JPH11311491A - プレート型熱交換器およびその製造方法 - Google Patents
プレート型熱交換器およびその製造方法Info
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- JPH11311491A JPH11311491A JP13602898A JP13602898A JPH11311491A JP H11311491 A JPH11311491 A JP H11311491A JP 13602898 A JP13602898 A JP 13602898A JP 13602898 A JP13602898 A JP 13602898A JP H11311491 A JPH11311491 A JP H11311491A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一対の皿状プレートによってエレメントが構
成されたプレート型熱交換器において、その両端部に形
成される開口部の補強のためのスペーサの軽量化と熱交
換性能の向上とを図ること。 【解決手段】 プレート２，３の出入口１の口縁部内に
介装される略環状の波形スペーサ５を有し、その波形ス
ペーサ５は金属板が周方向に波形に曲折されたものから
なる。
成されたプレート型熱交換器において、その両端部に形
成される開口部の補強のためのスペーサの軽量化と熱交
換性能の向上とを図ること。 【解決手段】 プレート２，３の出入口１の口縁部内に
介装される略環状の波形スペーサ５を有し、その波形ス
ペーサ５は金属板が周方向に波形に曲折されたものから
なる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の皿状プレー
トを波形スペーサを介して積層してなるプレート型熱交
換器に関し、その耐圧性が高く、波形スペーサの軽量化
と熱交換性能の向上を図るものに関する。
トを波形スペーサを介して積層してなるプレート型熱交
換器に関し、その耐圧性が高く、波形スペーサの軽量化
と熱交換性能の向上を図るものに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のプレート型熱交換器は、細長い皿
状に形成された一対のプレートの周縁を接合して内部に
偏平な流路を形成する。そしてプレートの両端部に熱交
換媒体の出入口を開口し且つ、プレートの内部において
その開口縁に補強用のスペーサとして図９に示すリーン
ホースメント８をろう付け固定し、エレメントを構成し
ていた。そしてエレメントを積層し、熱交換器を形成し
ていた。このエレメントに内装されるリーンホースメン
ト８は、プレートの出入口の半周分を閉塞する馬蹄形に
形成され、その厚み方向両面が各プレート内面にろう付
け固定されていた。
状に形成された一対のプレートの周縁を接合して内部に
偏平な流路を形成する。そしてプレートの両端部に熱交
換媒体の出入口を開口し且つ、プレートの内部において
その開口縁に補強用のスペーサとして図９に示すリーン
ホースメント８をろう付け固定し、エレメントを構成し
ていた。そしてエレメントを積層し、熱交換器を形成し
ていた。このエレメントに内装されるリーンホースメン
ト８は、プレートの出入口の半周分を閉塞する馬蹄形に
形成され、その厚み方向両面が各プレート内面にろう付
け固定されていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来の馬蹄形を有する
スペーサとしての図９に示すリーンホースメント８は、
プレートの開口縁を略半周分補強するに過ぎず、他の半
周部分の強度が弱くなっていた。特にこのプレート型熱
交換器は、複数のエレメントを積層してろう付け等によ
り接合する際に、全体を厚み方向に押圧した状態で行な
う必要がある。すると、リーンホースメント８の存在し
ない口縁部が均一に接合され難い虞がある。またその口
縁部の耐圧性があまり期待できない虞がある。さらに
は、リーンホースメント８はその重量が重く熱交換器全
体の軽量化を阻害していた。また、リーンホースメント
８自体が熱交換性能の向上に寄与する度合いは極めて少
なかった。そこで、本発明はこれらの問題点を解決する
ことを課題とし、その第１の目的はプレート型熱交換器
の口縁部を十分補強しつつ、そのエレメントの軽量化と
伝熱性の向上とを図るものである。さらにはスペーサの
ヒートマスを減少し、スペーサとプレートとのろう付け
性の向上及び熱伝達を良好に行うものである。また、第
２の目的はプレート型熱交換器の一方の出入口から他方
の出入口に流体を円滑に流通させ且つ、その流通抵抗を
可及的に小として行い得るものを提供することである。
スペーサとしての図９に示すリーンホースメント８は、
プレートの開口縁を略半周分補強するに過ぎず、他の半
周部分の強度が弱くなっていた。特にこのプレート型熱
交換器は、複数のエレメントを積層してろう付け等によ
り接合する際に、全体を厚み方向に押圧した状態で行な
う必要がある。すると、リーンホースメント８の存在し
ない口縁部が均一に接合され難い虞がある。またその口
縁部の耐圧性があまり期待できない虞がある。さらに
は、リーンホースメント８はその重量が重く熱交換器全
体の軽量化を阻害していた。また、リーンホースメント
８自体が熱交換性能の向上に寄与する度合いは極めて少
なかった。そこで、本発明はこれらの問題点を解決する
ことを課題とし、その第１の目的はプレート型熱交換器
の口縁部を十分補強しつつ、そのエレメントの軽量化と
伝熱性の向上とを図るものである。さらにはスペーサの
ヒートマスを減少し、スペーサとプレートとのろう付け
性の向上及び熱伝達を良好に行うものである。また、第
２の目的はプレート型熱交換器の一方の出入口から他方
の出入口に流体を円滑に流通させ且つ、その流通抵抗を
可及的に小として行い得るものを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明のプレート型熱交
換器は、少なくとも一方が皿状に形成されると共に、両
端部に一対の熱交換媒体の出入口１が開口され、周縁が
互いに接合された一対の細長いプレート２，３によりエ
レメント４が構成され、複数の前記エレメント４が前記
出入口１で接合されるように、積層され、夫々のエレメ
ント４の一方の前記出入口１から他方の出入口１に向か
って、内部に偏平な流路が形成されたプレート型熱交換
器において、前記エレメント４の前記出入口１の口縁部
内に介装されて、前記一対の前記プレート２，３の口縁
部間をろう付けまたはハンダ付け接合するように配置さ
れた平面略環状の波形スペーサ５を有し、その波形スペ
ーサ５は、金属板が周方向に細長く波形に曲折されて、
その少なくとも一部の波の振幅方向が前記エレメント４
の厚み方向であることを特徴とするものである。
換器は、少なくとも一方が皿状に形成されると共に、両
端部に一対の熱交換媒体の出入口１が開口され、周縁が
互いに接合された一対の細長いプレート２，３によりエ
レメント４が構成され、複数の前記エレメント４が前記
出入口１で接合されるように、積層され、夫々のエレメ
ント４の一方の前記出入口１から他方の出入口１に向か
って、内部に偏平な流路が形成されたプレート型熱交換
器において、前記エレメント４の前記出入口１の口縁部
内に介装されて、前記一対の前記プレート２，３の口縁
部間をろう付けまたはハンダ付け接合するように配置さ
れた平面略環状の波形スペーサ５を有し、その波形スペ
ーサ５は、金属板が周方向に細長く波形に曲折されて、
その少なくとも一部の波の振幅方向が前記エレメント４
の厚み方向であることを特徴とするものである。
【０００５】このプレート型熱交換器によれば、波形ス
ペーサ５が金属板を波形に曲折して平面環状に形成した
ものからなるため、エレメントの出入口の口縁部内を均
一に保持した状態で接合することができる。そのため、
耐圧性およびろう付け等の接合部の信頼性が高くなる。
さらには、プレート型熱交換器の軽量化を行い得ると共
に、その波形スペーサを熱交換媒体が流通する際に、熱
伝達を良好にし且つ、波形スペーサによる攪拌が行われ
て伝熱性を向上する。また、ヒートマスが少なく波形ス
ペーサ５と各プレートとのろう付けを容易に行い得る。
ペーサ５が金属板を波形に曲折して平面環状に形成した
ものからなるため、エレメントの出入口の口縁部内を均
一に保持した状態で接合することができる。そのため、
耐圧性およびろう付け等の接合部の信頼性が高くなる。
さらには、プレート型熱交換器の軽量化を行い得ると共
に、その波形スペーサを熱交換媒体が流通する際に、熱
伝達を良好にし且つ、波形スペーサによる攪拌が行われ
て伝熱性を向上する。また、ヒートマスが少なく波形ス
ペーサ５と各プレートとのろう付けを容易に行い得る。
【０００６】次に請求項２記載の発明は、請求項１にお
いて、前記波形スペーサ５の全周でその波の振幅が前記
エレメント４の厚み方向に形成されたプレート型熱交換
器である。請求項３記載の発明は、請求項１または請求
項２において、細長い波形条材を環状に形成して前記波
形スペーサ５が構成されたプレート型熱交換器である。
次に請求項４記載の発明は、請求項１または請求項２の
発明において、波形スペーサ５を構成する金属板が環状
に打ち抜かれると共に、その打ち抜き部が波形に形成さ
れたプレート型熱交換器である。
いて、前記波形スペーサ５の全周でその波の振幅が前記
エレメント４の厚み方向に形成されたプレート型熱交換
器である。請求項３記載の発明は、請求項１または請求
項２において、細長い波形条材を環状に形成して前記波
形スペーサ５が構成されたプレート型熱交換器である。
次に請求項４記載の発明は、請求項１または請求項２の
発明において、波形スペーサ５を構成する金属板が環状
に打ち抜かれると共に、その打ち抜き部が波形に形成さ
れたプレート型熱交換器である。
【０００７】次に請求項５記載の本発明は、前記請求項
１の発明の実施の形態であって、前記波形スペーサ５の
略半周分を、その波の振幅が前記エレメント４の厚み方
向に形成された第一波部６と、残りの略半周分の振幅が
その波形スペーサ５の半径方向に形成された第二波部７
と、を有しその第二波部７がエレメント４の長手方向の
端縁側に配置されたプレート型熱交換器である。このプ
レート型熱交換器によれば、波形スペーサ５の第二波部
７によってエレメント内に流入した熱交換媒体がその第
二波部７の外側に流通することを阻止し、一方の出入口
１から他方の出入口１に円滑に熱交換媒体を流通させ、
流体抵抗の減少を図ると共に熱交換効率を向上できる。
１の発明の実施の形態であって、前記波形スペーサ５の
略半周分を、その波の振幅が前記エレメント４の厚み方
向に形成された第一波部６と、残りの略半周分の振幅が
その波形スペーサ５の半径方向に形成された第二波部７
と、を有しその第二波部７がエレメント４の長手方向の
端縁側に配置されたプレート型熱交換器である。このプ
レート型熱交換器によれば、波形スペーサ５の第二波部
７によってエレメント内に流入した熱交換媒体がその第
二波部７の外側に流通することを阻止し、一方の出入口
１から他方の出入口１に円滑に熱交換媒体を流通させ、
流体抵抗の減少を図ると共に熱交換効率を向上できる。
【０００８】請求項６記載の本発明は、前記請求項５の
発明の実施の形態であって、波形に一体形成された前記
波形スペーサ５が、その半周位置で、略９０°捩じられ
て、その前後に前記第一波部６と第二波部７とが形成さ
れたプレート型熱交換器である。この発明によれば、一
本の波形スペーサ５によって流体の流通を阻止する第二
波部７と流通を促進する第一波部６とを同時に作ること
が可能となる。そのため、構造が簡単で且つ性能のよい
波形スペーサ５を提供できる。次に、請求項７記載の本
発明はプレート型熱交換器を製造する方法であって、前
記エレメント４を厚み方向に押圧状態で各部品間をろう
付けまたはハンダ付け接合したことを特徴とするもので
ある。この発明によれば、とくにエレメントの出入口の
口縁部の信頼性が向上する。
発明の実施の形態であって、波形に一体形成された前記
波形スペーサ５が、その半周位置で、略９０°捩じられ
て、その前後に前記第一波部６と第二波部７とが形成さ
れたプレート型熱交換器である。この発明によれば、一
本の波形スペーサ５によって流体の流通を阻止する第二
波部７と流通を促進する第一波部６とを同時に作ること
が可能となる。そのため、構造が簡単で且つ性能のよい
波形スペーサ５を提供できる。次に、請求項７記載の本
発明はプレート型熱交換器を製造する方法であって、前
記エレメント４を厚み方向に押圧状態で各部品間をろう
付けまたはハンダ付け接合したことを特徴とするもので
ある。この発明によれば、とくにエレメントの出入口の
口縁部の信頼性が向上する。
【０００９】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づいて本発明の実
施の形態につき説明する。図１は本発明のプレート型熱
交換器のエレメントの要部分解斜視図であり、図２は同
熱交換器の要部縦断面図である。このプレート型熱交換
器は、図１に示す如く、上方に位置する細長いプレート
２が逆向きの皿状に形成され、その両端部に出入口１が
夫々穿設されると共に、その出入口１の周縁部に膨出部
９が外側へ形成されている。また、そのプレート２の外
周縁は僅かにろう付け用のフランジが形成されている。
次にプレート３はプレート２の外周縁に整合する外周を
有し且つ、プレート２の出入口１に整合する位置に出入
口１が穿設されている。プレート３の周縁部は僅かに立
ち上げられ、その内側にプレート２の周縁が嵌着され、
その後にプレート３の周縁がプレート２側にカシメられ
るものである。そして、プレート３とプレート２の夫々
の出入口１の口縁部内において波形スペーサ５が配置さ
れる。
施の形態につき説明する。図１は本発明のプレート型熱
交換器のエレメントの要部分解斜視図であり、図２は同
熱交換器の要部縦断面図である。このプレート型熱交換
器は、図１に示す如く、上方に位置する細長いプレート
２が逆向きの皿状に形成され、その両端部に出入口１が
夫々穿設されると共に、その出入口１の周縁部に膨出部
９が外側へ形成されている。また、そのプレート２の外
周縁は僅かにろう付け用のフランジが形成されている。
次にプレート３はプレート２の外周縁に整合する外周を
有し且つ、プレート２の出入口１に整合する位置に出入
口１が穿設されている。プレート３の周縁部は僅かに立
ち上げられ、その内側にプレート２の周縁が嵌着され、
その後にプレート３の周縁がプレート２側にカシメられ
るものである。そして、プレート３とプレート２の夫々
の出入口１の口縁部内において波形スペーサ５が配置さ
れる。
【００１０】この波形スペーサ５は細い金属板をその長
手方向に進行する波形に曲折したものである。その波形
スペーサ５を製造するには、一例として先ず図６のよう
に直線上に細長い波形を形成し、次いで図７のように全
体を環状に変形し、その両端を接触し、或いは僅かに隙
間ｔをあけるようにすればよい。また他の製造方法とし
ては、図８に示す如く、金属板を環状に打ち抜くと共
に、その平面を波形に曲折してもよい。それらの波の形
状は、台形波でも矩形波でも或いは滑らかなサインカー
ブ状のものであってもよい。波形スペーサ５の振幅は、
一対のプレート３，２が嵌着した状態で夫々の口縁部内
において、波の頂部及び谷部外面が夫々各プレート内面
に接触する高さとされている。この例では、波形スペー
サ５の配置状態において、波の振幅の方向は全てプレー
トの厚み方向に形成されている。さらに、この例では波
のピッチは何れの場所でも均等に形成されているが、図
５の如く、その幅を半ピッチ毎に変化させることもでき
る。また図１の例では、１つの波形スペーサ５を環状に
形成しているが、半環状のものを２つ用意し、その両端
を突き合わせて環状に形成することも可能である。
手方向に進行する波形に曲折したものである。その波形
スペーサ５を製造するには、一例として先ず図６のよう
に直線上に細長い波形を形成し、次いで図７のように全
体を環状に変形し、その両端を接触し、或いは僅かに隙
間ｔをあけるようにすればよい。また他の製造方法とし
ては、図８に示す如く、金属板を環状に打ち抜くと共
に、その平面を波形に曲折してもよい。それらの波の形
状は、台形波でも矩形波でも或いは滑らかなサインカー
ブ状のものであってもよい。波形スペーサ５の振幅は、
一対のプレート３，２が嵌着した状態で夫々の口縁部内
において、波の頂部及び谷部外面が夫々各プレート内面
に接触する高さとされている。この例では、波形スペー
サ５の配置状態において、波の振幅の方向は全てプレー
トの厚み方向に形成されている。さらに、この例では波
のピッチは何れの場所でも均等に形成されているが、図
５の如く、その幅を半ピッチ毎に変化させることもでき
る。また図１の例では、１つの波形スペーサ５を環状に
形成しているが、半環状のものを２つ用意し、その両端
を突き合わせて環状に形成することも可能である。
【００１１】このようにしてなる夫々の波形スペーサ５
をエレメント４内の出入口１の口縁部に内装すると共
に、インナーフィン12を内装する。そして、エレメント
４を図２の如く複数段積層し、それらの間にアウターフ
ィン13を介装して組立体を構成する。なお、最下位に位
置するプレート３には出入口１が形成されないものを用
いる。また、最上段に位置するエレメント４の上端に
は、端板10が配置され、その端板10の孔と各エレメント
４の出入口１とが整合し、端板10の口縁部にボス14が配
置される。このようにしてなるプレート型熱交換器は、
一方の出入口１（他方側を省略）から一例として高温流
体が各エレメント４内に流入し、エレメント４の外面側
を流通する冷却風または冷却水等によりそれを冷却する
ものである。
をエレメント４内の出入口１の口縁部に内装すると共
に、インナーフィン12を内装する。そして、エレメント
４を図２の如く複数段積層し、それらの間にアウターフ
ィン13を介装して組立体を構成する。なお、最下位に位
置するプレート３には出入口１が形成されないものを用
いる。また、最上段に位置するエレメント４の上端に
は、端板10が配置され、その端板10の孔と各エレメント
４の出入口１とが整合し、端板10の口縁部にボス14が配
置される。このようにしてなるプレート型熱交換器は、
一方の出入口１（他方側を省略）から一例として高温流
体が各エレメント４内に流入し、エレメント４の外面側
を流通する冷却風または冷却水等によりそれを冷却する
ものである。
【００１２】次に、図３は本発明のプレート型熱交換器
に内装される波形スペーサ５の他の例を示し、その
（ａ）は全体的斜視図を示し（ｂ）はその要部拡大図で
ある。この例では、半周毎に第二波部７と第一波部６と
が形成されている。第二波部７は、その波の振幅方向が
軸線に対して半径方向に形成されている。また、第一波
部６は軸線に対して平行な方向に振幅が形成され、その
中間部において両者が捩じり部11によって一体的に形成
されている。即ち、捩じり部11において第一波部６と第
二波部７とが９０°回転されたものである。そして第二
波部７を各エレメントの長手方向の端縁側に位置させ、
第一波部６を中心側に位置させるものである。このよう
にすることにより、各エレメントに流入した熱交換媒体
が第二波部７の外側に流通することを防止し、一方の出
入口から他方の出入口に熱交換媒体を円滑に流通させる
ものである。
に内装される波形スペーサ５の他の例を示し、その
（ａ）は全体的斜視図を示し（ｂ）はその要部拡大図で
ある。この例では、半周毎に第二波部７と第一波部６と
が形成されている。第二波部７は、その波の振幅方向が
軸線に対して半径方向に形成されている。また、第一波
部６は軸線に対して平行な方向に振幅が形成され、その
中間部において両者が捩じり部11によって一体的に形成
されている。即ち、捩じり部11において第一波部６と第
二波部７とが９０°回転されたものである。そして第二
波部７を各エレメントの長手方向の端縁側に位置させ、
第一波部６を中心側に位置させるものである。このよう
にすることにより、各エレメントに流入した熱交換媒体
が第二波部７の外側に流通することを防止し、一方の出
入口から他方の出入口に熱交換媒体を円滑に流通させる
ものである。
【００１３】次に、図４は本発明のプレート型熱交換器
の波形スペーサ５のさらに他の例であり、この例では第
二波部７の波形ピッチが細かく、第一波部６の波形ピッ
チが大に形成されているものである。そして、前記同様
に第二波部７を各エレメントの長手方向の端縁側に配置
させる。そして第二波部７を通過する熱交換媒体より
も、第一波部６を通過する熱交換媒体を多くするもので
ある。
の波形スペーサ５のさらに他の例であり、この例では第
二波部７の波形ピッチが細かく、第一波部６の波形ピッ
チが大に形成されているものである。そして、前記同様
に第二波部７を各エレメントの長手方向の端縁側に配置
させる。そして第二波部７を通過する熱交換媒体より
も、第一波部６を通過する熱交換媒体を多くするもので
ある。
【００１４】
【発明の作用・効果】本発明のプレート型熱交換器は、
波形スペーサ５が金属板を波形に曲折して平面環状に形
成したものからなるため、エレメントの出入口の口縁部
内を均一に保持した状態で接合することができる。その
ため、耐圧性およびろう付け等の接合部の信頼性が高く
なる。また、口縁部の変形を防止する波形スペーサ５が
波形に形成された環状体からなるため、エレメントの軽
量化を行い得る。そしてその波形の波形スペーサ５によ
って、熱交換媒体の攪拌および伝熱を向上し性能の良い
熱交換器を提供できる。さらには波形スペーサ５のヒー
トマスを減少し、プレート型熱交換器製造の際のろう付
け性が向上する。即ち、従来のリーンホースメントを使
用した場合に比べて加熱が容易でろう付けを迅速に行い
得る。また、使用中においては波形に形成された波形ス
ペーサ５が熱応力を吸収し、亀裂の起こり難い熱交換器
を提供できる。そして材料費を低減し、全体として熱交
換器のコストを低減できる。
波形スペーサ５が金属板を波形に曲折して平面環状に形
成したものからなるため、エレメントの出入口の口縁部
内を均一に保持した状態で接合することができる。その
ため、耐圧性およびろう付け等の接合部の信頼性が高く
なる。また、口縁部の変形を防止する波形スペーサ５が
波形に形成された環状体からなるため、エレメントの軽
量化を行い得る。そしてその波形の波形スペーサ５によ
って、熱交換媒体の攪拌および伝熱を向上し性能の良い
熱交換器を提供できる。さらには波形スペーサ５のヒー
トマスを減少し、プレート型熱交換器製造の際のろう付
け性が向上する。即ち、従来のリーンホースメントを使
用した場合に比べて加熱が容易でろう付けを迅速に行い
得る。また、使用中においては波形に形成された波形ス
ペーサ５が熱応力を吸収し、亀裂の起こり難い熱交換器
を提供できる。そして材料費を低減し、全体として熱交
換器のコストを低減できる。
【００１５】次に、請求項２記載の本発明は、波形スペ
ーサ５の全周でその波の振幅がエレメント４の厚み方向
に形成されたものであり、波形スペーサ５を均一に且つ
容易に製作できるものとなる。請求項３記載の本発明
は、波形スペーサ５が細長い波形条材を環状に形成した
ものであり、スペーサ用材料の無駄を省き得る。請求項
４記載の本発明は、金属板が環状に打ち抜かれると共
に、その打ち抜き部が波形に形成されて波形スペーサ５
を構成したものであり、製造容易で精度の高い波形スペ
ーサ５を形成できる。
ーサ５の全周でその波の振幅がエレメント４の厚み方向
に形成されたものであり、波形スペーサ５を均一に且つ
容易に製作できるものとなる。請求項３記載の本発明
は、波形スペーサ５が細長い波形条材を環状に形成した
ものであり、スペーサ用材料の無駄を省き得る。請求項
４記載の本発明は、金属板が環状に打ち抜かれると共
に、その打ち抜き部が波形に形成されて波形スペーサ５
を構成したものであり、製造容易で精度の高い波形スペ
ーサ５を形成できる。
【００１６】また請求項５記載のプレート型熱交換器
は、第二波部７が熱交換媒体の縁部側への流通を阻止
し、効率良くそれを一方の出入口１から他方の出入口１
に流通することができる。そして流れを円滑に行い、全
体として流体抵抗の減少を図り得る。さらに請求項６記
載の本発明は、全て波形に形成された波形スペーサ５の
半周位置で第一波部６と第二波部７とが９０°捩じられ
るように構成したから、製造容易で且つ部品点数の少な
い熱交換器用波形スペーサを提供できる。次に請求項７
記載の本発明は、前記エレメント４を厚み方向に押圧状
態で各部品間をろう付けまたはハンダ付け接合したもの
であり、そのエレメント４を構成する細長いプレート
２，３の出入口１に波形スペーサ５が介装されるもので
あるため、ろう付けの際に出入口１が変形することを防
止し、精度が高く液密性の良い熱交換器を製造し得る。
は、第二波部７が熱交換媒体の縁部側への流通を阻止
し、効率良くそれを一方の出入口１から他方の出入口１
に流通することができる。そして流れを円滑に行い、全
体として流体抵抗の減少を図り得る。さらに請求項６記
載の本発明は、全て波形に形成された波形スペーサ５の
半周位置で第一波部６と第二波部７とが９０°捩じられ
るように構成したから、製造容易で且つ部品点数の少な
い熱交換器用波形スペーサを提供できる。次に請求項７
記載の本発明は、前記エレメント４を厚み方向に押圧状
態で各部品間をろう付けまたはハンダ付け接合したもの
であり、そのエレメント４を構成する細長いプレート
２，３の出入口１に波形スペーサ５が介装されるもので
あるため、ろう付けの際に出入口１が変形することを防
止し、精度が高く液密性の良い熱交換器を製造し得る。
【図１】本発明のプレート型熱交換器のエレメントの要
部分解斜視図。
部分解斜視図。
【図２】同プレート型熱交換器の要部縦断面図。
【図３】本発明のプレート型熱交換器の波形スペーサ５
の他の例を示し、その（ａ）は全体的斜視図、（ｂ）は
要部拡大図。
の他の例を示し、その（ａ）は全体的斜視図、（ｂ）は
要部拡大図。
【図４】本発明のプレート型熱交換器の波形スペーサ５
のさらに他の例。
のさらに他の例。
【図５】本発明のプレート型熱交換器の波形スペーサ５
のさらに他の例。
のさらに他の例。
【図６】本発明のプレート型熱交換器の波形スペーサ５
を製造するための第一工程を示す説明図。
を製造するための第一工程を示す説明図。
【図７】同第二工程を示す説明図。
【図８】本発明のプレート型熱交換器の波形スペーサ５
を製造するための他の例を示す説明図。
を製造するための他の例を示す説明図。
【図９】従来型スペーサの斜視図。
１ 出入口 ２，３ プレート ４ エレメント ５ 波形スペーサ ６ 第一波部 ７ 第二波部 ８ リーンホースメント ９ 膨出部 10 端板 11 捩じり部 12 インナーフィン 13 アウターフィン 14 ボス
Claims (7)
- 【請求項１】 少なくとも一方が皿状に形成されると共
に、両端部に一対の熱交換媒体の出入口１が開口され、
周縁が互いに接合された一対の細長いプレート２，３に
よりエレメント４が構成され、 複数の前記エレメント４が前記出入口１で接合されるよ
うに、積層され、 夫々のエレメント４の一方の前記出入口１から他方の出
入口１に向かって、内部に偏平な流路が形成されたプレ
ート型熱交換器において、 前記エレメント４の前記出入口１の口縁部内に介装され
て、一対の前記プレート２，３の口縁部間をろう付けま
たはハンダ付け接合するように配置された平面略環状の
波形スペーサ５を有し、 その波形スペーサ５は、金属板が周方向に細長く波形に
曲折されて、その少なくとも一部の波の振幅方向が前記
エレメント４の厚み方向であることを特徴とするプレー
ト型熱交換器。 - 【請求項２】 請求項１において、前記波形スペーサ５
の全周でその波の振幅が前記エレメント４の厚み方向に
形成されたプレート型熱交換器。 - 【請求項３】 請求項１または請求項２において、細長
い波形条材を環状に形成して前記波形スペーサ５が構成
されたプレート型熱交換器。 - 【請求項４】 波形スペーサ５を構成する金属板が環状
に打ち抜かれると共に、その打ち抜き部が波形に形成さ
れた請求項１または請求項２に記載のプレート型熱交換
器。 - 【請求項５】 請求項１において、前記波形スペーサ５
の略半周分を、その波の振幅が前記エレメント４の厚み
方向に形成された第一波部６と、残りの略半周分の振幅
がその波形スペーサ５の半径方向に形成された第二波部
７とを有し、 その第二波部７がエレメント４の長手方向の端縁側に配
置されたプレート型熱交換器。 - 【請求項６】 請求項５において、波形に一体形成され
た前記波形スペーサ５が、その半周位置で、略９０°捩
じられて、その前後に前記第一波部６と第二波部７とが
形成されたプレート型熱交換器。 - 【請求項７】 請求項１〜請求項６の何れかのプレート
型熱交換器を製造する方法において、 前記エレメント４を厚み方向に押圧状態で各部品間をろ
う付けまたはハンダ付け接合したことを特徴とするプレ
ート型熱交換器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13602898A JPH11311491A (ja) | 1998-04-29 | 1998-04-29 | プレート型熱交換器およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13602898A JPH11311491A (ja) | 1998-04-29 | 1998-04-29 | プレート型熱交換器およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11311491A true JPH11311491A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=15165505
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13602898A Pending JPH11311491A (ja) | 1998-04-29 | 1998-04-29 | プレート型熱交換器およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11311491A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010529408A (ja) * | 2007-06-12 | 2010-08-26 | ミアオ，シシャン | シールストリップなしのプレートフィン式熱交換 |
| WO2012046652A1 (ja) * | 2010-10-07 | 2012-04-12 | 三菱重工業株式会社 | 熱媒体加熱装置およびそれを備えた車両用空調装置 |
| JP2016061462A (ja) * | 2014-09-16 | 2016-04-25 | 三浦工業株式会社 | プレート式熱交換器 |
| KR20160130756A (ko) * | 2014-03-07 | 2016-11-14 | 댄포스 마이크로 채널 히트 익스체인저 (지아싱) 컴퍼니 리미티드 | 판형 열 교환기를 위한 열 교환 판 및 상기 열 교환 판을 구비한 판형 열 교환기 |
-
1998
- 1998-04-29 JP JP13602898A patent/JPH11311491A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2017507312A (ja) * | 2014-03-07 | 2017-03-16 | ダンフォス・マイクロ・チャンネル・ヒート・エクスチェンジャー・（ジャシン）・カンパニー・リミテッド | プレート式熱交換器のための熱交換プレートおよび前記熱交換プレートが設けられたプレート式熱交換器 |
| US10323883B2 (en) | 2014-03-07 | 2019-06-18 | Danfoss Micro Channel Heat Exchanger (Jiaxing) Co., Ltd. | Heat exchange plate for plate-type heat exchanger and plate-type heat exchanger provided with said heat exchange plate |
| JP2016061462A (ja) * | 2014-09-16 | 2016-04-25 | 三浦工業株式会社 | プレート式熱交換器 |
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