JP3031587U - 履 物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用時に、足裏のつぼを有効的に刺激して、血
行を良好しかつ履き心地を損なうことがない履物を提供
する。 【解決手段】履物Ａの底体２において、その上部略全面
へ個々に独立した多数の突起体４を散在させ、この突起
体４において、足におけるつま先部ｂと土踏まず部ｃと
踵部ｄとに対応する部位を高く形成させて、少なくとも
その一つに、その上部が露出して足裏に当接する磁性体
５を有する硬質押圧体６を埋入させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、使用時に足裏を刺激し、血行を良好にすることができる履物に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、使用時に足裏を刺激するために、中底に突子を多数突出させたサンダル が知られている。（実公平２−１１８４３号公報参照） また、中敷きにおける土踏まず部および踏み付け部に磁石玉を多数個埋設した 靴が知られている。（実開昭６２−１４５５０５号公報参照） しかしながら、単に突子だけあるいは磁石玉だけによる足裏の刺激では、その 指圧効果が緩慢で短時間にその刺激に慣れて十分な効果が得られない。

【０００３】 また、足裏のかかとにはいくつかのつぼがあって、このつぼへの刺激が指圧効 果において優れていることが知られているが、履物を履きながらの刺激は、使用 者の体重が大きく掛かるために強過ぎて、この部位に突起物を配設することがで きなかった。 等の様々な問題点を有するものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前記した問題点を解決するためになされたもので、履物の底体におい て、その上部略全面へ個々に独立した多数の突起体を散在させ、この突起体にお いて、足におけるつま先部と土踏まず部と踵部とに対応する部位を高く形成させ て、少なくともその一つに、その上部が露出して、足裏に当接する磁性体を有す る硬質押圧体を埋入させることにより、使用時に、足裏のつぼを有効的に刺激し て、血行を良好しかつ履き心地を損なうことがない履物を提供することを目的と している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記した目的を達成するための本考案の手段は、 台部と、この台部の上部に貼着した該台部と略同形に形成された底体と、台部 または底体へ取り付けたベルト体とからなる履物にあって、 前記底体は、その上部略全面へ個々に独立した多数の突起体を散在させ、この 突起体において、足におけるつま先部と土踏まず部と踵部とに対応する部位を高 く形成させて、これらつま先部と土踏まず部と踵部の突起体に、または、このう ち少なくともその一つの突起体に、その上部が露出して足裏に当接する磁性体を 有する硬質押圧体を埋入させた履物の構成にある。

【０００６】 また、 台部と、この台部の上部に貼着した該台部と略同形に形成された可撓性を有す る底体と、台部または底体へ取り付けたベルト体とからなる履物にあって、 前記底体は、その上部略全面へ個々に独立した多数の突起体を散在させ、こ の突起体において、足における踵部に対応する部位において、その上部が露出し て足裏に当接する磁性体を有する硬質押圧体を埋入させてなり、 この硬質押圧体の下側において、該硬質押圧体に対応する台部に、この硬質押 圧体が下方へ一部または全部が埋没して、踵部の当接部に対して逃圧させる凹部 を設けた履物の構成にある。

【０００７】

【作用】

前記のように構成される本考案は以下に述べる作用を奏する。

【０００８】 底体の上部においてその略全面へ個々に独立した多数の突起体を散在させて、 この突起体を、足におけるつま先部と土踏まず部と踵部とに対応する部位を高く 形成させてあるので、足裏のつぼに対応して指圧効果が発揮されると共に、この 突起体に対して、これらつま先部と土踏まず部と踵部に、または、このうち少な くともその一つに、その上部が露出して足裏に当接する磁性体を有する硬質押圧 体を埋入させてあるので、磁性体による血行の促進が計れて、また、硬質の球体 は、前記した突起体による一層の指圧の相乗効果が得られる。

【０００９】 また、台部において、踵部に設けた硬質押圧体の下側に凹部を設けることで、 踵部に体重が掛かったとき硬質押圧体およびその底体が凹部へ埋没するため、硬 質押圧体による大きな刺激が踵部へ与えられない。

【００１０】

【実施例】

次に本考案に関する履物の実施の一例を図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１および図３においてＡはサンダル等の履物で、台部１と、底体２と、ベル ト体３とにより基本的に構成される。

【００１２】 そして、前記した台部１は、ＥＶＡやポリウレタン等の合成樹脂材料により足 裏大にかつ所定厚さに形成されている。

【００１３】 前記した底体２は、台部１の上部に貼着して該台部１と略同形に形成されてい て、塩化ビニルや合成ゴム等の合成樹脂材料により比較的可撓性を有するように 成形されるもので、その上部略全面へ個々に独立した多数の突起体４を散在させ てある。

【００１４】 また、この突起体４は、底体２と一体的となり、その上部を半円形の筒状に形 成して突設させてあって、足におけるつま先部ｂと土踏まず部ｃと踵部ｄとに対 応する部位を、他の部位の突起体４と比較して高くまたその断面直径が大きく形 成させると共に、足裏形状に馴染むように各突起体４の高さを曲面状となるよう に形成してある。

【００１５】 前記したベルト体３は、台部１または底体２へ取り付けて、この履物Ａを履い たときの足の甲部を支承する。

【００１６】 そして、各図に示すように、前記した突起体４のうち、つま先部ｂと土踏まず 部ｃと踵部ｄとの突起体４に、あるいは、このうちの少なくともその一つの部位 に、例えば、踵部ｄの突起体４に、その上部が露出して、足裏に当接する磁性体 ５を混在させた金属製やセラミック製，合成樹脂製等からなる球状、あるいは少 なくともその当接部は、半円状の筒状となる硬質押圧体６を埋入させてあるもの で、上部の当接部は突起体４の上部から突出している。

【００１７】 この硬質押圧体６の取り付けにあっては、図２に示すように、突起体４の縦方 向に対して該硬質押圧体６が挿嵌し得る内径の取付孔７を穿設し、その上部の開 口より圧入することで嵌められるもので、球状に形成した場合は、硬質押圧体６ の水平中心部以上を突起体４により被覆して、外方へのその飛び出しを防止して いる。

【００１８】 また、磁性体５は、所定の磁束密度を有する磁性粉を、球体６の成形時に主材 料に所定量混合して成形されるもので、硬質押圧体６の全体へ万遍なく散在させ ることが好ましい。

【００１９】 更にまた、踵部ｄに対応する突起体４に埋入させた硬質押圧体６の下側の台部 には、図３に示すように、この硬質押圧体６が下方へ一部、または全部が埋没し て、踵部ｄの当接部Ｆに対して逃圧させる凹部８を設けてある。

【００２０】 したがって、図３（ｂ）に示すように、この履物Ａを履いて底板２へ体重を掛 けると、各突起体４は足裏へ万遍なく当たるので、その刺激により所定の指圧効 果が与えられると共に、つま先部ｂと土踏まず部ｃと踵部ｄの突起体４に設けた 硬質押圧体６がそれぞれの部位のつぼに当たって、刺激を与えて、一層の指圧が なされる。

【００２１】 更に、硬質押圧体６に磁性体５を混在させてあるので、この磁性体５より発す る磁気によって各部位ｂ，ｃ，ｄのつぼを刺激すると共に、この付近の血行を促 進させることができる。

【００２２】 このとき、踵部ｄにおいては、台部１に凹部８が設けられているので、体重に よって踵部ｄの硬質押圧体６は底体２ごと所定量が沈み、凹部８内へ埋入される ので、踵部ｄの当接部Ｆには過度な押付力は働かず、所定の刺激に保持されるた め、立ったり歩行したりしたときに不快感がない。

【００２３】

【考案の効果】

前述したように本考案の履物は、底体の上部においてその略全面へ個々に独立 した多数の突起体を散在させて、この突起体を、足におけるつま先部と土踏まず 部と踵部とに対応する部位を高く形成させてあるので、足裏あるいはそのつぼに 対応して万遍なく指圧効果が発揮される。

【００２４】 この突起体に対して、これらつま先部と土踏まず部と踵部に、または、このう ち少なくともその一つに、その上部が露出して足裏に当接する磁性体を有する硬 質押圧体を埋入させてあるので、磁性体による血行の促進が計れて、また、硬質 の球体は、突起体との相乗効果により一層の指圧が得られる。

【００２５】 また、台部において、踵部に設けた硬質押圧体の下側に凹部を設けることで、 踵部に体重が掛かったとき硬質押圧体およびその底体が凹部へ埋没するため、硬 質押圧体による大きな刺激が踵部へ与えられない。 等の格別な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に関する履物の一実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】図１における突起体へ硬質押圧体を取り付けた
状態を示す断面図で、（ａ）は踵部を、（ｂ）はつま先
部または土踏まず部をそれぞれ示す。

【図３】図１における踵部を示す断面図で、（ａ）は使
用前を、（ｂ）は使用時をそれぞれ示す。ある。

【符号の説明】

Ａ 履物 ｂ つま先部 ｃ 土踏まず部 ｄ 踵部 １ 台部 ２ 底板 ３ ベルト体 ４ 突起体 ５ 磁性体 ６ 硬質押圧体 ８ 凹部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 台部と、この台部の上部に貼着した該台
   部と略同形に形成された底体と、台部または底体へ取り
   付けたベルト体とからなる履物にあって、 前記底体は、その上部略全面へ個々に独立した多数の突
   起体を散在させ、この突起体において、足におけるつま
   先部と土踏まず部と踵部とに対応する部位を高く形成さ
   せて、これらつま先部と土踏まず部と踵部の突起体に、
   または、このうち少なくともその一つの突起体に、その
   上部が露出して足裏に当接する磁性体を有する硬質押圧
   体を埋入させたことを特徴とする履物。
2. 【請求項２】 台部と、この台部の上部に貼着した該台
   部と略同形に形成された可撓性を有する底体と、台部ま
   たは底体へ取り付けたベルト体とからなる履物にあっ
   て、 前記底体は、その上部略全面へ個々に独立した多数の突
   起体を散在させ、この突起体において、足における踵部
   に対応する部位において、その上部が露出して足裏に当
   接する磁性体を有する硬質押圧体を埋入させてなり、 この硬質押圧体の下側において、該硬質押圧体に対応す
   る台部に、この硬質押圧体が下方へ一部または全部が埋
   没して、踵部の当接部に対して逃圧させる凹部を設けた
   ことを特徴とする履物。