JPH08150098A - 便容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、例えば携帯用の便器に取付け
られている便容器から汚物を捨てる際、該便容器が汚物
によって汚されないようにすることにある。 【構成】便容器１６の上縁の折返し部２８の前部に汚物
を捨てる際に液切りをする液切り板２９を前方に突出さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は便器に取付けられる便容
器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば携帯用の便器には本体内に上面開
口部から便容器が懸架されている。図８に従来の便容器
(1) の一例を示す。該便容器(1) は本体(2) と、該本体
(2) 上縁に形成され、補強および便器本体に懸架するた
めの引掛りとなる折返し部(3) と、該本体(2) 上縁に枢
着されている把手(4) とからなる。そして該便容器(1)
内に汚物Ｓが溜まったら把手(4) 手に持って便器から取
はずし、便所等に運んで汚物Ｓを捨てる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の便容器(1)
では汚物Ｓを捨てる際に汚物Ｓが本体(2) の折返し部
(3) 前面を伝って流下し、該本体(2) が汚れると言う問
題点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、便器本体(12)内に上面開
口部(13)から懸架される便容器(16)であって、該便容器
(16)の上縁には折返し部(28)を設け、該折返し部(28)の
前部には液切り板(29)を前方に突出した便容器(16)を提
供するものである。

【０００５】

【作用】便容器(16)内の汚物Ｓを捨てる時には該便容器
(16)を前方に傾ける。汚物Ｓは該便容器(16)の上縁前部
から溢出して流下するが、この際折返し部(28)の液切り
板(29)によって液切りされ、折返し部(28)前面を伝わな
くなる。

【０００６】

【実施例】本発明を図１〜図７に示す一実施例によって
説明すれば、便器(11)は便器本体(12)と、該便器本体(1
2)の上面開口部(13)の周りに載置されている便座(14)
と、該上面開口部(13)を閉鎖する蓋(15)とからなり、該
上面開口部(13)からは便器本体(12)内に便容器(16)が懸
架されている。該便器本体(12)の上面において、図３に
示すように上面開口部(13)の周囲には便座落し込み凹部
(17)が形成されており、更に前端部の左右両側には図４
に示すように大腿部当接凹陥部(18,18) が形成されてい
る。また該便器本体(12)の前面(19)は前方に若干オーバ
ーハング状に傾斜しており左右両縁(20,20) は該前面(1
9)よりも前方に突出している。更に該便器本体(12)の両
側面には手掛り凹部(21,21) が形成されている。

【０００７】該便座(14)はその根端を便器本体(12)後端
にヒンジ部(22)を介して蝶着されており、図２に示す使
用状態では該便座(14)は便器本体(12)の便座落し込み凹
部(17)に落し込まれており、その結果該便座(14)は該便
器本体(12)の上面から殆ど突出しない状態となってい
る。更に該便座(14)は使用者の体を受ける受面(23)の後
部(23A) が前部(23B) より若干高くなるように設定され
ている。

【０００８】該蓋(15)はその根端を便座(14)と共にヒン
ジ部(22)を介して便器本体(12)の後端に蝶着されてお
り、該蓋(15)は相互蝶着されている前半部(24)と後半部
(25)とからなり、該前半部(24)の後端からは手掛け凹部
(24A) が設けられ、該後半部(25)の前端からは該手掛け
凹部(24A) のガイド凹部(25A) が設けられている。そし
て図２に示す開いた状態では二つ折り状態となり、便器
(11)の背後に背もたれを設置した時には該背もたれに該
蓋(15)が干渉しないようになっており、かつ該蓋(15)の
下面が露出しないように隠蔽されている。

【０００９】便器本体(12)の上面開口部(13)から便器本
体(12)内に懸架される便容器(16)の本体(27)の上縁に
は、図５に示すように折返し部(28)が形成されており、
該折返し部(28)は該便容器(16)の補強として、また該便
容器(16)を便器本体(12)内に懸架するための引掛りとさ
れている。そして該折返し部(28)の前部には液切り板(2
9)が前方に突出されている。該本体(27)の前面(27A) は
前方に傾斜されているが、特に女子の排尿時の飛沫のは
ねかえりを防止するために緩傾斜部(27B) が設けられて
おり、更に該本体(27)の上縁には把手(30)が枢着されて
おり、また本体(27)の底部には座(31)が形成されてい
る。そして該便容器(16)には内蓋(32)が被着される。

【００１０】上記構成の便器(11)においては、図１に示
す蓋(15)で便器本体(12)の上面開口部(13)を閉鎖した不
使用状態から、図２に示す蓋(15)を二つ折りにして便器
本体(12)の上面開口部(13)を開き内蓋(28)を取はずした
使用状態とし、使用者が該便器(11)の便座(14)上に腰掛
ける。上記したように該便座(14)は便器本体(12)の便座
落し込み凹部(17)に落し込まれており、該便器本体(12)
の上面に殆ど突出しない状態となっているから、使用者
がベッド等から便座(14)上に移る時に該便座(14)が干渉
しない。そして使用者が該便座(14)上に腰掛けた時、該
便座(14)の後部(23A) は前部(23B) よりも若干高く設定
されているから、使用者の臀部が若干持上るような状態
となり、排便し易い前傾姿勢をとることが出来る。この
状態で使用者の大腿部は便器本体(12)の大腿部当接凹陥
部(18,18) に当接し、使用者には安定感が与えられる。
更に便器本体(12)の前面(19)は前方にオーバーハング状
に傾斜しているので、使用者が足を鋭角的に曲げること
が出来、立ち上がる際に力が入れ易くなる。便容器(16)
内に蓄積した汚物Ｓは図３に示すように該便容器(16)を
便器本体(12)から取はずし、内蓋(32)で閉鎖し、把手(3
0)を持って便所へ運んで捨てる。該便容器(16)内の汚物
Ｓを捨てる時には、図７に示すように該便容器(16)を前
方へ傾け、該汚物Ｓを該便容器(16)の上縁前部から溢出
させるが、この際折返し部(28)の液切り板(29)によって
液切りされるから、汚物Ｓは該折返し部(28)の前面には
伝わらない。

【００１１】

【発明の効果】したがって本発明の便容器においては、
該便容器内の汚物を捨てる時に該便容器が汚物によって
汚されることが少なく、取扱う人の嫌悪感を大巾に減少
させる。

【図面の簡単な説明】

図１〜図７は本発明の一実施例を示すものである。

【図１】不使用状態斜視図

【図２】使用状態斜視図

【図３】便座を上げた状態の斜視図

【図４】正面図

【図５】便容器断面図

【図６】便容器平面図

【図７】汚物を捨てる時の便容器断面図

【図８】従来例の説明図

【符号の説明】

11 便器 12 便器本体 13 上面開口部 16 便容器 27 本体 28 折返し部 29 液切り板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】便器本体内に上面開口部から懸架される便
   容器であって、該便容器の上縁には折返し部を設け、該
   折返し部の前部には液切り板を前方に突出したことを特
   徴とする便容器