JP3035830U - 井桁状仕切 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】脱落防止効果に優れる井桁状仕切を提供する。 【解決手段】縦横の仕切片を、上端から下向きに延出す
る上切欠溝と下端から上向きに延出する下切欠溝との部
分で差し込み垂直十字クロス状に組み合わせる井桁状仕
切に於いて、一方の仕切片に形成された上切欠溝は垂直
型でその下方に下端から上向きに延出する補助切欠溝を
連成部を介し垂直方向に一線に並ぶように備えており、
他方の仕切片に形成された下切欠溝は傾斜型で上部に拡
大溝部を備えており、これら仕切片を上下の切欠溝の部
分で下切欠溝の傾斜に沿い傾斜十字クロス状に組み合わ
せた状態で、拡大溝部内で上切欠溝と補助切欠溝との間
の連成部が傾斜十字クロスの位置から垂直十字クロスの
位置まで回動出来ることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は包装箱の内部を多数の小部屋に仕切るために適用される井桁状仕切に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

井桁状仕切は、通常、短冊状の縦横の仕切片を上下の切欠溝の箇所で十字クロ ス状に差し込むことにより組み立てられていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上記従来構造の井桁状仕切は、包装箱内に装入セットするときに縦横 の仕切片が十字クロスの箇所で簡単に外れ一方の仕切片が脱落していまい、装入 セット作業に不便を来していた。

【０００４】 このような問題点を解消するために、図１０に示すように、十字クロス状の差 込部の上下両端部に凹凸部ａ,ｂからなる係止部を設け外れ止めする試みがなさ れているが、この種仕切は通常段ボール製でありどうしても凹凸部ａ,ｂの係合 が甘くなり、充分な脱落防止効果を得ることが出来ず、より一層の改善が望まれ ていた。

【０００５】 本考案はこのような要望に鑑み、なされたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、縦横の仕切片を、上端から下向きに延出する上切欠溝と下端から上 向きに延出する下切欠溝との部分で差し込み垂直十字クロス状に組み合わせる井 桁状仕切に於いて、一方の仕切片に形成された上切欠溝は垂直型でその下方に下 端から上向きに延出する補助切欠溝を連成部を介し垂直方向に一線に並ぶように 備えており、他方の仕切片に形成された下切欠溝は傾斜型で上部に拡大溝部を備 えており、これら仕切片を上下の切欠溝の部分で下切欠溝の傾斜に沿い傾斜十字 クロス状に組み合わせた状態で、拡大溝部内で上切欠溝と補助切欠溝との間の連 成部が傾斜十字クロスの位置から垂直十字クロスの位置まで回動出来ることを特 徴とする井桁状仕切に係る。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下に本考案の一実施形態を添付図面に基づき説明すると次の通りである。

【０００８】 本考案による井桁状仕切は、図１に示す縦仕切片１と図２に示す横仕切片２と から構成される。

【０００９】 縦仕切片１には、図１に示すように、上端から下向き且つ垂直に延出する上切 欠溝３と下端から上向き且つ垂直に延出する補助切欠溝４とが連成部５を介し一 線上に並ぶように形成されている。切欠溝３,４及び連成部５は全体を一組とし て横仕切２の取り付け部を構成している。図示の実施形態では横仕切２の取り付 け部を長手方向に等間隔に３箇所に備えた場合を示したが、縦仕切片１に対する 横仕切片２の取り付け数は特に制限されない。

【００１０】 一方、横仕切片２には、図２に示すように、下端から斜め上向きに延出する傾 斜下切欠溝６が形成され、該傾斜下切欠溝６には上部に拡大溝部６ａが形成され ている。

【００１１】 拡大溝部６ａは図３の部分拡大図に仮想線で示すように、傾斜下切欠溝６の上 部内に差し込まれる縦仕切片１の連成部５を傾斜位置から垂直位置までその中心 Ｐを回動中心として回動出来るようにするためのものである。

【００１２】 而して拡大溝部６ａは基本的には図３に示すように中心Ｐを基準に点対称状に 三角状の溝部が付加されてなり、図４には、拡大溝部６ａの下端縁部に上記連成 部５の戻り止め７を残す場合が示されている。

【００１３】 図５,６は段ボールから打ち抜いた縦,横仕切片１,２のブランク１Ａ,２Ａを示 し、該ブランク１Ａ,２Ａを２つ折りし糊付けすることにより縦,横の仕切片１, ２が得られる。

【００１４】 図７は縦仕切片１に対し横仕切片２を上,下切欠溝３,６の部分で組み合わせ取 り付けた状態を示している。この取り付け状態に於いては、下切り欠き溝６の傾 斜に沿い縦仕切片１が傾斜し、傾斜十字クロスの取り付け状態となる。

【００１５】 この取り付け状態に於いては、図３に仮想線で示すように、縦仕切片１の連成 部５が傾斜下切欠溝６の上部に位置し、この上部の溝部には連成部５の中心Ｐを 基準に三角状の溝部が付加され拡大溝部６ａとされているので、連成部５は傾斜 位置から垂直位置までこの拡大溝部６ａ内で回動が可能となり、この回動により 図８に示すように縦仕切片１を傾斜状態から垂直に起立させることができ、垂直 十字クロス状態の本考案井桁状仕切が得られる。

【００１６】 本考案井桁状仕切は、図９に示すように折り畳まれ嵩小の状態で輸送保管され 、包装箱への装入セット時に図８の状態に組み立てられる。

【００１７】 図８に示す組立状態に於いては、縦仕切片１を横仕切片２の下切欠部６の傾斜 に沿う角度まで回動しない限り、両仕切片は外れることがない。

【００１８】

【考案の効果】

本考案に於いては、垂直十字クロスの状態から縦仕切片を横仕切片の傾斜切欠 溝に対応する角度の位置まで回動しないかぎり縦,横仕切片が外れることがなく 、脱落防止効果に優れる井桁状仕切を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態に於ける縦仕切片を示す平
面図である。

【図２】同、横仕切片を示す平面図である。

【図３】同、横仕切片の部分拡大図である。

【図４】同、横仕切片の変更例を示す平面図である。

【図５】図１の展開図である。

【図６】図２の展開図である。

【図７】傾斜十字クロスの組立て状況を示す斜視図であ
る。

【図８】垂直十字クロスの組立て状況を示す斜視図であ
る。

【図９】折り畳み状況を概略的に示斜視図である。

【図１０】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１ 縦仕切片 ２ 横仕切片 ３ 上切欠溝 ４ 補助切欠溝 ５ 連成部 ６ 傾斜下切欠溝 ６ａ 拡大溝部 ７ 戻り止め部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縦横の仕切片を、上端から下向きに延出す
   る上切欠溝と下端から上向きに延出する下切欠溝との部
   分で差し込み垂直十字クロス状に組み合わせる井桁状仕
   切に於いて、一方の仕切片に形成された上切欠溝は垂直
   型でその下方に下端から上向きに延出する補助切欠溝を
   連成部を介し垂直方向に一線に並ぶように備えており、
   他方の仕切片に形成された下切欠溝は傾斜型で上部に拡
   大溝部を備えており、これら仕切片を上下の切欠溝の部
   分で下切欠溝の傾斜に沿い傾斜十字クロス状に組み合わ
   せた状態で、拡大溝部内で上切欠溝と補助切欠溝との間
   の連成部が傾斜十字クロスの位置から垂直十字クロスの
   位置まで回動出来ることを特徴とする井桁状仕切。
2. 【請求項２】他方仕切片の拡大溝部の下端縁部に、一方
   仕切片の連成部が垂直十字クロスの位置から傾斜十字ク
   ロスの位置に戻ることを防止する戻り止め部が形成され
   ていることを特徴とする請求項１記載の井桁状仕切。