイ
ミングを規制するスライドバルブと、前記バルブホルダ
ーに対して揺動可能に装着され前記スライドバルブが後
退した進角タイミング時に該スライドバルブにより駆動
されて前記排気ポート近傍で排気通路上壁面に当接して
該排気通路上壁を滑らかな曲面にするキャップバルブ
と、を具備しており、前記スライドバルブの前端部は遅
角タイミングの位置でシリンダボアと略同心で該シリン
ダボアの円周方向形状に略一致するような円弧形状にさ
れ、前記キャップバルブの先端部は進角タイミングの位
置でシリンダボアと略同心で該シリンダボアの円周方向
形状に略一致するような円弧形状にされ、前記キャップ
バルブの先端部の下面両側部分は進角タイミングの位置
で排気通路の軸心方向から見た形状を該排気通路の断面
形状に略一致させるための湾曲面を有する形状にされる
ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。なお、各図面を通して同一符号は
同一又は対応部分を示している。図1は本発明を適用し
た2サイクルエンジンの排気装置の一実施例を示す部分
縦断面図であり、図2は図1中の2−2線断面矢視図で
ある。図1及び図2において、シリンダ1には、シリン
ダボア2から外部へ通じる排気通路3が形成されてい
る。排気通路3はシリンダボア2に対して外下向きに傾
斜して形成されている。
【0008】図3は図1中の3−3矢視線から見て排気
通路の開口部を示す図である。図3において、排気通路
3のシリンダボア2への開口部(排気ポート)4は、垂
直リブ5によって円周方向に分割された2つの排気ポー
ト4a、4bで形成されている。図1において、シリン
ダ1の前記排気通路3の上部には、該排気通路3の上壁
部(上周面)に開口するとともにシリンダ軸心Aに直交
する方向(図示の例では水平方向であり、排気通路3の
軸心に対しては外上向きの方向)に延びるガイド孔6が
形成されている。
【0009】前記ガイド孔6内には、排気通路制御機構
を構成する排気バルブ手段が配設されている。この排気
バルブ手段は、所定位置に固定保持されたバルブホルダ
ー7、該バルブホルダー7の上面に沿って移動可能に案
内支持されたスライドバルブ8、及び前記バルブホルダ
ー7に対して揺動可能に装着されたキャップバルブ9を
備えている。図4は排気バルブ手段のスライドバルブ8
が最も後退した全開時(排気ポート4の上縁部を全開し
た時)の平面図であり、図5は排気バルブ手段の全開時
の側面図であり、図6は図5の排気バルブ手段の背面図
(図5中の6−6線矢視図)である。また、図7は排気
バルブ手段のスライドバルブ8が最も前進した全閉時
(排気ポート4の上縁部を全閉した時)の平面図であ
り、図8は排気バルブ手段の全閉時の側面図である。
【0010】図1〜図8において、前記スライドバルブ
8は、バルブホルダー7(ガイド孔6)に沿って前進さ
せられて排気ポート4に近接した前進位置(図7及び図
8の全閉位置)にあるときその前縁部で排気ポート4の
上縁部を閉じることにより排気タイミングを遅角状態に
セットし、後退することにより排気ポート4の上縁部を
開放するように動作するものである。本実施例では、前
記スライドバルブ8が排気ポートから最も離隔して(図
1、図4、図5の全開位置)全開状態になったとき(進
角タイミング時)、前記キャップバルブ9が上方へ揺動
して排気通路3の上壁に当接することにより該排気通路
の上壁部(上周面)を滑らかな曲面にするように動作す
るものである。
【0011】つまり、前記スライドバルブ8は、ガイド
孔6に沿って摺動可能に装着され排気ポート4に近接し
た前進位置(図7、図8)で遅角タイミングを規制する
ものであり、前記キャップバルブ9は、前記スライドバ
ルブ8が後退した進角タイミング時(図1、図2、図4
及び図5の全開状態の時)に前記排気ポート4の上縁の
近傍で排気通路3の内面に当接して該排気通路3の上壁
を滑らかな曲面にするものである。
【0012】前記排気バルブ手段(スライドバルブ8)
の移動は、エンジンの低速回転時には図7に示すように
全閉位置へ前進させ、エンジンの高速回転時には図1及
び図4に示すように全開位置へ後退させるように制御さ
れる。この駆動源としては、エンジンの回転数(又は吸
気負圧)に対応してスライドバルブ8を移動させ得る機
構であれば種々のものを使用することができ、例えば、
クランクシャフトの回転数に応じて動作する遠心(力)
部材を利用したガバナ機構を用いたり、エンジン回転数
の検出値に基づいてオンオフするソレノイド機構を用い
たり、さらにはエンジンの吸気負圧に感応して動作する
ガバナ機構を用いたり、あるいはモータを利用すること
ができる。
【0013】図1及び図2において、前記スライドバル
ブ8の位置を制御するための駆動軸10は前記駆動源
(不図示)により回転角度を制御するように構成されて
いる。前記駆動軸10には回動アーム11が固定され、
該回動アーム11の先端二股部12は前記スライドバル
ブ8の後端部から左右に突出したピン13に係合されて
いる。従って、エンジン回転数に応じて前記駆動軸10
の回転位置が変化すると、それに応じて前記スライドバ
ルブ8の摺動方向の位置が変化することになり、該スラ
イドバルブ8の位置をエンジン回転数や吸気負圧などで
制御することができる。
【0014】図1〜図8において、前記キャップバルブ
9は、その中間部分で、バルブホルダー7に設けられた
横方向の支軸14を中心に揺動可能に支持されている。
このキャップバルブ9の後端部には上向きの突起15が
形成されており、一方、バルブホルダー7の上面に沿っ
て移動可能な前記スライドバルブ8の下面は前記キャッ
プバルブ9に当接可能に装着されており、該下面の一部
には前記突起15に当接してキャップバルブ9を時計方
向に揺動させて図1及び図5のような前端が上昇した姿
勢に位置決め保持するための下向き突状カム16が形成
されている。
【0015】前記排気通路3は、図1中に軸心Bで示す
ように外下向きに形成されており、その断面形状は図3
に示す排気ポート4の形状寸法から外端部17の形状寸
法へ徐々に変化している。この外端部17は、排気管
(不図示)が接続されるところであり、通常では円形断
面になっている。また、前記排気通路3の排気ポート4
近傍の上壁18の断面形状は図1中の曲線Cで示すよう
な湾曲形状をしている。前記ガイド孔6は、シリンダ軸
心Aに対して直交する方向、すなわち図示の水平方向
(排気通路3に対しては外上向きに傾斜する方向)に形
成されている。このガイド孔6は一様断面で形成されて
おり、その断面形状は図1中の符号Dで示すような横長
の長円形状になっている。
【0016】図9はバルブホルダー7の平面図であり、
図10はバルブホルダー7の図9中の10−10線断面
矢視図であり、図11はバルブホルダー7の図9中の1
1−11線正面図であり、図12は組付け時のバルブホ
ルダー7を排気通路3の軸心B方向から見た斜め底面図
である。バルブホルダー7の上面にはスライドバルブ8
の両側縁を案内するための前後方向の案内溝19が形成
され、また、前後にはストッパ機能を有する前突起20
及び後突起21が形成されている。さらに、前記バルブ
ホルダー7の前後方向中間部には、前記キャップバルブ
9を揺動自在に軸支するための前記支軸14を装着する
ための孔29が形成されている。
【0017】図13はバルブホルダー7の図10中のK
1 〜K5 の各線に沿った断面図、すなわち、前部の各位
置における排気通路3の軸心Bと直交する方向の断面図
である。図13中には、各位置におけるバルブホルダー
7の断面形状とともに、前記排気通路3の排気ポート4
近傍の上壁18の曲断面Cと前記ガイド孔6の長円断面
Dが示されている。
【0018】図14はスライドバルブ8の平面図であ
り、図15は図14中の15−15線断面矢視図であ
り、図16はスライドバルブ8の底面図であり、図17
は図14中の17−17線矢視図(前面図)であり、図
18は図14中の18−18線矢視図(後面図)であ
る。スライドバルブ8の後部には、前記駆動軸10の回
動アーム11と係合する前記ピン13を取り付けるため
のピン孔22が形成されている。スライドバルブ8の前
端縁(先端部)23は、図14に示すように、遅角タイ
ミングの位置(前進した全閉位置)でシリンダボア2の
円周方向形状に略一致するような円弧形状になってい
る。
【0019】前記スライドバルブ8の先端部23には、
組み付け時に前記排気ポート4の縦リブ(垂直リブ)5
との干渉を避けるための凹部24が形成されている。ま
た、前記スライドバルブ8の下面には、前記キャップバ
ルブ9の突起15(図5、図8)に当接して該キャップ
バルブ9を作動位置(図1、図5)へ回動させるための
カム16が形成されている。このカム16の左右端面は
前記バルブホルダー7の案内溝19に係合摺動する案内
面25が形成されている。
【0020】図19はキャップバルブ9の平面図であ
り、図20は図19中の矢視線20−20から見た側面
図であり、図21は図19中の線21−21から見た前
面図であり、図22は図19中の線22−22から見た
後面図であり、図23は図1に示すような全開位置にあ
るキャップバルブ9を排気通路3の軸心B方向から見た
背面図である。前記キャップバルブ9は、前記スライド
バルブ8が前進した全閉状態(図7、図8)にあるとき
該スライドバルブ8の底面によって下降位置に保持され
る。一方、前記スライドバルブ8が後退した全開状態
(図1、図2、図4、図5)にあるとき、該スライドバ
ルブ8のカム16がキャップバルブ9の突起15を圧下
することにより、該キャップバルブ9は支軸14を中心
に時計方向に揺動し、その先端部(前端縁)26が排気
通路3の排気ポート4近傍の上壁18の曲面Cに当接す
るものである。
【0021】図19〜図23において、前記キャップバ
ルブ9の先端部(前端縁)26は上記の全開時にシリン
ダボア2に近い位置で略同心円弧を描くような形状にな
っている。また、前記キャップバルブ9の先端部(前端
縁)26には、前記排気ポート4の縦リブ5との干渉を
避けるための凹部27が形成されている。さらに、前記
キャップバルブ9のやや後寄りの位置には左右方向に貫
通する軸支用の孔28が形成されており、このキャップ
バルブ9は前記孔28及び前記バルブホルダー7の孔2
9に支軸14を挿通することにより、該バルブホルダー
7に揺動自在に取り付けられる。
【0022】こうして、排気ポート4の上縁位置を変更
することにより排気タイミングを制御する排気通路制御
機構であって、ガイド孔6に沿って摺動可能に装着され
排気ポート4に近接した前進位置(図7、図8)で低速
回転時に高出力を発揮するのに適した遅角タイミングを
規制するスライドバルブ8と該スライドバルブ8が後退
して高速回転時に高出力を発揮するのに適した進角タイ
ミング状態(図1、図2、図4、図5)になった時に前
記排気ポート4の上縁部に当接して排気通路3の上壁
(上周面)を滑らかな曲面にするキャップバルブ9とを
有する排気通路制御機構が構成されている。
【0023】前記ガイド孔6に沿った前記スライドバル
ブ8の前進後退移動は、エンジンの回転数又は吸気負圧
に対応して動作するガバナー機構(不図示)あるいはエ
ンジンの回転数検出値に基づいてオン・オフ動作するソ
レノイド手段などによって前記駆動軸10を回動させ、
図1に示すように該駆動軸10に固定された回動アーム
11を一定角度揺動させることにより、前記ピン13を
介してスライドバルブ8を移動させることにより行われ
る。すなわち、前記スライドバルブ8を図1に示す後退
位置(全開状態)と図7及び図8に示す前進位置(全閉
状態)との間で制御することにより、排気ポート4(4
a、4b)の上縁位置(排気開始のタイミング)の制御
が行われる。
【0024】そこで、前記キャップバルブ9の先端部
は、図1に示す全開状態(排気通路3の上壁の排気ポー
ト4近傍に当接する状態)すなわち高速回転時の出力を
高めるのに適した進角タイミングの位置で、シリンダボ
ア2と略同心の円弧形状を有するとともに、排気通路3
の上壁部分を形成する下面両側部分に前記進角タイミン
グ時に該排気通路3の軸心B方向から見た形状を該排気
通路3の断面形状Cに略一致させるための湾曲面を30
を有している。
【0025】図24の(A)〜(F)は図1中のJ1
1 〜J6 −J6 の各線に沿ってスライドバルブ8、キ
ャップバルブ9、排気通路3及びガイド孔6の断面形状
を示す部分断面図である。前記キャップバルブ9の先端
部26は、前述のように前記進角タイミングの位置でシ
リンダボア2と略同心の円弧形状を有するとともに、図
24の(A)及び(B)に示すように、該先端部26の
下面両側部分は前記進角タイミング時に前記排気通路3
の軸心B方向から見た形状が該排気通路の断面形状Cに
略一致するように外下向きに湾曲する湾曲面30になっ
ている。
【0026】以上説明した実施例によれば、キャップバ
ルブ9の先端部26の平面形状を進角タイミングの位置
(全開状態)でシリンダボア2と略同心の円弧形状にす
るとともに、該先端部26の下面両側部分に進角タイミ
ング時に排気通路3の軸心B方向から見た形状を該排気
通路3の断面形状と略一致させるための湾曲面30、3
0を形成するので、全開時の排気通路3の上壁18を凹
凸のない滑らかな曲面にすることができ、高速回転時の
排気流れをスムーズにして排気抵抗を減少させるととも
に高速回転時の出力を容易に向上させることが可能にな
る。
【0027】また、キャップバルブ9の先端部26の平
面形状を進角タイミングの位置(全開状態)でシリンダ
ボア2と略同心の円弧形状にするとともに、スライドバ
ルブ8の先端部23の平面形状を遅角タイミングの位置
で前記シリンダボア2の円周方向形状に略一致するよう
な円弧形状にしたので、図7及び図8中の距離Sで示す
ように、全開状態と全閉状態の間のスライドバルブ8の
移動量を最小限まで減らすことができ、従って、排気通
路制御機構及びその駆動系の必要スペースが減少し、エ
ンジンの小型軽量化を図ることが可能になる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、排気ポートの上縁位置を変更することにより
排気タイミングを制御する排気通路制御機構を有する2
サイクルエンジンの排気装置において、前記排気通路の
上部には該排気通路の上壁部に開口するとともに該排気
通路に対して傾斜した方向に延びるガイド孔が形成され
ており、該ガイド孔内に前記排気通路制御機構が配設さ
れており、前記排気通路制御機構は、所定位置に固定保
持されたバルブホルダーと、該バルブホルダーの上面に
形成された前後方向の案内溝に沿って摺動移動可能に案
内支持され排気ポートに近接した前進位置で遅角タイミ
ングを規制するスライドバルブと、前記バルブホルダー
に対して揺動可能に装着され前記スライドバルブが後退
した進角タイミング時に該スライドバルブにより駆動さ
れて前記排気ポート近傍で排気通路上壁面に当接して該
排気通路上壁を滑らかな曲面にするキャップバルブと、
を具備しており、前記スライドバルブの前端部は遅角タ
イミングの位置でシリンダボアと略同心で該シリンダボ
アの円周方向形状に略一致するような円弧形状にされ、
前記キャップバルブの先端部は進角タイミングの位置で
シリンダボアと略同心で該シリンダボアの円周方向形状
に略一致するような円弧形状にされ、前記キャップバル
ブの先端部の下面両側部分は進角タイミングの位置で排
気通路の軸心方向から見た形状を該排気通路の断面形状
に略一致させるための湾曲面を有する形状にされる構成
としたので、全閉時には排気ポートの上縁部をスライド
バルブによりシリンダ摺接面に近接した位置で確実に閉
じることで低速回転時の排気通路をスムーズな形状にし
て出力を向上させることができ、かつ、全開時にもキャ
ップバルブにより排気通路の上壁面を凹凸のない滑らか
な曲面にしてスムーズな排気流れを形成することにより
高速回転時の出力を向上させることができ、低速回転時
及び高速回転時の両方で出力向上を図ることができる2
サイクルエンジンの排気装置が提供される。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した2サイクルエンジンの排気装
置の一実施例を示す部分縦断面図である。
【図2】図1中の2−2線断面矢視図である。
【図3】図1中の3−3矢視線から見て排気通路の開口
部を示す図である。
【図4】排気通路制御機構のスライドバルブが最も後退
した全開時の平面図である。
【図5】排気通路制御機構の全開時の側面図である。
【図6】図5中の線6−6から見た排気通路制御機構の
背面図である。
【図7】排気通路制御機構のスライドバルブが最も前進
した全閉時の平面図である。
【図8】排気通路制御機構の全閉時の側面図である。
【図9】バルブホルダーの平面図である。
【図10】バルブホルダーの図9中の10−10線断面
矢視図である。
【図11】バルブホルダーの図9中の11−11線正面
図である。
【図12】組付け状態におけるバルブホルダーを排気通
路の軸心方向から見た斜め底面図である。
【図13】バルブホルダーの図10中のK1 〜K5 の各
線に沿った断面図である。
【図14】スライドバルブの平面図である。
【図15】図14中の15−15線断面矢視図である。
【図16】スライドバルブの底面図である。
【図17】図14中の線17−17から見た前面図であ
る。
【図18】図14中の線18−18から見た後面図であ
る。
【図19】キャップバルブの平面図である。
【図20】図19中の線20−20に沿った中央部縦断
面図である。
【図21】図19中の線21−21から見た前面図であ
る。
【図22】図19中の線22−22から見た後面図であ
る。
【図23】図1に示すような全開位置にあるキャップバ
ルブを排気通路の軸心方向から見た背面図である。
【図24】図1中のJ1 −J1 〜J6 −J6 の各線に沿
った部分断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 シリンダボア 3 排気通路 4 排気ポート 5 リブ 6 ガイド孔 7 バルブホルダー 8 スライドバルブ 9 キャップバルブ 10 駆動軸 11 回動アーム 14 支軸 16 カム 18 排気通路の上壁 23 スライドバルブの先端部 26 キャップバルブの先端部 30 湾曲面 A シリンダ軸心 B 排気通路の軸心 C 排気通路の上壁面 D ガイド孔の断面形状 S スライドバルブの移動量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−93481(JP,A) 特開 平9−287456(JP,A) 実開 昭62−28035(JP,U) 実公 平8−5308(JP,Y2) 実公 平8−5307(JP,Y2) 実公 平5−11300(JP,Y2) 実公 平2−38018(JP,Y2) 実公 平7−7546(JP,Y2) 実用新案登録2525556(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 25/20 F01L 5/00 - 7/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ポートの上縁位置を変更すること
    により排気タイミングを制御する排気通路制御機構を有
    する2サイクルエンジンの排気装置において、 前記排気通路の上部には該排気通路の上壁部に開口する
    とともに該排気通路に対して傾斜した方向に延びるガイ
    ド孔が形成されており、該ガイド孔内に前記排気通路制
    御機構が配設されており、 前記排気通路制御機構は、所定位置に固定保持されたバ
    ルブホルダーと、該バルブホルダーの上面に形成された
    前後方向の案内溝に沿って摺動移動可能に案内支持され
    排気ポートに近接した前進位置で遅角タイミングを規制
    するスライドバルブと、前記バルブホルダーに対して揺
    動可能に装着され前記スライドバルブが後退した進角タ
    イミング時に該スライドバルブにより駆動されて前記排
    気ポート近傍で排気通路上壁面に当接して該排気通路上
    壁を滑らかな曲面にするキャップバルブと、を具備して
    おり、 前記スライドバルブの前端部は遅角タイミングの位置で
    シリンダボアと略同心で該シリンダボアの円周方向形状
    に略一致するような円弧形状にされ、 前記キャップバルブの先端部は進角タイミングの位置で
    シリンダボアと略同心で該シリンダボアの円周方向形状
    に略一致するような円弧形状にされ、 前記キャップバルブの先端部の下面両側部分は進角タイ
    ミングの位置で排気通路の軸心方向から見た形状を該排
    気通路の断面形状に略一致させるための湾曲面を有する
    形状にされることを特徴とする2サイクルエンジンの排
    気装置。
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