JP3031796B2 - 薄膜形成方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜形成方法及び半導体装置の製造方法

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JP3031796B2
JP3031796B2 JP13772493A JP13772493A JP3031796B2 JP 3031796 B2 JP3031796 B2 JP 3031796B2 JP 13772493 A JP13772493 A JP 13772493A JP 13772493 A JP13772493 A JP 13772493A JP 3031796 B2 JP3031796 B2 JP 3031796B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜形成方法及び半導
体装置の製造方法に関し、特に超LSIの製造工程等に
おいて平坦化された絶縁膜等を実現する薄膜形成方法及
び半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の製造方法において
は、超LSIの高集積化及び微細化のために低温の条件
下で平坦な絶縁膜を形成する技術が要求されている。
【0003】以下、図面を参照しながら、従来の薄膜形
成方法および半導体装置の製造方法について説明する。
【0004】図39〜図44は、半導体基板上に形成さ
れた下部電極としてのポリシリコン電極上に平坦化され
た層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜の上に上部配線を
形成する従来の半導体装置の製造方法における製造工程
を示す断面図である。
【0005】まず、図39に示すように、半導体基板1
上にゲート酸化膜2を介してポリシリコンよりなるゲー
ト電極3を形成する。尚、半導体基板1上には、MOS
トランジスタのソース、ドレイン、LOCOS酸化膜等
が形成されているが、図示の都合上省略している。
【0006】次に、図40に示すように、半導体基板1
及びゲート電極3の上に、平坦化用絶縁膜としてボロン
及びリンを含有したシリケートガラス膜(以下、BPS
G膜と称する。)4を常圧CVD法により膜厚700n
mの厚さに堆積する。尚、同図において、5はBPSG
膜4の表面に発生した析出物である。
【0007】次に、図41に示すように、BPSG膜4
に熱処理を加えることにより、該BPSG膜4にガラス
軟化による流動を生じさせて該BPSG膜4を平坦化し
た後、図42に示すように、BPSG膜4の上に所望の
レジストパターンを有する第1のフォトレジスト6Aを
形成し、その後、BPSG膜4に対してエッチングを行
なう。
【0008】次に、図43に示すように、第1のフォト
レジスト6Aを除去した後、BPSG膜4の上に、上部
電極となるアルミ系合金よりなる金属層7をスパッタリ
ング法により形成した後、該金属層7の上に配線パター
ンに応じた第2のフォトレジスト6Bを形成する。その
後、図44に示すように、金属層7をエッチングした
後、第1のフォトレジスト6Bを除去して金属層よりな
る配線パターン7´を形成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なBPSG膜の平坦化処理すなわちガラス軟化を行なう
熱処理方法(以下、この熱処理をガラスフローと称す
る。)としては、主として、窒素雰囲気中で行なうもの
と、酸素及び水素雰囲気(以下、パイロ雰囲気と称す
る。)中で行なうものとが知られている。
【0010】窒素雰囲気中で行なう通常のガラスフロー
方法によると、ボロンやリン等の通常に用いられている
不純物濃度を有するBPSG膜では、900℃近辺の温
度下における数十分間の熱処理が必要となる。ところ
が、64MDRAM等の高集積素子になるとMOSトラ
ンジスタのソース、ドレインのための拡散領域が小さく
なるために、上記のような高温の熱処理を行なうと、上
記拡散領域の不純物プロファイルが変化し、64MDR
AMなどの高集積なトランジスタを実現するのは困難に
なる。
【0011】そこで、ガラスフローの低温化が要望され
る。このガラスフローを900℃以下、たとえば850
℃で行なう方法の1つとして、ガラスフローを窒素雰囲
気中ではなくてパイロ雰囲気中で行なうことが考慮され
る。
【0012】ところが、パイロ雰囲気によるガラスフロ
ーは、図45に示すように、BPSG膜の下側にあるゲ
ート電極や金属電極部、さらにはトランジスタの拡散領
域を酸化させるという現象が強く現れるため、ポリシリ
コンゲート電極や金属電極部の厚さが減少して抵抗が増
大したり又は拡散領域が減少したりするので、パイロ雰
囲気によるガラスフローは使用し難いという問題があ
る。
【0013】一方、窒素雰囲気中で行なうガラスフロー
において、ボロンやリン等の不純物を高濃度にして熱処
理温度の低温化を図ることが考慮される。
【0014】本発明者らは、上述の図41に示すガラス
フローを行なった後、広く平坦な半導体基板1上のBP
SG膜4のうち上記ゲート電極3と同じ厚さを有する部
分を走査型電子顕微鏡により観察して、ガラスフローに
よる平坦化を示す指標としての平坦化角度θ(図46を
参照)を調べた。但し、このときのBPSG膜の膜厚は
400nmであった。
【0015】図47は、BPSG膜の不純物濃度を種々
変化させて、窒素ガス雰囲気中における850℃及び9
00℃の温度下で30分間ガラスフローを行ない、平坦
角度θを測定した結果である。通常、ボロン、リン又は
ヒ素からなる不純物はB 2 3 、P 2 5 又はAs 2 5 のよ
うな酸化物の形でシリコン酸化膜中に含有されており、
不純物の濃度は、B 2 3 、P 2 5 又はAs 2 5 を含有す
るシリコン酸化膜中のB 2 3 、P 2 5 又はAs 2 5 のモ
ル%で表わされる。図47から明らかなように不純物濃
度が大きいほど平坦化が良好である。またガラスフロー
の温度については、900℃の場合に比べて850℃の
場合にはBPSG膜4の平坦化の点で劣る。高集積なL
SIは、BPSG膜上に形成される金属配線が微細なた
め、断線やショートを生じさせない平坦化角度θとして
は、おおよそ25℃以下の角度が必要である。従って、
図47から明らかなように、900℃のガラスフローで
は14モル%以上の不純物濃度が必要となり、850℃
のガラスフローでは19モル%以上が必要となる。
【0016】しかしながら、高濃度の不純物を含んだB
PSG膜には、膜形成後に、大気中の水分を吸湿して不
純物を核とする析出物が発生するという問題がある。図
48は、大気中におけるBPSG膜の保存時間と不純物
が析出したものをパーティクル数として測定したものと
の関係を示している。これは、鏡面状のシリコン基板上
に400nm厚であってそれぞれの不純物濃度を有する
BPSG膜を堆積した後、該BPSG膜の表面にレーザ
ー光を走査し、反射測定を行なうパーティクル検査装置
により、堆積直後から数百時間の間に亘って、数回の析
出物測定を行なった結果である。図48から明らかなよ
うに、不純物濃度の増加に伴って極めて短時間の間に析
出物の増加が観察され、19モル%程度以上では析出物
発生が顕著である。この析出物はボロン又はリンが低濃
度であっても、多くの水分を吸湿することによって生じ
る。
【0017】このような析出物は、BPSG膜を平坦化
した後も残るため、BPSG膜の上に形成される金属配
線に断線やショート等が生じるので、高集積なトランジ
スタを実現するのが困難であるという問題を有してい
る。
【0018】本発明は、上記問題点に鑑み、基板上に形
成された高不純物濃度のシリコン酸化膜、例えば半導体
基板のゲート電極、金属電極部又は拡散領域等の上に形
成されたBPSG膜に対して例えば850℃のような低
温によるガラスフローを行なうにも拘らず、基板上のシ
リコン酸化膜が吸湿せず、これによりシリコン酸化膜に
析出物が生成されないようにすることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る第1の薄膜形成方法は、シリル化反応
(メチル基、エチル基等の疎水基を有するシリルがOH
基と反応し、疎水基がOH基のHとおき代わる反応)に
よりシリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からな
る分子層を形成し、該分子層の分子の疎水基によってシ
リコン酸化膜の吸湿を防止するものである。
【0020】具体的には、本発明に係る第1の薄膜形成
方法は、基板上にボロン、リン及び砒素のうちの少なく
とも1つからなる不純物を含むシリコン酸化膜を形成す
る第1の工程と、上記シリコン酸化膜の表面に疎水基を
有する分子からなる分子層を形成する第2の工程と、表
面に上記分子層が形成されている上記シリコン酸化膜に
対して該シリコン酸化膜が軟化する温度で熱処理を施し
て、上記分子層により上記不純物を核とする析出物の発
生を抑制しつつ上記シリコン酸化膜を平坦化させる第3
の工程と、平坦化された上記シリコン酸化膜の上に薄膜
を形成する第4の工程とを備えている。
【0021】第1の薄膜形成方法において、上記シリコ
ン酸化膜に含まれる上記不純物は酸化物であり、上記シ
リコン酸化膜中の酸化物の濃度は19モル%以上である
ことが好ましい。
【0022】
【0023】第1の薄膜形成方法は、上記第1の工程と
上記第2の工程との間に、上記第1の工程で形成された
シリコン酸化膜に対して熱処理を施す工程を備えている
ことが好ましい。
【0024】本発明に係る第2の薄膜形成方法は、熱処
理後のシリコン酸化膜の表面に再度疎水性を有する分子
層を形成することにより、基板が非常に高い湿度の雰囲
気におかれたり又はシリコン酸化膜中のボロンやリンの
濃度が不均一になりボロンやリンが局在したりしても、
析出物が発生しないようにするものである。
【0025】具体的には、本発明に係る第2の薄膜形成
方法は、基板上にボロン、リン及び砒素のうちの少なく
とも1つを含むシリコン酸化膜を形成する第1の工程
と、該第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の表面に
疎水基を有する分子からなる第1の分子層を形成する第
2の工程と、該第2の工程で表面に第1の分子層が形成
されたシリコン酸化膜に対して熱処理を施す第3の工程
と、該第3の工程で熱処理が施されたシリコン酸化膜の
表面に疎水基を有する分子からなる第2の分子層を形成
する第4の工程と、該第4の工程で表面に上記第2の分
子層が形成されたシリコン酸化膜の上に薄膜を形成する
第5の工程とを備えている。
【0026】第2の薄膜形成方法において、上記第2の
工程は、上記第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の
上にシリコン又はゲルマニウムと結合した疎水基を含む
材料を供給して該疎水基を上記シリコン酸化膜の酸素と
結合させることにより上記シリコン酸化膜の表面に上記
疎水基を有する分子からなる第1の分子層を形成し、該
第1の分子層の分子の疎水基により上記シリコン酸化膜
への水分の侵入を防止する工程であり、上記第4の工程
は、上記第3の工程で熱処理が施されたシリコン酸化膜
の上にシリコン又はゲルマニウムと結合した疎水基を含
む材料を供給して該疎水基を熱処理が施されたシリコン
酸化膜の酸素と結合させることにより該シリコン酸化膜
の表面に上記疎水基を有する分子からなる第2の分子層
を形成し、該第2の分子層の分子の疎水基により熱処理
が施されたシリコン酸化膜への水分の侵入を防止する工
程であることが好ましい。
【0027】第2の薄膜形成方法において、上記第2の
工程は、上記第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の
表面に析出物が形成される前に行なわれることが好まし
い。
【0028】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、トランジスタ領域が形成された半導体基板上にボロ
ン、リン及び砒素のうちの少なくとも1つからなる不純
物を含むシリコン酸化膜を形成する第1の工程と、シリ
コン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からなる分子層
を形成する第2の工程と、表面に分子層が形成されてい
るシリコン酸化膜に対して該シリコン酸化膜が軟化する
温度で熱処理を施して、分子層により不純物を核とする
析出物の発生を抑制しつつシリコン酸化膜を平坦化させ
る第3の工程と、平坦化されたシリコン酸化膜の上に配
線層を形成する第4の工程とを備えている。
【0029】第1の半導体装置の製造方法において、上
記シリコン酸化膜に含まれる上記不純物は酸化物であ
り、上記シリコン酸化膜中の上記酸化物の濃度は19モ
ル%以上であることが好ましい。
【0030】第1の半導体装置の製造方法は、上記第1
の工程と上記第2の工程との間に、上記第1の工程で形
成されたシリコン酸化膜に対して熱処理を施す工程を備
えていることが好ましい。
【0031】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、トランジスタ領域が形成された半導体基板上にボロ
ン、リン及び砒素のうちの少なくとも1つを含むシリコ
ン酸化膜を形成する第1の工程と、該第1の工程で形成
されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマニウム
と結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水基を上記
シリコン酸化膜の酸素と結合させることにより該シリコ
ン酸化膜の表面に上記疎水基を有する分子からなる第1
の分子層を形成し、該第1の分子層の分子の疎水基によ
り上記シリコン酸化膜への水分の侵入を防止する第2の
工程と、該第2の工程で表面に第1の分子層が形成され
たシリコン酸化膜に対して熱処理を行なう第3の工程
と、該第3の工程で熱処理が行われたシリコン酸化膜の
上にシリコン又はゲルマニウムと結合した疎水基を含む
材料を供給して該疎水基を熱処理が施されたシリコン酸
化膜の酸素と結合させることにより該シリコン酸化膜の
表面に上記疎水基を有する分子からなる第2の分子層を
形成し、該第2の分子層の分子の疎水基により熱処理が
施されたシリコン酸化膜への水分の侵入を防止する第4
の工程と、該第4の工程で表面に第2の分子層が形成さ
れたシリコン酸化膜の上に直接又は絶縁層を介して配線
層を形成する第5の工程とを備えている。
【0032】第2の半導体装置の製造方法において、
記第2の工程は、上記第1の工程で形成されたシリコン
酸化膜の表面に析出物が形成される前に行なわれること
が好ましい。
【0033】
【作用】第1の薄膜形成方法によると、表面に分子層が
形成されているシリコン酸化膜に対して該シリコン酸化
膜が軟化する温度で熱処理を施すため、分子層により不
純物を核とする析出物の発生を抑制しつつシリコン酸化
膜を平坦化させることができる。
【0034】第1の薄膜形成方法において、シリコン酸
化膜に含まれる不純物は酸化物であり、シリコン酸化膜
中の酸化物の濃度が19モル%以上であると、850℃
のガラスフローによりシリコン酸化膜を平坦化すること
ができる。
【0035】
【0036】第1の薄膜形成方法が、第1の工程と第2
の工程との間に、第1の工程で形成されたシリコン酸化
膜に対して熱処理を施す工程を備えていると、シリコン
酸化膜が緻密化すると共にシリコン酸化膜を構成するS
i,B,P又はAsが酸素と十分に結合するために、シ
リコン酸化膜の吸湿性がきわめて低くなる。また、水分
に対して親水的で吸湿しやすいOH基の生成が抑制され
るために、析出物の発生が抑制される。
【0037】第2の薄膜形成方法によると、熱処理が行
われたシリコン酸化膜の表面に第2の分子層を形成し、
該第2の分子層の分子の疎水基によってシリコン酸化膜
への水分の侵入を防止するので、基板が非常に高い湿度
の雰囲気中におかれたり、シリコン酸化膜中の濃度が不
均一になってBやPが局在したりするときに発生しやす
くなる析出物を確実に防止することができる。
【0038】第2の薄膜形成方法において、第1の工程
で形成されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマ
ニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水基
を上記シリコン酸化膜の酸素と結合させると、上記シリ
コン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からなる第1分
子層を確実に形成することができ、また、第3の工程で
熱処理が施されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲ
ルマニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎
水基を熱処理が施されたシリコン酸化膜の酸素と結合さ
せると、熱処理が施されたシリコン酸化膜の表面に疎水
基を有する分子からなる第2の分子層を確実に形成する
ことができる。
【0039】第2の薄膜形成方法において、第2の工程
が、第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の表面に析
出物が形成される前に行なわれると、シリコン酸化膜の
表面に析出物が発生する事態をほぼ完全に抑制すること
ができる。
【0040】第1の半導体装置の製造方法によると、第
1の薄膜の形成方法と同様、表面に分子層が形成されて
いるシリコン酸化膜に対して該シリコン酸化膜が軟化す
る温度で熱処理を施すため、分子層により不純物を核と
する析出物の発生を抑制しつつシリコン酸化膜を平坦化
させることができる。
【0041】第1の半導体装置の製造方法において、シ
リコン酸化膜に含まれる不純物は酸化物であり、シリコ
ン酸化膜中の酸化物の濃度が19モル%以上であると、
850℃のガラスフローによりシリコン酸化膜を平坦化
することができる。
【0042】第1の半導体装置の製造方法が、第1の工
程と第2の工程との間に、第1の工程で形成されたシリ
コン酸化膜に対して熱処理を施す工程を備えていると、
シリコン酸化膜が緻密化すると共にシリコン酸化膜を構
成するSi,B,P又はAsが酸素と十分に結合するた
めに、シリコン酸化膜の吸湿性がきわめて低くなる。ま
た、水分に対して親水的で吸湿しやすいOH基の生成が
抑制されるために、析出物の発生が抑制される。
【0043】第2の半導体装置の製造方法によると、第
1の工程で形成されたシリコン酸化膜の上にシリコン又
はゲルマニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して
該疎水基を上記シリコン酸化膜の酸素と結合させるた
め、上記シリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子か
らなる第1分子層を形成できると共に、第3の工程で熱
処理が施されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲル
マニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水
基を熱処理が施されたシリコン酸化膜の酸素と結合させ
るため、熱処理が施されたシリコン酸化膜の表面に疎水
基を有する分子からなる第2の分子層を形成できるの
で、第1及び第2の分子層を構成する分子の疎水基がシ
リコン酸化膜への水分の侵入を確実に防止する。
【0044】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の工程が、第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の
表面に析出物が形成される前に行なわれると、シリコン
酸化膜の表面に析出物が発生する事態をほぼ完全に抑制
することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する前提として
本発明の基本原理について説明する。BPSG膜は基本
的にP2 5 とB2 3 とを含有したSiO2 である。
特に、P2 5 及びB2 3 は吸湿し、次の反応式によ
り、オルトリン酸(H3 PO4 )やオルトホウ酸(B
(OH)3 )に変化する。すなわち、 P2 5 +3H2 O=2H3 PO42 3 +3H2 O=2B(OH)3 このオルトリン酸やオルトホウ酸が集積して析出物とな
るのである。この現象については、例えば、「ジャーナ
ル オブ ヴァキューム サイエンス&テクノロジー
A」 p.313 K.Ahmed and C.Geisert Intel Cor
p. "Borophosphosilicate glass crystal induction an
d suppression "に示されている。
【0046】図49は、上記の現象を説明しており、図
49(a)に示すように、基板1上に形成されたBPS
G膜4の表面は、Si−OH、B−OH又はP−OHの
OH基によって覆われている。この状態は、水分に対し
て親水的で吸湿しやすく、図49(b)に示すように、
BPSG膜4の膜中で上記の反応が生じ、析出物5が生
成される。
【0047】図50は、上記析出物の二次イオン質量の
分析結果を示しており、同図から明らかなように、析出
物が生成されていない部分(基板側の部分)においては
各元素の深さ方向の濃度は一定である。また、析出物が
生成されている部分(表面側の部分)においては、高濃
度のB及びPが観察される一方、Siの濃度は低下して
おり、生成物はリン酸及びホウ酸の塊である。
【0048】本発明は、シリコン酸化膜例えばBPSG
膜の表面にシリル化反応(メチル基、エチル基等の疎水
基を有するシリルがOH基と反応し、疎水基がOH基の
Hとおき代わり、−O−Si(CH3 3 等が生成され
ることをいう。)により、メチル基、エチル基等の疎水
基を有する分子からなる分子層を形成し、この分子層の
分子の疎水基によってシリコン酸化膜への水の侵入を阻
止し、これによりシリコン酸化膜の吸湿を防止するもの
である。
【0049】図1〜図3は本発明の解決原理を示してお
り、基板1上にBPSG膜4を形成すると、図1に示す
ように、BPSG膜4の表面は−OH(Si−OH、B
−OH、P−OHの形)で覆われる。次に、BPSG膜
4の表面に例えばヘキサメチルジシラザンをスピンコー
トすると、図2に示されるように、BPSG膜4の表面
には、下記のシリル反応式によりSi−OH、B−O
H、P−OHのすべてがシリル化されて疎水基からなる
分子層8が形成される。
【0050】シリル化反応式(↑は揮発性を示す) 2Si-OH+(CH3 3 -Si-NH-Si-(CH3 3 →2Si-O-Si-(CH3 3 +NH3 ↑ 2B-OH +(CH3 3 -Si-NH-Si-(CH3 3 →2B-O-Si-(CH3 3 +NH3 ↑ 2P-OH +(CH3 3 -Si-NH-Si-(CH3 3 →2P-O-Si-(CH3 3 +NH3 ↑ 次に、分子層8の表面に水分子が到達すると、分子層8
の疎水基のために水分子同士が結合して図3に示すよう
に氷状になり体積が大きくなるので、BPSG膜4の表
面への水の到達が阻止される。これによって、BPSG
膜4の吸湿が防止され、析出物の発生を抑制することが
できる。
【0051】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0052】図4〜図10は、本発明の第1実施例に係
る半導体装置の製造方法の概略工程を説明する断面図で
あって、まず、図4に示すように、MOSトランジスタ
等が作り込まれた半導体基板1に、トランジスタ間を絶
縁分離するLOCOS1a、MOSトランジスタのソー
スおよびドレインの拡散領域1bを形成した後、半導体
基板1の表面にゲート酸化膜2を介してポリシリコンよ
りなるゲート電極3を形成する。
【0053】次に、図5に示すように、半導体基板1及
びゲート電極3の上に、SiH4 、B2 6 、PH3
びO2 ガスの熱分解による常圧CVD法により、ボロン
及びリンを含有したBPSG膜4を700nmの膜厚に
堆積する。
【0054】次に、図48に示す析出物が発生する時間
よりも前に、図6に示すように、BPSG膜4の表面に
ヘキサメチルジシラザンの疎水性分子層をスピンコート
する。このようにすると、シリル化反応が起きてBPS
G膜4の表面に分子層8が形成されるので、分子層8が
形成されたBPSG膜4に対して熱処理を行ない、図7
に示すように、BPSG膜4をガラス軟化法により流動
させて平坦化する。
【0055】次に、図8に示すように、平坦化されたB
PSG膜4の上に、第1のフォトレジスト6Aによって
所望形状のレジストパターンを作成した後、BPSG膜
4に対してエッチングを行なう。
【0056】次に、第1のフォトレジスト6Aを除去し
た後、図9に示すように、エッチングされたBPSG膜
4の上に、上部電極となるアルミ系合金よりなる金属層
7をスパッタリング法により形成する。その後、金属層
7の表面に配線パターンに応じた第2のフォトレジスト
6Bを形成する。
【0057】次に、金属層7をエッチングした後、図1
0に示すように、第2のフォトレジスト6Bを除去して
金属層よりなる配線パターン7´を形成することによっ
て、半導体装置を得る。
【0058】なお、本第1実施例においては、図7の工
程において分子層8が消滅しているが、これは分子層8
を構成している原子の大部分が熱処理によって、離脱又
は燃焼を生じたり、BPSG膜4の酸素と結合して酸化
膜を形成したり、原子レベルで残ったりするのいずれか
であって、分子層8としては存在していないためであ
る。
【0059】また、BPSG膜4に対する熱処理によ
り、BPSG膜4が緻密化すると共にBPSG膜4を構
成するSi,B,Pが十分に酸素と結合するために、B
PSG膜4の吸湿性がきわめて低くなる。また、水分に
対して親水的で吸湿し易いOH結合が抑制されるため
に、析出物の発生が抑えられる。このために、BPSG
膜4に対する熱処理後には該BPSG膜4に析出物が生
成されないので、その後は、BPSG膜4の表面に疎水
性の分子層を形成する必要はない。
【0060】以下、本発明を評価するために行なった上
記第1実施例の具体例及び比較例について説明する。
【0061】まず、具体例としては、図4に示す半導体
基板1として鏡面状のシリコン基板を用い、該シリコン
基板上に、図5と同様に、約23モル%の不純物濃度の
BPSG膜4を400nmの膜厚に堆積した後、図6と
同様に、BPSG膜4の上に分子層8を形成する。次
に、BPSG膜の上に、シリル化反応により、メチル
基、エチル基等の疎水基からなる分子層を形成する。こ
の分子層によってシリコン酸化膜の表面の吸湿が防止さ
れ、この吸湿防止作用によって、リン酸、ホウ酸等の析
出物(後述するパーティクル検査装置では、この析出物
をパーティクルと表示する。)の生成が生じない。
【0062】図11は、パーティクル検査装置により堆
積から199時間後の析出物測定を行なった結果を示し
ており、図11(a)は比較例として従来の方法による
場合の析出物の測定結果であり、1万個程度の析出物の
増加が生じている。図11(b)は上記具体例の場合の
析出部の測定結果であり、数百個のパーティクル数であ
る。この具体例の場合のパーティクル数はBPSG膜4
の堆積直後の測定結果と変わらず、パーティクル数の増
加が大幅に抑制されていることがわかる。
【0063】また、0.5μmのデザインルール(最小
寸法が0.5μmで、通常はゲート電極幅の寸法であ
る。)デバイスの384KビットSRAMを作成し、そ
の歩留り評価を行なった。その結果は[表1]に示す通
りであって、極めて良好な歩留りを得ることができた。
すなわち、従来は、歩留まりが約25%であり不良品が
約75%発生していたが、不良品の3分の1程度つまり
約25%はBPSG膜に起因していた。ところが、本発
明によると、BPSG膜に起因する不良品がほとんど発
生しなくなったために、全体の歩留まりが約50%に向
上したのである。
【0064】
【表1】
【0065】以上説明したように、第1実施例による
と、半導体基板等よりなる基板上にボロン、リン及び砒
素の中の少なくとも1つを含有するシリコン酸化膜を形
成する第1の工程と、該第1の工程で形成されたシリコ
ン酸化膜の上にSiと結合した疎水基を含む材料を供給
して上記Siと結合した疎水基を上記シリコン酸化膜の
酸素と結合させることにより上記シリコン酸化膜上に上
記Siと結合した疎水基を有する分子からなる分子層を
形成し、上記シリコン酸化膜の酸素と結合した疎水基に
よって上記シリコン酸化膜への水分侵入を防止する第2
の工程と、該第2の工程で分子層が形成されたシリコン
酸化膜上に直接又は絶縁層を介して配線層を形成する第
3の工程とを備えており、特に第2の工程においてシリ
コン酸化膜の上に疎水基を有する分子からなる分子層を
形成することにより吸湿を防止し、これにより吸湿によ
る析出物の発生を防止することができる。
【0066】以下、本発明の第2実施例に係る半導体装
置の製造方法の概略工程を説明する。該第2実施例に係
る半導体装置の製造方法の工程の基本的な流れは第1実
施例と同様である。第1実施例と異なるのは、図5に示
すBPSG膜4の形成方法を、テトラエトキシシラン
(Si(OC2 5 4 )、トリエチルフォスフェート
(P(OC2 5 3 )、トリメチルボレート(B(O
CH3 3 )及びオゾンガスを用いた常圧CVDで行な
う点である。以下、この形成方法によるBPSG膜をO
3 /TEOSによるBPSG膜と称する。この方法は、
3 /TEOSによるBPSG膜の段差被覆性が極めて
良いために、より微細性を要求される半導体基板、例え
ば64MDRAM等の半導体基板の表面の凹凸上にも良
好に被覆される。
【0067】図12は、第1実施例及び第2実施例の方
法による平坦化角度θを比較したものであって、いくつ
かのポリシリコン電極におけるライン アンド スペー
ス形状パターン上に、第1実施例に係るSiH4 による
400nm膜厚のBPSG膜4と、第2実施例に係るO
3 /TEOSによる400nm膜厚のBPSG膜4とを
それぞれ堆積し、BPSG膜4の不純物濃度を16.4
モル%とし、900℃の温度下での窒素ガス雰囲気中6
0分間のガラスフローと850℃の温度下でのパイロ雰
囲気中60分間のガラスフローとを行ない、図46と同
様の断面を走査型電子顕微鏡観察により、ガラスフロー
による平坦化を示す指標としての平坦化角度θを調べた
結果を示している。いずれのガラスフローにおいても平
坦化角度θはO3 /TEOSによるBPSG膜4の方が
SiH4 によるBPSG膜4よりも平坦化性に優れてい
る。
【0068】図13は、第2実施例の方法による不純物
濃度に対する平坦化角度θを比較したものであって、4
50nm厚のポリシリコンパターン上に700nm厚の
3/TEOSによるBPSG膜4を形成し、850℃
のパイロ雰囲気で60分のガラスフローを行なったもの
である。該第2実施例の方法は第1実施例による方法よ
りも平坦性の点でも優れていることが理解できる。ま
た、図13より、ガラスフロー後に30°以下の平坦化
角度θを安定して得るには、16モル%以上の不純物濃
度が必要であることが理解できる。さらに、N2 雰囲気
中でのガラスフローでは、より高濃度にする必要があ
る。
【0069】図14は、第1実施例の方法によるSiH
4 を原料ガスとしたBPSG膜4と、第2実施例の方法
によるO3 /TEOSを原料ガスとしたBPSG膜4と
における深さ方向の2次イオン質量の分析結果を示す。
3 /TEOSによるBPSG膜4はSiH4 によるB
PSG膜4よりもきわめて吸湿性が高い。O3 /TEO
SによるBPSG膜4の場合、深さ方向に対して一定の
不純物濃度が形成されているが、表面近傍ではP濃度の
上昇とB濃度の減少とが観察された。これはPの吸湿性
により、メタリン酸として表面に析出しかけている状態
を示している。一方、SiH4 によるBPSG膜4の場
合、表面近傍で、B、Pともに大きな振幅で変化してい
るが、これはBPSG膜4の表面の凹凸が激しく、その
影響を受けたためで吸湿による大きな影響は見られな
い。
【0070】図15は、SiH4 によるBPSG膜4と
3 /TEOSによるBPSG膜4とにおいて、堆積直
後のダスト数が析出物の増加により2倍になるまでの時
間が、各濃度に対してどのように変化するかを示したも
のである。吸湿により析出物が発生するが、O3 /TE
OSによるBPSG膜4は低濃度から析出物の増加が激
しく起こることが良くわかる。
【0071】図16は、約16モル%の不純物濃度のO
3 /TEOSによるBPSG膜4を鏡面状のシリコン基
板1上に堆積した後、30分間以内に本発明による疎水
性の分子層8を形成したもの、及び従来例として分子層
8を形成していないものにおいて、堆積から4時間経過
したときの析出物の増加の測定結果を示す。本発明の方
法によると、析出物が殆ど発生していないことが理解で
きる。尚、同図において、パーティクルサイズが2.0
μm以上析出物については、製造装置から発生するもの
が大半であるので、同図に示す程度の改善が見られた。
【0072】以上説明したように、第2実施例の方法に
よると、O3 /TEOSによるBPSG膜4を用いるこ
とにより、第1実施例の場合のBPSG膜4に比べて、
同じ不純物濃度のときでガラスフローでの平坦化が改善
される。また、濃度の低い状況から発生する析出物によ
る上側の金属配線の断線を防止できることになる。図1
7〜図22はその状況を示しており、まず、図17に示
すように、半導体基板1上にゲート酸化膜2を介してポ
リシリコンよりなるゲート電極3を形成する。次に、図
18に示すように、半導体基板1及びゲート電極3の上
にBPSG膜4を形成する。この場合、常圧CVDによ
り、第1実施例のSiH4 ガスを用いたBPSG膜4、
第2実施例のO3 /TEOSガスを用いたBPSG膜4
とを、いずれも約16モル%の不純物濃度で膜厚700
nmを堆積する。次に、図19に示すように、BPSG
膜4の上に本発明に係る疎水性の分子層8を形成した
後、図20に示すように、BPSG膜4に熱処理を加え
て、該BPSG膜4をガラス軟化による流動作用によっ
て平坦化する。図20において分子層8が消滅している
のは、分子層8を構成している原子の大部分が熱処理に
よって離脱又は燃焼を生じるか、BPSG膜4の酸素と
結合して酸化膜を形成するか、原子レベルで残るかのい
ずれかであって、分子層8としては存在しないためであ
る。次に、図21に示すように、BPSG膜4の上に上
部電極となるアルミ系合金よりなる金属層7をスパッタ
リング法により形成した後、0.6μm幅のスペースを
おいた0.6μm幅の配線パターンになるようにフォト
レジスト6を形成する。次に、図22に示すように、金
属層7をエッチングした後、フォトレジスト6を除去し
て配線パターン7´を形成する。
【0073】次に、このようにして形成されたBPSG
膜4の平坦性の効果を明らかにするために行なった評価
テストについて説明する。半導体基板1上におけるポリ
シリコンよりなるゲート電極3が形成されていない部分
(B)(図17を参照)にも、ゲート電極3が形成され
ている部分(A)(図17を参照)と同様に、金属配線
7´を形成する。すなわち、図17〜図22に示すよう
に、BPSG膜4と分子層8との形成、BPSG膜4の
平坦化、金属層7の形成及び配線パターン7´のエッチ
ングを行なう。
【0074】このように同一半導体基板1上におけるゲ
ート電極3の上側部分(A)及び平坦部分(B)に、同
時に配線パターン7´を形成することにより、0.6μ
m幅の配線形成の加工寸法のバラツキを同じにすること
ができる。
【0075】図23は、ゲート電極3の上側の14mm
長の配線パターン7´の配線抵抗を、平坦部分の14m
m長の配線パターン7´の配線抵抗で割った値の分布を
示しており、この割算の価が1に近いかどうかで平坦性
を判断することができる。図23から明らかなように、
第2実施例のO3 /TEOSによるBPSG膜4は第1
実施例のSiH4 ガスを用いたものに比べて小さく、ほ
ぼ1の値となり、極めて平坦性に優れていることが示さ
れた。また、歩留まりの点においては、両者ともに同じ
100%であったことから、析出物の影響はなかった。
【0076】図24〜図30は、本発明の第3実施例に
係る半導体装置の製造方法の概略工程を説明する断面図
であって、まず、図24に示すように、半導体基板1上
にゲート酸化膜2を介してゲート電極3を形成した後、
図25に示すように、半導体基板1及びゲート電極3の
上にBPSG膜4を形成する。
【0077】次に、BPSG膜4の上に、上述の疎水性
の分子層8を形成して該分子層8によって析出物の発生
を防止した後、図27に示すように分子層8の上に所望
のレジストパターンになるように第1のフォトレジスト
6Aを形成し、その後、BPSG膜4をエッチングする
次に、図28に示すように、第1のフォトレジスト6A
の除去を行なった後、BPSG膜4をガラスフローによ
って段差を緩和し、その後、ふっ酸でガラスフロー時に
形成された薄い酸化膜をエッチングする。
【0078】次に、図29に示すように、BPSG膜4
の上に金属層7を形成した後、該金属層7の上に所望の
レジストパターンになるように第2のフォトレジスト
(図示は省略している。)を形成する。その後、図30
に示すように、金属層7をエッチングした後、第2のフ
ォトレジストを除去して金属層よりなる配線パターン
7’を形成することにより半導体装置を得る。
【0079】本第3実施例の特徴は、BPSG膜4を堆
積した後であって該BPSG膜4をガラスフローする前
に、BPSG膜4を所望形状にエッチングするものであ
って、BPSG膜4のエッチング深さが基板の形状に関
係なく一定になる。これにより、極めて制御性のよいエ
ッチングが可能となる。
【0080】図31〜図38は、本発明の第4実施例に
係る半導体装置の製造方法の概略工程を説明する断面図
であって、まず、図31に示すように、MOSトランジ
スタ等が作り込まれた半導体基板1の上にゲート酸化膜
2を介してポリシリコンよりなるゲート電極3を形成す
る。
【0081】次に、図32に示すように、半導体基板1
及びゲート電極3の上にBPSG膜4を堆積した後、該
BPSG膜4の上にヘキサメチルジシラザンの疎水性分
子層をスピンコートすると同時にシリル化反応させるこ
とにより、図33に示すように、BPSG膜4の表面に
第1の分子層8Aを形成する。
【0082】次に、第1の分子層8Aが形成されたBP
SG膜4に熱処理を加えて、図34に示すように、該B
PSG膜4をガラス軟化による流動作用により平坦化し
た後、図35に示すように、平坦化されたBPSG膜4
の上に第2の分子層8Bを形成する。
【0083】次に、図36に示すように、第2の分子層
8Bの上に所望のレジストパターンになるように第1の
フォトレジスト6Aを形成した後、BPSG膜4に対し
てエッチングを行なう。その後、第1のフォトレジスト
6Aを除去した後、図37に示すように、BPSG膜4
の上に上部電極となるアルミ系合金よりなる金属層7を
スパッタリング法により形成する。
【0084】次に、金属層7の上に配線パターンに応じ
た第2のフォトレジスト(図示は省略している。)を形
成した後、金属層7をエッチングし、その後、第2のフ
ォトレジストを除去して、図38に示すような配線パタ
ーン7´を形成することにより半導体装置を得る。
【0085】本第4実施例の特徴は、図34に示すBP
SG膜4に対するガラスフローの工程の後、BPSG膜
4上に第2の分子層8Bを形成することである。通常は
ガラスフローにより、析出物の発生は極めて低く抑えら
れているが、本第4実施例は、非常に高い湿度の周囲雰
囲気や、BPSG膜4中の濃度均一性が大きくばらつい
てB又はPが局在したときに発生しやすくなる析出物を
確実に防止することができる。
【0086】尚、以上説明した各実施例においては、シ
リコン酸化膜としてはBPSG膜を用いたが、これに代
えて、ガラスフローに用いられるPのみを含むフォスフ
ォシリケートグラス、Bのみを含むボロシリケートグラ
ス、又は砒素を含んだガラスであっても本発明の効果は
同様である。
【0087】また、各実施例において、Siを含む分子
層を形成する材料としては、シラン化合物、シロキサン
化合物、ジシラザン化合物、トリシラザン化合物、シロ
キシシラン化合物などが挙げられる。また、Geを含む
分子層を形成する材料としては、ハロゲン化ゲルマニウ
ム、アミノゲルマニウム化合物などが挙げられる。
【0088】そして、シラン化合物の一例としては、ピ
ペリジノメチルトリメチルシラン、3−アリールアミノ
プロピルトリメトキシシラン、ブチルアミノメチルシラ
ン、等が挙げられるがこれらの限りではない。また、シ
ロキサン化合物の一例としては、ペンタメチル−3−ピ
ペリジノプロピルジシロキサン、ヘキサプロピルジシロ
キサン、3−(3−クロロプロピル)ヘプタメチルトリ
シロキサンなどが挙げられるがこれらの限りではない。
また、ジシラザン化合物の一例としては、ヘキサメチル
ジシラザン、テトラメチルジシラザン、ヘプタメチルジ
シラザン等が挙げられるがこれらの限りではない。ま
た、シロキシシラン化合物の一例としては、トリス(ト
リメチルシロキシ)シラン、3−クロロプロピルトリス
(トリメチルシロキシ)シラン、3−ピペラジノプロピ
ルトリス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げられ
るが、これらの限りではない。また、ハロゲン化ゲルマ
ニウム化合物の一例としては、トリメチルクロロゲルマ
ン、ジメチルジクロロゲルマン、エチルトリフッ化ゲル
マンなどが挙げられるが、これらの限りではない。ま
た、アミノゲルマニウム化合物としては、トリメチルゲ
ルミルジエチルアミン、ビス(トリエチルゲルミル)ア
ミン、トリス(トリメチルゲルミル)アミンなどが挙げ
られるが、これらの限りではない。さらに、ゲルマニウ
ムエーテル化合物としては、トリメチルエトキシゲルマ
ン、テトラメトキシゲルマン、ジメチルジブトキシゲル
マンなどが挙げられるが、これらの限りではない。
【0089】
【発明の効果】第1の薄膜形成方法によると、分子層に
より不純物を核とする析出物の発生を抑制しつつシリコ
ン酸化膜を平坦化させることができるため、シリコン酸
化膜の上に形成される金属配線に断線やショート等が生
じないので、高集積化された半導体装置を実現すること
ができる。
【0090】また、分子層は、B又はPの吸湿物が熱処
理による外方拡散によってシリコン酸化膜の表面から外
部に出ていく現象を防止するので、ガラスフロー後の平
坦化角度は小さくなる。
【0091】第1の薄膜形成方法において、シリコン酸
化膜に含まれる不純物は酸化物であり、シリコン酸化膜
中の酸化物の濃度が19モル%以上であると、850℃
のガラスフローによりシリコン酸化膜を平坦化すること
ができる。
【0092】
【0093】第1の薄膜形成方法が、第1の工程と第2
の工程との間に、第1の工程で形成されたシリコン酸化
膜に対して熱処理を施す工程を備えていると、シリコン
酸化膜が緻密化すると共にシリコン酸化膜を構成するS
i,B,P又はAsが酸素と十分に結合するので、シリ
コン酸化膜の吸湿性がきわめて低くなる。また、水分に
対して親水的で吸湿しやすいOH基の生成が抑制される
ので析出物の発生がいっそう抑制される。
【0094】第2の薄膜形成方法によると、シリコン酸
化膜の表面に第1の分子層を形成し該第1の分子層によ
ってシリコン酸化膜への水分の侵入を防止した後、シリ
コン酸化膜に対して熱処理を行ない、熱処理が行われた
シリコン酸化膜の表面に第2の分子層を形成し、該第2
の分子層によってシリコン酸化膜への水分の侵入を防止
するので、基板が非常に高い湿度の雰囲気中におかれた
り、シリコン酸化膜中の濃度が不均一になってBやPが
局在したりするときに発生しやすくなる析出物を確実に
防止することができる。
【0095】第2の薄膜形成方法において、第1の工程
で形成されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマ
ニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水基
を上記シリコン酸化膜の酸素と結合させると、シリコン
酸化膜の表面に疎水基を有する分子からなる第1分子層
を確実に形成することができ、また、第3の工程で熱処
理が施されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマ
ニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水基
を熱処理が施されたシリコン酸化膜の酸素と結合させる
、熱処理が施されたシリコン酸化膜の表面にも疎水基
を有する分子からなる第2の分子層を確実に形成するこ
とができる。
【0096】第2の薄膜形成方法において、第2の工程
を第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の表面に析出
物が形成される前に行なうと、シリコン酸化膜の表面に
析出物が発生する事態をほぼ完全に抑制することができ
る。
【0097】第1の半導体装置の製造方法によると、第
1の薄膜形成方法と同様、分子層により不純物を核とす
る析出物の発生を抑制しつつシリコン酸化膜を平坦化さ
せることができるため、シリコン酸化膜の上に形成され
る金属配線に断線やショート等が生じないので、高集積
化された半導体装置を実現することができる。
【0098】また、分子層は、B又はPの吸湿物が熱処
理による外方拡散によってシリコン酸化膜の表面から外
部に出ていく現象を防止するので、ガラスフロー後の平
坦化角度は小さくなる。
【0099】第1の半導体装置の製造方法において、シ
リコン酸化膜に含まれる不純物は酸化物であり、シリコ
ン酸化膜中の酸化物の濃度が19モル%以上であると、
850℃のガラスフローによりシリコン酸化膜を平坦化
することができる。
【0100】第1の半導体装置の製造方法が、第1の工
程と第2の工程との間に、第1の工程で形成されたシリ
コン酸化膜に対して熱処理を施す工程を備えていると、
シリコン酸化膜の吸湿性がきわめて低くなると共に水分
に対して親水的で吸湿しやすいOH基の生成が抑制され
るので、析出物の発生がいっそう抑制される。
【0101】第2の半導体装置の製造方法によると、第
1の工程で形成されたシリコン酸化膜の上にシリコン又
はゲルマニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して
上記シリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からな
る第1分子層を形成し該第1の分子層によってシリコン
酸化膜への水分の侵入を防止した後、第3の工程で熱処
理が施されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマ
ニウムと結合した疎水基を含む材料を供給して熱処理が
施されたシリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子か
らなる第2の分子層を形成し該第2の分子層によってシ
リコン酸化膜への水分の侵入を防止するので、半導体基
板が非常に高い湿度の雰囲気中におかれたり、シリコン
酸化膜中の濃度が不均一になってBやPが局在したりす
るときに発生しやすくなる析出物を確実に防止すること
ができる。
【0102】第2の半導体装置の製造方法において、第
2の工程を第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の表
面に析出物が形成される前に行なうと、シリコン酸化膜
の表面に析出物が発生する事態をほぼ完全に抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本原理であるシリル化反応を説明す
る概略断面図である。
【図2】本発明の基本原理であるシリル化反応を説明す
る概略断面図である。
【図3】本発明の基本原理であるシリル化反応を説明す
る概略断面図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図8】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造方
法の工程を示す断面図である。
【図10】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図11】本発明の第1実施例に係る半導体装置の製造
方法による析出物抑制の効果を評価するために行なった
具体例及び比較例の場合のパーティクル測定結果を示す
図である。
【図12】本発明の第1実施例によりシランガスを用い
た場合と、第2実施例によりオゾン/TEOSガスを用
いた場合とのBPSG膜のガラスフロー後の平坦化を示
す図である。
【図13】本発明の第2実施例によりオゾン/TEOS
ガスを用いたBPSG堆積の下地パターン形状に対する
ガラスフロー後の平坦性を示す図である。
【図14】本発明の第1実施例によりシランガスを用い
た場合と、第2実施例によりオゾン/TEOSガスを用
いた場合とのBPSG膜のSIMS分析による深さ方向
のBおよびPの分布図である。
【図15】本発明の第1実施例によりシランガスを用い
た場合と、第2実施例によりオゾン/TEOSガスを用
いた場合とののBPSG膜の析出物が発生するまでの時
間依存性を示す図である。
【図16】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の析出物抑制の効果を評価するために行なった本第
2実施例及び従来例の場合のパーティクル測定結果を示
す図である。
【図17】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図18】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図19】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図20】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図21】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図22】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図23】本発明の第2実施例に係る半導体装置の製造
方法による平坦化の効果を表す抵抗比を示す特性図であ
る。
【図24】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図25】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図26】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図27】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図28】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図29】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図30】本発明の第3実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図31】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図32】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図33】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図34】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図35】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図36】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図37】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図38】本発明の第4実施例に係る半導体装置の製造
方法の工程を示す断面図である。
【図39】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図40】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図41】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図42】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図43】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図44】従来の半導体装置の製造方法の工程を示す断
面図である。
【図45】従来の半導体装置の製造方法において窒素雰
囲気中とパイロ雰囲気中でのガラスフロー後の下地の酸
化量を示す特性図である。
【図46】従来の半導体装置の製造方法においてガラス
フロー後の平坦化を説明する平坦化角度を説明する図で
ある。
【図47】従来の半導体装置の製造方法において850
℃及び900℃でガラスフローした後のBPSG膜の平
坦化状態を示す図である。
【図48】従来の半導体装置の製造方法により得られた
BPSG膜の大気中保存時間とパーティクル増加との関
係を示す特性図である。
【図49】従来の半導体装置の製造方法により得られた
BPSG膜における析出物発生の原理図である。
【図50】従来の半導体装置の製造方法により得られた
BPSG膜における析出物のSIMS分析による深さ方
向のBおよびP等の分布図である。
【符号の説明】 1 半導体基板 1a トランジスタ間を絶縁分離するLOCOS 1b MOSトランジスタのソースおよびドレインの拡
散領域 2 ゲート酸化膜 3 ゲート電極 4 BPSG膜 6 フォトレジスト 6A 第1のフォトレジスト 6B 第2のフォトレジスト 7 金属層 7’ 配線パターン(配線層) 8 分子層 8A 第1の分子層 8B 第2の分子層
フロントページの続き (72)発明者 野村 登 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 村上 友康 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 上田 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 上田 聡 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−73953(JP,A) 特開 平3−152957(JP,A) 特開 平3−124048(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3205 - 21/3213 H01L 21/768

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にボロン、リン及び砒素のうちの
    少なくとも1つからなる不純物を含むシリコン酸化膜を
    形成する第1の工程と、上記 シリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からな
    る分子層を形成する第2の工程と、表面に上記分子層が形成されている上記シリコン酸化膜
    に対して該シリコン酸化膜が軟化する温度で熱処理を施
    して、上記分子層により上記不純物を核とする析出物の
    発生を抑制しつつ上記シリコン酸化膜を平坦化させる
    3の工程と、平坦化された上記 シリコン酸化膜の上に薄膜を形成する
    第4の工程とを備えていることを特徴とする薄膜形成方
    法。
  2. 【請求項2】 上記シリコン酸化膜に含まれる上記不純
    物は酸化物であり、上記シリコン酸化膜中の上記酸化物
    の濃度は19モル%以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 上記第1の工程と上記第2の工程との間
    に、上記第1の工程で形成されたシリコン酸化膜に対し
    て熱処理を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 基板上にボロン、リン及び砒素のうちの
    少なくとも1つを含むシリコン酸化膜を形成する第1の
    工程と、 該第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の表面に疎水
    基を有する分子からなる第1の分子層を形成する第2の
    工程と、 該第2の工程で表面に第1の分子層が形成されたシリコ
    ン酸化膜に対して熱処理を施す第3の工程と、 該第3の工程で熱処理が施されたシリコン酸化膜の表面
    に疎水基を有する分子からなる第2の分子層を形成する
    第4の工程と、 該第4の工程で表面に上記第2の分子層が形成されたシ
    リコン酸化膜の上に薄膜を形成する第5の工程とを備え
    ていることを特徴とする薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 上記第2の工程は、上記第1の工程で形
    成されたシリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマニウ
    ムと結合した疎水基を含む材料を供給して該疎水基を上
    記シリコン酸化膜の酸素と結合させることにより上記シ
    リコン酸化膜の表面に上記疎水基を有する分子からなる
    第1の分子層を形成し、該第1の分子層の分子の疎水基
    により上記シリコン酸化膜への水分の侵入を防止する工
    程であり、 上記第4の工程は、上記第3の工程で熱処理が施された
    シリコン酸化膜の上にシリコン又はゲルマニウムと結合
    した疎水基を含む材料を供給して該疎水基を熱処理が施
    されたシリコン酸化膜の酸素と結合させることにより該
    シリコン酸化膜の表面に上記疎水基を有する分子からな
    る第2の分子層を形成し、該第2の分子層の分子の疎水
    基により熱処理が施されたシリコン酸化膜への水分の侵
    入を防止する工程であることを特徴とする請求項4に記
    載の薄膜形成方法。
  6. 【請求項6】 上記第2の工程は、上記第1の工程で形
    成されたシリコン酸化膜の表面に析出物が形成される前
    に行なわれることを特徴とする請求項4又は5に記載の
    薄膜形成方法。
  7. 【請求項7】 トランジスタ領域が形成された半導体基
    板上にボロン、リン及び砒素のうちの少なくとも1つか
    らなる不純物を含むシリコン酸化膜を形成する第1の工
    程と、上記シリコン酸化膜の表面に疎水基を有する分子からな
    る分子層を形成する 第2の工程と、表面に上記分子層が形成されている上記シリコン酸化膜
    に対して該シリコン酸化膜が軟化する温度で熱処理を施
    して、上記分子層により上記不純物を核とする析出物の
    発生を抑制しつつ上記シリコン酸化膜を平坦化させる第
    3の工程と、 平坦化された上記 シリコン酸化膜の上に直接又は絶縁層
    を介して配線層を形成する第4の工程とを備えているこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記シリコン酸化膜に含まれる上記不純
    物は酸化物であり、上記シリコン酸化膜中の上記酸化物
    の濃度は19モル%以上であることを特徴とする請求項
    に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記第1の工程と上記第2の工程との間
    に、上記第1の工程で形成されたシリコン酸化膜に対し
    て熱処理を施すことを特徴とする請求項7又は8に記載
    の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 トランジスタ領域が形成された半導体
    基板上にボロン、リン及び砒素のうちの少なくとも1つ
    を含むシリコン酸化膜を形成する第1の工程と、 該第1の工程で形成されたシリコン酸化膜の上にシリコ
    ン又はゲルマニウムと結合した疎水基を含む材料を供給
    して該疎水基を上記シリコン酸化膜の酸素と結合させる
    ことにより該シリコン酸化膜の表面に上記疎水基を有す
    る分子からなる第1の分子層を形成し、該第1の分子層
    の分子の疎水基により上記シリコン酸化膜への水分の侵
    入を防止する第2の工程と、 該第2の工程で表面に第1の分子層が形成されたシリコ
    ン酸化膜に対して熱処理を行なう第3の工程と、 該第3の工程で熱処理が行われたシリコン酸化膜の上に
    シリコン又はゲルマニウムと結合した疎水基を含む材料
    を供給して該疎水基を熱処理が施されたシリコン酸化膜
    の酸素と結合させることにより該シリコン酸化膜の表面
    に上記疎水基を有する分子からなる第2の分子層を形成
    し、該第2の分子層の分子の疎水基により熱処理が施さ
    れたシリコン酸化膜への水分の侵入を防止する第4の工
    程と、 該第4の工程で表面に第2の分子層が形成されたシリコ
    ン酸化膜の上に直接又は絶縁層を介して配線層を形成す
    る第5の工程とを備えていることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記第2の工程は、上記第1の工程で
    形成されたシリコン酸化膜の表面に析出物が形成される
    前に行なわれることを特徴とする請求項10に記載の半
    導体装置の製造方法。
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