JP3082287B2 - ブラシレスモータの速度制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの速度制御装置

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JP3082287B2
JP3082287B2 JP03101294A JP10129491A JP3082287B2 JP 3082287 B2 JP3082287 B2 JP 3082287B2 JP 03101294 A JP03101294 A JP 03101294A JP 10129491 A JP10129491 A JP 10129491A JP 3082287 B2 JP3082287 B2 JP 3082287B2
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俊樹 坪内
正浩 八十原
博充 中野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブラシレスモータの速
度制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、音響機器,映像機器などの駆動用
モータはその長寿命化,高信頼性化あるいは形状の薄型
化などのため、刷子,整流子という機械的なスイッチ機
構を備えた従来の直流モータに代わってトランジスタを
使った電子的スイッチを備えたいわゆるブラシレスモー
タが用いられることが多くなってきた。以下、図面を参
照しながら上記した従来のモータの速度制御装置の一例
について説明する。図4は、従来のモータの速度制御装
置の回路図である。図4において、40は電源の正側給
電線路、41,42および43はモータ駆動コイルであ
る。この駆動コイル41,42および43のそれぞれの
一端は給電線路40に接続され、またそれぞれの他端は
駆動トランジスタ44,45および46のコレクタに接
続されており、その接続点をそれぞれa,bおよびcと
する。そして接続点a,bおよびcと接地間にはそれぞ
れのコンデンサ47,48および49が接続され、また
給電線路40と接地間にはコンデンサ50が接続されて
いる。駆動トランジスタ44,45および46のエミッ
タはそれぞれ接地され、また同ベースはそれぞれ抵抗5
1,52および53を介して接地されている。54,5
5および56は例えばホール素子などで構成され、可動
子たとえばロータ(図示せず)の位置を検出するための
位置検出器であり、その給電端子57と接地間に並列に
接続され、その出力端子はそれぞれ電流切換回路58に
接続され、その電流切換回路58の出力端子は駆動トラ
ンジスタ44,45および46のベースに接続されてい
る。接続点a,bおよびcはそれぞれ抵抗59,60お
よび61を介して反転増幅器62,63および64の反
転入力端子に接続されている。反転増幅器62,63お
よび64の非反転入力端子はそれぞれ抵抗65,66お
よび67を介して給電線路40に接続され、同出力端子
はそれぞれ抵抗68,69および70を介して反転入力
端子に接続されるとともに共通接続されている。その共
通接続点をdとする。給電線路40とd点の間には抵抗
71および72からなる分圧回路が接続されている。そ
の分圧点をeとする。給電線路40と分圧点eとの間に
はコンデンサ73が接続されている。分圧点eは抵抗7
5を介して誤差増幅器74の反転入力端子に接続され、
誤差増幅器74の出力端子は抵抗76およびコンデンサ
77の並列回路を介して反転入力端子に接続されてい
る。
【0003】さて、78は基準電圧発生回路であり、そ
の出力端子は増幅器79の非反転入力端子に接続されて
いる。増幅器79の出力端子はコレクタが接地されたト
ランジスタ81のベースに接続され、トランジスタ81
のエミッタは定電流源80を介して給電線路40に接続
されるとともにトランジスタ83のベースに接続されて
いる。トランジスタ83のエミッタは抵抗84を介して
接地されるとともに増幅器79の反転入力端子に接続さ
れており、同コレクタは抵抗82を介して給電線路40
に接続されるとともに増幅器85の非反転入力端子に接
続されている。増幅器85の出力端子は反転入力端子に
接続されボルテージホロワを構成している。ボルテージ
ホロワの出力点をfとする。その出力点fは誤差増幅器
74の非反転入力端子に接続されるとともに抵抗89を
介して増幅器88の非反転入力端子にも接続されてい
る。誤差増幅器74の出力端子は抵抗87および86の
分圧回路を介して給電線路40に接続されている。分圧
回路の分圧点は増幅器88の反転入力端子に接続されて
いる。増幅器88の出力は電流切換回路58に接続され
ている。さらに接続点a,bおよびcはそれぞれ抵抗9
0,91および92の一端に接続され、抵抗90,91
および92の他端は共通接続されるとともに増幅器88
の非反転入力端子に接続されている。
【0004】さて、図5は図4の反転増幅器の具体的回
路図である。図4における反転増幅器62,63,64
およびその周辺回路が図5のそれぞれ破線で囲ったブロ
ック101,102,103に対応している。図5にお
いて、図4と同様な構成要件は同じ符号で示してある。
またブロック101,102,103は同一構成なので
101について詳細に説明し、102,103について
説明は省く。トランジスタ111はベース,コレクタが
接続され定電流源110を介して給電線路40に接続さ
れるとともにトランジスタ112のベースに接続されて
いる。トランジスタ111および112のエミッタは接
地されている。トランジスタ112のコレクタは抵抗1
13およびダイオード接続されたトランジスタ114を
介して給電線路40に接続されている。駆動コイル41
と駆動トランジスタ44のコレクタとの接続点aは抵抗
59を介してトランジスタ121のベースに接続されて
いる。トランジスタ121とトランジスタ122はエミ
ッタが共通接続され差動トランジスタ対を構成してい
る。エミッタ共通接続点はトランジスタ125のコレク
タに接続され、トランジスタ125のベースはトランジ
スタ111のベースに接続され、同エミッタは接地され
ている。トランジスタ121のコレクタは抵抗123を
介して給電線路40に接続されるとともにトランジスタ
116のエミッタに接続されている。トランジスタ12
2のコレクタは抵抗124を介して給電線路40に接続
させるとともにトランジスタ115のエミッタに接続さ
れ、同ベースは抵抗65を介して給電線路40に接続さ
れている。トランジスタ115,116はベースが共通
接続されるとともに抵抗113とトランジスタ112の
コレクタと接続点に接続されている。トランジスタ11
5のコレクタはエミッタが接地されたトランジスタ11
7のベースに接続されるとともにトランジスタ119の
コレクタに接続されている。トランジスタ117のコレ
クタ、すなわちブロック101の出力端子は抵抗68を
介してトランジスタ121のベースに接続されるととも
に他のブロック102,103の出力端子と共通接続さ
れ端子dに接続されている。トランジスタ117のコレ
クタ,ベース間には位相補償コンデンサ118が接続さ
れている。トランジスタ116のコレクタはトランジス
タ120のコレクタ,ベースおよびトランジスタ119
のベースの接続点に接続されている。また、トランジス
タ119および120のエミッタは互いに接地されてい
る。
【0005】以上のように構成されたモータの速度制御
装置について、以下図4,図5および図6を用いてその
動作を説明する。ここで、図6は図4における各点の信
号波形図であり、Va,VbおよびVcはそれぞれa,
bおよびc点の発生電圧であり、VB44,VB45お
よびVB46はそれぞれ駆動トランジスタ44,45お
よび46のベース電圧であり、またVdは反転増幅器6
2,63および64の出力共通接続点dの合成信号を示
している。まず、ロータの位置を位置検出器54,55
および56で検出し、その位置検出信号を電流切換回路
58において信号処理することにより、図6のVB4
4,VB45およびVB46に示したような電気角で1
20度通電期間,240度休止期間で順次切り換わる通
電切換信号が駆動トランジスタ44,45および46の
ベースに印加される。通電切換信号に応じて駆動コイル
に順次通電がなされることによりモータは回転する。回
転に伴い駆動コイル41,42および43には給電線路
40の電圧を中心とした正弦波状の逆起電圧が発生する
が、その様子を表したのが図6のVa,VbおよびVc
であり、斜部が通電期間で、その他の期間が通電停止期
間であり、逆起電圧そのものが発生している。逆起電圧
Va,VbおよびVcは互いに120度の位相差を有し
ている。ここで、前記3つの信号処理のしかたは同一な
のでVaの信号処理についてのみ説明する。
【0006】逆起電圧Vaは反転増幅器62の反転入力
端子に印加されるが、反転増幅器62の具体的回路結線
の一例は図5のようになっており、抵抗59を介して差
動トランジスタ対を構成している一方のトランジスタ1
21のベースに入力される。差動トランジスタ対の他方
のトランジスタ122のベースには給電線路40の電圧
が入力される。ここで、給電線路40の電圧をVccと
する。いま、VaがVccよりも高くなると、トランジ
スタ121のコレクタ電流が増加しトランジスタ122
のコレクタ電流が減少するので抵抗123の電圧降下が
抵抗124の電圧降下よりも大きくなる。トランジスタ
115および116のベース共通接続点の電圧はダイオ
ード接続されたトランジスタ114の順方向電圧と定電
流が流れる抵抗113の電圧降下の和電圧に一定に保た
れているので、トランジスタ115のエミッタ・ベース
間電圧がトランジスタ116のそれより大きくなり、ト
ランジスタ115のコレクタ電流が増加しトランジスタ
116のコレクタ電流が減少する。また、カレントミラ
ー回路を構成するトランジスタ119および120のコ
レクタ電流は等しい。従って、出力トランジスタ117
のベース電流が増加することになり、コレクタ・エミッ
タ間電圧が減少するので出力電圧は下がる。また、逆に
VaがVccよりも低くなると上記とは逆の回路動作で
出力電圧は上がる。ところで、出力トランジスタ117
のコレクタは帰還抵抗68を介してトランジスタ121
のベースに接続されており、抵抗59と抵抗68の抵抗
比によって増幅器としての利得が決まる。前記2つの抵
抗値が等しいとすると出力トランジスタ117のコレク
タすなわち回路ブロック101からの出力信号は、入力
信号である逆起電圧Vaを給電線路40の電圧レベルV
ccを基準に反転した信号となる。同様に逆起電圧Vb
は回路ブロック102にて、逆起電圧Vcは回路ブロッ
ク103にてVccを基準に反転した信号に変化され
る。ところで、回路ブロック101,102および10
3のそれぞれの出力トランジスタのコレクタは共通接続
され端子dに接続されているので、その端子dの信号は
3つの出力トランジスタのコレクタ電圧のうち最も低い
電圧が優先され、合成信号波形は図6のVdのように電
気角で120度を一周期として逆起電圧の大きさに応じ
たリップル波形となる。すなわち、この信号はモータの
速度が上昇し各駆動コイルに発生する逆起電圧が大きく
なると、Vccを基準としてより低い電圧レベルの信号
となる。
【0007】逆に速度が下降するとその信号レベルは上
がる。上記した説明から明らかなように反転増幅器6
2,63および64の出力信号を合成することにより、
モータ駆動コイル41,42および43の各通電休止期
間の逆起電圧を3相分合わせて検出でき、しかもその検
出電圧の精度は前記反転増幅器62,63および64の
出力トランジスタが飽和状態にならないかぎりきわめて
良好である。さて、図6に示した3相の逆起電圧の合成
信号Vdは図4に示したように抵抗71,72およびコ
ンデンサ73で分圧されるとともに平滑され速度に応じ
た直流電圧すなわち速度電圧に変換される。一方、基準
電圧発生回路78の出力電圧VREFは基準レベル変換
回路93を介してVcc基準の電圧に変換される。ここ
で基準レベル変換回路93について説明する。増幅器7
9の非反転入力端子に基準電圧発生回路78から出力電
圧が入力され、また反転入力端子には抵抗84の端子電
圧が入力されている。増幅器79,トランジスタ81お
よび83の増幅率がきわめて大きいとすると増幅器79
の2つの入力端子はイマジナルショートとなるので抵抗
84の端子電圧はVREFとなる。ここで、抵抗84の
値と抵抗82の値が等しいとすると、抵抗82の端子電
圧もVREFとなる。その電圧をボルテージホロワ85
を介して接続点fにはVcc基準とした基準電圧VRE
Fを発生させることができる。そして、Vccを基準と
した速度電圧と基準電圧とを誤差増幅器74にて比較し
その誤差を増幅し、バッファを構成する増幅器88を介
して電流切換回路58に入力する。電流切換回路58は
位置検出回路54,55および56からの信号をもとに
駆動トランジスタ44,45および46の通電,休止タ
イミングを制御するとともに増幅器88からの信号の大
きさに応じた信号を駆動トランジスタ44,45および
46のベースに供給し、それらの給電量を制御すること
によりモータの速度を制御することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、モータの駆動コイルに発生する誘起電圧
によりモータの回転速度を検出しているので、ロータマ
グネットの磁束の温度特性や経時変化の影響を受け、そ
の結果、回転速度が変化してしまうという課題を有して
いた。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、ロータマグネットの磁束変化の影響を受けずに安定
にモータの速度制御を行う速度制御装置を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のブラシレスモータの速度制御装置は、ロー
タの位置検出信号を電力増幅して駆動トランジスタのベ
ースへ入力し、駆動トランジスタの切替えおよびモータ
電流の制御を行う通電切換信号増幅回路と、位置検出信
号の立ち上がりまたは立ち下がりに同期してモータの回
転速度に逆比例した時間間隔tFGの速度パルスを出力
する速度パルス発生回路と、速度パルスと同時にトリガ
ーされる上記tFGより短い所定の時間幅t0のタイマ
ーパルスを出力するタイマー回路と、同じく速度パルス
と同時にトリガーされる上記tFGより短い所定の時間
幅tBRの減速パルスを出力する減速パルス発生回路
と、上記タイマーパルスの終端から次の速度パルスまで
の時間幅tACの加速パルスを出力する加速パルス発生
回路と、加速パルスと減速パルスの時間幅の差(tAC
−tBR)を積分し、積分値をその値が正の時は正の、
負の時は負の、前記積分値に対応したトルク指令信号に
変換して前記通電切換信号増幅回路に入力する速度制御
回路とを備え、前記トルク指令信号のレベルに応じて前
記通電切換信号増幅回路の出力レベルを変化させてモー
タの電流を制御し、それによりモータの速度を制御して
いる。
【0011】
【作用】上記構成によって、ロータマグネットの磁束を
利用せずに制御を行うのでロータマグネットの磁束の温
度特性や経時変化の影響を受けない。さらに、加速パル
スと減速パルスの時間幅の差を積分しトルク指令信号に
変換してモータの電流制御を行っているので、負荷変動
に対する変動が小さい。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図1〜図3
を参照しながら説明する。図1において、1a,1b,
1cは駆動コイルであり、駆動トランジスタ2a,2
b,2cのコレクタに接続されている。駆動トランジス
タ2a,2b,2cのエミッタは共通接続され接地され
ている。3は位置検出回路でロータの位置検出信号を速
度検出回路4に送っている。速度検出回路4は位置検出
信号をロジック処理してモータの速度信号FGを出力し
ている。速度パルス発生回路5は図3に示すように速度
信号FGの立ち上がりエッジに同期してモータの回転速
度に逆比例した時間間隔tFGの速度パルス信号PFG
を出力している。通電切換回路6は位置検出信号をロジ
ック処理して駆動トランジスタ2a,2b,2cの通電
切換信号を出力している。通電切換信号増幅回路7は通
電切換信号を増幅している。通電切換信号増幅回路7よ
り出力される通電切換信号増幅信号は駆動トランジスタ
2a,2b,2cのベースに送られる。減速パルス発生
回路8は前記速度パルスPFGと同時にトリガーされ、
時間幅tBRの減速パルスPBRを出力する。タイマー
回路10は同じく速度パルスPFGと同時にトリガーさ
れ、時間幅t0のタイマーパルスPt0を出力する。上
記tBRおよびt0はともに前記tFGより短い時間で
ある。加速パルス発生回路9は上記タイマーパルスPt
0の終端から次の速度パルスまでの時間幅tACの加速
パルスPACを出力する。速度制御回路11は速度パル
スPFGが発生する周期tFGがタイマーパルスPt0
の時間幅t0と加速パルスPACの時間幅tACの和と
なるように加速パルスと減速パルスをトルク指令信号に
変換して通電切換信号増幅回路7に伝達している。
【0013】以上のように構成された本発明のブラシレ
スモータの速度制御装置について以下その動作の説明を
する。図2は図1における駆動回路部の動作信号波形図
であり、図3は図1における制御回路部の動作信号波形
図である。図2において、Eu,Ev,Ewは駆動コイ
ル1a,1b,1cに発生する誘起電圧であり、VA,
VB,VCは前記誘起電圧から得られるロータの位置検
出回路3の出力信号である。速度検出回路4は位置検出
信号VA,VB,VCをロジック処理してモータの速度
信号FGを出力している。また、OUTU,OUTV,
OUTWは前記位置検出信号VA,VB,VCをロジッ
ク処理して得られた駆動トランジスタ2a,2b,2c
の通電切換信号である。
【0014】図3において、FGはモータの速度信号で
あり、PFGは速度信号FGの立ち上がりエッジを検出
した速度パルス信号である。Vtimeはタイマー回路
10の動作波形であり、速度パルスPFGが発生してか
ら一定の時間t0をはかることを目的としている。タイ
マー回路10は例えば、つぎのような充放電回路により
容易に実現することができる。
【0015】すなわち、容量Ctを定電流I0で充電し
ていきその動作電圧が基準電圧V1に達するまでの時間
をt0とすると、 I0t0=CtV1 の関係が得られる。Pt0はこのときの動作信号であ
る。
【0016】PBRは減速パルス発生回路8の出力信号
であり、そのパルス幅tBRは次のように設定できる。
すなわち、容量Ctを定電流I0で充電していく時にそ
の動作電圧が基準電圧V2に達するまでの時間をtBR
とすると、 I0tBR=CtV2 の関係が得られる。PACは加速パルス発生回路9の出
力信号であり、そのパルス幅tACは速度パルスPFG
が発生してからt0の時間が経過した後から次にPFG
が発生するまでの時間である。モータの速度信号FGの
周期をtFGとすれば、 tFG=t0+tAC の関係を得る。PACとPBRは速度制御回路11に入
力される。モータの速度が遅くなり速度パルスPFGの
周期が長くなるとPBRのパルス幅tBRに対してPA
Cのパルス幅tACが長くなり、速度制御回路11はそ
の出力Vtの電位を大きくしてモータの電流をふやし、
モータを加速するよう動作する。逆に、モータの速度が
速くなり速度パルスの周期PFGが短くなるとtBRに
対してtACが短くなり、速度制御回路11はその出力
Vtの電位を小さくしてモータの電流をへらし、モータ
を減速するように動作する。その結果、速度制御状態に
おいては tAC=tBR となる。以上のことから、tFGは次のようにあらわさ
れる。
【0017】tFG=Ct(V1+V2)/I0 また、速度制御回路11は、加速パルスPACと減速パ
ルスPBRの時間幅の差(tAC−tBR)を積分し、
積分値をその値が正の時は正の、負の時は負の、前記積
分値に対応したトルク指令信号に変換して前記通電切換
信号増幅回路7に入力し、トルク指令信号のレベルに応
じて通電切換信号増幅回路7の出力レベルを変化させて
モータの電流を制御し、モータの速度を制御している。
この方式によりモータの負荷が変動しても上記の関係が
保たれ、モータの速度変動を小さくすることができる。
このように、本発明はモータのマグネットの磁束のばら
つきや変動の影響を受けることなく、モータを速度制御
することができるとともに、負荷変動に対するモータの
速度変動を小さくすることができる。
【0018】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明は、
モータの速度信号FGの周期をタイマー回路で定める時
間に比例した時間となるように速度制御することがで
き、構成が安易で、ばらつきや変動が少なく、モータの
マグネットの磁束の影響を受けることもなく、また負荷
変動に対するモータの速度変動も小さくすることができ
る優れたブラシレスモータの速度制御装置を提供するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるブラシレスモータの
速度制御装置の回路図
【図2】図1の駆動回路部の動作信号波形図
【図3】図1の制御回路部の動作信号のタイミングチャ
ート
【図4】従来のブラシレスモータの速度制御装置の回路
【図5】図4の反転増幅器の具体的回路図
【図6】図4の各点の信号波形図
【符号の説明】
2a,2b,2c 駆動トランジスタ 3 位置検出回路 4 速度検出回路 5 速度パルス発生回路 6 通電切換回路 7 通電切換信号増幅回路 8 減速パルス発生回路 9 加速パルス発生回路 10 タイマー回路 11 速度制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 博充 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−197288(JP,A) 特開 平4−217893(JP,A) 特開 平1−174288(JP,A) 特開 昭60−98888(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロータの位置検出信号を電力増幅して駆動
    トランジスタのベースへ入力し、駆動トランジスタの切
    替えおよびモータ電流の制御を行う通電切換信号増幅回
    路と、位置検出信号の立ち上がりまたは立ち下がりに同
    期してモータの回転速度に逆比例した時間間隔tFGの
    速度パルスを出力する速度パルス発生回路と、速度パル
    スと同時にトリガーされる上記tFGより短い所定の時
    間幅t0のタイマーパルスを出力するタイマー回路と、
    同じく速度パルスと同時にトリガーされる上記tFGよ
    り短い所定の時間幅tBRの減速パルスを出力する減速
    パルス発生回路と、上記タイマーパルスの終端から次の
    速度パルスまでの時間幅tACの加速パルスを出力する
    加速パルス発生回路と、加速パルスと減速パルスの時間
    幅の差(tAC−tBR)を積分し、積分値をその値が
    正の時は正の、負の時は負の、前記積分値に対応したト
    ルク指令信号に変換して前記通電切換信号増幅回路に入
    力する速度制御回路とを備え、前記トルク指令信号のレ
    ベルに応じて前記通電切換信号増幅回路の出力レベルを
    変化させてモータの電流を制御するブラシレスモータの
    速度制御装置。
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