JP2004298541A - トイレ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】便器4に載置した本体1に、回動自在に設けた便座2と、便蓋3を備え、便座の外周部に凹部2aを設けたもので、便座2を持ち上げて開くときに、凹部2aに手がかけられ、便器に手が触れることなく、そして、便座が手から滑り落ちることなく便座を持ち上げることができ、通常の使用にも支障ない。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、便器の後部上面に載置して固定されるトイレ装置の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のトイレ装置としては、図6に示すように便器4の後部上面に載置して固定される本体1に、便座2と便蓋3のそれぞれの後端部を回動自在に枢支しているトイレ装置や、このトイレ装置に暖房便座や温水洗浄装置を設けたものがあり、そして男子の小便の際などには便蓋3及び便座2を開いて使用する構成となっている。
【0003】
しかし、このように便蓋3及び便座2を開いて使用するに際して、便座2を持ち上げる手掛かりは設けられていなかったので、便座に便座から張り出した形態でとりつける便座開閉用の補助具なるものは種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかしながら、前記従来の構成において便座は、便器に載置する関係上から、その外周面の大きさが便器の外周面と略同じに形成され、従って便器上に載置された便座と便器の外側面は略同一平面となり、便座を開くための手掛けになるものがなかった。
【0005】
また、トイレ装置では便器上に載置された便座の座面までの高さを、使用者が腰掛け易いようにしなければならないのと、用便時に洗浄水等が外へ飛び散らないようにしなければならない制約があるので、便器の上面と、この上に載った便座の裏面との間は、前記制約などから手が入る十分な隙間がないのが実状であり、結果として使用者が便座を開くときの指掛かりとなるものが設けられていなかった。
【0006】
従って、使用者が便座を開くときに、便座の裏面や外周側面に手をかけ持ち上げると、尿や汚水の飛散により汚れているはずの便器面や便座裏面に指が触れることになり衛生的ではなく、そこで便座外周側面に指を掛け持ち上げようとすると滑りやすく持ち上げ難いという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−223988号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、便器の汚れた面に触れることなく、容易に便座を持ち上げられ、衛生的で使用感の良いトイレ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のトイレ装置は、便器の後部上面に載置固定される本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は、便座外周に凹部を設けたものである。これによって、便座を開くときに便座の裏面や便器面の汚れやすいところに触れることなく手を掛けられるので、便座が手から滑り落ちることなく確実に持ち上げられ快適にトイレ装置を使用できる。
【0010】
また便座から外への張り出しがないので、便座に座る時にも邪魔にならず、かつ布製等の便座カバーの取りつけにも支障ないようにできる。さらに、便座の構成やデザイン面の制約も少なく、便座の掃除性も良好になる。
【0011】
【発明の実施の形態】
上記した本発明の目的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすることにより達成できるので、以下には各請求項の構成に、その構成による作用効果を併記し、併せて請求項記載の構成のうち説明を必要とする特定用語については詳細な説明を加えて本発明の実施の形態とする。
【0012】
請求項1記載に係る発明は、便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は、便座外周に凹部を設けてなるトイレ装置で、便座外周に臨む凹部に手を掛けて便座を容易に持ち上げられ、便座を立てて便器を使用するときに大変便利であるとともに、汚れた便座の裏面や便器面に手が触れることなく、さらに便座が手から滑り落ちることなく便座を確実に持ち上げられる。さらに凹部は便座からの張り出しがないので、通常の使用や掃除においても邪魔にならず、布製のカバーを便座にかぶせ便座の放熱を抑え省エネを図る時においても制約がない。
【0013】
請求項2記載に係る発明は、便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は便座外周に、便座外周面から外底面にわたる凹部を設けたトイレ装置で、凹部が便座外周面から外底面に臨み、便座を持ち上げる際の指かけがし易くなるとともに、便座の成形加工もし易く、かつ凹部に尿や汚水の飛散が付着せず、さらに便器外への尿や汚水の飛散も防止して衛生的にできる。
【0014】
請求項3記載に係る発明は、便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は便座外周に、便座の厚みの半分以下で、かつ便座の座面幅の半分以下の寸法で、便座外周面から外底面にわたる凹部を設けたトイレ装置で、凹部が便座外周面から外底面に臨み、便座を持ち上げる際の指かけがし易くなるとともに、便座の形状や構成の制約がなく便座の成形加工がし易く、かつ凹部に尿や汚水の飛散が付着せず、便器外への尿や汚水の飛散も防止して衛生的にでき、さらに便座外周面から外底面にわたる凹部であっても、厚みと幅を、便座の厚みと座面の幅の半分以下にして便座の強度を充分に保ち、安定した腰掛ができようにしてある。
【0015】
請求項4記載に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の凹部を便座の前側部分に形成したトイレ装置で、便座の前側部分に凹部が位置することにより、左右どちらの利き手の使用者であっても手が届きやすく、使い勝手を向上できる。
【0016】
請求項5記載に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のトイレ装置における本体を便器の後部上面に載置して固定したトイレ装置で、手を汚すことなく、かつ容易に便座を持ち上げられる衛生的な装置を提供できる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
(実施例1)
図1は、本発明の実施例1におけるトイレ装置の斜視図を示すものである。図1において、本体1には便座2と便蓋3が、その後端部を回動自在に枢支しており、そして本体1は便器4に載置固定してある。便座2は、その外周には外面を窪まして形成した外に臨む凹部2aを設け、本体1を支点にして上方へ便座2を持ち上げる際の手がけ(取っ手)にしている。
【0019】
上記実施例におけるトイレ装置について、以下その動作と作用を説明する。便座2の外周部には凹部2aが臨んでいるので、使用者が便座2を開くときに凹部2aに手を掛けて持ち上げられる。従って、手が凹部2aに確実に掛かり、便座2が手から滑り落ちることなく、かつ便器4に触れることなく持ち上げることができる。また、凹部2aは便座2から突き出ていないので、通常の使用の妨げにはならない。
【0020】
以上のよう本実施例では、便座が手から滑り落ちることなく便座を確実に持ち上げることができるとともに、衛生的に便座を取り扱うことができる。さらに、凹部を設けても便座の外周には突き出た部分がないので、邪魔にならず、通常の使用や掃除が大変し易くでき、また布製のカバーを便座にかぶせ便座の放熱を抑え省エネを図る時においても支障なくできる。
【0021】
(実施例2)
図2は、本発明の実施例2におけるトイレ装置の斜視図で、図3は同側面図で、図4は同便蓋を外したときの上面図で、図5は同正面図である。
【0022】
図2〜図5において、本体1には便座2と便蓋3が、その後端部を回動自在に枢支しており、そして本体1は便器4に載置固定してある。便座2は合成樹脂で金型成形され、座面の内面に暖房用ヒータなどを配設し、裏面には便器4の上面と接触する複数の脚部2bが一体に形成されている。
【0023】
また便座2は便座外周に臨み、便座2の厚みHの半分以下で、かつ便座2の座面幅Lの半分以下の寸法で以って、便座外周面から外底面にわたる凹部2aを設け、本体1を支点にして上方へ便座2を持ち上げる際の手がけ(取っ手)にしている。凹部2aは、前側の脚部2bより前方である便座2の左右の前側部分に配置し、左右どちらの利き手の使用者であっても手を掛けやすくしている。図中、5は便座2の外底面と便器4の上面との間に、脚部2bによって形成された小さな隙間である。
【0024】
上記実施例におけるトイレ装置について、以下その動作と作用を説明する。便座2の外周には凹部2aが便座外周面から外底面にわたって臨んでいるので、使用者が便座2を開いて立てた状態で便器4を使用するときに、凹部2aに手を掛けて便座2を持ち上げられる。従って、手が凹部2aに確実に掛かり、便座2が手から滑り落ちることなく、かつ便器4に触れることなく衛生的に持ち上げることができるとともに、便座を金型成形する際においても凹部2aによる制約を受けることなく加工できる。
【0025】
また、便座2の外周の凹部2aが便座外周面から外底面にわたって臨むとともに、厚みと幅を、便座の厚みHと座面の幅Lの半分以下にしているので、直接尿や汚水の飛散が付着し難い位置にあるため使用に際して手が汚れることがなく、そして凹部2a以外の便座2の裏面は隙間5を小さくして便器4の上面近くに設定できるので、尿や汚水が便器4から外に飛び散るのを防ぐこともできるとともに、便座2の強度も充分に保ち得る。
【0026】
さらに、凹部2aは便座2から突き出ていないので、通常、便座2に座る時にも邪魔にならず、簡素な形状で実現できるので掃除の妨げや便座に布製などのカバーの取り付ける際の制約もない。
【0027】
以上のように本実施例では、凹部が便座外周面から外底面に臨み、便座を持ち上げる際の指かけがし易くなるとともに、便座の形状や構成の制約がなく便座の成形加工がし易く、かつ凹部に尿や汚水の飛散が付着せず衛生的にできるとともに、便器外への尿や汚水の飛散も防止でき、さらに便座外周面から外底面にわたる凹部であっても、厚みと幅を、便座の厚みと座面の幅の半分以下にして便座の強度を充分に保ち、安定した腰掛ができようにしてある。
【0028】
また本実施例では、便座の前側部分に凹部が位置することにより、左右どちらの利き手の使用者であっても手が届きやすく、使い勝手を向上できる。
【0029】
なお、上記実施例では凹部2aにつき、便座2を持ち上げる際の使用例で説明をしたが、逆に立てた状態の便座2を倒して便器2上に戻す際に取っ手として使用することもできる。また、本実施例で凹部は便座外周に臨む便座側に設けているが、本発明の目的の範囲からして、これに限定されるものではなく、便座外周に臨む便器4側に設けても良いものである。
【0030】
【発明の効果】
以上のように本発明は、手が汚れたりすることなく、便座を衛生的に、かつ容易に取り扱うことができるとともに、通常の使用においても支障なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるトイレ装置の斜視図
【図2】本発明の実施例2におけるトイレ装置の斜視図
【図3】同実施例2におけるトイレ装置の側面図
【図4】同実施例2におけるトイレ装置の便蓋を外した状態の上面図
【図5】同実施例2におけるトイレ装置の正面図
【図6】従来のトイレ装置の便蓋を開いた状態の斜視図
【符号の説明】
1 本体
2 便座
2a 凹部
3 便蓋
4 便器
Claims (5)
- 便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は、便座外周に凹部を設けてなるトイレ装置。
- 便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は便座外周に、便座外周面から外底面にわたる凹部を設けてなるトイレ装置。
- 便器の後部上面に載置固定される本体と、前記本体に後端部を回動自在に枢支された便座及び便蓋を備え、前記便座は便座外周に、便座の厚みの半分以下で、かつ便座の座面幅の半分以下の寸法で、便座外周面から外底面にわたる凹部を設けてなるトイレ装置。
- 凹部は、便座の前側部分に配設してなる請求項1〜3のいずれかに記載のトイレ装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載のトイレ装置における本体を便器の後部上面に載置して固定したトイレ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003097885A JP2004298541A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | トイレ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003097885A JP2004298541A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | トイレ装置 |
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JP2004298541A true JP2004298541A (ja) | 2004-10-28 |
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JP2003097885A Pending JP2004298541A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | トイレ装置 |
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JP (1) | JP2004298541A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015071931A (ja) * | 2013-09-04 | 2015-04-16 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 洋風便器装置 |
-
2003
- 2003-04-01 JP JP2003097885A patent/JP2004298541A/ja active Pending
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