JP3010944U

JP3010944U - 履物用中敷

Info

Publication number: JP3010944U
Application number: JP1994014879U
Authority: JP
Inventors: 哲夫片桐
Original assignee: 有限会社プロッズ
Priority date: 1994-11-08
Filing date: 1994-11-08
Publication date: 1995-05-09
Anticipated expiration: 2000-11-08

Abstract

(57)【要約】【目的】使用者の固有のツボ部位にしかも希望する強さ
の刺激を自在に与えることができる実用的な履物用中敷
を提供する。【構成】足底輪郭形状をなし所要の間隔で多数の通孔３
を配した本体１ａ，１ｂと、所要の硬さを有し、前記通
孔３の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個のツ
ボ押し用突子２とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は履物用中敷に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその技術的課題】

人間の足の裏には身体各部に連絡する多数のツボが分布している。この足のツボを刺激する手段として、従来、青竹をはじめ種々のものが提案されており、靴の内底に装着する中敷においても、多数の突起を配設したものが提案されている。しかし、従来の中敷では次のような問題があった。１）足裏のツボの位置は足の大きさなどによって個人差があるが、突起の位置が固定しているため、使用者のツボの位置にうまく合致させることが困難で、使用者の希望する最も効果的なツボに刺激を与えることが難しい。２）使用者の体重、足裏の肉の柔らか、土踏まずの高さなどには個人差があり、ツボの押圧力はそれに応じたものであることが望ましいが、突起の高さ(硬さ) が一定で変更できないため、あるときは苦痛を感じさせる強すぎる押圧を与えたり、またあるときはほとんど有効な刺激を与えられないなど使用者の状態に対応することが困難であった。

【０００３】本考案は前記のような問題点を解消するために考案されたもので、その目的とするところは、使用者の固有のツボ部位にしかも希望する強さの刺激を自在に与えることができる実用的な履物用中敷を提供することにある。

【０００４】また、本考案の他の目的は、スリッパやサンダル等において前記した効果を上げることができる履物用中敷を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、足底輪郭形状をなし所要の間隔で多数の通孔を配した本体と、所要の硬さを有し、前記通孔の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個のツボ押し用突子とを備えた構成としたものである。前記ツボ押し用突子は、好ましくは高さに差のある複数種からなる。また、それぞれのツボ押し用突子が、押圧部の下方に本体裏面に接するフランジを有しているか、あるいはさらにフランジと押圧部との間に通孔に嵌まる環状溝を有している。本体はフェルト、プラスチック、ゴムなど任意の材質からなるが、好ましくは、消臭剤ないし抗菌剤を配合している。また、本考案は第２の目的を達成するため、本体の縁部下面に繰返し接離可能な接合用部を有している構成としたものである。本考案において「中敷」とは足と履物の間に介在される物品を総称し、したがって、対象となる履物は靴はもとより、サンダルやスリッパなど甲押えを有するいわゆる開放型の履物を含むものである。

【０００６】

【作用】

所要の間隔で多数の通孔３を配した本体１ａ，１ｂと、所要の硬さを有し、前記通孔３の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個のツボ押し用突子２とを備えているため、ツボ押し用突子２の位置と数を自由に設定したり変更したりすることができ、これにより使用者が希望する最適なツボを効果的に刺激することができる。また、ツボ押し用突子２を高さを異にする数種のものとした場合には、押圧するツボの位置とツボの数を自由に設定できることに加えて押圧力の強弱も自由に設定したり変更したりすることができるため、使用者の足裏の硬軟、土踏まずの高さ、体重などに則した最適な刺激を与えることができる。本体１ａ，１ｂが縁部下面に繰り返し接離可能な接合用部を有しているときには、履物本体側に組をなす接合用部を設けておくことで、押圧するツボの位置とツボの数あるいはさらに押圧力の強弱も自由に設定できるスリッパやサンダルを得ることができる。

【０００７】

【実施例】以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。図１ないし図５は本考案に係る履物用中敷の第１実施例を示している。この実施例は靴５に内装するためのもので、左右一対の本体１ａ，１ｂと複数個のツボ押し用突子２からなっている。前記本体１ａ，１ｂは足底輪郭形状を有する偏平材からなっており、略全面に多数の通孔３を配設している。通孔３はこの例では一定の間隔で設けられているが、ツボの密集している部位では狭い間隔とし、ツボのあまり密集していない部位では広めの間隔とするなど任意である。本体１ａ，１ｂはこの実施例では、図３のようにゴム層１００とこの上積層されたフェルト層１０１からなっているが、これに限定されるものではなく、プラスチック、ゴムなどから構成されていてもよい。そして好適には、本体１ａ，１ｂは消臭ないし抗菌機能を有している。この機能は、抗菌剤(消臭剤を含む以下同じ)１０２を素材または製品に含浸し、あるいは素材に混合して成形することで得られる。抗菌剤102としては活性炭のほか、銅などの金属、ゼオライト系やアパライト系あるいは三仙石や黒点花蛇文岩で代表される鉱石などの無機物が好適であり、性状としては微粉末、繊維などいずれでもよい。実施例のような場合には、抗菌剤102はフェルト材料の繊維に含浸させたり、繊維にあらかじめ織り込めばよい。プラスチックやゴムの場合には、成形材に配合すればよい。なお、本体１ａ，１ｂは図５のように切取り線１０３が施され、ある範囲内の足サイズに対応できるようになっている。

【０００８】ツボ押し用突子２は本体１ａ，１ｂと独立した部品として構成され、前記通孔３の任意のものに着脱可能に取り付けられる。ツボ押し用突子２はツボを刺激するのに適した硬さの材料で作られている。その材料としてはゴム、プラスチックが一般的であるが、木質あるいはセラミックも使用可能である。セラミックはアルミナなどの通常のセラミックの焼結体のほか、たとえば、麦飯石や三仙石や黒点花蛇文岩で代表される鉱石の微粉を焼結したでもよく、抗菌性や遠赤外線放射性能を有するため好適である。また、ツボ押し用突子２は複数の材料を複合したものであってもよい。たとえば骨格部材としてセラミック等を用い、その周りにゴムなどを被覆したものなどが上げられる。

【０００９】前記ツボ押し用突子２は、図２に示すように、押圧部２０と、本体１ａ，１ｂの裏面に当接可能なフランジ部２１を有している。押圧部２０は好ましくは曲面となっている。押圧部２０は図２(a)(b)(c)のように一定の径のままフランジ部２１につながっていてもよい。この場合には押圧部２０は通孔３と同じか若干大きな径を有し、通孔３に付け根部分が摩擦保持される。実施例のように本体１ａ，１ｂが下層としてゴム層１００を有している場合には、ゴム層１００の弾性によって良好な摩擦保持力が得られる。より確実な保持を図るには、図２(ｄ)(ｅ)(ｆ)のように、押圧部２０を通孔３の径より若干大きな径に構成し、押圧部２０とフランジ部21の境界部分に通孔３の径と略同等の径の環状溝２２を形成すればよい。こうすれば、通孔３に嵌挿したときに押圧部２０が縮径するかまたは通孔３が弾性変形により拡開し、押圧部２０が通過すると環状溝２２が通孔３に嵌まるため固定が確実となり、使用時にみだりに本体１ａ，１ｂから抜けることがない。

【００１０】前記ツボ押し用突子２はこの実施例では１２個であるがこれに限定されるものでない。各ツボ押し用突子２はすべての同じ高さであってもよい。この場合には、押圧すべき足裏の高低(土踏まずとそれ以外の部位など)、希望する押圧の強さなどに対応させてツボを効果的に刺激することができるように、硬さに差異のある数種類とすることが好ましい。しかしこれはコスト的に高価となり、取り扱いも面倒である。そこで、好ましくは、複数種の高さのものとすることが好ましい。本実施例では、図２に示すように、ツボ押し用突子２を高さｈ₁＞ｈ₂＞ｈ₃の３種類としている。たとえばｈ₁は７ｍｍ、ｈ₂は５ｍｍ、ｈ₃は３ｍｍである。もちろん高、低の２種類でもよいし、３種類以上の高さとしてもよい。さらに、ツボ押し用突子２は必ずしも中実であることは要さず、図２(a)で代表的に示すようにフランジ側から所要深さの凹部２３を有していてもよい。これは通孔３への押込み時の操作穴として、また押込み時のツボ押し用突子２の変形を容易にする利点がある。

【００１１】図６ないし図９は本考案の第２実施例を示している。この実施例は本考案中敷を開放型の履物すなわち、スリッパやサンダル類に適用し、健康中敷付きスリッパないしサンダルとした例を示している。４は本考案による中敷、５’は履物本体であり、前部にバンド状の甲押え５０，５１を備えている。本考案による中敷４は前記履物本体５’の踏面に繰り返し接離可能な接合用部を解して着脱可能に装着されている。この実施例では、繰り返し接離可能な接合用部として、フック糸群を植え立てた片とループ糸群を植え立てた片からなる繊維製ファスナー(商品名：マジックテープ)が用いられている。そして、中敷４の本体１に履物本体５’の踏面と相似輪郭の縁部１０を一体形成あるいは接着によって形成し、前記縁部１０の裏面に図８のように繊維製ファスナーの片側６ａを縫製などによって定着し、履物本体５の踏面縁部には図７のように繊維製ファスナーの他側６ｂを縫製などによって定着している。

【００１２】またこの実施例では、使用者の甲高さに応じて甲押え条件を調整しツボの刺激効果を高め、また中敷４の着脱を容易にするため、甲押え５０，５１も長さ調整可能となっている。その手段として、前記繊維製ファスナーの片側６ａを一方の甲押え５０に、また他側６ｂを甲押え５１にそれぞれ定着している。なお、サンダルとしては甲押えが紐式のものもあるが、これも本考案に含まれることはいうまでもない。中敷４は第１実施例と同じく多数の通孔３を配設した本体１ａ，１ｂと、複数個のツボ押し用突子２からなっており、それら本体１ａ，１ｂとツボ押し用突子２の構成は実施例１と同じである。それゆえ、説明の重複を避けるため第１実施例と同じ部分に同一の符号を付し、説明は第１実施例のものを援用することとする。なお本考案はセットとして販売され、セットには図１０のように足のツボの位置と対象身体部位の関係を示したマップ７を添付することが好ましい。

【００１３】

【実施例の作用】

次に、実施例の使用法と作用を説明する。第１実施例においては、使用に当って靴のサイズと一致させるため、適宜切取り線１０３に沿って本体１ａ，１ｂの大きさを調整する。次に、マップ７から刺激したいツボとその位置を探し、これに対応する本体１ａ，１ｂの通孔３の位置と数を選択し、また、所望高さのツボ押し用突子２を選択する。そして、選択したそれぞれの通孔３の裏面側に各々のツボ押し用突子２を当てがって押し込む。これにより、押圧部２０は通孔３を抜けて本体表面から突出し、フランジ２１が本体裏面に接触するため、各ツボ押し用突子２は本体１ａ，１ａに固定される。ツボ押し用突子２は本体１ａ，１ｂに同数取り付けなくてもよく、片方の本体に取り付けないこともできる。図２(d)(e)(f)のように押圧部２０の付け根に環状溝２２を設けておいたときには、押込み時に環状溝２２に通孔３の周壁が嵌まり、押圧部２０の下面縁部が通孔上面の縁部に係止するため、ツボ押し用突子２はよりしっかりと本体１に固定される。

【００１４】このようにすることで図５に例示するような使用者独自の中敷が得られる。この例では、右足側の本体１ｂには５つのツボ押し用突子２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，２ｅが、胃、膵臓、十二指腸、肝臓、胆のうのツボに対応する位置にそれぞれ取り付けられ、左足用の本体１ａには、７つのツボ押し用突子２ｆ，２ｇ，２ｈ，２ｉ、２ｊ、２ｋおよび２ｌが、胃、十二指腸、膵臓、膀胱、直腸、肛門および心臓のツボにそれぞれ対応する位置に取り付けられている。そこで、あとは通常の中敷と同様に靴５の内底に装着して履けばよく、これにり、図４のように足の裏のそれぞれのツボに押圧部２０があたって体重により圧迫されるため、効果的に希望するツボを刺激することができる。第２実施例においては、使用に当って、上記のように任意数の任意高さのツボ押し用突子２を任意の通孔３に取付け、この状態で本体１ａ，１ｂを履物本体５ ’の踏み面に装着すればよく、これで縁部の繊維製ファスナー片側６ａが踏み面の繊維製ファスナー他側６ｂと接合されるため、図６と図９のようなサンダルないしスリッパとなり、ツボ押し用突子２が体重により局部的に圧迫されるため、効果的にツボを刺激することができる。

【００１５】従来の中敷では突起の位置が固定されているため、最も適切なツボに当てることがむずかしかったが、本考案の中敷１は本体１ａ，１ｂに配設されている多数の通孔３から任意の位置と数を選択し、それらに任意数のツボ押し用突子２を自由に取付けることができるから、使用者の足の大きさ等に即応した真に刺激したい最適なツボに確実に刺激を与えることができる。さらに、ツボ押し用突子２が高さに高低のある複数種からなっているため、それらを適宜選択して本体１ａ，１ｂに取り付けることで自在かつ簡単にツボに対する押圧力に強弱をつけることができる。ことに体重、足裏の柔らかさ、足裏の土踏まずの高さは個人差があるが、これらにマッチした最適な押圧力とすることができるため、前記したツボの位置と数の設定の自由度とあいまってきわめて効果的にツボを刺激することができる。たとえば、図５や図８に仮想的に示すような個所に任意高さのツボ押し用突子２を取り付けることで目と首および肩部分を司るツボに集中的に刺激を与えることができる。なお、ツボ押し用突子２を取り付けた通孔以外の通孔は本体１ａ，１ｂの厚さ方向に通じているため通気孔として機能し、ムレを防止することもできる。

【００１６】そして、後に刺激するツボを変更したり、刺激度合いを変更する場合には、第１実施例では靴５から本体１ａ，１ｂを取出し、第２実施例では繊維製ファスナー片側６ａにより踏み面から引き剥がす。そして、本体表面から突出しているツボ押し用突子２を裏面側に押圧すれば通孔３から取り外すことができるから、ツボ押し用突子２を別の位置の通孔３に嵌め、あるいは高さの異なるツボ押し用突子２に変えて通孔３にはめることで簡単に対応することができる。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明した本考案の請求項１によれば、足底輪郭形状をなし所要の間隔で多数の通孔３を配した本体１ａ，１ｂと、所要の硬さを有し、前記通孔３の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個のツボ押し用突子２とを備えているため、通孔３を適宜選択することにより使用者固有のツボに最適な刺激を与えることができ、刺激するツボの変更も簡単におこなえるというすぐれた効果が得られる。請求項２によれば、ツボ押し用突子２が高さに差のある複数種からなっているため、押圧位置の調整だけでなく押圧力の調整も自在に行うことができ、使用者の足裏の柔らかさ、土踏まずの高さ、体重などに則した最適の刺激を与えることができるというすぐれた効果が得られる。請求項３によれば、それぞれのツボ押し用突子２が押圧部２０とその下方に本体裏面に接するフランジ２１を有しているため、本体１ａ，１ｂに対する取付け、取外しを簡単に行うことができるというすぐれた効果が得られる。請求項４によれば、それぞれのツボ押し用突子２が押圧部２０とその下方に本体裏面に接するフランジ２１を有し、かつ押圧部２０とフランジ２１の間に通孔３に係合する環状溝２２を有しているため、ツボ押し用突子２を本体１ａ，１ｂに確実に取付けることができるというすぐれた効果が得られる。請求項５によれば、本体１ａ，１ｂが抗菌剤を含有しているため、衛生的であるというすぐれた効果が得られる。請求項６によれば、本体１ａ，１ｂが縁部下面に繰り返し接離可能な接合用部を有しているため、使用者のスリッパ、サンダルなどに使用することで使用者固有のツボに最適な刺激を与えまた刺激するツボの変更も簡単におこなえるというすぐれた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の履物用中敷の第１実施例を示す斜視図
である。

【図２】本考案におけるツボ押し用突子の例を示す側面
図である。

【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿う断面図である。

【図４】第１実施例の使用状態を示す断面図である。

【図５】第１実施例におけるツボ押し用突子の取付け例
を示す平面図である。

【図６】本考案の第２実施例を示す斜視図である。

【図７】第２実施例においてツボ位置等の変更のための
取外し状態を示す斜視図である。

【図８】第２実施例の中敷の背面図である。

【図９】第２実施例の使用状態を示す断面図である。

【図１０】本考案に併用するツボマップの平面図であ
る。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ本体２ツボ押し用突子３通孔５靴５’ 履物本体２０押圧部２１フランジ２２環状溝

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】足底輪郭形状をなし所要の間隔で多数の通
孔３を配した本体１ａ，１ｂと、所要の硬さを有し、前
記通孔３の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個
のツボ押し用突子２とを備えたことを特徴とする履物用
中敷。
【請求項２】足底輪郭形状をなし所要の間隔で多数の通
孔３を配した本体１ａ，１ｂと、所要の硬さを有し、前
記通孔３の所望のものに着脱可能に取付けられる複数個
のツボ押し用突子２とを備え、かつ、ツボ押し用突子２
が高さに差のある複数種からなっていることを特徴とす
る履物用中敷。
【請求項３】それぞれのツボ押し用突子２が押圧部２０
の下方に本体裏面に接するフランジ２１を有している請
求項１又は請求項２に記載の履物用中敷。
【請求項４】それぞれのツボ押し用突子２が押圧部２０
の下方に本体裏面に接するフランジ２１を有するととも
にフランジ２１と押圧部２０の間に通孔３に係合するた
めの環状溝２２を有している請求項１または請求項２に
記載の履物用中敷。
【請求項５】本体が抗菌剤を有しているものを含む請求
項１ないし請求項３のいずれかに記載の履物用中敷。
【請求項６】本体の縁部下面に繰返し接離可能な接合用
部を有しているものを含む請求項１ないし請求項５に記
載の履物用中敷。