JP3032971B2 - 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等 - Google Patents

開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等

Info

Publication number
JP3032971B2
JP3032971B2 JP10176264A JP17626498A JP3032971B2 JP 3032971 B2 JP3032971 B2 JP 3032971B2 JP 10176264 A JP10176264 A JP 10176264A JP 17626498 A JP17626498 A JP 17626498A JP 3032971 B2 JP3032971 B2 JP 3032971B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
opening
fixing member
hinge
closing lid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10176264A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000008682A (ja
Inventor
健一 戸塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Combi Corp
Original Assignee
Combi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Combi Corp filed Critical Combi Corp
Priority to JP10176264A priority Critical patent/JP3032971B2/ja
Publication of JP2000008682A publication Critical patent/JP2000008682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3032971B2 publication Critical patent/JP3032971B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hinges (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓋体等の開閉に用
いられている開閉蓋用ヒンジに関し、特に蓋体を開く場
合の回動支点を変更して多目的利用を可能にする開閉蓋
用ヒンジの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】開閉蓋用ヒンジ(蝶番)は、蓋体を開閉
自在に支持する部材として用いられている。例えば図1
0に示すような容器21にあっては、本体22の上部に
開閉蓋用ヒンジ23を用いて蓋体24を取り付け、開閉
蓋用ヒンジ23を支点として矢印Aで示すように開く構
成になっている。図11は図10の開閉蓋用ヒンジ23
と蓋体22の部分拡大断面図を示したものであり、開閉
蓋用ヒンジ23の固定板23a、23bは、ネジ25に
よって蓋体24の側面と本体22の側面とに固定されて
いる。そして、各固定板23a、23bは、連結軸26
を中心に回転する構成になっているので、蓋体24を矢
印Aで示したように回動させた場合は開き、反対に回動
した場合は閉じられる。
【0003】前記開閉蓋用ヒンジ23は蓋体24の一端
を上げ下げするだけで開閉することができ便利なもので
ある。しかし、用途や使用状況によっては下記のような
問題が生じていた。すなわち、開閉蓋用ヒンジ23が容
器21に用いられている場合、蓋体24を開いた後、手
を放しても蓋体24が手前側に落ちないようにするため
には、蓋体24は少なくとも90度以上に開かなければ
ならない。容器21が壁に近接配置されている場合、容
器21の背面に十分なスペースがあればよい。例えば、
図11に示すように本体22と壁面W2との隙間がL2
のように十分な距離がある場合は蓋体24は90度以上
に開くので、蓋体24は自立できる。しかしながら、本
体22と壁面W2との隙間がL2以下の場合は蓋体24
が90度以上に開かず、蓋体24は自立できない。まし
て、容器21を壁W1にくっつけて置いた場合には、距
離はL1となり、蓋体24は自立できないどころか、十
分に開けることもできない。このように、従来は、蓋体
24を開けたあとその自然落下による再閉止を防止する
には、容器21を壁Wから十分離して配置することが必
要であり、スペースの問題が生じた。また、スペースの
関係上十分離して配置することができない場合は蓋体2
4を片手で常に押さえる必要があり、容器21への物品
の出し入れ作業を片手で行わなければならず、非常に不
便であった。
【0004】前記開閉蓋用ヒンジの使用上の問題は以上
の容器と壁との問題に限らない。例えば図12に示すよ
うな歩行補助車31の場合にも問題となった。歩行補助
車31の概略構成を図12に示している。図12による
と、パイプ材により構成された枠体32の下端には、4
個の車輪33が回転自在に取り付けられている。枠体3
2の中央部には収納ボックス34が設けられ、その上部
は開閉自在な座席兼用の蓋体35により覆われている。
座席の左右には肘掛け36a、36bが設けられ、背面
側には固定式の背もたれ37が設けられている。また、
38は手押しハンドルであり、歩行者が掴まりながら歩
行したり、座席に人を腰掛けさせた状態で別の人が後ろ
から押し動かす際に利用される。手押しハンドル38に
沿ってブレーキレバー39が設けられ、このブレーキレ
バー38をハンドル側に引くことによってブレーキ部材
39aが駆動され、車輪33のうちの後輪にブレーキを
掛けるようになっている。
【0005】前記座席兼用の蓋体35は、お年寄り等の
使用者が座る場合には図12に示すように収納ボックス
34の上部開口を閉じるように蓋体35が下ろされる。
また、収納ボックス34に物品を出し入れする場合には
矢印Bに示すように蓋体35が立ち上げられる。このた
め、蓋体35に開閉蓋用ヒンジが必要であるが、従来の
開閉蓋用ヒンジは図13に示すような構成になってい
た。すなわち、蓋体35は板状の基板41を軟性シート
42a、42bで覆った構造になっている。蓋体35に
は、別部材として開閉蓋用ヒンジは設けられていない
が、軟性シート42a、42bを蓋体35の後端部、換
言すれば背もたれ37側に、上下の軟性シート42a、
42bを重ね合わせ、且つ縫い合わせた部分が可撓性を
有し、この部分が開閉蓋用ヒンジ43としての機能を有
する。従って、蓋体35を矢印B方向に回動させると、
開閉蓋用ヒンジ43を支点として蓋体35全体が背もた
れ方向に回動することになる。なお、開閉蓋用ヒンジ4
3の後端部は収納ボックス34の一部に固定されてい
る。
【0006】次に、歩行補助車31の問題点について述
べる。蓋体35の先端部を掴んで持ち上げると、図12
及び図14に示すように矢印B方向に回動し、図14に
示すように蓋体35を開けることができる。しかし、蓋
体35は開閉蓋用ヒンジ43を中心に回動するしかな
く、この中心位置をずらすことはできない。しかも、収
納ボックス34の背面側に設けられた背もたれ37は固
定されているので、蓋体35を90度以上に回動させる
ことはできず、図14に示すように前傾状態になる。従
って、この場合も手で蓋体35を押さえながら、収納ボ
ックス34への物品の出し入れを行う必要があり、非常
に不便であった。特に、歩行補助車31の使用者は、お
年寄りや身体の不自由な人が多く、片手作業の不便さは
健常者の想像を越えるものである。また、蓋体35を9
0度以上に回動させれるようにするには、蓋体(座部)
35全体を前方へ大きく移動させなければならず、背も
たれ37と蓋体(座部)35との間に大きな隙間ができ
て、座り心地が良くなかった。
【0007】前記のような開閉を必要とする蓋体を用い
たさらに別の装置として、図15に示すような椅子式ト
イレ51がある。すなわち、椅子状に構成された枠体5
2の中央部に収納ボックス53が設けられ、その内部に
は図18に示すように便器54が出し入れ自在に収納さ
れている。前記椅子式トイレ51は、不使用時にあって
は収納ボックス53の上部を座席兼用の蓋体55によっ
て覆っているが、使用時には図16に示すように蓋体5
5を図16に実線で、また図17に想像線で示したよう
に開き、その下に設けた基板56に形成してある排出口
57を露呈させる。
【0008】蓋体55の後端側と枠体52の一端との間
には、図17に示すように開閉蓋用ヒンジ58がネジ5
9により固定されている。なお、開閉蓋用ヒンジ58に
ついては別符号を付しているが、その構成と作用は図1
0及び図11に示したものと実質的に同様である。従っ
て、蓋体55の前端側を持ち上げるようにすれば、蓋体
55が開閉蓋用ヒンジ58の連結軸61を中心に回動
し、前記のように開けることができる。また、基板56
についても、蓋体55と同様に開閉蓋用ヒンジ(図示せ
ず)が設けられ、図18に示したように蓋体55に続い
て基板56も開けられるようになっている。
【0009】椅子式トイレ51の問題点は、蓋体55の
先端部を掴んで持ち上げると、図15に示した状態から
図16に示したように蓋体55が開くが、蓋体55は図
17に想像線で示したように、90度近くになると後端
部が基板52に当接するのでつっかえ状態になって90
度以上に開かない。このため、蓋体55は前傾状態にな
り倒れてしまうことになった。したがって蓋体55が倒
れないようにするには、ヒンジの取り付け位置を変えて
蓋体55が90度以上に開くようにすると共に、蓋体5
5の取り付けを図17の位置より椅子式トイレ51の前
方へ(図で左方向へ)ずらして蓋体55が90度以上に
開くようにするスペースを確保していた。このため、椅
子式トイレ51が前後方向に長くなり大型化した。しか
も、蓋体55を閉じて椅子として使用する場合には、背
もたれ62と椅子座面の前端部との間隔が大きくなり、
座り心地が悪かった。さらに、清掃などを行う場合は、
図18に示したように基板56も開ける必要があるが、
この場合も上記同様に装置の大型化となってしまった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記開閉蓋用ヒンジ2
3、43、58は、蓋体24、35、55の一端を上げ
下げするだけで開閉することができ便利なものであった
が、しかし、以上のように、蓋体を持ち上げても蓋体5
5が倒れないようにするために蓋体55が90度以上に
開くようにするスペースを必要としたので、椅子式トイ
レの大型化となり、また座り心地が悪くなってしまっ
た。
【0011】本発明は、前記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は蓋体を90度以上に開いて自立す
るようにして、しかも装置の小型化、使い勝手の向上を
図る開閉蓋用ヒンジを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、第1の固定部材と、第2の
固定部材と、前記第1および第2の固定部材の間に介在
する連結部材と、を有し、該連結部材は前記第1の固定
部材に第1の連結軸を介してまた前記第2の固定部材に
第2の連結軸を介してそれぞれ回動自在に取り付けられ
たことを特徴としている。また、請求項2記載の発明
は、第1の固定部材と、第2の固定部材と、前記第1お
よび第2の固定部材の間に介在する連結部材と、を有
し、該連結部材は可撓性材質で作られていることを特徴
としている。さらに、請求項3記載の開閉蓋の発明は、
前記連結部材の長さを開閉蓋の厚みにほぼ等しくしたこ
とを特徴としている。そして、請求項4記載の容器の発
明は、前記第1の固定部材を容器の蓋体に固定し、前記
第2の固定部材を容器本体の一端に固定して成る請求項
3記載の開閉蓋を備えたことを特徴としている。また、
請求項5記載の歩行補助車の発明は、物品を収納する収
納ボックスの蓋体を座席に兼用する歩行補助車におい
て、前記第1の固定部材を前記蓋体に固定し、前記第2
の固定部材を歩行補助車本体の一端に固定して成る請求
項3記載の開閉蓋を備えたことを特徴としている。さら
に、請求項6記載の椅子式トイレの発明は、前記第1の
固定部材を椅子式トイレの蓋体に固定し、前記第2の固
定部材を前記椅子式トイレの本体の一端に固定して成る
請求項3記載の開閉蓋を備えたことを特徴としている。
【0013】以上の構成により、本発明の開閉蓋用ヒン
ジは、第1及び第2の固定部材の間に、第1及び第2の
連結軸を有する連結部材を設けたり可撓性の連結部材を
設けたので、連結軸の位置で第1の固定部材と連結部材
が、また連結部材と第2の固定部材とが折れ曲がり、換
言すれば回動自在になり、蓋体を開閉する場合は連結部
材が回動するので蓋体全体を水平方向に移行させること
ができ、したがって、蓋体の一端を持ち上げて開く際
に、蓋体全体が移行しつつ開くので、蓋体を真上の90
度以上に開くことができる、蓋体を備えた容器等の背面
に壁等の障害物があっても、蓋体は自立して立てかけさ
せることができる。また、蓋体が真上以上に開くので、
自然落下による閉じがなく、蓋体を手で押さえる必要が
なくなるので、物品の出し入れ等の作業を両手で効率よ
く行うことができ、作業性及び使い勝手の向上を図り得
る。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、図1〜図9を参照して本発
明に係る開閉蓋用ヒンジの実施形態を説明する。なお、
本実施形態の説明にあたっては、従来例の説明に参照し
た図面や符号を適宜援用する。
【0015】先ず、図1を参照し開閉蓋用ヒンジ1の構
成について説明する。開閉蓋用ヒンジ1は、2枚の固定
部材2a、3aと1枚の連結部材4、更に2本の連結軸
5a、5bとを備えている。固定部材2a、3aは板状
であり、固定用のネジ孔2b、3bが開口されている。
また、固定部材2a、3aの一方の端辺には、連結軸5
a、5bを挿通するための筒状の挿通部2c、3cが形
成されている。連結部材4も基本的には板状であるが、
両端辺に連結軸5a、5bを挿通するための筒状の挿通
部4a、4aが形成されている。2つの挿通部4a、4
aは所定間隔Lをもって形成され、挿通部4a、4aは
挿通部2c、2c間および挿通部3c、3c間に嵌まり
込む位置に形成されている。従って、挿通部2c、2c
間および挿通部3c、3c間に挿通部4a、4aを位置
決めし、連結軸5a、5bを連通させると、これら2か
所の部分が折り曲げ自在な連結部になる。
【0016】本実施の形態における開閉蓋用ヒンジ1
は、前記構成から明らかなように2か所において折り曲
げ(回動)させることができ、折り曲げ間隔は連結部材
4の長さLを適宜選択することによって自在に変更でき
る。また、図示の構成例では挿通部4aが両端に1個、
挿通部2c、3cが端部に2個ずつ形成されているが、
これらの数は限定されるものではなく、使用状態に合わ
せて自在に変更できるものである。
【0017】次に、前記開閉蓋用ヒンジ1の適用例とし
て前記容器21への使用形態を説明する。図2に示すよ
うに、開閉蓋用ヒンジ1の固定部材2aがネジ25によ
って蓋体24の上面に固定され、連結部材4が蓋体24
の背面側に位置決めされ、固定部材3aが本体22の背
面側にネジ25によって固定されている。この使用形態
にあっては、連結軸5aが蓋体24の後端側の角部に位
置決めされ、連結軸5bは蓋体24と本体22との重ね
合わせ位置に位置決めされる。開閉蓋用ヒンジ1は、連
結軸5a、5bの位置で折り曲げ自在に構成されている
のであるから、図2の構成では蓋体24を回動させた場
合、図3のように2か所で折り曲げられ、前記問題点を
解消し得るようになる。
【0018】すなわち、図2の状態から従来例と同様に
蓋体24の前端側を持ち上げると、蓋体24は連結軸5
aを中心に回動しようとする。しかし、蓋体24を持ち
上げるととともに、連結軸5bを中心にして連結部材4
が前傾するように動く。従って、蓋体24を開いた状態
では、図3に示したように連結部材4が本体22の上部
に水平に倒れ込み、連結部材4の先端では連結軸5aを
支点として蓋体24が立ち上がった状態になる。ここで
図3及び図11を比較参照すると、本実施形態では蓋体
24全体が連結部材4の長さLに応じて本体22上に水
平方向前方へ移行しているのに対し、従来構造では蓋体
24の全体が本体24の外側(後ろ側)に出ている。故
に、本実施形態によれば、容器21の背面側に壁等があ
っても、蓋体24を真上(90度)以上に開くことがで
き、蓋体24の自然落下を防止できるので、前記問題点
を解消することができる。
【0019】次に、図4及び図5を参照して前記歩行補
助車31への適用例を説明する。図4において、(a)
は蓋体35を収納ボックス34の上に閉じた状態を、
(b)は蓋体35が収納ボックス34を開いた状態を、
それぞれ示している。本実施の形態においても蓋体35
は基板41を軟性シート42a、42bで覆った構成に
なっている。そして、軟性シート42a、42bを基板
41の上部45aで縫い合わせるとともに、この縫い合
わせ部45aから蓋体35の厚みに相当する距離rを隔
てた下端位置で収納ボックス34の上部固定蓋体341
の端部45bと縫い合わせ、距離rの部分4を可撓性を
有する材料で形成している。したがって、この可撓性部
分4で開閉蓋用ヒンジ8を形成している。この構成によ
れば、前記同様に蓋体35の前端側を持ち上げることに
よって、上部の縫い合わせ部分45aが下側になり、そ
れまで立ち上がっていた可撓性部分4はその可撓性によ
り水平方向前方に延び、その結果、縫い合わせ部分45
aが所定間隔rだけ水平方向に歩行補助車31の前端側
へ移行する。したがって蓋体35は90度以上に回動し
得るようになる。
【0020】このように、蓋体35の回動とともに蓋体
35を移行させることにより、図4(a)に示した閉止
位置から図4(b)に示すように蓋体35は水平方向前
方にrの長さだけ移動するので、蓋体35を90度以上
に開けることができ、蓋体35全体を背もたれ37に寄
り掛からせることができる。従って、収納ボックス34
に物品を出し入れする際に蓋体35を押さえる必要がな
く、従来例で説明した問題を解消することができるとと
もに、使い勝手が向上する。
【0021】次に、図6及び図7を参照して椅子式トイ
レ51への適用例を説明する。なお、本実施形態におい
ては、図1に示した開閉蓋用ヒンジ1を援用できるの
で、開閉蓋用ヒンジ自体には同一の符号を付してある。
図6において、(a)は蓋体55を椅子式トイレ51の
上に閉じた状態を、(b)は蓋体35が開いた状態を、
それぞれ示している。図6に示すように、蓋体55の後
端の側面に開閉蓋用ヒンジ1の固定部材2aがネジ25
により固定され、連結部材4は固定部材2aに沿うよう
に連結軸5aを支点として折り返され、固定部材3aが
ネジ25によって枠体52に固定されている。この開閉
蓋用ヒンジ1で、蓋体55の先端を持ち上げると、固定
部材2aと連結部材4との間の角度が開くとともに、連
結部材4が垂直方向から次第に前方に傾斜する。そし
て、蓋体55をさらに回動させるにつれて、最終的に連
結部材4は水平になり、その先端で連結軸5aを支点と
して蓋体55が回動するので、図示のような90度以上
に開いた状態になり、蓋体55全体を背もたれ62に寄
り掛からせることができる。
【0022】ここで本発明の実施の形態の図6(b)と
これに対応する従来例の図17に示した蓋体55の開き
状態と比較すると、図17では、90度近くになると後
端部が基板52に当接するのでつっかえ状態になって9
0度以上に開かず、このため蓋体55は前傾状態になっ
た。また、自然落下して閉じてしまうことを防ぐために
は、倒れないようにスペースを必要とした。これに対し
て、図6(b)では蓋体55の回動によって連結部材4
の長さL分だけ蓋体55は水平方向前方に移行している
のが分かる。従って、蓋体55を開く時は倒れないよう
なスペースを十分確保できるとともに、蓋体55を閉じ
て椅子として使用する時はそのスペースを不要とするも
のである。図7は、蓋体55の開き状態を椅子式トイレ
51について示すものである。図7に示すように本発明
によれば、蓋体55が90度以上に開くので、背もたれ
62にもたせ掛けることができる。その上、便器の上を
覆う穴57のあいた基板56も前記同様の構成のヒンジ
を用いることによって、図8(a)に示すように蓋体5
5と基板56をどちらも背もたれ62にもたせ掛けるこ
とができ、便器54の出し入れや清掃作業等が行い易く
なる。
【0023】図8(b)および(c)は図8(a)の二
重立てかけの1実施例を示すもので、(b)は蓋体55
および基板56が椅子式トイレ51の上に閉じた状態
を、(c)は蓋体55および基板56のどちらも立てか
けた状態を、それぞれ示している。すなわち、蓋体55
はヒンジ41を介して枠体52に固定されている。同じ
く基板56はヒンジ42を介して枠体52に固定されて
いる。ただし、ヒンジ41は枠体52の上側に、ヒンジ
42は枠体52の下側に固定されている。このような取
り付けにより、閉じた状態での本発明のヒンジ41、4
2の垂直方向の長さLが図8(c)のように蓋体55お
よび基板56のどちらも立てかけた場合には水平方向前
方へ移行するため蓋体55および基板56のどちらも9
0度以上に開くので、背もたれ62にもたせ掛けること
ができる。また、従来のような蓋体55の取り付けを椅
子式トイレの前方へずらして取り付ける必要がないた
め、椅子式トイレ51が前後方向に長くなることもなく
なり、椅子式トイレの小型化になった。しかも、蓋体を
閉じて椅子として使用する場合にも蓋体の取り付け位置
を前方へずらして取り付ける必要がないため、背もたれ
と椅子座面の前端部との間隔を最適長さに決めることが
でき、座り心地の改善が図られる。
【0024】このように、本発明に係る開閉蓋用ヒンジ
を適用した容器や歩行補助車、更に椅子式トイレは、蓋
体を開ける際に蓋体全体が移行するので、背面側に壁等
の障害物があっても真上以上に開けることができる。ま
た、蓋体を背もたれ等に寄り掛からせることができるの
で、手で押さえる必要がなく、使い勝手が向上する。
【0025】なお、前記歩行補助車31については、収
納ボックス31の後端側に小物用の小型の収納ボックス
34aを設けることがある。このような場合は、図9に
示すように開閉蓋用ヒンジ8の一方の端部の下側にベル
ト等により挿通部9を形成させるとともに、この挿通部
9に支点軸11を挿通させる。支点軸11は、枠体32
に固定されているので、前記使用例では固定されていた
部分8aが想像線で示すように開け得るようになる。固
定部分8aを開閉する際、開閉蓋用ヒンジ8は可撓性を
有しているので、蓋体35が開いたり、ずれたりするこ
とはなく、収納ボックス34、34aを全く独立に使用
することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明に係る開閉蓋用ヒン
ジは、第1及び第2の固定部材の間に、第1及び第2の
連結軸を有する連結部材を設けたり可撓性の連結部材を
設けたので、連結軸の位置で第1の固定部材と連結部材
が、また連結部材と第2の固定部材とが折れ曲げ、換言
すれば回動自在になり、蓋体を開閉する場合は連結部材
が回動するので蓋体全体を移行させることができ、した
がって、蓋体の一端を持ち上げて開く際に、蓋体全体が
移行しつつ開くので、蓋体を真上の90度以上に開くこ
とができる、蓋体を備えた容器等の背面に壁等の障害物
があっても、蓋体は自立して立てかけさせることができ
る。また、蓋体が真上以上に開くので、自然落下による
閉じがなく、蓋体を手で押さえる必要がなくなるので、
物品の出し入れ等の作業を両手で効率よく行うことがで
き、作業性及び使い勝手の向上を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開閉蓋用ヒンジの実施形態を示す
斜視図である。
【図2】蓋体への開閉蓋用ヒンジの取り付け形態を示す
要部の拡大断面図である。
【図3】蓋体を開いた時の本発明の開閉蓋用ヒンジの作
用を示す断面図である。
【図4】歩行補助車への本発明の開閉蓋用ヒンジの適用
例を示す断面図である。
【図5】歩行補助車における蓋体の開き具合を示す側面
図である。
【図6】椅子式トイレへの本発明の開閉蓋用ヒンジの適
用例を示す要部断面図である。
【図7】椅子式トイレにおける蓋体の開き具合を示す斜
視図である。
【図8】本発明の開閉蓋用ヒンジを椅子式トイレの蓋体
と基板とに用いた図である。
【図9】歩行補助車への他の適用例を示す断面図であ
る。
【図10】従来の開閉蓋用ヒンジの適用例を示す容器の
斜視図である。
【図11】従来の開閉蓋用ヒンジの作用を示す要部の断
面図である。
【図12】従来の歩行補助車の構成を示す斜視図であ
る。
【図13】従来の歩行補助車の座席兼用の蓋体の開き具
合を示す拡大断面図である。
【図14】従来の歩行補助車の座席兼用の蓋体の開き具
合を示す側面図である。
【図15】従来の椅子式トイレを示す斜視図である。
【図16】従来の椅子式トイレの蓋体の開き具合を示す
斜視図である。
【図17】従来の椅子式トイレの蓋体の開き具合を示す
断面図である。
【図18】従来の椅子式トイレの蓋体と基板の開き具合
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1、8 開閉蓋用ヒンジ 2a、3a 固定部材 4 連結部材 5a、5b 連結軸 21 容器 24、35、55 蓋体 31 歩行補助車 51 椅子式トイレ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 1/02 - 9/00 B65D 43/16 B62B 3/00 A47K 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の固定部材と、第2の固定部材と、
    前記第1および第2の固定部材の間に介在する連結部材
    と、を有し、該連結部材は前記第1の固定部材に第1の
    連結軸を介してまた前記第2の固定部材に第2の連結軸
    を介してそれぞれ回動自在に取り付けられた開閉蓋用ヒ
    ンジを用いた開閉蓋であって、蓋体の一端を持ち上げて
    前記連結部材を水平状態に移行させることにより、90
    °以上に開くことのできる開閉蓋において、 前記連結部材の長さを前記開閉蓋の厚みにほぼ等しくし
    たことを特徴とする開閉蓋。
  2. 【請求項2】 第1の固定部材と、第2の固定部材と、
    前記第1および第2の固定部材の間に介在する連結部材
    と、を有し、該連結部材は可撓性材質で作られている開
    閉蓋用ヒンジを用いた開閉蓋であって、蓋体の一端を持
    ち上げて前記連結部材を水平状態に移行させることによ
    り、90°以上に開くことのできる開閉蓋において、 前記連結部材の長さを前記開閉蓋の厚みにほぼ等しくし
    たことを特徴とする開閉蓋。
  3. 【請求項3】 前記第1の固定部材を容器の蓋体に固定
    し、前記第2の固定部材を容器本体の一端に固定して成
    る請求項1又は2記載の開閉蓋を備えた容器。
  4. 【請求項4】 物品を収納する収納ボックスの蓋体を座
    席に兼用する歩行補助車において、 前記第1の固定部材を前記蓋体に固定し、前記第2の固
    定部材を前記歩行補助車本体の一端に固定して成る請求
    項1又は2記載の開閉蓋を備えた歩行補助車。
  5. 【請求項5】 蓋体を備えた椅子式トイレにおいて、 前記第1の固定部材を前記蓋体に固定し、前記第2の固
    定部材を前記椅子式トイレ本体の一端に固定して成る請
    求項1又は2記載の開閉蓋を備えた椅子式トイレ。
  6. 【請求項6】 前記トイレの上を覆う穴のあいた基板を
    備えて成ることを特徴とする請求項5記載の椅子式トイ
    レ。
JP10176264A 1998-06-23 1998-06-23 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等 Expired - Fee Related JP3032971B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10176264A JP3032971B2 (ja) 1998-06-23 1998-06-23 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10176264A JP3032971B2 (ja) 1998-06-23 1998-06-23 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000008682A JP2000008682A (ja) 2000-01-11
JP3032971B2 true JP3032971B2 (ja) 2000-04-17

Family

ID=16010541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10176264A Expired - Fee Related JP3032971B2 (ja) 1998-06-23 1998-06-23 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3032971B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003075384A1 (fr) * 2002-03-04 2003-09-12 Mitsubishi Materials Corporation Pile a combustible en oxyde solide et separateur
EP2416749A4 (en) * 2009-04-09 2015-07-15 Free2Go Mobility Products Inc PERCUSED CHAIR FOR BREAKER
JP2016022318A (ja) * 2014-07-24 2016-02-08 株式会社幸和製作所 トイレ

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52120274U (ja) * 1976-03-11 1977-09-12
JPS53117881U (ja) * 1977-02-26 1978-09-19
JPS55116169U (ja) * 1979-02-08 1980-08-16
JPS575784U (ja) * 1980-06-06 1982-01-12
JPS5893160U (ja) * 1981-12-18 1983-06-24 野田合板株式会社 家具用蝶番
JPS59148865U (ja) * 1983-03-25 1984-10-04 ナショナル住宅産業株式会社 丁番
JPS60114856A (ja) * 1983-11-25 1985-06-21 Canon Inc 原稿圧着板
JPH0174946U (ja) * 1987-11-09 1989-05-22
JPH0641519Y2 (ja) * 1988-06-15 1994-11-02 亘子 中野 車椅子兼用移動式便所
JPH079727Y2 (ja) * 1988-07-13 1995-03-08 コンビ株式会社 買物用手押し車
JPH0632657U (ja) * 1992-10-01 1994-04-28 株式会社新協和 ドア取付け用蝶番
JPH09173244A (ja) * 1995-12-25 1997-07-08 Asia Kikaku Kk ポータブルトイレ自動分解処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000008682A (ja) 2000-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3064958B2 (ja) 便口幅可変型便座を設ける便器及びそれに用いる便座
JP3032971B2 (ja) 開閉蓋用ヒンジおよびこれを用いた蓋とその容器等
JP4492479B2 (ja) ポータブルトイレ
JP5250792B2 (ja) 車いす
JP2006271560A (ja) 便器装置
JP3080133B2 (ja) 便 器
JP3152430U (ja) 自動的に方向転換を行う便蓋を備える便座
JP2000271040A (ja) 椅子型簡易便器
JP3301970B2 (ja) 携帯用便器のアームレスト構造
JP3230705U (ja) 浴室内介助用ボード及び浴室
JP4250925B2 (ja) トイレ装置
JP4244587B2 (ja) トイレ装置
JP2006109968A (ja) 椅子兼用ポータブルトイレ
KR200208295Y1 (ko) 좌식 변기용 시트 회전장치
JP7467141B2 (ja) トイレ装置
JP2529789Y2 (ja) 小便器
JP4155427B2 (ja) トイレ
JPH05176862A (ja) 洋式便器の便蓋
JP3718549B2 (ja) 車椅子の枠体
JP2008104852A (ja) 便器の便蓋構造
JPH11342029A (ja) 下駄箱
JP2655938B2 (ja) 指血圧計
JPH10113311A (ja) 跳ね上げ式簡易ひじ掛け体
JP4507794B2 (ja) ポータブルトイレ用バケツ
JP2603021Y2 (ja) 手動走行車輌

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090218

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100218

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110218

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees