JP3036189U - 折り畳み可能な流体試料用バッグ - Google Patents
折り畳み可能な流体試料用バッグInfo
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- JP3036189U JP3036189U JP1996006626U JP662696U JP3036189U JP 3036189 U JP3036189 U JP 3036189U JP 1996006626 U JP1996006626 U JP 1996006626U JP 662696 U JP662696 U JP 662696U JP 3036189 U JP3036189 U JP 3036189U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 伸びの極めて小さい薄板で作成するバッグに
おいて、収容できる内容量を大きくし、完全な排出が容
易にでき、耐久性や復元性が十分な性能をもつ構造のバ
ッグを製作すること。 【解決手段】 厚さ15μm〜100μmのステンレス
鋼またはこれと類似の伸びの小さい薄板で構成する上片
材2と下片材3を重ねて周辺部6を接合して構成した試
料収容部10を有する流体試料用バッグ100におい
て、前記試料収容部10の周辺部に枠11を配置して前
記周辺部を枠11の構造用部材でかしめて接合するか、
または枠の構造用部材と接着若しくはろう付け等によっ
て接合した枠を有する構造の折り畳み可能な流体試料用
バッグ。
おいて、収容できる内容量を大きくし、完全な排出が容
易にでき、耐久性や復元性が十分な性能をもつ構造のバ
ッグを製作すること。 【解決手段】 厚さ15μm〜100μmのステンレス
鋼またはこれと類似の伸びの小さい薄板で構成する上片
材2と下片材3を重ねて周辺部6を接合して構成した試
料収容部10を有する流体試料用バッグ100におい
て、前記試料収容部10の周辺部に枠11を配置して前
記周辺部を枠11の構造用部材でかしめて接合するか、
または枠の構造用部材と接着若しくはろう付け等によっ
て接合した枠を有する構造の折り畳み可能な流体試料用
バッグ。
Description
【0001】
この考案は自動車排気ガス等の流体試料を収容するステンレス薄板等で構成す る折り畳み可能なバッグに関するものである。このような流体試料用バッグは化 学・環境産業分野で利用される。
【0002】
自動車排気ガス等の流体試料を採取して保持するとき、従来はプラスチックフ ィルム製の試料バッグが用いられてきた。しかし、最近は極めて低濃度の汚染成 分を正確に測定する必要が生じ、流体試料用バッグの材質は高温度での清浄化が 可能であって表面の安定性と高度な清浄性が求められるようになった。これらの 要請に対応できるステンレス薄板等の金属薄板製のバッグにおいては部材の接合 部を単に溶接した構造のものが用いられてきた。
【0003】
従来のステンレス薄板またはこれに類似した伸びの小さい薄板で作成したバッ グでは、表面積の大きさに比して内容積を大きくすることが困難で、流体試料の 充填によるバッグの膨らみに伴って周辺部やその近傍を主に極端に大きな局部的 変形を生じて耐久性や復元性に不十分な点があり、内容量が小さく制限され、ま た充填した流体試料の完全な排出が困難なこともあるといった問題点があった。
【0004】 このように、伸びの極めて小さい薄板で作成するバッグにおいて、収容できる 内容量を大きくし、完全な排出が容易にでき、耐久性や復元性が十分な性能をも つ構造のバッグを製作することが課題である。
【0005】
本考案では、伸びの少ない薄板で平面から立体的な曲面に近付けるときに生じ る局部的変形の集中をできるだけ少なくする手段の一つとして周辺部をある程度 剛性のある枠に接合するようにした。この枠は適当な変形と復元性を持つような 特性が必要である。このために枠は薄板の平面の方向には弱い剛性で大きな弾性 変形が可能なようにし、薄板の平面の垂直方向には強い剛性を持たせるようにし た。また、バッグに流体試料を入れたとき2枚の薄板が適切に離れ易くなるよう に板ばねを用いた。更に、バッグから流体を排出するときに排出口の近辺で薄板 が密着して残留している流体の排出が妨げられているのを防ぐために、バッグの 薄板を傷付ける恐れのない波板状のステンレス製等の薄板を口金の近傍に配置す る手段を講じた。
【0006】
本考案の実施例を図1に示すバッグの断面切断図と図2のバッグの斜視図及び 枠の構造を例示した図3について説明する。
【0007】 図1及び図2において、バッグ100は約40μmの厚さをもつステンレス鋼 の薄板からなる上片材2と下片材3とを重ねて周辺部6で接合されて構成された 試料収容部10を有している。試料収容部10の上片材2には試料給排用の口金 4と5が設けられている。周辺部6には枠11が取り付けられていて、バッグの 膨らみに応じて弾性的に水平方向(H方向)に撓むことができる。このとき枠1 1の断面形状または材質の選択によって最初の枠の平面方向、即ち流体試料が入 る前の初期の上片材2及び下片材3の薄板の平面方向(H方向)には弱い剛性で 大きな弾性変形が可能なようにし、その垂直方向(V方向)には強い剛性があっ てその方向の変形を小さくできるようにしてある。試料収容部10の周辺部6の コーナー部9は平面視で直角にすることも可能であるが、円弧状の曲線とするこ とが普通である。
【0008】 試料収容部10を構成する上片部2と下片部3の周辺部6に近い部分の外側に 板ばね21を必要に応じて適当な個数取り付ける。板ばね21は上片部2と下片 部3が周辺部6に近い部分で離れる方向に付勢しており、試料収容部10に流体 を導入して膨らみが進むとき周辺部6の近傍で上片部2と下片部3とが引き離さ れるようにする。このために上片材2と下片材3には周辺部6のやや内側におい てステンレス鋼の厚さ0.1mm程度の板片22と23とが接着してあり、板ば ね21の端部がこれに取り付けてある。
【0009】 口金4及び5は上片材2の適当な位置にそれぞれ適切なパッキン材42と52 を介してナット43と53で気密性を保って取り付けられるが、この口金4と5 を利用してバッグ内部に厚さ30μm程度のステンレス鋼で波状部分を含むよう に作られたリボン7が配置されている。このリボン7はバッグから流体が排出さ れて上片材2と下片材3が近接したときに上片材2と下片材3を傷めないで流体 の通路を確保することができる。
【0010】 図2は試料収容部10が膨らんだ状態の斜視図で、枠11が試料収容部10の 内側方向に撓んだ状態を示す。
【0011】 図3には本考案によるバッグ100に用いる枠11の構造断面例を示す。上片 部2と下片部3の周辺端部は溶接その他で予め接合しておくことも可能であるが 、一般には本考案による枠11の取り付けと同時にかしめ、ろう付け等によって 接合することが多い。(a)は枠11で上片材2と下片材3とを線材19を介し て断面U字状の溝17の中で溝の両側の構成部材14と15と共にかしめによっ て圧着し、薄板の上片材2と下片材3により形成するバッグ内の空間の気密性を 確保すると共に枠11への接合強度も確保する。この枠11には垂直方向に幅を もつ板状のはり部13があってV方向の(垂直方向)の剛性が大きく、H方向( 水平方向)の剛性は小さくしてある。(b)は枠11の部材に0.5mm程度の 厚さの成型可能な金属板12と線材19を用いた例で上片材2と下片材3は枠1 1とかしめまたはろう付けにより共付けされる。このときも枠11は上片材2と 下片材3を抑える構成部14a,15aと垂直方向に幅をもつ板状のはり部13 aをもつ横断面形状によってV方向の剛性が大きく、H方向の剛性は小さくて、 この方向には曲がり易くなっている。(c)は上片材2及び下片材3の外周端を 折り曲げその他の方法で接合したものを更に横断面L字状の枠11にかしめ等に よって接合した例である。(d)は予め弱い剛性のスリットをもつ管部材16に 上片材2と下片材3の周辺端部を気密性と十分な接合力で接合したものを板ばね 材18に接着等によって取り付けて枠11を構成した例である。
【0012】 このように構成された伸びの少ない薄板平面で構成するバッグは、口金を通し て流体試料を内部に入れるに応じて中心部が膨らむが、板が殆ど伸びないために 主として長手方向の周辺部分から不均一に局部的に大きな変形をして周辺は中心 部の方向に寄る。このとき枠が周辺に接合してあれば周辺近くでの薄板の局部的 変形が防止される。特に、流体試料が入る前の最初の薄板平面の方向の剛性が小 さければ内部圧力が比較的小さい条件でもある程度大きく膨らむことができる。 したがって最大の内容量を大きくすることができる。しかも、枠が十分な弾性変 形範囲をもっていれば内部の流体を排出したときにバッグは完全に復元する。ま た、流体試料を薄板のバッグに導入するときに接合した枠の近辺で薄板が離れな いで密着状態を続けることがあるが、ばねを用いることによって比較的少ない内 容量のときから薄板を引き離してバッグの変形をほぼ対称的にすることができる 。更にバッグの流体導入または排出、或いは圧力測定のために設けられた口金の 近辺のバッグ内部に薄い波板を配置することによって空隙が確保でき、内部圧力 が外部圧力よりも小さくなったときに流体の流路を残して流体の排出を完全にす ることができる。
【0013】
この考案の伸びの極めて小さい材質の薄板を用いた試料用バッグにおいては、 膨らみに伴う局所的な変形を少なくすることができ、外形の大きさに比して内容 積を大きくすることが可能になった。また、バッグの膨らみによる全体的な変形 をほぼ対称的にすることもできる。特に、バッグの周辺部の近傍での薄板の皺や 折れ曲がりを少なくして耐久性を向上させることができる。更に流体を排出する ときもバッグ内に流路を確保でき、ほぼ完全な排出が可能となる。
【0014】 この考案による試料用バッグは、ステンレス鋼の薄板の効果的使用が可能とな り、繰り返し使用時における高温条件での表面焼き出しによる清浄化ができ、必 要な表面の清浄性が確保できる。
【0015】 このように、この考案の流体試料用バッグは100℃以上の高温度で使用でき る折り畳み可能な流体試料用バッグとして低濃度の汚染成分が問題にされる自動 車排気ガス等の採取に広く効率的に利用できる。
【図1】バッグの縦断面説明図である。
【図2】バッグの斜視説明図である。
【図3】枠の縦断面説明図である。
【符号の説明】 2 上片材 3 下片材 4 口金 5 口金 6 周辺部 7 リボン 9 コーナー部 10 試料収容部 11 枠 12 金属板 13 はり部材 13a はり部 14 構成部材 14a 構成部 15 構成部材 15a 構成部 16 管部材 17 溝 18 板ばね材 19 線材 21 板ばね 22 板材 23 板材 42 パッキン材 43 ナット 52 パッキン材 53 ナット 100 バッグ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】考案の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【考案の名称】 折り畳み可能な流体試料用バ
ッグ
ッグ
Claims (4)
- 【請求項1】 厚さ15μm〜100μmのステンレス
鋼またはこれと類似の伸びの小さい薄板で構成する上片
材と下片材を重ねて周辺部を接合して構成した試料収容
部を有する流体試料用バッグにおいて、前記試料収容部
の周辺部に枠を配置して前記周辺部を枠の構造用部材で
かしめて接合するか、または枠の構造用部材と接着若し
くはろう付け等によって接合した枠を有する構造の折り
畳み可能な流体試料用バッグ。 - 【請求項2】 前記バッグにおいて、前記周辺部の枠は
前記薄板の平面に対して水平方向に剛性が小さくて弾性
変形が大きくでき、垂直方向には剛性が大きい構造の特
性をもつものであることを特徴とする請求項1記載の折
り畳み可能な流体試料用バッグ。 - 【請求項3】 前記バッグにおいて前記の枠の近傍で前
記上片材と下片材を外側方向に引き離す方向に付勢す
る、板ばねを取り付けた構造の請求項1記載の折り畳み
可能な流体試料用バッグ。 - 【請求項4】 前記バッグにおいて流体試料の導入・排
出のために設けた口金の近傍にステンレス薄板またはこ
れと類似の伸びの小さい薄板で作成した波板を配置して
バッグ内の流体を排出するときの空隙を確保して流体の
完全な排出を容易にできるようにした構造の請求項1記
載の折り畳み可能な流体試料用バッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006626U JP3036189U (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 折り畳み可能な流体試料用バッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1996006626U JP3036189U (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 折り畳み可能な流体試料用バッグ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3036189U true JP3036189U (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=43170965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1996006626U Expired - Lifetime JP3036189U (ja) | 1996-06-21 | 1996-06-21 | 折り畳み可能な流体試料用バッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3036189U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507745A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-03-12 | ネクストテック エルエルシー | サンプリング装置 |
US9568399B2 (en) | 2011-12-28 | 2017-02-14 | Nextteq Llc | Sampling device |
-
1996
- 1996-06-21 JP JP1996006626U patent/JP3036189U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015507745A (ja) * | 2011-12-28 | 2015-03-12 | ネクストテック エルエルシー | サンプリング装置 |
US9568399B2 (en) | 2011-12-28 | 2017-02-14 | Nextteq Llc | Sampling device |
US10359341B2 (en) | 2011-12-28 | 2019-07-23 | Nextteq Llc | Sampling device |
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