JP3032871B2 - 経皮吸収製剤用粘着剤 - Google Patents

経皮吸収製剤用粘着剤

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JP3032871B2
JP3032871B2 JP2116606A JP11660690A JP3032871B2 JP 3032871 B2 JP3032871 B2 JP 3032871B2 JP 2116606 A JP2116606 A JP 2116606A JP 11660690 A JP11660690 A JP 11660690A JP 3032871 B2 JP3032871 B2 JP 3032871B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薬物、殊に広範囲の種類の常温で固体の薬
物に対して溶解性及び放出性をコントロールすることが
できるセグメント化ポリウレタンより成る経皮吸収製剤
用粘着剤に関する。
〔従来の技術〕
経皮吸収製剤は、人体の皮膚に貼付することにより薬
物を局所の患部や全身に向けて放出量をコントロールし
て経皮吸収させるものであり、経口や注射による薬物投
与に比べると、副作用等の心配が少ないものである。そ
のため、最近では経皮吸収製剤の研究が活発に行われて
いる。
このような経皮吸収製剤に用いる粘着剤は、一般に以
下の基本的な条件を満たす必要がある。即ち、薬物を少
なくとも薬理学的有効量に放出率を乗じた量だけ含有で
きること、しかも薬剤放出量のコントロールの観点から
薬剤を均一に含有できること(そのためには薬剤を均一
に溶解できることが最も望ましい)、また皮膚に対する
密着性が良く粘着剤と皮膚の界面が本質的に連続してス
ムーズに薬剤が溶解した状態で皮膚側に移行できるこ
と、更に人体への安全性が高いこと等を諸条件を満たす
必要がある。
ところで、従来より医療用の粘着剤としてはゴム系や
アクリル系のものが汎用されており、特殊な例としてシ
リコーン系のものが使用されている。ゴム系粘着剤は、
基材のゴム成分(例えばNR,IR,SBR等)に粘着付与剤で
あるロジン系、クマロン−インデン系、テンペル系など
の樹脂と、軟化剤であるポリブテン、ポリイソブチレ
ン、ナフテン系オイルなどの液状の低分子量のポリマー
を添加したものであり、アクリル系粘着剤は、同様に粘
着剤として要求される粘着成分(粘着性)、凝集成分
(凝集性、タック性)、改質成分の基本的三成分を各々
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルの構成により調
整したものである。
また、含水性のゲル系の粘着剤として、カラヤゴム等
の天然高分子の多糖類ガム、アクリル酸(塩)グラフト
化デンプンや変性ポリビニルアルコール等の高吸水性樹
脂のヒドロゲルなどが検討されている。
けれども、これらの粘着剤を経皮吸収製剤用粘着剤と
して使用する場合は、以下のような問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
即ち、前記のゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤の場合
は、これら粘着剤への薬物の溶解、殊に常温で固体の薬
物の溶解は、液状成分である軟化剤や粘着付与剤への溶
解が主たるものであり、薬剤の溶解と放出性のコントロ
ールを配慮した物質の構成というよりも、粘着剤として
の特性を配慮した組成に単に薬剤を混入したにすぎない
ものである。従って、薬物の溶解性、貯蔵性、及び放出
性が充分でないという問題が常に存在する。しかも、軟
化剤や粘着付与剤等の液状成分が同時に皮膚より吸収さ
れるという危惧があり、且つ、薬剤放出のコントロール
がこれらの液状成分の吸収特性に本質的に依存してしま
うという不可避の問題がある。
一方、多糖類ガムの場合は、粘着力が大きく人体への
安全性も高いという利点を有するが、その反面、人体か
ら汗を吸収すると粘着力が低下し、長期間保存すると雑
菌が発生し易い等の問題がある。
また、高吸水性樹脂のヒドロゲルは、乾燥により水分
が蒸発すると粘着性が消失するので真に実用的ではな
く、しかも疎水性の薬物を溶解させることが難しいとい
う問題がある。
本発明は上記の問題に鑑みてされたもので、その目的
とするところは、人体への安全性が高く、柔軟で皮膚に
対する粘着力や密着性に優れ、貼付したときの触感は馴
染感が良く、しかも薬物殊に常温で固体の広範囲の薬物
に対して溶解性及び放出性を非常によくコントロールす
ることができる経皮吸収製剤用粘着剤を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、上記の目的は、 (1)定温ないし体温付近で液状の親水性アルキレンオ
キサイド鎖と、常温ないし体温付近で液状の疎水性アル
キレンオキサイド鎖を有し、常温ないし体温付近で液状
でないアルキレンオキサイド鎖を有しないセグメント化
ポリウレタン、 (2)親水性部分と疎水性部分が混在する常温ないし体
温付近で液状のアルキレンオキサイド鎖のみを有し、常
温ないし体温付近で液状でないアルキレンオキサイド鎖
を有しないセグメント化ポリウレタン、 (3)親水性部分と疎水性部分が混在する常温ないし体
温付近で液状のアルキレンオキサイド鎖と、常温ないし
体温付近で液状の親水性アルキレンオキサイド鎖及び/
又は疎水性アルキレンオキサイド鎖を有し、常温ないし
体温付近で液状でないアルキレンオキサイド鎖を有しな
いセグメント化ポリウレタン、 のいずれかより成る経皮吸収製剤用粘着剤によって達成
されるという事実を見出し、本発明を完成するに到っ
た。
一般に、液体の薬物は固体の基材樹脂に対して溶解す
る系が見出し易く、その放出も比較的容易である。しか
し、常温で固体の薬物は固体では放出され難く、液体に
溶解した状態で放出する必要がある。そのために溶剤に
溶解した状態での放出系を考えざるを得ない。即ち、薬
剤を溶剤に溶解して溶剤と共に皮膚より吸収させるか、
前記のゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤のように液状成
分であるタック付与剤や軟化剤に溶解させる方法による
ものである。しかし、これらの方法は、既述したように
溶剤や粘着剤の液状成分が同時に皮膚より吸収されると
いう危惧と、放出のコントロールがこれらの物質の吸収
特性に本質的に依存してしまうという不可避の問題を有
している。
本発明はこの点に着目し、その解決を図ったものであ
る。即ち、固体物質を放出するには、まず液状物質に溶
解させることが基本原則であるが、液状物質をセグメン
ト化ポリウレタンの液状セグメント、すなわち常温ない
し体温付近で液体状態にあるセグメントに委ねたところ
が本発明の本質である。しかも、このセグメントは親水
性、疎水性のいずれも自由に選択できるので、溶解する
薬物の種類の広範囲に適用することができ、また、親水
性、疎水性セグメントのバランスの選択により、放出の
コントロールも容易に調整が可能である。
本発明のセグメント化ポリウレタンより成る経皮吸収
製剤用粘着剤は、例えば下記の構造式(I)〜(IV)で
示されるポリオール成分の一種又は二種以上と、下記の
構造式(V)〜(VIII)で示されるポリイソシアネート
成分の一種又は二種以上とを、無触媒下に、あるいは例
えばジブチル錫ジラウレート等の触媒の存在下に反応さ
せて得られる、粘着性を備えた貫入形(Interpenetrate
d Network)のセグメント化ポリウレタンである。
(但し、R1,R2はアルキル化合物、脂環式化合物、芳香
族化合物のいずれかであり、(AO)はアルキレンオキサ
イド鎖である。) (但し、(AO)はアルキレンオキサイド鎖であり、lは
1又は4の整数である。) 構造式(IV) RO−(AO)−H (但し、(AO)はアルキレンオキサイド鎖であり、Rは
水素原子、アルキル化合物、脂環式化合物、芳香族化合
物のいずれかである。) (但し、構造式(V)〜(VIII)中、Rはアルキル基、
脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、(AO)
はアルキレンオキサイド鎖であり、lは1又は4の整数
である。) 構造式(I)〜(IV)のポリオール成分から説明する
と、構造式(I)−1,(I)−2はポリエーテルポリオ
ールとジイソシアネートの連鎖の反応物であるポリウレ
タンポリオールプレポリマーであって、その両末端成分
がポリエーテルポリオールからなり、両末端は−OH基で
ある。ここに使用されるジイソシアネート化合物は、後
述するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーの
中のそれと同じものであり、例えばフェニレンジイソシ
アネート、2,4−トルイレンジイソシアネート(TDI)、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナ
フタリン1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HMDI)、テトラメチレンジイソシアネー
ト(TMDI)、リジンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)、水添加TDI、水添加MDI、ジシク
ロヘキシルジメチルメタンp,p′−ジイソシアネート、
ジエチルフマレートジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート(IPDI)等が任意に使用される。
構造式(II)はグリセロール(l=1)又はソルビト
ール(l=4)にポリエーテルポリオールを付加(addu
ct)したものであり、構造式(III)はトリメチロール
プロパンにポリエーテルポリオールを付加したものであ
る。同様に、1,2,6−ヘキサントリオール トリメチロールエタン ペンタエリスリットC(CH2OH)4、ポリグリセリン (但し、nは2〜30の整数)やその部分エステルなどの
多価アルコールとポリエーテルポリオールの付加物も使
用できる。
構造式(IV)はアルキレンオキサイド鎖を有するポリ
エーテルポリオールであり、両末端が−OH基の場合と、
片末端がアルキル基、芳香族基などで封鎖されている場
合がある。片末端が封鎖されたもの、例えばメチル基で
封鎖されたポリエチレングリコールモノメチルエーテル
(M−PEG)等は、後述のようにタック付与剤として作
用する。
次にイソシアネート成分について説明すると、構造式
(V)−1はトリメチロールプロパンにジイソシアネー
トを反応して得られるトリイソシアネートの2分子を
(AO)の1分子で2量化した4官能のテトライソシアネ
ートである。また、構造式(V)−2はトリメチロール
プロパンの代わりにグリセロールを用いて得られるテト
ライソシアネートである。この種のテトライソシアネー
トは、(AO)の2分子又は3分子でトリイソシアネート
が2量化され易いので反応を微妙に調節する必要があ
る。そのため未反応のトリイソシアネートが混在する
が、ポリオール成分と反応したときにセグメント化ポリ
ウレタン分子の大きさにバラツキが生じ、粘着性をコン
トロールするのに都合のよい方に作用することもある。
構造式(IV)は構造式(II)のポリオールにジイソシ
アネートを反応したもの、構造式(VII)は構造式(II
I)のポリオールにジイソシアネートを反応したもので
あり、共に3官能である。また、構造式(VIII)はポリ
エーテルポリオールとジイソシアネートの反応物で2官
能である。
以上のような構造式(I)〜(IV)のポリオール成分
と構造式(V)〜(VIII)のイソシアネート成分を反応
させると、(AO)で表記されるアルキレンオキサイド鎖
をセグメントとして有するセグメント化ポリウレタンが
得られるが、薬物の溶解性及び放出性、皮膚に対する粘
着力や密着性等が良好で経皮吸収製剤用粘着剤として好
適に使用できるセグメント化ポリウレタンを得るために
は、ポリオール成分の(AO)及びイソシアネート成分の
(AO)がいずれも常温ないし体温付近で液状のアルキレ
ンオキサイド鎖であることが必要であり、且つ、一方の
成分の(AO)が親水性で他方の成分の(AO)が疎水性で
あるか、又は双方の成分の(AO)が親水性部分と疎水性
部分の混在したものであるか、又は一方の成分の(AO)
が親水性もしくは疎水性で他方の成分の(AO)が親水性
部分と疎水性部分の混在したものであることが必要にな
る。
セグメントの分子集合形態としては、一つのセグメン
トがホモポリマーのように疎水性又は親水性の単一モノ
マーからなるものの集合である場合、一つのセグメント
が親水性鎖と疎水性鎖のブロックの連結からなるものの
集合である場合、あるいはブロックの連結ではなくモノ
マー単位で親水性、疎水性部分がランダム又は交互に結
合したものの集合である場合、およびこれらの混合系か
らなる場合がある。
アルキレンオキサイド鎖(AO)を構成する具体的な化
合物としては、ポリメチレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリペン
タメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコー
ル、ポリヘプタメチレングリコール等が挙げられるが、
このうち常温で液状物質として入手し易いポリエチレン
グリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PP
G)、低分子量のポリテトラメチレングリコール(PTM
G)やポリブチレングリコール(PBG)等が好適に使用さ
れる。
また、これらの共重合体、例えば HO−(CH2CH2O)l−(CH2CH2CH2CH2O)m−(CH2CH2O)n
−H (但し、l,m,nは1以上の整数である) で表されるブロック共重合体や、エチレンオキサイド
(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、テトラメチレン
オキサイド(TMO)等の2種以上がランダムに共重合し
たランダム共重合体も好適に使用される。ランダム共重
合体は例えば−(PO−EO−EO−PO) 、−(PO−PO−E
O)) 、−(EO−EO−PO) 、−(EO−PO−EO−PO)
、(交互共重合体)〔但し、mは1以上の整数であ
る)で示されるどのタイプのものでもよい。
アルキレンオキサイド鎖(AO)は常温ないし体温付近
で液状でなければならないことから、その分子量の上限
が規制される。また、常温ないし体温付近で液状でも分
子量が低すぎる場合は、架橋密度が高くなり、(AO)の
分子運動が抑制されて、薬物の溶解性及び放出性が良好
な粘着性に富むセグメント化ポリウレタンを得ることが
困難となるので、この点から分子量の下限が規制され
る。PEGの場合は分子量が大略1000以上で固体となり、
大略150以下では架橋密度が高くなりすぎるので、分子
量が大略150〜1000、好ましくは大略200〜800の範囲に
あるものが使用される。かかるPEGはエーテル酸素の割
合が多いので親水性のアルキレンオキサイド鎖を構成す
る。また、PPGの場合は分子量が数万でも依然として液
状であるが、分子量があまり大きいと、末端の官能基の
比率が小さくなるため反応の確立が低くなり、しかも長
鎖であるため保型性の良いセグメント化ポリウレタンが
得られない。従って分子量が大略200〜3000の範囲にあ
るPPGが好ましく使用される。かかるPPGは低分子量のも
のでも主鎖が多数のメチル基を有し基本的に疎水性であ
るため、疎水性のアルキレンオキサイド鎖を構成する。
また、PTMGやPBGは重合度が大きいと固体となるか粘度
が高くなるので、分子量が大略200〜1000、好ましくは
大略400〜800の範囲にあるものが使用される。これらは
いずれも疎水性のアルキレンオキサイド鎖を構成する。
一方、アルキレンオキサイド鎖(AO)を構成する化合
物が前記のようなブロック共重合体やランダム共重合体
の場合は、その共重合成分の配合比率や分子量などによ
り固体か液体の状態が決まる。例えばPEGとPPGのブロッ
ク共重合体は、PPGのモル分率が高い場合には分子量が
高くても液状となるが、PPGのモル分率が低くてもPEGの
分子量が低い場合にはやはり液状となる。従って、共重
合体の場合は液状となるように共重合成分の配合比率や
分子量を適宜調整したものを使用すればよいが、共重合
体の全体の分子量があまり高すぎたり低すぎたりする
と、上記と同様に、薬剤の溶解性及び放出性が良好で粘
着性、保型性に富むセグメント化ポリウレタンを得るこ
とが困難となるので、全体の分子量を大略150〜数千以
下、好ましくは大略200〜2000の範囲に設定するのがよ
い。かかるブロック共重合体やランダム共重合体は、共
重合成分としてPEGやエチレンオキサイド(EO)を含む
場合はその部分が親水性、他の共重合成分の部分が疎水
性となり、これら親水性部分と疎水性部分が混在する
(AO)を構成することになる。これに対し共重合成分と
してPEGやEOを含まない場合は、疎水性の(AO)を構成
することになる。
なお、ポリオールとポリイソシアネートの分子量の範
囲は、(AO)やイソシアネートの種類、分子形状などに
よって広い範囲で変わるが、構造式(I)のポリウレタ
ンポリオールプレポリマーで大略1400〜10000、構造式
(II)〜(IV)のポリオールで大略150〜6000、構造式
(V)〜(VIII)のポリウレタンポリイソシアネートプ
レポリマーで大略500〜10000であり、好ましくは各々大
略1000〜6000、300〜3000、1000〜6000の範囲で選択で
きる。
以上のことから、常温ないし体温付近で液状(以下、
常温液状と略記する)の親水性アルキレンオキサイド鎖
と、常温液状の疎水性アルキレンオキサイド鎖を有する
セグメント化ポリウレタンよりなる本発明の第一の経皮
吸収製剤用粘着剤を得る場合は、 (AO)が親水性で常温液状のPEGよりなる構図式
(I)〜(IV)のポリオール成分と、(AO)が疎水性で
常温液状のPPG等の前記ポリアルキレングリコール、又
はPEGを共重合成分として含まないブロック共重合体、
又はEOを共重合成分として含まないランダム共重合体の
いずれかよりなる構造式(V)〜(VIII)のイソシアネ
ート成分を反応させるか、 (AO)が疎水性で常温液状のPPG等の前記ポリアルキ
レングリコール、又はPEGを共重合成分として含まない
ブロック共重合体、又はEOを共重合成分として含まない
ランダム共重合体のいずれかよりなる構造式(I)〜
(IV)のポリオール成分と、(AO)が親水性で常温液状
のPEGよりなる構造式(V)〜(VIII)のイソシアネー
ト成分を反応させればよい。
また、親水性部分と疎水性部分がランダムに混在する
常温液状のアルキレンオキサイド鎖のみを有するセグメ
ント化ポリウレタンより成る本発明の第二の経皮吸収製
剤用粘着剤を得る場合は、(AO)が共重合成分としてPE
G又はEOを含む常温液状の前記ブロック共重合体又はラ
ンダム共重合体よりなる構造式(I)〜(IV)のポリオ
ール成分と、(AO)が同じく共重合成分としてPEG又はE
Oを含む常温液状の前記ブロック共重合体又はラムダム
共重合体よりなる構造式(V)〜(VIII)のイソシアネ
ート成分を反応させればよい。
また、親水性部分と疎水性部分が混在する常温液状ア
ルキレンオキサイド鎖と、常温液状の親水性アルキレン
オキサイド鎖及び/又は疎水性アルキレンオキサイド鎖
を有するセグメント化ポリウレタンより成る本発明の第
三の経皮吸収製剤用粘着剤を得る場合は、 (AO)がOEG又はEOを共重合成分として含む常温液状
の前記ブロック共重合体又はランダム共重合体よりなる
構造式(I)〜(IV)のポリオール成分と、(AO)が疎
水性で常温液状のPPG等の前記ポリアルキレングリコー
ル、共重合成分としてPEGを含まないブロック共重合
体、共重合成分としてEOを含まないランダム共重合体の
いずれかよりなる構造式(V)〜(VIII)のイソシアネ
ート成分、又は/及び(AO)が親水性で常温液状PEGよ
りなる構造式(V)〜(VIII)のイソシアネート成分を
反応させるか、 (AO)が疎水性で常温液状のPPG等の前記ポリアルキ
レングリコール、共重合成分としてPEGを含まないブロ
ック共重合体、共重合成分としてEOを含まないランダム
共重合体のいずれかよりなる構造式(I)〜(IV)のポ
リオール成分、又は/及び親水性で常温液状のPEGより
なる構造式(I)〜(IV)のポリオール成分と、(AO)
が共重合成分としてPEG又はEOを含む常温液状の前記ブ
ロック共重合体又はランダム共重合体よりなる構造式
(V)〜(VIII)のイソシアネート成分を反応させれば
よい。
次に、ポリオール成分とポリイソシアネート成分の反
応比について説明する。経験的に言えば、粘着性のセグ
メント化ポリウレタンは、嵩高い分子構造をもち、且つ
自由に運動可能であるセグメント長、または直鎖(line
ar)の末端分子を多く有していることが必要である。従
ってポリオールとポリイソシアネートは各々が単一化合
物であれば一方が2官能で、他の一方が3官能以上の化
合物の組合わせとする必要がある。どちらかが1官能で
あれば連鎖しないし、2官能同士では直鎖分子となり、
プレポリマーに初めから分岐がなければ嵩高い分子の集
合とならず、適当でない。つまりどちらか一方が2官能
で他が3官能以上の多官能であるか、互いに3官能以上
の組合わせが良い。但し、いずれもあまり官能数が大き
すぎる反応物の場合は網目鎖濃度が高すぎるので、余程
長いセグメントが存在しないと、弾性が粘性を上回っ
て、好ましい粘着性は得られ難い。良好な粘着性が得や
すい官能数は大略2〜4のそれぞれの組合わせであると
言える。その場合、粘着性の調整のために官能基が一つ
のものを混合して嵩高さを増すことができる。そのため
に混合するのが、前記構造式(IV)においてRがアルキ
ル基であるポリエーテルポリオールであり、特にポリエ
チレングリコールモノメチルエーテル(M−PEG)等が
好適に使用される。このものはタック付与剤として作用
するものであり、液状で粘着性を発現するに適した鎖長
を有する必要があることから、その分子量が大略150〜1
000、望ましくは大略200〜600の範囲にあるものが使用
される。
ポリオールとポリイソシアネートの各々のプレポリマ
ーの反応比は、末端の官能基の比率、即ちOH/NCOの価に
よって規制できる。未反応の−NCOが残ると後反応が生
じるのでOH/NCOは1以上でなければならない。経験的に
は、1≦OH/NCO≦5で良好な粘着性を有するセグメント
化ポリウレタンが得られる。OH/NCOが1以上5以下の状
態では嵩高い分子の集まりにおいて末端にOH基を有する
直鎖セグメントが尾(tail)を出して自由に運動してい
る状態であると想像でき、5に近い程freeの尾が長くて
多い状態となる。そしてこのポリマー分子は粘着性を発
現するに適した大きさとなって集合している。同様に、
片末端がアルキル基等で閉塞された前記M−PEG等のタ
ック付与剤も分岐鎖セグメントを構成して自由に運動し
ている状態にある。従って、この分岐度〔P−OH/M−PE
G〕を増減すれば粘着性を調節することができる。分岐
度が小さ過ぎると粘着性の向上に殆ど寄与せず、あまり
大きすぎると未反応が残り却って粘着性の低下を招く傾
向があるので、分岐度の範囲については直鎖状のポリオ
ールに対してP−OH/M−PEG(mol比)が約2/1〜2/5とな
るように調節することが望ましい。
以上のようなセグメント化ポリウレタンより成る経皮
吸収製剤用粘着剤によって経皮吸収製剤を製造する場合
は、先ず、既述のポリオール又はポリイソシアネートに
薬物を溶解させ、両者に触媒を加えるか又は加えないで
撹拌混合する。従って、薬物を溶解するための溶剤や粘
着剤に含まれる遊離の液状成分が不必要であり、これら
が体表より吸収されるという問題が回避される。薬物と
しては常温液状のアルキレンオキサイド鎖に溶解し得る
ものであれば全て使用可能であるためその範囲は極めて
広いが、イソシアネートとの反応性の高い薬物は避ける
必要がある。次いで、この混合液をポリエステルフィル
ム等の基材フィルム上に流延してポリオールとポリイソ
シアネートを反応させることにより、薬物を含有するセ
グメント化ポリウレタンを得、その表面に離型紙を貼り
合わせればよい。
〔作用〕
本発明のセグメント化ポリウレタンより成る経皮吸収
製剤用粘着材は、いずれもセグメントが常温液状のアル
キレンオキサイド鎖で構成されており、且つ、第一の発
明に係る粘着材は親水性アルキレンオキサイド鎖と疎水
性アルキレンオキサイド鎖を有し、第二の発明に係る粘
着剤は親水性部分と疎水性部分が混在したアルキレンオ
キサイド鎖を有し、第三の発明に係る粘着剤は親水性部
分と疎水性部分が混在したアルキレンオキサイド鎖と親
水性アルキレンオキサイド鎖及び又は疎水性アルキレン
オキサイド鎖を有するため、薬物の溶解性、殊に広範囲
の固体の薬物の溶解性、及び放出性が良好である。
即ち、上記のような常温液状のアルキレンオキサイド
をウレタン結合により結束した分子集合形態のセグメン
ト化ポリウレタン粘着剤では、固体の薬物が液状セグメ
ントの親和性の高いセグメント部分、つまりSP値(Solu
bility Paramater)の近い液状セグメント部分に均一に
溶解される。その場合、アルキレンオキサイド鎖がブロ
ック共重合体であれば、薬剤がブロック単位のセグメン
ト長のユニットで溶解される。またランダム共重合体や
交互共重合体であれば、隣接するモノマーユニットであ
るミクロな単位で薬剤が会合し、あたかも低分子化合物
の薬剤に会合して溶解した様相を呈する。そして、場合
によっては、これらの連鎖の効果によるポリマー効果に
よって低分子化合物の溶剤以上の溶解効果を示すことは
驚くべき事実である。このように溶解した薬剤は、溶解
度のバランスにより、濃度の低い皮膚と粘着剤の界面か
ら皮膚内に徐々に移行する。生体皮膚は親水性成分と親
油性成分の両方を有する複雑な系であり、移行してきた
薬剤の微量を溶解吸収できるので、薬剤が生体内に取込
まれる。
更に詳しく説明すると、常温で液状のアルキレンオキ
サイド鎖はその分子運動が活発で、低分子化合物の薬剤
が溶解し易い状態にあるが、アルキレンオキサイド鎖が
全て親水性である場合は、それとの親和性が低い疎水性
の薬物は殆ど溶解せず、逆にアルキレンオキサイド鎖が
全て疎水性である場合には親水性の薬物が殆ど溶解しな
い。けれども、第一発明の粘着剤のように親水性と疎水
性の双方のアルキレンオキサイド鎖を有していたり、第
二発明の粘着剤のように親水性部分と疎水性部分が混在
するアルキレンオキサイド鎖を有していたり、第三発明
の粘着剤のように親水性部分と疎水性部分が混在するア
ルキレンオキサイド鎖と親水性及び/又は疎水性のアル
キレンオキサイド鎖を有している場合は、薬物が親水性
であっても疎水性であってもそれとの親和性が良いアル
キレンオキサイド鎖又はアルキレンオキサイド鎖中の親
水性もしくは疎水性の部分に集中的に溶解し、部分的に
濃度勾配を生じた状態で薬物が粘着剤中に含有されるこ
とになる。特に、親水性部分と疎水性部分が混在するラ
ンダム共重合体よりなるアルキレンオキサイド鎖を有す
るものは、セグメント分子間の分子間力が作用するのを
防げ、分子鎖のモノマーユニットでミクロな自由回転運
動をするため凝集力が小さい。そのため、微細な濃度分
布を生じた状態で薬物をよく溶解させるのに好都合であ
る。また、アルキレンオキサイド鎖と薬物の溶解度係数
(SP値)が近似するようにアルキレンオキサイド鎖を予
め分子設計すれば、薬剤の溶解性は更に向上する。
このように部分的な濃度勾配を生じた状態で粘着剤に
含有された薬物は、アルキレンオキサイド鎖が液状で活
発に分子運動しているため移動し易い状態にあり、その
ため濃度の高い部分から低い部分へ、或いは親和性の低
い部分から高い部分へ移動しながら、濃度の低い粘着剤
の表面へ速やかに移行して皮膚内に放出される。特に、
アルキレンオキサイド鎖がブロック共重合体である場合
はブロックごとに活発に運動しているため、薬物の移動
がマクロな範囲で行われ、更にアルキレンオキサイド鎖
がランダム共重合体である場合は、より細かい単位で活
発に運動しているため、ある主の薬剤に対しては低分子
の溶剤より大きな溶解力を示すことが見出されたのは驚
くべき事実である。そして、このようなランダム共重合
体では薬物の移動がより一層容易である。従って、ブロ
ック共重合体やランダム共重合体よりなる常温液状のア
ルキレンオキサイド鎖を有する粘着剤は、薬物の放出性
が極めて良好である。
また、常温液状のアルキレンオキサイド鎖をセグメン
トとして有するセグメント化ポリウレタンは粘性のある
柔軟なゲル状物であり、皮膚に対する良好な粘着性、密
着性を発揮する。特に、ポリオールとポリイソシアネー
トの反応比を調節して、末端OH基がある直鎖セグメント
の自由に運動する尾を多くしたものや、M−PEG等の自
由に運動する分岐鎖セグメントを有するものは、優れた
粘着力と密着性を発揮する。この密着性の良さは、粘着
剤表面から皮膚へ薬物がスムーズに移行するために不可
欠の条件である。皮膚の角質層は内部にタンパク質水溶
液である細胞質を含む親水性が極めて高い角質細胞と、
それらの細胞の間隙に存在するトリグリセライドを多量
に含む極めて疎水性の高い脂質とにより形成されている
が、本発明の粘着剤は親水性の部分(親水性アルキレン
オキサイド鎖又はアルキレンオキサイド鎖中の親水性部
分)と疎水性の部分(疎水性アルキレンオキサイド鎖又
はアルキレンオキサイド鎖中の疎水性部分)が共存する
ため、皮膚角質層の親水性、疎水性という性質の異なる
2成分に対して、親水性の部分と疎水性の部分ががそれ
ぞれ互いに適度に影響し合い、全体として良好な粘着挙
動を示すため、薬剤の皮膚内への移行がスムーズに行わ
れる。
また、本発明の粘着剤は、既述したような人体に無毒
のポリオール成分とイソシアネート成分を反応させた基
本的に一成分の液状セグメントからなる粘着剤であり、
ブリードアウトする遊離成分がなく、人体に対する安全
性が極めて高いものであり、皮膚への刺激性は極めて少
なくマイルドな材料である。このことは、セグメント化
ポリウレタンが人工心臓にも使用されており、また生体
適合性材料として非常に盛んに研究されている物質であ
ることからも明らかである。
〔実施例〕
次に実施例を挙げる。
(実施例1) ポリプロピレングリコール(PPG、分子量:1200)の両
端にポリエチレングリコール(PEG、分子量:200)が結
合したPEG−PPG−PEGブロック共重合体100部(重量部、
以下同様)とポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル(M−PEG、分子量:400)60部のそれぞれ常温で液体
のポリエーテルポリオールに対して、PPGをグリセリン
に付加した化合物にキシリレンジイソシアネート(XD
I)を反応させて得られた常温で液体のアルキレンオキ
サイド鎖をセグメントに有するトリイソシアネート(分
子量:1650)85部と触媒としてのジブチル錫ジラウレー
ト0.1部を加え、よく撹拌して混合した。
次いで、これを減圧下に脱泡した後、ポリエステルフ
ィルム上に流延し、60℃で一昼夜放置することにより、
厚み100μのセグメント化ポリウレタンより成る経皮吸
収製剤用粘着剤を得た。この表面に離型紙を貼合わせた
後、10cm2の大きさに打ち抜き、試験用貼付剤を作製し
た。
この貼付剤の離型紙を取去り、皮膚に貼付して貼付試
験を行った。試験の結果、本発明のセグメント化ポリウ
レタンより成る経皮吸収製剤用粘着剤は皮膚に対して極
めて良好な粘着性を示し、密着性が優れており、柔軟性
があり、貼付時の違和感が無かった。一定時間貼付後、
試験用貼付剤を剥がして皮膚の状態を調べたところ、か
ぶれ等の変化が全く見られなかった。
(実施例2) ポリプロピレングリコール(PPG、分子量:1200)の両
端にポリエチレングリコール(PEG、分子量:200)が結
合したPEG−PPG−PEGブロック共重合体100部とポリエチ
レングリコールモノメチルエーテル(M−PEG、分子量:
400)60部のそれぞれ常温で液体のポリエーテルポリオ
ールに対して、イブプロフェン20部を溶解させた後、PP
Gをグリセリンに付加した化合物にキシリレンジイソシ
アネート(XDI)を反応させて得られた常温で液体のア
ルキレンオキサイド鎖をセグメントに有するトリイソシ
アネート(分子量:1650)85部と触媒としてのジブチル
錫ジラウレート0.1部を加え、よく撹拌して混合した。
次いで、これを減圧下に脱泡した後、ポリエステルフ
ィルム上に流延し、60℃で一昼夜放置することにより、
イブプロフェンを含有する厚み100μのセグメント化ポ
リウレタンを得た。そしてこの表面に離型紙を貼合わせ
た後、50cm2の大きさに打ち抜き、約40mgのイブプロフ
ェンを含有する経皮吸収製剤を作製した。
この経皮吸収製剤の離型紙を取り去り、ラットの腹部
に貼付してイブプロフェンの放出性の良否を調べたとこ
ろ、充分満足し得る良好な放出性能を有することが判っ
た。
(実施例3) PEG−PPGランダム共重合体(分子量:1800)100部に対
してメチルテストステロン6部を溶解させた後、PEG−P
PGランダム共重合体をグリセリンに付加した化合物にヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)を反応させて得
られた常温で液体のアルキレンオキサイド鎖をセグメン
トに有するトリイソシアネート(分子量:1300)70部と
触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.1部を加え、よ
く撹拌して混合した。
次いで、これを減圧下に脱泡した後、ポリエステルフ
ィルム上に流延し、60℃で一昼夜放置することにより、
メチルテストステロンを含有する厚み80μのセグメント
化ポリウレタンを得た。そし、この表面に離型紙を貼り
合わせた後、25cm2の大きさに打ち抜き、約5mgのメチル
テストステロンを含有する経皮吸収製剤を作製した。
この経皮吸収製剤の離型紙を取り去り、ラットの腹部
に貼付してメチルテストステロンの放出性の良否を調べ
たところ、充分満足し得る良好な放出性能を有すること
が判った。
(実施例4) ポリプロピレングリコール(PPG、分子量:1000)の両
端にポリエチレングリコール(PEG、分子量:335)が結
合したPEG−PPG−PEGブロック共重合体100部とポリエチ
レングリコールモノメチルエーテル(M−PEG、分子量:
400)34部のそれぞれ常温で液体のポリエーテルポリオ
ールに対して、ベタメタゾン15部を溶解させた後、PPG
−PEGランダム共重合体をグリセリンに付加した化合物
にヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)を反応させ
て得られた常温で液体のアルキレンオキサイド鎖をセグ
メントに有するトリイソシアネート(分子量:3100)120
部と触媒としてのジブチル錫ジラウレート0.1部を加
え、よく撹拌して混合した。
次いで、これを減圧下に脱泡した後、ポリエステルフ
ィルム上に流延し、60℃で一昼夜放置することにより、
ベタメタゾンを含有する厚み85μのセグメント化ポリウ
レタンを得た。そして、この表面に離型紙を貼合わせた
後、10cm2の大きさに打ち抜き、薬5mgのベタメタゾンを
含有する経皮吸収製剤を作製した。
この経皮吸収製剤の離型紙を取り去り、ラットの腹部
に貼付してベタメタゾンの放出性の良否を調べたとこ
ろ、充分満足し得る良好な放出性能を有することが判っ
た。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の経皮吸収製
剤用粘着剤は、薬物、殊に固体の薬物の溶解性及び放出
性が良好であり、人体への安全性が高く、柔軟で皮膚に
対する密着性や粘着力に優れ、貼付したときの触感や馴
染感が良いといった顕著な効果を奏し、実用性の極めて
高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/70 A61L 15/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温ないし体温付近で液状の親水性アルキ
    レンオキサイド鎖と、常温ないし体温付近で液状の疎水
    性アルキレンオキサイド鎖を有し、常温ないし体温付近
    で液状でないアルキレンオキサイド鎖を有しないセグメ
    ント化ポリウレタンより成る経皮吸収製剤用粘着剤。
  2. 【請求項2】親水性部分と疎水性部分が混在する常温な
    いし体温付近で液状のアルキレンオキサイド鎖のみを有
    し、常温ないし体温付近で液状でないアルキレンオキサ
    イド鎖を有しないセグメント化ポリウレタンより成る経
    皮吸収製剤用粘着剤。
  3. 【請求項3】親水性部分と疎水性部分が混在する常温な
    いし体温付近で液状のアルキレンオキサイド鎖と、常温
    ないし体温付近で液状の親水性アルキレンオキサイド鎖
    及び/又は疎水性アルキレンオキサイド鎖を有し、常温
    ないし体温付近で液状でないアルキレンオキサイド鎖を
    有しないセグメント化ポリウレタンより成る経皮吸収製
    剤用粘着剤。
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