JP3034364B2 - 自動変速機のシフトレバー装置 - Google Patents
自動変速機のシフトレバー装置Info
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- JP3034364B2 JP3034364B2 JP3308529A JP30852991A JP3034364B2 JP 3034364 B2 JP3034364 B2 JP 3034364B2 JP 3308529 A JP3308529 A JP 3308529A JP 30852991 A JP30852991 A JP 30852991A JP 3034364 B2 JP3034364 B2 JP 3034364B2
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- Japan
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- shift
- range
- shift lever
- grip portion
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両用の自動変速機に
おけるシフトレバー装置に関し、特に自動変速と手動変
速とが可能な自動変速機において、ドライブレンジやリ
バースレンジなどの変速レンジの選択と、手動変速時の
変速段の選択とを行うシフトレバー装置に関するもので
ある。
おけるシフトレバー装置に関し、特に自動変速と手動変
速とが可能な自動変速機において、ドライブレンジやリ
バースレンジなどの変速レンジの選択と、手動変速時の
変速段の選択とを行うシフトレバー装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両用の自動変速機は、パ
ーキング、リバース、ニュートラル、ドライブ、第2速
(S)、第1速(L)などの各レンジをシフトレバーを
操作することによって選択し、選択されたレンジに対応
するようマニュアルバルブを切換動作させ、またドライ
ブレンジなどの走行のためのレンジでは、スロットル開
度や車速に基づいて変速を実行して所定の変速段を設定
するようになっている。また最近では、油圧制御回路に
ソレノイドバルブを組込み、そのソレノイドバルブを電
子制御装置によって制御することによりシフトバルブを
動作させて変速を実行するよう構成していることに伴
い、変速信号を手動操作に基づいて出力させることによ
り、手動変速の可能な自動変速機も実用化されつつあ
る。
ーキング、リバース、ニュートラル、ドライブ、第2速
(S)、第1速(L)などの各レンジをシフトレバーを
操作することによって選択し、選択されたレンジに対応
するようマニュアルバルブを切換動作させ、またドライ
ブレンジなどの走行のためのレンジでは、スロットル開
度や車速に基づいて変速を実行して所定の変速段を設定
するようになっている。また最近では、油圧制御回路に
ソレノイドバルブを組込み、そのソレノイドバルブを電
子制御装置によって制御することによりシフトバルブを
動作させて変速を実行するよう構成していることに伴
い、変速信号を手動操作に基づいて出力させることによ
り、手動変速の可能な自動変速機も実用化されつつあ
る。
【0003】この種の自動変速機におけるシフトレバー
装置として、特開平2−8545号公報にはシフトレバ
ーの回動操作のみによって自動モードでの走行レンジの
選択と、手動モードでのアップシフトおよびダウンシフ
トの選択を行うよう構成した装置が示されている。すな
わち自動モードで走行レンジを選択する第1のシフト路
と平行に第2のシフト路を形成するとともに第1シフト
路のDレンジ位置から第2シフト路の中立位置に至る連
絡路を設け、これらのシフト路および連絡路に沿って移
動するようシフトレバーを配置し、第1シフト路のDレ
ンジ位置から第2シフト路にシフトレバーを移動するこ
とによって自動モードから手動モードに切換え、また第
2シフト路でシフトレバーを中立位置から前方に1回倒
すことによって1段アップシフトする信号を出力し、か
つ後方に1回倒すことによって1段ダウンシフトするよ
う構成している。
装置として、特開平2−8545号公報にはシフトレバ
ーの回動操作のみによって自動モードでの走行レンジの
選択と、手動モードでのアップシフトおよびダウンシフ
トの選択を行うよう構成した装置が示されている。すな
わち自動モードで走行レンジを選択する第1のシフト路
と平行に第2のシフト路を形成するとともに第1シフト
路のDレンジ位置から第2シフト路の中立位置に至る連
絡路を設け、これらのシフト路および連絡路に沿って移
動するようシフトレバーを配置し、第1シフト路のDレ
ンジ位置から第2シフト路にシフトレバーを移動するこ
とによって自動モードから手動モードに切換え、また第
2シフト路でシフトレバーを中立位置から前方に1回倒
すことによって1段アップシフトする信号を出力し、か
つ後方に1回倒すことによって1段ダウンシフトするよ
う構成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のシフト
レバー装置では、自動モードでのレンジの選択および自
動モードと手動モードとの切換え、ならびに手動モード
でのアップシフトおよびダウンシフトの選択を、シフト
レバーを車両の前後もしくは左右に移動させることによ
って行うことができるので、操作性や機構の簡素化等の
点で優れているが、シフト操作の確実性の点では問題が
ある。
レバー装置では、自動モードでのレンジの選択および自
動モードと手動モードとの切換え、ならびに手動モード
でのアップシフトおよびダウンシフトの選択を、シフト
レバーを車両の前後もしくは左右に移動させることによ
って行うことができるので、操作性や機構の簡素化等の
点で優れているが、シフト操作の確実性の点では問題が
ある。
【0005】すなわちレンジの選択等の操作が、全てシ
フトレバーを前後もしくは左右に移動させて行うもので
あるうえに、第1シフト路のDレンジ位置と第2シフト
路との間でのシフトレバーの移動を、特別な付加的操作
を必要とせずに行えるから、シフトレバーを前後方向に
操作する場合、手動モードでのアップシフトが生じるか
ダウンシフトが生じるか、もしくは自動モードでのレン
ジの切換が生じるのかが直ちには判らず、操作しずら
い。
フトレバーを前後もしくは左右に移動させて行うもので
あるうえに、第1シフト路のDレンジ位置と第2シフト
路との間でのシフトレバーの移動を、特別な付加的操作
を必要とせずに行えるから、シフトレバーを前後方向に
操作する場合、手動モードでのアップシフトが生じるか
ダウンシフトが生じるか、もしくは自動モードでのレン
ジの切換が生じるのかが直ちには判らず、操作しずら
い。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、自動モードでの操作と手動モードでの操作と
を、同一のシフトレバーにおいて行うものの、互いに異
なる操作とすることにより、操作の確実性を向上させた
シフトレバー装置を提供することを目的とするものであ
る。
たもので、自動モードでの操作と手動モードでの操作と
を、同一のシフトレバーにおいて行うものの、互いに異
なる操作とすることにより、操作の確実性を向上させた
シフトレバー装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、変速レンジおよび変速段の選択を行
う自動変速機のシフトレバー装置において、下端側の支
持ピンを中心に回動操作されて前記変速レンジを選択す
る軸部の上端部に、前記支持ピンと平行な軸線を中心に
回動する握り部が設けられ、押釦操作によって前記握り
部の回動のロックおよびそのロックの解除を行うロック
機構と、前記握り部の一方向への回動によってアップシ
フト信号を出力し、かつ他方向への回動によってダウン
シフト信号を出力するシフト信号スイッチとが設けられ
ていることを特徴とするものである。
を達成するために、変速レンジおよび変速段の選択を行
う自動変速機のシフトレバー装置において、下端側の支
持ピンを中心に回動操作されて前記変速レンジを選択す
る軸部の上端部に、前記支持ピンと平行な軸線を中心に
回動する握り部が設けられ、押釦操作によって前記握り
部の回動のロックおよびそのロックの解除を行うロック
機構と、前記握り部の一方向への回動によってアップシ
フト信号を出力し、かつ他方向への回動によってダウン
シフト信号を出力するシフト信号スイッチとが設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】この発明のシフトレバー装置では、下端側の支
持ピンを中心に回動する軸部の上端部に、握り部が回動
可能に取付けられており、押釦操作によってロック機構
を動作させて握り部と軸部とを一体化させ、あるいは握
り部を軸部に対して相対的に回転可能とする。握り部と
軸部とをロック機構によって一体化させてあれば、握り
部に回動力を加えることにより軸部が回動し、変速レン
ジが選択される。これに対してロック機構による握り部
と軸部との一体化を押釦操作によって解除し、その状態
で握り部に回動力を加えれば、軸部が静止したままで握
り部がその軸部に対して相対的に回動する。その場合、
中立位置から一方向に回動させ、もしくはこれとは反対
方向に回動させれば、それぞれの回動方向に対応させて
設けてあるシフト信号スイッチが動作させられ、アップ
シフト信号もしくはダウンシフト信号を出力する。すな
わち手動操作に基づく変速が行われる。
持ピンを中心に回動する軸部の上端部に、握り部が回動
可能に取付けられており、押釦操作によってロック機構
を動作させて握り部と軸部とを一体化させ、あるいは握
り部を軸部に対して相対的に回転可能とする。握り部と
軸部とをロック機構によって一体化させてあれば、握り
部に回動力を加えることにより軸部が回動し、変速レン
ジが選択される。これに対してロック機構による握り部
と軸部との一体化を押釦操作によって解除し、その状態
で握り部に回動力を加えれば、軸部が静止したままで握
り部がその軸部に対して相対的に回動する。その場合、
中立位置から一方向に回動させ、もしくはこれとは反対
方向に回動させれば、それぞれの回動方向に対応させて
設けてあるシフト信号スイッチが動作させられ、アップ
シフト信号もしくはダウンシフト信号を出力する。すな
わち手動操作に基づく変速が行われる。
【0009】
【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面に基づいて説
明すると、図1はこの発明の一実施例を示す模式的な断
面図であって、下端部を車幅方向に沿う支持ピン1で回
転自在に支持されたシフトレバー2は、軸部3とその上
端部に設けた握り部4とで構成されている。その軸部3
は、上端部を握り部4に対する基台部5とした中空軸6
と、その内部に上下動自在に挿入したディテントロッド
7とを有しており、そのディテントロッド7の下端部に
は、前記支持ピン1と平行な方向に沿ったディテントピ
ン8が、中空軸6から突出した状態に取付けられてい
る。そして軸部3の下側の一側部には、軸部3の回動方
向に沿ったディテントプレート9が固定されており、前
記ディテントピン8は、このディテントプレート9の各
レンジに対応して形成した溝に係合するようになってい
る。図2にはそのディテントプレート9の溝の形状の一
例を示してあり、ここに示す示す例では、パーキング
(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライ
ブ(D)、第2速(S)、第1速(L)の各レンジに対
応して溝が形成されており、これらの溝の境界部分のう
ち、RレンジからNレンジ、SレンジからDレンジ、L
レンジからSレンジへの境界部分は、シフトレバー2を
回動させることによってディテントピン8が乗り越える
よう構成され、これら以外の境界部分は、後述する釦操
作によってディテントピン8を溝から外して通過させる
ようになっている。なお、ディテントロッド7は、ディ
テントピン8がディテントプレート9の溝に係合するよ
うスプリング10によって上方向に押されている。
明すると、図1はこの発明の一実施例を示す模式的な断
面図であって、下端部を車幅方向に沿う支持ピン1で回
転自在に支持されたシフトレバー2は、軸部3とその上
端部に設けた握り部4とで構成されている。その軸部3
は、上端部を握り部4に対する基台部5とした中空軸6
と、その内部に上下動自在に挿入したディテントロッド
7とを有しており、そのディテントロッド7の下端部に
は、前記支持ピン1と平行な方向に沿ったディテントピ
ン8が、中空軸6から突出した状態に取付けられてい
る。そして軸部3の下側の一側部には、軸部3の回動方
向に沿ったディテントプレート9が固定されており、前
記ディテントピン8は、このディテントプレート9の各
レンジに対応して形成した溝に係合するようになってい
る。図2にはそのディテントプレート9の溝の形状の一
例を示してあり、ここに示す示す例では、パーキング
(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライ
ブ(D)、第2速(S)、第1速(L)の各レンジに対
応して溝が形成されており、これらの溝の境界部分のう
ち、RレンジからNレンジ、SレンジからDレンジ、L
レンジからSレンジへの境界部分は、シフトレバー2を
回動させることによってディテントピン8が乗り越える
よう構成され、これら以外の境界部分は、後述する釦操
作によってディテントピン8を溝から外して通過させる
ようになっている。なお、ディテントロッド7は、ディ
テントピン8がディテントプレート9の溝に係合するよ
うスプリング10によって上方向に押されている。
【0010】軸部3の上端部に形成した基台部5には、
中心軸線を前記支持ピン1と平行な方向に向けた1対の
ブラケット11が設けられており、これらのブラケット
11に握り部4の下部内面に突設したピン12が回転自
在に嵌合している。すなわち握り部4は下端部が開口し
た中空の部材であって、その中心部には、下端部を前記
ディテントロッド7の上端部に滑動自在に当接させたプ
ッシュロッド13が案内部14によって上下動自在に保
持されている。このプッシュロッド13の上端部はほぼ
半球状に形成されており、ここにシフトボタン15と一
体のシフトピン16におけるほぼ45度の先端部斜面が
当接している。そしてシフトピン16は前記支持ピン1
と平行な方向に前後動するよう案内部17によって保持
されるとともに、その一端部であるシフトボタン15
が、握り部4から運転者側(図1の(A)における右
側)に突出している。
中心軸線を前記支持ピン1と平行な方向に向けた1対の
ブラケット11が設けられており、これらのブラケット
11に握り部4の下部内面に突設したピン12が回転自
在に嵌合している。すなわち握り部4は下端部が開口し
た中空の部材であって、その中心部には、下端部を前記
ディテントロッド7の上端部に滑動自在に当接させたプ
ッシュロッド13が案内部14によって上下動自在に保
持されている。このプッシュロッド13の上端部はほぼ
半球状に形成されており、ここにシフトボタン15と一
体のシフトピン16におけるほぼ45度の先端部斜面が
当接している。そしてシフトピン16は前記支持ピン1
と平行な方向に前後動するよう案内部17によって保持
されるとともに、その一端部であるシフトボタン15
が、握り部4から運転者側(図1の(A)における右
側)に突出している。
【0011】図1の(B)における右側が車両のフロン
ト側であって、握り部4のうちフロント側の部分には、
例えば人差し指によって操作されて自動モードと手動モ
ードとを切換えるモード切換ボタン18が設けられてい
る。このモード切換ボタン18は、握り部4の回動を選
択的に阻止するロック機構19に、1回押すごとに前進
状態と後退状態とに切替わるプッシュ・プッシュ機構2
0を介して連結されている。
ト側であって、握り部4のうちフロント側の部分には、
例えば人差し指によって操作されて自動モードと手動モ
ードとを切換えるモード切換ボタン18が設けられてい
る。このモード切換ボタン18は、握り部4の回動を選
択的に阻止するロック機構19に、1回押すごとに前進
状態と後退状態とに切替わるプッシュ・プッシュ機構2
0を介して連結されている。
【0012】そのロック機構19について図3を参照し
て説明すると、前記ブラケット11に嵌合しているピン
12には、ブラケット11に接近かつ対向する円板21
が固定されており、握り部4が図1に示す中立位置にあ
るときに互いに一致する切欠部22がブラケット11と
円板21とに形成されている。これらの切欠部22に選
択的に挿入される突起23がレバー24の下端部に形成
されている。このレバー24は、握り部4の内部に上下
方向に沿って配置され、その中央部で回動自在に支持さ
れるとともに、上端部がプッシュ・プッシュ機構20を
介してモード切換ボタン18に連結されている。またこ
のレバー24には、前記突起23が切欠部22に入り込
む方向にレバー24を付勢するスプリング25が連結さ
れている。さらにレバー24の近傍には、手動モードで
あることを示す信号を出力するスイッチ26が配置され
ており、前記突起23が切欠部22から抜け出る方向に
レバー24が回動した際にレバー24によってON動作
させられるようになっている。
て説明すると、前記ブラケット11に嵌合しているピン
12には、ブラケット11に接近かつ対向する円板21
が固定されており、握り部4が図1に示す中立位置にあ
るときに互いに一致する切欠部22がブラケット11と
円板21とに形成されている。これらの切欠部22に選
択的に挿入される突起23がレバー24の下端部に形成
されている。このレバー24は、握り部4の内部に上下
方向に沿って配置され、その中央部で回動自在に支持さ
れるとともに、上端部がプッシュ・プッシュ機構20を
介してモード切換ボタン18に連結されている。またこ
のレバー24には、前記突起23が切欠部22に入り込
む方向にレバー24を付勢するスプリング25が連結さ
れている。さらにレバー24の近傍には、手動モードで
あることを示す信号を出力するスイッチ26が配置され
ており、前記突起23が切欠部22から抜け出る方向に
レバー24が回動した際にレバー24によってON動作
させられるようになっている。
【0013】なお、付随的な機構として、握り部4の回
動範囲を規制する機構、および握り部4を中立位置に復
帰および保持する機構が設けられている。すなわち互い
に接近して対向するブラケット11と円板21との一方
には、ピン12を中心として円弧状の溝もしくはスリッ
ト27が形成され、かつ他方には、この溝もしくはスリ
ット27内を移動する突起28が形成されており、その
突起28が溝もしくはスリット27の端部に当接するこ
とによって握り部4の回動を規制するようになってい
る。
動範囲を規制する機構、および握り部4を中立位置に復
帰および保持する機構が設けられている。すなわち互い
に接近して対向するブラケット11と円板21との一方
には、ピン12を中心として円弧状の溝もしくはスリッ
ト27が形成され、かつ他方には、この溝もしくはスリ
ット27内を移動する突起28が形成されており、その
突起28が溝もしくはスリット27の端部に当接するこ
とによって握り部4の回動を規制するようになってい
る。
【0014】また円板21の外周部の一箇所に凹部が形
成されるとともに、握り部4が中立位置にあるときにそ
の凹部に嵌合する鋼球29が設けられ、かつその鋼球2
9がスプリング30によって凹部側に押圧されており、
さらに円板21の外周側の一点と、該一点に対して半径
方向で外側の所定の固定部との間に引張スプリング31
が張設されている。すなわち鋼球29が凹部に嵌り込む
ことによって握り部4の回動が所定の抵抗力で規制され
るとともに、握り部4を中立位置から回動させる際に鋼
球29を凹部から抜け出させる抵抗力が節度感を与え、
さらに握り部4が中立位置からいずれかの方向に回動す
ると引張スプリング31が延ばされその弾性力が円板2
1を介して握り部4の復帰回動力として作用するように
なっている。
成されるとともに、握り部4が中立位置にあるときにそ
の凹部に嵌合する鋼球29が設けられ、かつその鋼球2
9がスプリング30によって凹部側に押圧されており、
さらに円板21の外周側の一点と、該一点に対して半径
方向で外側の所定の固定部との間に引張スプリング31
が張設されている。すなわち鋼球29が凹部に嵌り込む
ことによって握り部4の回動が所定の抵抗力で規制され
るとともに、握り部4を中立位置から回動させる際に鋼
球29を凹部から抜け出させる抵抗力が節度感を与え、
さらに握り部4が中立位置からいずれかの方向に回動す
ると引張スプリング31が延ばされその弾性力が円板2
1を介して握り部4の復帰回動力として作用するように
なっている。
【0015】さらにプッシュ・プッシュ機構20につい
て説明すると、これはノック式ボールペンなどに使用さ
れている機構と原理的には同様の機構であって、図4の
展開図に示すように対向する端縁に歯を形成した駆動側
円筒体32と従動側円筒体33と、これらを軸線方向に
移動可能に収容した筒状のホルダー34とを有し、各円
筒体32,33の外周面には、突条35,36が軸線方
向に沿って形成されている。またホルダー34の内面に
は、前記突条35,36とほぼ同一幅の長溝37と、こ
の長溝37に対し前記歯のピッチの整数倍より若干ずれ
たピッチで隣接する短溝38とが形成されている。そし
て駆動側円筒体32が前記モード切換ボタン18に連結
され、また従動側円筒体33がレバー24の端部に回転
自在に連結されており、そのレバー24が前記スプリン
グ25から図3の反時計方向に回動する力を受けている
ことにより、従動側円筒体33が駆動側円筒体32側に
常時押圧されている。
て説明すると、これはノック式ボールペンなどに使用さ
れている機構と原理的には同様の機構であって、図4の
展開図に示すように対向する端縁に歯を形成した駆動側
円筒体32と従動側円筒体33と、これらを軸線方向に
移動可能に収容した筒状のホルダー34とを有し、各円
筒体32,33の外周面には、突条35,36が軸線方
向に沿って形成されている。またホルダー34の内面に
は、前記突条35,36とほぼ同一幅の長溝37と、こ
の長溝37に対し前記歯のピッチの整数倍より若干ずれ
たピッチで隣接する短溝38とが形成されている。そし
て駆動側円筒体32が前記モード切換ボタン18に連結
され、また従動側円筒体33がレバー24の端部に回転
自在に連結されており、そのレバー24が前記スプリン
グ25から図3の反時計方向に回動する力を受けている
ことにより、従動側円筒体33が駆動側円筒体32側に
常時押圧されている。
【0016】したがって各円筒体32,33の突条3
5,36がホルダー34に形成した長溝37内にあると
きには、突条35,36に前述したずれがあるから、各
円筒体32,33の歯が完全には噛み合わず、軸線方向
の力が歯の斜面で回動力となって各円筒体32,33に
作用している。この状態で駆動側円筒体32が従動側円
筒体33を図4の右方向に押すと、従動側円筒体33の
突条36が長溝37から抜け出た瞬間に回転可能となっ
て、歯が完全には噛み合っていないことによる前記回動
力で従動側円筒体33が回転する。その結果、この従動
側円筒体33の突条36がホルダー34の短溝38に入
り込んで従動側円筒体33が軸線方向にそれ以上移動で
きなくなり、所謂プッシュ状態(位置)に保持される。
この状態では従動側円筒体33が長溝37と短溝38と
の間隔に従い歯のピッチに対してわずかずれた角度回転
させられており、したがって駆動側円筒体32が再度前
進して従動側円筒体33を押圧する時点では、両者の歯
は従前と同様に完全には噛み合わず、その結果、従動側
円筒体33が押されて、その突条36が短溝38から抜
け出ると、両者の歯が完全に噛み合うよう従動側円筒体
33が回転する。したがって駆動側円筒体32が後退し
てこれに追従して従動側円筒体33が移動すると各突条
35,36が長溝37に入り込んで従動側円筒体33の
短溝38による移動の規制が解除され、その際に各突条
35,36が前述したようにずれることにより、従動側
円筒体33が強制的に回動させられ、歯の噛み合いがず
れる。すなわち最初の状態に戻る。
5,36がホルダー34に形成した長溝37内にあると
きには、突条35,36に前述したずれがあるから、各
円筒体32,33の歯が完全には噛み合わず、軸線方向
の力が歯の斜面で回動力となって各円筒体32,33に
作用している。この状態で駆動側円筒体32が従動側円
筒体33を図4の右方向に押すと、従動側円筒体33の
突条36が長溝37から抜け出た瞬間に回転可能となっ
て、歯が完全には噛み合っていないことによる前記回動
力で従動側円筒体33が回転する。その結果、この従動
側円筒体33の突条36がホルダー34の短溝38に入
り込んで従動側円筒体33が軸線方向にそれ以上移動で
きなくなり、所謂プッシュ状態(位置)に保持される。
この状態では従動側円筒体33が長溝37と短溝38と
の間隔に従い歯のピッチに対してわずかずれた角度回転
させられており、したがって駆動側円筒体32が再度前
進して従動側円筒体33を押圧する時点では、両者の歯
は従前と同様に完全には噛み合わず、その結果、従動側
円筒体33が押されて、その突条36が短溝38から抜
け出ると、両者の歯が完全に噛み合うよう従動側円筒体
33が回転する。したがって駆動側円筒体32が後退し
てこれに追従して従動側円筒体33が移動すると各突条
35,36が長溝37に入り込んで従動側円筒体33の
短溝38による移動の規制が解除され、その際に各突条
35,36が前述したようにずれることにより、従動側
円筒体33が強制的に回動させられ、歯の噛み合いがず
れる。すなわち最初の状態に戻る。
【0017】上記の握り部4の所定箇所例えば下端部に
はドッグ39が設けられ、握り部4を車両前方側に押し
て回動させた際にドッグ39によってON動作させられ
るアップシフトスイッチ40と、握り部4を車両後方側
に押して回動させた際にドッグ39によってON動作さ
せられるダウンシフトスイッチ41とが、所定の固定部
例えば前記基台部5に設けられている。
はドッグ39が設けられ、握り部4を車両前方側に押し
て回動させた際にドッグ39によってON動作させられ
るアップシフトスイッチ40と、握り部4を車両後方側
に押して回動させた際にドッグ39によってON動作さ
せられるダウンシフトスイッチ41とが、所定の固定部
例えば前記基台部5に設けられている。
【0018】上記のシフトレバー装置を採用した自動変
速機Aの一例を示せば図5のとおりである。すなわちエ
ンジンEに連結された自動変速機Aには変速機構とし
て、ロックアップクラッチ50を有するトルクコンバー
タ51と、一組の遊星歯車機構を有する第2変速部60
と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進段および後
進段を設定する第1変速部70とが設けられている。
速機Aの一例を示せば図5のとおりである。すなわちエ
ンジンEに連結された自動変速機Aには変速機構とし
て、ロックアップクラッチ50を有するトルクコンバー
タ51と、一組の遊星歯車機構を有する第2変速部60
と、二組の遊星歯車機構によって複数の前進段および後
進段を設定する第1変速部70とが設けられている。
【0019】第2変速部60は、ハイ・ローの二段の切
換えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ
61がトルクコンバータ51のタービンランナ52に連
結されており、またこのキャリヤ61とサンギヤ62と
の間にはクラッチC0 および一方向クラッチFo が相互
に並列の関係となるよう設けられ、さらにサンギヤ62
とハウジングHu との間にブレーキB0 が設けられてい
る。
換えを行うものであって、その遊星歯車機構のキャリヤ
61がトルクコンバータ51のタービンランナ52に連
結されており、またこのキャリヤ61とサンギヤ62と
の間にはクラッチC0 および一方向クラッチFo が相互
に並列の関係となるよう設けられ、さらにサンギヤ62
とハウジングHu との間にブレーキB0 が設けられてい
る。
【0020】第1変速部70の各遊星歯車機構における
サンギヤ71,72は、共通のサンギヤ軸73に設けら
れており、この第1変速部70の図における左側(フロ
ント側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ74と第2
変速部60におけるリングギヤ63との間に第1クラッ
チC1 が設けられ、また前記サンギヤ軸73と第2変速
部60のリングギヤ63との間に第2クラッチC2 が設
けられている。第1変速部70における図の左側の遊星
歯車機構のキャリヤ75と右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ76とが一体的に連結されるとともに、
これらのキャリヤ75とリングギヤ76とに出力軸77
が連結されている。
サンギヤ71,72は、共通のサンギヤ軸73に設けら
れており、この第1変速部70の図における左側(フロ
ント側)の遊星歯車機構におけるリングギヤ74と第2
変速部60におけるリングギヤ63との間に第1クラッ
チC1 が設けられ、また前記サンギヤ軸73と第2変速
部60のリングギヤ63との間に第2クラッチC2 が設
けられている。第1変速部70における図の左側の遊星
歯車機構のキャリヤ75と右側(リヤ側)の遊星歯車機
構のリングギヤ76とが一体的に連結されるとともに、
これらのキャリヤ75とリングギヤ76とに出力軸77
が連結されている。
【0021】そしてバンドブレーキである第1ブレーキ
B1 がサンギヤ軸73の回転を止めるように、より具体
的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外周側に設
けられており、またサンギヤ軸73とハウジングHu と
の間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレーキB2 と
が直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯車機構に
おけるキャリヤ78とハウジングHu との間に第2一方
向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に配置され
ている。
B1 がサンギヤ軸73の回転を止めるように、より具体
的には第2クラッチC2 のクラッチドラムの外周側に設
けられており、またサンギヤ軸73とハウジングHu と
の間に、第1一方向クラッチF1 と第2ブレーキB2 と
が直列に配置されており、またリヤ側の遊星歯車機構に
おけるキャリヤ78とハウジングHu との間に第2一方
向クラッチF2 と第3ブレーキB3 とが並列に配置され
ている。
【0022】上記の各クラッチC0 ,C1 ,C2 および
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧回路80が設けられている。この油圧回路80
は、第1速ないし第4速の変速を実行するための第1お
よび第2のソレノイドバルブS1 ,S2 と、エンジンブ
レーキ用の第3ソレノイドバルブS3 とを備えている。
これらのソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 のオン・オ
フを制御するために電子制御装置(ECU)81が設け
られている。この電子制御装置81は、中央演算素子お
よび記憶素子ならびに入出力インターフェースを主体と
するものであり、前記ソレノイドバルブS1 ,S2 ,S
3 を制御するためのデータとして、車速センサー82で
検出した車速信号、エンジンEに取付けてあるスロット
ル開度センサー83で検出したスロットル開度信号、パ
ワーモードやエコノミーモードなどのシフトパターン選
択スイッチ84から出力されるパターンセレクト信号、
水温センサー85で検出されるエンジン水温信号、フッ
トブレーキスイッチ86やサイドブレーキスイッチ87
から出力されるブレーキ信号、モード切換ボタン18を
押すことによってON動作させられる前記スイッチ26
からの信号、前記アップシフトスイッチ40およびダウ
ンシフトスイッチ41からの信号等が入力されている。
前記各ブレーキB0 ,B1 ,B2 ,B3 に油圧を給排す
る油圧回路80が設けられている。この油圧回路80
は、第1速ないし第4速の変速を実行するための第1お
よび第2のソレノイドバルブS1 ,S2 と、エンジンブ
レーキ用の第3ソレノイドバルブS3 とを備えている。
これらのソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 のオン・オ
フを制御するために電子制御装置(ECU)81が設け
られている。この電子制御装置81は、中央演算素子お
よび記憶素子ならびに入出力インターフェースを主体と
するものであり、前記ソレノイドバルブS1 ,S2 ,S
3 を制御するためのデータとして、車速センサー82で
検出した車速信号、エンジンEに取付けてあるスロット
ル開度センサー83で検出したスロットル開度信号、パ
ワーモードやエコノミーモードなどのシフトパターン選
択スイッチ84から出力されるパターンセレクト信号、
水温センサー85で検出されるエンジン水温信号、フッ
トブレーキスイッチ86やサイドブレーキスイッチ87
から出力されるブレーキ信号、モード切換ボタン18を
押すことによってON動作させられる前記スイッチ26
からの信号、前記アップシフトスイッチ40およびダウ
ンシフトスイッチ41からの信号等が入力されている。
【0023】上記の自動変速機Aは、自動モードと手動
モードとを選択することができるよう構成されている。
ここで自動モードとは、前進段での変速を、車速やエン
ジン負荷などの車両の走行状態に基づいて自動的に実行
する変速様式であり、また手動モードとは、前進段での
各変速段の選択を、シフトレバー装置から手動操作に基
づいて出力される信号に基づいて変速を実行する変速様
式である。
モードとを選択することができるよう構成されている。
ここで自動モードとは、前進段での変速を、車速やエン
ジン負荷などの車両の走行状態に基づいて自動的に実行
する変速様式であり、また手動モードとは、前進段での
各変速段の選択を、シフトレバー装置から手動操作に基
づいて出力される信号に基づいて変速を実行する変速様
式である。
【0024】上述した自動変速機Aでは、各摩擦係合装
置が図6に示すにように係合することにより、各変速段
が設定される。なお、図6において、○印はソレノイド
バルブについてはON、摩擦係合装置について係合を示
し、×印はソレノイドバルブについてはOFF、摩擦係
合装置については解放を示し、さらに△印はソレノイド
バルブについてはON・OFFに、また摩擦係合装置に
ついては係合と解放とのいずれかに適宜切換えられるこ
とを示す。
置が図6に示すにように係合することにより、各変速段
が設定される。なお、図6において、○印はソレノイド
バルブについてはON、摩擦係合装置について係合を示
し、×印はソレノイドバルブについてはOFF、摩擦係
合装置については解放を示し、さらに△印はソレノイド
バルブについてはON・OFFに、また摩擦係合装置に
ついては係合と解放とのいずれかに適宜切換えられるこ
とを示す。
【0025】つぎに上述したシフトレバー装置の作用に
ついて説明する。まず走行レンジの選択は、シフトレバ
ー2をその下端部の支持ピン1を中心に回動させて行
う。すなわち握り部4が中立位置にある状態では、ピン
12に固定した円板21とブラケット11との切欠部2
2が互いに一致し、ここにロック機構19の突起23を
挿入させれば、握り部4と軸部3とが実質的に一体化さ
れる。したがってシフトボタン15を押してシフトピン
16によりディテントロッド17を押し下げれば、ディ
テントピン8がディテントプレート9の溝から外れるの
で、シフトボタン15を押して握り部4を前後いずれか
の方向に押せば、シフトレバー2が支持ピン1を中心に
回動し、所定の走行レンジを選択することができる。な
お、前述したように、RレンジからNレンジへのシフ
ト、NレンジからDレンジへのシフト、SレンジからD
レンジへのシフト、LレンジからSレンジへのシフト
は、シフトボタン15を押さずに行える。
ついて説明する。まず走行レンジの選択は、シフトレバ
ー2をその下端部の支持ピン1を中心に回動させて行
う。すなわち握り部4が中立位置にある状態では、ピン
12に固定した円板21とブラケット11との切欠部2
2が互いに一致し、ここにロック機構19の突起23を
挿入させれば、握り部4と軸部3とが実質的に一体化さ
れる。したがってシフトボタン15を押してシフトピン
16によりディテントロッド17を押し下げれば、ディ
テントピン8がディテントプレート9の溝から外れるの
で、シフトボタン15を押して握り部4を前後いずれか
の方向に押せば、シフトレバー2が支持ピン1を中心に
回動し、所定の走行レンジを選択することができる。な
お、前述したように、RレンジからNレンジへのシフ
ト、NレンジからDレンジへのシフト、SレンジからD
レンジへのシフト、LレンジからSレンジへのシフト
は、シフトボタン15を押さずに行える。
【0026】DレンジあるいはSレンジもしくはLレン
ジを選択した場合には、前記電子制御装置81がスロッ
トル開度や車速に基づいて設定すべき変速段を判断し、
その判断結果に基づいてソレノイドバルブS1 ,S2 ,
S3 をONもしくはOFFにすることにり、前記変速段
を設定する。
ジを選択した場合には、前記電子制御装置81がスロッ
トル開度や車速に基づいて設定すべき変速段を判断し、
その判断結果に基づいてソレノイドバルブS1 ,S2 ,
S3 をONもしくはOFFにすることにり、前記変速段
を設定する。
【0027】手動モードはシフトレバー2をDレンジ位
置に設定した状態で設定することができ、Dレンジ位置
でモード切換ボタン18を1回押せば、ロック機構19
におけるレバー24の上端部がプッシュ・プッシュ機構
20を介して押されるとともに、そのプッシュ・プッシ
ュ機構20がその押圧状態に切替わる。その結果、スイ
ッチ26がレバー24によってON動作させられて信号
を出力し、電子制御装置81はこのスイッチ26から入
力される信号に基づいて手動モードが選択されたと判断
する。
置に設定した状態で設定することができ、Dレンジ位置
でモード切換ボタン18を1回押せば、ロック機構19
におけるレバー24の上端部がプッシュ・プッシュ機構
20を介して押されるとともに、そのプッシュ・プッシ
ュ機構20がその押圧状態に切替わる。その結果、スイ
ッチ26がレバー24によってON動作させられて信号
を出力し、電子制御装置81はこのスイッチ26から入
力される信号に基づいて手動モードが選択されたと判断
する。
【0028】一方、レバー24が上記のように上端部を
押されて回動すると、その下端部に設けてある突起23
が、ブラケット11および円板22から抜け出すので、
握り部4の中立位置へのロックが解除される。なお、こ
の状態はプッシュ・プッシュ機構20が押圧状態に切替
わっているから、再度、モード切換ボタン18を押すま
で維持される。このようにして手動モードに切換えた状
態で握り部4を前方または後方に押せば、握り部4はピ
ン12を中心にして回動し、それに伴ってドッグ39が
アップシフトスイッチ40もしくはダウンシフトスイッ
チ41をON動作させるので、電子制御装置81には握
り部4の回動方向に応じてアップシフト信号もしくはダ
ウンシフト信号が入力される。そして電子制御装置81
はこれらの信号が入力される都度、現行の変速段に対し
て1段高速側もしくは低速側の変速段を設定すべく、所
定のソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 をONもしくは
OFFに切換える。
押されて回動すると、その下端部に設けてある突起23
が、ブラケット11および円板22から抜け出すので、
握り部4の中立位置へのロックが解除される。なお、こ
の状態はプッシュ・プッシュ機構20が押圧状態に切替
わっているから、再度、モード切換ボタン18を押すま
で維持される。このようにして手動モードに切換えた状
態で握り部4を前方または後方に押せば、握り部4はピ
ン12を中心にして回動し、それに伴ってドッグ39が
アップシフトスイッチ40もしくはダウンシフトスイッ
チ41をON動作させるので、電子制御装置81には握
り部4の回動方向に応じてアップシフト信号もしくはダ
ウンシフト信号が入力される。そして電子制御装置81
はこれらの信号が入力される都度、現行の変速段に対し
て1段高速側もしくは低速側の変速段を設定すべく、所
定のソレノイドバルブS1 ,S2 ,S3 をONもしくは
OFFに切換える。
【0029】なお、握り部4を中立位置から前後いずれ
かの方向に回動させる場合、鋼球29を凹部から抜け出
させるに要する力が抵抗力となるうえに、抜け出た後は
抵抗力が直ちに小さくなり、また反対に握り部4を中立
位置に戻した場合には鋼球29が凹部に嵌り込むと同時
に握り部4の回動が規制されるので、握り部4の回動操
作が節度感のあるものとなる。また握り部4の中立位置
への復元力は、前記引張スプリング31によって与えら
れる。
かの方向に回動させる場合、鋼球29を凹部から抜け出
させるに要する力が抵抗力となるうえに、抜け出た後は
抵抗力が直ちに小さくなり、また反対に握り部4を中立
位置に戻した場合には鋼球29が凹部に嵌り込むと同時
に握り部4の回動が規制されるので、握り部4の回動操
作が節度感のあるものとなる。また握り部4の中立位置
への復元力は、前記引張スプリング31によって与えら
れる。
【0030】自動モードに切換えるには、モード切換ボ
タン18を再度押せばよく、このようにすれば、プッシ
ュ・プッシュ機構20が非押圧状態に切替わるので、レ
バー24が図3の反時計方向に回動し、その結果、スイ
ッチ26がOFFに切替わる。また互いに一致している
切欠部22に突起23が嵌り込むので、円板21がブラ
ケット11に固定されることにより、握り部4が軸部3
に一体化される。したがってこの状態でシフトボタン1
5を押してディテントピン8をディテントプレート9の
溝から外すことにより、シフトレバー2をDレンジ位置
から他のレンジ位置へシフトすることができる。
タン18を再度押せばよく、このようにすれば、プッシ
ュ・プッシュ機構20が非押圧状態に切替わるので、レ
バー24が図3の反時計方向に回動し、その結果、スイ
ッチ26がOFFに切替わる。また互いに一致している
切欠部22に突起23が嵌り込むので、円板21がブラ
ケット11に固定されることにより、握り部4が軸部3
に一体化される。したがってこの状態でシフトボタン1
5を押してディテントピン8をディテントプレート9の
溝から外すことにより、シフトレバー2をDレンジ位置
から他のレンジ位置へシフトすることができる。
【0031】なお、図6の作動表から知られるように、
手動モードでの第1速と第2速とではエンジンブレーキ
が効き、しかもこれらの変速段は任意に選択できるか
ら、走行状態によってはエンジンEの吹き上がりを防ぐ
よう制御する必要がある。図7はその一例を示すフロー
チャートであって、ステップ1でスロットル開度θが
“0”か否かを判断し、その判断結果が“ノー”であれ
ばリターンし、“イエス”であればステップ2に進んで
ダウンシフトが指示されているか否かを判断する。その
判断結果が“ノー”であればリターンし、また“イエ
ス”であれば、ステップ3に進んで車速Vが基準値V0
より高車速か否かを判断する。その判断結果が“イエ
ス”であれば、ステップ4に進んでダウンシフトを実行
するとともに、これにつづくステップ5でロックアップ
クラッチ50をハーフロックアップ状態にする。一方、
ステップ3の判断結果が“ノー”であれば、ステップ6
でダウンシフトを実行するとともにこれにつづくステッ
プ7でロックアップクラッチ50を完全に解放する。
手動モードでの第1速と第2速とではエンジンブレーキ
が効き、しかもこれらの変速段は任意に選択できるか
ら、走行状態によってはエンジンEの吹き上がりを防ぐ
よう制御する必要がある。図7はその一例を示すフロー
チャートであって、ステップ1でスロットル開度θが
“0”か否かを判断し、その判断結果が“ノー”であれ
ばリターンし、“イエス”であればステップ2に進んで
ダウンシフトが指示されているか否かを判断する。その
判断結果が“ノー”であればリターンし、また“イエ
ス”であれば、ステップ3に進んで車速Vが基準値V0
より高車速か否かを判断する。その判断結果が“イエ
ス”であれば、ステップ4に進んでダウンシフトを実行
するとともに、これにつづくステップ5でロックアップ
クラッチ50をハーフロックアップ状態にする。一方、
ステップ3の判断結果が“ノー”であれば、ステップ6
でダウンシフトを実行するとともにこれにつづくステッ
プ7でロックアップクラッチ50を完全に解放する。
【0032】したがって図7に示す制御を行えば、エン
ジンの吹き上がりの生じるおそれのある高車速時には、
ロックアップクラッチ50をハーフロックアップ状態に
するので、エンジンEの吹き上がりを防止することがで
きる。
ジンの吹き上がりの生じるおそれのある高車速時には、
ロックアップクラッチ50をハーフロックアップ状態に
するので、エンジンEの吹き上がりを防止することがで
きる。
【0033】なお、この発明で採用することのできるデ
ィテント機構は、上記の実施例で示した構成に限定され
ないのであって、例えば図8の(A)ないし(C)に示
すように、シフトレバーが貫通しかつレンジ位置を示す
符号の記載されている化粧板に、シフトレバーのシフト
方向と直交する方向に向けて形成した溝でシフトレバー
を所定のレンジ位置に保持する構成であってもよい。こ
の場合、(C)に示すように、Nレンジ位置とDレンジ
位置とが連続している構成では、節度ピン100を設け
ることが好ましい。
ィテント機構は、上記の実施例で示した構成に限定され
ないのであって、例えば図8の(A)ないし(C)に示
すように、シフトレバーが貫通しかつレンジ位置を示す
符号の記載されている化粧板に、シフトレバーのシフト
方向と直交する方向に向けて形成した溝でシフトレバー
を所定のレンジ位置に保持する構成であってもよい。こ
の場合、(C)に示すように、Nレンジ位置とDレンジ
位置とが連続している構成では、節度ピン100を設け
ることが好ましい。
【0034】またこの発明は上記の実施例に限定されな
いのであって、例えばこの発明のロック機構は、要は、
握り部と軸部とを選択的に一体化し得るものであればよ
く、また手動モードでアップシフト信号およびダウンシ
フト信号を出力するシフト信号スイッチは、要は、握り
部の回動動作によってONとなって信号を出力する構成
であればよい。
いのであって、例えばこの発明のロック機構は、要は、
握り部と軸部とを選択的に一体化し得るものであればよ
く、また手動モードでアップシフト信号およびダウンシ
フト信号を出力するシフト信号スイッチは、要は、握り
部の回動動作によってONとなって信号を出力する構成
であればよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明のシフトレ
バー装置によれば、釦操作によって握り部のロックを外
して握り部を回動させることにより手動でのシフトを行
い、また釦操作によって握り部を軸部に一体化させて自
動モードでのレンジの切換えを行う構成であるから、両
者のモードの切換えには釦操作が必要であり、したがっ
て自動モードと手動モードとの操作の確実性を確保する
ことができる。またこの発明の装置では、いずれのモー
ドでも同一のシフトレバーを使用して操作を行う構成で
あるうえに、シフトレバーをガイドするシフト路もしく
はスリットは自動モード用のものだけでよいので、幅の
狭いコンパクトな装置とすることができる。
バー装置によれば、釦操作によって握り部のロックを外
して握り部を回動させることにより手動でのシフトを行
い、また釦操作によって握り部を軸部に一体化させて自
動モードでのレンジの切換えを行う構成であるから、両
者のモードの切換えには釦操作が必要であり、したがっ
て自動モードと手動モードとの操作の確実性を確保する
ことができる。またこの発明の装置では、いずれのモー
ドでも同一のシフトレバーを使用して操作を行う構成で
あるうえに、シフトレバーをガイドするシフト路もしく
はスリットは自動モード用のものだけでよいので、幅の
狭いコンパクトな装置とすることができる。
【図1】この発明の一実施例を示す概略的な断面図であ
る。
る。
【図2】そのディテントプレートの溝形状を示す模式図
である。
である。
【図3】そのロック機構の構成を示す機構図である。
【図4】そのプッシュ・プッシュ機構を説明するための
展開図である。
展開図である。
【図5】この発明で対象とする自動変速機の一例を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図6】その作動表である。
【図7】吹き上がりを回避する制御の一例を説明するた
めのフローチャートである。
めのフローチャートである。
【図8】他のディテント溝の例を示す図である。
1 支持ピン 2 シフトレバー 3 軸部 4 握り部 18 モード切換ボタン 19 ロック機構 40 アップシフトスイッチ 41 ダウンシフトスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 犬塚 武 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 服部 雅士 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−89075(JP,A) 特開 平2−8545(JP,A) 実開 平3−5627(JP,U) 実開 平1−115052(JP,U) 実開 昭52−112030(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 59/12 F16H 61/22 B60K 20/02
Claims (1)
- 【請求項1】 変速レンジおよび変速段の選択を行う自
動変速機のシフトレバー装置において、 下端側の支持ピンを中心に回動操作されて前記変速レン
ジを選択する軸部の上端部に、前記支持ピンと平行な軸
線を中心に回動する握り部が設けられ、押釦操作によっ
て前記握り部の回動のロックおよびそのロックの解除を
行うロック機構と、前記握り部の一方向への回動によっ
てアップシフト信号を出力し、かつ他方向への回動によ
ってダウンシフト信号を出力するシフト信号スイッチと
が設けられていることを特徴とする自動変速機のシフト
レバー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308529A JP3034364B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3308529A JP3034364B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05118413A JPH05118413A (ja) | 1993-05-14 |
JP3034364B2 true JP3034364B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=17982132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3308529A Expired - Lifetime JP3034364B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 自動変速機のシフトレバー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3034364B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101349404B1 (ko) * | 2011-11-28 | 2014-01-15 | 현대자동차주식회사 | 자동변속기의 변속레버용 시프트/틸트 록킹 장치 및 방법 |
KR20130064916A (ko) | 2011-12-09 | 2013-06-19 | 현대자동차주식회사 | 시프트 바이 와이어용 변속시스템 |
-
1991
- 1991-10-28 JP JP3308529A patent/JP3034364B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05118413A (ja) | 1993-05-14 |
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