JP3031932B2 - 変換回路 - Google Patents

変換回路

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JP3031932B2
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Description

【発明の詳細な説明】 演算増幅器は高増幅度の直流電圧増幅器であり、その
入力回路は差動増幅器として構成されている。演算増幅
器を交流電圧増幅器として使用する場合、交流電圧入力
信号に重畳された直流電圧(DCオフセットとも称する)
が障害として作用する。なぜなら、それにより出力側で
電位ずれ位が生じ、これは所定の適用例、例えば複数の
演算増幅器を導電的に結合した場合、不所望の作用を及
ぼし得るからである。この電位ずれを容量性結合により
除去したり、またDCオフセットが既知で一定の場合、補
償電圧を印加して除去することが公知である。
本発明の課題は、既知の振幅、未知のDCオフセットを
有する入力交流電圧から、2つの演算増幅器の導電的結
合によって矩形電圧を導出するような回路を提供するこ
とである。
この課題は本発明の請求項1に記載された特徴により
解決される。本発明の有利な構成が下位請求項に記載さ
れている。
請求項1の回路を使用することにより、交流電圧増幅
を行う第1の演算増幅器が、第1の交流電圧最大値また
は最小値に達すると直ちにv=1の直流電圧増幅度が調
整される。このことは逆並列に接続された、帰還路の2
つのダイオードにより達成される。2つのダイオードに
より交流電圧帰還路の接続点にあるコンデンサが、帰還
路抵抗の大きさに依存せずに、すなわち時定数なしで直
ちに、入力側の未知のDCオフセットの電位に充電され
る。増幅器出力側のDCオフセットの値は入力側のDCオフ
セットと一致しているから、コンパレータとして動作す
る第2の演算増幅器の入力側を直接この電位に接続する
ことができる。第1演算増幅器の出力側にて、増幅され
た交流電圧を入力電圧と比較することにより、DCオフセ
ットなしで、または僅かな一定のDCオフセットのみで矩
形信号を形成することができる。なぜなら、直流成分は
コンパレータの両入力側でほぼ等しい大きさだからであ
る。
第1演算増幅器の出力側での、重畳され増幅された交
流電圧の大きさは帰還路を形成する抵抗の選定により定
められる。交流電圧は、逆並列に接続されたダイオード
の導通時電圧、例えば±0.7Vよりも小さい。そのためダ
イオードにより制限的な作用の生じることがない。第1
演算増幅器の出力側にて調整される直流電圧Aに対して
は、式A=UC±UFがあてはまる。ここでUCはコンデンサ
での電圧、UFはダイオードの導通電圧である。
本発明の回路は、小さな交流電圧を矩形電圧に変換す
るのに特に適している。その際、既知の一定の最大振幅
を有する、第1演算増幅器の入力側に発生する交流電圧
に、値が未知である大きなDCオフセット電圧が重畳され
ている。このような状況は、例えば磁界依存型センサ
(例えばSony社から磁気抵抗素子として提供されてい
る)を用いて、磁極を備えた回転子を有する直流モータ
において転流時点を検出すべき場合に生じる。この種の
直流モータは例えば磁気テープ記録機のキャプスタンモ
ータとして使用される。
以下、本発明を図面に基づき実施例で詳細に説明す
る。
図1は、磁界に依存するセンサ内で形成された、DCオ
フセットを有する正弦波交流電圧を矩形電圧に変換する
ための回路の回路図である。
図2は、図1の回路の種々異なる回路点での曲線経過
を示す線図である。
図3は、図1の実施例による回路の発振および減衰過
程を示す線図である。
図1は、磁界に依存するセンサ内で形成された、DCオ
フセットを有する正弦波交流電圧を矩形電圧に変換する
回路を回路図に示す。磁界依存型センサS1とS2内で、磁
極対N,Sを有する回転子Rにより、それが回転する際に
正弦波状交流電圧が形成される。センサS1とS2は+UBと
基準電位(アース)との間に直列に接続されている。形
成される交流電圧は、2つのセンサの接続点Eで直流電
圧オフセットを有している。オフセットの大きさはセン
サの直流抵抗と印加される電圧+UBにより定められる。
接続点Eに発生する、オフセットされた交流電圧は、一
方で増幅器として動作する演算増幅器OP1の非反転入力
側に、他方でコンパレータとして動作する演算増幅器OP
2の反転入力側に供給される。OP1での交流電圧増幅度
は、分圧器として構成された帰還結合回路により調整さ
れる。帰還結合回路は、出力側Aと反転入力側の間の高
抵抗の抵抗R1、並びに反転入力側に接続された抵抗R2と
アースに接続されたコンデンサC1の並列回路により形成
される。
それ自体公知の帰還結合回路により、出力側Aに発生
した直流電圧成分がOP1の反転入力側に帰還供給され
る。作動電圧が印加される際、コンデンサC1は回路に従
い形成される時定数(R1,R2,C1)に相応して充電され
る。そのため、時定数により設定される持続時間の経過
後に初めて、出力側Aに形成される直流電圧が入力側E
に発生するDCオフセット電圧に大きさの点で相応するよ
うな状態が達成される。すなわち、センサS1,S2内で形
成された交流電圧が複数回振動した後に初めて、直流増
幅度v=1であるような状態が達成される。この不所望
の経過過程を格段に短縮するために、C1とR2の接続点が
逆並列に接続された2つのダイオードを介して出力側A
に接続される。これによりコンデンサC1は、交流電圧の
最初の最大値が生じると直ちに、導通するダイオードの
内部抵抗を介してDCオフセット電圧に充電される。その
結果、減結合抵抗R4を介してコンパレータOP2の非反転
入力側に供給される交流電圧は、投入接続後直ちにDCオ
フセットを有する。このDCオフセットはその大きさにつ
いて、反転入力側に供給されるDCオフセットに相応す
る。
図1には、逆並列に接続されたダイオードD1,D2と直
列に抵抗R3が示されている。この抵抗は、C1の充電過程
に対する時定数に実質的な影響を及ぼさないような小さ
な値に保持されている。この抵抗を省略することも可能
である。OP2とその反転入力側との間の抵抗R5は線形化
に用いる。この抵抗は回路の作用に対しては重要でな
い。
投入接続後、コンパレータOP2の出力側Dには直ち
に、入力交流電圧から変換された矩形電圧が発生する。
この矩形電圧は、回路の非精確度に起因して、僅かなし
かし一定のDCオフセットを伴うことができる。コンデン
サC1に対する値を設定することにより、この矩形電圧の
最終状態を所定時間の間、蓄積することができる。それ
により、間欠動作の場合、矩形電圧により制御される電
動機の転流を、例えばキャプスタンモータに対して正確
な転流フェーズでさらに導通することができる。磁気抵
抗素子を用いることにより、モータの静止状態でも、転
流すべきコイルに対する磁極対の対応関係を静的に検出
することができる。
図2は、図1の回路の種々の回路点における曲線経過
を示す。図2aには、DCオフセットを有するすべての曲線
が示されている。曲線Eは回路点Eでの入力交流電圧を
示す。曲線Aは第1の演算増幅器OP1の出力側Aでの出
力交流電圧を示す。曲線BはダイオードD1,D2とR3との
接続点における電圧経過を示す。図2bは曲線Dにコンパ
レータOP2の出力信号を示す。値が一定である僅かなDC
オフセットは、完全には対称でない回路構成により調整
される。そして信号の接続処理に対しては重要でない。
図3は、図1の実施例による回路の発振過程および減
衰過程を示す。投入接続後、コンデンサC1での電圧であ
る曲線Cの電圧が、出力電圧Aの最初の最大値に到達す
る際に正の振幅(左側に示されている)または負の振幅
により時間T1内でDCオフセット値に調整される。すなわ
ち、電圧Aの最初の最大値に到達した時から電圧Cは一
定である。遮断の際には時間T2内で電圧Cは、入力交流
電圧Eの最後の振幅値に所属する値に調整される。これ
により比較的長い時間にわたり、コンデンサC1の充電に
よって、この値、すなわちセンサに対する対応関係にお
ける磁極の位置が後の制御過程のために記憶される。
実施例の回路では以下の構成素子が使用される。S1,S
2=磁気抵抗素子DM−106 B,ソニー社,R1=470K,R2=33
K,R3=0.1K,R4=22K,R5=270K,C1=47μF,D1,D2=IN414
8
フロントページの続き (72)発明者 シユトウルム,ヴアルター ドイツ連邦共和国 D―7333 エーベル スバツハ/フイルス ヒルシユヴエーク 3 (56)参考文献 特開 昭59−193617(JP,A) 特開 昭62−1315(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電圧(DCオフセット)の重畳された正
    弦波交流電圧を矩形電圧に変換するための変換回路であ
    って、2つの演算増幅器を有し、 DCオフセットのある正弦波交流電圧が、増幅器として構
    成された第1の演算増幅器(OP1)の非反転入力側と、
    コンパレータとして構成された第2の演算増幅器(OP
    2)の反転入力側に直接供給され、 第1の演算増幅器(OP1)の出力側は第2の演算増幅器
    (OP2)の非反転入力側と電気接続されており、 第1の演算増幅器(OP1)の増幅度が帰還結合回路によ
    って調整される形式の変換回路において、 前記帰還結合回路は、第1の抵抗(R1)と、第2の抵抗
    (R2)およびコンデンサ(C1)からなる直列回路と、2
    つのダイオード(D1,D2)により形成されており、 前記第1の抵抗(R1)は、第1の演算増幅器(OP1)の
    出力側(A)と反転入力側との間に接続されており、 前記第2の抵抗(R2)は反転入力側に接続されており、 前記コンデンサ(C1)は基準電位(アース)に接続され
    ており、 前記2つのダイオード(D1,D2)は、前記第2の抵抗(R
    2)とコンデンサ(C1)との接続点(C)と、出力側
    (A)との間に逆並列に接続されている、ことを特徴と
    する変換回路。
  2. 【請求項2】第1の演算増幅器(OP1)における交流電
    圧増幅度は分圧抵抗(R1,R2)の選定により、演算増幅
    器の出力側(A)での交流電圧振幅が、ダイオード(D
    1,D2)の導通電圧の和とほぼ同じ大きさであるか、また
    はそれよりも小さくなるように調整される請求項1記載
    の回路。
  3. 【請求項3】回転磁極対による交流電圧は、静磁界を検
    出するセンサ(S1,S2)により形成され、形成された交
    流電圧は、DCオフセット電圧よりも小さな値である一定
    最大振幅を有している請求項1記載の回路。
  4. 【請求項4】第2の演算増幅器(OP2)の出力側には矩
    形電圧が発生し、該電圧の最後の状態が、磁極の運動が
    停止された際にも、抵抗に接続されたコンデンサ(C1)
    の時定数から定められる請求項3記載の回路。
JP1507618A 1988-07-20 1989-07-11 変換回路 Expired - Lifetime JP3031932B2 (ja)

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