JP3020458B2 - 靴用中敷 - Google Patents

靴用中敷

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JP3020458B2
JP3020458B2 JP9014511A JP1451197A JP3020458B2 JP 3020458 B2 JP3020458 B2 JP 3020458B2 JP 9014511 A JP9014511 A JP 9014511A JP 1451197 A JP1451197 A JP 1451197A JP 3020458 B2 JP3020458 B2 JP 3020458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、天然皮
革、合成皮革、合成樹脂、織布等で形成した靴内部に敷
設される靴用中敷に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のような靴用中敷として
は、例えば、足の裏と対応する大きさ及び形状に形成さ
れた中敷を靴内部に敷設し、中敷本体の表面側に形成さ
れた多数の各突起により足の裏のツボを刺激する健康用
の中敷がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した中敷
は、中敷本体の表面側に各突起が一体的に形成されてい
るので、利用者個人の要望及び好みに応じて押圧強さ、
押圧個所を可変調節することが不可能である。必要がな
い足の裏のツボが突起により常時押圧されるため、中敷
を長時間使用すると、足の裏が痛くなったり、赤く腫れ
上がったりすることがあり、利用者個人に対応した足の
裏のツボを正確に刺激することが困難である。また、利
用者個人の要望及び好みのツボに対応して中敷の表面側
に突起を接着固定した場合、一度固定すると突起を取外
したり、位置を変更したりすることが不可能となるた
め、突起による押圧強さ、押圧個所を可変調節すること
ができない。突起を剥離可能な状態に粘着固定した場
合、歩行時又は走行時に於いて体重以上の荷重が付加さ
れるため、突起が剥離したり、取付け位置が変位したり
することがあり、実際、任意のツボに対して刺激を正確
に付与することが困難であるという問題点を有してい
る。
【0004】また、異なる部分及び異なる大きさに突起
が形成された複数種の中敷を製作した場合、足の裏のツ
ボと対応する部分に突起が形成された中敷に交換するこ
とで、利用者の要望及び好みに応じた足の裏のツボを刺
激することができるが、各中敷が類似しているため、複
数種の各中敷から一つを選択するのに手間及び時間が掛
かるだけでなく、各中敷の取扱い及び管理が煩わしく、
製作コストが高価となる問題点を有している。
【0005】この発明は上記問題に鑑み、足の裏に点在
するツボに対応して中敷本体の裏面側に装着体を固定
し、中敷本体の孔部よりも上方に突出された複数の突起
によりツボを押圧することにより、利用者個人に対応し
た足の裏のツボを正確且つ適度に刺激することができる
と共に、利用者の要望又は好みに応じて刺激の強さを可
変調節することができる靴用中敷の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
靴内部に敷設される中敷本体に、足の裏のツボを刺激す
るための突起を突設した靴用中敷であって、上記中敷本
体の表面側に、上記足の裏に点在する少なくともツボに
対応して多数の各孔部を形成し、上記中敷本体の裏面側
に、上記複数の孔部と略対向する大きさ及び形状に形成
した装着体を固定可能に設け、上記装着体の上面側に、
上記各孔部に対応して該各孔部よりも上方に突出する状
態に挿入される複数の突起を形成した靴用中敷であるこ
とを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記孔部を、上記中敷本体の表面側に
上記突起が挿入許容される大きさに拡張可能な切込み部
を形成して構成した靴用中敷であることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、上記請求項1又は
2記載の構成と併せて、上記中敷本体の表面側に突出さ
れた装着体の突起外面に、該突起が覆われる大きさに形
成した被覆用装着体を被覆した靴用中敷であることを特
徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記一つの装着体又は各装着体に形成
された各突起を、異なる硬さ又は同等硬さに形成した靴
用中敷であることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、上記請求項1又は
4記載の構成と併せて、上記一つの装着体又は各装着体
に形成された各突起を、異なる高さ又は同等高さに形成
した靴用中敷であることを特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明は、上記請求項1,4
又は5記載の構成と併せて、上記一つの装着体又は各装
着体に形成された各突起を、異なる太さ又は同等太さに
形成した靴用中敷であることを特徴とする。
【0012】請求項7記載の発明は、上記請求項1,
4,5又は6記載の構成と併せて、上記一つの装着体又
は各装着体に形成された各突起を、異なる断面形状又は
同一の断面形状に形成した靴用中敷であることを特徴と
する。
【0013】
【作用】請求項1記載の靴用中敷は、足の裏に点在する
ツボに対応して中敷本体の裏面側に装着体を装着固定
し、中敷本体に形成した複数の孔部に、装着体に形成し
た複数の突起を挿入し、各孔部よりも上方に各突起を突
出した後、中敷本体の裏面側に装着体を装着固定した状
態のまま靴内部に敷設セットするので、利用者個人に対
応した足の裏のツボが正確且つ適度に刺激される。
【0014】請求項2記載の靴用中敷は、上記請求項1
記載の作用と併せて、例えば、C字形、H字形、I字
形、U字形、V字形、X字形等の任意形状に形成された
切込み部に突起を強制的に挿入したとき、切込み部より
も上方に突出された突起で足の裏のツボを刺激される。
また、切込み部から突起を引き抜くことで、切込み部が
元の状態に閉塞され、足の裏のツボに対して切込み部に
よる不必要な感触が付与されるのを防止する。
【0015】請求項3記載の靴用中敷は、上記請求項1
又は2記載の作用と併せて、中敷本体の表面側に突出さ
れた装着体の突起外面を被覆用装着体で被覆するので、
例えば、土踏まず部分等の刺激が押圧されにくい部分に
対して被覆用装着体の突出部分が押圧され、その部分に
適度な刺激及び押圧力が付与される。且つ、突出部分
を、装着体の突起が覆われる大きさ又は同一形状に形成
することで、突起で押圧したときと同等の刺激が得られ
る。
【0016】請求項4記載の靴用中敷は、上記請求項1
記載の作用と併せて、例えば、軟質、硬質等の異なる硬
さに突起が形成された装着体を装着したとき、突起が軟
らかいと利用者の体重により弾性変形し、浅く食込み、
押圧面積が広くなり、その部分に対して刺激が均等に付
与される。突起が硬いと弾性変形せず、深く食込み、押
圧面積が一定となるため、利用者の体重に比例して適度
な刺激が付与される。同等硬さの突起が形成された装着
体を装着すると、突起と対応するツボが略同等の力で
圧される。
【0017】請求項5記載の靴用中敷は、上記請求項1
又は4記載の作用と併せて、例えば、高、中、低等の異
なる高さに突起が形成された装着体を装着したとき、突
起が高いと深く食込み、その部分のツボが強い力で押圧
される。突起が低いと浅く食込み、その部分のツボが弱
い力で押圧される。同等高さの突起が形成された装着体
を装着すると、突起と対応するツボが略同等の力で押圧
される。
【0018】請求項6記載の靴用中敷は、上記請求項
1,4又は5記載の作用と併せて、例えば、太い、細
い、極細等の異なる太さに突起が形成された装着体を装
着したとき、突起が太いとツボに付与される刺激が弱く
感じられ、細いとツボに付与される刺激が強く感じられ
るので、突起の太さにより刺激の強さを加減することが
できる。同等太さの突起が形成された装着体を装着する
と、突起と対応するツボが略同等の力で均等に押圧され
る。
【0019】請求項7記載の靴用中敷は、上記請求項
1,4,5又は6記載の作用と併せて、例えば、錐形、
柱形、台形等の異なる断面形状に突起が形成された装着
体を装着したとき、錐形及び台形の突起による押圧力が
先端部分に付与され、針等の尖鋭物で押圧したような強
い刺激が得られる。柱形及び台形の突起は、ツボ及びそ
の周囲に対して刺激を均等に付与する。何れかの断面形
状に突起が形成された装着体を装着すると、突起と対応
するツボが略同等の力で押圧される。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、足の裏に点在する
に対応して中敷本体の裏面側に装着体を装着固定し、
中敷本体に形成した複数の孔部よりも上方に、装着体
形成した複数の突起を突出するので、中敷が敷設された
靴を装着して歩行又は走行することにより、利用者個人
に対応した足の裏のツボを正確且つ適度に刺激すること
ができ、刺激を付与したくない場合、その部分から装着
体を取外すだけで済み、刺激を付与するツボを任意に選
択することができる。且つ、通気性が良好となるため、
足の裏が蒸れたり、痒くなったりするのを防止すること
ができると共に、中敷本体にツボを示す表示(例えば、
色、図、番号等)を付設しておくと、その部分に装着体
を装着するのに大変便利である。且つ、装着体を任意位
置に装着又は交換して、ツボに押圧される突起の硬さ、
高さ、太さ、形状、位置、数等を任意に変更するので、
利用者の要望又は好みに応じて突起による押圧強さ、押
圧面積、押圧個所を任意に可変調節することができ、適
度な刺激を足の裏のツボに付与することができる。
【0021】しかも、中敷本体の裏面側と靴内部の底面
側とで装着体が圧接固定されるため、歩行時又は走行時
に於いて、装着体の敷設位置が変位したり、孔部から突
起が抜け落ちたりするのを確実に防止することができ
る。また、中敷本体の切込み部を拡張して、その切込み
部よりも上方に装着体の突起を突出するので、足の裏の
ツボを確実に刺激することができ、その切込み部から突
起を引き抜いて、切込み部を元の状態に閉塞するため、
切込み部による不必要な感触が足の裏のツボに付与され
るのを防止でき、突起のみによる刺激を確実に付与する
ことができる。
【0022】さらに、中敷本体の表面側に突出した装着
体の突起を被覆用装着体で被覆するので、例えば、土踏
まず部分等の刺激が付与されにくい部分に対して被覆用
装着体の突出部分が確実に押圧され、足の裏の血行が良
くなる。且つ、装着体が捲れたり、被覆位置が変位した
りするのを確実に防止できると共に、突出部分を、装着
体の突起が覆われる大きさ又は同一形状に形成すること
で、突起により押圧したときと同等の刺激が得られる。
また、任意の大きさ及び形状に形成した装着体を任意位
置に装着又は交換するだけで、利用者の要望又は好みに
応じて足の裏に押圧される位置、面積、高さ、強さを可
変調節することができる。
【0023】さらにまた、異なる硬さ又は同等硬さの突
起と、異なる高さ又は同等高さの突起、異なる太さ又は
同等太さの突起と、異なる断面形状又は同一断面形状の
突起とで足のツボを適度に刺激するので、突起の硬さ、
高さ、太さ、形状等に応じて刺激の強さを加減すること
ができる。上述のような突起を形成した複数種の装着体
の中から何れか一つを選択又は複数種を組合わせて使用
するので、ツボに対して適度な刺激を個々に付与するこ
とができる。
【0024】
【実施例】図面は靴内部に敷設され、利用者に応じて足
の裏に点在するツボを刺激するために用いられる靴用中
敷を示し、図1及び図2に於いて、この靴用中敷1は、
靴A内部に敷設されるサイズであって、利用者の足Bの
裏と対応する大きさ及び形状に形成された中敷本体2
と、足Bの裏に点在するツボに対応して中敷本体2の下
面側に装着される装着体3とから構成される。
【0025】上述した中敷本体2は、例えば、合成ゴ
ム、軟質樹脂、紙部材、コルク等の柔軟性を有するシー
ト状の可撓部材により形成され、その表側全体には、足
Bの裏全体に点在する少なくともツボに対応する位置に
多数又は無数の各孔部2a…を所定間隔に隔てて形成し
ている。また、中敷本体2を、例えば、ウレタンゴム、
スポンジゴム等のクッション性を備えた部材により形成
するもよく、歩行時又は走行時に於いて、足Bに付与さ
れる衝撃が吸収される。また、消臭剤、抗菌剤等の薬剤
を含浸した部材により形成してもよい。
【0026】前述した装着体3は、図3にも示すよう
に、上述した中敷本体2よりも硬質の部材(例えば、硬
質のゴム又は樹脂、木材、金属、セラミックス等)で形
成され、或いは、中敷本体2よりも軟質又は同質の部材
により基台4を形成して、その基台4の上面側中央部
に、各孔部2a…に対して挿入が許容される大きさ及び
形状であって、各孔部2a…の表面側周縁部よりも上方
に突出される複数(例えば2本又は以上)の各突起5…
を鉛直方向に向けて突出形成している。
【0027】基台4は、中敷本体2に形成した複数の孔
部2a…の裏面側周縁部と略対向して、該中敷本体2の
裏面側に対して抜止め固定され、突起5を挿入した孔部
2aと隣設する各孔部2a…に対して干渉が阻止される
大きさ及び形状(例えば、楕円形、四角形、十字形等の
任意形状)に形成している。且つ、中敷本体2の裏面側
と靴A内部の底面側との対向面間に敷設され、基台4を
敷設した部分と対応する中敷本体2の表面側が略水平状
態に維持される厚みに形成している。装着体3を、中敷
本体2の裏面側に装着した状態のまま靴A内部の底面側
に敷設して、中敷本体2の裏面側と靴A内部の底面側と
で基台4周縁部を圧接固定する。また、図4に示すよう
に、中敷本体2の裏面側と対向して基台4の上面全体又
は周縁部に、例えば、粘着剤、両面テープ等の剥離可能
な粘性を有する粘性体を予め付設しておくことで、中敷
本体2の裏面側に対して基台4が一体的に粘着固定さ
れ、圧接時と同等の作用効果が得られる。
【0028】各突起5…は、中敷本体2に形成した各孔
部2a…に対して1本ずつ挿入される前後左右間隔に隔
てて突設され、各突起5…の突出側先端部を、各孔部2
a…に対して挿入が許容される先細形状(例えば、半球
形、半楕円形等の滑らかな曲面形状)に形成している。
また、各突起5…を、図5に示すように、複数の孔部2
a…と対応する前後左右間隔に隔てて突設するもよく、
予め、所定間隔に隔てて各突起5…が突設された装着体
3に交換することで、足Bの裏のツボに押圧される各突
起5…の間隔を任意に変更することができる。
【0029】且つ、実施例では、図6に示すように、基
台4の上面側に対して各突起5…を一体的に形成してい
るが、図7に示すように、基台4と突起5との対向面を
互いに接着固定又は溶着固定するもよい。また、図8に
示すように、例えば、ネジ、ビス等で構成されるネジ部
材6を、基台4に形成された挿通孔4aを介して突起5
の基端側中心部に螺合固定するもよく、1本又は複数本
の各突起5…を、後述するような硬さ、高さ、太さ、形
状を有する突起5に交換することができる。
【0030】上述した装着体3は、各突起5…の硬さ、
高さ、太さ、形状等を同一又は同等に形成しているが、
後述する敷設例のように、例えば、突起5の硬さ、高
さ、太さ、形状等が異なる複数種の各装着体3…の中か
ら何れか一つを選択して使用するもよく、また、各装着
体3…の複数種を組合わせて使用してもよい。なお、複
数種の各装着体3…を、種類別に着色することで選択作
業が容易に行える。
【0031】図9は、例えば、軟質、硬質等の異なる硬
さ又は同等硬さに各突起5…を形成した装着体3の敷設
例を示し、各突起5…の硬さに対応して押圧力が異なる
ので、足Bの裏のツボに付与される刺激の強さを可変調
節することができる。軟質の突起5は、利用者の体重が
付与されたとき弾性変形して、足Bの裏に対して浅く食
込み、押圧面積が広くなるため、押圧された部分に対し
て刺激が均等に付与され、指圧のような押圧感が得られ
る。硬質の突起5は、足Bの裏に対して深く食込み、押
圧面積が変化しないため、利用者の体重に比例して適度
な押圧力が付与される。つまり、各突起5…の硬さが異
なる装着体3に交換することで、足Bの裏のツボに付与
される刺激の強さを加減することができる。また、同等
硬さの各突起5…で押圧した場合、足Bの裏に対する各
突起5…の食込み量及び押圧面積が略同等であるため、
各突起5…と対応する足Bの裏のツボが略同等の力で押
圧され、ツボを均等に刺激することができる。
【0032】図10は、例えば、高、中、低等の異なる
高さ又は同等高さに各突起5…を形成した装着体3の他
の敷設例を示し、各突起5…の高さに対応して食込み量
が異なるので、足Bの裏のツボに付与される刺激の強さ
を可変調節することができる。高い突起5は、足Bの裏
に対して深く食込み、その食込み部分と対応するツボが
強い力で押圧される。低い突起5は、足Bの裏に対して
浅く食込み、その食込み部分と対応するツボが弱い力で
押圧される。つまり、各突起5…の高さが異なる装着体
3に交換することで、足Bの裏のツボに付与される刺激
の強さを加減することができる。また、同等高さの各突
起5…で押圧した場、足Bの裏に対する各突起5…の食
込み量が略同等であるため、各突起5…と対応する足B
の裏のツボが略同等の力で押圧され、ツボを均等に刺激
することができる。
【0033】図11は、例えば、太い、細い、極細等の
異なる太さ又は同等太さに各突起5…を形成した装着体
3のその他の敷設例を示し、各突起5…の太さに対応し
て押圧面積が異なるので、足Bの裏のツボに付与される
刺激の強さを可変調節することができる。太い突起5
は、足Bの裏に対して押圧される面積が広く、ツボ全体
に刺激が分散して付与されるので、ツボに付与される刺
激が弱く感じられる。細い及び極細の突起5は、足Bの
裏に対して押圧される面積が小さく、ツボのみに刺激が
集中して付与されるので、ツボに付与される刺激が強く
感じられる。つまり、各突起5…の太さが異なる装着体
3に交換することで、足Bの裏のツボに付与される刺激
の強さを加減することができる。また、同等太さの各突
起5…で押圧した場、足Bの裏に対する各突起5…の押
圧強さ及び押圧面積が略同等であるため、各突起5…と
対応する足Bの裏のツボが略同等の力で均等に押圧さ
れ、ツボを均等に刺激することができる。
【0034】図12は、例えば、錐形、柱形、台形等の
異なる縦断面形状又は同一の縦断面形状に各突起5…を
形成した装着体3のその他の敷設例を示し、各突起5…
の横断面形状(例えば、円形、四角形、五角形等)に対
応して押圧形状及び押圧面積が異なるので、足Bの裏の
ツボに付与される刺激の強さを可変調節することができ
る。錐形及び台形の突起5は、先端部から基端部に向け
て裾広がり形成されているので、突起5の先端部と対応
する部分に押圧力が集中し、針等の尖鋭物で押圧したよ
うな強い刺激が付与される。柱形及び台形の突起5は、
突起5の上端側周縁部が角張っているので、ツボ及びそ
の周囲が均等に押圧され、ツボ及び周囲に適度な刺激が
付与される。つまり、各突起5…の断面形状が異なる装
着体3に交換することで、ツボ及びその周囲に付与され
る刺激の強さを加減することができる。また、同一断面
形状の各突起5…で押圧した場、足Bの裏に対する各突
起5…の押圧強さ及び押圧面積が同等となるため、各突
起5…と対応する足Bの裏のツボが略同等の力で押圧さ
れ、ツボを均等に刺激することができる。
【0035】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、靴用中敷1の使用方法を説明する。先ず、図
1、図2に示すように、足Bの裏に点在する任意位置の
ツボと対応して、中敷本体2の裏面側に適宜数(例え
ば、1枚又は2枚以上)の各装着体3…を装着し、中敷
本体2に形成された複数の孔部2a…に、装着体3に形
成された複数の突起5…を裏面側から挿入する。図3に
も示すように、各孔部2a…よりも上方に各突起5…を
夫々突出した後、各装着体3…を、中敷本体2の裏面側
に装着した状態のまま靴A内部の底面部に敷設セットす
るので、利用者の体重により、中敷本体2の裏面側と靴
A内部の底面側とで装着体3の基台4周縁部が圧接固定
され、歩行時又は走行時に於いて、装着体3の敷設位置
が変位したり、各孔部2a…から各突起5…が抜け落ち
たりするのを確実に防止することができる。
【0036】その靴用中敷1が敷設された靴Aを装着し
て歩行又は走行することにより、利用者個人に対応した
足Bの裏のツボが装着体3の各突起5…により正確且つ
適度に刺激され、身体の血行及び新陳代謝が良くなるた
め、利用者の健康状態を維持又は回復を図ることができ
る。
【0037】且つ、各突起5…の硬さ、高さ、太さ、形
状等が異なる複数種の各装着体3…の中から何れか一つ
を選択又は複数種の各装着体3…を組合わせて使用する
もよく、図9に示すように、各突起5…の硬さが異なる
装着体3を装着した場合、各突起5…の硬さに対応して
押圧力が異なるため、軟質の突起5は、利用者の体重が
付与されたとき弾性変形して浅く食込み、押圧面積を広
くするため、押圧された部分に対して指圧したような刺
激が付与される。硬質の突起5は、深く食込み、押圧面
積が変化しないため、利用者の体重に比例して適度な押
圧力が付与される。また、図10に示すように、各突起
5…の高さが異なる装着体3を装着した場合、各突起5
…の高さに対応して食込み量が異なるため、高い突起5
は深く食込み、その部分と対応するツボが強い力で押圧
される。低い突起5は浅く食込み、その部分と対応する
ツボが弱い力で押圧される。
【0038】また、図11に示すように、各突起5…の
太さが異なる装着体3を装着した場合、各突起5…の太
さに対応して押圧強さ及び押圧面積が異なるため、太い
突起5は、押圧面積が広く、ツボ全体に刺激が分散して
付与され、ツボに付与される刺激が弱く感じられる。細
い及び極細の突起5は、押圧面積が小さく、ツボのみに
刺激が集中して付与されるので、ツボに付与される刺激
が強く感じられる。
【0039】次に、図12に示すように、各突起5…の
断面形状が異なる装着体3を装着した場合、各突起5…
の断面形状に対応して押圧形状及び押圧面積が異なるた
め、錐形及び台形の突起5は、突起5の先端部と対応す
る部分に押圧力が集中し、針等の尖鋭物で押圧したよう
な強い刺激が付与される。柱形及び台形の突起5は、突
起5の上端側周縁部が角張っているので、ツボ及びその
周囲に対して適度な刺激が均等に付与される。
【0040】つまり、上述した複数種の各装着体3…の
中から何れか一つを選択又は複数種を組合わせて使用す
るので、任意位置のツボに対応して適度な刺激を個々に
付与することができる。各装着体3…を任意位置に装着
又は交換して、ツボに押圧される突起5の硬さ、高さ、
太さ、形状、位置、数等を変更するので、利用者の要望
又は好みに応じて突起5による押圧強さ、押圧面積、押
圧個所を任意に可変調節することができ、各ツボに付与
される刺激の強さを加減することができる。且つ、足B
の裏に点在する任意位置のツボに対応して適宜数の各装
着体3…を装着するので、利用者個人に対応した足Bの
裏のツボを装着体3の各突起5…により正確且つ適度に
刺激することができる。
【0041】且つ、中敷本体2の表面全体に各孔部2a
…を形成しているで、通気性が良好となり、足が蒸れた
り、痒くなったりするのを防止することができると共
に、中敷本体2の表面側にツボを示す表示(例えば、
色、図、番号等)を付設しておくと、その部分に装着体
3を装着するのに大変便利である。
【0042】図13は、中敷本体2の表面側にC字形
(略円形)を有する各切込み部9…を形成した他の例を
示し、中敷本体2の裏面側に適宜数の各装着体3…を装
着し、中敷本体2の各切込み部9…を装着体3の各突起
5…により強制的に拡張して挿入する。各切込み部9…
よりも上方に突出された各突起5…で足Bの裏のツボを
刺激するので、上述した実施例と同等の作用効果を奏す
ることができると共に、各切込み部9…から各突起5…
を引き抜いたとき、各切込み部9…が材料弾性により元
の状態に閉塞されるため、足Bの裏のツボに対して各切
込み部9…による不必要な感触が付与されるのを防止で
きる。
【0043】図14は、中敷本体2の表面側にH字形を
有する各切込み部10…を形成したその他の例を示し、
中敷本体2の各切込み部10…を装着体3の各突起5…
により強制的に拡張して挿入するので、各切込み部10
…よりも上方に突出された各突起5…で足Bの裏のツボ
を刺激することができる。且つ、各切込み部10…から
各突起5…を引き抜いたとき、上述と同様に、各切込み
部10…が材料弾性により元の状態に閉塞され、上述し
た中敷本体2の例と同等の作用効果を奏することができ
る。なお、上述した切込み部9,10を、例えば、I字
形、U字形、V字形、X字形等の任意形状に形成しても
よい。
【0044】図15は、装着体3の各突起5…を、硬質
又は軟質の部材で形成した被覆用の装着体10を被覆す
るその他の例を示し、例えば、足Bの裏の土踏まず部分
と対応する中敷本体2の裏面側中央部に、上述例の中か
ら何れか一種又は複数種の装着体3を適宜数装着して、
中敷本体2の各孔部2a…に対して装着体3の各突起5
…を夫々挿入する。次に、各孔部2a…よりも上方に突
出する突起5外面に装着体10を被覆し、装着体3の各
突起5…を、各突起5…の突出側外面が覆われる大きさ
に形成した装着体10の各突出部10a…に差込んで個
々に被覆するため、使用時に於いて、装着体10が捲れ
たり、被覆位置が変位したりするのを確実に防止でき
る。且つ、装着体3,10が装着された靴用中敷1を靴
A内部に敷設することで、土踏まず部分等の刺激が付与
されにくい部分に対して装着体10の各突出部10a…
が確実に押圧され、その部分に適度な刺激及び押圧力が
付与されるため、足Bの裏の血行が良くなる。装着体1
0の突出部10aを、装着体3の突起5が覆われる大き
さ又は同一形状に形成することで、突起5により直接押
圧したときと同等の刺激が得られる。且つ、任意の大き
さ及び形状に形成した装着体10を任意位置に装着又は
交換するだけで、利用者の要望又は好みに応じて足の裏
に押圧される位置、面積、高さ、強さを可変調節するこ
とができる。また、前述のような一種又は複数種の装着
体3を併用してもよい。
【0045】また、図16に示すように、装着体3の全
突起5…を装着体10により被覆するもよく、中敷本体
2の各孔部2a…よりも上方に突出した装着体3の全突
起5…を、全突起5…が覆われる大きさ及び形状であっ
て、土踏まず部分と対応する大きさに形成した装着体1
0の突出部10bに差込んで被覆するため、足Bの裏に
対して装着体10の突出部10bが押圧され、上述と同
等の作用効果を奏することができる。
【0046】なお、本発明は、上述の実施例の構成のみ
に限定されるものではなく、各実施例では、突起5の硬
さ、高さ、太さ、形状等が異なる複数種の各装着体3…
を選択使用するが、例えば、各突起5…の硬さ、高さ、
太さ、形状等が異なる装着体3を形成し、或いは、各突
起5…の硬さ、高さ、太さ、形状等を複合又は組合わせ
て装着体3を形成するもよく、上述した各装着体3…に
よる押圧作用が一つの装着体3で得られるため、実施例
のように複数枚又は複数種の各装着体3…を用いる必要
がなく、取扱い及び管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】靴用中敷の敷設状態を示す縦断側面図。
【図2】装着体の装着状態を示す平面図。
【図3】中敷本体の各孔部に各突起を挿入した状態を示
す縦断側面図。
【図4】中敷本体と装着体とを粘着固定した状態を示す
縦断側面図。
【図5】一つの孔部を隔てて各突起を挿入した状態を示
す縦断側面図。
【図6】突起を一体形成した状態を示す縦断側面図。
【図7】突起を接着固定又は溶着固定した状態を示す縦
断側面図。
【図8】突起をネジ固定した状態を示す縦断側面図。
【図9】突起の硬さが異なる装着体の敷設例を示す縦断
側面図。
【図10】突起の高さが異なる装着体の他の敷設例を示
す縦断側面図。
【図11】突起の太さが異なる装着体の他の敷設例を示
す縦断側面図。
【図12】突起の形状が異なる装着体の他の敷設例を示
す縦断側面図。
【図13】C字形切込み部を形成した中敷本体の他の例
を示す平面図。
【図14】H字形切込み部を形成した中敷本体のその他
の例を示す平面図。
【図15】被覆用装着体で突起を被覆した他の敷設例を
示す縦断側面図。
【図16】被覆用装着体で複数突起を被覆した他の敷設
例を示す縦断側面図。
【符号の説明】
A…靴 B…足 1…靴用中敷 2…中敷本体 2a…孔部 3…装着体 4…基台 4a…挿通孔 5…突起 6…粘着体 7…ネジ部材 8,9…切込み部 10…装着体 10a,10b…突出部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】靴内部に敷設される中敷本体に、足の裏の
    ツボを刺激するための突起を突設した靴用中敷であっ
    て、 上記中敷本体の表面側に、上記足の裏に点在する少なく
    ともツボに対応して多数の各孔部を形成し、上記中敷本体の裏面側に、上記複数の孔部と略対向する
    大きさ及び形状に形成した装着体を固定可能に設け、 上記装着体の上面側に、上記各孔部に対応して該各孔部
    よりも上方に突出する状態に挿入される複数の突起を形
    成した靴用中敷。
  2. 【請求項2】上記孔部を、上記中敷本体の表面側に上記
    突起が挿入許容される大きさに拡張可能な切込み部を形
    成して構成した請求項1記載の靴用中敷。
  3. 【請求項3】上記中敷本体の表面側に突出された装着体
    の突起外面に、該突起が覆われる大きさに形成した被覆
    用装着体を被覆した請求項1又は2記載の靴用中敷。
  4. 【請求項4】上記一つの装着体又は各装着体に形成され
    た各突起を、異なる硬さ又は同等硬さに形成した請求項
    1記載の靴用中敷。
  5. 【請求項5】上記一つの装着体又は各装着体に形成され
    た各突起を、異なる高さ又は同等高さに形成した請求項
    1又は4記載の靴用中敷。
  6. 【請求項6】上記一つの装着体又は各装着体に形成され
    た各突起を、異なる太さ又は同等太さに形成した請求項
    1,4又は5記載の靴用中敷。
  7. 【請求項7】上記一つの装着体又は各装着体に形成され
    た各突起を、異なる断面形状又は同一の断面形状に形成
    した請求項1,4,5又は6記載の靴用中敷。
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