JP4943676B2 - 経皮薬貼付用基材 - Google Patents

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本発明は、皮膚に貼付して体内に薬物を徐々に移行、放出させるシステム(TTS)に用いる経皮薬貼付用基材に関する。
この種の経皮薬貼付用基材として、従来より、粘着性を有するSIS(スチレン・イソプレン・スチレン)基材、シリコーン系基材、アクリル系基材などが知られている。また、本出願人も、粘着性セグメント化ポリウレタンゲルを基材として、経皮薬ではないが、ビタミンを含有させた化粧用貼付材を提案した(特許文献1)。
しかしながら、SIS基材は種々の添加剤を含むため、含有させる経皮薬の安定性が添加剤によって損なわれるという問題がある。また、シリコーン系基材は特定の経皮薬との親和性が強いため、皮膚に貼付したときの経皮剤の体内への移行、放出が良くないという問題があり、しかも、解重合したシリコーンの滲出が生体への安全面で危惧をもたらす。更に、アクリル系粘着基材もまた種々の添加物が必要であり、薬物によっては、その安定性に問題が生ずる。また、残留モノマーの問題も残る。一方、アクリル系粘着性ヒドロゲル基材は、粘着性を付与するために水分を含有させる必要があるので、含有させる経皮薬の安定性が水分によって損なわれるという問題がある。
これに対し、特許文献1の粘着性ポリウレタンゲルの基材は、添加剤や水分を含まないため、劣化しやすいビタミンの安定性が良好に維持され、しかも、所望する粘着力を調整できるという利点を有する。従って、この粘着性ポリウレタンゲルの基材は、経皮薬貼付用基材としても有用なものである。けれども、この粘着性ポリウレタンゲルの基材は、その厚みが小さくなると、粘着力を上げる工夫をしても、皮膚の凹凸に沿って密着し難くなるため、薬物の定常的な皮膚への移行が困難になるうえに、剥がれ易くなる傾向がみられ、かと言って、基材の厚みを大きくすると、経皮薬の含有量を増加させる必要があるだけでなく、皮膚に貼付したときの経皮薬の放出率も低くなる傾向がみられる。
特開2005−15457号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、含有させる経皮薬の安定性に優れ、経皮薬の含有量を有効量に必要な量にできるだけ近づくように減量できるので経済的であり、しかも、皮膚に対する粘着性が良好で剥脱し難く、経皮薬の体内への放出率も良好な経皮薬貼付用基材を提供することを解決すべき課題としている。
上記課題を解決するため、本発明に係る第一の経皮薬貼付用基材は、粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる支持層の片面に、この支持層よりも薄い経皮薬含有用の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる表面層が積層一体化された経皮薬貼付用基材であって、支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率よりも高い親水性のゲルであり、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率よりも低い両親媒性又は親油性のゲルであることを特徴とするものである。
そして、本発明に係る第二の経皮薬貼付用基材は、粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる支持層の片面に、この支持層よりも薄い経皮薬含有用の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる表面層が積層一体化された経皮薬貼付用基材であって、支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率よりも高い親油性のゲルであり、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率よりも低い両親媒性又は親水性のゲルであることを特徴とするものである。
本発明に係る第一の経皮薬貼付用基材では、支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルが、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が100〜70:0〜30であり、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が69〜0:31〜100であるものが好ましく、特に、支持層の粘着性ポリウレタンゲルにおけるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比率が30〜0:70〜100であるものは極めて好ましい。
また、本発明に係る第二の経皮薬貼付用基材では、支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルが、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が30〜0:70〜100であり、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が31〜100:69〜0であるものが好ましく、特に、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおけるエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比率が70〜100:30〜0であるものは極めて好ましい。
そして、いずれの経皮薬貼付用基材においても、支持層の厚みが0.2〜3mmの範囲内であり、表面層の厚みが0.01〜0.5mmの範囲内であって且つ支持層の厚み未満の範囲内であることが好ましく、更に、支持層と表面層との間に経皮薬不透過層を有することも好ましい。
本発明に係る第一の経皮薬貼付用基材は、親水性の経皮薬を含有させて貼付する場合に使用されるものであって、親水性の液状の経皮薬や、水等の溶媒に溶かした親水性の経皮薬を経皮薬含有用の表面層に注ぐと、該表面層のゲルが疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が支持層のそれよりも高く、親水性の経皮薬との親和性に富む親水性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルであるため、親水性の経皮薬は速やかに表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルに浸透して含有される。このように表面層に含有された親水性の経皮薬は、支持層のゲルが疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が表面層のそれよりも低い両親媒性又は親油性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルであって、親水性の経皮薬との親和性に劣るか又は欠けるものであるため、支持層には浸透しにくいか又は殆ど浸透しない。従って、親水性の経皮薬は実質的に表面層のみに含有されることになり、この表面層が支持層よりも薄い層であるため、親水性の経皮薬の含有量を大幅に節約し、放出率を著しく向上させることが可能となる。
しかも、この経皮薬貼付用基材は、薄い粘着性セグメント化ポリウレタンゲルの表面層と、これよりも厚い粘着性セグメント化ポリウレタンゲルの支持層とが積層一体化されて、全体の厚みが大きくなっているため、表面層を皮膚側にして貼付すると、支持層によってバックアップされた薄い表面層が皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して優れた粘着力を発揮すると共に、皮膚の動きに追従して弾力的に変形するので、長時間皮膚に貼付しても剥脱する心配は殆どない。そして、良好な皮膚との密着状態は、経皮薬の経時的に安定な放出をもたらし、放出に伴って表面層の経皮薬放出面側と反対面側との間における経皮薬の濃度勾配が大きくなり、反対面側の経皮薬が速やかに経皮薬放出面側に移行して効率良く体内へ連続して放出できる効果をもたらす。
本発明に係る第二の経皮薬貼付用基材は、親油性の経皮薬を含有させて貼付する場合に使用されるものであって、親油性の液状の経皮薬や、油性の溶媒に溶かした親油性の経皮薬を、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が支持層のそれよりも高い親油性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルよりなる経皮薬含有用の表面層に注ぐと、親油性の経皮薬は親和性に富む表面層に速やかに浸透して含有され、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が表面層のそれよりも低く親油性の経皮薬との親和性に劣るか又は欠ける両親媒性又は親水性の支持層には浸透しにくいか又は殆ど浸透しない。従って、親油性の経皮薬は実質的に薄い表面層のみに含有されることになるので、親油性の経皮薬の含有量を大幅に節約し、放出率を著しく向上させることが可能となる。そして、この経皮薬貼付用基材を表面層を皮膚側にして貼付すると、第一の経皮薬貼付用基材と同様に、薄い表面層が皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して優れた粘着力を発揮すると共に、皮膚の動きに追従して弾力的に変形するため、長時間貼付しても剥脱する心配は殆どなく、皮膚との密着によって経皮薬の経時的に安定な放出がもたらされ、放出に伴って表面層内部の親油性の経皮薬が速やかに表面層の経皮薬放出面側に移行して効率良く体内へ連続して放出されることになる。
経皮薬含有用の表面層と支持層が、常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有する粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる第一及び第二の経皮薬貼付用基材は、該ポリウレタンゲルが水分や添加剤を含まない一成分系のゲルであるため、表面層に液状の親水性又は親油性の経皮薬を含有させた場合の経皮薬の安定性が良好であり、アクリル系ヒドロゲルのように含水量によって粘着力が左右されることはなく常に一定の粘着力を発現する。しかも、この一成分系の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、セグメントを構成する親水性のエチレンオキサイドと疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率を調整することによって、親水性、両親媒性、親油性のいずれのゲルとすることもできる。例えば、セグメントがエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドである場合、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比率を100〜70:0〜30に調整すると親水性のゲルとなり、30〜0:70〜100に調節すると親油性のゲルとなり、69〜31:31〜69に調節すると両親媒性のゲルとなる。
また、支持層の厚みが0.2〜3mmの範囲内であり、表面層の厚みが0.01〜0.5mmの範囲内であって且つ支持層の厚み未満の範囲内であると、表面層における経皮薬の含有量が減少して有効量に必要な量に近づくと共に、経皮薬の放出率が高くなり、しかも、支持層によるバックアップが適度であるため表面層が皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して剥脱し難くなる。
更に、支持層と表面層との間に経皮薬不透過層を有する経皮薬貼付用基材は、経皮薬不透過層により表面層から支持層への経皮薬の浸透を完全に阻止して表面層のみに経皮薬を含有させることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1は本発明の一実施形態に係る経皮薬貼付用基材の断面図である。
この経皮薬貼付用基材は、粘着性ポリウレタンゲルからなる支持層1の片面(上面)に、該支持層1よりも薄い経皮薬含有用の粘着性ポリウレタンゲルからなる表面層2を積層一体化すると共に、該支持層1の反対面(下面)に被覆膜3を積層一体化したものである。この経皮薬貼付用基材は、親水性の経皮薬を表面層2に含有させて皮膚に貼付するもので、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルが親水性のゲルとされ、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルが両親媒性又は親油性のゲルとされている。
この支持層1と表面層2の粘着性ポリウレタンゲルは、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであって、例えば下記の構造式A〜Dのポリオール成分と、下記の構造式E〜Iのポリイソシアネート成分を、それぞれ単独で又は混合して使用し、双方の成分の−OH基と−NCO基をウレタン結合させることによって得られる、いわゆる三次元貫入形(Interpenetrated Network)の一成分系のセグメント化ポリウレタンゲルである。
Figure 0004943676
式中、R,Rはアルキル化合物、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
Figure 0004943676
式中、AOはアルキレンオキサイドのセグメントであり、lは1または4の整数である。
Figure 0004943676
式中、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
Figure 0004943676
式中、AOはアルキレンオキサイドのセグメントであり、Rは水素原子もしくはアルキル化合物、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかである。
Figure 0004943676
式中、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
Figure 0004943676
式中、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
Figure 0004943676
式中、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントであり、lは1または4の整数である。
Figure 0004943676
式中、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
Figure 0004943676
式中、Rはアルキル基、脂環式化合物、芳香族化合物のいずれかであり、AOはアルキレンオキサイドのセグメントである。
構造式A〜Dに掲げたポリオール成分としてのプレポリマーについて説明すると、構造式Aはポリエーテルポリオールとジイソシアネートの反応物であるポリウレタンポリオールプレポリマーであって、両末端成分がポリエーテルポリオールからなり、末端は−OH基である。ここで使用されるジイソシアネート化合物は、後述するポリウレタンポリイソシアネートのプレポリマーの中のそれと同じものであり、例えばフェニレンジイソシアネート、2,4−トルイレンジイソシアネート(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、テトラメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、水添加TDI、水素化MDI、ジシクロヘキシルジメチルメタン−p,p′−ジイソシアネート、ジエチルフマレートジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)などが任意に使用できる。
構造式Bはグリセロール(l=1)またはソルビトール(l=4)にポリエーテルポリオールを付加したものであり、また、構造式Cはトリメチロールプロパンにポリエーテルを付加したものである。同様に下記の構造式Jの1,2,6−ヘキサントリオール、構造式Kのトリメチロールエタン、構造式Lのペンタエリスリットや構造式Mのポリグリセリン(n=2〜30の整数)やその部分エステルなどの多価アルコールとポリエーテルポリオールの付加物も使用できる。
Figure 0004943676
Figure 0004943676
Figure 0004943676
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構造式Dはアルキレンオキサイド(AO)のセグメントを有するポリエーテルポリオールであり、両末端が−OH基の場合と、片末端がアルキル基、芳香族基などで封鎖されている場合があり、市販品として容易に入手できる。
次に、構造式E〜Iに掲げたポリイソシアネートプレポリマーについて説明すると、構造式Eはトリメチロールプロパンにジイソシアネートを反応して得られるトリイソシアネートの2分子をAOの1分子で2量化したもので、4官能であるテトライソシアネートである。そして、トリメチロールプロパンの代わりにグリセロールを用いたものが構造式Fである。この種のテトライソシアネートは、AOの2分子または3分子でトリイソシアネートが2量化され易いので反応を微妙に調節する必要がある。そのため未反応のトリイソシアネートが混在するが、ポリオールと反応した場合にセグメントポリウレタン分子の大きさのバラツキが生じ粘着性をコントロールするのに都合の良い方に作用することもある。
構造式Gは、構造式Bのポリオールにジイソシアネートを反応させたものである。また、構造式Hは同様に構造式Cのポリオールにジイソシアネートを反応させたものであり、3官能である。構造式Iはポリエーテルポリオールとジイソシアネートの反応物で2官能である。
上記の構造式A〜I中のAOで表記されるアルキレンオキサイドのセグメントは、具体的には親水性のエチレンオキサイド(EO)鎖、疎水性のプロピレンオキサイド(PO)鎖、または、EO−PO共重合体[例えば下記の構造式Nで表されるようなブロック共重合体や、−(PO−EO−EO−PO)−、−(PO−PO−EO)−、−(EO−EO−PO)−、−(EO−PO−EO−PO)−等の交互共重合体(mは1以上の正数である)や、EOとPOのランダムな共重合体など]のいずれかである。
Figure 0004943676
これらのEO鎖、PO鎖、EO−PO共重合体よりなるAOのセグメントは、常温で優れた粘着特性を有し且つ経皮薬との良好な親和性をもつポリウレタンゲルを得るためには、その大半ないし全てが常温で液状であることが必要である。そのためには分子量が規制される。EO鎖のMWは150〜1000が適当であり、好ましくは300〜800である。PO鎖は分子量が数万でも液体であり、使用できる分子量の範囲は広い。しかし、末端基の比率が小さいほど反応確率が低くなり、また、あまりに長いセグメントの場合は、ポリウレタンゲルの流動性が増して保形性に乏しくなるので、大略200〜数千の範囲が好ましい。
一方、EO−PO共重合体は、それらの比率や配列によりその流動性(柔らかさ)や粘着性が左右される。すなわち、ブロック共重合体においてPOのモル比率が高い場合には分子量が高くても液状であるが、POのモル比率が低い場合でも、EOの分子量が低ければ液状となる。しかし、既述したようにPO鎖の分子量が高ければ保形性などの問題が生じるため、60〜8000、好ましくは800〜6000の分子量を有する常温で液状のEO−PO共重合体が使用される。
次に、ポリオール成分とポリイソシアネート成分の官能数と反応比について説明する。良好な粘着性と、良好な経皮薬との親和性を発現するポリウレタンゲルは、三次元網目鎖構造の比較的嵩高い分子構造を有し、かつ、自由に運動可能なセグメント長や、直鎖(linear)の自由な末端分子を多く有していることが重要である。良好な経皮薬との親和性とは、液状セグメントであるEO鎖又はPO鎖に幾分なりとも溶解するか、溶解しなくとも、分子間力(水素結合やファンデルワールス力)で結合することにより、経皮薬の放出を適度にコントロールする性質を指すものである。従って、ポリオールとポリイソシアネートは各々が単一化合物であれば一方が2官能で、他方が3官能以上の組合わせとするか、互いに3官能以上の組合わせとするのが良い。但し、官能数が3以上のもの同士を反応させる場合は、網目鎖濃度が高すぎるので、よほど長いセグメントが存在しないと、弾性が粘性を上回って好ましい粘着性は得られ難く、経皮薬との親和性や保有性、放出性をコントロールし難い。それゆえ、双方の成分の好ましい官能数は大略2〜4の組合わせであるといえる。この場合であれば、粘着性や経皮薬との親和性を微調整することができる。
ポリオールとポリイソシアネートの各々のプレポリマーの反応比は、末端の官能基の比率、即ちOH/NCOの価によって規制できる。未反応の−NCOが残ると後反応が生じるので、OH/NCOは1以上でなければならないが、1≦OH/NCO≦5で良好な粘着性を有するポリウレタンゲルが得られる。OH/NCOが1以上5以下の状態では嵩高い分子の集まりにおいて末端にOH基を有する直鎖セグメントが尾(tail)を出して自由に運動している状態であると想像でき、5に近いほどフリーの尾が長くて多い状態である。そして、このものは粘着性を発現するに適した大きさとなって集合している。
本発明の化粧用貼付材のポリウレタンゲルを構成するポリオールとポリイソシアネートの分子量の範囲は、AOやイソシアネートの種類、分子形状およびAOがホモポリマーであるかコポリマーであるか等によって広い範囲で変わるが、ポリウレタンポリオールプレポリマーで大略1400〜10000、ポリオールで大略150〜6000、ポリウレタンポリイソシアネートプレポリマーは大略500〜10000である。好ましくは各々大略1000〜6000、大略300〜3000、大略1000〜6000の範囲で選択できる。
支持層1の粘着性ポリウレタンゲルと、親水性の経皮薬を含有させる表面層2の粘着性ポリウレタンゲルは、いずれも上記のポリオール成分とポリイソシアネート成分を上記の反応比で反応させたものであり、反応させるポリオール成分とポリイソシアネート成分に含まれるAOの種類とその組合わせによって、a)親水性のEO鎖のセグメントのみを有するゲル、b)親水性のEO鎖のセグメントと疎水性のPO鎖のセグメントを有するゲル、c)親水性のEO鎖のセグメントとEO−PO共重合体のセグメントを有するゲル、d)親水性のEO鎖のセグメントと疎水性のPO鎖のセグメントとEO−PO共重合体のセグメントを有するゲル、e)疎水性のPO鎖のセグメントのみを有するゲル、f)疎水性のPO鎖のセグメントとEO−PO共重合体のセグメントを有するゲル、g)EO−PO共重合体のセグメントのみを有するゲルがある。
このようなポリウレタンゲルは、疎水性のPOに対する親水性のEOのモル比率が高くなるほど親水性が強くなり、EOのみを含む上記a)のゲルは親水性が最大となる。これとは逆に、親水性のEOに対する疎水性のPOのモル比率が高くなるほど親油性が強くなり、POのみを含む上記e)のゲルは親油性が最大となる。そして、親水性のEOと疎水性のPOのモル比率に大差がない場合は、両親媒性のゲルとなる。
そこで、この経皮薬貼付用基材においては、親水性のEOと疎水性のPOのモル比率を調整することによって、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルを親水性のゲルとなし、親水性の経皮薬との親和性を高めて経皮薬を含有させやすくする一方、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルを両親媒性又は親油性のゲルとなし、親水性の経皮薬との親和性を低下させて経皮薬を支持層1に含有させにくくしている。即ち、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルは、EOとPOのモル比率を100〜70:0〜30に調整して親水性のゲルとし、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルは、EOとPOのモル比率を69〜0:31〜100に調整して両親媒性又は親油性のゲルとしている。
表面層2の粘着性ポリウレタンゲルのEOとPOのモル比率が上記の範囲内であると、親水性の経皮薬との親和性が高いため経皮薬を容易かつ充分に表面層2に含有させることができるが、EOのモル比率の下限が70を下回ると、親和性が低下するので経皮薬を充分に含有させることが難しくなる。経皮薬の含有保持性を顕著に向上させるためには、EOのモル比率の下限を75とすることがより好ましい。一方、表面層2のEOのモル比率が高くなればなるほど、親水性の経皮薬との親和性が増して経皮薬の含有保持性が向上し、EOのモル比率が上限の100になると親水性は最大になるが、EOのモル比率があまりにも高くなると、親水性の経皮薬との親和性が強くなり過ぎて経皮薬の放出性の低下を招く心配がある。従って、表面層2のEOのモル比率の上限は、90程度とすることがより好ましい。
また、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルは、EOとPOのモル比率を30〜0:70〜100に調整して親油性のゲルにすることがより好ましく、このように親油性のゲルにすると、親水性の経皮薬との親和性が大幅に低下して、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルに含有される親水性の経皮薬が支持層1の粘着性ポリウレタンゲルに殆ど浸透しなくなり、実質的に表面層1にのみ親水性の経皮薬を含有させることができる。しかし、前記のようにEOとPOのモル比率を69〜0:31〜100に調整して、モル比率が69〜31:31〜69である両親媒性のゲルまで含まれるようにしても、親水性の経皮薬の浸透が充分抑制され、経皮薬によっては殆ど浸透しないものもあるので、本発明の目的を充分達成することができる。
支持層1の厚みは0.2〜3mmの範囲内に設定することが好ましく、また、表面層2の厚みは0.01〜0.5mmの範囲内で且つ支持層1の厚み未満の範囲内に設定することが好ましい。表面層2の厚みが上記の範囲内であると、表面層2に含有させる親水性の経皮薬の含有量が減少して有効量に必要な量に近づくので無駄が殆どなく、しかも、経皮薬が表面層2の経皮薬放出面まで速やかに移行して効率良く放出されるので、経皮薬の放出率が高くなる。表面層2の厚みが0.01mmよりも薄くなると、経皮薬の含有量が不足し、逆に、0.5mmよりも厚くなると、経皮薬の含有量が過剰になると共に、経皮薬の放出性も低下するようになる。表面層2の更に好ましい厚みは0.05〜0.1mmである。
また、支持層1の厚みが0.2〜3mmの範囲内であると、経皮薬貼付用基材の全体の厚みが適度で、支持層1が皮膚層に近い粘弾性を持った層となり、支持層1のバックアップにより薄い表面層2が皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して貼付されると共に、皮膚の動きに追従して弾力的に変形するため、長時間貼付しても経皮薬貼付用基材が剥脱し難くなる。支持層1の厚みが0.2mmよりも薄くなると、支持層1による表面層2のバックアップが不足して表面層2が皮膚の凹凸にしっかりと食い込み難くなるため、経皮薬貼付用基材が剥脱しやすくなり、逆に、3mmより厚くしても、材料のゲルの使用量が増えるだけで、それに見合った効果がなく、材料の無駄使いとなる。
支持層1の下面に積層される被覆膜3は、この経皮薬貼付用基材を表面層3を皮膚側にして貼付けた時に、支持層1に衣服等がくっつかないように支持層1をカバーするためのものであり、厚みが10〜200μm程度の柔軟な合成樹脂フィルムが好ましく使用される。200μmより厚い合成樹脂フィルムは剛性が大きく、皮膚の動きに追従した支持層1及び表面層2の弾力的な変形を阻害するため、経皮薬貼付用基材が剥脱しやすくなり、また、10μmより薄い合成樹脂フィルムは強度が小さいため、破損しやすいといった不都合がある。
このような経皮薬貼付用基材は、例えば次の方法によって製造することができる。まず、被覆膜3となる合成樹脂フィルムの上に、前述したポリオール成分とポリイソシアネート成分を混合した支持層形成用の混合物(EOとPOのモル比率が69〜0:31〜100となるように調整したもの)を0.2〜3mmの厚みとなるように流延し、60〜70℃で反応させて、両親媒性又は親油性の粘着性ポリウレタンゲルからなる支持層1を形成する。次いで、この支持層1の上に、前述したポリオール成分とポリイソシアネート成分を混合した表面層形成用の混合物(EOとPOのモル比率が100〜70:0〜30となるように調整したもの)を0.01〜0.5mmの厚みとなるように流延し、60〜70℃で反応させて、親水性の粘着性ポリウレタンゲルからなる表面層1を形成する。そして、得られた積層物を所定の形状に打ち抜いて、図1に示すような経皮薬貼付用基材を得る。
また、上記の支持層形成用の混合物と表面層形成用の混合物を用いて、厚みが0.2〜3mmの支持層1と厚みが0.01〜0.5mmの表面層2を別個に形成し、被覆膜3となる合成樹脂フィルムの上に支持層1と表面層2を重ねて一体化した後、所定の形状に打ち抜いて経皮薬貼付用基材を作製してもよい。
以上のような経皮薬貼付用基材は、表面層2に親水性の経皮薬を含有させ、表面層2を皮膚側にして貼付される。経皮薬を含有させる方法は、経皮薬が液状であれば、そのまま表面層2に注ぐだけでよく、また、経皮薬が固形であれば、水等の溶媒に溶かして表面層2に注ぐだけでよい。このように親水性の経皮薬を注ぐと、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルが経皮薬との親和性に富む親水性のゲルであるため、経皮薬がすみやか表面層2のゲルに浸透し、セグメントのEO部分に親和して含有保持される。この表面層2のポリウレタンゲルに含有された親水性の経皮薬は、親和性に劣る支持層1の両親媒性又は親油性の粘着性ポリウレタンゲルには浸透しにくいか又は殆ど浸透しないため、実質的に表面層2のポリウレタンゲルのみに含有保持されることになり、この表面層2が支持層1よりも薄い層であるため、経皮薬の含有量を大幅に節約することができる。
このように親水性の経皮薬を表面層2に含有保持させた経皮薬貼付用基材を表面層2を皮膚側にして貼付すると、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルによってバックアップされた薄い表面層2の粘着性ポリウレタンゲルが皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して優れた粘着力を発現すると共に、皮膚の動きに追従して弾力的に変形するため、長時間皮膚に貼付しても経皮薬貼付用基材が剥脱することは殆どない。そして、表面層2から経皮薬が体内へ放出されるに従って、薄い表面層2の経皮薬放出面側と反対面側との間における経皮薬の濃度勾配が大きくなり、反対面側の経皮薬がすみやかに経皮薬放出面側に移行して効率良く連続して体内へ放出される。
また、この経皮薬貼付用基材は、支持層1及び表面層2の粘着性ポリウレタンゲルが水分や添加剤等を含まない一成分系のセグメント化ポリウレタンゲルであるため、常に一定した粘着力を有しており、表面層2に含有された液状の経皮薬が水分の影響を受けて変質や劣化を生じることもない。
以上説明した経皮薬貼付用基材は、親水性の経皮薬を含有させて皮膚に貼付するものであるが、親油性の経皮薬を含有させて皮膚に貼付する経皮薬貼付用基材とする場合は、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルを、親水性のEOに対する疎水性のPOのモル比率が高い親油性のセグメントポリウレタンゲルとし、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルを、親水性のEOに対する疎水性のPOのモル比率が表面層2のそれよりも低い両親媒性又は親水性のセグメントポリウレタンゲルとすればよい。
具体的には、表面層2の粘着性ポリウレタンゲルにおけるEOとPOのモル比率を30〜0:70〜100に調整して、親油性の経皮薬との親和性に富む親油性のゲルとし、支持層1の粘着性ポリウレタンゲルにおけるEOとPOのモル比率を31〜100:69〜0に調整して、親油性の経皮薬との親和性に劣るか又は欠ける両親媒性又は親水性のゲルとすればよく、特に、支持層1のポリウレタンは、EOとPOのモル比率を70〜100:30〜0に調整して親水性のゲルとすることが好ましい。また、支持層1や表面層2の厚み、被覆膜3その他の構成は、前記の経皮薬貼付用基材と同様とすればよい。
このような経皮薬貼付用基材の表面層2に、親油性の液状の経皮薬や、油性の溶媒に溶かした親油性の経皮薬を注ぐと、親油性の経皮薬は親和性に富む表面層2の粘着性ポリウレタンゲルに速やかに浸透し、セグメントのPO部分に親和して含有保持され、親和性に劣る支持層1の両親媒性又は親水性の粘着性ポリウレタンゲルには浸透しにくいか又は殆ど浸透しない。従って、この経皮薬貼付用基材も親油性の経皮薬が実質的に薄い表面層2のみに含有されることになるので、親油性の経皮薬の含有量を大幅に節約することができる。そして、この経皮薬貼付用基材を表面層2を皮膚側にして貼付すると、前述した経皮薬貼付用基材と同様に、薄い表面層2の粘着性ポリウレタンゲルが皮膚の凹凸に食い込んだ状態で密着して優れた粘着力を発揮すると共に、皮膚の動きに追従して弾力的に変形するため、長時間貼付しても剥脱することが殆どなく、しかも、表面層2に含有された親油性の経皮薬がすみやかに表面層2の経皮薬放出面側に移行して効率良く体内へ連続して放出される。
経皮薬貼付用基材の表面層2のポリウレタンゲルに含有させる経皮薬は、経皮吸収が可能な親水性又は親油性の薬物であれば液状の薬物でも固形の薬物でもよい。液状の薬物はそのまま表面層2に浸透、含有させればよく、固形の薬物は親水性又は親油性の溶媒に溶かして表面層2に浸透、含有させればよい。主な経皮薬を例示すると、血管拡張剤(例えばニトログリセリン、ニトロプルシッド)、抗炎症剤(例えばインドメタシン、アスピリン、メフェナム酸)、抗生物質(例えばペニシリン、ストレプトマイシン、クロロマイセチン、テトラサイクリン、トリコマイシン、バンコマイシン)、抗癌剤(例えばフルオロウラシル、テガフール、メトトレキサート、シタラビン、エトポシド、カルモフール、タキソール)、催眠鎮静剤(例えばフェノバルビタール、アモバルビタール)、麻酔剤(例えばベンゾカイン、プピバカイン、リドカイン(キシロカイン)、メピバカイン、プロカイン)、抗菌物質(例えばペンタマイシン)、ビタミン剤(例えばビタミンA,C,E)、抗痙攣剤(例えばアトロピン、エルバマゼピン)、ホルモン剤(例えばテストステロン)、骨成長因子(例えばBMP、TGF−β、EP2アゴニスト、EP4アゴニスト)、プロスタグランジン類(例えばPG、PGE1、PGE2)、その他の成長因子(例えばサイトカイン、IL−1、TNF−α、TNF−β、INF−γなどのモノカインやリンフォカイン)等が挙げられる。また、親水性の溶媒としては水や低級アルコールなどが、親油性の溶媒としてはヘキサンその他の脂肪油などが使用される。
尚、上記の二種類の経皮薬貼付用基材において、支持層1及び表面層2の粘着性ポリウレタンゲルの疎水性アルキレンオキサイドは、ブチレンオキサイド(BO)及び/又はプロピレンオキサイド(PO)であってもよい。その場合は、BOのホモポリマーからなるセグメント、BO−POのブロック又はランダムコポリマーからなるセグメント、POのホモポリマーからなるセグメントのいずれかが、前述したEOのホモポリマーのセグメントやEO−POコポリマーのセグメントと共に、ポリウレタンゲルに含まれることになる。従って、BOとPOを合計したものとEOとのモル比率を前記のモル比率の範囲内に調整することによって、支持層1のポリウレタンゲルを疎水性又は親水性に、表面層2のポリウレタンゲルを両親媒性もしくは親水性、又は、両親媒性もしくは親油性にすることができる。
図2は本発明の他の実施形態に係る経皮薬貼付用基材の断面図である。
この経皮薬貼付用基材は、支持層1と表面層2との間に経皮薬不透過層4が設けられている。経皮膜不透過層4としては、経皮薬を透過させない厚みが5〜50μm程度の柔らかい合成樹脂フィルムが好ましく使用される。この経皮薬貼付用基材の他の構成は、前述の図1に示す経皮薬貼付用基材と同様であるので、図2において同一部材に同一符号を付して説明を省略する。
このような経皮薬貼付用基材は、図1に示す経皮薬貼付用基材と同様の作用効果に加えて、経皮薬不透過層4により表面層2から支持層1への経皮薬の浸透を完全に阻止して表面層2のみに経皮薬を含有させることができるといった効果が得られる。
次に、本発明の経皮薬貼付用基材の更に具体的な実施例を説明する。
[実施例1]
下記の表1に示す構造式番号に対応する構造と分子量とアルキレンオキサイド(AO)のセグメントを有するポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を、表1に示す割合で混合して、EOとPOのモル比率が20:80である支持層形成用の混合液を調製した。
一方、下記の表2に示す構造式番号に対応する構造と分子量とアルキレンオキサイド(AO)のセグメントを有するポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を、表2に示す割合で混合して、EOとPOのモル比率が80:20である表面層形成用の混合液を調製した。
被覆膜となる厚さ50μmのEVAフィルムの上に上記の支持層形成用の混合液を流延して、65℃で一昼夜反応させることにより、厚さ1mm、EOとPOのモル比率が20:80である親油性の粘着性ポリウレタンゲルよりなる支持層を形成し、更に、この支持層の上に上記の表面層形成用の混合液を流延して同様に反応させることにより、厚さ0.06mm、EOとPOのモル比率が80:20である親水性の粘着性ポリウレタンゲルよりなる表面層を形成した。そして、得られた積層物を直径20mmの円形に打ち抜くことによって、親油性の支持層の片面に親水性の表面層を積層し且つ反対面に被覆膜を積層した経皮薬貼付用基材を作製した。
Figure 0004943676
Figure 0004943676
経皮薬貼付用基材に用いた親水性及び親油性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルの吸水性の評価を行ったところ、表面層に用いた粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、5分間で自重と等重量の水を吸水したが、支持層に用いた親油性セグメント化ポリウレタンゲルは5分間では自重の2%の水を吸収するのみで、表面層と支持層の吸水性には歴然とした差が見られた。
この吸水性の違いから、実施例1の経皮薬貼付用基材は、親水性の液状の経皮薬や、水等の溶媒に溶かした親水性の経皮薬を、実質的に支持層のポリウレタンゲルに浸透、含有させないで、表面層のポリウレタンゲルにすみやかに浸透、含有させ得るものであることが立証された。
また、実施例1の経皮薬貼付用基材を人体の上腕部の皮膚に貼付して耐剥脱テストを行ったところ、3日経過しても剥脱しなかった。
比較のために、実施例1で被覆膜として用いたEVAフィルムの上に、実施例1で調製した表面層形成用の混合液を流延して同様に反応させ、被覆膜の上に厚さ0.06mmの親水性の表面層のみを形成した貼付用基材を作製した。そしてこの貼付用基材を人体の上腕部の皮膚に貼付して耐剥脱テストを行ったところ、わずか3時間後に剥脱した。
この耐剥脱テストの結果から、支持層による表面層のバックアップが、良好な粘着性を発現させて耐剥脱性を向上させるために極めて有効であることが立証された。
[実施例2]
下記の表3に示す構造式番号に対応する構造と分子量とアルキレンオキサイド(AO)のセグメントを有するポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を、表3に示す割合で混合して、EOとPOのモル比率が85:15である支持層形成用の混合液を調製した。
一方、下記の表4に示す構造式番号に対応する構造と分子量とアルキレンオキサイド(AO)のセグメントを有するポリオール、ポリイソシアネート及び触媒を、表4に示す割合で混合して、EOとPOのモル比率が15:85である表面層形成用の混合液を調製した。
そして、被覆膜となる厚さ50μmのコロナ処理を施したEVAフィルムの上に上記の支持層形成用の混合液を流延して65℃で一昼夜反応させることにより、厚さ1mm、EOとPOのモル比率が85:15である親水性の粘着性ポリウレタンゲルよりなる支持層を形成し、更に、この支持層の上に上記の表面層形成用の混合液を流延して同様に反応させることにより、厚さ0.06mm、EOとPOのモル比率が15:85である親油性の粘着性ポリウレタンゲルよりなる表面層を形成した。そして、得られた積層物を直径20mmの円形に打ち抜くことによって、親水性の支持層の片面に親油性の表面層を積層し且つ反対面に被覆膜を積層した経皮薬貼付用基材を作製した。
Figure 0004943676
Figure 0004943676
経皮薬貼付用基材に用いた親水性及び親油性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルの吸油性の評価を行ったところ、表面層に用いた親油性の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、5分間で自重の70%のヘキサンを吸収するが、支持層に用いた親水性セグメント化ポリウレタンゲルは、5分間では自重の4%のヘキサンを吸収するのみで、表面層と支持層のヘキサンの吸収性には歴然とした差が見られた。
この吸油テストの結果から、実施例2の経皮薬貼付用基材は、親油性の液状の経皮薬や、ヘキサン等の油性溶媒に溶かした親油性の経皮薬を、実質的に支持層のポリウレタンゲルに浸透、含有させないで、表面層のポリウレタンゲルにすみやかに浸透、含有させ得るものであることが立証された。
また、実施例2の経皮薬貼付用基材を人体の上腕部の皮膚に貼付して耐剥脱テストを行ったところ、3日経過しても剥脱しなかった。
比較のために、実施例2で被覆膜として用いたEVAフィルムの上に、実施例2で調製した表面層形成用の混合液を流延して同様に反応させ、被覆膜の上に厚さ0.06mmの親油性の表面層のみを形成した貼付用基材を作製した。そして、この貼付用基材を人体の上腕部の皮膚に貼付して耐剥脱テストを行ったたところ、わずか1時間後に剥脱した。
この耐剥脱テストの結果から、親油性の表面層の場合も、支持層によるバックアップが良好な粘着性を発現させて耐剥脱性を向上させるために極めて有効であることが立証された。
本発明の一実施形態に係る経皮薬貼付用基材の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る経皮薬貼付用基材の断面図である。
符号の説明
1 支持層
2 経皮薬含有用の表面層
3 被覆膜
4 経皮薬不透過層

Claims (8)

  1. 粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる支持層の片面に、この支持層よりも薄い経皮薬含有用の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる表面層が積層一体化された経皮薬貼付用基材であって、
    支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、
    表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率よりも高い親水性のゲルであり、
    支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率が表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドに対する親水性のエチレンオキサイドのモル比率よりも低い両親媒性又は親油性のゲルであることを特徴とする経皮薬貼付用基材。
  2. 粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる支持層の片面に、この支持層よりも薄い経皮薬含有用の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルからなる表面層が積層一体化された経皮薬貼付用基材であって、
    支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、
    表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が、支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率よりも高い親油性のゲルであり、
    支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルは、親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率が表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドに対する疎水性のブチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドのモル比率よりも低い両親媒性又は親水性のゲルであることを特徴とする経皮薬貼付用基材。
  3. 支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルが、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、
    表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が100〜70:0〜30であり、
    支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が69〜0:31〜100であることを特徴とする請求項1に記載の経皮薬貼付用基材。
  4. 支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が30〜0:70〜100であることを特徴とする請求項3に記載の経皮薬貼付用基材。
  5. 支持層及び表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルが、いずれも常温でその大半ないし全てが液状であるエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドのいずれか1種以上のアルキレンオキサイドのセグメントを有するゲルであり、
    表面層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が30〜0:70〜100であり、
    支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が31〜100:69〜0であることを特徴とする請求項2に記載の経皮薬貼付用基材。
  6. 支持層の粘着性セグメント化ポリウレタンゲルにおける親水性のエチレンオキサイドと疎水性のプロピレンオキサイドのモル比率が70〜100:30〜0であることを特徴とする請求項5に記載の経皮薬貼付用基材。
  7. 支持層の厚みが0.2〜3mmの範囲内であり、表面層の厚みが0.01〜0.5mmの範囲内であって且つ支持層の厚み未満の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の経皮薬貼付用基材。
  8. 支持層と表面層との間に経皮薬不透過層を有することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の経皮薬貼付用基材。
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