JP3032956B2 - 搬送車 - Google Patents

搬送車

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JP3032956B2
JP3032956B2 JP7321903A JP32190395A JP3032956B2 JP 3032956 B2 JP3032956 B2 JP 3032956B2 JP 7321903 A JP7321903 A JP 7321903A JP 32190395 A JP32190395 A JP 32190395A JP 3032956 B2 JP3032956 B2 JP 3032956B2
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coil
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正恵 黒柳
茂治郎 清水
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株式会社マコメ研究所
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Description

【発明の詳細な説明】
本出願は、本出願人が既に出願した平成7年特許願第1
30565号(平成7年5月29日出願)と技術的に関
連を有する出願である。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝突防止装置を備
え、所定の走行経路又はルートに従って走行する搬送車
に関する。
【0002】
【従来の技術】搬送車は、昨今の省力化の時流により、
急速に普及している。初期には数台導入した工場でも、
その後一層合理化を進めるため、搬送車の台数を追加し
ていく傾向にある。搬送車は、走行面に設けられた走行
経路又はルート(この「走行経路又はルート」は、搬送
車の操縦機構の種類により異なり、例えば、磁気検出の
場合は磁気発生帯,光検出の場合は金属帯等により形成
される。)に沿って進行する。搬送車の使用台数が少な
いうちは、各搬送車のために十分な走行経路を確保する
ことが出来る。
【0003】従来、搬送車で考慮しなければならないこ
とは、搬送車間の速度の差による他の搬送車との衝突で
あった。従来の搬送車に取付られる衝突防止装置として
は、超音波の反射を利用した超音波センサ及び電磁誘導
を利用したセンサが知られている。
【0004】図3に従来の搬送車に取り付けられた超
音波センサの構成図を示す。超音波センサは、超音波発
信器21、超音波検出器22及び電子回路23の組み合
わせからなる。超音波発信器21に連なる扇形形状は送
信範囲24を示し、超音波検出器22に連なる扇形形状
は受信範囲25を示し、両扇形形状の重複範囲28が検
出物体の検出可能範囲(動作範囲)である。
【0005】超音波センサは、他の搬送車等(被検出物
体)がこの動作範囲内に入ると、超音波発信器21より
発せられた超音波が他の搬送車等により反射して超音波
検出器22に入り、電子回路23で処理されて駆動機構
(図示せず。)に対し停止信号6を出力する。この停止
信号6によって、搬送車を停止させ衝突を未然に防ぐこ
とが出来る。
【0006】このような搬送車用の超音波センサ衝突防
止装置は、先行車に追突するのを防ぐ目的においては必
要十分であった。
【0007】他の従来技術として、電磁誘導を利用した
衝突防止装置が知られている。電磁誘導利用の衝突防止
装置は、超音波センサ利用の衝突防止装置に比較して、
受信範囲を相対的に広くすることが出来る特徴を有す
る。図3は、従来の電磁誘導を利用した衝突防止装置
の構成図を示す。この衝突防止装置は、送信専用コイル
1、受信専用コイル2及び送信受信信号を処理する送信
受信回路3から構成されている。
【0008】送信受信回路3は、送信専用コイル1を駆
動するための送信回路4と、受信専用コイル2で検出し
た信号を処理して停止信号6を出力する受信回路5とを
有している。受信回路5は、増幅検波回路5a、禁止回
路5b、出力回路5cをもち、この禁止回路5bは自ら
送信専用コイル1から発した送信信号による誤動作を防
ぐ目的で設けられ、送信中は受信専用コイル2で受信し
た信号を無効にして停止信号6を出力しないように機能
する。
【0009】従来の電磁誘導を利用した衝突防止装置の
動作は、送信回路4は自らの存在を他の搬送車に知らせ
るため送信専用コイル1を介して間欠的に送信する。受
信回路5は、受信専用コイル2を介して常時自らの及び
他の搬送車からの送信を検索している。他の搬送車から
の送信を受信すると増幅検波回路5aにより検波し、禁
止回路5bで自らの送信信号でないことを確認し、出力
回路5cから停止信号6を出力して搬送車の駆動を停止
する。禁止回路5bに対し、送信回路4から送信期間に
対応する信号が送られ、送信回路4が送信している期間
は受信を不能にしている。
【0010】搬送車に対する電磁誘導利用の衝突防止装
置の取り付け例を図3に示す。図3(1)は衝突防
止装置を取り付けた搬送車の平面図であり、図3
(2)はその搬送車の正面図である。図3(1)の4
つの破線で示す矩形形状は駆動輪であり、図3(2)
の矢印は進行方向を示す。搬送車の進行方向前側に受信
専用コイル2が取り付けられ、後側に送信専用コイル1
が取り付けられ、送信受信回路3は搬送車内に設置され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の搬送
車で問題となるのが、搬送車を誘導する走行経路に関す
る事項である。搬送車の使用台数が少ないうちは、各搬
送車のために十分な走行経路を確保することが出来た。
しかし、設備投資の制限等で、同じスペースで高い生産
性が望まれることから、多数の搬送車が導入され、且つ
各搬送車の走行経路に与えられるスペースは少なくなっ
てきている。
【0012】従って、従来考慮する必要のなかった複数
台の搬送車間の合流,分岐,交差等の事態が発生するよ
うになる。この新たに発生した合流,交差等の時に、搬
送車同士の衝突が発生する恐れが出てきた。
【0013】従来の超音波センサ衝突防止装置の欠点と
しては、次の点が上げられる。第1に、検出距離を延ば
せない欠点を有している。図3に超音波センサ衝突防
止装置を取り付けた搬送車の走行を上方から見た図であ
る。図に示すように、搬送車の進行方向前側に左右2つ
の超音波センサが取り付けられている。ここで、超音波
センサの検出距離を延ばすために送信出力又は検出感度
を上げると、必然的に建物の壁等の他の障害物を検出し
て、2台の搬送車は停止したまま動かなくなる。このよ
うに、検出感度を上げると、頻繁に停止して搬送自動化
の効率が上がらない。
【0014】第2に、従来の搬送車は合流や交差点での
衝突防止が困難である欠点を有している。図3は、搬
送車A及びBが合流する場合を示している(搬送車Aは
A’からAに矢印方向に、搬送車Bも矢印方向に向かっ
て進行する。)。図3の搬送車A,Bは合流時の衝突
を防止するために、図3の搬送車に比較して、更に2
個の超音波センサを進行方向に対して角度±90度の位
置に追加してある。この追加した超音波センサによって
左右方向の検出範囲を拡大することは出来るが、合流の
タイミングによっては同時に相手搬送車を検出し、図3
の右側部分に示すように両方の搬送車が停止してしま
うことがある。
【0015】図3及び図3を用いて、他の従来例で
ある電磁誘導を利用した衝突防止装置(図3)の不具
合を説明する。図3は、受信コイル2が搬送車走行面
に対し水平方向に設置された場合の受信特性図であり、
図の中心に位置する受信コイル2が或る一定出力の他の
搬送車の送信コイルを検出し得る範囲である。この指向
特性から明らかなように、受信コイル2の軸方向図で
示す角度90度、270度)に、ほとんど感度のないデ
ッドポイントが発生する。
【0016】図3に示すように、図の中心に位置する
搬送車Aの受信専用コイル2と他の搬送車の送信専用コ
イル1の位置関係が角度約270度の位置関係にあるデ
ッドポイントでは、ほとんど感度が無くなり、搬送車A
は他の搬送車の位置を認識できなくなる。角度約90度
でも同様に相手を認識できない。このように従来の衝突
防止装置では、デッドポイントから進入する相手搬送車
がある場合、衝突を防げない問題点を有する。
【0017】以上、従来の技術(超音波センサ利用衝突
防止装置,電磁誘導利用衝突防止装置)には、以下の問
題点があった。従来の超音波センサを使用した衝突防止
装置は、合流や交差の時に必要な、広い指向性及び十分
安全な検出距離を確保するのが困難である。超音波セン
サは構造上指向性に制限があるため、広い範囲を検出し
ようとすると、多数のセンサが必要になる。複数個のセ
ンサを使用した場合、互いに干渉があるため誤動作が生
じ易い。
【0018】また、検出距離を延ばそうとすると、反射
を利用しているため、工場内の壁等を検出し不要な停止
が発生する。更に、合流時の角度によっては、お互い相
手を検出して両方の搬送車が停止したまま動かなくなる
ことがある。
【0019】従来の電磁誘導を利用した衝突防止装置
は、受信特性にデッドポイントがある。このデッドポイ
ントのために、交差点での衝突を確実に防ぐことは困難
となる。
【0020】従って、搬送車の衝突防止装置の指向性と
しては、不要な停止が発生することなく、搬送車の制動
距離を考慮した上で安全な距離を確保出来る受信特性で
あることが望ましい。更に、合流・交差時の衝突防止が
できれば、走行経路の自由度が広がり工場内の限られた
スペースを有効に利用することが出来る。これら問題点
を解決し、上位の搬送車群制御コントローラ等を設ける
ことなく、各搬送車毎に1台の装置のみ(スタンドアロ
ン形)で簡単に合流・交差時の衝突防止が実現出来る搬
送車の衝突防止装置の実現が望まれる。
【0021】そこで本発明は、各搬送車毎に1台の装置
のみで、搬送車間の安全な距離を確保し、且つ両方の搬
送車が停止することなく合流・交差が可能な衝突防止装
置を取り付けた搬送車を提供することを目的とする。
【0022】更に本発明は、1つの装置のみで容易に必
要な指向性を得ることが出来る衝突防止装置を取り付け
た搬送車を提供することを目的とする。
【0023】更に、従来の送信特性とは異なる送信特性
を有する衝突防止装置を取り付けた搬送車を提供するこ
とを目的とする。
【0024】更に、送信異常が発生した搬送車を容易に
特定し得る自己診断機能を有する搬送車を提供すること
を目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる搬送車
は、衝突防止装置が取り付けられた搬送車であって、該
衝突防止装置が、送信コイルと、受信コイルと、該受信
コイルからの信号を処理して駆動停止信号を出力する受
信回路及び該送信コイルに送信信号を送る送信回路を有
する送信受信回路と、該受信回路及び該送信回路に対し
タイミング信号を出力するタイミング回路とを備え、上
記受信回路は、自らの送信出力を検出し、この検出信号
から出力低減された送信出力を除去し、残った検出信号
を基準信号と比較して相対的に低い時、装置異常信号を
出力する自己診断機能を有し、上記タイミング回路は、
送信周期及び受信周期を無作為に変調する手段を有して
いる。本発明にかかる搬送車はこのように、タイミング
回路が送信及び受信期間を無作為に変調するよう作用す
る。このため、複数台の搬送車が走行し、万一偶然に送
信の同期が発生しても、次の瞬間には送信の同期は外
れ、先に送信した搬送車の信号を他の搬送車が受信する
ことになる。更に本発明では、自己診断機能を有し、自
らの送信出力が出力低減期間以外の時に異常に低くなっ
た場合、装置異常信号を出力する。これにより、送信出
力の低下により、他の搬送車に検出されず衝突してしま
うような事故は防止される。
【0026】本発明にかかる搬送車は、上述の搬送車に
おいて更に、上記受信回路は、更にコイル両端電圧検出
回路,第2の禁止回路,第3の禁止回路及び比較回路を
設け、上記コイル両端電圧検出回路は上記受信コイルの
電圧を検出し、上記第2の禁止回路は、上記タイミング
回路からの変調信号に基づいて他の搬送車からの送信に
対応するコイル両端電圧を無効にし、上記第3の禁止回
路は、自らの出力低減された送信出力に対応するコイル
両端電圧を無効にし、上記比較回路は、上記第3の禁止
回路の出力を、自らの通常送信出力に対応する該第3の
禁止回路の出力より相対的に低い所定の基準電圧と比較
して、該出力が該基準電圧を下回った時、装置異常信号
を出力している。本発明にかかる搬送車はこのように、
自己診断機能を2つの禁止回路と、比較回路とを用いて
実現している。
【0027】本発明にかかる搬送車は、上述の搬送車に
おいて更に、上記比較回路は、上記第3の禁止回路の出
力が上記基準電圧を複数回下回った時、初めて装置異常
信号を出力する。本発明にかかる搬送車はこのように、
比較回路で第3の禁止回路からの出力が基準電圧を複数
回下回った時に初めて装置異常信号を出力するようにし
て、自らの送信信号と他の搬送車からの送信信号とが干
渉し受信信号の突発的な出力低下現象を検出して装置異
常信号が出力されるのを防止している。
【0028】本発明にかかる搬送車は、衝突防止装置が
取り付けられた搬送車あって、該衝突防止装置が、送
信用ループアンテナと、受信コイルと、該受信コイルか
らの信号を処理して駆動停止信号を出力する受信回路及
び該ループアンテナに送信信号を送る送信回路を有する
送信受信回路と、該受信回路及び該送信回路に対しタイ
ミング信号を出力するタイミング回路とを備え、上記タ
イミング回路は、乱数発生器及び変調回路を有して、送
信周期及び受信周期を無作為に変調し、上記送信回路は
上記受信回路の出力に応答して送信出力を低減する送信
出力低減回路を有し、搬送車停止中は送信出力を低減す
る。
【0029】本発明にかかる搬送車はこのように、送信
コイルの代わりにループアンテナを使用している。本発
明で開示するループアンテナによれば、送信特性は搬送
車の四方に広がっているため、デッドポイントがなく、
衝突発生の可能性が低減され、搬送車停止中は出力を低
減しているので、他の搬送車に対し妨害になることはな
い。
【0030】本発明にかかる搬送車は、上述の搬送車に
おいて更に、止回路を追加し、上記タイミング回路か
らの変調信号に対応して自らの送信期間中、上記受信回
路の受信機能を無効にする。本発明にかかる搬送車はこ
のように、受信回路に禁止回路を設け、自らの送信期間
中は受信機能を無効にすることで、自らの送信を受信し
て停止する誤動作を回避している。
【0031】本発明にかかる搬送車は、上述の搬送車に
おいて更に、上記受信回路は、更に自らの送信出力を検
出し、この検出信号から出力低減された送信出力を除去
し、残った検出信号を基準信号と比較して相対的に低い
時、装置異常信号を出力する自己診断機能を付加してい
る。本発明にかかる搬送車はこのように、自己診断機能
により、自らの送信出力が出力低減期間以外の時に異常
に低くなった場合、装置異常信号を出力する。これによ
り、送信出力の低下により、他の搬送車に検出されず衝
突してしまうような事故は防止される。
【0032】本発明にかかる搬送車は、上述の搬送車に
おいて更に、上記受信回路は、更にコイル両端電圧検出
回路,第2の禁止回路,第3の禁止回路及び比較回路を
設け、上記コイル両端電圧検出回路は上記受信コイルの
電圧を検出し、上記第2の禁止回路は、上記タイミング
回路からの変調信号に基づいて他の搬送車からの送信に
対応するコイル両端電圧を無効にし、上記第3の禁止回
路は、自らの出力低減された送信出力に対応するコイル
両端電圧を無効にし、上記比較回路は、上記第3の禁止
回路の出力を、自らの通常送信出力に対応する出力より
相対的に低い所定の基準電圧と比較して、該第3の禁止
回路の出力が該基準電圧を複数回下回った時、装置異常
信号を出力する。本発明にかかる搬送車はこのように、
自己診断機能を2つの禁止回路と、比較回路とを用いて
実現している。
【0033】本発明にかかる搬送車は、衝突防止装置が
取り付けられた搬送車であって、該衝突防止装置が、送
信用ループアンテナと、受信コイルと、該受信コイルか
らの信号を処理して駆動停止信号を出力する受信回路及
び該ループアンテナに送信信号を送る送信回路を有する
送信受信回路と、該受信回路及び該送信回路に対しタイ
ミング信号を出力して送信周期及び受信周期を無作為に
変調するタイミング回路とを備え、更に上記送信回路に
接続された送信コイルを設け、上記ループアンテナの一
部を該送信コイルに重ねて巻回し、該ループアンテナの
両端をスイッチ手段に接続し、上記スイッチ手段は上記
出力低減回路からの切替信号により、送信出力が低減さ
れている期間は閉成し他車に干渉しにくい小さい略矩形
の送信範囲を得るようにし且つ送信出力が通常の期間は
開成するように作動して、送信範囲を合流・交差の制御
に適した略円形に変更している。本発明にかかる搬送車
はこのように、比較回路で第3の禁止回路からの出力が
基準電圧を複数回下回った時に初めて装置異常信号を出
力するようにして、自らの送信信号と他の搬送車からの
送信信号とが干渉し受信信号の突発的な出力低下現象を
検出して装置異常信号が出力されるのを防止している。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる搬送車の実
施例1、2及び3に関して、添付の図面を参照しながら
説明する。実施例1は搬送車前側に受信(専用)コイル
を、後側に信(専用)コイルを固定的に配置している
場合であり、実施例2は搬送車の前後に配置された2つ
のコイルを選択的に切り換えていずれも送信コイル及び
受信コイルとして使用する場合であり、実施例3は送信
にループアンテナを使用する場合である。なお、同一の
部材には同じ符号を付して説明の重複を省略する。
【0035】〔実施例1〕実施例1は、電磁誘導を利用
した衝突防止装置を取り付けた搬送車であり、搬送車の
進行方向前側に受信コイルを、進行方向後側に送信コイ
ルを、夫々取り付けていることを特徴とする。
【0036】(全体構成)図1は、実施例1の搬送車に
使用される衝突防止装置の全体構成図を示す。図1に示
す実施例1に示す衝突防止装置は、図36に示した従来
の衝突防止装置と比較すると、タイミング回路7を設
け、送信回路4中に出力低減回路4aを設けた点で相違
する。この衝突防止装置は、送信(専用)コイル1、受
信(専用)コイル2及びこれらのコイル間に設けられた
送信受信回路3から構成されている。
【0037】送信受信回路3は、送信コイル1に接続さ
れこのコイル1を駆動するための送信回路4と、受信コ
イル2に接続されこのコイル2で検出した信号を処理し
て停止信号6を出力するための受信回路5と、これら送
信回路4及び受信回路5にタイミング信号を送るタイミ
ング回路7とを有する。
【0038】受信回路5は、受信コイル2で検出された
自らの搬送車及び他の搬送車の送信信号が入力される増
幅検波回路5aと、その後段に設けられた禁止回路5b
と、禁止回路5bからの出力信号を受け搬送車の駆動機
構(図示せず。)に対し停止信号6を出力する出力回路
5cとをもっている。
【0039】送信回路4は出力低減回路4aをもち、出
力回路5cの出力信号(停止信号6)がこの出力低減回
路4aにも入力される。この信号入力によって、送信回
路4から送信コイル1に対する送信出力は、搬送車停止
中は通常出力より相対的に低減される。
【0040】タイミング回路7は、乱数発生器7bと、
この乱数発生器7bから出力される乱数に応じて送信信
号及び受信信号の基本周期を変調する変調回路7aとを
もち、後で詳述するように無作為な変調信号を作成す
る。変調回路7aは変調された信号を送信回路4及び受
信回路5内の禁止回路5bに夫々出力する。
【0041】変調信号を受け取った送信回路4は、変調
された周期で間欠的に送信する。禁止回路5bは、自ら
の送信コイル1が発した送信信号を検出して駆動停止す
るといった誤動作を防ぐ目的で設けられ、送信コイル1
が送信中は受信コイル2で受信した信号を無効にし、停
止信号6を出力しないよう機能する。即ち、タイミング
回路7からの変調された信号により、送信コイル1から
の送信期間中、受信コイル2より得た信号を禁止回路5
bによって無効にしている。タイミング回路7からの変
調信号の代わりに、禁止回路5bは従来技術(図36)
と同様に送信回路4の出力を用いてもよい。
【0042】(送信受信のタイミング)図2は、実施例
1のタイミング回路7による送信受信の基本周期に対す
る変調作用について具体的に説明するタイミングチャー
トである。上述したようにタイミング回路7は、変調回
路7aと乱数発生器7bとをもち、この乱数発生器7b
が、タイミング回路7で生成される送信及び受信の基本
周期を、特定の範囲内において無作為に変調する。
【0043】図2において、(1)と(2)は、夫々タ
イミング回路7の基本周期T(例えば、150msec)の
送信出力と受信出力であり、(1)の高(H)の期間に
送信が可能であり、(2)の高(H)の期間に受信が可
能である(図36の従来の装置はこれのみを使用してい
る。)。(3)は、乱数発生器7bが基本周期Tの4分
の1の範囲(±T/4)で発生する乱数ΔTnである。
(4)と(5)は、各基本周期Tの送信(1)及び受信
(2)に対して、乱数発生器の乱数(3)を夫々重畳し
た変調後出力の送信出力及び受信出力である。
【0044】ここでは、送信受信の毎回の基本周期Tの
始期に乱数発生器7bからの乱数ΔTを読み取り、送信
受信出力が周期T+ΔTnに変調されてタイミング回路
7より出力される。例えば図に示すように、最初の周期
Tの始期では乱数発生器7bはΔT1(=0)を発生し
ているので変調後の送信受信出力の周期はT+ΔT1=
Tとなり、第2の周期Tでは乱数発生器7bはΔT2を
発生しているので変調後の送信受信出力は周期T+ΔT
2となり、第3の周期Tでは乱数発生器7bは直前にΔ
T3を発生しているので変調後の送信受信出力は周期T
+ΔT3となる。この変調は、乱数ΔTの範囲を±T/
4の範囲内とし、毎回の基本周期Tに対して夫々重畳し
ているため、各基本周期の始期に対して各々の周期T+
ΔTnが設定され相互に累積はしない。このようにし
て、送信受信の基本周期に対する変調をかけている。
【0045】(送信出力低減タイミング)図3は、実施
例1に示す衝突防止装置(図1)を取り付けた場合の、
他の搬送車との合流時の出力低減回路4aの動作のタイ
ミングを説明する図である。図1を参照しながら説明す
る。図中、(1)は受信コイル2で受信した他の搬送車
の送信コイル1からの信号である。(2)は(1)の他
の搬送車の送信信号を検出した受信回路5中の増幅検波
回路5aからの出力である。(3)は出力回路5cから
の出力、即ち停止信号6である。(4)は送信回路4の
出力、即ち送信コイル1の出力である。
【0046】他の搬送車からの送信信号(図3(1))
を受信した時、増幅検波回路5aは出力を発生し(図3
(2))、禁止回路5aで自らの送信信号でないと判断
した場合(タイミング回路7からの信号で判断され
る。)、出力回路5cから停止信号6を、他の搬送車か
らの送信信号が無くなる迄、継続的に発生する(図3
(3))。停止信号6が発生している期間(即ち、搬送
車停車中)は、停止信号6は出力低減回路4aにも供給
され、送信コイル1からの送信出力は通常より低い出力
に低減される(図3(4))。
【0047】(実施例1の動作)図1の実施例1の搬送
車に使用される衝突防止装置の動作は次の通りである。
他の搬送車の送信コイルからの信号が受信コイル2で検
出され、受信回路5にある増幅検波回路5aで検波さ
れ、禁止回路5bで自らの送信コイル1から送信中は無
効にされ、送信中でなければ(即ち、他の搬送車からの
送信信号であることが確認されれば)、出力回路5cか
ら停止信号6が出力され搬送車は駆動停止する。停止信
号6は、同時に、送信回路4の出力低減回路4aにも供
給され、搬送車が停止中は後続搬送車に自らの存在を示
しつつ且つ合流・交差中の他の優先搬送車の受信コイル
に送信信号が届かないように送信コイル1からの送信出
力が低減される。
【0048】送信中は、禁止回路5bにより受信機能が
無効にされるが、たとえ他の搬送車と送信の同期が発生
し、受信機能が機能しない状態の複数台の搬送車が同時
発生したとしても、各搬送車はタイミング回路7の変調
作用により、送信コイル1及び受信コイル2の送信及び
受信の周期が独立して刻々と変化しており、受信無効の
(送信)期間が継続することはない。
【0049】(衝突防止装置の取り付け例と指向特性)
図4に実施例1で説明した衝突防止装置の取り付け例を
示す。ここで、送信コイル1及び受信コイル2が床に対
して垂直に取り付けられている。
【0050】この時の指向特性は図5に通常の送信範囲
及び受信範囲として示すように、送信コイル1,受信コ
イル2を中心に円形の指向性(無指向性)となる。な
お、送信コイル1からの出力は、前述した通り他の搬送
車(検出物体)の信号を検出した時は通常の送信範囲に
比較して低減され、小円で示す他車検出時の送信範囲に
なる。
【0051】(合流時の具体的動作)次に図6及び図7
を用いて、2台の搬送車A,Bが合流する時の具体的な
動作及び送信受信のタイミングを説明する。図6に示す
ように、搬送車BがB′からBの位置に進行する際に搬
送車Aの送信コイル1から発せられる信号を受信コイル
2で検出した時(即ち、図で見て搬送車Bの受信範囲に
搬送車Aの送信コイル1が入った時又は搬送車Aの送信
範囲に搬送車Bの受信コイル2が入った時)、搬送車B
は停止する。同時に、搬送車Bは送信コイル1からの送
信出力を低減する(破線小円により示す。)。狭くなっ
た搬送車Bの送信範囲には搬送車Aの受信コイル2は入
らないので、搬送車Aは他の搬送車Bに干渉されること
なく合流することが出来る。なお、搬送車Bの低減され
た送信出力も、同じ走行経路を後続する他の搬送車の前
側受信コイルには届くので、追突の危険性はない。
【0052】図6で、両方の搬送車A,Bの送信が偶然
に同期したと仮定する。送信中は搬送車A,Bとも禁止
回路5bの作用により受信が無効となるのでお互い相手
を認識することはできない。しかし、搬送車A,Bは、
図2に関連して説明したように各々独立に無作為な送信
受信周期の変調がかかっているため、夫々の送信受信周
期T+ΔTnは独立に刻々と変化して同期状態、即ち受
信無効状態が継続することなく、次の瞬間にどちらか先
に送信した方が優先されて合流することになる。
【0053】図7に合流時の送信受信タイミングを示
す。図中、(1)は搬送車Aの送信出力であり、高
(H)は通常の送信時出力、低(L)は他の搬送車検出
時(搬送車停止時)の低減出力を表す。
【0054】(2)は搬送車Aの送信信号であり、太い
黒線は送信信号出力期間である。破線は、図2に関連し
て説明した基本周期Tを示し、送信信号出力期間が基本
周期Tに対し無作為に変調されている。
【0055】(3)は搬送車Aの受信信号である。太い
黒線は(禁止回路5bの作用による)受信無効期間を示
し、この期間は(2)の送信信号出力期間に時間的に対
応している。従って、隣接する太い黒線間のスペースが
受信可能期間を示す。
【0056】(4)は他の搬送車Bの送信出力である。
(1)と同様に、高(H)は通常の送信時出力、低
(L)は他の搬送車検出時の低減出力を表す。
【0057】(5)は搬送車Bの送信信号である。
(2)と同様に、太い黒線は送信信号出力期間である。
変調回路7aの作用により、基本周期Tに対し無作為に
変調されている。
【0058】(6)は搬送車Bの受信信号であり、
(3)と同様に、太い黒線は受信無効期間を示し、この
期間は(5)の送信信号出力期間に時間的に対応してい
る。従って、太い黒線間のスペースが受信可能期間を示
す。なお、(5)及び(6)中の破線は、基本周期Tを
示しているが、搬送車Aと搬送車Bは夫々独立したタイ
ミング回路に基づき送信しているため、(2)及び
(3)の基本周期(破線)に対して時間差がある。
【0059】図6を同時に参照しながら説明すると、搬
送車Bは、搬送車Aから発せられた送信信号図7(2)
を図7(6)の受信可能期間に検出して停止し、同時
に、搬送車Bの送信出力図7(4)が高(H)から低
(L)に低減される。よって、搬送車Aは他の搬送車B
の低減出力に干渉されることなく合流することが出来
る。
【0060】偶然に両方の搬送車A,Bが、同時に送信
した(同期)と仮定する。しかし、搬送車A,Bは、図
2で説明したように無作為な変調をかけているため、図
7(2)と(5)に示すように同期は持続しなく、その
直後にどちらか先に送信した方が優先されて、合流する
ことになる。図7の例では、(2)及び(6)で分かる
ように同期発生の後は搬送車Aが先に送信している。
【0061】このように、従来技術に関連して図35で
示した合流時の両方が停止してしまうという不具合は、
合流に対して制動距離を考慮した上で十分安全な距離で
相手を検出し、更に相手を検出すると同時に送信出力を
低減するので、発生しない。
【0062】上述の実施例1の衝突防止装置を有する搬
送車は、発明が解決しようとする課題の欄で述べた従来
技術の不具合を解消することが可能となり、複雑な合流
・交差点においても搬送車間の衝突を未然に防ぐことが
出来る。複数台の搬送車を制御する上位の群制御コント
ローラ等を設けて制御をしなくても、本衝突防止装置を
各搬送車に取り付けるだけで(いわゆるスタンドアロン
形で)、搬送車の応用範囲(走行経路の自由度)を広げ
ることが出来る。
【0063】(自己診断機能付き衝突防止装置)図8は
図1の実施例1の変形例を示し、自己の送信出力を常時
監視し、送信出力が異常に低減した場合に装置異常信号
を出力して警告する自己診断機能付き衝突防止装置の全
体構成を示す図である。図8(1)の自己診断機能付き
衝突防止装置は、図1の構成と比較して、受信回路5中
において、禁止回路5b(図1)を第1の禁止回路5b
(図8)とし、コイル両端電圧検出回路5d,第2の禁
止回路5e,第3の禁止回路5f,比較回路5gを新た
に設けている。
【0064】図8(1)の自己診断機能付き衝突防止装
置は、送信(専用)コイル1、受信(専用)コイル2及
びこれらのコイル間に設けられた送信受信回路3から構
成されている。
【0065】送信受信回路3は、送信回路4と、受信回
路5と、これら送信回路4及び受信回路5にタイミング
信号を送るタイミング回路7とを有する。
【0066】受信回路5は、増幅検波回路5aと、第1
の禁止回路5bと、停止信号6を出力する出力回路5c
とをもっている。この第1の禁止回路5bは、図1の構
成の禁止回路5bに相当する。更に、受信回路5は、受
信コイル2の両端に接続され両端電圧を常時検出してい
るコイル両端電圧検出回路5dと、両端電圧検出回路5
dの出力及びタイミング回路7から変調信号が供給さ
れ、送信期間以外の期間は両端電圧検出回路5dの出力
を無効にする第2の禁止回路5eと、第2の禁止回路5
eからの出力信号及び出力回路5cから出力される停止
信号6が供給され、停止信号6が出力されている期間は
第2の禁止回路5eからの出力信号を無効にする第3の
禁止回路5fと、第3の禁止回路5fからの出力信号を
基準電圧Vthと比較して基準電圧Vthより低い時に装置
異常信号18を出力する比較回路5gとをもっている。
【0067】送信回路4は出力低減回路4aをもち、停
止信号6の出力低減回路4aにも入力される。この信号
入力によって、送信回路4から送信コイル1に対する送
信出力は、搬送車停止中、通常出力より相対的に低減さ
れる。
【0068】タイミング回路7は、乱数発生器7bと、
変調回路7aとをもち、基本周期を無作為に変調する。
変調回路7aはこの変調信号を送信回路4及び受信回路
5内の禁止回路5bに夫々出力する。
【0069】この自己診断機能付き衝突防止装置の動作
を説明する。自己診断機能は、通常出力で送信されてい
る際に、送信出力が異常に低下した時に装置異常信号1
8を出力するよう作用する。具体的には、自らの及び他
の搬送車からの送信を受信する受信コイル2のコイル両
端電圧をコイル両端電圧検出回路5dで検出する。
【0070】このうち、他の搬送車からの受信電圧信号
は自己診断に関係ないので、第2の禁止回路5eを設
け、タイミング回路7からの変調された周期の信号に対
応して送信期間以外の期間(受信可能期間)の受信電圧
信号は無効にされる。
【0071】更に、実施例1の搬送車は他の搬送車の送
信を受信し停止している時は、送信出力を通常より低い
出力に低減している。この低減された出力を装置異常と
診断しないように第3の禁止回路5fを設け、出力回路
5cから停止信号が出力されている期間、第2の禁止回
路5eからの出力信号を無効にしている。従って、第3
の禁止回路5fからの出力信号は、自らの送信出力であ
り且つ出力低減されていない時の送信出力である。
【0072】この第3の禁止回路5fからの出力信号
を、比較回路5gに供給する。比較回路5gでは、例え
ば通常出力の90%の値の基準電圧Vthと比較し、第3
の禁止回路5fからの出力信号がこの基準電圧Vthより
低い場合、即ち装置異常の場合に装置異常信号を出力す
る。
【0073】ここで、自ら発した送信信号と他の搬送車
の送信信号とが干渉し、一時的に受信コイル2の両端電
圧が低下する現象が生ずることがある。このような現象
により、頻繁に装置異常信号が出力される恐れが有るの
で、比較回路5fは所定の時間内に複数回(例えば、2
回以上)の内部出力が有った場合に、初めて装置異常信
号18を出力するように構成することが好ましい。
【0074】図9は、図8(1)の実施例のタイミング
を示す図である。図中、(1)及び(2)は送信受信の
基本周期Tであり、(3)は乱数発生器7bが発生する
乱数ΔTnであり、(4)及び(5)は基本周期に乱数
を重畳した変調後周期T+ΔTnの送信及び受信出力で
ある。これら(1)〜(5)は、図2に示すものと同じ
である。
【0075】(6)は、コイル両端電圧検出回路5dの
出力電圧信号である。受信コイル2は、自らの送信及び
他の搬送車の送信を受信しているので、コイル両端電圧
検出回路5dの出力電圧信号a,b,c,d,eの内、
(4)の高(H)の期間に対応する信号a,c,d,e
は自らの送信信号であり、低(L)の期間に対応する信
号bは他の搬送車からの送信信号である。自らの送信信
号出力は装置異常信号を生成するため用いられ、他の搬
送車からの送信信号出力は停止信号を生成するため用い
られる。
【0076】(7)は、第1の禁止回路5bからの出力
である。増幅検波回路5aからの出力は(6)の信号a
〜eの全てに対応して立ち上がるが、第1の禁止回路5
bの作用により自らの送信期間中の出力は無効にされ、
信号bに対応する出力のみ出力される。
【0077】(8)は、出力回路5cからの停止信号6
であり、搬送車の駆動が停止される。
【0078】(9)は、出力低減回路4aからの出力で
あり、停止信号6が出力されている期間は送信回路4か
らの出力は通常出力より低減される。
【0079】(10)は、比較回路5fの内部出力であ
り、(6)のコイル両端電圧が基準電圧Vth(例えば、
通常出力の90%)より相対的に低い場合に出力され
る。(6)のaは通常出力であり、bは他の搬送車から
の出力であるため第2の禁止回路5eで無効とされ、c
は低減出力中であるため第3の禁止回路5fで無効にさ
れ、dとeに対応して出力される。
【0080】(11)は、比較回路5gからの出力であ
り、(10)の出力が所定期間内に2回発生した時、装
置異常信号が出力される。この信号により、警告灯,警
告ブザー等を作動する。
【0081】なお、他の優先搬送車の走行をやり過ごす
ため停止している際に、低減出力が更に低減する異常を
検出するように構成することも出来る。この場合、図8
(2)に示す変形例のように、第3の禁止回路5fと並
列的に第2の比較回路5hを設け、第2の禁止回路の出
力を低減出力の例えば90%の基準電圧と比較して第2
の装置異常信号とする。第3の禁止回路5f及び(第1
の)比較回路5gはそのまま設け、装置異常信号18を
第1の異常信号とする。この構成によれば、出力低減時
の異常をも検出可能になる。
【0082】〔実施例2〕実施例2の衝突防止装置は、
2つのコイルを進行方向に検出半径ずらせて、原則とし
て床に対して水平に取り付けている。
【0083】(実施例2の全体構成図) 図10は、実施例2の搬送車に使用される衝突防止装置
の全体構成図を示す。図10に示す衝突防止装置の構成
は、実施例1の構成(図1)と比較すると、コイル切り
替え回路8を設けたこと、所望により送信回路4内に出
力調整回路4を設けたこと、タイミング回路7からの
信号がコイル切り替え回路8及び出力調整回路4bに夫
々出力されること、等の点で相違する。
【0084】この衝突防止装置は、コイルA(1)、コ
イルB(2)、送信受信回路3及びコイルA,B(1,
2)と送信受信回路3の間に設けられたコイル切り替え
回路8から構成されている。
【0085】コイルA(1)とコイルB(2)は全く同
一のものでよく、いずれのコイルもコイル切り替え回路
8を介して送信回路4に選択的に接続された時は送信コ
イルとして機能し、受信回路5に選択的に接続された時
は受信コイルとして機能する。便宜上、以下の説明で
は、コイルA(1)を搬送車後側に設置し、コイルB
(2)を搬送車前側に設置したものとする。
【0086】コイル切り替え回路8は2個の選択器をも
ち、各々が可動接点a及び固定接点b,cをもって連動
している。一方の選択器の可動接点a1に対し送信回路
4からの送信信号が入力する。他方の選択器の可動接点
a2は受信回路5の増幅検波回路5aに接続され、コイ
ルにより検出された受信信号を出力する。可動接点b1
及びc2はコイルB(2)に接続され、可動接点c1及
びb2はコイルA(1)に接続されている。タイミング
回路7の変調回路7aから切替信号がコイル切り替え回
路8に対して送られ、可動接点a1,a2を、固定接点
b1,b2又はc1,c2に夫々選択的に接続する。
【0087】コイル切り替え回路8に対する切替信号
は、タイミング回路7で生成される。切替信号は、図2
を用いて説明すると、変調後送信出力(4)の立ち上が
りのタイミングで高(H)と低(L)を順次繰り返す信
号である。例えば、周期T+ΔT1の立ち上がり時に切
替信号が高(H)となり、固定接点a1と可動接点c
1,固定接点a2と可動接点c2が夫々接続されて、進
行方向後側コイルA(1)は送信回路4に接続され送信
コイルとして機能し、同時に前側コイルB(2)は受信
回路5に接続され受信コイルとして機能する。次の、周
期T+ΔT2の立ち上がり時に切替信号が低(L)とな
り、固定接点a1と可動接点b1,固定接点a2と可動
接点b2が夫々接続し、進行方向後側コイルA(1)は
受信回路5に接続され、同時に前側コイルB(2)は送
信回路4に接続される。以下、同様に繰り返す。
【0088】実施例2の搬送車は、次の特徴を有してい
る。コイルA及びコイルBは送信コイル及び受信コイル
として交互に機能するので、コイルAとコイルBの間隔
だけ離して送信コイル及び受信コイルを各々2個ずつ設
けたのと等価的なものとなる。図11及び図12は、こ
の時の指向特性(受信特性)を示している。図11は、
コイルA,B(1,2)を走行面に対して水平に取り付
けた時の受信特性である。2つのコイルA及びBは、
「検出半径」の距離だけ相互にずらして取り付けられて
いる。検出半径ずらす理由は、先に説明した受信特性の
デッドポイント(図39)を補償する効果が最大になる
からである。
【0089】即ち、図11から明らかなように、破線で
示されるコイルA(1)のデッドポイントをコイルB
(2)の検出半径で補償することが出来る。同様に、破
線で示されるコイルB(2)のデッドポイントをコイル
A(1)の検出半径で補償することが出来る。相互にデ
ッドポイントを検出半径で補償するので、指向特性は実
線で示すような形状に改善される。このように、一方の
コイルの最も感度の低い部分を、他方のコイルの最も感
度が高い部分で補うことが出来る。
【0090】図12は、例外的にコイルA,B(1,
2)を走行面に対して垂直に取り付けた時の受信特性を
示す。コイルA,Bを中心に円形の指向性(無指向性)
が得られる。これを、図に示すように検出半径ずらして
取り付けることで、指向特性は実線で示すような形状に
改善される。搬送車の要求仕様によっては、このような
態様でもよい。
【0091】(送信受信のタイミング)図13は、実施
例2の衝突防止装置のタイミングを示している。実施例
1のタイミング(図7)と比較すると、図13は、送信
コイル及び受信コイルが夫々等価的に2つになっている
点で相違する。(1)〜(4)は搬送車Aに関し、
(5)〜(8)は搬送車Bに関する。
【0092】(1)は搬送車Aの前側コイルBからの送
信出力1であり、高(H)は通常の送信時出力、低
(L)は他の搬送車検出時の低減出力を表す。
【0093】(2)は搬送車Aの後側コイルAからの送
信出力2であり、同様に高(H)は通常の送信時出力、
低(L)は他の搬送車検出時(搬送車停止時)の低減出
力を表す。
【0094】(3)は搬送車Aの送信信号であり、太い
黒線は送信信号出力期間である。破線は、図2に関連し
て説明した基本周期Tを示し、送信信号出力期間が基本
周期Tに対し無作為に変調されていることを示してい
る。
【0095】(4)は搬送車Aの受信信号である。太い
黒線は(禁止回路5bの作用による)受信無効期間を示
し、この期間は(3)の送信信号出力期間に時間的に対
応している。従って、隣接する太い黒線間のスペースが
受信可能期間を示す。
【0096】(5)は他の搬送車Bの前側コイルBから
の送信出力1である。(1)と同様に、高(H)は通常
の送信時出力、低(L)は他の搬送車検出時の低減出力
を表す。途中で高(H)から低(L)に変化しているの
は、後述する第2の変形例で、進行方向前側コイルBで
他の搬送車の送信を受信した時、前側コイルBからの送
信出力のみを低減する場合を示している。
【0097】(6)は他の搬送車Bの後側コイルAから
の送信出力2である。(1)と同様に、高(H)は通常
の送信時出力、低(L)は他の搬送車検出時の低減出力
を表す。
【0098】(7)は搬送車Bの送信信号である。
(3)と同様に、太い黒線は送信信号出力期間である。
【0099】(8)は搬送車Bの受信信号であり、
(3)と同様に、太い黒線は受信無効期間を示し、これ
は(7)の送信出力期間に時間的に対応している。従っ
て、太い黒線間のスペースが受信可能期間を示す。な
お、(7)及び(8)中の破線は、(3)及び(4)と
同様に図2に関連して説明した基本周期Tを示している
が、搬送車Aと搬送車Bは夫々独立したタイミング回路
に基づき送信しているため、両基本周期(破線)には時
間差が存在している。
【0100】図10を同時に参照しながら説明すると、
搬送車Bは、搬送車Aから発せられた送信(図13
(3))を図13(8)の受信可能期間に検出して停止
し、同時に、原則として搬送車Bの送信出力1(図7
(5)),送信出力2(図7(6))は高(H)から低
(L)に低減される(後で詳述する第2の変形例の場合
は、図7(5)に示すように前側コイルBからの送信出
力1のみ低減し、図7(6)に示すように後側コイルA
からの送信出力2は通常出力のままとする。)。いずれ
にしても、搬送車Aは他の搬送車Bの低減出力に干渉さ
れることなく合流することが出来る。
【0101】偶然に両方の搬送車A,Bが、同時に送信
した(同期)と仮定する。しかし、搬送車A,Bは、図
2で説明したようにタイミング回路7でランダムな変調
をかけているため重なりは持続しない。
【0102】(実施例2の動作)次に、実施例2にかか
る2台の搬送車A,Bが合流する時の具体的な動作を説
明をする。図14は、搬送車A,Bが、平行な2本の走
行経路を対向してすれ違う時の動作を示す。ここで、従
来の指向特性の場合は、互いに相手を検出して両方の搬
送車が停止してしまう。しかし、実線で示される実施例
2の改善された指向性(図11参照)を採用すれば、お
互い干渉することなくすれ違うことが出来る。
【0103】は交差の態様をしている。
に示すように搬送車Bは搬送車Aの信号を受けて停止し
ている。ここで、搬送車Bは搬送車Aのコイル2の送信
を検出しているので(搬送車Bの受信範囲に搬送車Aの
信コイル2が入っているので)、搬送車Aを検出して
いる期間、搬送車Bは停止し、且つ搬送車Bのコイル
1、2からの送信出力は低減される。よって、搬送車A
は搬送車Bの影響を受けることなく通り抜けることがで
きる。
【0104】(変形例) 図1は、1本の走行経路上で先行する搬送車Aに対し
後続搬送車Bが近づいた場合を示している。実施例2
は、このような場合に有用な2つの変形例を有する。第
1の変形例は、図10に示すように、送信回路4内に、
コイル切り替え回路8に出力する出力低減回路4aに加
えて、出力調整回路4bを追加してもよい。この出力調
整回路4bに対して、タイミング回路7からコイル切り
替え回路8に出力されている切替信号が入力される。出
力調整回路4bは、切替信号が高(H)の時(即ち、後
側コイルA(1)が送信コイルとして機能している
時)、通常出力より僅かに大きい送信出力とし、切替信
号が低(L)の時(即ち、前側コイルB(2)が送信コ
イルとして機能している時)、通常出力のままの送信出
力とするように出力調整する。
【0105】換言すれば、搬送車Bの前側コイル2の受
信範囲が拡大し、常に後続搬送車Bは先行搬送車Aより
も先に受信する。この時、搬送車Bは停止するととも
に、コイルからの送信出力を低減する。よって、先行搬
送車優先走行の原則に従って、後続搬送車Bは先行搬送
車Aに近づいた時、搬送車Aに影響することなく、停止
する。
【0106】この変形例によると、図1に示すよう
に、同一走行経路上を同じ方向に進行する2台の搬送車
A,Bがあっても、相互に同時に受信して両方の搬送車
が停止する不具合は発生しない。この前側コイル2と後
ろ側コイル1の送信出力の差は、コイル相互間の距離を
も考慮して決定される。
【0107】実施例2の第2の変形例について図10を
用いて説明する。タイミング回路7から(出力調整回路
4bを介し)出力低減回路4aに対して、切替信号を入
力する。この時、出力低減回路4aは、搬送車の進行方
向前側(コイルB)で受信した時は(即ち、切替信号が
低(L)の時は)進行方向前側の送信コイル(コイル
B)の送信出力を低減し、反対に進行方向後側(コイル
A)で受信した時は(即ち、切替信号が高(H)の時
は)進行方向後側の送信コイル(コイルA)の送信出力
は低減しないようにすることも出来る。
【0108】この変形例によれば、図1の場合、後続
搬送車Bが進行方向前側コイル2で受信し、先行搬送車
Aが進行方向後側コイル1で受信したとしても、搬送車
Bは停止すると共に前側コイル2からの出力を低減し、
一方搬送車Aはそのまま進行し且つ出力は低減しない。
また、更に搬送車Bに後続する他の搬送車があったとし
ても、搬送車Bの後側送信コイル(コイルA)は通常出
力であり、衝突の危険性はない。
【0109】次に図1は、搬送車A及びBが同一走行
経路を反対方向に進行した場合を示している。図1
通常発生する動作ではなく、搬送車A又はBどちらかが
走行経路を誤った時に生じる。この場合、搬送車A,B
各々が相手を検出して一時停止し、搬送車A,B共に送
信出力が低減され、送信出力が低減した分だけ更に進ん
で、結局2台とも停止する。この場合には、人手によっ
て搬送車A又はBのいずれかを走行経路から外し回復す
る必要がある。
【0110】(自己診断機能) 図1は、実施例2(図10)に対して、自己診断機能
を付加した衝突防止装置である。図10の受信回路5の
代わりに図8の受信回路5を採用する。実施例2におい
ても、所望により自己診断機能を付加することが出来
る。
【0111】更に、実施例1の自己診断機能に関連して
説明したように、低減送信出力の異常をも検出可能な構
成にすることも出来る。
【0112】その他、実施例2の搬送車は、実施例1で
説明した特徴・作用・効果を全て備えている。
【0113】実施例2及びその変形例の搬送車によれ
ば、搬送車の合流及び交差時の衝突防止を上位コントロ
ーラ等の制御無しで簡単に実現出来る。また、この衝突
防止装置には、以下の事項を実現するアイディアが盛り
込まれているため、複雑な走行経路でも安全に搬送車同
士の衝突を防ぐことが出来る。 (1)平行した走行経路における相互の干渉による、両
方の搬送車の停止対策 (2)合流及び交差時の相互の干渉による、両方の搬送
車の停止対策 (3)先行する搬送車と、後続搬送車との速度差による
衝突防止 (4)後続搬送車の干渉による、先行搬送車の停止対策 (5)1つの走行経路で、対向した時の衝突防止
【0114】〔実施例3〕実施例3は、送信用にループ
アンテナを利用した衝突防止装置を取り付けた搬送車で
あり、搬送車の進行方向前側に受信コイルを、進行方向
後側にループアンテナを、夫々取り付けたことを特徴と
する。
【0115】(実施例3の全体構成) 図19は、実施例3の搬送車に使用される衝突防止装置
の全体構成図を示す。この衝突防止装置は、実施例1の
構成(図1)と比較すると、送信コイルの代わりにルー
プアンテナを設けた点等で相違する。
【0116】この衝突防止装置は、ループアンテナ1
a、受信コイル2及びこれらの間に設けられた送信受信
回路3から構成されている。受信コイル2及び送信受信
回路3に関しては、実施例1と実質的に同じである。ル
ープアンテナ1aに関して、以下説明する。
【0117】図2に示すように、約60cm幅×12
0cm長×32cm高さの寸法のアルミニュウム製の試
作搬送車にこの衝突防止装置を取り付けた。ループアン
テナ1aは、走行面から約15cmの高さで搬送車の側
面全周に亘って巻き付けている。ループアンテナ1aに
は断面積0.3mm 2 の導を使用し、合成樹脂又はゴ
ム製バンパー(図示せず。)内部に収容して搬送車に巻
き付けることにより、ループアンテナ1aは搬送車側面
から約3cmの間隙が空けられている。
【0118】受信コイル2は、直径1cm、長さ12c
mの円筒形フェライトコアに対し、直径0.2mmの巻
線を200回巻回したコイルを使用する。受信コイル2
の取付位置は、走行面からコイル下端までの高さが40
cmである。
【0119】この条件で測定したループアンテナ1aの
送信特性を図2に示す。ループアンテナ1aから測定
し、進行方向前方、後方及び左右方向の送信範囲は夫々
約200cmである。また、出力低減回路4aが動作し
ている出力減衰時の進行方向前方、後方及び左右方向の
送信範囲は夫々約60cmである。これら送信範囲は、
受信可能範囲に等しい。この送信範囲は、ループアンテ
ナ1aとアルミニュウム、鉄等の金属製の搬送車車体と
の間隙によっても変化する。なお、送信範囲は送信回路
4の出力を調整することで、要求仕様に合わせて変更す
ることが出来る。このような搬送車の四方を取り囲む送
信範囲によって、あらゆる方向から接近する他の搬送車
との衝突を防止出来る。
【0120】(変形例) 図2は、実施例3の変形例の全体構成を示す図であ
る。第3の実施例(図19)に対し、送信コイル1、切
替器8等を追加した点で異なる。
【0121】この実施例では、送信回路4に送信コイル
1が接続されている。この送信コイル1に対し、ループ
アンテナ1aの一部が重ねて巻回されている。具体的に
は、ループアンテナ1aは上述の受信コイル1に直径1
5mmの合成樹脂カバーを被覆し、長さ方向中心部付近
にループアンテナ1aの一部を5回巻回している。従っ
て、送信コイル1とループアンテナ1aは磁気的に結合
しているが、両者は電気的に絶縁されている。
【0122】ループアンテナ1aの両端は、切替器8の
動接点a1及び一方の固定設定b1に接続されてい
る。他方の固定設定c1はなにも接続されていない。即
ち、切替器8はスイッチを形成している。このスイッチ
8の切替信号は、出力低減回路4a1から供給され、停
止信号6が出力され送信出力が低減されている期間は閉
成し(動接点a1と固定接点b1が接続しループアン
テナ1aは短絡し)、送信出力が通常の期間は開成する
動接点a1と固定接点c1が接続しループアンテナ
1aは開放する)。
【0123】図2は、図2の実施例の取付図を示し
ている。進行方向後側の送信コイル1に重ねてループア
ンテナ1aの一部が巻回されている。またループアンテ
ナ1aは、バンパー(図示せず。)に収容されて搬送車
の側面全周に亘って巻かれている。
【0124】図2は送信特性を示す図である。図2
の実施例の場合、ループアンテナ1aの他に送信コイル
1からも同時に出力されているが、ループアンテナ1a
の一部が送信コイル1に重ねて巻かれ磁気的に結合して
いるため、送信コイル1からの送信出力が減少される。
結局、送信特性は、通常の送信出力は送信コイル1を中
心に半径約250cmの円形送信特性となり、出力低減
時にループアンテナ1aが短絡されている時は更に小さ
い略矩形となる。
【0125】また、ループアンテナ1aの一部を送信コ
イル1に巻回する巻回数を20回以上にすると、出力低
減回路4aを用いて送信出力を低減することなく、ルー
プアンテナ1aの両端を短絡するだけで同様な出力低減
効果が得られることが確認された。
【0126】(自己診断機能) 図2は、実施例3(図2)に対して、自己診断機能
を付加した衝突防止装置である。図2の受信回路5の
代わりに図2の受信回路5を採用する。これにより、
実施例3にも自己診断機能を付加することが出来る。
【0127】更に、実施例1の自己診断機能に関連して
説明したように、低減送信出力の異常をも検出可能な構
成にすることも出来る。
【0128】(交差時・合流時の具体的動作) 図2は複数台の実施例3(図19)の搬送車が単線の
走行経路で交差点で交差する様子を、図2は合流する
様子を、夫々示す図である。この搬送車の送信特性は、
図2に示したものである。図2(1)、図2
(1)に示すように、搬送車A,Bが交差点に近づき、
更に搬送車Bの後方から搬送車Cが接近している。この
時点では、各搬送車とも搬送車前側に取り付けられた受
信コイル2は他の搬送車の送信範囲に入っていないた
め、他の搬送車を検出していなく、通常の送信出力で送
信しながら通常走行を続けている。
【0129】時間が経過して、搬送車Bの受信コイル2
が搬送車Aの送信範囲にはいる。搬送車Bは、搬送車A
の送信を検出して、停止すると共に出力低減回路4aの
作用により出力を低減する。更に搬送車の低減された
送信出力範囲に後続搬送車Cの受信コイル2が入り、搬
送車Cも停止すると共に出力を低減して、図2
(2)、図2(2)の状態になる。搬送車Aは、低減
された他の搬送車の送信に影響されることなく、交差点
を通過する。搬送車Aの送信範囲から搬送車Bの受信コ
イル2が外れると、搬送車Bは通常送信出力に復帰し
て、走行を再開する。通常送信出力となり走行再開した
搬送車Bの送信範囲から搬送車Cの受信コイル2が外れ
ると、搬送車Cも通常送信出力に復帰して、走行を再開
する。
【0130】図2は、複数の走行経路における複数台
の搬送車の交差の様子を示す図である。図2(1)に
示すように、搬送車A,B,C及びDが交差点にさしか
かっている。搬送車Aの送信範囲に搬送車Bの受信コイ
ル2が入り、搬送車Dの送信範囲に搬送車Cの受信コイ
ルが入っている。搬送車B及びCは停止し且つ出力を低
減する。搬送車AとDが接近している。
【0131】時間が経過して、搬送車AとDが更に接近
し、搬送車A及びDの送信受信のタイミングは独立して
変調されてるため、先に相手を検出した搬送車が停止
し、出力を低減する。図2(2)に示すように、搬送
車Aの送信範囲に搬送車Dの受信コイル2が入り、先に
搬送車Dが搬送車Aの存在を検出したとする。搬送車D
は停止し、出力を低減する。搬送車Aは交差点を図で見
て下方に向けて通過する。残る搬送車の内、最初に搬送
車Bの受信コイル2が搬送車Aの送信範囲から外れる。
搬送車Bは送信出力を通常状態に戻し、交差点を通過す
る。次に搬送車Dの受信コイル2が搬送車Bの送信範囲
から外れる。搬送車Dは送信出力を通常状態に戻し、交
差点を通過する。最後に搬送車Cが交差点を通過する。
【0132】図29は複数台の実施例3の変形例(図2
)の搬送車が複数の走行経路で交差点で交差する様子
を示す図である。この搬送車の送信特性は、図2に示
すものである。この場合も、基本的には図2と同様で
あるが、優先順位はC,D,A,Bの順番である。ここ
で、搬送車Dが通過後に、搬送車Dの送信範囲から先に
外れるのは搬送車Bであるが、搬送車Bの受信コイルは
搬送車Aの低減された送信範囲に入っているため、搬送
車Bに対して搬送車Aが優先される。
【0133】従来技術では、交差時又は合流時に複数台
の搬送車が停止したまま動けなくなるが、実施例3にお
いては単線走行経路の交差・合流及び複線走行経路の交
差・合流の際し、円滑な運行が出来る。
【0134】〔実施例の効果〕以上説明したように、実
施例1,実施例2及び実施例3にかかる衝突防止装置に
よれば、以下に挙げた不具合を解決することが出来る。 (1)平行した走行経路における相互の干渉による、両
方の搬送車が停止する不具合。 (2)合流及び交差時の相互の干渉による、両方の搬送
車が停止する不具合。 (3)合流及び交差時の搬送車同士の衝突。 (4)先行する搬送車と、後続の搬送車の速度差による
衝突。 (5)後続の搬送車の干渉による、先行の搬送車が停止
する不具合。
【0135】よって、本装置1台のみ(スタンドアロン
形)で、安全に且つ不要な停止が発生することなく、搬
送車同士の衝突を防ぐことが可能になる。また、図2
及び図2で説明したような指向特性を採用することも
できる。
【0136】以上により、本発明にかかる実施例につい
て説明をした。しかし、本発明の技術的範囲は、上述の
実施例に限定されるものでない。実施例は、搬送車につ
いて説明してあるが、本発明は有人・無人を問わず、衝
突防止装置を備えた搬送車に適用し得る。図3に示す
ように、本発明にかかる概念を超音波センサに適用する
ことも出来る。また、図3に示すように、赤外線セン
サに適用すること出来る。本発明の技術的範囲は、特
許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
【0137】
【発明の効果】本発明にかかる衝突防止装置が取り付け
られた搬送車は、単一の衝突防止装置装置のみで、安全
な距離を確保し、且つ合流や交差において、両方の搬送
車が停止することがない。
【0138】更に本発明にかかる衝突防止装置が取り付
けられた搬送車は、容易に必要な指向性を得ることが出
来る。
【0139】更に本発明にかかる衝突防止装置が取り付
けられた搬送車は、従来の送信特性とは異なる送信特性
を有する衝突防止装置とすることも出来る。
【0140】更に本発明にかかる衝突防止装置が取り付
けられた搬送車は、異常が発生した搬送車を容易に特定
し得る自己診断機能を有する衝突防止装置とすることも
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施例1の全体構成を示す図で
ある。
【図2】図1の実施例1のタイミング回路で発生される
送信受信のタイミングチャートを示す図である。
【図3】図1の実施例1の衝突防止装置を取り付けた搬
送車の他の搬送車との合流時の送信出力を低減するタイ
ミングを示す図である。
【図4】図1の実施例1の衝突防止装置の搬送車への取
り付け例を示す図である。
【図5】図1の実施例1の衝突防止装置の送信受信の指
向特性を示す図である。
【図6】図1の実施例1の衝突防止装置を取り付けた搬
送車の合流時の動作を示す図である。
【図7】図1の実施例1の衝突防止装置を取り付けた搬
送車の合流時の送信受信タイミングを示す図である。
【図8】図1の実施例1の変形例であり、自己診断機能
付き衝突防止装置の全体構成を示す図である。
【図9】図8の実施例の自己診断機能付き衝突防止装置
のタイミングを示す図である。
【図10】本発明にかかる実施例2の全体構成を示す図
である。
【図11】図11の実施例2の衝突防止装置のコイルを
水平に取り付けた時の指向特性(受信特性)を示す図で
ある。
【図12】図10の実施例2の衝突防止装置のコイルを
垂直に取り付けた時の指向特性(受信特性)を示す図で
ある。
【図13】図10の実施例2の衝突防止装置の合流時の
送信受信タイミングを示す図である。
【図14】図10の実施例2の衝突防止装置を取り付け
た2台の搬送車が、平行路ですれ違う様子を示す図であ
る。
【図15】図10の実施例2の衝突防止装置を取り付け
た2台の搬送車が、交差する様子を示す図である。
【図16】図10の実施例2の衝突防止装置を取り付け
た搬送車が、1本の走行経路で走行中に後方から他の搬
送車が近づいた場合の動作を説明する図である。
【図17】図10の実施例2の衝突防止装置を取り付け
た2台の搬送車が1本の走行経路で対向している時の動
作を示す図である。
【図18】図10の実施例2の変形例であり、自己診断
機能付き衝突防止装置の全体構成を示す図である。
【図19】本発明にかかる実施例3の全体構成を示す図
である。
【図20】図19の実施例3の衝突防止装置を搬送車に
取り付けた様子を示す図である。
【図21】図19の実施例3のループアンテナの送信特
性を示す図である。
【図22】図19の実施例3の変形例を示す図である。
【図23】図22の変形例の衝突防止装置を搬送車に取
り付けた様子を示す図である。
【図24】図23の変形例の送信特性を示す図である。
【図25】図19の実施例3の変形例であり、自己診断
機能付き衝突防止装置の全体構成を示す図である。
【図26】図19に示す複数台の実施例3の搬送車が単
線の走行経路で交差点で交差する様子を示す図である。
【図27】図19に示す複数台の実施例3の搬送車が単
線の走行経路で交差点で合流する様子を示す図である。
【図28】図19に示す複数台の実施例3の搬送車が複
数の走行経路で交差点で交差する様子を示す図である。
【図29】図22に示す複数台の実施例3の変形例の搬
送車が複数の走行経路で交差点で交差する様子を示す図
である。
【図30】本発明にかかる他の実施例である超音波を利
用した衝突防止装置の全体構成を示す図である。
【図31】本発明にかかる他の実施例である赤外線を利
用した衝突防止装置の全体構成を示す図である。
【図32】従来技術の超音波センサを利用した衝突防止
装置の構成図である。
【図33】図32の従来技術の超音波センサを利用した
衝突防止装置の使用例である。
【図34】図32の従来技術の超音波センサを取り付け
た搬送車の合流時の不具合を説明する図である。
【図35】従来技術の電磁誘導を利用した衝突防止装置
の全体構成を示す図である。
【図36】図35の従来技術の電磁誘導を利用した衝突
防止装置を搬送車に取り付けた具体例を示す図である。
【図37】図35の従来技術の電磁誘導を利用した衝突
防止装置の指向特性(受信特性)を示す図である。
【図38】図35の従来技術の電磁誘導利用の衝突防止
装置を取り付けた搬送車の交差点の不具合を説明する図
である。
【符号の説明】
1 送信(専用)コイル 1a ループアンテナ 2 受信(専用)コイル 3 送信受信回路 4 送信回路 4a 出力低減回路 4b 出力調整回路 5 受信回路 5a 増幅検波回路 5b (第1の)禁止回路 5c 出力回路 5d コイル両端電圧検出回路 5e 第2の禁止回路 5f 第3の禁止回路 5g 比較回路 6 停止信号 7 タイミング回路 7a 変調回路 7b 乱数発生器 8 切替器 10,21 超音波発信器 11,22 超音波検出器 12 赤外線発生器 13 赤外線検出器 18 装置異常信号 21 超音波発振器 23 電子回路 24 送信範囲 25 受信範囲 28 重複範囲 a1,a2 可動接点 b1,b2,c1,c2 固定接点 T 基本周期 ΔT 乱数 Vth しきい値電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−298605(JP,A) 特開 平8−328659(JP,A) 特開 平9−106313(JP,A) 特開 平6−131046(JP,A) 実開 平4−40305(JP,U) 実公 昭57−7564(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 1/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】衝突防止装置が取り付けられた搬送車にお
    いて、該衝突防止装置が、 送信コイルと、受信コイルと、該受信コイルからの信号
    を処理して駆動停止信号を出力する受信回路及び該送信
    コイルに送信信号を送る送信回路を有する送信受信回路
    と、該受信回路及び該送信回路に対しタイミング信号を
    出力するタイミング回路とを備え、 上記受信回路は、自らの送信出力を検出し、この検出信
    号から出力低減された送信出力を除去し、残った検出信
    号を基準信号と比較して相対的に低い時、装置異常信号
    を出力する自己診断機能を有し、 上記タイミング回路は、送信周期及び受信周期を無作為
    に変調する手段を有することを特徴とする搬送車。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の搬送車において、 上記受信回路は、更にコイル両端電圧検出回路、第2の
    禁止回路、第3の禁止回路及び比較回路を設け、 上記コイル両端電圧検出回路は上記受信コイルの電圧を
    検出し、 上記第2の禁止回路は、上記タイミング回路からの変調
    信号に基づいて他の搬送車からの送信に対応するコイル
    両端電圧を無効にし、 上記第3の禁止回路は、自らの出力低減された送信出力
    に対応するコイル両端電圧を無効にし、 上記比較回路は、上記第3の禁止回路の出力を、自らの
    通常送信出力に対応する該第3の禁止回路の出力より相
    対的に低い所定の基準電圧と比較して、該出力が該基準
    電圧を下回った時、装置異常信号を出力する搬送車。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の搬送車において、 上記比較回路は、上記第3の禁止回路の出力が上記基準
    電圧を複数回下回った時、初めて装置異常信号を出力す
    る搬送車。
  4. 【請求項4】衝突防止装置が取り付けられた搬送車にお
    いて、該衝突防止装置が、 送信用ループアンテナと、受信コイルと、該受信コイル
    からの信号を処理して駆動停止信号を出力する受信回路
    及び該ループアンテナに送信信号を送る送信回路を有す
    る送信受信回路と、該受信回路及び該送信回路に対しタ
    イミング信号を出力するタイミング回路とを備え、 上記タイミング回路は、乱数発生器及び変調回路を有し
    て、送信周期及び受信周期を無作為に変調し、 上記送信回路は上記受信回路の出力に応答して送信出力
    を低減する送信出力低減回路を有し、搬送車停止中は送
    信出力を低減する ことを特徴とする搬送車。
  5. 【請求項5】請求項に記載の搬送車において、 止回路を追加し、上記タイミング回路からの変調信号
    に対応して自らの送信期間中、上記受信回路の受信機能
    を無効にする搬送車。
  6. 【請求項6】請求項4乃至のいずれか一項に記載の搬
    送車において、 上記受信回路は、更に自らの送信出力を検出し、この検
    出信号から出力低減された送信出力を除去し、残った検
    出信号を基準信号と比較して相対的に低い時、装置異常
    信号を出力する自己診断機能を付加した搬送車。
  7. 【請求項7】請求項に記載の搬送車において、 上記受信回路は、更にコイル両端電圧検出回路、第2の
    禁止回路、第3の禁止回路及び比較回路を設け、 上記コイル両端電圧検出回路は上記受信コイルの電圧を
    検出し、 上記第2の禁止回路は、上記タイミング回路からの変調
    信号に基づいて他の搬送車からの送信に対応するコイル
    両端電圧を無効にし、 上記第3の禁止回路は、自らの出力低減された送信出力
    に対応するコイル両端電圧を無効にし、 上記比較回路は、上記第3の禁止回路の出力を、自らの
    通常送信出力に対応する出力より相対的に低い所定の基
    準電圧と比較して、該第3の禁止回路の出力が該基準電
    圧を複数回下回った時、装置異常信号を出力する搬送
    車。
  8. 【請求項8】衝突防止装置が取り付けられた搬送車にお
    いて、該衝突防止装置が、 送信用ループアンテナと、受信コイルと、該受信コイル
    からの信号を処理して駆動停止信号を出力する受信回路
    及び該ループアンテナに送信信号を送る送信回路を有す
    る送信受信回路と、該受信回路及び該送信回路に対しタ
    イミング信号を出力して送信周期及び受信周期を無作為
    に変調するタイミング回路とを備え、更に上記送信回路
    に接続された送信コイルを設け、上記ループアンテナの
    一部を該送信コイルに重ねて巻回し、該ループアンテナ
    の両端をスイッチ手段に接続し、 上記スイッチ手段は上記出力低減回路からの切替信号に
    より、送信出力が低減されている期間は閉成し他車に干
    渉しにくい小さい略矩形の送信範囲を得るようにし且つ
    送信出力が通常の期間は開成するように作動して、送信
    範囲を合流・交差の制御に適した略円形に変更したこと
    を特徴とする搬送車。
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