JP3030380U - 除塵装置 - Google Patents

除塵装置

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JP3030380U
JP3030380U JP1996003220U JP322096U JP3030380U JP 3030380 U JP3030380 U JP 3030380U JP 1996003220 U JP1996003220 U JP 1996003220U JP 322096 U JP322096 U JP 322096U JP 3030380 U JP3030380 U JP 3030380U
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明 西野
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株式会社丸島アクアシステム
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 網体の目詰まりを生じ難くし、かつ、塵埃の
捕捉による圧力損失の増大を防止し得るようにする。 【解決手段】 用水路を横断するように配設される上下
一対の支持軸が設けられ、各支持軸回りに回転自在に軸
支されたスプロケット間に、網体34付きのバケット3
が環状に連結されてなる環状スクリーン2が掛け回さ
れ、支持軸の回転による環状スクリーン2の周回によっ
て用水中の塵埃をすくい取るように構成され、バケット
3は、用水路を横断する方向に延びるパイプフレーム3
1およびプレートフレーム32と、これらフレーム3
1,32の両側部間に架橋された幅方向一対の側部フレ
ーム33とからなるフレーム30を備え、網体34は、
パイプフレーム31からプレートフレーム32に向けて
ジグザグに折り曲げられて張設されているとともに、ジ
グザグ状が維持されるように構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、河川や海から用水を引き入れるための取水路を横断して設けられ、 用水路に流入した用水中に存在する塵埃を取り除く除塵装置に関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
発電所や製鉄所等の水を大量に使用する工場においては、用水路を通して河川 や海から用水が引き入れられ、例えば、熱交換用の冷却水として使用される。こ のような冷却水は、熱交換器の細いパイプ中に通されるが、冷却水中に塵埃が存 在するとパイプ詰りの原因になるため、予め除塵することが一般に行われている 。また、上記用水が冷却水以外の用途に用いられる場合にあっても、用水中に塵 埃が存在すると不都合が多いため、使用前に用水から塵埃を取り除くようにする のが普通である。
【0003】 従来、このような目的で使用される除塵装置として、用水路を横断して設けら れるバケットスクリーン式のものが知られている。このバケットスクリーン式の 除塵装置は、用水路の底部および水面上に用水路を横断するように配設された上 下一対の支持軸と、各支持軸の両側部に設けられたスプロケットと、枠体に網体 を張設してなる複数のバケットを環状に連結して形成された環状スクリーンとを 備えてなり、上記上下のスプロケット間に環状スクリーンを張設して形成されて いる。
【0004】 そして、駆動手段の駆動による支持軸回りのスプロケットの回転によってバケ ットが上流側の水をすくう方向に環状スクリーンを周回させることにより、用水 路を流下する用水中の塵埃がバケットによってすくわれ、網体によって捕捉され るとともに、バケットが上部のスプロケットを通過して反転した状態で捕捉され た塵埃が系外に排出されるようになっている。
【0005】 このようなバケットスクリーン装置は、例えば、実開昭55−145528号 公報、特開平3−103527号公報、特開平4−33722号公報、特開平4 −366216号公報、特開平4−368505号公報、特開平5−19552 2号公報、特開平5−230815号公報等によって開示されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、従来の上記のようなバケットスクリーン式の除塵装置にあっては、 大きな塵埃についてはバケットの反転時に系外に確実に排出されるが、網目寸法 近辺の小さなサイズの塵埃が捕捉されると目詰まりが生じ易く、長期間の運転で 圧力損失が漸増し、所定の取水量を確保し難くなるという問題点を有している。
【0007】 また、用水中の塵埃量が多いと、たとえバケットに目詰まりが生じていない状 態でも、捕捉された塵埃によって網体の圧力損失が一時的に増大し、これによっ て取水量に変動が生じるという問題点を有していた。
【0008】 このような問題点を解消するものとして、2枚の網体の内の1枚を水平方向に 対して斜めにバケットに張設するとともに、他の1枚を上記網体とは逆勾配でバ ケットに張設するようにした除塵装置が提案されている(特開平7−42132 号公報)。こうすることによって、一方の網体には塵埃が捕捉され易くなるとと もに、他方の網体には塵埃が捕捉され難くなるため、網体の目詰りによる取水量 の変動が抑制される。
【0009】 しかしながら、特開平7−42132号公報に開示されたものは、逆勾配の2 枚の金網のうち、1枚には塵埃が捕捉され難いため、その分塵埃捕捉効率が劣る ようになるという問題点を有している。このような問題点を解消する方策として 、網体の水平面に対する傾斜角度を小さくし、これによって網体の面積を大きく することが考えられるが、こうすると、バケットの前後方向の幅寸法を大きくし なければならず、その結果バケットが過大なものになり、実用的でなくなるとい う新たな問題点が発生する。
【0010】 本考案は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、良好な 塵埃除去効率が得られる状態で網体の目詰まりを生じ難くし、これによって塵埃 の捕捉による圧力損失の増大を防止することができ、常に安定した取水量を確保 することができるとともに、バケットの前後方向の幅寸法を大きくしなくてもよ い除塵装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案の請求項1記載の除塵装置は、用水路の底部および上部に用水路を横断 するように配設される上下一対の支持軸が設けられ、各支持軸回りに回転自在に スプロケットが軸支され、各支持軸のスプロケット間に、網体の張設された塵埃 捕捉手段が環状に連結されてなる環状スクリーンが掛け回され、支持軸の回転に よるスプロケットを介した環状スクリーンの周回によって用水中の塵埃をすくい 取るようにした除塵装置において、上記塵埃捕捉手段は、用水路を横断する方向 に延びる一対の水平フレームと、各水平フレームの両側部間に架橋された幅方向 一対の側部フレームとからなる枠体を備え、上記網体は、上記一方の水平フレー ムから他方の水平フレームに向けてジグザグ状に折り曲げられて上記枠体に張設 され、上記網体は、両側部が上記各側部フレームに支持されていることを特徴と するものである。
【0012】 この除塵装置によれば、スプロケットを支持軸回りに回転させることにより、 環状スクリーンが上下のスプロケット間で周回し、この周回による塵埃捕捉手段 の上昇時に用水中の塵埃が塵埃捕捉手段の枠体に張設された網体に捕捉され、塵 埃が取り除かれた状態の用水が網体の網の目をくぐって用水路の下流側に流れる 。
【0013】 そして、網体は、一方の水平フレームから他方の水平フレームに向けてジグザ グ折りに折り曲げられているため、用水の流れ方向に対向した網体の面には斜め 上方に向いた面と、斜め下方に向いた面とが形成され、塵埃捕捉手段の上昇によ り用水中の塵埃は網体の斜め上方に向いた面で確実に捕捉されるとともに、斜め 下方に向いた面では、塵埃捕捉手段の上昇による用水の網体に対する下方に向か う相対移動によって塵埃は網体の網目から外され、これによって網体の斜め下方 に向いた面には塵埃が捕捉されない状態になる。
【0014】 従って、網体の略半分に塵埃が捕捉されるとともに、残りの半分には塵埃が捕 捉されない状態になり、網体の塵埃が捕捉されない部分を通して用水は良好に流 通するため、網体による塵埃の捕捉と、網体の網目を通した用水の良好な流通と の互いに背反した事項が同時に満足されることになる。
【0015】 しかも、網体はジグザグ折りで形成されているため、折り角度を小さくするこ とにより網体の横幅寸法を大きくすることなく網体の面積を大きくすることが可 能になる。
【0016】 また、上記網体は、両側部が上記各側部フレームに支持されているため、網体 の両側部の固定によって網体のジグザグ形状が確実に維持される。
【0017】 本考案の請求項2記載の除塵装置は、請求項1記載の除塵装置において、上記 網体は、上記枠体の奥部側に張設されていることを特徴とするものである。
【0018】 この除塵装置によれば、網体が枠体の奥部に張設されることにより、上昇しつ つある網体の上流側には各フレームで囲繞された空間が形成されるため、この空 間に塵埃がすくわれる状態になり、塵埃の捕捉が良好に行われるようになる。
【0019】 本考案の請求項3記載の除塵装置は、請求項1記載の除塵装置において、上記 塵埃捕捉手段は、その表面側が用水路の上流側に向いた状態で下部に位置する上 記水平フレームと上記網体との間に形成されたポケット部を有していることを特 徴とするものである。
【0020】 本考案の請求項4記載の除塵装置は、請求項2記載の除塵装置において、上記 塵埃捕捉手段は、その表面側が用水路の上流側に向いた状態で下部に位置する上 記水平フレームと上記網体との間に形成されたポケット部を有していることを特 徴とするものである。
【0021】 請求項3および4記載の除塵装置によれば、網体に衝突して落下した塵埃はポ ケット部に捕捉される。
【0022】 本考案の請求項5記載の除塵装置は、請求項1記載の除塵装置において、上記 網体の表面側であって、上記一方の水平フレームから他方の水平フレームに架橋 された複数の桟材が設けられていることを特徴とするものである。
【0023】 本考案の請求項6記載の除塵装置は、請求項2記載の除塵装置において、上記 網体の表面側であって、上記一方の水平フレームから他方の水平フレームに架橋 された複数の桟材が設けられていることを特徴とするものである。
【0024】 本考案の請求項7記載の除塵装置は、請求項3記載の除塵装置において、上記 網体の表面側であって、上記一方の水平フレームから他方の水平フレームに架橋 された複数の桟材が設けられていることを特徴とするものである。
【0025】 本考案の請求項8記載の除塵装置は、請求項4記載の除塵装置において、上記 網体の表面側であって、上記一方の水平フレームから他方の水平フレームに架橋 された複数の桟材が設けられていることを特徴とするものである。
【0026】 請求項5乃至8のいずれにも記載の除塵装置によれば、用水中に含まれる大き な異物は、桟材によって捕捉されるため、異物が網体に密着することによって起 こる網目の閉塞が防止される。
【0027】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案に係る除塵装置の全体構成を示す断面視の説明図であり、図2 は、図1に示す除塵装置の部分斜視図である。これらの図に示すように、除塵装 置1は、用水路Cを横断するように配設された環状スクリーン2と、この環状ス クリーン2を用水路Cの上下で張設する張設手段4と、この張設手段4を介して 上記環状スクリーン2を周回させる駆動機構5と、上記環状スクリーン2によっ て捕捉された塵埃を系外に排出する塵埃排出機構6とを備えた基本構成を有して いる。
【0028】 上記環状スクリーン2は、用水路Cを横断する方向に延びるバケット(塵埃除 去手段)3が上下に連設されて形成されている。各バケット3は、図2に示すよ うに、その両側部が環状に連結されたリンクチエン7に固定され、これによって 一のバケット3と他のバケット3との間で曲折可能になっている。このようなバ ケット3は、正面視で矩形状を呈したフレーム(枠体)30と、このフレーム3 0の奥部に張設された網体34とを有し、環状スクリーン2が用水路C内を流れ る用水Wの上流側に対向した状態で用水W中の塵埃がバケット3の網体34に捕 捉されるとともに、塵埃が除去された用水Wは網目をくぐって環状スクリーン2 の下流側に向かうようになっている。
【0029】 上記張設手段4は、用水路Cの上部で用水路Cを横断するように配設された上 部支持軸41と、同底部で用水路Cを横断するように配設された下部支持軸42 と、上記上部支持軸41および下部支持軸42の両側部に軸心回りに回転自在に 軸支された幅方向一対の上部スプロケット43および下部スプロケット44とか らなっている。これらのスプロケット43,44間に環状スクリーン2の両側部 に取り付けられたリンクチエン7が噛み合わされることにより、環状スクリーン 2が用水路Cを横断して上下に張設された状態になるようにしている。
【0030】 上記駆動機構5は、上部スプロケット43を囲繞するように設けられた台座C 1上に配設された駆動モータ51と、この駆動モータ51の駆動軸に一体に軸支 された駆動プーリ52と、上記上部支持軸41の先端側に一体に軸支された従動 プーリ53と、この従動プーリ53と上記駆動プーリ52間に張設された伝動ベ ルト54とを備えて形成されている。
【0031】 そして、駆動モータ51の駆動で駆動軸を軸心回りに時計方向に回転させるこ とにより、この回転は駆動プーリ52、伝動ベルト54および従動プーリ53を 介して上部支持軸41に伝えられ、上部支持軸41の回転による上部スプロケッ ト43の時計方向の回転によって環状スクリーン2が時計方向に周回し、これに よって用水W中の塵埃を捕捉した各バケット3は上方に移動し上部スプロケット 43で反転するようになっている。
【0032】 なお、プーリ52,53に代えてスプロケットを採用するとともに、スプロケ ット間にチエンを張設して駆動モータ51の駆動力を上部支持軸41に伝達する ようにしてもよいし、駆動モータ51の駆動軸と上部支持軸41との間に一また は複数のギヤを介在させて駆動モータ51の駆動力をギヤを介して上部支持軸4 1に伝達するようにしてもよい。
【0033】 上記塵埃排出機構6は、圧水噴射配管61と排塵溝62とを備えて形成されて いる。上記圧水噴射配管61は、用水路Cの上部であって、環状スクリーン2間 に配設されている。この圧水噴射配管61には、下流側に位置した網体34の裏 面側に向けて圧水を噴射する複数の噴射ノズル61aが並設されている。また、 上記排塵溝62は、噴射ノズル61aから噴射された圧水を受け得る位置に配設 されており、受けた圧水は系外に排出されるようにしてある。
【0034】 従って、上部スプロケット43で反転して下降しつつあるバケット3に向けて 圧水噴射配管61からの圧水が噴射されることによって網体34に捕捉されてい る塵埃が取り除かれ、網体34から剥離した塵埃が噴射水流に同伴して排塵溝6 2に導入され、系外に排出されることになる。
【0035】 図3は、バケット3の一実施形態を示す部分斜視図であり、図4はその側面図 、図5はその正面図である。これらの図においてはスプロケット43,44間を 昇降して周回するバケット3の内、上昇側に位置したものを示している。これら の図に示すように、バケット3は、用水路Cの幅方向に延びる矩形状のフレーム 30と、このフレーム30の奥部側に張設された網体34とを備えて形成されて いる。そして、フレーム30と網体34の下部との間に上部が開放したポケット 部35が形成されている。
【0036】 上記フレーム30は、幅方向に延びるパイプフレーム(一方の水平フレーム) 31と、このパイプフレーム31に平行に設けられたプレートフレーム(他方の 水平フレーム)32と、これらフレーム31,32の端部間に架橋された左右一 対の側部フレーム33とから構成されている。図3では側部フレーム33は左方 のものを示している。
【0037】 側部フレーム33は、図4に示すように、パイプフレーム31に結合された部 分にパイプフレーム31の軸心を中心とした円周に沿う円弧部33aを有してい るとともに、この円弧部33aから下部に向かって前後方向(図4の左右方向) の幅寸法が漸増するように延設された扇状部33bを備えている。この扇状部3 3bは、下部が用水Wの上流側(図3の左方)に向けて突出されているとともに 、下端部にプレートフレーム32が結合されている。
【0038】 また、扇状部33bの下流側(図4の右方)の下端部には円弧部33aに対応 した円弧凹部33cが形成され、この円弧凹部33cが下方に位置した他のバケ ット3の円弧部33aに対向するように連設されている。こうすることによって 隣接するバケット3同士は、連設部分の隙間寸法を小さくした上で、無理なく角 度変更し得るようになっている。
【0039】 一方、上記パイプフレーム31は、その下面部に下方に向かって突設された長 手方向に延びる網体支持突条31aを有している。そして、上記網体34は、そ の上縁部がこの網体支持突条31aにボルト止めで固定された状態で、折れ目が 幅方向(図5の左右方向)に延びるようにジグザグ折りに曲折され、下端部がプ レートフレーム32の下端縁部の外方に向けて折り返されてボルト止めされ、こ れによってバケット3の奥部に網体34が張設された状態になっている。
【0040】 そして、本実施形態においては、網体34は、バケット3の奥部側において5 つの曲折部分が存在するように、かつ、折り角度が略90°になるようにジグザ グに折られ、これによって上流側の用水Wに対向した面が斜め下方に向いた3面 の下向き網部34aと、同斜め上方に向いた3面の上向き網部34bとが交互に 形成された状態になっている。
【0041】 このような網体34は、その両側部で側部フレーム33に支持され、ジグザグ 折れ状態が維持されるようにしている。具体的には、網体34の上流側において 各側部フレーム33の扇状部33bに互いに対向するように網体34のジグザグ 形状に対応したジグザグ縁部36aを有する網体支持板36がそれぞれ設けられ 、これらのジグザグ縁部36aに網体34の上流側が溶接その他で固定され、こ れによって網体34のジグザグ形状が確実に維持されるようにしている。
【0042】 このようなバケット3は、リンクチエン7および側部フレーム33を貫通した 上下一対の接続ボルト71の締結によってリンクチエン7に固定されている。そ して、バケット3は、各パイプフレーム31とリンクチエン7のローラ72とが 同心になるように相対位置が決められてリンクチエン7に固定され、これによっ てリンクチエン7間の曲折状態と、パイプフレーム31間の曲折状態とが一致す るようにしている。
【0043】 また、パイプフレーム31とプレートフレーム32との間には、バケット3の 長手方向に等ピッチで複数の桟材37(図6)が架橋され、これらの桟材37の 上流側端縁37a(図3)によって大きな塵埃が網体34に到るのを阻止され、 捕捉されるようにしている。この桟材37の下流側縁部には網体34のジグザグ 面に対応したジグザグ縁部37bが形成されている。このジグザグ縁部37bと 網体34のジグザグ面との間には塵埃が通過し得る所定幅の隙間が形成され、こ れによってジグザグ縁部37bと網体34との間に塵埃が挟まり込むのを防止し ている。
【0044】 図6は、桟材37の配設状態を説明するための平面視の説明図である。この図 に示すように、桟材37は、バケット3の表面側に50〜100mmピッチで幅 方向に並設されている。そして、各桟材37のバケット3からの突出量はそれぞ れが互いに異なるように設定され、桟材37に捕捉される大きな塵埃(異物Z) は、捕捉された状態で互いに重なりあわないようにしており、これによって異物 Z間に用水Wが通過する隙間が形成され、桟材37に捕捉された異物Zによる圧 力損失の増大を防止するようにしている。
【0045】 本考案は以上のように構成されているので、環状スクリーン2を駆動機構5( 図1、図2)の駆動により上部スプロケット43および下部スプロケット44間 で時計方向に周回させるにより、用水路C内を流れる用水Wは、上昇しているバ ケット3の網体34をくぐって用水路Cの環状スクリーン2の下流側に流入し、 このとき塵埃が網体34の上向き網部34bによって捕捉されるとともに、大き な異物は桟材37によって捕捉される。
【0046】 そして、バケット3に捕捉された塵埃および異物は環状スクリーン2の周回に よって上方に上昇し、上部スプロケット43で反転して下降する。この下降時に 、桟材37に捕捉された異物は落下して排塵溝62に導入される。そしてこのと き、網体34の背面側に噴射ノズル61aから圧水が噴射供給され、これによっ て上向き網部34bの表面側に捕捉されて網目に詰った状態になっている塵埃が 吹き飛ばされ、圧水の噴射液流に同伴して排塵溝62に導入され、ついで系外に 導出される。
【0047】 そして、本考案においては、図3に示すように、網体34はバケット3のフレ ーム30の奥部にパイプフレーム31からプレートフレーム32に向かってジグ ザグ折りで形成され、これによって用水Wの上流側に向かって斜め下方に向いた 下向き網部34aと、同斜め上方に向いた上向き網部34bとが形成されている ため、用水W中の塵埃は、バケット3の上昇によって上向き網部34bにすくわ れて捕捉され易くなっているのに対し、下向き網部34aに捕捉された塵埃は、 バケット3の上昇による用水Wの下方への網目をくぐった相対移動によって除去 され易くなっている。
【0048】 すなわち、用水W中の塵埃は、網体34の面積の略半分を占める上向き網部3 4bに捕捉されるとともに、塵埃が捕捉されない部分(残りの半分の下向き網部 34a)が常に存在するため、網体34が全体的に目詰まりすることによる圧力 損失の増大が回避され、これによって塵埃の捕捉が確実に行われた状態で用水路 Cにおける用水Wの環状スクリーン2の下流側への流入不良を確実に防止するこ とができる。
【0049】 図7は、本発明に係るバケットの他の実施形態を示す側面視の断面図である。 この実施形態においては、網体340は、網体支持突条31aとプレートフレー ム32との間において側面視で26の曲折点を持つようにジグザグに折り曲げら れてバケット3aの奥部に張設されている。そして、本実施形態においては、ジ グザグ折りの折り角度はそれぞれ30°に設定されている。その他のバケット3 aの構成は上記の実施形態のバケット3と同様である。
【0050】 従って、本実施形態においては、下向き網部34aの合計面積、および上向き 網部34bの合計面積は、バケット3aの奥部の開口面積に対してそれぞれ略4 倍になっており(1/sin15°=3.86)、その分塵埃捕捉効率が向上す るとともに、網体340における用水通過路(下向き網部34a)が確実に確保 された状態になり、塵埃捕捉効率を向上させた上で網体340の圧力損失の増大 を抑制することが可能になる。
【0051】 本考案は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含す るものである。
【0052】 (1)上記の実施形態においては、網体34は、パイプフレーム31からプレー トフレーム32に向けて一の折り返し点と他の折り返し点との間が側面視で直線 状になるようにしているが、本考案は、網体34が側面視で直線状であることに 限定されるものではなく、例えば波形のような曲線状でもよいし、さらに、一の 折り返し点と他の折り返し点との間を直線状に設定するとともに、他の折り返し 点とつぎの折り返し点までの間で網体34を垂下させるようにし、さらにつぎの 折り返し点までの間は上記と逆方向に折り返すようにし、側面視で台形が連設さ れてなるようにして網体34を形成してもよい。
【0053】 (2)上記の実施形態においては、網体34は5つの曲折点でジグザグに折られ ているが、曲折点は5つに限定されるものではなく、5つ以上であってもよいし 、5つ未満であってもよい。
【0054】 (3)上記の実施形態においては、網体34は、その両側縁部が側部フレーム3 3に支持され、これによって網体34のジグザグ形状を維持するようにしている が、網体34の幅方向の中間部分にも一または複数のジグザグ状の支持ロッドを 設け、これによって網体34のジグザグ形状を維持するようにしてもよい。こう することによって、たとえ網体34が用水Wの強い水流に対向しても幅方向に長 尺の網体34のジグザグ形状が確実に維持される。
【0055】 上記の実施形態においては、網体34,340のジグザグ折りの折り角度は、 90°または30°に設定されているが、本考案は、上記折り角度が90°また は30°であることに限定されるものではなく、30°未満であってもよいし、 90°を越えてもよい。また、30°と90°の間の角度であってもよい。
【0056】
【考案の効果】 本考案の請求項1記載の除塵装置によれば、上下のスプロケット間に、網体の 張設された塵埃除去手段が環状に連結されてなる環状スクリーンが掛け回されて いるため、スプロケットを支持軸回りに回転させることにより、環状スクリーン が上下のスプロケット間で周回し、この周回による塵埃除去手段の上昇時に用水 中の塵埃が塵埃除去手段の枠体に張設された網体に捕捉され、塵埃が取り除かれ た状態の用水が網体の網の目をくぐって用水路の下流側に流れる。
【0057】 そして、網体は、一方の水平フレームから他方の水平フレームに向けてジグザ グ折りに折り曲げられて塵埃除去手段に固定されているため、用水の流れ方向に 対向した網体の面には斜め上方に向いた面と、斜め下方に向いた面とが形成され 、塵埃除去手段の上昇により用水中の塵埃は網体の斜め上方に向いた面で確実に 捕捉されるとともに、斜め下方に向いた面では、塵埃除去手段の上昇による用水 の網体に対する下方に向かう相対移動によって塵埃は網体の網目から外され、こ れによって網体の斜め下方に向いた面には塵埃が捕捉されない状態になる。
【0058】 従って、網体の略半分に塵埃が捕捉されるとともに、残りの半分には塵埃が捕 捉されない状態になり、網体の塵埃が捕捉されない部分を通して用水は良好に流 通するため、網体による塵埃の捕捉と、網体の網目を通した用水の良好な流通と の互いに背反した事項が同時に満足されることが可能になる。
【0059】 しかも、網体はジグザグ折りで形成されているため、折り角度を小さくするこ とにより網体の横幅寸法を大きくすることなく網体の面積を大きくすることがで き、網体における用水の流路を確保した上で塵埃捕捉効率の低下を抑えることが 可能になる。
【0060】 本考案の請求項2記載の除塵装置によれば、網体は、枠体の奥部側に張設され ているため、上昇しつつある網体の上流側には各フレームで囲繞された空間が形 成され、この空間に塵埃がすくわれる状態になり、塵埃の捕捉を良好に行うこと ができる。
【0061】 本考案の請求項3および4記載の除塵装置によれば、塵埃捕捉手段は、その表 面側が用水路の上流側に向いた状態で下部に位置する水平フレームと網体との間 にポケット部を有しているため、網体に衝突して落下した塵埃はポケット部に捕 捉され、これによって塵埃の除去がより確実に行われるとともに、落下した塵埃 で環状スクリーンの上流側の用水路底部に塵埃が堆積するという不都合を防止す ることができる。
【0062】 本考案の請求項4乃至8のいずれにも記載の除塵装置によれば、網体の表面側 の一対の水平フレーム間に複数の桟材が架橋されているため、用水中に含まれる 大きな異物は、桟材によって捕捉され、異物が網体に密着することによって起こ る網目の閉塞を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る除塵装置の全体構成を示す断面視
の説明図である。
【図2】図1に示す除塵装置の部分斜視図である。
【図3】本発明に係るバケットの一実施形態を示す部分
斜視図である。
【図4】図3に示すバケットの側面図である。
【図5】図3に示すバケットの正面図である。
【図6】桟材の配設状態を説明するための平面視の説明
図である。
【図7】本発明に係るバケットの他の実施形態を示す側
面視の断面図である。
【符号の説明】
1 除塵装置 2 環状スクリーン 3,3a バケット(塵埃除去手段) 30 フレーム 31 パイプフレーム 32 プレートフレーム 33 側部フレーム 33a 円弧部 33b 扇状部 34,340 網体 34a 下向き網部 34b 上向き網部 35 ポケット部 36 網体支持板 36a ジグザグ縁部 4 張設手段 41 上部支持軸 42 下部支持軸 43 上部スプロケット 44 下部スプロケット 5 駆動機構 51 駆動モータ 52 駆動プーリ 53 従動プーリ 54 伝動ベルト 6 塵埃排出機構 61 圧水噴射配管 61a 噴射ノズル 62 排塵溝 7 リンクチエン 71 接続ボルト 72 ローラ C 用水路 C1 台座 W 用水

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用水路の底部および上部に用水路を横断
    するように配設される上下一対の支持軸が設けられ、各
    支持軸回りに回転自在にスプロケットが軸支され、各支
    持軸のスプロケット間に、網体の張設された塵埃捕捉手
    段が環状に連結されてなる環状スクリーンが掛け回さ
    れ、支持軸の回転によるスプロケットを介した環状スク
    リーンの周回によって用水中の塵埃をすくい取るように
    した除塵装置において、上記塵埃捕捉手段は、用水路を
    横断する方向に延びる一対の水平フレームと、各水平フ
    レームの両側部間に架橋された幅方向一対の側部フレー
    ムとからなる枠体を備え、上記網体は、上記一方の水平
    フレームから他方の水平フレームに向けてジグザグ状に
    折り曲げられて上記枠体に張設され、上記網体は、両側
    部が上記各側部フレームに支持されていることを特徴と
    する除塵装置。
  2. 【請求項2】 上記網体は、上記枠体の奥部側に張設さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の除塵装置。
  3. 【請求項3】 上記塵埃捕捉手段は、その表面側が用水
    路の上流側に向いた状態で下部に位置する上記水平フレ
    ームと上記網体との間に形成されたポケット部を有して
    いることを特徴とする請求項1記載の除塵装置。
  4. 【請求項4】 上記塵埃捕捉手段は、その表面側が用水
    路の上流側に向いた状態で下部に位置する上記水平フレ
    ームと上記網体との間に形成されたポケット部を有して
    いることを特徴とする請求項2記載の除塵装置。
  5. 【請求項5】 上記網体の表面側であって、上記一方の
    水平フレームから他方の水平フレームに架橋された複数
    の桟材が設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の除塵装置。
  6. 【請求項6】 上記網体の表面側であって、上記一方の
    水平フレームから他方の水平フレームに架橋された複数
    の桟材が設けられていることを特徴とする請求項2記載
    の除塵装置。
  7. 【請求項7】 上記網体の表面側であって、上記一方の
    水平フレームから他方の水平フレームに架橋された複数
    の桟材が設けられていることを特徴とする請求項3記載
    の除塵装置。
  8. 【請求項8】 上記網体の表面側であって、上記一方の
    水平フレームから他方の水平フレームに架橋された複数
    の桟材が設けられていることを特徴とする請求項4記載
    の除塵装置。
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