JP3033007U - 袋の自動給送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来装置における上下の袋の間に入り込む爪
状の支持杆を不要としてこれによる問題点を解消し、袋
の貼り合わせ部に一部貼り残された部分があっても、ま
た袋が膨らんでもストッカーからスムーズに送り出すこ
とができるようにする。 【解決手段】 ストッカー１における台板２と板状スト
ッパー４との間に周面の一部が入り込むように袋送り出
しロール５を設ける。該袋送り出しロール５には周面に
吸引口６を設け、所定のタイミングで袋の下面を吸着す
るようにする。また、袋引き出し杆７を、袋送り出しロ
ール５の半径方向に所定のタイミングで揺動させ、その
先端部に設けた吸引チップ８がストッカー１における台
板２と板状ストッパー４との間に入り込むようにする。
そして所定のタイミングで袋の前端下面を吸着するよう
にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、袋の自動給送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば印刷工程に送るためにストッカーから袋を自動的に給送する従来の装置 は、図４及び図５に示す如く、吸引チップ１０１ａを先端部に設けた袋引き出し 杆１０１によってストッカー１０２中の袋１０３の前端を引き出し、これと同時 に袋送り出しロール１０４によって該袋１０３を送り出すものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そしてまた、斯かる従来装置にあっては、袋送り出しロール１０４がストッカ ー１０２から離れているため、袋引き出し杆１０１によって一番下側の袋の前端 を吸着して引き出すとき、上側の袋を支えるべく爪状の支持杆１０５が回動して 上下の袋の間に入り込むようになしている。

【０００４】 しかし、このように爪状の支持杆１０５が一回一回上下の袋の間に入り込むもの であるから、図４及び図５に示す如き問題が起こりやすい。

【０００５】 図４は袋１０３の貼り合わせ部１０３′の一部貼り残された部分に爪状の支持 杆１０５の先端が入り込んでめくれを生じさせる状態を示し、また図５は袋引き 出し杆１０１によって前端部を吸着された袋１０３が膨らんだときに、これに爪 状の支持杆１０５の先端が突き当たった状態を示している。これらの場合にはそ の後の袋の円滑な給送に障害となる。

【０００６】 本考案は上記の点に鑑みなされたものであって、従来装置における上下の袋の 間に入り込む爪状の支持杆を不要としてこれによる問題点を解消し、袋の貼り合 わせ部に一部貼り残された部分があっても、また袋が膨らんでもストッカーから スムーズに送り出すことができるようになした袋の自動給送装置を提供せんとす るものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

而して、本考案の要旨とするところは、台板の前端から適宜の間隔をおいた位 置に袋の前端が当たる板状ストッパーを配置したストッカーと、前記ストッカー における台板と板状ストッパーとの間において周面の一部が該台板の上面と一致 する位置まで入り込むように設け、周面に設けた吸引口をもって所定のタイミン グで袋の下面を吸着するようになした袋送り出しロールと、前記袋送り出しロー ルの半径方向に所定のタイミングで揺動してその先端部に設けた吸引チップが前 記ストッカーにおける台板と板状ストッパーとの間に入り込むようになし、該吸 引チップをもって所定のタイミングで袋の前端下面を吸着するようになした袋引 き出し杆とからなる袋の自動給送装置にある。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。 図１は全体の説明図、図２はストッカーと袋送り出しロールとの関係を示す説 明図、図３は作用説明図である。

【０００９】 図中、１は貼着済みの袋Ａのストッカーであり、台板２、該台板２に立設した ガイド３、前記台板２の前端から適宜の間隔をおいた位置に配置した板状ストッ パー４とからなる。

【００１０】 ５は袋送り出しロールであり、一つの回転軸に等間隔に配置した複数のロール 群で構成している。尚、５′はロール群を構成する各ロールである。

【００１１】 また、該ロール５′は前記ストッカー１における台板２と板状ストッパー４と の間において周面の一部が該台板２の上面と一致する位置まで入り込むように設 け、周面に設けた吸引口６をもって所定のタイミングで袋の下面を吸着する。尚 、吸引口６による吸引は図３中θの範囲において行う。

【００１２】 ７は袋引き出し杆である。該袋引き出し杆７は前記袋送り出しロール５の半径 方向に所定のタイミングで揺動してその先端部に設けた吸引チップ８が前記スト ッカー１における台板２と板状ストッパー４との間に入り込むようになし、該吸 引チップ８をもって所定のタイミングで袋の前端下面を吸着するようになしてい る。

【００１３】 また、本実施形態では、該袋引き出し杆７の揺動機構を、基台に回転自在に支 承した軸９、該軸９に袋引き出し杆７の基部を連結するブロック１０、前記軸９ に基部を接続し、先端近傍に小径のローラ１１を回転自在に軸支すると共にコイ ルばね１２をもって該ローラ１１が後記カム板に接触するよう付勢した作動杆１ ３、所要の駆動機構によって回転させるカム板１４とをもって構成している。

【００１４】 斯かる構成にあっては、カム板１４が回転すると作動杆１３が所定のストロー クで揺動して軸９を往復回動させ、袋引き出し杆７が揺動するものである。

【００１５】 次に、本実施形態の作用について説明する。 図３に示す如く、袋送り出しロール５における各ロール５′の吸引口６が袋Ａ の前端近傍下面を吸着すると、これと同時に袋引き出し杆７の吸引チップ８が袋 Ａの前端下面を吸着する。そして袋引き出し杆７はストッカー１から離れる方向 に回動する。

【００１６】 これにより、袋送り出しロール５による袋Ａの送り出しと同時に該袋Ａの前端 は袋引き出し杆７によってストッカー１から離れる方向に折れ曲がる。したがっ て、袋Ａの前端はストッパー４の下をかなり離れてくぐり抜けることになり、袋 の貼り合わせ部に貼り残された部分があっても、また袋引き出し杆７によって吸 着された際に膨らんだとしても、袋は全く問題なく引き出される。また、袋Ａの 前端がストッパー４を通過したとき、袋引き出し杆７はその吸引を停止する。そ して袋Ａが一枚完全に送り出されたとき再び元の位置に復帰する。

【００１７】 また、ストッカー１内の袋は、台板２と板状ストッパー４との間に入り込む袋 送り出しロール５によって支えられるから、従来装置における爪状の支持杆は不 要となる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は上記の如き構成、作用であるから、従来装置における上下の袋の間に 入り込む爪状の支持杆を不要としてこれによる問題点を解消し、袋の貼り合わせ 部に一部貼り残された部分があっても、また袋が膨らんでもストッカーからスム ーズに送り出すことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の全体の説明図である。

【図２】ストッカーと袋送り出しロールとの関係を示す
説明図である。

【図３】本考案の作用説明図である。

【図４】従来装置の問題点の説明図である。

【図５】従来装置の問題点の説明図である。

【符号の説明】

１ ストッカー ２ 台板 ４ 板状ストッパー ５ 袋送り出しロール ６ 吸引口 ７ 袋引き出し杆 ８ 吸引チップ ９ 軸 １１ ローラ １２ コイルばね １３ 作動杆 １４ カム板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 台板の前端から適宜の間隔をおいた位置
   に袋の前端が当たる板状ストッパーを配置したストッカ
   ーと、前記ストッカーにおける台板と板状ストッパーと
   の間において周面の一部が該台板の上面と一致する位置
   まで入り込むように設け、周面に設けた吸引口をもって
   所定のタイミングで袋の下面を吸着するようになした袋
   送り出しロールと、前記袋送り出しロールの半径方向に
   所定のタイミングで揺動してその先端部に設けた吸引チ
   ップが前記ストッカーにおける台板と板状ストッパーと
   の間に入り込むようになし、該吸引チップをもって所定
   のタイミングで袋の前端下面を吸着するようになした袋
   引き出し杆とからなる袋の自動給送装置。